JP2805313B2 - 古紙の脱墨処理法 - Google Patents

古紙の脱墨処理法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、酵素を用いた古紙の脱墨処理法に関するも
のである。さらに詳しくは、本発明はセルロース分解酵
素又はこれとヘミセルロース分解酵素、ペクチン分解酵
素、β−グルコシダーゼ等の多糖類分解酵素の併用によ
る処理工程を脱墨処理工程の前に設けることにより、よ
り白色度の高い高品位のパルプを製造する方法に関する
ものである。
(従来の技術) 従来の古紙の脱墨処理法は、アルカリおよび界面活性
剤を含む脱墨処理によりインキを剥離する工程とフロー
テーシヨン法、洗浄法、あるいはその折衷法によりイン
キを除去する工程とから成る。
すなわち、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム等のア
ルカリが繊維とインキとの間を膨潤させ結合を弱め、イ
ンキの剥離を容易にし、又脱墨剤は、繊維とインキとの
間へアルカリの浸透を促し、さらにインキや油分を水中
に安定化させて繊維への再吸着を防止する。そして、フ
ローテーシヨン法、洗浄法、あるいはその折衷法により
剥離したインキを除去するものである。
しかし、近年、コンピユーターを用いた印刷技術の進
歩により新聞をはじめ、オフセツト印刷が増加してき
た。このオフセツト印刷に用いるオフセツトインキは、
凸版インキに比べ含まれる樹脂分が多く、これが空気酸
化を受けて重合し、繊維にかたく接着するため、インキ
が剥離しにくい。また、インキ粒子は、親油性に乏しい
ため、気泡への付着が悪くフローテーシヨン法では除去
しにくい。
このことは、近年の新開用紙の軽量化に伴う相対的な
インキ量の増加とともに脱インキ性が低下し、色上がり
が悪くなる原因となつており、そのためよりよい脱墨法
が望まれている。
例えば、特開昭59−9299号公報には、界面活性剤及び
セルラーゼを含有する脱墨剤が提案されているが、用い
られている酵素は、一般に入手し難いアルカリセルラー
ゼであり、脱墨処理にコストがかかるという欠点を有す
る。
また、特開昭63−59494号公報には、アルカリ耐性セ
ルラーゼを用いる古紙の脱インキ方法が提案されている
が、この方法は脱墨処理と同時あるいは脱墨処理後に酵
素処理を行うため、添加薬品の濃度が高いとセルラーゼ
を失活させるおそれがある。
さらに、特公昭57−35320号公報(US302323号)は、
紙シートに酵素処理を実施している例で、紙シート製造
工程中の仕上げ乾燥前の湿つた紙ウエブに対し、セルラ
ーゼ酵素複合剤の希薄水溶液を塗布することにより使用
後その紙を廃棄する際に水に濡らすことにより紙が容易
にかつ速やかに分解されるものであるが、紙の使用中に
酵素が失活し易く、また酵素蛋白により紙が腐食され易
く、強度劣化を引き起こす等の不都合がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、少なくとも1種類以上のセルラーゼを含む
酵素類を用いて古紙の酵素処理を行うことにより、従来
法では、充分剥離出来なかつたインキの剥離を容易に
し、白色度の高い高品位の脱墨パルプを得ることの出来
る古紙の脱墨処理法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、パルプ濃度3〜10%の古紙スラリーに少な
くともセルラーゼを含む酵素を添加して酵素処理し、次
いで脱墨剤処理することを特徴とする古紙の脱墨処理法
である。
古紙から白色度の高い脱墨パルプを製造するために
は、従来法では、除去できなかつたインキを繊維からさ
らに剥離することが必要であるが、紙の繊維成分は、セ
ルロース、ヘミセルロース、ペクチン、リグニン等であ
り実際にはこれらの成分が複雑に結合している。
本発明はこれらの繊維成分のうち、セルロースを分解
することができるセルラーゼを古紙パルプに作用させ、
パルプ中の各成分間の結合を緩和することにより繊維に
付着しているインキの剥離を容易にするものであり、そ
の結果、次の工程の脱墨剤処理がより効果的に行われる
ようになり白色度の高い脱墨パルプを得ることが可能に
なる。
本発明における酵素処理は、セルラーゼを単独で用い
てもよいが他の多糖類分解酵素と併用してヘミセルロー
ス、ペクチン等を分解することにより効果はさらに向上
する。
本発明における酵素処理は酵素が活性を示すpHおよび
温度で行なう必要がある。即ち、3.5〜7.0の範囲内のpH
及び20〜70℃の範囲内の温度で酵素処理を行なうのが好
ましい。
酵素類としては、セルラーゼ又はセルラーゼとヘミセ
ルラーゼ、ペクチナーゼ、β−グルコシダーゼ等のセル
ラーゼ以外の繊維成分を分解しうる多糖類分解酵素を用
いればよく、動植物、微生物界に広く分布しているもの
を使用でさる。
市販の酵素としては、Serva製のセルラーゼTC、協和
醗酵工業株式会社製のドリセラーゼ、Fluka社製のペク
チナーゼ(Fungal origin)、シグマ社製のβ−グルコ
シダーゼ等を挙げることができる。
本発明における酵素処理は脱墨剤処理前の工程で行う
ことが望ましく、その場合、酵素添加量は、絶乾古紙重
量当り0.01〜1重量%好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。酵素添加量が0.01重量%未満では十分な脱墨効果が
得られなくなり、一方1重量%を越える量を添加しても
よいが脱墨効果のより以上の向上は認められない。
また、酵素を添加する古紙スラリー濃度は3〜10重量
%、好ましくは3.5〜5重量%である。スラリー濃度が
3重量%未満では酵素が希釈されてしまうため効果が少
なく、一方10重量%を越えると酵素がパルプスラリー全
体に拡散しにくくなり、酵素を均一に分散させるのが困
難になるので好ましくない。
さらに、酵素処理の時間は0.5〜5時間、好ましくは
1〜4時間である。処理時間が0.5時間未満では酵素の
効果が充分発揮されず、一方5時間を越えても、その効
果は頭打ちとなる。
本発明において使用される古紙としては、一般にいわ
れる古紙はすべて用いることができ、新聞、雑誌広告、
ちらし等の古紙をあげることができる。これらの古紙を
離解する場合、古紙濃度は3〜10%が適当であり、この
際酵素処理を行う場合のpHを考慮して中性乃至弱酸性で
作用するセルラーゼを含む酵素を絶乾古紙重量%当り0.
07〜0.2重量%添加して離解するのも良い。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。尚、薬品添加量は
対絶乾古紙重量当りの%で示す。
実施例及び比較例 新聞古紙を1〜2cm四方に裁断後離解し、濃度3.5%の
古紙スラリーとした。この古紙スラリーのpHは5.5であ
つた。古紙スラリーに各種酵素を表1に示す添加量で添
加し、さらに2分間離解した。
45℃で3時間静置した後、水酸化ナトリウム0.5%と
古紙再生用脱墨剤として脂肪酸誘導体系のDI−600(花
王株式会社製)と陰イオン系のDI−370(花王株式会社
製)をそれぞれ0.36%、0.04%添加し、2分間撹拌し
た。40℃で30分間放置した後、脱水してパルプ濃度15%
に調製し、次いで過酸化水素0.3%、水酸化ナトリウム
1.22%、珪酸ナトリウム2.24%を添加し、55℃で2時間
漂白を行つた。
その後、パルプ濃度が1%になるように希釈し、40℃
で10分間フローテーシヨン処理を行つた。フローテーシ
ヨン処理後、パルプ濃度が13%になるまで濃縮した。
再度パルプ濃度を1%濃度になるように希釈し、TAPP
Iシートマシンにてパルプシートを作製した。作製した
パルプシートを用い、ハンター白色度計により白色度
を、色度計により明度を測定した。又、1cm2当りにある
0.2mm以上の未脱墨繊維の本数(以下、黒ヒゲと称す
る)を測定した。
その結果を表1に示す。なお、ここで用いた酵素はセ
ルラーゼTC(Serva社)、ドリセラーゼ(協和発酵株式
会社)、ペクチナーゼ(Fluka社)、β−グルコシダー
ゼ(シグマ社製)である。
表1から明らかな如く、脱墨処理にセルラーゼを用い
ることにより、従来法(酵素処理なし)に比して良質の
脱墨パルプが得られており、さらに、セルラーゼと他の
多糖類分解酵素を併用することにより、より良質の脱墨
パルプが得られており、本発明の効果が確認された。
(発明の効果) 本発明の実施例によつて黒ヒゲが少なく、白色度の高
い高品位の脱墨パルプを得ることが可能である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプ濃度3〜10%の古紙スラリーに中性
    乃至弱酸性で作用する少なくとも1種類のセルラーゼを
    含む酵素を添加して3.5〜7.0の範囲内のpHで酵素処理
    し、次いで脱墨剤処理することを特徴とする古紙の脱墨
    処理法。
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