JP2007217014A - 固形物包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成形材が、熱可塑性プラスティックフィルム、アルミニウム箔、キャストポリプロピレンの層間を接着してなる積層体で構成され、蓋材が、熱可塑性プラスティックフィルム、、透明金属酸化物から成る蒸着層、印刷層、変性ポリプロピレン等のコート層とが、層間を接着してなる積層体で構成されたことを特徴とする高防湿性の固形物包装体。
【選択図】図1
Description
このような包装体には、公知の特許公報では明記されていないが、市販品を見る限り成形材にはポリ塩化ビニリデンとポリ塩化ビニルや他のプラスチックを5層以上の多層に用いた複合材を用い、蓋材にはシール剤をコートしたアルミ箔が用いられていた。包装体としては、多層化した成形材は複合材であるが透明であり、内容物を確認することが可能であるが、多くの特許文献ではどのような材料をどのように多層に形成するかについて明らかにされていないが、実際には防湿機能として透湿度0.3(g/m2,24hr)以下を得るには、5層以上の多層化のために、ポリ塩化ビニリデンを反復コーティングをすると、医薬品などの5年程度の保存期間に当たる高防湿要求に応えられることが実証されている。なお、5層以上の多層化のためには反復コーティングをする必要があり、包装体はコスト高となることが避けられなかった。なお、この透湿度0.3(g/m2,24hr)以下にすると、医薬品などの5年程度の保存期間に当たる高防湿要求に応えられることが実証されている。
そしてこの構成は、単に、従来技術を表裏反対にしたものではありません。
また、成形材及び蓋材の各層間の接合には、通常の接着剤使用によるドライラミネート加工を採用してもよいが、加熱融着法を採用することにより、接着剤の溶剤による公害排出を防止することができ、蓋材の選定に当たっては、金属蒸着層を設ける基材フィルムに生分解性樹脂を用いると部分的に分解し、焼却処理されても炭酸ガスの発生が少ないなどの利点が得られ、生分解性樹脂のタルクの混入による易破断の活用でプレススルー性が得られやすい。なお、塩ビなどの塩素系プラスチックは、燃焼により炉を傷めたり、ダイオキシン発生原因となることからできれば他のプラスチックを用いることが好ましい。
特開昭60−6452号公報に記載の発明は、熱成形用バリヤー性プラスチック積層シートから得られた熱成形品の片面に透明蒸着層を設けた包装体で、積層シートを形成後透明蒸着層を設ける加工は作業が煩雑でコスト高となる。
特開平9−216654号公報に記載の発明は、底材が厚み0.04〜1mmの生分解性樹脂層を基材とし、金属層又は有機金属化合物層を設けた防湿性生分解性PTPでプッシュスルー性があり、底材、蓋材の防湿性は、それぞれ0.15、0.25(g/m2・24hr)の記載があるが、この数値は包装体としての数値ではなく、成形前の材料の各々の測定値であり、成形時の防湿劣化は全く考慮されていない。更に、これだけの防湿効果を出すためには、多層金属加工が煩雑である。
特開2004−99137号公報記載の発明は、ポリエステル樹脂の融点と、延伸に
よる熱収縮率に着目した蓋材の発明で、蓋材には通常使用されるアルミニウム箔を使用せず、ポリエステルフィルムを採用しているが、本発明の成形材にアルミニウム箔、蓋材に透明な蒸着加工材を組合わせした使用が何ら特定されていない。
そしてこれらの蓋材の構成は、イージーピール形又はプレススルー形いずれもプラスチック外層、透明性金属酸化物蒸着層、印刷層、シーラント層からなる積層構成である。
具体的には下記の構成からなる。
透明性金属酸化物蒸着層とシール層を形成している変性ポリプロピレン(変性PP)層間には、オーバーコート層を設けても良い。
成形凸部を押し圧し、蓋材を押し破り被包装物を取り出すプレススルー形は、基材フィルムが易カットタイプであるが、それ以外はイージーピール形との構成において基本的な差はない。
請求項1の発明は、成形材をプラスティックフィルム基材と、アルミニウム箔と、シール層で構成し、蓋材をプラスティックフィルムと、透明な金属蒸着層及びシール層で構成し、成形材と蓋材が熱接着されてなることを特徴とする固形物包装体で、
請求項2の発明は、成形材と蓋材からなる包装体の透湿度が0.3(g/m2,24hr)以下であることを特徴とする請求項1に記載の固形物包装体で、
請求項3の発明は成形材の各層間を加熱融着で接着したことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の固形物包装体で、
これらのアルミニウム箔は、20〜80μm程度が好ましく、更に好ましくは25〜60μmである。
アルミニウム箔は、半硬材あるいは軟質材であることが好ましく、圧延後には少なくとも1回以上の熱処理(通常200〜500℃)を施したものが好ましい。硬質材では残留応力が大きくなるおそれがあり、柔軟性・油残りの点で好ましくない。以上のようなアルミニウム箔を介在させることにより、容器の耐湿性、遮光性が改善され、常温での長期保存も可能となる上、成形性、保形性をも改善できる。
生分解性樹脂としては、脂肪族ポリエステル系、酢酸セルロース系、微生物生産ポリエステル系、ポリ乳酸系、ポリビニルアルコール−澱粉系などが好適に用いられる。
又、硬化剤としては脂肪族又は芳香族のイソシアネートが用いることが出来る。特にこの発明では、2液以上の熱反応型のポリエステルポリオール接着剤で、その分子量が3万以上で、塗膜の硬化後軟化点が180℃以上のものが最も好ましい。また、接着方法には、ドライラミネーション方が好ましい。
いずれにしても、各層間の接着強度を上げることは、成形材を成形する際にアルミニウム箔の裂けを防止する上で重要である。
更に、製品は、従来品とは逆の蓋が透明で、医薬や食品などを封入するポケット部を有する成形材が裏面となるが、蓋材の表面に印刷すると共に、透明蒸着層に印刷をすることにより封入するものの品名、製造社ロット番号、年月日などの情報をポケット部を避けるように適宜表示でき、利用者に便宜を与えることができる。
図1は本発明に係るに包装体のプレススルーパックの平面図で、包装体のプレススルーパックは、成形材と蓋材の貼り合わせ部1と薬剤などの固形物を収納するポケット部2とからなり、図2はポケット部2の近傍を拡大した側面図で、矩形で示された薬剤などを包被する成形材3と蓋材4とからなり、成形材3と蓋材4とは薬剤などを包被し、気密に接合されている。
先ず、イージービール形の実施例及び比較例を挙げる。
<実施例1>
又、蓋材として、ポリエチレンテレフタレート5(厚さ12μm)、透明蒸着層9(酸化ケイ素)、印刷層10(材質・イソシアネート、厚さ2μm)で、オーバーコート層11a(材質・ポリアミド、厚さ2μm)、11b変性ポリプロピレンコート層(厚さ3μm)で順次加工構成されている。更に、成形材と蓋材とは重合部でヒートシールにより一体化されている。
<実施例2>
又蓋材は、図6に示すように、ポリエチレンテレフタレート5と、透明蒸着層9と、印刷層10と、変性ポリプロピレンコート層11bからなり、順次加工構成されている。また、成形材と蓋材とは重合部でヒートシールし一体化されている。
<比較例1>
<実施例3>
実施例3は、実施例2と同様に、図5に示すような成形材と、図7に示すような蓋材で構成されている。すなわち、成形材として、易接着2軸延伸ポリプロピレン(易接着OPP)12(厚さ20μm)、アルミニウム箔6(厚さ40μm)、易接着未延伸ポリプロピレン(易接着CPP)13(厚さ20μm)を積層し、加熱ラミネートして一体にされている。
又、蓋材は、破断し易い易カットポリエチレンテレフタレート(易カットPET)14(厚さ14μm)、透明金属酸化物蒸着層9と、印刷層10、変性ポリプロピレンコート層11bの積層体からなり、順次加工構成されている。成形材と蓋材とは重合部でヒートシールで一体化されている。
<実施例4>
蓋材として、易カット生分解性樹脂フィルム15(ポリ乳酸系、厚さ10μm)、酸化珪素透明蒸着層9(厚さ0.1μm)、印刷層10(イソシアネート、厚さ2μm)、変性ポリプロピレンコート層11bの積層体からなり、順次加工構成されている。成形材と蓋材とは重合部でヒートシールで一体化されている。
成形材として、ポリ塩化ビニルシート単体250μmであり、これは一般に市販されているプレススルー形の材質と類似である。
蓋材は、比較例1と同様で、アルミニウム箔(厚さ30μm)にポリ塩化ビニルコート(厚さ3μm)をコーティング加工したものである。
従って、この比較例2は、成形材と蓋材ともに通常市販品の標準的構成である。
ポリエチレンテレフタレート:東レフィルム加工(株)、商品名ルミラーP60
キャスト用ポリプロピレン:東セロ(株)、商品名GHC
接着剤:東洋モートン(株)ウレタン接着剤
易接着性配向ポリプロピレン:フィルム加工(株)、商品名トレファンM114
易接着性キャスト用ポリプロピレン:東セロ(株)、商品名GMPS009
易カット性ポリエチレンテレフタレート:東洋紡績(株)、商品名TF(DE006)
変性ポリプロピレンコート材:中央理化工業(株)、商品名アクアテックス909
その結果は表1に示すとおりである。なお、開封性は、イージーピール形の開封強度単位は、N/15mm、プレススルー形の開封強度単位は、N/錠、
透湿度の測定は、JIS Z 0208に準拠し、モダンコントロール社製(商品名PERMATRON)で、40℃、90%RHの条件で行った。測定のモデルサイズは図2に記載の通りである。
プレススルー強度の測定:圧縮試験機を用いて、錠剤が充填された状態で、ポケット側からポケットを押し込んで、蓋材が破断するときの破断強度を測定。
2 ポケット部
3 成形材
4 蓋材
5 ポリエチレンテレフタレート
6 アルミニウム箔
7 未延伸ポリプロピレン
8 接着剤
9 透明蒸着層
10 印刷層
11a オーバーコート層
11b 変性ポリプロピレンコート層
12 易接着性2軸延伸ポリプロピレン
13 易接着性未延伸ポリプロピレン
14 易カットポリエチレンテレフタレート
15 易カット生分解性樹脂フィルム
Claims (3)
- 成形材をプラスティックフィルム基材と、アルミニウム箔と、シール層で構成し、蓋材をプラスティックフィルムと、透明な金属蒸着層及びシール層で構成し、成形材と蓋材が熱接着されてなることを特徴とする固形物包装体。
- 成形材と蓋材からなる包装体の透湿度が0.3(g/m2,24hr)以下であることを特徴とする請求項1に記載の固形物包装体。
- 成形材の各層間を加熱融着で接着したことを特徴とする請求項1もしくは2に記載の固形物包装体。
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