JP2007228990A - 電気掃除機用の回転ブラシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電気掃除機用の回転ブラシ22は、床面上の塵埃を吸い込むためのヘッド内に回転可能に収容された回転体31と、該回転体31に取着されるブラシ体32とを備える。ブラシ体32は、回転体31に形成された凹溝33に挿着される基材40と、該基材40上に立設された毛羽部41とを備えている。そして、この基材40をポリアミドの成型品により構成する。
【選択図】図3
Description
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記毛羽部は、前記回転体の回転方向と逆の方向に傾斜していることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記基材及び前記毛羽部は、いずれもポリアミドからなっていることを要旨とする。
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、回転ブラシが配設される電気掃除機のヘッドの構成について説明する。
図3(a)、(b)に示すように、回転ブラシ22は、断面X字状をなす棒状の金属よりなる回転体31と、該回転体31に取着されるブラシ体32とを備えている。すなわち、回転体31は、4つの断面T字状をなす突条31aの基端部同士を、該各突条31aが互いに回転体31の周方向に等間隔に配置されるように、互いに一体に連結し、さらにその全体にわたって周方向に約180度捻ることで形成されている。したがって、回転体31の周面には、各突条31a間に螺旋状をなす4本の溝部としての凹溝33が形成される。そして、各凹溝33の開口部33aは、各突条31aの先端部に備えられた突片31bにより狭められている。
図3(a)、(b)に示すように、回転体31へブラシ体32を取り付ける場合、毛羽部41が凹溝33の開口部33aから外側へ突出するように、回転体31の端部から各凹溝33内にブラシ体32の基材40をそれぞれスライド挿入する。すると、ブラシ体32は、適度な剛性と弾性とを有しているため、各凹溝33に沿ってそれぞれ螺旋状に捻れた状態で回転体31に容易に挿着される。このとき、適度な剛性を有する基材40は、突片31bによって強く係止されるため、凹溝33の開口部33aからのブラシ体32の脱落が抑制される。
さて、電気掃除機を使用するときには、図2に示すように、まず、ヘッド11を床面F上に載せる。この状態で電気掃除機を稼動させると、モータ18が駆動されるとともに、仕切板15の内側のエアがエア吸引口16を通り、接続パイプ13を介して図示しない電気掃除機の本体部内に吸引される。このとき、モータ18の駆動に連動して回転ブラシ22が左側から見て反時計回り(図中の矢印で示す方向)に回転されるとともに、該回転ブラシ22の毛羽部41が床面Fに摺接される。この毛羽部41の床面Fへの摺接により、該床面F上の塵埃が掻き取られてエアとともに図示しない電気掃除機の本体部内に吸引される。
・基材40は、ポリアミドの成型品により構成されているため、適度な剛性及び弾性を有する。このため、回転体31に形成された凹溝33に対して基材40を容易に挿着することができる。すなわち、回転体31へのブラシ体32の取付作業を容易に行うことができる。
以下、この発明の第2実施形態を、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
この第2実施形態では、床面上の塵埃となった毛(特に毛髪)が絡みにくい電気掃除機用の回転ブラシを提供することを目的としている。
・電気掃除機の使用時において、回転ブラシによって床面F上の塵埃となった毛髪を掻き取る際に、フィルム部材50により、該毛髪がブラシ体32の毛羽部41内に奥深く進入して絡みつくのを効果的に抑制することができる。また、この場合、フィルム部材50の高さは、毛羽部41の高さよりも低くなるように設定されているため、該フィルム部材50が、毛羽部41による床面F上の塵埃の掻き取り性能に対して悪影響を及ぼすことはない。
(実施例1)
図10(a)に示すように、上記第1実施形態のブラシ体32において、基材40の短手方向の長さA1を3.0mm、基材40の厚さB1を0.7mmに設定したものを実施例1とした。なお、この実施例1のブラシ体32の長手方向の長さは、200mmに設定されている。
図10(b)に示すように、ブラシ体を長尺状のパイル織物により構成したものを比較例1とした。すなわち、比較例1のブラシ体は、実施例1のブラシ体32の基材40に相当する基布70の下面(毛羽部を設けた面の反対側の面)全体に均一にアクリルエマルションコーティング層70aが設けられている。この比較例1のブラシ体は、基布70の短手方向の長さA2が3.4mm、基布70とアクリルエマルションコーティング層70aとを合わせた厚さB2が0.7mmに設定されている。なお、この比較例1のブラシ体の長手方向の長さは、200mmに設定されている。
図11(a)に示すように、固定治具71は、長尺の四角筒状のアルミニウムよりなっている。固定治具71の上壁の中央部には、該固定治具71の長手方向に沿って開口部が設けられているとともに、該開口部の短手方向の幅Yが2.0mmに設定されている。また、固定治具71の内部における短手方向の幅Xは、3.5mmに設定されているとともに、固定治具71の内部の高さZは、1.0mmに設定されている。さらに、固定治具71の長手方向の長さは、200mmに設定されている。
図11(b)、(c)に示すように、固定治具71を用いて上記実施例1及び比較例1について、それぞれ引き抜き強度試験を以下のように行った。
以上の結果より、実施例1の基材40の短手方向の長さA1が比較例1の基布70の短手方向の長さA2よりも短いにもかかわらず、実施例1の方が比較例1に比べて固定治具71に対する耐抜け落ち性能が優れている(引き抜き強度が強い)ことが示された。
なお、上記各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・基材40及び毛羽部41の材料としては、ポリアミド以外に、ポリプロピレン、ポリエステル、アクリル樹脂及びウレタン樹脂等を用いてもよい。この場合、基材40上に毛羽部41を熱溶着することが不可能であれば、これらの材料に応じた取着方法(例えば、接着剤を用いる方法)を選択する必要がある。
・第2実施形態において、フィルム部材50の代わりに、毛絡み抑制体及び帯状体として、帯状の紙、布、織物、編物等を用いてもよい。
さらに、上記各実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
前記ブラシ体は、前記回転体に対する取付部となる基材と、該基材上に立設された毛羽部とを備え、
前記基材上には、前記毛羽部の高さよりも低くなるように、毛絡み抑制体が設けられていることを特徴とする電気掃除機用の回転ブラシ。
(2)前記毛絡み抑制体は、前記毛羽部の側方から該毛羽部を支えるように配設されていることを特徴とする前記(1)に記載の電気掃除機用の回転ブラシ。
(3)前記毛絡み抑制体は、帯状体により構成されていることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の電気掃除機用の回転ブラシ。
Claims (5)
- 床面上の塵埃を吸い込むためのヘッド内に回転可能に収容された回転体と、該回転体に取着されるブラシ体とを備え、前記ヘッドが床面上を移動する際に、前記回転体を回転させながら前記ブラシ体を床面に接触させるように構成された電気掃除機用の回転ブラシであって、
前記ブラシ体は、前記回転体に形成された溝部に挿着される長尺状の基材と、該基材上に該基材の長手方向に沿って立設された毛羽部とを備え、
前記基材は合成樹脂成型品により構成されていることを特徴とする電気掃除機用の回転ブラシ。 - 前記毛羽部は、毛羽の長さが短い短毛部と、該短毛部よりも毛羽の長さが長い長毛部とを備え、これら短毛部及び長毛部が前記基材の長手方向に沿って並設されていることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機用の回転ブラシ。
- 前記基材上には、前記毛羽部と該毛羽部が立設されていない非毛羽部とが該基材の長手方向に沿って交互に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気掃除機用の回転ブラシ。
- 前記毛羽部は、前記回転体の回転方向と逆の方向に傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の電気掃除機用の回転ブラシ。
- 前記基材及び前記毛羽部は、いずれもポリアミドからなっていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の電気掃除機用の回転ブラシ。
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