JP2007227821A - 半導体装置の異物除去装置及び異物除去方法 - Google Patents

半導体装置の異物除去装置及び異物除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 設備の大型化を伴わずに、半導体装置に付着した異物を効率的に除去することができる半導体装置の異物除去方法及び異物除去装置を実現する。
【解決手段】 加振装置11により半導体装置20から異物を離脱させて、吸引装置12の吸引部13により半導体装置20の開口部を覆って、半導体装置20と吸引部13との間に吸引孔13a及び連通孔13bが接続された空間23を形成し、この空間23内を吸引装置12により吸引することにより連通孔13bから空間23内に外気を導入し、連通孔13bから吸引孔13aに向かう気流Wを発生させ、この気流Wにより舞い上がった異物を吸引除去することができる。これにより、半導体装置20から離脱した異物は、気流Wにより空間23内でのみ舞い上がり吸引除去されるため、周囲に飛散して処理装置や他の清浄な半導体装置を汚染してしまうおそれがない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体装置製造工程で発生する異物除去装置及び異物除去方法に関する。
従来、ダイシング工程などにおいて半導体装置に付着した粉塵などの異物除去方法として、半導体装置に空気などの気体を吹き付けて除去する技術(特許文献1)や半導体装置のキャビティ部を下方に向けた状態で半導体装置に振動を加えると同時に、キャビティ部に気体を吹き付けることにより半導体装置に付着した異物を舞い上がらせ、舞い上がった異物を吸引して除去する技術(特許文献2)が開示されている。
特開2003−10992号公報 特開平4−129208号公報
しかし、これらの方法では、半導体装置に気体を吹き付けるため、舞い上がった異物が周囲に飛散してしまい、処理装置を異物で汚染してしまうおそれがあった。また、複数個の半導体装置を同時に処理する場合に、舞い上がった異物が他の清浄な半導体装置を汚染してしまうおそれがあった。
これらにより、処理装置の清掃や汚染された半導体装置の再処理などに時間がかかるという問題があった。
また、半導体装置に振動を加えると同時に、キャビティ部に気体を吹き付ける方法では、舞い上がった異物が飛散しないようにカバーなどで半導体装置を直接覆うと、半導体装置の振動によりこすれてしまい、新たな発塵が生じるおそれがある。そのため、このようなカバーは、半導体装置が搭載されている搭載部全体を覆う構成にする必要がある。また、気体を吹き付ける部材と異物を吸引して除去する部材とを用意する必要があり、設備が大型化するという問題があった。
そこで、この発明は、設備の大型化を伴わずに、半導体装置に付着した異物を効率的に除去することができる半導体装置の異物除去方法及び異物除去装置を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、半導体装置の異物除去装置において、半導体装置を保持し、振動を加える加振手段と、前記半導体装置に付着した異物を吸引除去する吸引孔と、外気と連通した連通孔とが形成され、排気手段が接続された吸引手段と、を備え、前記吸引手段は、少なくとも吸引時に、前記半導体装置を覆って、前記半導体装置と前記吸引手段との間に、前記吸引孔及び前記連通孔が接続された空間を形成し、この空間内を前記吸引手段により吸引することにより、前記連通孔から前記空間内に外気を導入し、前記連通孔から前記吸引孔に向かう気流を発生させ、この気流により前記異物を舞い上らせて、舞い上った異物を前記吸引孔から吸引除去する、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、加振手段により半導体装置から異物を離脱させて、吸引手段により、半導体装置を覆って、半導体装置と吸引手段との間に、吸引孔及び連通孔が接続された空間を形成し、この空間内を吸引手段により吸引することにより、連通孔から空間内に外気を導入し、連通孔から吸引孔に向かう気流を発生させ、この気流により舞い上がった異物を吸引除去することができる。
これにより、半導体装置から離脱した異物は、気流によりこの空間内でのみ舞い上がり吸引除去されるため、周囲に飛散して処理装置や他の清浄な半導体装置を汚染してしまうおそれがない。
また、空間内を吸引手段により吸引することにより、連通孔から空間内に外気を導入し、連通孔から吸引孔に向かう気流を発生させるため、気体を吹き付ける部材を用意する必要がない。また、吸引手段によって半導体装置の開口部を覆うことにより空間を形成するため、異物の飛散を防止するカバーなども設ける必要がない。
つまり、設備の大型化を伴わずに、半導体装置に付着した異物を効率的に除去することができる半導体装置の異物除去装置を実現することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の半導体装置の異物除去装置において、前記加振手段は、前記半導体装置の基板面に平行な振動を前記半導体装置に加える、という技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明によれば、加振手段により、半導体装置の基板面に平行な振動を半導体装置に加えることができるので、基板面に垂直方向に振動させた場合のように、異物を半導体装置に押し付ける力が作用することがない。そのため、少ない振動でより効果的に異物を付着面から離脱させる力を作用させることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の異物除去装置において、前記吸引手段が前記半導体装置と接触しない状態で前記半導体装置を覆って吸引することにより、前記半導体装置が前記吸引手段に吸着固定されて、前記空間が形成される、という技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明によれば、吸引手段により、半導体装置と接触しない状態で半導体装置を覆って吸引することにより、半導体装置を吸着固定して、半導体装置と吸引手段との間に空間を形成することができる。これにより、空間を形成する際に、吸引部手段が半導体装置に荷重することがないため、半導体装置が破損するおそれがない。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の半導体装置の異物除去装置において、前記加振手段は、並んで配置された複数個の半導体装置に同時に振動を加える、という技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明によれば、複数個の半導体装置に同時に振動を加えることができるため、半導体装置1個あたりの処理時間を短くすることができるので、処理効率を向上させることができる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の半導体装置の異物除去装置において、前記複数個の半導体装置にそれぞれ前記空間を形成し、各空間を同時に吸引して異物を除去する、という技術的手段を用いる。
請求項5に記載の発明によれば、複数個の半導体装置を同時に吸引して異物を除去することができるため、半導体装置1個あたりの処理時間を更に短くすることができるので、処理効率を更に向上させることができる。
請求項6に記載の発明では、半導体装置の異物除去方法において、半導体装置を保持し、振動を加える加振手段と、前記半導体装置の異物を吸引除去する吸引孔と、外気と連通した連通孔とが形成され、排気手段が接続された吸引手段と、を備えた半導体装置の異物除去装置を用い、前記加振手段により前記半導体装置に振動を加える加振工程と、この加振工程を終えた前記半導体装置を前記吸引手段により覆って前記吸引孔及び前記連通孔が接続された空間を形成し、この空間内を前記吸引手段により吸引することにより、前記連通孔から前記空間内に外気を導入し、前記連通孔から前記吸引孔に向かう気流を発生させ、この気流により前記異物を舞い上らせて、舞い上った異物を前記吸引孔から吸引除去する吸引工程と、を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項6に記載の発明によれば、加振工程において、半導体装置から異物を離脱させた後に、吸引工程において、半導体装置を覆って、半導体装置と吸引手段との間に、吸引孔及び連通孔が接続された空間を形成し、この空間内を吸引手段により吸引することにより、連通孔から空間内に外気を導入し、連通孔から吸引孔に向かう気流を発生させ、この気流により舞い上がった異物を吸引除去することができる。
これにより、半導体装置から離脱した異物は、気流により空間内で舞い上がり吸引除去されるため、周囲に飛散して処理装置や他の清浄な半導体装置を汚染してしまうおそれがない。
また、空間内を吸引手段により吸引することにより、連通孔から空間内に外気を導入し、連通孔から吸引孔に向かう気流を発生させるため、気体を吹き付ける部材を用意する必要がなく、異物の飛散を防止するカバーなども設ける必要がない。
つまり、設備の大型化を伴わずに、半導体装置に付着した異物を効率的に除去することができる半導体装置の異物除去方法を実現することができる。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の半導体装置の異物除去方法において、前記加振工程は、前記半導体装置の基板面に平行な振動を前記半導体装置に加える工程である、という技術的手段を用いる。
請求項7に記載の発明によれば、加振工程において、半導体装置の基板面に平行な振動を半導体装置に加えることができるので、基板面に垂直方向に振動させた場合のように、異物を半導体装置に押し付ける力が作用することがない。そのため、少ない振動でより効果的に異物を付着面から離脱させる力を作用させることができる。
請求項8に記載の発明では、請求項6または請求項7に記載の半導体装置の異物除去方法において、前記吸引工程において、前記吸引手段が前記半導体装置と接触しない状態で前記半導体装置を覆って吸引することにより、前記半導体装置が前記吸引手段に吸着固定されて、前記空間が形成される、という技術的手段を用いる。
請求項8に記載の発明によれば、吸引工程において、吸引手段により、半導体装置と接触しない状態で半導体装置を覆って吸引することにより、半導体装置を吸着固定して、半導体装置と吸引手段との間に空間を形成することができる。これにより、空間を形成する際に、吸引部手段が半導体装置に荷重することがないため、半導体装置が破損するおそれがない。
請求項9に記載の発明では、請求項6ないし請求項8のいずれか1つに記載の半導体装置の異物除去方法において、前記加振工程は、並んで配置された複数個の半導体装置に同時に振動を加える工程である、という技術的手段を用いる。
請求項9に記載の発明によれば、複数個の半導体装置に同時に振動を加えることができるため、半導体装置1個あたりの処理時間を短くすることができるので、処理効率を向上させることができる。
請求項10に記載の発明では、請求項9に記載の半導体装置の異物除去方法において、前記吸引工程は、前記複数個の半導体装置にそれぞれ前記空間を形成し、各空間を同時に吸引して異物を除去する工程である、という技術的手段を用いる。
請求項10に記載の発明によれば、複数個の半導体装置を同時に吸引して異物を除去することができるため、半導体装置1個あたりの処理時間を更に短くすることができるので、処理効率を更に向上させることができる。
この発明に係る半導体装置の異物除去装置及び異物除去方法の最良の実施形態について、図を参照して説明する。ここでは、セラミックパッケージ内に半導体加速度センサ(Gセンサ)を組み付けた半導体装置から異物を除去する例について説明する。図1は、半導体装置及び半導体装置の搬送キャリアの説明図である。図2は、異物除去装置の構成を示す縦断面説明図である。図3は、異物除去装置による振動工程を示す縦断面説明図である。図4は、振動加速度と異物除去効果との関係を示す説明図である。図5は、異物除去装置による吸引工程を示す縦断面説明図である。
なお、いずれの図においても、説明のために一部を拡大して誇張して示している。
(異物除去装置の構成)
図1に示すように、異物除去装置10は、半導体装置20に振動を加えるための加振装置11と、半導体装置20の開口部を覆って吸引することにより異物を除去する吸引装置12と、から構成されている。
加振装置11には、振動台11aと半導体装置20が搭載された搬送キャリア31及び半導体装置20を振動台11aに固定する真空チャック11bとが設けられている。真空チャック11bは、真空チャック用弁14を介して排気ポンプ16に機械的に接続されている。
吸引装置12には、半導体装置20に対応して、本実施形態では4箇所に、吸引部13が設けられている。吸引部13には、中央に排気ポンプ16と吸引装置用弁15を介して機械的に接続された吸引孔13aと、外気と連通した連通孔13b,13bとが設けられている。ここで、本実施形態では、各連通孔13bは、吸引孔13aを挟んで下方向に向かって吸引孔13a側に傾斜して形成されている。更に、各連通孔13bは、後述する気流WがGセンサ21のセンサ部に直接当たらない位置及び角度に形成されている。
図2(A)及び(B)に示すように、搬送キャリア31には、半導体装置20を搭載する凹部が、半導体装置20毎にそれぞれ設けられており、この凹部の底部には、貫通孔31aが厚さ方向に貫通形成されている。本実施形態では、半導体装置20は、Gセンサ21が封止用パッケージ22内に組み付けられて形成されている。また、図2では、4個の半導体装置20が搬送キャリア31に並列して搭載されているが、搬送キャリア31に搭載される半導体装置20の個数はこれに限定されるものではない。
(異物除去方法)
異物除去装置10を用いて半導体装置20に付着した異物を除去する方法を説明する。
まず、図2に示すように、半導体装置20を用意し、搬送キャリア31の凹部にそれぞれ搭載し、並んで配置させる。
次に、図1に示すように、半導体装置20が搭載された搬送キャリア31を、加振装置11に設置されている振動台11aの真空チャック11b上に搬送、載置する。続いて、真空チャック用弁14を操作して、排気ポンプ16により真空チャック11bを減圧して、搬送キャリア31の貫通孔31aを介して半導体装置20の下面を吸着し、固定する。このとき、搬送キャリア31の上方に吸引装置12が待機している。
続いて、図3に示すように、振動台11aを加振装置11により振動させ、異物を付着面から離脱させる振動工程を行う。このとき、振動台11aの振動方向は、半導体装置20の基板面に平行方向にすることが好ましい。これにより、振動台11aを垂直方向に振動させた場合のように、異物を付着面に押し付ける力が作用することがないため、少ない振動でより効果的に異物を付着面から離脱させる力を作用させることができる。
ここで、Gセンサ21にはセンサ部に可動する構造が形成されているため、この可動部分の共振周波数を回避して振動を加えることが好ましいので、振動台11aの振動周波数は1kHz以下が好ましい。
図4には、半導体装置20に付着した2μm以上の異物を除去する場合における振動加速度と半導体装置1個(ワーク)あたりの除去異物数を示す。図4に示すように、1.1G以上の振動加速度が作用する場合に、異物除去数が急増することから、1.1G以上の振動加速度を作用させて振動させることが好ましい。
そして、振動台11aを所定時間だけ振動させた後、振動を停止し、真空チャック用弁14を操作し、真空チャック11bによる半導体装置20の吸着固定を解除する。
続いて、図5に示すように、付着面から離脱した異物を吸引装置12により吸引除去する吸引工程を行う。吸引工程は各半導体装置20について同時に行う。
まず、半導体装置20の封止用パッケージ22の上面と吸引装置12の吸引部13の下面との距離が0.1〜0.5mm程度になるように吸引装置12を半導体装置20に近づけて、両者が接触しない状態に保持する。ここで、吸引孔13aはGセンサ21の直上に位置する。このとき、吸引装置用弁15を操作して、吸引孔13aと排気ポンプ16とを接続とともに、真空チャック用弁14を操作して、真空チャック11bと排気ポンプ16との接続を遮断する。
これにより、半導体装置20は、吸引孔13aによって発生する吸引力により上方に引き寄せられて、封止用パッケージ22において吸引部13に吸着固定されて、吸引部13に吊り下げられた状態で搬送キャリア31の上方に保持される。そのため、吸引部13が半導体装置20に荷重することがないため、半導体装置20が破損するおそれがない。
半導体装置20が吸引部13に吸着固定されると、半導体装置20の上部の開口部が吸引部13により覆われて、半導体装置20と吸引部13との間に空間23が形成される。
空間23には、吸引孔13a及び連通孔13bが接続されるため、吸引孔13aから空間23の内部の空気を吸引することにより空間23が減圧されるため、連通孔13bから外気が導入される。この導入された外気は、吸引孔13aから上方に向かって排気され、半導体装置20の外周側から中央方向へ向かう気流Wが生じる。この気流Wにより、振動により離脱していた異物は半導体装置20から舞い上がり、吸引孔13aから吸引されて、空間23の外部に排出される。ここで、吸引孔13aから排出される気体の流量が毎分約3リットル程度になるように吸引装置用弁15を調節すると、異物を効率よく除去することができる。
このように、半導体装置20と吸引部13との間に空間23を形成し、この空間23内に発生させた気流Wにより、異物を舞い上がらせて吸引除去するため、異物が空間23の外部に飛散するおそれがない。更に、気体を吹き付ける部材を用意する必要がなく、設備の大型化を防止することができる。
続いて、吸引装置12により異物を吸引除去した後、吸引装置用弁15を操作して吸引孔13aからの吸引を停止し、真空チャック用弁14を操作して振動台11aの真空チャック11bを再度作動させ、搬送キャリア31に半導体装置20を再度搭載した後に、吸引装置12を上方に退避する。そして、搬送キャリア31を次の工程に移送し、処理を終了する。
上述のように、本実施形態では、半導体装置20を搬送キャリア31に搭載した状態で一度に異物除去を行うため、半導体装置20の1個当りの処理時間を短縮することができる。
本実施形態においては、セラミックパッケージ内に半導体加速度センサ(Gセンサ)を組み付けた半導体装置から異物を除去する例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、パッケージに組み付ける前の半導体素子の異物除去や超音波センサなど他の半導体装置の異物除去にも適用することができる。
また、本実施形態においては、複数個の半導体装置20を加振装置11により同時に加振し、吸引装置12により同時に吸引する例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、複数個の半導体装置20を加振装置11により同時に加振した後に、各半導体装置20について、1個ずつ吸引装置12により異物を除去する構成を採用してもよい。
加振装置11の下方に吸引装置12を配置して、半導体装置20を下向きに保持して、異物除去を行う構成を用いることもできる。
[最良の形態の効果]
(1)加振装置11により半導体装置20から異物を離脱させて、吸引装置12の吸引部13により、半導体装置20の開口部を覆って、半導体装置20と吸引部13との間に、吸引孔13a及び連通孔13bが接続された空間23を形成し、この空間23内を吸引装置12により吸引することにより、連通孔13bから空間23内に外気を導入し、連通孔13bから吸引孔13aに向かう気流Wを発生させ、この気流Wにより舞い上がった異物を吸引除去することができる。
これにより、半導体装置20から離脱した異物は、気流Wにより空間23内でのみ舞い上がり吸引除去されるため、周囲に飛散して処理装置や他の清浄な半導体装置を汚染してしまうおそれがない。
また、空間23内を吸引装置12により吸引することにより、気流Wを発生させるため、気体を吹き付ける部材を用意する必要がない。また、吸引装置12の吸引部13によって半導体装置20の開口部を覆うことにより空間23を形成するため、異物の飛散を防止するカバーなども設ける必要がない。
つまり、設備の大型化を伴わずに、半導体装置20に付着した異物を効率的に除去することができる半導体装置20の異物除去装置10及び異物除去方法を実現することができる。
(2)加振装置11により、半導体装置20の基板面に平行な振動を半導体装置20に加えることができるので、基板面に垂直方向に振動させた場合のように、異物を半導体装置20に押し付ける力が作用することがない。そのため、少ない振動でより効果的に異物を付着面から離脱させる力を作用させることができる。
(3)吸引装置12により、半導体装置20と接触しない状態で半導体装置20の開口部を覆って吸引することにより、半導体装置20を吸着固定して、半導体装置20と吸引装置12との間に空間23を形成することができる。これにより、空間23を形成する際に、吸引部13が半導体装置20に荷重することがないため、半導体装置20が破損するおそれがない。
(4)加振装置11により、複数個の半導体装置20に同時に振動を加え、吸引装置12により、複数個の半導体装置20を同時に吸引して異物を除去することができるため、半導体装置1個あたりの処理時間を短くすることができるので、処理効率を向上させることができる。
(その他の実施形態)
図6は、その他の実施形態における異物除去装置による吸引工程を示す縦断面説明図である。図6に示すように、吸引工程において、真空チャック11bと排気ポンプ16との接続を遮断せずに、半導体装置20を吸着固定した状態で、異物の吸引除去を行ってもよい。この構成を使用した場合、真空チャック用弁14の切り替え操作を省略することができる。
[各請求項と実施形態との対応関係]
加振装置11が請求項1に記載の加振手段に、吸引装置12が吸引手段に、排気ポンプ16が排気手段にそれぞれ対応する。
半導体装置及び半導体装置の搬送キャリアの説明図である。 異物除去装置の構成を示す縦断面説明図である。 異物除去装置による振動工程を示す縦断面説明図である。 振動加速度と異物除去効果との関係を示す説明図である。 異物除去装置による吸引工程を示す縦断面説明図である。 その他の実施形態における異物除去装置による吸引工程を示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 異物除去装置
11 加振装置(加振手段)
11a 振動台
11b 真空チャック
12 吸引装置(吸引手段)
13 吸引部
13a 吸引孔
13b 連通孔
14 真空チャック用弁
15 吸引装置用弁
16 排気ポンプ(排気手段)
20 半導体装置
21 Gセンサ
22 封止用パッケージ
23 空間
31 搬送キャリア
31a 貫通孔
W 気流

Claims (10)

  1. 半導体装置を保持し、振動を加える加振手段と、
    前記半導体装置に付着した異物を吸引除去する吸引孔と、外気と連通した連通孔とが形成され、排気手段が接続された吸引手段と、を備え、
    前記吸引手段は、
    少なくとも吸引時に、前記半導体装置を覆って、前記半導体装置と前記吸引手段との間に、前記吸引孔及び前記連通孔が接続された空間を形成し、この空間内を前記吸引手段により吸引することにより、前記連通孔から前記空間内に外気を導入し、前記連通孔から前記吸引孔に向かう気流を発生させ、この気流により前記異物を舞い上らせて、舞い上った異物を前記吸引孔から吸引除去することを特徴とする半導体装置の異物除去装置。
  2. 前記加振手段は、前記半導体装置の基板面に平行な振動を、前記半導体装置に加えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の異物除去装置。
  3. 前記吸引手段が前記半導体装置と接触しない状態で前記半導体装置を覆って吸引することにより、前記半導体装置が前記吸引手段に吸着固定されて、前記空間が形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置の異物除去装置。
  4. 前記加振手段は、並んで配置された複数個の半導体装置に同時に振動を加えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の半導体装置の異物除去装置。
  5. 前記吸引手段は、前記複数個の半導体装置にそれぞれ前記空間を形成し、各空間を同時に吸引して異物を除去することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の異物除去装置。
  6. 半導体装置を保持し、振動を加える加振手段と、
    前記半導体装置の異物を吸引除去する吸引孔と、外気と連通した連通孔とが形成され、排気手段が接続された吸引手段と、を備えた半導体装置の異物除去装置を用い、
    前記加振手段により前記半導体装置に振動を加える加振工程と、
    この加振工程を終えた前記半導体装置を前記吸引手段により覆って前記吸引孔及び前記連通孔が接続された空間を形成し、この空間内を前記吸引手段により吸引することにより、前記連通孔から前記空間内に外気を導入し、前記連通孔から前記吸引孔に向かう気流を発生させ、この気流により前記異物を舞い上らせて、舞い上った異物を前記吸引孔から吸引除去する吸引工程と、を備えたことを特徴とする半導体装置の異物除去方法。
  7. 前記加振工程は、前記半導体装置の基板面に平行な振動を、前記半導体装置に加える工程であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の異物除去方法。
  8. 前記吸引工程において、前記吸引手段が前記半導体装置と接触しない状態で前記半導体装置を覆って吸引することにより、前記半導体装置が前記吸引手段に吸着固定されて、前記空間が形成されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の半導体装置の異物除去方法。
  9. 前記加振工程は、並んで配置された複数個の半導体装置に同時に振動を加える工程であることを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1つに記載の半導体装置の異物除去方法。
  10. 前記吸引工程は、前記複数個の半導体装置にそれぞれ前記空間を形成し、各空間を同時に吸引して異物を除去する工程であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の異物除去方法。
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