JP2017082397A - 建材用防湿シート - Google Patents

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【課題】境の温度や湿度の変化による影響に対し、貼り付けた化粧板の反りを抑制し且つ意匠性を有する防湿シートを提供する。【解決手段】建材用防湿シート1は、熱可塑性樹脂フィルムからなる基材層2と、上記基材層の一方の面側に設けられた印刷層4とを有し、水蒸気透過度が3g/m2・day以下である。また、基材層2と印刷層4との間に蒸着層3が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、ドアパネルなどの建具その他の建材を構成する木質系基材などに貼り付けられる建材用防湿シートに関する。
室内のドアパネルなどの化粧板では、室内雰囲気での温度や湿度の変化による吸湿・放湿などが原因で発生する基材の反りを防止するために、化粧板を構成する木質系基材の表面に防湿シートが貼り合わされる場合がある。
すなわち、化粧板は、例えば合板、中密度繊維板(MDF)、ベニア板、ボード材、その他の多層構造の木質系基材の表面に、隠蔽性を与えるためのベタ印刷層や意匠性を向上させるための絵柄摸様層を印刷した化粧シートを貼り合わせて構成される。そして、これらの化粧板には、温度や湿度による変形(反り、寸法変化)を防止するために、木質系基材の表面に塗料を塗ったり、防湿シートを貼り合せたりする方法が知られている(特許文献1)。
特許第4946350号公報
本発明は、環境の温度や湿度の変化による影響に対し、貼り付けた化粧板の反りを抑制し且つ意匠性を有する防湿シートを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様の建材用防湿シートは、熱可塑性樹脂フィルムからなる基材層と、上記基材層の一方の面側に設けられた印刷層とを有し、シートの水蒸気透過度が3.0g/m・day以下であることを特徴とする。
本発明の態様である防湿シートによれば、水蒸気透過度が3.0g/m・day・atm以下であることから防湿性能を有すると共に、印刷層を有することから意匠性を備える。
本発明に基づく実施形態に係る防湿シートの構成例を示す断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、及び構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
本実施形態の建材用防湿シート1は、図1に示すように、合成樹脂からなる基材層2の表面に対して、無機酸化物からなる蒸着層3、印刷層4がこの順に設けられ、更に、防湿シート1の表裏両面にそれぞれ接着補助処理部5,6が形成されている。
また、印刷層4は、蒸着層3の全面に形成される必要は無い。その場合、印刷層4が非形成部分の蒸着層3の表面部分は、防湿シート1の表面の一部を構成する。
また各層は、透明であることが好ましい。ここで、透明には、表から裏が視認できる程度の透明度を指し、防湿シート1全体で表面側から裏面側が視認できるだけの透明度を指す。
熱可塑性樹脂製の基材層2の材料としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体,あるいは、これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポリアリレート等のエステル系熱可塑性樹脂、ポリメタアクリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、あるいは、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂を挙げることができる。
基材層2は、一軸ないし二軸方向に延伸したシートであっても、未延伸であってもよいが、蒸着層3を一方の面に形成する場合には、機械的強度が強く、寸法安定性に優れるなどの理由から二軸方向に延伸したシートが好ましい。基材層2の厚さは、例えば9〜100μmの範囲である。例えば、基材層2は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく、基材層2を構成するフィルムは透明となる。
蒸着層3は、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物の薄膜からなる。
蒸着層3は、アルミニウムに代表される金属薄膜からなる無機物蒸着層でも良いが、無機物蒸着層の場合は金属光沢を有する。一方、無機酸化物蒸着層の場合は透明な蒸着膜とすることが出来る。
蒸着層3の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、防湿シート1としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また、膜厚が300nmを越える場合は薄膜の残留応力によりフレキシビリティを保持させることができず、成膜後外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるので問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることが好ましい。
蒸着層3を基材層2に積層する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることができる。ただし、生産性を考慮すれば、真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式または抵抗加熱方式を用いることがより好ましい。また蒸着層3と基材層2の密着性及び蒸着層3の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いても一向に構わない。
印刷層4は、防湿シートに使用手順を示す図や文字などを付与したり、高級感を出すための絵柄を付与したりする層である。
印刷層4は、既知の印刷手法を用いて設けることが出来る
印刷インキについては、特に限定するものではないが、印刷方式に対応したインキを適宜選ぶことができる。とくに樹脂製の基材層2若しくは蒸着層に対する密着性や印刷適性また適用する建材としての耐候性を考慮して選択することが好ましい。
また必要な場合には、印刷層4と基材層2若しくは蒸着層3との接着性向上を目的として、両者の間に接着層(不図示)を設けても良い。この接着層(不図示)に用いる樹脂は特に限定するものではないが、例えば2液硬化型ウレタン樹脂などを用いることができ、例えばコーティング装置やグラビア印刷装置などを用いて設けることができる。
接着補助処理部5,6は、形成する層の表面の粗さを物理的に改質して濡れ性を向上させることで接着補助処理部5,6を形成する方法と、接着用プライマー層を形成することで接着補助処理部5,6を形成する方法とがある。
尚、蒸着層3の上に接着補助処理部5を設ける場合、接着補助処理部5を接着用プライマー層で形成することが好ましい。
物理的に改質して濡れ性を向上させる処理としては、コロナ放電を利用したコロナ処理、プラズマを利用したリアクティブエッチング処理等が例示でき、この処理によって、表面がナノレベルで粗度が向上して濡れ性が向上する。
接着補助処理部5,6を構成する接着用プライマー層は、化粧板の木質系基材などとの接着を良くするために設けられるものであって、具体的にはエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独ないし混合して接着組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
接着用プライマー層を構成するプライマーとしては、アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体とイソシアネートとからなる樹脂で形成するのが特に好ましい。すなわち、アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体は、末端に水酸基を有するアクリル重合体成分(成分A)、両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール成分(成分B)、ジイソシアネート成分(成分C)を配合して反応させてプレポリマーとなし、該プレポリマーにさらにジアミンなどの鎖延長剤(成分D)を添加して鎖延長することで得られるものである。この反応によりポリエステルウレタンが形成されると共にアクリル重合体成分が分子中に導入され、末端に水酸基を有するアクリル−ポリエステルウレタン共重合体が形成される。このアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の末端の水酸基をイソシアネートと反応させて硬化させて形成するものである。
成分Aは、末端に水酸基を有する直鎖状のアクリル酸エステル重合体が用いられる。具体的には、末端に水酸基を有する直鎖状のポリメチルメタクリレート(PMMA)が耐候性(特に光劣化に対する特性)に優れ、ウレタンと共重合させて相溶化するのが容易である点から好ましい。成分Aは、共重合体においてアクリル樹脂成分となるものであり、分子量5000〜7000(重量平均分子量)のものが耐候性、接着性が特に良好であるために好ましく用いられる。また、成分Aは、両末端に水酸基を有するもののみを用いてもよいが、片末端に共役二重結合が残っているものを上記の両末端に水酸基を有するものと混合して用いてもよいものである。
成分Bは、ジイソシアネートと反応してポリエステルウレタンを形成し、共重合体においてウレタン樹脂成分を構成するものである。成分Bは、両末端に水酸基を有するポリエステルジオールが用いられる。このポリエステルジオールとしては、芳香族ないしスピロ環骨格を有するジオール化合物とラクトン化合物ないしその誘導体、またはエポキシ化合物との付加反応生成物、二塩基酸とジオールとの縮合生成物、および、環状エステル化合物から誘導されるポリエステル化合物等を挙げることができる。ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、メチルペンテンジオール等の短鎖ジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール等の脂環族短鎖ジオール等を挙げることができる。また、塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。ポリエステルポリオールとして好ましいのは、酸成分としてアジピン酸ないしアジピン酸とテレフタル酸の混合物、特にアジピン酸が好ましく、ジオール成分として3−メチルペンテンジオールおよび1,4−シクロへキサンジメタノールを用いたアジペート系ポリエステルである。
成分Bと成分Cとが反応して形成されるウレタン樹脂成分は、接着用プライマー層に柔軟性を与え、接着性向上に寄与する。また、アクリル重合体からなるアクリル樹脂成分は、接着用プライマー層の耐候性および耐ブロッキング性に寄与する。ウレタン樹脂において、成分Bの分子量は接着用プライマー層に柔軟性を十分に発揮可能なウレタン樹脂が得られる範囲であればよいのであって、アジピン酸ないしアジピン酸とテレフタル酸の混合物と、3−メチルペンタンジオールおよび1,4−シクロへキサンジメタノールからなるポリエステルジオールの場合、500〜5000(重量平均分子量)が好ましい。
成分Cは、1分子中に2個のイソシアネート基を有する脂肪族ないし脂環族のジイソシアネート化合物が用いられる。このジイソシアネートとしては、たとえば、テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,4)−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4’−シクロヘキシルジイソシアネート等を挙げることができる。ジイソシアネート成分としては、イソホロンジイソシアネートが物性およびコストが優れる点で好ましい。成分A〜Cを反応させる場合のアクリル重合体、ポリエステルポリオールおよび後述する鎖延長剤の合計の水酸基(アミノ基の場合もある)と、イソシアネート基の当量比はイソシアネート基が過剰となるようにする。
三成分A、B、Cを60〜120℃で2〜10時間程度反応させると、ジイソシアネートのイソシアネート基がポリエステルポリオール末端の水酸基と反応してポリエステルウレタン樹脂成分が形成されると共にアクリル重合体末端の水酸基にジイソシアネートが付加した化合物も混在し、過剰のイソシアネート基および水酸基が残存した状態のプレポリマーが形成される。このプレポリマーに鎖延長剤として、たとえば、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンを加えてイソシアネート基を鎖延長剤と反応させ、鎖延長することでアクリル重合体成分がポリエステルウレタンの分子中に導入され、末端に水酸基を有する(I)のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体を得ることができる。
アクリル−ポリエステルウレタン共重合体に、イソシアネートを加えると共に、塗布法、乾燥後の塗布量を考慮して必要な粘度に調節した塗布液となし、グラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗布法で塗布することにより接着用プライマー層を形成すればよいものである。また、イソシアネートとしては、アクリル−ポリエステルウレタン共重合体の水酸基と反応して架橋硬化させることが可能なものであればよく、たとえば、2価以上の脂肪族ないし芳香族イソシアネートが使用でき、特に熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。具体的には、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの単量体、または、これらの2量体、3量体などの多量体、あるいは、これらのイソシアネートをポリオールに付加した誘導体(アダクト体)のようなポリイソシアネートなどを挙げることができる。
接着用プライマー層の乾燥後の塗布量としては、0.5〜20g/mであり、好ましくは1〜5g/mである。また、接着用プライマー層は、必要に応じてシリカ粉末などの充填剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加した層としてもよいものである。
次に、本実施形態の防湿シート1を使用した化粧板の例を説明する。
本実施形態では、化粧板として、建具であるドアパネルに適用した場合を例に説明するが。これに限定されない。床パネルなどの化粧板に適用しても構わない。
尚、本実施形態の防湿シート1を化粧板などに貼り付ける際の接着剤としては、例えば熱可塑性樹脂系、熱硬化型樹脂系、ゴム(エラストマー)系等のいずれのタイプの接着剤であってもよいものである。これらは、公知のもの、ないし、市販品を適宜選択して使用することができる。熱可塑性樹脂系接着剤としては、たとえば、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等を挙げることができ、また、熱硬化型樹脂系接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等を挙げることができる。ゴム系接着剤としては、天然ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、ブロックコポリマーゴム(SBS、SIS、SEBS等)等を挙げることができる。
本実施形態の防湿シートは、基材層が熱可塑性樹脂シートから構成することで、水蒸気透過度が3.0g/m・day・atm以下の防湿性能を有することで、環境の温度や湿度の変化による影響に対し、貼り付けた化粧板の反りを抑制することが出来る。
更に蒸着層3を有すると、更に防湿性能が向上し、例えば1.0g/m・day・atm以下の水蒸気透過度にすることが可能である。
また、印刷層4を有することで、防湿シートに意匠性を付与することが出来る。
例えば、シートの施工手順の指示書や図を印刷層4として構成しておけば、その防湿シート1を使用しやすくなる。
印刷層4で絵柄を形成した場合、上側に化粧シートを貼り付けた場合に、化粧シートに透明性を有していると、防湿シートを設けた建具に高級感を付与可能となる。
また、防湿シートの両面に接着補助処理部5,6を設ける事で、温度や湿度の変化による影響にも耐えて防湿シートの化粧板などとの接着性を維持しやすくなる。
ここで、印刷層4と接着補助処理部5の間に樹脂層(不図示)を設けることが好ましい。
その樹脂層としては、例えば、ポリビニルアルコールあるいはポリビニルアルコールに酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物を添加した組成物が使用可能であり、これをロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法で塗布形成することが可能となる。
また接着補助処理部5,6をプライマー層で構成する場合は、プライマー層は、例えばエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独ないし混合して接着組成物とし、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成することができる。
次に、本発明について、以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
<実施例1>
12μm厚さの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるPETフィルムを基材層2として、基材層2の表面に酸化珪素からなる蒸着層3を形成し、その上に印刷層4を形成した。
また、基材層2の裏面にコロナ放電処理(接着補助処理)を施し、該コロナ放電処理面、及び印刷層4側の表面に対し、それぞれ、主剤としてウレタン樹脂/塩酢ビ系樹脂に硬化剤としてイソシアネートを添加した2液硬化型樹脂をグラビア印刷法にて固形分としての塗布量が1g/mの接着用プライマー層を接着補助処理として形成した。
その防湿シート1を3mm厚さのMDFにエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤をウエット状態で8g/mで塗布・乾燥した後に、塗布面に防湿シート1の蒸着面側が位置するようにロールラミネート機で貼着した実施例1の化粧板を作製した。
<比較例1>
一方の面にコロナ放電処理を施した23g/mの紙間強化紙をコロナ放電処理面が対向するように配置してTダイ押出機でPEを40μm厚さとなるように加熱溶融押し出しし、いわゆるサンドイッチラミネーション法で積層した防湿シート1(紙間強化紙23g/m/PE40μm/紙間強化紙23g/m)を作製した。
該防湿シート1を3mm厚さのMDFに酢酸ビニル系接着剤をウエット状態で8g/m塗布・乾燥した後に、該塗布面にロールラミネート機で貼着した化粧板を作製した。
<評価>
上記で作製した実施例1、および、比較例1、2の化粧板について、水蒸気透過度、酸素透過度、平面引張強度、透明度を評価した。その結果を表1に纏めて示した。
・水蒸気透過度 :JIS Z 0208「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準拠して実施例1、および、比較例1、2の防湿シート1を測定して水蒸気透過度を算出した。水蒸気透過度の単位は、g/m・dayである。
・平面引張強度 :JAS合板 平面引張試験に準拠して測定して平面引張強度を算出した。平面引張強度の単位はN/cmである。
なお、評価に供した化粧板は、防湿シート1とMDFとを24時間コールドプレスしたもの用い、化粧板を5cm角にカットし、底辺が2cm角の金属治具を防湿シート1面にシアノアクリレート系接着剤にて貼り、24時間常温(約23℃)養生した後、カッターナイフにて金属治具に沿ってMDFにまで達する切り込みを入れ、測定試験機器により試験片に対して垂直面方向に引張り、その際の剥離界面を目視観察して評価すると共に引張強度を測定した。
Figure 2017082397
表1からも明らかなように、本発明の防湿シート1は、3.0g/m・day以下の水蒸気透過度を有することで、雰囲気の温度・湿度の変化により発生する化粧板の反りを抑えることができる。
また、平面引張強度においては、紙層を層構成に用いないために、化粧板用基材の層間剥離で材料破壊となり、紙間剥離に比べて剥離強度が向上する。
1 建材用防湿シート
2 基材層
3 蒸着層
4 印刷層
5,6 接着補助処理部

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂フィルムからなる基材層と、上記基材層の一方の面側に設けられた蒸着層と、上記蒸着層に上に設けられた印刷層とを有し、
    シートの水蒸気透過度が3.0g/m・day以下であることを特徴とする建材用防湿シート。
  2. 防湿シートの表裏両面にそれぞれ接着補助処理部を有することを特徴とする請求項1に記載した建材用防湿シート。
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