JP2005178829A - Ptp蓋材、およびそれを用いたptp包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PTP蓋材10において、少なくとも、紙基材層1と、可視光および紫外光を遮断する遮光性層2と、接着層3とを順に形成し、当該接着層3の形成面に、透明バリアー層4として無機酸化物の蒸着膜を形成してなり、当該無機酸化物の蒸着膜の形成面にヒートシール層5を形成するPTP蓋材10、およびそれを用いたPTP包装体を特徴とする。
【選択図】図1
Description
更に詳しくは、アルミニウム箔を用いることなく、紙基材から構成され、突き破り性、水蒸気バリアー性、酸素バリヤー性、可視光、および紫外光を遮断する遮光性、ヒートシール性、耐ピンホ−ル性、耐熱性、印刷適性、層間強度、機械適性等に優れ、使用後のPTP包装容器の廃棄処理適性に優れるPTPの蓋材、およびそれを用いたPTP包装体に関する。
中でも、PTPは、携帯、および保管に便利で保護性に優れているため、急速に普及している。
PTPとは、透明なプラスティックフィルムないしシートを、熱間真空成形、熱間圧空成形、または熱間真空圧空成形等により、深さ20mm以内のポケットまたは小容器を作り、食品、医薬錠剤、ガラスアンプル等を充填し、開口部を密封する蓋材として、別のフレキシブルあるいは薄いリジッドプラスティックシート・アルミニウム箔にて覆い密封した包装をいう。
前記のPTP蓋材の層構成としては、例えば、ヒートシール層を、他の側に防蝕層を塗工した金属アルミニウム箔で構成されていた。
PTP蓋材において、アルミニウム箔を用いることによって、水蒸気や酸素の侵入を防止し、可視光および紫外光を遮断する遮光性に優れ、また、突き刺しで破れ易く、内容物を取出すのに優れた特性を有するものである。
そして、PTP蓋材で使用するアルミニウム箔の厚みは、通常の包装材料において使用される厚み、7μm〜9μmに対して、防湿性をもたせるために15μm〜30μm程度の比較的厚いものが使用されている。
しかしながら、アルミニウム箔は、使用後の廃棄処理において、焼却したときに多量に生ずる灰分の処理が困難であり、包装材料の環境問題から環境破壊の元凶の一つであるとされ、その使用が避けられているものである。
また、上記のようなアルミニウム箔を用いた蓋材を使用して密閉してなるPTP包装体は、内容物に金属等の異物が混入している場合、これを金属探知機等で検査しても、蓋材のアルミニウム箔が障害となって異物を検査することが困難であるという欠点がある。
また、内容物を底材側から突き押出すときにアルミニウム箔が破断して内容物と同時に脱落して押し出され、誤飲したりするという欠点もあった。
上記の課題を解決する手段として、アルミニウム箔を使用せず、ガスバリア性、開封性、に優れ、焼却処理で灰分が少ないPTP蓋材として、例えば、パッケージ容器の中に薬品を収納してヒートシールする場合に、前記薬品収納部を蓋するのに用いられるPTP包装フタ材において、紙材の上に、転写用接着剤層、金属または金属酸化物蒸着層、およびヒートシール用接着剤層を、順次積層して成ることを特徴とするPTP蓋材を提供する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、本発明のPTP蓋材10である一実施例を説明する断面図であり、紙基材層1と、可視光および紫外光を遮断する遮光性層2と、接着層3と、透明バリアー層4と、ヒートシール層5とを順に積層する構成である。
上記の層構成のPTP蓋材を製造することによって、アルミニウム箔を用いずに、錠剤等の内容物を突き破って取り出しやすく、水蒸気バリアー性、酸素バリヤー性、可視光、および紫外光を遮断する遮光性に優れるとともに、透明バリアー層4として、無機酸化物の蒸着膜を接着層3側の面に直接形成してなることにより効率良く形成でき、使用後のPTP包装容器の廃棄処理適性に優れるものである。
図2に示すように、本発明のPTP包装体20は、底材シートに、所定数の成形凹部11を形成して底材14を作製し、それぞれの成形凹部11内に、開口部12から錠剤などの内容物16を充填し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封して、連続形式のPTP包装体とするものである。
本発明に係る紙基材層1としては、蓋材としての強度を維持するとともに、PTPとして内容物を取り出す際の適度の破断性が必要であり、ヒートシールの際の耐熱性を有し、更に、印刷適性、他の基材と積層することから積層適性等を有することが好ましい。
本発明に係るPTP蓋材を構成する紙基材層としては、少なくとも、紙を用い、1種以上の樹脂層を積層して使用することができる。
紙としては、例えば、模造紙、クレイコート紙、クラフト紙、板紙、合成紙等の各種の紙を使用することができる。
これらの紙基材シートの厚みは、その強度、耐熱性、及び、内容物を取り出す際の破断性を適切となるように材料に応じて適宜変更しているが、坪量、30g/m2以上、80g/m2以下が好ましく、40g/m2以上、60g/m2以下がより好ましい。
このことによって、蓋材としての強度、内容物を取り出す際の破断性、機械適性、ヒートシールの際の耐熱性、後述する遮光性インキ層の隠蔽性、白色度が高く意匠性に優れるという利点を有する。
紙基材シートの厚みが、上記の範囲未満であると、必要な剛性を得られず、機械適性、遮光性インキ層の隠蔽性に劣るので好ましくない。
厚みが、上記の範囲を超えると、内容物を突き差しても破れにくく、開封性に劣るので好ましくない。
上記において、着色剤としては、黒色顔料以外に、赤色、茶色、または青色系顔料等の有彩色の顔料を含有させて使用することができる。
上記において、バインダ−樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル系またはメタクリル系樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、酸変成ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、乾性油アルキド樹脂、アルキド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フエノ−ル系樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹脂、ロジン系樹脂、エステルガム、ニトロセルロ−スあるいはエチルセルロ−ス等の繊維素樹脂、ゴム誘導体、石油系樹脂、その他等の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。
更に、上記において、助剤としては、例えば、安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、ワックス類、グリ−ス類、分散剤、その他等の助剤の1種ないしそれ以上を任意に添加して使用することができる。
また、上記において、溶剤・希釈剤等としては、例えば、アルコ−ル系溶剤、エステル系溶剤、エ−テルアルコ−ル系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、その他等を使用することができる。
本発明においては、上記のような材料を使用し、例えば、ミキサ−、ニ−ダ−等を使用してプレミキシングし、次いで、ロ−ルミル、ボ−ルミル、サンドミル等を使用し、十分に混練して印刷インキを製造することができる。
例えば、グラビア印刷方式にて、版深が30μm〜40μmのグラビア印刷用ベタ版にて1〜2回印刷することにより遮光性インキ層を形成することができる。
その膜厚としては、0.5g/m2 〜10g/m2 位が好ましく、1g/m2〜3g/m2 位がより好ましい。
本発明において、上記のような遮光性インキ層を形成することにより、遮光性の効果を奏するものであり、上記の着色剤の添加量としては、印刷インキを構成するビヒクルとしてのバインダ−樹脂、30重量部〜40重量部、溶剤50重量部に対し、8重量部〜10重量部位が好ましい。
上記の場合、白色系顔料を含有する印刷層の膜厚としては、印刷インキを構成するビヒクルとしてのバインダ−樹脂、100重量部に対し30重量部〜50重量部位が白色度に優れるので好ましい。その膜厚としては、3g/m2 〜5g/m2 位が好ましい。
必要に応じて、接着層の上に塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂等からなるバリア性樹脂コーティング膜を使用してもよい。
前記の無機酸化物の蒸着膜としては、基本的に金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜を使用することができる。
そして、包装用材料等に適するものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜を挙げることができる。
そして、上記の金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOX 、AlOX 、MgOX 等のようにMOX(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。
また、上記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の値をとることができる。
上記において、X=0の場合、完全な金属であり、透明ではなく、使用することができない。また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。
本発明において、包装用材料としては、一般的に、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することができる。
本発明において、上記のような無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、使用する金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、50Å〜3000Å位が好ましく、100Å〜1000Å位の範囲内で任意に選択して形成することがより好ましい。
また、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜としては、無機酸化物の薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でもよく、また、使用する金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の薄膜を構成することもできる。
本発明において、無機酸化物の蒸着膜形成法について具体的に説明すると、上記のような金属の酸化物を原料とし、これを加熱して接着層の上に蒸着する真空蒸着法、または原料に金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて接着層の上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができる。
また、本発明において、酸化ケイ素の蒸着膜を形成する場合、オルガノシロキサンを原料とするプラズマ化学気相成長法を用いて蒸着膜を形成することができる。
而して、本発明において、上記のような酸化ケイ素の蒸着膜としては、有機珪素化合物を原料とし、低温プラズマ発生装置等を利用するプラズマ化学気相成長法を用いて形成した蒸着膜を使用することができる。
上記において、有機珪素化合物としては、例えば、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
本発明において、上記のような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成された蒸着膜の特性等から、特に、好ましい原料である。
また、上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
具体的には、この透明バリア−層4の材料としては、シリカ、アルミナ等のセラミックをヒートシール性フィルムに真空蒸着又はスパッタリング等によって蒸着膜を形成して使用する場合もある。
セラミックとしては、この他に、酸化インジウム錫(ITO)、又は、亜鉛、錫、チタン、ジルコニウム、バナジウム、バリウム、クロム等の金属酸化物、窒化珪素、炭化珪素等が使用できる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
更に、上記において、無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ50〜3000Å位のものを使用することが好ましく、100〜1000Å位のものが望ましい。
なお、上記の積層を行う場合、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理、フレ−ム処理、その他等の前処理を施し、積層することができる。
上記のアンカーコート剤としては、溶剤型、水性型のいずれも使用可能だが、基材が紙の場合、希釈溶剤中およびアンカーコート剤中のトルエン、メチルエチルケトン(MEK)等の人体に有害な有機溶剤等が、積層体中に残存するため、食品包装に用いた場合には食品に残留溶剤が移行し易く、食品衛生上好ましくない。
従って、(塩素化)ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系、エチルビニルアルコール系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系、ポリエステル系ポリウレタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリルエマルジョン、シリコンアクリルエマルジョン、酢酸ビニルアクリルエマルジョン、アクリルエマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジェンラテックスのゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、ポリブタジエンラテックス、あるいはこれらのラテックスのカルボキシル変性物や水溶性物質、例えば、ポリビニルアルコール、水溶性エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、水性アクリル樹脂、水性アポキシ樹脂、水性セルロース誘導体、水性ポリエステルおよび水性リグニン誘導体等水性イソシアネート等の水性若しくは水分散型エマルジョン若しくはディスパージョンのアンカーコート剤が用いられる。
上記のアンカ−コ−ト剤の塗布法としては、例えば、グラビアコ−ト法、リバ−スロ−ルコ−ト法、ナイフコ−ト法、キスコ−ト法、その他等の方法で塗布することができ、その塗布量としては、乾燥状態で、0.1g/m2〜5g/m2が好ましい。
かかる絵柄印刷層は、例えば、通常のインキ組成物を使用してオフセット印刷あるいはグラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷、その他等の印刷法等によって形成することができる。
その添加量としては、極微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤、その他等を使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することができる。
本発明のPTP包装体は、上端に開口部を有する内容物収納用の所定数の成形凹部と、当該開口部の周縁に設けられた各成形凹部間を連結するフランジ部とからなる底材の各成形凹部内に、内容物を充填し、且つ、各成形凹部のフランジ部にヒートシールによって封止して用いられるPTP包装体である。
上記のPTP包装体の作製としては、底材シートへの所定数の凹部を成形し、次に成形された各凹部への錠剤等の内容物を充填し、PTP包装用の成形充填シール機を使用して底材のフランジ部へシート状のPTP蓋材をヒートシールして、製造することができる。
特に、加熱真空成形法であるプレヒータープラグアシスト圧空成形が、成形後の底材の肉厚が均一に得られるという点で好ましいものである。
前記の平板シール方式は、凹部を成形した底材シートを間欠的に搬送し、底材シートの停止中に平板シール型により加熱シールする方式である。
特に、ロールシール方式の方が、シール性に優れると共に、シール後のカール量が少ない点で好ましい。
本発明にかかるPTP蓋材10は、紙基材層1として、坪量30g/m2のグラシン紙を使用し、その上に線数70線/cm、版深30μmのグラビア版にて、膜厚1.5μmの墨インキ(バインダー樹脂:ウレタン樹脂100重量部、顔料:カーボンブラック25重量部)で印刷した遮光性インキ層2を形成し、次にこの遮光性層2の上に、塗布量0.5g/m2のアクリル系樹脂からなるアンカーコート層(接着層3)をコーティング後、透明バリア層4として膜厚300Åの酸化ケイ素蒸着膜を真空蒸着法により形成し、更にその蒸着膜の上に、厚み3μmの塩酢ビ樹脂からなるヒートシールラッカーをコーティングしてヒートシール層5を形成し、層構成、紙基材層1/遮光性インキ層2/アンカーコート層(接着層3)/透明バリア−層4/ヒートシール層5の実施例1のPTP蓋材10を作製した。
次に、本発明にかかるPTP包装体は、底材シートとして、250μmの透明ポリ塩化ビニルを用い、真空成形法で所定数のPTP包装体収納部11を形成して底材14を作製し、それぞれのPTP包装体収納部11内に、開口部12から内容物16として直径7mm、厚さ3mmの錠剤を収納し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封し、連続形式のPTP包装体を作製した。
次に、実施例2のPTP包装体は、実施例1と同様の材料、及び製造方法にて底材シートを製造して、それぞれのPTP包装体収納部となる底材14内に、開口部12から錠剤を充填し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封し、連続形式のPTP包装体20を作製した。
次に、実施例3のPTP包装体は、実施例1と同様の材料、及び製造方法にて底材シートを製造して、それぞれのPTP包装体収納部となる底材14内に、開口部12から錠剤を充填し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封し、連続形式のPTP包装体20を作製した。
次に、実施例4のPTP包装体は、実施例1と同様の材料、及び製造方法にて底材シートを製造して、それぞれのPTP包装体収納部となる底材14内に、開口部12から錠剤などの内容物16を充填し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封し、連続形式のPTP包装体20を作製した。
次に、比較例1のPTP包装体は、実施例2と同様の材料、及び製造方法にて底材シートを製造して、それぞれの成形凹部11内に、開口部12から錠剤などの内容物16を充填し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封し、連続形式のPTP包装体20を作製した。
次に、比較例2のPTP包装体は、実施例2と同様の材料、及び製造方法にて底材シートを製造して、それぞれのPTP包装体収納部となる底材14内に、開口部12から錠剤などの内容物16を充填し、更に、開口部12の周縁に設けられたフランジ部13に蓋材シート10をヒートシールして密封し、連続形式のPTP包装体を作製した。
これに対して、比較例1の全光線透過率については、実施例1〜4で用いた墨インキと比べて白インキによる遮光性が低く35%であった。また、比較例2の全光線透過率については、実施例1〜4で用いた墨インキを形成していないため、遮光性が低く42.5%であった。
また、実施例2〜4の白色度については40以上であり、紙基材層側から見て墨インキ層の隠蔽性があり、白色度が高いため意匠性に優れるものであった。
これに対して、実施例1の白色度は、実施例2〜4と比べて低く、紙基材層側から見て墨インキ層が若干透けてみえるため黒っぽい外観となっており意匠性において劣るものであった。
また、開封性については、坪量、30g/m2〜45g/m2の紙基材層を用いた実施例1、2は錠剤が取り出しやすく開封性に優れるものであったが、実施例3、4では開封はできるものの取り出すことがやや困難な状況であった。
以上の結果より、実施例1〜4のPTP蓋材10は、墨インキ層を紙基材層のラミネート側に形成することによって遮光性に非常に優れ、紙基材層1による隠蔽性に優れ、表面からの白色度が高いため意匠性に優れ、その他、開封性に優れるものであり、中でも実施例2が総合評価でもっとも優れるものであった。
2 遮光性インキ層
3 接着層
4 透明バリアー層
5 ヒートシール層
10 PTP蓋材
12 開口部
13 フランジ部
14 底材
16 内容物
20 PTP包装体
Claims (4)
- 上端に開口部を有する内容物収納用の所定数の成形凹部と、当該開口部の周縁に設けられた各成形凹部間を連結するフランジ部とからなる底材の各成形凹部内に、内容物を充填し、且つ、そのフランジ部にヒートシールによって封止して用いられるPTP蓋材において、少なくとも、紙基材層と、可視光および紫外光を遮断する遮光性インキ層と、接着層とを順に形成し、当該接着層の形成面に、透明バリアー層として無機酸化物の蒸着膜を形成してなり、当該無機酸化物の蒸着膜の形成面にヒートシール層を形成することを特徴とするPTP蓋材。
- 前記の紙基材層が、坪量、30g/m2以上、80g/m2以下、前記のPTP蓋材の外側となる面の白色度、70〜90であることを特徴とする請求項1に記載のPTP蓋材。
- 前記の遮光層が、遮光性インキ樹脂組成物からなる印刷層からなることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のPTP蓋材。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のPTP蓋材と、底材の各成形凹部内に内容物を充填する底材のフランジ部とを重ね合わせ、その接合端部をヒ−トシ−ルしてなることを特徴とするPTP包装体。
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