JP7015437B2 - ロール状ブラシ - Google Patents
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Description
被清掃体に回転しながら接触して前記被清掃体から回収物を回収するロール状ブラシであって、
芯体と、
前記芯体の外周面に複数の第1パイル糸からなる第1毛羽体と、前記第1パイル糸よりも柔らかい複数の第2パイル糸からなる第2毛羽体が、前記芯体の回転軸線方向に沿って直線状に延在して、前記芯体の周方向において側部が互いに接触して交互に立設され、前記芯体の外周面全体を覆う毛羽体と、を備え、
前記毛羽体は、前記第1毛羽体及び前記第2毛羽体を保持する基布を有し、前記基布の前記ロール状ブラシの回転方向における一端側には前記第1毛羽体及び前記第2毛羽体が立設されていない係合部が一体に形成され、 前記芯体の回転軸線方向に沿って形成された溝に前記係合部が嵌め込まれて固定され、前記芯体の回転軸線を基準として前記芯体の周方向に巻き付けられて立設されている、
ことを特徴とする。
前記第2毛羽体は、前記第1毛羽体に比べて前記芯体の周方向において幅広に立設されている、
ことを特徴とする。
前記第1毛羽体は、前記第2毛羽体に比べて前記芯体の周方向において幅広に立設されている、
ことを特徴とする。
前記第1毛羽体及び前記第2毛羽体は、前記芯体の周方向において同じ幅に立設されている、
ことを特徴とする。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1はロール状ブラシ1の全体構成を示す斜視図、図2はロール状ブラシ1の断面模式図、図3(a)は基布21上に第1パイル糸22aを起毛した第1毛羽体22の拡大断面模式図、(b)は基布21上に第2パイル糸23aを起毛した第2毛羽体23の拡大断面模式図、図4は第1毛羽体22と第2毛羽体23の毛長が異なるロール状ブラシ1の断面模式図である。
以下、図面を参照しながらロール状ブラシ1の構成と作用について説明する。
芯体10は、円筒形状の中空シャフトであり、芯体10に用いる材料としては、ステンレス鋼、快削鋼、アルミニウム等の金属が使用できる。また、金属以外の材料でも、適度の剛性を有する材料であれば用いることができ、例えば、ABS、PP(ポリプロピレン)等の合成樹脂成形品を用いることもできる。
溝11には、後述する毛羽体20の基布21の一端が嵌め込まれて固定される。
図2に示すように、毛羽体20は、基布21と、基布21上に複数の第1パイル糸22aが起毛するように立設された第1毛羽体22と、第1パイル糸22aよりも柔らかい複数の第2パイル糸23aが起毛するように立設された第2毛羽体23からなる。
基布21の裏面には合成樹脂製のコーティング層24が形成されて第1毛羽体22及び第2毛羽体23の根元と基布21とがそれぞれ接合され、毛羽体20のほつれを抑制している(図3 参照)。
また、芯体10の周方向においては、第1毛羽体22と第2毛羽体23は、互いに隣接して交互に立設されている。
これにより、被清掃体の表面に付着した回収物を相対的に硬い第1毛羽体22ではじき出しながら幅広の第2毛羽体23でより大量に保持することができる。
変形例1に係るロール状ブラシ1においては、第1毛羽体22は、第2毛羽体23に比べて芯体10の周方向において幅広に立設されている(図2中 W1>W2)。
これにより、被清掃体の表面に付着した回収物を、第2毛羽体23よりも相対的に硬い第1毛羽体22でより効率的にはじき出しながら、はじき出された回収物を第2毛羽体23で保持することができる。
変形例2に係るロール状ブラシ1においては、第1毛羽体22と第2毛羽体23は、芯体10の周方向において同じ幅に立設されている(図2中 W1=W2)。
これにより、被清掃体の表面に付着した回収物の第1毛羽体22でのはじき出しと、はじき出された回収物の第2毛羽体23での保持をバランスさせることができる。
基布21は、タテ糸21a及びヨコ糸21bを織り上げた織布を用いて形成されている。
タテ糸21a及びヨコ糸21bは、耐久性、柔軟性が高く、耐摩耗性に優れ、動摩擦係数が低い繊維からなるフィラメント糸、紡績糸等が使用されている。
このような繊維としては、レーヨン繊維、キュプラ繊維等の再生繊維、ナイロン、アクリル、ポリプロピレン、ポリエステル等から形成される合成繊維等が挙げられる。本実施形態においては、耐久性、柔軟性が高いポリプロピレン繊維が用いられている。
これは、繊度が大きくなるに従って基布21の柔軟性が低くなり、例えば小径の芯体10に毛羽体を巻き付けて小径のロール状ブラシ1を製造する場合に、基布21が柔軟に対応することができず、毛羽体20が剥がれやすく十分な清掃を行うことができなくなる虞があるためである。
また、繊度が小さくなるに従い、基布21はその強度が低くなり、第1パイル糸22a及び第2パイル糸23aの基端部を締め付けることができなくなる虞がある。
そのために、タテ糸21a及びヨコ糸21bのそれぞれの繊度の下限は、好ましくは100デシテックスであり、より好ましくは150デシテックスである。
係合部21cは、芯体10の溝11の溝深さに合わせて形成され、芯体10の溝11に嵌め込まれて第1毛羽体22及び第2毛羽体23が立設された基布21の一端が芯体10に固定される。そして、後述するように、係合部21cが固定された状態で、毛羽体20を芯体10の回転方向と交差する回転軸線を基準として芯体10の外周面10aに巻き付けて接着することで、ロール状ブラシ1が形成される。
第1毛羽体22は、図3(a)に模式的に示すように、基布21に起毛するようにヨコ糸21bに絡めて立設された複数の第1パイル糸22aから構成されている。
第1パイル糸22aは、絶縁性又は導電性の合成繊維、天然繊維、半合成繊維および再生繊維などが使用できる。合成繊維としては、例えば、ナイロン等のポリアミド類、ポリブチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン類などが挙げられる。
第2毛羽体23は、図3(b)に模式的に示すように、基布21に起毛するようにヨコ糸21bに絡めて立設された複数の第2パイル糸23aから構成されている。
第2パイル糸23aも第1パイル糸22aと同様に、絶縁性又は導電性の合成繊維、天然繊維、半合成繊維および再生繊維などが使用できる。本実施形態においては、ナイロンが用いられている。
第2毛羽体23として、マイクロファイバーからなる第2パイル糸23aを用いることで、第1毛羽体22に比べて柔らかい毛羽体とすることができ、より硬い第1毛羽体22で被清掃体表面からはじき出される回収物を第2毛羽体23で拭き取るように回収して第2パイル糸23a間に保持することができる。
毛長が5mmを下回ると第1毛羽体22のコシが強くなり、被清掃体の表面を傷つけ易く、その表面を摩耗させてしまう虞がある。毛長が20mmを越えると、第1毛羽体22自体のコシが弱く被清掃体に回転しながら接触したときに、接触力が弱くなり、被清掃体に付着した回収物をはじき出す効果が減殺される。
これにより、相対的に柔らかく極細の第2毛羽体23が被清掃体に安定して接触して回収物を効率よく拭き取るとともに、回転トルクの増大を抑制することができる。
図5は芯体10に巻き付けられる前の毛羽体20を示す縦断面模式図、図6は芯体10に毛羽体20を巻き付ける工程を説明する断面模式図である。
この際、基布21の一端側には芯体10の溝11の溝深さに相当する幅で第1パイル糸22aをパイル織りすることなく、係合部21cを形成する。
図7は本実施形態に係るロール状ブラシ1が取り付けられる掃除機ヘッド100の横断面模式図、図8は掃除機ヘッド100の使用状態を示す縦断面模式図である。
以下、本実施形態に係るロール状ブラシ1の作用について掃除機ヘッド100を利用例に説明する。
図7及び図8に示すように、掃除機ヘッド100は、平面視略矩形のケース110を備えている。ケース110の後端部には、ハンドル120の一端側がケース110に対して回動可能に接続されている。ケース110の底面における前端側には、その外周面が突出するようにロール状ブラシ1が回転可能に取り付けられている。
また、本実施形態に係るロール状ブラシ1が取り付けられる掃除機ヘッド100は、吸引機能を有する電気掃除機の本体に接続パイプで接続されてエア吸引されて使用されてもよい。
10・・・芯体
10a・・・外周面
11・・・溝
20・・・毛羽体
21・・・基布
21a・・・タテ糸
21b・・・ヨコ糸
21c・・・係合部
22・・・第1毛羽体
22a・・・第1パイル糸
23・・・第2毛羽体
23a・・・第2パイル糸
100・・・掃除機ヘッド
Claims (4)
- 被清掃体に回転しながら接触して前記被清掃体から回収物を回収するロール状ブラシであって、
芯体と、
前記芯体の外周面に複数の第1パイル糸からなる第1毛羽体と、前記第1パイル糸よりも柔らかい複数の第2パイル糸からなる第2毛羽体が、前記芯体の回転軸線方向に沿って直線状に延在して、前記芯体の周方向において側部が互いに接触して交互に立設され、前記芯体の外周面全体を覆う毛羽体と、を備え、
前記毛羽体は、前記第1毛羽体及び前記第2毛羽体を保持する基布を有し、前記基布の前記ロール状ブラシの回転方向における一端側には前記第1毛羽体及び前記第2毛羽体が立設されていない係合部が一体に形成され、 前記芯体の回転軸線方向に沿って形成された溝に前記係合部が嵌め込まれて固定され、前記芯体の回転軸線を基準として前記芯体の周方向に巻き付けられて立設されている、
ことを特徴とするロール状ブラシ。 - 前記第2毛羽体は、前記第1毛羽体に比べて前記芯体の周方向において幅広に立設されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール状ブラシ。 - 前記第1毛羽体は、前記第2毛羽体に比べて前記芯体の周方向において幅広に立設されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール状ブラシ。 - 前記第1毛羽体及び前記第2毛羽体は、前記芯体の周方向において同じ幅に立設されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール状ブラシ。
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