JP2003290092A - 電気掃除機の回転清掃体の製造方法及び電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機の回転清掃体の製造方法及び電気掃除機

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JP2003290092A JP2002094643A JP2002094643A JP2003290092A JP 2003290092 A JP2003290092 A JP 2003290092A JP 2002094643 A JP2002094643 A JP 2002094643A JP 2002094643 A JP2002094643 A JP 2002094643A JP 2003290092 A JP2003290092 A JP 2003290092A
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rotary cleaning
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篤至 森下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気掃除機においてブレードやブラシ部を保持
する回転清掃体溝の加工を容易化すること。 【解決手段】回転清掃体10を台座12を押出成形によ
り成形する際に、ブレード20、溝21、一対の平行板
部22を形成し、台座12を成形した後に、溝21にブ
ラシ部23を装着固定する。次に、溝21にブラシ部2
3を取付が完了した後に、台座12の円管状の中空部1
2Aに回転軸11を挿入し、台座12を回転軸11の軸
周り方向に捻って固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機の回転
清掃体の製造方法及びその回転清掃体を備えた電気掃除
機に関し、更に詳しくは、ブレード及びブラシ部の捻り
加工の容易性を図った電気掃除機の回転清掃体及び電気
掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気掃除機の塵埃を吸い込む
吸込口体には、払拭する床面側に開口する集塵用開口部
内に回転清掃体を備えたものが知られている。この回転
清掃体は、回転軸の周りに軸方向に延びるブレードやブ
ラシが設けられており、清掃作業中にこの回転清掃体を
回転させて清掃効果を向上させるようになっている。
【0003】図7乃至図9は、この回転清掃体1の概略
図であり、回転清掃体1は、アルミニウム製の回転軸2
の周囲に、軸方向に螺旋状に延びる溝3を複数本形成
し、それらの溝3の中に、太い径の根元を有するブレー
ド4を装着して固定したものである。回転軸2は、ブレ
ード取付用の溝3を形成するための刃を備えたダイスに
アルミニウムの棒を挿入して押出成形し、直線状の溝3
を形成した後にアルミニウム棒を捻って回転軸2を形成
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電気掃除機の回転清掃体1では、アルミニウ
ム棒を押出成形するために、ダイスの消耗が著しいとい
う問題があると共に、溝3を直線状に形成した後にアル
ミニウム棒を捻ると、溝3全体を均一な曲率の螺旋状に
することが難しく、また回転バランスに影響を与えると
いう問題がある。
【0005】また、植毛されたブラシ部材を回転軸2の
溝3に取り付けたい場合には、ブラシ部材の根元部分を
溝3より幅広の矩形断面に形成すると、溝3の断面形状
が複雑になり、押出成形では溝3を形成するのが難し
く、ブラシ部材を設けるとコストが高くなるという問題
がある。
【0006】本発明は、このような問題に着目してなさ
れたものであり、電気掃除機における回転清掃体の製造
方法において、ブレードやブラシを保持するための溝を
容易に形成して、ブラシ部材を設ける場合に低コスト化
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にかかる電気掃除機の回転清掃体の製造方法
では、心材となる回転軸の周りに装着される管状の台座
と、該台座に形成されて前記回転軸の軸方向に延びる溝
と、前記台座から突出するブレードとを一体形成し、前
記溝にブラシ部を保持させ、前記回転軸に前記台座を装
着した後、前記台座を捻った状態で固定する。
【0008】この製造方法において、心材となる回転軸
の周りに装着される管状の台座と、該台座から突出する
ブレード及びブラシ部とを一体形成し、前記台座を捻っ
てから前記回転軸に固定しても良い。
【0009】また、上記の製造方法に当たって、前記台
座を押出成形により捻りつつ前記ブレードと前記溝とを
一体成形した後に、前記ブラシ部を前記溝に取り付け、
その後に前記台座を前記回転軸に取り付けても良い。
【0010】更に、前記台座を押出成形により捻りつつ
前記ブレードと前記ブラシ部とを一体成形した後に、前
記回転軸に取り付けても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態にかか
る電気掃除機の回転清掃体の製造方法を図面に基づいて
説明する。
【0012】図5,図6は以下に述べる回転清掃体10
を備えた電気掃除機100を示す。この電気掃除機10
0は掃除機本体ケース101内部に集塵室102が形成
され、集塵室102内部に集塵バック103が配設さ
れ、集塵室102の後方に集塵用の遠心ファン104及
びモーター105が配置されている。集塵室102の前
方の壁部には集塵ホース106が接続され、集塵ホース
106の端部に手元操作部107が形成されている。手
元操作部107のスイッチS1〜S3を押すと、モータ
ー105及び遠心ファン104が回転して、集塵室10
2内部に空気が吸引されるようになっている。手元操作
部107の前端部には第1延長管108が着脱可能に接
続され、第1延長管108の先端部に第2延長管109
が長さ調節可能に接続され、第2延長管109の先端部
に吸込口体110の接続管111が接続されている。吸
込口体110は第2延長管109に対して「T」字形状
に接続される形状を有し、床面に向けられる部分に開口
部112(図6参照)が形成されている。
【0013】この開口部112は、吸込口体110の接
続管111を介して第2延長管109、第1延長管10
8、手元操作部107、集塵ホース106を介して集塵
室102の集塵バック103に通じている。開口部11
2の左右の壁部には回転清掃体10の両端部に設けられ
た固定部材13,14が保持されており、吸込口体48
に設置された図示しないモーター及びその動力伝達機構
により回転する。
【0014】図4はこの製法により製造された回転清掃
体10の一例を示す。この回転清掃体10は、電気掃除
機の吸込口体に設けられるものであり、中心部に金属棒
からなる回転軸11を有しており、回転軸11の周りに
円管状の台座12が捻った状態で固定されている。
【0015】回転軸11の両端部には、台座12の端部
を固定する管状の固定部材13、14が取り付けられて
いる。固定部材13、14及び台座12の端部並びに回
転軸11には、固定ボルト15が通されており、ナット
16の締め付けにより、台座12が固定されている。勿
論、固定ボルト15とナット16によらず、ボルト15
の代わりにパイプを用い、パイプの両端部を脱落不能な
ように潰すことにより、かしめて固定しても良い。
【0016】回転軸11の一方の固定部材13側の端部
には、ボールベアリング17が取り付けられており、ボ
ールベアリング17の外側ケース18が吸込口体の集塵
用開口部の壁部(図示せず)に保持される。
【0017】また、回転軸11の他方の固定部材14
は、前記集塵用開口部の壁部に保持される図示しないベ
アリングに保持される。固定部材14の外周部19には
ギア部が形成されており、このギア部にギア付きのベル
トが噛み合わせられる。このベルトは吸込口体に設けら
れたモーターに取り付けられた図示しないギアの周りに
掛けられており、モーターの回転により回転清掃体10
が回転するようになっている。
【0018】台座12は、図1に示すように、円管状の
中空部12Aを有する曲げやすいプラスチックス(例え
ばポリエチレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックス、
又は、ブチルゴムやシリコンゴム等のプラスチックゴム
等)からなり、互いに反対方向に延びる一対のブレード
20と、ブレード20に対してほぼ90度離れた位置に
溝21とが形成され、溝21の縁部に平行板部22が突
出形成されている。
【0019】この実施の形態では、成形された直後の台
座12は、一対のブレード20と、溝21及び一対の平
行板部22とが、ねじれた状態ではなく、台座12の軸
方向にほぼ直線状に形成されている。台座12の両端部
にはボルト15を通す貫通孔15Aがそれぞれ形成され
ている(図4(c)参照)。台座12の両端部の貫通孔
15A同士は90度離れた角度に形成されている。
【0020】ブレード20は、根元部20Aから自由端
部20Bにかけて徐々に厚肉になるように形成されて柔
軟性が与えられており、自由端部20Bの表面に山形状
の突起部20Cが複数個形成されている。
【0021】一対の平行板部22の間の溝21の内部に
は、ブラシ部23の根元部23Aが保持されている。ブ
レード20と溝21とを台座12に一体に成形した後
に、ブラシ部23を溝21に装着して、加熱や超音波に
より溶着したり、接着剤で固定したり、縫い合わせて固
定する。
【0022】ブラシ部23の根元部23Aはこの実施の
形態では横断面が矩形状に形成され、根元部23Aと植
毛部23Bとはほぼ同じ幅とされている。植毛部23B
はナイロンやポリエステル等の腰のある細い繊維で構成
され、植毛部23Bの根元は、インサート成形等により
アクリルやABS樹脂等で形成される根元部23Aに埋
め込まれている。勿論、根元部23Aと植毛部23Bと
をポリエチレンやポリ塩化ビニル等の同じ樹脂で一体に
成形しても良い。
【0023】この回転清掃体10は、台座12を射出成
形や押出成形により成形する。この成形の際に、中空部
12A、貫通孔15A、ブレード20、溝21、一対の
平行板部22を形成する。台座12を成形した後に、溝
21にブラシ部23を装着固定する。次に、溝21にブ
ラシ部23を取付が完了した後に、台座12の円管状の
中空部12Aに回転軸11を挿入し、台座12を回転軸
11の軸周り方向に捻る。台座21を捻って貫通孔15
Aと固定部材13,14のボルト孔13A、14A並び
に回転軸11の取付孔11Aとが一致したときに、ボル
ト15を通し、ナット16をボルト15に螺着させるこ
とにより締結する。
【0024】このような製造方法によれば、金属等の回
転軸に溝を配設せずに済むので成形金型が摩耗しないと
共に、回転バランスが保たれ、また台座21を捻ること
で溝21が狭まってブラシ部23の保持力が強くなる。
【0025】なお、心材となる回転軸11の周りに装着
される管状の台座12と、台座12から突出するブレー
ド20及びブラシ部23とを押出成形により一体に形成
した後に、台座12を捻って、捻った台座12の中空部
12A内に回転軸11を挿入して固定する製造方法を採
る場合には、押出成形のため金型の摩耗が少なく、台座
12を均一に捻ることができるので回転バランスが保た
れ、また台座12、ブレード20、ブラシ部23は一部
品となるため、ブラシ部23を取り付ける工程が不要
で、ブラシ部23が抜けてしまうことが防止される。
【0026】ここで、台座12の押出成形の際に、台座
12を捻りながらブレード20と溝21とを一体成形し
ても良い。このような押出成形の際に、台座12を捻り
ながら、ブレード20及び溝21を螺旋状に形成した後
に、ブラシ部23を溝21に取り付け、その後に台座1
2の中空部12Aに回転軸11を取り付ける製造方法を
採る場合には、金属等の回転軸に溝を配設せずに済むの
で、金型の摩耗が少ないと共に、台座12に捻りに対す
る反力が生じないので、台座12の両端部の貫通孔15
Aの縁部やブレード20や溝21の形を長期間維持でき
る。
【0027】また、台座12を押出成形の際に、台座1
2とブレード20とブラシ部23とを一体成形し、その
後に回転軸11を取り付ける製造方法を採る場合には、
組み立て時に捻る行程とブラシ部23を取り付ける行程
が不要となり、捻りが均一なものとなり、回転バランス
が保たれると共に、押出成形のため金型が摩耗しない。
このような回転清掃体10を吸込口体に設けれた電気掃
除機によれば、回転軸11の成形加工の手間が少ないの
で、低コストである。
【0028】図2は、第2の実施の形態の回転清掃体の
台座30の一例を示す。この回転清掃体は、図1のもの
と同様に、電気掃除機の吸込口体に設けられるものであ
り、中心部に金属棒からなる回転軸11が装着され、回
転軸11の周りに円管状の台座30が捻った状態で固定
される。回転軸11の構成は、図4に示す回転清掃体の
ものと同様であるので、前述の説明を援用する。
【0029】台座30は、図2に示すように、円管状の
断面を有した曲げやすいプラスチックス(例えばポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックス、又は、ブ
チルゴムやシリコンゴム等のプラスチックゴム等)から
なり、互いに反対方向に延びる一対のブレード31と、
ブレード31に対してほぼ90度離れた位置にブラシ部
32が形成されている。
【0030】ブレード31とブラシ部32は台座30の
一方の端部から他方の端部にかけて旋回するように螺旋
状に延びている。ブレード31の構成は図1のブレード
20と同様であるのでその説明を援用する。
【0031】ブラシ部32の根元は台座30と一体に形
成されている。ブラシ部32の根元側の端部は台座30
の取付用の薄肉部30Bの内壁側に突出して脱落不能に
埋め込まれている。
【0032】台座30は、予め製造したブラシ部32を
金型内に挿入して成形され、成形時にブラシ部32とブ
レード31を備えた台座30が一体に形成される。この
台座30のブレード31とブラシ部32は成形時に台座
30の長手方向に直線状に延びて成形されており、内側
に中空部30Aと備え、両端部に取付用の貫通孔15A
が形成されていることは、図1の台座12と同様であ
る。図2の台座30は、回転軸11を中空部30A内に
圧入して固定し、その際に台座30を捻って回転軸11
を固定する。その他の構成は図1の台座12と同様なの
でその説明を援用する。
【0033】
【発明の効果】本発明にかかる電気掃除機の回転清掃体
の製造方法及び電気掃除機によれば、床面を払拭するブ
レードやブラシ部を備えた回転清掃体を製造する場合に
おいて、ブレードやブラシ部材を保持する溝の加工を容
易にすることができ、回転清掃体の製造工程や部品点数
を少なくして、ひいては電気掃除機の低コスト化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる回転清掃体
の台座の断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかる回転清掃体
の台座の断面図。
【図3】図3は回転軸の説明図。
【図4】図1、図2の回転清掃体の説明図。
【図5】図1、図2の回転清掃体を備えた電気掃除機の
概略図
【図6】図5の電気掃除機の吸込口体の裏面図。
【図7】従来例の回転清掃体の斜視図。
【図8】図7の回転清掃体の回転軸の斜視図。
【図9】図7の回転軸の断面図。
【符号の説明】
10 回転清掃体 11 回転軸 12 台座 13、14 固定部材 15 ボルト 16 ナット 17 ボールベアリング 20 ブレード 21 溝 22 平行板部 23 ブラシ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気掃除機の吸込口体に設けられて床面等
    を払拭する回転清掃体の製造方法において、 心材となる回転軸の周りに装着される管状の台座と、該
    台座に形成されて前記回転軸の軸方向に延びる溝と、前
    記台座から突出するブレードとを一体形成し、前記溝に
    ブラシ部を保持させ、前記回転軸に前記台座を装着した
    後、前記台座を捻った状態で前記回転軸に固定すること
    を特徴とする電気掃除機の回転清掃体の製造方法。
  2. 【請求項2】電気掃除機の吸込口体に設けられて床面等
    を払拭する回転清掃体の製造方法において、 心材となる回転軸の周りに装着される管状の台座と、該
    台座から突出するブレード及びブラシ部とを一体形成
    し、前記台座を捻って前記回転軸に固定することを特徴
    とする電気掃除機の回転清掃体の製造方法。
  3. 【請求項3】電気掃除機の吸込口体に設けられて床面等
    を払拭する回転清掃体の製造方法において、 心材となる回転軸の周りに装着される管状の台座と、該
    台座に形成されて前記回転軸の軸方向に延びる溝と、前
    記台座から突出するブレードとを、押出成形により捻り
    つつ一体成形した後に、前記ブラシ部を前記溝に取り付
    け、その後に前記台座を前記回転軸に取り付けたことを
    特徴とする電気掃除機の回転清掃体の製造方法。
  4. 【請求項4】電気掃除機の吸込口体に設けられて床面等
    を払拭する回転清掃体の製造方法において、 心材となる回転軸の周りに装着される管状の台座と、該
    台座から突出するブレード及びブラシ部とを、押出成形
    により捻りつつ一体成形した後に、前記回転軸に取り付
    けたことを特徴とする電気掃除機の回転清掃体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれかの製造方
    法にかかる回転清掃体を備えていることを特徴とする電
    気掃除機。
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