JP2005281914A - 古紙パルプの製造方法、印刷用再生紙、出版用再生紙及び包装用再生紙 - Google Patents
古紙パルプの製造方法、印刷用再生紙、出版用再生紙及び包装用再生紙 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】繊維懸濁液の原料となる古紙の種類いかんに関らず、十分な白色度の古紙パルプを得ることができる方法とする。
【解決手段】繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白する。繊維懸濁液は、パルプ濃度20〜35質量%にして酸化型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して酸化漂白する。また、この酸化漂白した後の繊維懸濁液は、パルプ濃度10〜30質量%にして還元型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して還元漂白する。
【選択図】図1
【解決手段】繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白する。繊維懸濁液は、パルプ濃度20〜35質量%にして酸化型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して酸化漂白する。また、この酸化漂白した後の繊維懸濁液は、パルプ濃度10〜30質量%にして還元型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して還元漂白する。
【選択図】図1
Description
本発明は、古紙パルプの製造方法、印刷用再生紙、出版用再生紙及び包装用再生紙に関するものである。より詳しくは、繊維懸濁液を酸化漂白及び還元漂白の二段漂白する場合に関するものである。
再生紙の原料となる古紙パルプは、特に近年では、高白色度であることが望まれている。これは、製造された再生紙が、印刷用、出版用、包装用などの、カラー化・ビジュアル化された分野でも用いられるようになったためである。そこで、古紙を離解して得た繊維懸濁液をいかに効果的に脱墨するか、繊維懸濁液をいかに効果的に漂白するかが大きな課題となっている。
このうち繊維懸濁液を漂白する方法としては、繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白する方法がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。この方法は、酸化漂白一段によると、(i)微細繊維を十分に漂白することができない、(ii)酸化型漂白剤に対して安定性を有する紙の染料を漂白することができない、などの問題があるのを解決するものであり、大変有用な方法であるとされている。
また、この方法においては、漂白剤の濃度が高まることを理由とする漂白効率の向上、漂白時間の短縮化、タワーの小型化を図るために、パルプ濃度を高くしており、また、パルプ濃度を高くすると、漂白剤と繊維分との接触が不確実なものとなりやすいため、酸化型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して、酸化型漂白剤と繊維分との接触を確実なものとしている。
しかしながら、この方法によっても、得られる古紙パルプが十分な白色度とはならず、特に、印刷用、出版用、包装用などの分野で用いるに十分な75%以上の白色度にはならないとの問題を有している。また、この問題は、繊維懸濁液の原料となる古紙が雑誌古紙やチラシ古紙を含むものであると、顕著なものとなる。雑誌古紙やチラシ古紙は、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含むためである。
特開平4−50391号公報
特開平11−315487号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、繊維懸濁液の原料となる古紙の種類いかんに関らず、例えば、雑誌古紙やチラシ古紙の場合であっても、十分な白色度の古紙パルプを得ることができる方法を提供することにある。
前記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白して古紙パルプを得る方法であって、
前記繊維懸濁液をパルプ濃度20〜35質量%にして前記酸化型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して酸化漂白するとともに、
この酸化漂白した後の繊維懸濁液をパルプ濃度10〜30質量%にして前記還元型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して還元漂白する、ことを特徴とする古紙パルプの製造方法。
〔請求項1記載の発明〕
繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白して古紙パルプを得る方法であって、
前記繊維懸濁液をパルプ濃度20〜35質量%にして前記酸化型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して酸化漂白するとともに、
この酸化漂白した後の繊維懸濁液をパルプ濃度10〜30質量%にして前記還元型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して還元漂白する、ことを特徴とする古紙パルプの製造方法。
〔請求項2記載の発明〕
酸化型漂白剤を添加した後の機械的撹拌をニーダーで行い、還元型漂白剤を添加した後の機械的撹拌をディスパーザーで行う、請求項1記載の古紙パルプの製造方法。
酸化型漂白剤を添加した後の機械的撹拌をニーダーで行い、還元型漂白剤を添加した後の機械的撹拌をディスパーザーで行う、請求項1記載の古紙パルプの製造方法。
〔請求項3記載の発明〕
酸化型漂白剤を添加した後の機械的撹拌及び還元型漂白剤を添加した後の機械的撹拌の少なくともいずれか一方を、繊維懸濁液を70〜125℃に加温して行う、請求項1又は請求項2記載の古紙パルプの製造方法。
酸化型漂白剤を添加した後の機械的撹拌及び還元型漂白剤を添加した後の機械的撹拌の少なくともいずれか一方を、繊維懸濁液を70〜125℃に加温して行う、請求項1又は請求項2記載の古紙パルプの製造方法。
〔請求項4記載の発明〕
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする印刷用再生紙。
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする印刷用再生紙。
〔請求項5記載の発明〕
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする出版用再生紙。
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする出版用再生紙。
〔請求項6記載の発明〕
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする包装用再生紙。
請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする包装用再生紙。
本発明によると、繊維懸濁液の原料となる古紙の種類いかんに関らず、十分な白色度の古紙パルプを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
〔古紙〕
本発明において使用することができる繊維懸濁液の原料となる古紙は、その種類が特に限定されない。例えば、新聞紙等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙やチラシ古紙などをも原料とすることができる。
〔古紙〕
本発明において使用することができる繊維懸濁液の原料となる古紙は、その種類が特に限定されない。例えば、新聞紙等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙やチラシ古紙などをも原料とすることができる。
〔脱墨〕
本発明の方法においては、古紙を離解して得た繊維懸濁液をそのまま使用することも、スクリーンやクリーナなどの装置を用いて粗選・精選してから使用することも、更には脱墨してから使用することもできる。また、脱墨は、酸化漂白・還元漂白の前後ではなく、酸化漂白が終わった後、還元漂白をするに先立って行うこともできる。
本発明の方法においては、古紙を離解して得た繊維懸濁液をそのまま使用することも、スクリーンやクリーナなどの装置を用いて粗選・精選してから使用することも、更には脱墨してから使用することもできる。また、脱墨は、酸化漂白・還元漂白の前後ではなく、酸化漂白が終わった後、還元漂白をするに先立って行うこともできる。
古紙の離解方法や脱墨方法などは、特に限定されず、公知の方法によることができる。具体的には、例えば、パルパーやフローテータなどの公知の装置を用い、公知の方法によることができる。
〔酸化漂白〕
本実施の形態では、図1に示すように、以上のようにして得た繊維懸濁液をスクリュープレス等の脱水機10にてパルプ濃度20〜35質量%、好ましくは25〜30質量%に脱水(調節)して、蒸気等により70〜125℃に、好ましくは100超〜125℃に加温し、酸化型漂白剤たる過酸化水素を添加した後、ニーディング装置20にて機械的に撹拌する。
本実施の形態では、図1に示すように、以上のようにして得た繊維懸濁液をスクリュープレス等の脱水機10にてパルプ濃度20〜35質量%、好ましくは25〜30質量%に脱水(調節)して、蒸気等により70〜125℃に、好ましくは100超〜125℃に加温し、酸化型漂白剤たる過酸化水素を添加した後、ニーディング装置20にて機械的に撹拌する。
パルプ濃度を20質量%以上とするのは、酸化型漂白剤の濃度を高め、漂白効率の向上、漂白時間の短縮化、タワー(貯留槽)の小型化を図るためである。また、パルプ濃度を20質量%以上とすると、排水のCOD負荷が抑制される。他方、パルプ濃度を35質量%以下とするのは、これを超えるとたとえ次いで機械的撹拌を行ったとしても繊維と酸化型漂白剤との接触が不十分となり、かえって酸化漂白性が低下し、あるいは酸化型漂白剤の過剰添加になるおそれがあるためである。なお、パルプ濃度が35質量%を超えると、繊維と酸化型漂白剤との混合が困難になる。
酸化型漂白剤としては、漂白剤が分解する時に発生する酸素により色素を酸化して破壊するもの、例えば、過酸化水素(H2O2)やオゾン、次亜塩素酸ナトリウム等の次亜塩素酸塩、過炭酸ナトリウムなどを使用することができる。これらの薬品は、比較的漂白作用が穏やかであり、60〜70℃の処理温度でも効果を発揮する。ただし、操業性や価格(コスト)の観点からは、過酸化水素を使用するのが好ましい。
酸化型漂白剤を添加した後に機械的に撹拌するのは、パルプ濃度が20〜35質量%と高い場合においても、繊維分と酸化型漂白剤とを確実に接触させ、もって漂白効果を向上させるためである。また、機械的に撹拌すると、繊維分からインク分が剥離し、また、このインク分が強制的に分散させられることになるので、漂白効果が向上する。さらに、機械的に撹拌すると、繊維同士の擦れにより、繊維表面に毛羽立ちが生じ、漂白剤との相乗効果が得られる。ニーディング装置20としては、例えば、ニーダーやディスパーザー、ビーター等を使用することができる。ただし、本酸化漂白に際しては、ニーダーを使用するのが好ましい。繊維の切断を処理前後で約10%に抑えることができ、繊維の強度を殆ど損なうことなく屈曲性を向上させることができるためである。なお、本明細書において、ニーダーとは、円筒型の分散機をいい、ディスク型の分散機であるディスパーザーと区別する。
ニーディング装置20にて機械的に撹拌した繊維懸濁液は、タワー30にて2〜5時間、好ましくは3〜5時間、熟成させる。この熟成に際しては、繊維懸濁液を(タワー30内を)60〜70℃に保持するのが好ましい。酸化型漂白剤の反応効率を向上させるためである。
〔還元漂白〕
以上のようにして酸化漂白した繊維懸濁液は、適宜脱墨処理、粗選・精選処理などをした後、図1に示すように、スクリュープレス等の脱水機40にてパルプ濃度10〜30質量%、好ましくは15〜25質量%に脱水(調節)して、蒸気等により70〜125℃に、好ましくは100〜125℃に加温し、還元型漂白剤たるホルムアミジンスルフィン酸(FAS)を添加した後、分散装置50にて機械的に撹拌する。
以上のようにして酸化漂白した繊維懸濁液は、適宜脱墨処理、粗選・精選処理などをした後、図1に示すように、スクリュープレス等の脱水機40にてパルプ濃度10〜30質量%、好ましくは15〜25質量%に脱水(調節)して、蒸気等により70〜125℃に、好ましくは100〜125℃に加温し、還元型漂白剤たるホルムアミジンスルフィン酸(FAS)を添加した後、分散装置50にて機械的に撹拌する。
パルプ濃度を10質量%以上とするのは、還元型漂白剤の濃度を高め、漂白効率の向上、漂白時間の短縮化、タワー(貯留槽)の小型化を図るためである。また、パルプ濃度を10質量%以上とすると、排水のCOD負荷が抑制される。他方、パルプ濃度を30質量%以下とするのは、これを超えるとたとえ次いで機械的撹拌を行ったとしても繊維と還元型漂白剤との接触が不十分となったり、空気と接触することで還元型漂白剤の分解が進行し、かえって還元漂白性が低下したり、あるいは還元型漂白剤の過剰添加になるおそれがあるためである。なお、パルプ濃度が30質量%を超えると、繊維と還元型漂白剤との混合が困難になる。
還元型漂白剤としては、漂白剤が色素の持つ酸素を奪うことにより色素を分解して無色化するもの、例えば、ホルムアミジンスルフィン酸(FAS)やハイドロサルファイトなどを使用することができる。ただし、脱色力(漂白力)の観点からは、FASを使用するのが好ましい。
還元型漂白剤を添加した後に機械的に撹拌するのは、パルプ濃度が10〜30質量%と高い場合においても、繊維分と還元型漂白剤とを確実に接触させ、もって漂白効果を向上させるためである。また、機械的に撹拌すると、繊維分からインク分が剥離し、また、このインク分が強制的に分散させられることになるので、漂白効果が向上する。分散装置50としては、例えば、ニーダーやディスパーザー等を使用することができる。ただし、本還元漂白に際しては、ディスパーザーを使用するのが好ましい。ディスパーザーは、分散処理温度を60℃以上に上げることができ、130℃にまで上げることもできるため、着色異物の微細化、粘着異物の分散に効果的なためである。
分散装置50にて機械的に撹拌した繊維懸濁液は、タワー60にて2〜5時間、好ましくは3〜5時間、熟成させる。この熟成に際しては、繊維懸濁液を(タワー60内を)60〜130℃に保持するのが好ましい。還元型漂白剤の反応効率を向上させるためには、保持温度を60℃〜80℃、pHを酸性領域で処理するのが好ましい。漂白効果を向上させるためには、保持温度を80℃〜130℃、pHを8〜9で処理するのが好ましい。
以上のようにして還元漂白した繊維懸濁液は、適宜脱墨処理、脱水処理をするなどして古紙パルプとすることができる。
〔用紙の製造〕
以上のようにして得られた古紙パルプは、単独であるいは他のパルプと混合するなどし、適宜抄紙するなどして、印刷用再生紙、出版用再生紙、包装用再生紙等の再生紙とすることができる。古紙パルプから再生紙を製造するための方法は、特に、限定されず、公知の方法によることができる。
以上のようにして得られた古紙パルプは、単独であるいは他のパルプと混合するなどし、適宜抄紙するなどして、印刷用再生紙、出版用再生紙、包装用再生紙等の再生紙とすることができる。古紙パルプから再生紙を製造するための方法は、特に、限定されず、公知の方法によることができる。
以下、実施例を示す。
〔試料〕
雑誌古紙100kgをパルパーにて離解し、これにより得られた繊維懸濁液(パルプ濃度4質量%)をスクリーン及びクリーナを用いて粗選し、これにより得られた繊維懸濁液から10kgを取り出し、試料とした。この試料のJIS P 8123に準拠して測定した白色度は、58%であった。この試料に対して、以下に示す各種の試験を行った。
〔試料〕
雑誌古紙100kgをパルパーにて離解し、これにより得られた繊維懸濁液(パルプ濃度4質量%)をスクリーン及びクリーナを用いて粗選し、これにより得られた繊維懸濁液から10kgを取り出し、試料とした。この試料のJIS P 8123に準拠して測定した白色度は、58%であった。この試料に対して、以下に示す各種の試験を行った。
〔試験例1〕
試料をスクリュープレスにてパルプ濃度25質量%まで脱水した後、蒸気によって80℃に加温してから、過酸化水素を0.25kg添加し、ニーダーによって機械的に撹拌した後、熟成タワーにて6時間熟成させた。この熟成に際しては、温度を80℃に保った。
試料をスクリュープレスにてパルプ濃度25質量%まで脱水した後、蒸気によって80℃に加温してから、過酸化水素を0.25kg添加し、ニーダーによって機械的に撹拌した後、熟成タワーにて6時間熟成させた。この熟成に際しては、温度を80℃に保った。
以上によって酸化漂白された繊維懸濁液を、次いで、スクリュープレスにてパルプ濃度20質量%に調節した後、蒸気によって60℃に加温してから、FASを0.02kg添加し、ニーダーによって機械的に撹拌した。この撹拌を行った後、熟成タワーにて2時間熟成させた。この熟成に際しては、温度を70℃に保った。
〔試験例2〜14〕
漂白時の温度、撹拌の有無・装置を、表1に示すように変化させて、試験を行った。なお、表中の濃度は質量%、温度は℃、白色度は%、繊維強度はN・m/g、異物残量はmm2/kgをそれぞれ単位とし、ニーダーはN、ディスパーザーはD、マイカプロセッサーはM、過酸化水素(H2O2)はH、FASはFと、それぞれ簡略化している。
漂白時の温度、撹拌の有無・装置を、表1に示すように変化させて、試験を行った。なお、表中の濃度は質量%、温度は℃、白色度は%、繊維強度はN・m/g、異物残量はmm2/kgをそれぞれ単位とし、ニーダーはN、ディスパーザーはD、マイカプロセッサーはM、過酸化水素(H2O2)はH、FASはFと、それぞれ簡略化している。
〔評価方法〕
白色度:JIS P 8123(紙及びパルプのハンター白色度試験方法)に準拠して測定した。白色度が非常に高い場合を◎、高い場合を○、通常の場合を△、低い場合を×とした。
異物残量:JIS P 8208(パルプ−きょう雑物測定方法)に準拠して測定した。異物残量が非常に少ない場合を◎、少ない場合を○、通常の場合を△、多い場合を×とした。
白色度:JIS P 8123(紙及びパルプのハンター白色度試験方法)に準拠して測定した。白色度が非常に高い場合を◎、高い場合を○、通常の場合を△、低い場合を×とした。
異物残量:JIS P 8208(パルプ−きょう雑物測定方法)に準拠して測定した。異物残量が非常に少ない場合を◎、少ない場合を○、通常の場合を△、多い場合を×とした。
〔評価〕
表1から、(1)還元型漂白剤を添加した後に機械的撹拌を行うと著しく白色度が向上すること、(2)還元漂白に際しては、ディスパーザーを使用し、撹拌する際の繊維懸濁液の温度を80℃まで上げておくと、残存する異物を著しく減らすことができること、(3)撹拌の際の温度は、100℃超から125℃としておくことが、白色度を向上させるという点で最も好ましいこと、が分かる。
表1から、(1)還元型漂白剤を添加した後に機械的撹拌を行うと著しく白色度が向上すること、(2)還元漂白に際しては、ディスパーザーを使用し、撹拌する際の繊維懸濁液の温度を80℃まで上げておくと、残存する異物を著しく減らすことができること、(3)撹拌の際の温度は、100℃超から125℃としておくことが、白色度を向上させるという点で最も好ましいこと、が分かる。
本発明は、印刷用再生紙、出版用再生紙、包装用再生紙等の再生紙の原料として、適用することができる。
10,40…脱水機、20,50…撹拌処理手段、30,50…タワー。
Claims (6)
- 繊維懸濁液を酸化型漂白剤で酸化漂白し、更に還元型漂白剤で還元漂白して古紙パルプを得る方法であって、
前記繊維懸濁液をパルプ濃度20〜35質量%にして前記酸化型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して酸化漂白するとともに、
この酸化漂白した後の繊維懸濁液をパルプ濃度10〜30質量%にして前記還元型漂白剤を添加した後、機械的に撹拌して還元漂白する、ことを特徴とする古紙パルプの製造方法。 - 酸化型漂白剤を添加した後の機械的撹拌をニーダーで行い、還元型漂白剤を添加した後の機械的撹拌をディスパーザーで行う、請求項1記載の古紙パルプの製造方法。
- 酸化型漂白剤を添加した後の機械的撹拌及び還元型漂白剤を添加した後の機械的撹拌の少なくともいずれか一方を、繊維懸濁液を70〜125℃に加温して行う、請求項1又は請求項2記載の古紙パルプの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする印刷用再生紙。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする出版用再生紙。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られた古紙パルプが原料パルプとして使用されている、ことを特徴とする包装用再生紙。
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