JP6304916B2 - 床用化粧材 - Google Patents

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本発明は、反りや引き曲がりが抑制され、且つ、合板映出が抑制された床用化粧材に関する。
従来、家屋の床用化粧材に用いられる木質系化粧板としては、良質な原木から得られる木質基材(例えば、広葉樹のラワン合板)の上面に接着剤を介して、天然木の意匠を有する化粧シートを貼着したものが知られている。
木質基材としては、上記広葉樹のラワンが多用されているが、近年、天然資源の窮乏、木材伐採制限等により原木が入手し難く、材料不足が進んでいる。この問題は、特にラワン等の広葉樹にとって深刻である。そのため、ラワン合板に代えて使用できる木質基材の開発が進められている。ラワン代替材料としては、例えば、針葉樹合板、又は、植林木合板が用いられている。
これらの合板は、ラワン合板と比べると低比重であることから剛性度が低くなり、硬度が不足して耐傷付性に劣る。また、外観品質にも劣るため、表面に、木質系廃材から分離した木質繊維、又は、木質片を接着剤により成形・固化してなる木質板(例えば、中密度木質繊維板:MDF、高密度木質繊維板:HDF、パーティクルボード:PB等)を張り合わせた複層台板として使用されるのが一般的である。
しかしながら、上記複層台板は、表面に積層される木質板の1%含水率変化当たりの寸法変化率が、下層の合板より大きく、周囲環境の変化に応じて寸法変化し易い。このため、複層台板の上層と下層とで寸法変化の度合いが異なり、これに起因して、複層台板に反りや引き曲がりを生じさせるという問題があった。特に、上述したラワン代替材料は、低比重であるので剛性度が低いため、形状を保持し難く、表面に積層される木質板の寸法変化に追従し易い。このため、上記複層台板は、特に反りや引き曲がりを発生し易い。
また、ラワン代替材料として用いられる針葉樹合板、植林木合板等の合板には、早材の部分と、晩材の部分とが存在し、これらの比重差が大きい。このため、複層台板として加工する際に、木質板と合板とを積層して圧力をかけた場合、合板の早材と晩材とで圧縮変形度合いが異なり、複層台板の表面に凹凸を生じ易い。
さらに、複層台板に加工後であっても、合板の含水率が経時的に変化した場合、早材と晩材とで収縮の度合いや膨張の度合いが異なるため、経時的に表面凹凸を生じ易い。
このため、合板の上に上述した木質板を積層して複層台板としても、下層の合板の表面凹凸が、上層の木質板の表面に表出する、いわゆる合板映出を生じるという問題もあった。
上記問題を改善するために、木質繊維板の比重や含水率を調整し、当該木質繊維板と合板とをホットメルト樹脂接着剤を用いて接着することや(例えば、特許文献1参照)、木質繊維板の気乾比重を調整し、木質繊維板とその下層に積層される合板とを接着する接着剤層に防湿性能を付与することや(例えば、特許文献2参照)、木質繊維板の気乾比重を調整し、表面に防湿性表面化粧層を設け、木質繊維板とその下層に積層される合板とを接着する接着剤層に防湿性能を付与することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の化粧板は、表面、及び、裏面に防湿処理が施されておらず、反りや引き曲がり、及び、合板映出の抑制が十分ではなかった。特に、これらの化粧板を床材として使用していくうちに、木質繊維板と、合板の含水率が変化することによる、経時的な反り、引き曲がり、及び、合板映出を抑制することができなかった。
また、特許文献3に記載の化粧板は、表面と、接着剤層とに防湿性能が付与されているものの、表面の防湿性表面化粧層の防湿性能は、せいぜい60〜120g/m・24時間程度であり、木質繊維板の反りや引き曲がりの抑制には不十分であった。さらに、裏面には防湿処理が施されておらず、合板の反りや引き曲がり、早材と晩材との比重差の違いに起因する表面凹凸の発生を抑制することができなかった。このため、化粧板の反り、引き曲がり、及び、合板映出の発生を抑制することができないという問題があった。
上記より、特許文献1〜3に記載の化粧板では、寸法変化の度合いの異なる2種以上の木質基材を積層して化粧板としたときの、反り、引き曲がり、及び、合板映出の発生の抑制に十分な特性が得られているものではなく、各種化粧板、特に、床用化粧材として好適に用いることができる化粧板としては、更なる改善が必要とされていた。
特開2009−143038号公報 特開2009−274269号公報 特開2009−274286号公報
本発明は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる少なくとも2種以上の木質基板を積層した場合でも、反りや引き曲がりの発生が抑制され、且つ、合板映出が抑制された床用化粧材を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる少なくとも2種以上の木質基板を積層した場合であっても、特定の透湿度を示す化粧シート、及び、防湿フィルムを用いる場合には上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の床用化粧材に関する。
1.1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる、少なくとも2種以上の木質基材が積層された木質層を有し、上記木質層の表面に化粧シートが積層されており、上記木質層の裏面に防湿フィルムが積層されている床用化粧材であって、
上記木質層は、少なくとも該木質層の最表面層として積層される第1の木質基材と、該第1の木質基材の直下に積層される第2の木質基材とを有し、
上記第1の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.045%以上であり、
上記第2の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.020%以下であり、
上記化粧シート、及び、防湿フィルムは、透湿度が2.5g/m・24時間以下であり、
上記木質層は、上記木質基材間に水性接着剤層を有する、
ことを特徴とする床用化粧材。
2.上記第2の木質基材は、平均比重が0.55g/cm以下である、上記項1に記載の床用化粧材。
3.上記第1の木質基材の平均含水率が6〜9質量%である、上記項1又は2に記載の床用化粧材。
4.上記第2の木質基材の平均含水率が8〜12質量%である、上記項1〜3のいずれかに記載の床用化粧材。
5.上記第2の木質基材の平均含水率が、第1の木質基材の平均含水率より1質量%以上高い、上記項1〜4のいずれかに記載の床用化粧材。
6.上記第1の木質基材は、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、又は、パーティクルボード(PB)である、上記項1〜5のいずれかに記載の床用化粧材。
7.上記第1の木質基材は、厚みが1.0〜3.0mmである、上記項1〜6のいずれかに記載の床用化粧材。
8.上記木質層は、上記第2の木質基材の下に、更に、第3の木質基材を有し、上記第3の木質基材は、第1の木質基材と同一の木質基材を用いてなる、上記項1〜7のいずれかに記載の床用化粧材。
9.上記防湿フィルムは、少なくとも合成樹脂製基材層と、蒸着層とを有する、上記項1〜8のいずれかに記載の床用化粧材。
10.上記項1〜9のいずれかに記載の床用化粧材が、透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで梱包されていることを特徴とする床用化粧材梱包品。
以下、本発明の床用化粧材について詳細に説明する。
本発明の床用化粧材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる、少なくとも2種以上の木質基材が積層された木質層を有し、上記木質層の表面に化粧シートが積層されており、上記木質層の裏面に防湿フィルムが積層されている床用化粧材であって、
上記化粧シート、及び、防湿フィルムは、透湿度が7g/m・24時間以下である
ことを特徴とする。
なお、透湿度は、JIS Z0208(透湿度試験方法(カップ法))に準じて温度40℃、湿度90%RH環境下での測定値である。以下、本明細書における透湿度は当該条件における測定値を示す。
上記特徴を有する本発明の床用化粧材は、化粧シート、及び、防湿フィルムの透湿度が7g/m・24時間以下であるので、木質層の表面、及び、裏面の透湿性が低く抑えられている。そのため、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる2種以上の木質基材を積層して木質層を形成した場合であっても、それぞれの木質基材の寸法変化を抑制することができるため、各木質基材の寸法変化が異なることに起因する床用化粧材の反りや引き曲がりの発生が十分に抑制される。
また、化粧シート、及び、防湿フィルムの透湿度を上述の範囲とすることで、木質層を形成する第2の木質基材において、早材と、晩材とで収縮量が異なることにより、第2の木質基材表面に凹凸が生じることを抑制し、さらに、当該凹凸が木質層の最表面層として積層される第1の木質基材に表出することをも抑制し、結果として、床用化粧材表面に合板映出が生じることを抑制することが可能となる。
このような本発明の床用化粧材は、各種建築物の床面に施工する床用化粧材及び特殊用途として床暖房用途に用いる床用化粧材として適している。
以下、本発明の床用化粧材の各構成について説明する。
<木質層>
本発明の床用化粧材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる、少なくとも2種以上の木質基材が積層された木質層を有する。上記木質層は、上記構成を備えていれば特に限定されないが、図1のように、少なくとも上記木質層の最表面層として積層される第1の木質基材と、上記第1の木質基材の直下に積層される第2の木質基材とを有することが好ましい。
ここで、図1は、本発明の床用化粧材1の一例を示す図である。図1において、本発明の床用化粧材1は、木質層2の最表面層として積層される第1の木質基材21と、その直下に積層される第2の木質基材22とから形成され、木質層2の表面に化粧シート3が積層され、木質層2の裏面には、防湿フィルム4が積層されている。
(第1の木質基材)
上記第1の木質基材としては、木質層の表面を形成するのに適した硬度と、外観品質とを備えた木質基材であれば特に限定されないが、例えば、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、パーティクルボード(PB)等が挙げられる。中でも、 表面品質(平滑性)及び耐傷性に優れる点で中密度木質繊維板(MDF)及び高密度木質繊維板(HDF)を用いることが好ましい。
第1の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.030%以上であることが好ましい。
なお、本明細書における「1%含水率当たりの寸法変化率」は、次の手順により測定される寸法変化率である。
(1)縦300mm×横303mmにカットした四角形の木質基材の試験片を用意する。
(2)常温(25℃)環境下、試験片の現在の寸法(四辺の長さ)をノギスで測定する。
(3)試験片を40℃オーブン(湿度フリー、dry雰囲気≒0%)に1週間放置する。
(4)1週間後、試験片の重量と寸法(四辺の長さ)をノギスで測定する。
(5)両条件の測定データから1%含水率変化当たりの寸法変化率を測定する。
第1の木質基材は、平均比重が0.6〜0.9g/cmであることが好ましく、0.7〜0.8g/cmであることがより好ましい。上記平均比重があまりに小さいと、床材に必要な剛性度や耐傷付性を示さなくなるおそれがあり、あまりに大きいと、床用化粧材の重量が重くなり、施工時の労力が増大し、また、運搬が困難になるおそれがある。
なお、本明細書における「平均比重」は、木質基材を30×30cmの大きさで裁断して重量を測定し、裁断された木質基材の体積で除すことにより算出される値である。
第1の木質基材は、床用化粧材を施工場所に応じてカットして用いる場合に備えて、平均含水率が6〜9質量%であり、且つ中央部の含水率が周辺部の含水率と比較して−1質量%〜+2質量%の範囲である木質基材を用いることが好ましい。床用化粧材をカットして用いる場合は、木質基材の中央部と周辺部の含水率の偏りによって引き曲がりが発生する場合がある。よって、木質基材の含水率特性を上記条件に設定することにより、床用化粧材をカットして用いる場合でも反りや引き曲がりの発生を抑制することができる。なお、床用化粧材をカットして用いる場合としては、具体的には、床用化粧材を施工する部屋の隅部分(壁際又は柱の周辺)に施工する場合が想定される。
床用化粧材をカットして、引き曲がりを生じる場合は、サネ加工が施されている側面が凹の状態になる方が、凸の状態になるよりも好ましい。以下、説明する。
即ち、床用化粧材側面には、他の床用化粧材と並設して床面に施工するために、側面両側にサネ加工が施されている場合がある。上記のように床用化粧材をカットすると、サネ加工が施されている側面と、平坦な(カット面の)側面とを有する床用化粧材となる。
ここで、サネ加工が施されている側面が凸になる状態に引き曲がりを生じた場合、当該サネ加工が施されている側面が、他の床用化粧材の側面と、凸部の頂点一点で接することになる。このため、カットされた床用化粧材の位置決めが難しく、歪んだ状態で施工してしまうと矯正し難いため、施工が困難になる。
一方、サネ加工が施されている側面が凹になる状態に引き曲がりを生じた場合、当該サネ加工が施されている側面が、他の床用化粧材の側面と、凹部の両端二点で接することになる。このため、引き曲がりが生じていても、カットされた床用化粧材の位置決めが可能であり、施工がそれ程困難にならない。
従って、カットした床用化粧材が引き曲がりを生じる場合、サネ加工が施されている側面が凹になる方が、凸になるよりも好ましい。
第1の木質基材の平均含水率は、6〜9質量%が好ましく、6.5〜8質量%がより好ましい。平均含水率が上記範囲内であれば、カット後の引き曲がりや反りの発生を抑制し易い。その中でも、床用化粧材を床暖房用途に用いる場合には、平均含水率を6〜9質量%に設定することが好ましい。
第1の木質基材の含水率は、中央部の含水率が周辺部の含水率と比較して−1質量%〜+2質量%の範囲であることが好ましく、−0.5質量%〜+1質量%の範囲であることがより好ましい。本明細書において、木質基材の周辺部とは木質基材の周囲5cmの範囲を意味し、木質基材の中央部とは上記周辺部を除いた木質基材の内部を意味する。
なお、本明細書における木質基材の平均含水率及び含水率差(以下、「含水率差」は、木質基材の周辺部と中央部の含水率差を示す。)は次の手順で測定される値である。
(A)図4に示す通り、縦303mm×横1818mmの木質基材を用意する。
(B)木質基材の周辺から5cmの範囲を周辺部とし、それよりも内側を中央部とする。図4に1〜35で示されるように均等に5cm×5cmのサンプルを35個採取し、全乾法により含水率を測定する。全乾法とは、各サンプルを105℃のオーブンに3日間放置した後、下記算出式から各サンプルの含水率を測定する方法である。放置前を処理前、放置後を処理後と言う。
含水率(質量%)={(処理前重量−処理後重量)/処理後重量}×100
(C)35個のサンプルの平均値を「平均含水率」とする。
(D)中央部のサンプル(15個)の平均値から周辺部のサンプル(20個)の平均値を引いた値を「含水率差」とする。
第1の木質基材の厚みは特に限定的ではないが、1.0〜3.0mmであることが好ましい。上記厚みが厚すぎると、第1の木質基材の寸法変化量が大きくなり、床用化粧材の谷反りが発生するおそれがあり、薄すぎると、床用化粧材に必要とされる剛性度を発揮できないおそれがある。
(第2の木質基材)
上記第2の木質基材としては、第1の木質基材と、1%含水率当たりの寸法変化率が異なり、木質層を形成するのに適した剛性を示すものであれば特に限定されないが、ラワン代替材料を用いることが好ましい。すなわち、従来のラワン合板等に置き換わる材料であって、例えば、針葉樹合板、早成樹合板等の少なくとも1種を用いることが好ましい。上記早成樹としては、ポプラ、ファルカタ、アカシア、カメレレ、ユーカリ、ターミナリア等が挙げられる。また、上記針葉樹としては、椴松、唐松等が挙げられる。中でも、外観品質に優れる点で、椴松を用いることがより好ましい。
第2の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.025%以下であることが好ましい。
また、第2の木質基材は、平均比重が0.55g/cm以下であることが好ましい。
第2の木質基材は、床用化粧材を施工場所に応じてカットして用いる場合に備えて、平均含水率が8〜12質量%であり、且つ中央部の含水率が周辺部の含水率と比較して−1質量%〜+2質量%の範囲である木質基材を用いることが好ましい。床用化粧材をカットして用いる場合は、木質基材の中央部と周辺部の含水率の偏りによって引き曲がりが発生する場合がある。よって、木質基材の含水率特性を上記条件に設定することにより、床用化粧材をカットして用いる場合でも反りや引き曲がりの発生を抑制することができる。なお、床用化粧材をカットして用いる場合としては、具体的には、床用化粧材を施工する部屋の隅部分(壁際又は柱の周辺)に施工する場合が想定される。
第2の木質基材の平均含水率は、8〜12質量%であることが好ましい。平均含水率が上記範囲内であれば、カット後の引き曲がりや反りの発生を抑制し易い。その中でも、床用化粧材を床暖房用途に用いる場合には、平均含水率を8〜12質量%に設定することが好ましい。
第2の木質基材の含水率は、中央部の含水率が周辺部の含水率と比較して−1質量%〜+2質量%の範囲であることが好ましく、−0.5質量%〜+1質量%の範囲であることがより好ましい。
第2の木質基材の平均含水率は、上記第1の木質基材の平均含水率より1質量%以上高いことが好ましい。このような構成とすることで、第1の木質基材と、第2の木質基材との寸法変化量が異なることに起因する、床用化粧材の反りや引き曲がりを抑制することができる。
即ち、第1の木質基材として、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.030%以上のものを用い、第2の木質基材として、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.025%以下のものを用いた場合、各木質基材の平均含水率の変化に起因する寸法変化量は、第1の木質基材の方が大きい。
ここで、各木質基材の寸法変化は、主に、乾燥等により平均含水率が減少し、収縮することに起因する。上記構成のように、第1の木質基材の平均含水率を、第2の木質基材の平均含水率よりも予め低く設定しておけば、乾燥等による平均含水率の変化は、第1の木質基材の方が小さくなる。よって、第1の木質基材の寸法変化量を小さくすることができ、第1の木質基材の寸法変化量と、第2の木質基材の寸法変化量との差を小さくすることができる。
従って、第2の木質基材の平均含水率が、第1の木質基材の平均含水率より1質量%以上高い構成とすることで、床用化粧材の反りや引き曲がりを抑制することができる。
また、上記構成とすることで、床用化粧材にとって好ましくない谷反りを抑制することができる。
上記谷反りとは、床用化粧材の端部が上方向に向かって反る反りである。一般に、床用化粧材が谷反りを生じると、床面に施工した際に、各床用化粧材の端部が上方向に持ち上がり、並接して施工された床用化粧材との間に段差を生じる。このため、歩行者が床面を歩行する際に、つまづいたり、ガタつきを生じたりするおそれがある。また、このような段差は目立つので、床面の意匠性を損ねるおそれもある。
本発明の床用化粧材は、第2の木質基材の平均含水率と、第1の木質基材の平均含水率とを上記構成とすることで、上層である第1の木質基材の寸法変化量(収縮)を、その下層に積層される第2の木質基材の寸法変化量(収縮)より小さくすることにより、床用化粧材端部の上方向への反りを抑制することができる。
従って、第2の木質基材の平均含水率が、第1の木質基材の平均含水率より1質量%以上高い構成とすることで、床用化粧材にとって好ましくない谷反りを抑制することができる。
第2の木質基材の厚みは特に限定的ではないが、6〜12mm程度が好ましく8.5〜11mm程度がより好ましい。
(第3の木質基材)
本発明の床用化粧材を構成する木質層は、図2に示すように、上記第2の木質基材の下に、更に、第3の木質基材を有するものであってもよい。上記第3の木質基材としては、木質層を形成するのに適した剛性を示すものであれば特に限定されず、所望の木質基材を用いることができる。
ここで、図2は、本発明の床用化粧材1の一例を示す図である。図2において、本発明の床用化粧材1は、木質層2の最表面層として積層される第1の木質基材21と、その直下に積層される第2の木質基材22と、第2の木質基材22の直下に積層される第3の木質基材23から形成され、木質層2の表面に化粧シート3が積層され、木質層2の裏面には、防湿フィルム4が積層されている。
第3の木質基材としては、例えば、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、パーティクルボード(PB)等、第1の木質基材として用いられる木質基材が挙げられる。中でも、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、又は、パーティクルボード(PB)を用いることが好ましい。MDFを用いることがより好ましい。
第3の木質基材は、第1の木質基材と同一の木質基材を用いることが好ましい。このような構成とすることで、床用化粧材の反りを、より効率よく抑制することができる。
即ち、上記構成とすることで、第1の木質基材の反りの度合いと、第3の木質基材の反りの度合いとを同等とすることができ、木質層表面に積層される第1の木質基材の端部が上方向に反ろうとした場合であっても、第3の木質基材の端部が下方向に反ろうとすることで、反りが相殺され、結果として床用化粧材の反りを抑制することができる。
第3の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.030%以上であることが好ましい。
また、第3の木質基材は、平均比重が0.6〜0.9g/cmであることが好ましく、0.7〜0.8g/cmであることがより好ましい。上記平均比重があまりに小さいと、床材に必要な剛性度や耐傷付性を示さなくなるおそれがあり、あまりに大きいと、床用化粧材の重量が重くなり、施工時の労力が増大し、また、運搬が困難になるおそれがある。
第3の木質基材は、床用化粧材を施工場所に応じてカットして用いる場合に備えて、平均含水率が6〜9質量%であり、且つ中央部の含水率が周辺部の含水率と比較して−1質量%〜+2質量%の範囲である木質基材を用いることが好ましい。床用化粧材をカットして用いる場合は、木質基材の中央部と周辺部の含水率の偏りによって引き曲がりが発生する場合がある。よって、木質基材の含水率特性を上記条件に設定することにより、床用化粧材をカットして用いる場合でも反りや引き曲がりの発生を抑制することができる。
第3の木質基材の平均含水率は、6〜9質量%が好ましく、6.5〜8質量%がより好ましい。平均含水率が上記範囲内であれば、カット後の引き曲がりや反りの発生を抑制し易い。その中でも、床用化粧材を床暖房用途に用いる場合には、平均含水率を6〜9質量%に設定することが好ましい。
第3の木質基材の含水率は、中央部の含水率が周辺部の含水率と比較して−1質量%〜+2質量%の範囲であることが好ましく、−0.5質量%〜+1質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明の床用化粧材は、木質層を形成する木質基材として、上記第1〜第3の木質基材の他に、他の木質基材を備えていてもよい。他の木質基材としては特に限定されず、例えば、上記第1の木質基材、又は、第2の木質基材として例示したものを用いることができる。
上記他の木質基材が積層される位置は、特に限定されず、第2の木質基材と、第3の木質基材との間に積層されていてもよいし、第3の木質基材の下に積層されていてもよい。上記他の木質基材は、第2の木質基材と、第3の木質基材との間に積層されていることが好ましい。このような位置に積層されると、第1の木質基材と、第3の木質基材とで、反りを相殺することにより、床用化粧材の反りを抑制する作用を妨げることが少ない。
また、上記他の木質基材は、床用化粧材中に一層だけ存在していてもよいし、二層以上存在するものであってもよい。
<化粧シート>
第1の木質基材のおもて面には化粧シートが積層されている。上記化粧シートとしては、温度40℃、湿度90%における透湿度が7g/m・24時間以下のものが用いられる。5g/m・24時間以下のものが好ましい。化粧シートの構造は限定的ではないが、例えば、基材シート上に絵柄層(ベタインキ層・柄インキ層)、透明性樹脂層及び表面保護層を順に有するものが好ましい。以下、この化粧シートを例示的に説明する。
基材シートとしては、1)薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、2)木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等からなる織布又は不織布、3)ポリオレフィン,ポリエステル,ポリアクリル,ポリアミド,ポリウレタン,ポリスチレン等の合成樹脂製シート、の1種又は2種以上の積層体が挙げられる。
基材シートの厚さは、20〜300μm程度が好ましい。基材シートは、必要に応じて着色されていてもよい。また、表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
絵柄層は、柄インキ層及び/又はベタインキ層から構成される。絵柄層は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法により形成できる。柄インキ層の模様は、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様等が挙げられる。ベタインキ層は、着色インキのベタ印刷により得られる。絵柄層は、柄インキ層及びベタインキ層の片方又は両方から構成される。
絵柄層に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種又は2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものが使用できる。この中でも、環境問題、被印刷面との密着性等の観点より、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、ポリアミド系樹脂等の1種又は2種以上の混合物が好ましい。
透明性樹脂層は、透明性の樹脂層であれば特に限定されず、例えば、透明性の熱可塑性樹脂により好適に形成できる。
具体的には、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル等が挙げられる。上記の中でも、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
透明性樹脂層は、着色されていてもよい。この場合は、熱可塑性樹脂に着色剤を添加すればよい。着色剤としては、絵柄層で用いる顔料又は染料が使用できる。
透明性樹脂層には、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えば、ゴム)等の各種の添加剤を含めてもよい。
表面保護層(透明性表面保護層)は、化粧シートに要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられる。この表面保護層を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂が好ましい。特に、電離放射線硬化型樹脂は高い表面硬度、生産性等の観点から好ましい。
熱硬化型樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
上記樹脂には、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤を添加することができる。例えば、硬化剤としてはイソシアネート、有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加でき、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加でき、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル樹脂に添加できる。
熱硬化型樹脂で表面保護層を形成する方法としては、例えば、熱硬化型樹脂の溶液をロールコート法、グラビアコート法等の塗布法で塗布し、乾燥・硬化させる方法が挙げられる。溶液の塗布量としては、固形分で概ね5〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線の照射により架橋重合反応を生じ、3次元の高分子構造に変化する樹脂であれば限定されない。例えば、電離放射線の照射により架橋可能な重合性不飽和結合又はエポキシ基を分子中に有するプレポリマー、オリゴマー及びモノマーの1種以上が使用できる。例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート樹脂;シロキサン等のケイ素樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
電離放射線としては、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等があるが、この中でも、紫外線、電子線が望ましい。
紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nm程度である。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。電子線のエネルギーとしては、100〜1000keV程度が好ましく、100〜300keV程度がより好ましい。電子線の照射量は、2〜15Mrad程度が好ましい。
電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤(増感剤)を添加することが好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開始剤は、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等の少なくとも1種が使用できる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等の少なくとも1種が使用できる。
光重合開始剤の添加量は特に限定されないが、一般に電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部程度である。
電離放射線硬化型樹脂で保護層を形成する方法としては、例えば、電離放射線硬化型樹脂の溶液をグラビアコート法、ロールコート法等の塗布法で塗布すればよい。溶液の塗布量としては、固形分として概ね5〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
電離放射線硬化型樹脂から形成された表面保護層に、耐擦傷性、耐摩耗性をさらに付与する場合には、無機充填材を配合すればよい。無機充填材としては、例えば、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイアモンド、金剛砂、ガラス繊維等が挙げられる。
無機充填材の添加量としては、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して1〜80重量部程度である。
各層の積層は、例えば、基材シートの一方の面に絵柄層(ベタインキ層、柄インキ層)を順に印刷により形成後、絵柄層上に2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤を介して透明性樹脂層をドライラミネーション法、Tダイ押出し法等で積層し、さらに表面保護層を形成する方法により行える。
透明性樹脂層側や表面保護層側からエンボス加工を施すことにより凹凸模様を形成してもよい。凹凸模様は、加熱プレス、ヘアライン加工等により形成できる。凹凸模様としては、導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等が挙げられる。
上記化粧シートは、最下層(木質基材と接着する層)に厚さ100μm以上の合成樹脂層(いわゆるバッカー層)を有していてもよい。なお、バッカー層は、床用化粧材において衝撃吸収等を目的とした緩衝層を意味する。バッカー層を構成する材料としては、例えば、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメチレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレート、耐熱性の高いポリアルキレンテレフタレート〔例えば、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールやジエチレングリコール等で置換したポリエチレンテレフタレートである、いわゆる商品名PET−G(イーストマンケミカルカンパニー製)〕、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド、ポリスチレン、ポリアミド、ABS等が挙げられる。これらの樹脂は単独又は2種以上で使用できる。バッカー層の厚さの上限は限定的ではないが、600μmが適当である。
上記化粧シートを木質基材に積層する際は、公知の接着剤が使用できる。接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等を有効成分とする接着剤が挙げられる。接着剤層の厚さは限定的ではないが、0.1〜50μm程度が好ましい。
<防湿フィルム>
防湿フィルムは、木質層の裏面に設けられる。本発明では、防湿フィルムは、温度40℃、湿度90%における透湿度が7g/m・24時間以下のものを用いる。その中でも透湿度が5g/m・24時間以下のものが好ましい。
防湿フィルムは上記透湿度を満たす限り限定されず、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート等のエステル系熱可塑性樹脂などの合成樹脂製フィルムが使用できる。この中でも、特に少なくとも合成樹脂製基材層と蒸着層とを有するものが好ましい。以下、この態様について例示して説明する。
合成樹脂製基材層としては、ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−ビニルアルコール共重合体,これらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂;ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体,ポリカーボネート,ポリアリレート等のエステル系熱可塑性樹脂;ポリメタアクリル酸メチル,ポリメタアクリル酸エチル,ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂;ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂などが挙げられる。
合成樹脂製基材層は、一軸又は二軸方向に延伸したシートであっても、未延伸であってもよい。合成樹脂製基材層は、更に蒸着層が積層されることが好ましく、蒸着層が形成される基材としての位置付けから、機械的強度が強く、寸法安定性に優れるなどの理由から二軸方向に延伸したシートが好ましい。合成樹脂製基材層の厚さは、概ね9〜25μmが適当である。
蒸着層としては、アルミニウムに代表される金属薄膜からなる無機物の蒸着層、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物薄膜からなる無機酸化物蒸着層が挙げられる。蒸着層は、真空蒸着法、プラズマ活性化化学反応蒸着法等の周知の蒸着法で、合成樹脂製基材層に形成される。より好ましくは、蒸着層が透明である無機酸化物蒸着層である。
蒸着層のガスバリア性を一層向上させる目的で、蒸着層上に表面コート層を設けてもよい。表面コート層としては、ポリビニルアルコール系樹脂が挙げられる。また、一般式R M(OR(ただし、式中、R、Rは炭素数1〜8の有機基を表し、Mは金属原子を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価を表す)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、更にゾル−ゲル法触媒、酸、水及び有機溶剤の存在下でゾルゲル法によって重縮合して調製される組成物が挙げられる。また、ポリビニルアルコール及びエチレン・ビニルアルコール共重合体を組み合わせることによって、ガスバリア性、耐水性、耐候性などが著しく向上する。上記組成物にはシランカップリング剤等を添加してもよい。これらの樹脂又は組成物を蒸着層上にロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法で塗布することにより表面コート層が得られる。表面コート層は蒸着層の保護層としても機能し、その厚さは概ね1〜10μmが適当である。
上記合成樹脂製基材層及び/又は上記表面コート層は、必要に応じて、コロナ処理等の表面処理を施すことができる。このような表面処理によって、更に隣接層との接着強度を高めることができる。
本発明では、合成樹脂製基材層と蒸着層との間、並びに防湿フィルムの片面又は両面に更にプライマー層を設けてもよい。従って、防湿フィルムの好適な態様は、例えば、「合成樹脂製基材層/プライマー層/蒸着層/表面コート層」の態様であり、更に、当該防湿フィルムの片面又は両面にプライマー層を設けた態様でも良い。
これらのプライマー層は、合成樹脂製基材層と蒸着層との密着性を高めるためや、防湿フィルムを他の層に積層する際の密着性を高めるために設ける。
このようなプライマー層に用いる樹脂としては、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂は単独又は混合して使用できる。プライマー層の形成は、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて行える。
この中でも、プライマー層は、(i)アクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体と(ii)イソシアネートとから形成するのが好ましい。即ち、(i)のアクリル樹脂とウレタン樹脂との共重合体は、末端に水酸基を有するアクリル重合体成分(成分A)、両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール成分(成分B)、ジイソシアネート成分(成分C)を配合して反応させてプレポリマーとなし、該プレポリマーに更にジアミンなどの鎖延長剤(成分D)を添加して鎖延長することで得られるものである。この反応によりポリエステルウレタンが形成されると共にアクリル重合体成分が分子中に導入され、末端に水酸基を有するアクリル−ポリエステルウレタン共重合体が形成される。このアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の末端の水酸基を(ii)のイソシアネートと反応させて硬化させて形成する。
上記成分Aは、末端に水酸基を有する直鎖状のアクリル酸エステル重合体が用いられる。具体的には、末端に水酸基を有する直鎖状のポリメチルメタクリレート(PMMA)が耐候性(特に光劣化に対する特性)に優れ、ウレタンと共重合させるのが容易である点から好ましい。上記成分Aは、共重合体においてアクリル樹脂成分となるものであり、分子量5000〜7000(重量平均分子量)のものが耐候性、接着性が特に良好であるために好ましく用いられる。また、上記成分Aは、両末端に水酸基を有するもののみを用いてもよいが、片末端に共役二重結合が残っているものを上記の両末端に水酸基を有するものと混合して用いてもよい。
上記成分Bは、ジイソシアネートと反応してポリエステルウレタンを形成し、共重合体においてウレタン樹脂成分を構成する。上記成分Bは、両末端に水酸基を有するポリエステルジオールが用いられる。このポリエステルジオールとしては、芳香族又はスピロ環骨格を有するジオール化合物とラクトン化合物又はその誘導体、又はエポキシ化合物との付加反応生成物、二塩基酸とジオールとの縮合生成物、及び、環状エステル化合物から誘導されるポリエステル化合物等を挙げることができる。上記ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、メチルペンテンジオール等の短鎖ジオール;1,4−シクロへキサンジメタノール等の脂環族短鎖ジオール等を挙げることができる。また、二塩基酸としては、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。ポリエステルポリオールとして好ましいのは、酸成分としてアジピン酸又はアジピン酸とテレフタル酸の混合物、特にアジピン酸が好ましく、ジオール成分として3−メチルペンテンジオール及び1,4−シクロへキサンジメタノールを用いたアジペート系ポリエステルである。
上記プライマー層において、上記成分Bと上記成分Cとが反応して形成されるウレタン樹脂成分は、上記プライマー層に柔軟性を与え、接着性向上に寄与する。また、アクリル重合体からなるアクリル樹脂成分は、上記プライマー層において耐候性および耐ブロッキング性に寄与する。ウレタン樹脂において、上記成分Bの分子量は上記プライマー層に柔軟性を十分に発揮可能なウレタン樹脂が得られる範囲であればよく、アジピン酸又はアジピン酸とテレフタル酸の混合物と、3−メチルペンタンジオール及び1,4−シクロへキサンジメタノールからなるポリエステルジオールの場合、500〜5000(重量平均分子量)が好ましい。
上記成分Cは、1分子中に2個のイソシアネート基を有する脂肪族又は脂環族のジイソシアネート化合物が用いられる。このジイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,4)−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4’−シクロヘキシルジイソシアネート等を挙げることができる。ジイソシアネート成分としては、イソホロンジイソシアネートが物性及びコストの点で好ましい。上記の成分A〜Cを反応させる場合のアクリル重合体、ポリエステルポリオールおよび後述する鎖延長剤の合計の水酸基(アミノ基の場合もある)と、イソシアネート基の当量比はイソシアネート基が過剰となるようにする。
上記の三成分A、B、Cを60〜120℃で2〜10時間程度反応させると、ジイソシアネートのイソシアネート基がポリエステルポリオール末端の水酸基と反応してポリエステルウレタン樹脂成分が形成されると共にアクリル重合体末端の水酸基にジイソシアネートが付加した化合物も混在し、過剰のイソシアネート基及び水酸基が残存した状態のプレポリマーが形成される。このプレポリマーに鎖延長剤として、例えば、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミンを加えてイソシアネート基を上記鎖延長剤と反応させ、鎖延長することでアクリル重合体成分がポリエステルウレタンの分子中に導入され、末端に水酸基を有する(i)のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体を得ることができる。
(i)のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体に、(ii)のイソシアネートを加えると共に、塗布法、乾燥後の塗布量を考慮して必要な粘度に調節した塗布液となし、グラビアコート法、ロールコート法等の周知の塗布法で塗布することにより上記プライマー層を形成すればよいものである。また、(ii)のイソシアネートとしては、(i)のアクリル−ポリエステルウレタン共重合体の水酸基と反応して架橋硬化させることが可能なものであればよく、たとえば、2価以上の脂肪族ないし芳香族イソシアネートが使用でき、特に熱変色防止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。具体的には、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの単量体、これらの2量体、3量体などの多量体、或いは、これらのイソシアネートをポリオールに付加した誘導体(アダクト体)のようなポリイソシアネートなどを挙げることができる。
なお、上記プライマー層の乾燥後の塗布量としては、1〜20g/mであり、好ましくは1〜5g/mである。また、上記プライマー層は、必要に応じてシリカ粉末などの充填剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加した層としてもよいものである。
上記防湿シートを木質基材に積層する際は、公知の接着剤が使用できる。接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等を有効成分とする接着剤が挙げられる。接着剤層の厚さは限定的ではないが、0.1〜50μm程度が好ましい。
上記本発明の床用化粧材は、透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで梱包した床用化粧材梱包品とされることが好ましい。このように、床用化粧材を透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで梱包することにより、床用化粧材の木口(側面)から水分が浸透することを抑制し、床用化粧材の経時的な反りや引き曲がり、合板映出の発生を抑制することが可能となる。
また、本発明の床用化粧材は、製造段階で、各工程間の一部又は全部において、仕掛品が、透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで梱包されていることが好ましい。このように、仕掛品を透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで梱包することにより、木質基材の平均含水率を所望の値に調整することが可能となり、木質基材や、木質層の反りや引き曲がり、合板映出の発生を抑制することが可能となる。
上記フィルムとしては、透湿度が1〜15g/m・24時間であることが好ましく、3〜12g/m・24時間であることがより好ましい。上記透湿度が高すぎると、防湿性能に劣り、外気の影響で床用化粧材や仕掛品の周辺部で水分の出入りが起こり、合板映出や含水率のバラツキが発生するおそれがある。上記透湿度が低すぎると、床用化粧材の製造に、水性接着剤を用いた場合、当該接着剤の水分が残存するために接着性を発現することができず、接着不良を起こしたり、次工程までの養生日数が多くなってしまうおそれがある。
上記フィルムとしては、透湿度を上記範囲に調整できれば特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、上記防湿フィルムの透湿度を、15g/m・24時間以下に調整したものが挙げられる。
以下、本発明の床用化粧材の製造方法について説明する。床用化粧材の製造方法としては、上記床用化粧材が得られる方法であれば特に限定されず、従来公知の方法により製造することができる。
上記製造方法としては、例えば、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる少なくとも2種以上の木質基材が積層された木質層を有し、前記木質層の表面に化粧シートが積層され、上記木質層の裏面に防湿フィルムが積層されている床用化粧材の製造方法であって、(1)上記木質基材間に接着剤を塗布して積層し、木質基材積層体を作製する工程1と、(2)上記木質基材積層体に圧力をかけて、木質層を形成する工程2と、(3)上記木質層の表面に化粧シートを接着する工程3と、(4)上記木質層の裏面に防湿フィルムを接着する工程4とを含み、上記化粧シート、及び、防湿フィルムは、透湿度が7g/m・24時間以下であり、上記工程2は、0.098〜0.490MPaの圧力条件で行われる製造方法が挙げられる。
以下、この製造方法について、例示的に説明する。
(工程1)
上記工程1は、木質基材間に接着剤を塗布して積層し、木質基材積層体を作製する工程である。
工程1に用いられる木質基材としては、上述した木質基材を使用することができる。木質基材積層体を積層して木質基材積層体を作製する方法としては、従来公知の積層方法を用いることができる。
上記木質基材間に塗布する接着剤としては、木質基材間の接着に適したものであれば特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。
上記接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等を有効成分とする水性の接着剤が挙げられる。接着剤層の厚さは限定的ではないが、0.1〜50μm程度が好ましい。
(工程2)
工程2は、上記木質基材積層体に圧力をかけて、木質層を形成する工程である。
上記木質基材積層体に圧力をかける方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により圧力をかけることができる。上記木質基材積層体に圧力をかける方法としては、例えば、コールドプレス機にてプレスする方法が挙げられる。
上記圧力は、0.098〜0.490MPaであることが好ましく、0.196〜0.294MPaであることがより好ましい。上記圧力が低すぎると、木質基材間に層間剥離を生じるおそれがある。即ち、第2の木質基材が、その表面に、早材、晩材の比重差に起因する表面凹凸を有する場合がある。このため、上記圧力が低すぎると、第1の木質基材と積層しても、十分に接触できず、接着力が弱くなるおそれがある。従って、上記圧力が低すぎると、木質基材間に層間剥離を生じるおそれがある。
また、上記圧力が高すぎると、第2の木質基材の表面の早材、晩材の比重差に起因する表面凹凸が、積層された第1の木質基材に強く押し付けられることで、第1の木質基材の表面に浮き出てしまい、合板映出が生じるおそれがある。
(工程3)
工程3は、上記木質層の表面に化粧シートを接着する工程である。
工程3に用いられる化粧シートとしては、上述の化粧シートを用いることができる。
上記木質層の表面に化粧シートを接着する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により接着することができる。
上記木質層の表面に化粧シートを接着する方法としては、接着剤で貼り合わせる方法が挙げられる。上記化粧シートを木質層に貼り合わせる際は、公知の接着剤が使用できる。上記接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等を有効成分とする接着剤が挙げられる。接着剤層の厚さは限定的ではないが、0.1〜50μm程度が好ましい。
上記接着剤を基材、又は、化粧シートに塗布する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により塗布することができる。上記接着剤を塗布する方法としては、例えば、ロールコート法が挙げられる。
(工程4)
工程4は、上記木質層の裏面に防湿フィルムを接着する工程である。
工程4に用いられる防湿フィルムは、上述の防湿フィルムを用いることができる。
上記木質層の裏面に防湿フィルムを接着する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により接着することができる。上記木質層の裏面に防湿フィルムを接着する方法としては、接着剤で貼り合わせる方法が挙げられる。
上記防湿フィルムを木質層に貼り合わせる際は、公知の接着剤が使用できる。上記接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマー、ブタジエン・アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等を有効成分とする接着剤が挙げられる。接着剤層の厚さは限定的ではないが、0.1〜50μm程度が好ましい。
上記接着剤を木質層、又は、防湿フィルムに塗布する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法により塗布することができる。上記接着剤を塗布する方法としては、例えば、塗布ロールの表面に接着剤を供給し、この接着剤を送りロールによって搬送される木質層、又は、防湿フィルムに転写する方法が挙げられる。
以上によって本発明の床用化粧材が製造される
また、本発明の床用化粧材の製造方法としては、上記の工程の他に、他の工程を有していてもよい。
上記他の工程としては、例えば、上記工程1〜4によって得られた床用化粧材を、ギャングソーで所望の大きさにカットする工程、テノーナーにて、サネ加工、端部面取り部、及び、V溝加工部に、2液硬化型ウレタン樹脂等を含む塗料を塗布する工程等が挙げられる。
本発明の床用化粧材の製造方法としては、更に、上記各工程間の一部又は全部において、仕掛品を、透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで防湿処理する工程を有していてもよい。
このような工程を有することで、各工程から、次工程へ移行するまでに、長時間経過した場合であっても、木質基材の平均含水率が変化することを抑制することが可能となる。
上記フィルムとしては、上述のフィルムを用いることができる。
また、本発明の床用化粧材の製造方法としては、更に、床用化粧材を、透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで防湿処理する工程を有していてもよい。
このような工程を有することで、製造された床用化粧材の木口(側面)から水分が浸透することを抑制し、床用化粧材の経時的な反りや引き曲がり、合板映出の発生を抑制することが可能となる。
上記フィルムとしては、上述のフィルムを用いることができる。
本発明の床用化粧材は、透湿度が7g/m・24時間以下である化粧シート、及び、防湿フィルムを有することにより、木質層の透湿性が低く抑えられている。そのため、1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる少なくとも2種以上の木質基板を積層して、木質層を形成した場合であっても、床用化粧材の反りや引き曲がりの発生、及び、合板映出が十分に抑制されている。このような本発明の床用化粧材は、各種建築物の床面に施工する床用化粧材及び特殊用途として床暖房用途に用いる床用化粧材として適している。
本発明の床用化粧材の模式図(一例)である。 本発明の床用化粧材の模式図(一例)である。 床用化粧材の反り及び引き曲がりを示す模式図である。 木質基材の平均含水率及び含水率差の測定に用いるサンプルを示す図である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳しく説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
なお、本明細書において、「1尺」とは303mmを示し、「尺角」とは縦303mm×横303mmで表される平面の面積を示す。
実施例1
(1)第2の木質基材として、1%含水率変化当たりの寸法変化率0.020%、平均含水率9質量%の9mm厚針葉樹合板(椴松)を用意した。この表面に水性酢ビ系接着剤を約10g/尺角塗布して、第1の木質基材として用意した、1%含水率変化当たりの寸法変化率0.045%、平均含水率7質量%の2.7mm厚MDFを積層して木質基材積層体を作製した。これを繰り返し、50セットの木質基材積層体(MDF/針葉樹合板)を作製して、これらを順に堆積した。
(2)上記木質基材積層体を堆積したものを、コールドプレス機にてプレス圧0.294MPaの条件下で30分間プレスして、50セットの木質層を作製した。
(3)各セットの木質層の裏面(針葉樹合板側)に中央理化工業製接着剤(BA−10L/BA−11B)を用いて防湿フィルム(蒸着フィルム)を貼り合わせた。
(4)木質層の表面側には、化粧シートを、中央理化工業製接着剤(BA−10L/BA−11B)を用いて貼り合わせた。この状態を化粧板と称する。
なお、実施例1で用いられる化粧シートの作製は次の通りとした。即ち、両面にコロナ放電処理を施した60μmの厚さの着色ポリオレフィンフィルムの一方の面に、アクリルウレタン系樹脂からなる印刷インキで2μm厚さの絵柄印刷層を形成した。他方の面にウレタン−硝化綿混合樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加してなるプライマーを塗布して、2μmの厚さの裏面プライマー層を形成した。次いで、上記絵柄印刷層上に、アクリルポリオール−ウレタン混合樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート11重量部を添加してなる接着剤を塗布し、3μm厚さの透明接着剤層を形成した。該透明接着剤層上に、Tダイ押出機でポリプロピレン系熱可塑性エラストマーを加熱溶融押出しして80μmの厚さの透明樹脂層を形成すると共に、該透明樹脂層上にアクリルポリオール−ウレタン混合樹脂100重量部にヘキサメチレンジイソシアネート6重量部を添加してなるプライマーを塗布して2μmの厚さの表面保護層用プライマー層を形成した。次いで、該表面保護層用プライマー層上に、アクリレート系電子線硬化型樹脂をグラビアコート法により固形分が15g/mとなるように塗布・乾燥した後に、電子線を照射して電子線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成した。さらに、該表面保護層側からエンボス加工を施して、木目導管柄の凹凸模様が形成された160μm厚の化粧シートを作製した。
(5)化粧板をギャングソーで縦313mm×横1840mmの大きさにカットした。
(6)また、テノーナーにて、サネ加工、端部面取り加工及びV溝加工を行った。
(7)更に、塗装ラインにて端部面取り部及びV溝加工部に塗料(2液硬化型ウレタン樹脂を含む)を塗布した。
(8)また、上記(3)〜(6)の、防湿フィルムの貼り合わせ〜テノーナー加工までの仕掛品及び塗装後の最終製品梱包品を38μm厚のポリエチレンフィルム(PEフィルム)で包むことで防湿処理を行い、床用化粧材を作製した。
なお、実施例1で用いられる防湿フィルムの作製は次の通りとした。即ち、12μm厚さの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を用意し、片面に2液硬化型ウレタン系樹脂からなるプライマー層を設けた。更にプライマー層の上にアルミニウム蒸着層を設けた。これにより防湿フィルム(透湿度2.5g/m・24時間)を得た。
実施例2
防湿フィルムとして、30μm厚二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例3
第2の木質基材として、植林木合板(ファルカタ、9mm厚)を使用し、防湿フィルムとして30μm厚OPPフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例4
化粧シートとして、60μm厚の単層化粧シートを用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。単層化粧シートは以下の方法により作製した。即ち、60μm厚着色ポリオレフィンフィルムに絵柄印刷を施した後に、電離放射線硬化型樹脂を表面保護層として15μmの厚みでコートし、電子線を照射して表面保護層を硬化させ、80μm厚単層化粧シートを作製した。
実施例5
MDFと針葉樹合板とを貼り合わせる際のプレス圧を0.490MPaとした以外は実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例6
MDFと針葉樹合板とを貼り合わせる際のプレス圧を0.686MPaとした以外は実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例7
MDFと針葉樹合板とを貼り合わせる際のプレス圧を0.098MPaとした以外は実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例8
第1の木質基材として、平均含水率6質量%のMDFを用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例9
第1の木質基材として、平均含水率9質量%のMDFを用い、第2の木質基材として、平均含水率10質量%の植林木合板(ファルカタ)を用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例10
第2の木質基材として、平均含水率8質量%の針葉樹合板を用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例11
第1の木質基材として、平均含水率7質量%のMDFを半裁して1.2mm厚の厚みとしたものを用い、第2の木質基材として、10.8mm厚の針葉樹合板を用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例12
第2の木質基材として、9.5mm厚植林木合板(ファルカタ)を用意し、その表裏面に1.2mm厚のMDF半裁品を貼り合わせて、第1の木質基材、及び、第3の木質基材とした以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例13
第1の木質基材として、平均含水率5質量%のMDFを用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例14
第1の木質基材として、平均含水率10質量%のMDFを用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例15
第2の木質基材として、平均含水率7質量%の針葉樹合板を用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例16
仕掛品及び最終製品梱包品を30μm厚PEフィルム(透湿度:15g)で包んだ以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例17
仕掛品及び最終製品梱包品を蒸着フィルム(透湿度:1g)で包んだ以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例18
仕掛品及び最終製品梱包品をアルミ箔とPETフィルムを貼り合わせたフィルム(透湿度:0g)で包んだ以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
実施例19
仕掛品及び最終製品梱包品を、12μm厚PEフィルムで2重に包んだ以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
比較例1
化粧シートとして、80μm厚の単層化粧シートを用い、防湿フィルムとして、23g強化紙/PE(30μm)/23g強化紙の構成のものを用いた以外は、実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
比較例2
木質層の裏面に、防湿フィルムを貼り合わせなかった以外は実施例1と同様にして床用化粧材を作製した。
試験例1(初期外観品質)
実施例1〜15、及び、比較例1で作製した床用化粧材の、製造後の合板映出を、目視により評価した。
評価基準は次の通りとした。
○:合板映出が発生していない。
△:軽微な合板映出が発生している。
×:程度の強い合板映出が発生している。
結果を表1〜表3に示した。
試験例2(接着性評価)
実施例1〜15、及び、比較例1で作製した床用化粧材を、60℃の乾燥炉中に1分間放置し、床用化粧材の木質基材間の剥離(浮き)を、目視により評価した。
評価基準は次の通りとした。
○:基材間の剥離が発生していない。
△:軽微な剥離が発生している。
×:程度の強い剥離が発生している。
結果を表1〜表3に示した。
試験例3(環境試験後の外観品質)
実施例1〜15、及び、比較例1で作製した床用化粧材を、40℃、90%RH雰囲気中に1週間放置し、合板映出を目視により評価した。
評価基準は次の通りとした。
○:合板映出が発生していない。
△:軽微な合板映出が発生している。
×:程度の強い合板映出が発生している。
結果を表1〜表3に示した。
試験例4(環境試験後の幅反り量)
実施例1〜15、及び、比較例1で作製した床用化粧材を、40℃、10%RH雰囲気中に1週間放置し、幅反り量を評価した。幅反り量の模式図を図3に示す。幅反り量は、隙間ゲージで測定し、化粧面側が凸となる状態を+表示とした。
評価基準は次の通りとした。
○:−0.6mm/1尺〜+0.6mm/1尺
△:−0.8mm/1尺〜−0.61mm/1尺、又は、+0.61mm/1尺〜+0.8mm/1尺
×:−0.81mm/1尺以下、又は、+0.81mm/1尺以上
結果を表1〜表3に示した。
試験例5(必要養生日数)
実施例1、及び、16〜19の床用化粧材について、表面シートを水系接着剤(7g/尺角)にてラミネート後、積層して養生した。任意抜き取りの5枚全部において、長手方向の反り量が10mm/6尺以下となるまでの日数を評価した。
評価基準は次の通りとした。
○:3日以内
△:4〜5日
×:6日以上
結果を表4に示した。
試験例6(環境試験後の引き曲がり量)
実施例1、及び、16〜19で作製した床用化粧材(縦313mm×横1840mm)を梱包し、40℃、90%RH雰囲気中に2週間放置した。この床用化粧材を取り出し、中央部で約半分(縦150mm×横1840mm)にカットした。カットされた床用化粧材について、直線定規と隙間ゲージを用いて横方向の引き曲がり量を測定し、評価した。引き曲がり量の模式図を図3に示す。
測定はカット後30分以内に行った。引き曲がり量は、各サネ側(オスサネ、メスサネ)が凸になる状態を+表示とした。
評価基準は次の通りとした。
○:−0.5mm/6尺〜+0.5mm/6尺
△:−1mm/6尺以上−0.5mm/6尺未満、又は、+0.5mm/6尺を超え+0.8mm/6尺以下
×:−1mm/6尺未満、又は、+0.8mm/6尺を超える
結果を表4に示した。
Figure 0006304916
(化粧シート、防湿フィルムの透湿度の影響)
表1の結果から、実施例1で得られた床用化粧材は、表面の化粧シート、及び、裏面の防湿フィルムの透湿度が適正であるので、合板映出や反りが十分に抑制され、木質基材間の剥離も十分に抑制されていた。また、実施例2〜4で得られた床用化粧材も、化粧シート、又は、防湿フィルムの透湿度が実施例1より大きいため、やや劣るが、合板映出や反りが抑制され、木質基材間の剥離も抑制されていた。一方、比較例1で得られた床用化粧材は、防湿フィルムの透湿度が高いため、反りや合板映出が発生した。
Figure 0006304916
(プレス圧力の影響)
表2の結果から、実施例1で得られた床用化粧材は、木質層を形成する際の圧力条件が適正であるため、合板映出や反りが十分に抑制され、木質基材間の剥離も十分に抑制されていた。また、実施例5、及び、6で得られた床用化粧材も、木質層を形成する際の圧力が実施例1より大きいため、初期外観品質(合板映出の評価)がやや劣るが、合板映出や反りが抑制され、木質基材間の剥離も抑制されていた。更に、実施例7で得られた床材も、木質層を形成する際の圧力が実施例1より小さいため、木質基材間の接着性評価において劣るが、合板映出や反りが抑制されていた
Figure 0006304916
(平均含水率の影響)
表3の結果から、実施例1、及び、11で得られた床用化粧材は、第1の木質基材、及び、第2の木質基材の平均含水率が適正であり、且つ、第1の木質基材と、第2の木質基材との平均含水率の差も適正であるので、合板映出、及び、反りが十分に抑制されていた。また、実施例12の床用化粧材は、第1の木質基材と同一の材料で第3の木質基材が形成されているので、第1の木質基材の反りの度合いと、第3の木質基材の反りの度合いとを同等とすることができ、第2の木質基材を挟んで反りが相殺され、床用化粧材の反りが発生しなかった。また、合板映出も十分に抑制されていた。
実施例8で得られた床用化粧材は、第1の木質基材の平均含水率が実施例1より若干低いため、環境試験後の外観品質において、端部に軽微な合板映出が発生したが、反りが十分に抑制されていた。実施例9、及び、10で得られた床用化粧材は、第1の木質基材と、第2の木質基材との平均含水率の差が実施例1より若干小さいため、若干反りが発生したが、合板映出が十分に抑制されていた。実施例13で得られた床用化粧材は、第1の木質基材の平均含水率が実施例1より低いため、環境試験後の外観品質において、合板映出が若干発生したが、反りが十分に抑制されていた。実施例14で得られた床用化粧材は、第1の木質基材の平均含水率が、第2の木質基材の平均含水率より低いため、第1の木質基材の経時的な平均含水率の変化が若干大きく、環境試験後に反りが若干発生したが、合板映出が十分に抑制されていた。実施例15で得られた床用化粧材は、第1の木質基材の平均含水率と、第2の木質基材の平均含水率とが同一であり、水分の変化が略同一であるが、第1の木質基材の方が、1%含水率変化当たりの寸法変化率が大きいので、環境試験後に反りが若干発生したが、合板映出が十分に抑制されていた。
Figure 0006304916
(仕掛品、又は、梱包品の防湿処理方法の影響)
表4の結果から、実施例1で得られた床用化粧材は、透湿度が適正なフィルムで梱包されていたので、必要養生日数が適切であり、環境試験後の引き曲がりが十分に抑制されていた。また、実施例16で得られた床用化粧材は、フィルムの透湿度が実施例1より大きいため、環境試験後の引き曲がりが若干発生したが、必要養生日数は適切であった。また、実施例17で得られた床用化粧材は、フィルムの透湿度が実施例1より小さいいため、必要養生日数が若干長いが、環境試験後の引き曲がりが十分に抑制されていた。実施例18で得られた床用化粧材は、フィルムの透湿度が0であるので、接着剤の水分が残存して接着性を発現し難くなり、次工程までの養生日数が若干多くなったが、環境試験後の引き曲がりが十分に抑制されていた。実施例19で得られた床用化粧材は、フィルムの透湿度が実施例1より大きいため、環境試験後の引き曲がりが若干発生したが、必要養生日数は適切であった。
1.床用化粧材
2.木質層
21.第1の木質基材
22.第2の木質基材
23.第3の木質基材
3.化粧シート
4.防湿フィルム

Claims (10)

  1. 1%含水率変化当たりの寸法変化率が異なる、少なくとも2種以上の木質基材が積層された木質層を有し、前記木質層の表面に化粧シートが積層されており、前記木質層の裏面に防湿フィルムが積層されている床用化粧材であって、
    前記木質層は、少なくとも該木質層の最表面層として積層される第1の木質基材と、該第1の木質基材の直下に積層される第2の木質基材とを有し、
    前記第1の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.045%以上であり、
    前記第2の木質基材は、1%含水率変化当たりの寸法変化率が0.020%以下であり、
    前記化粧シート、及び、防湿フィルムは、透湿度が2.5g/m・24時間以下であり、
    前記木質層は、前記木質基材間に水性接着剤層を有する、
    ことを特徴とする床用化粧材。
  2. 前記第2の木質基材は、平均比重が0.55g/cm以下である、請求項1に記載の床用化粧材。
  3. 前記第1の木質基材の平均含水率が6〜9質量%である、請求項1又は2に記載の床用化粧材。
  4. 前記第2の木質基材の平均含水率が8〜12質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の床用化粧材。
  5. 前記第2の木質基材の平均含水率が、第1の木質基材の平均含水率より1質量%以上高い、請求項1〜4のいずれかに記載の床用化粧材。
  6. 前記第1の木質基材は、中密度木質繊維板(MDF)、高密度木質繊維板(HDF)、又は、パーティクルボード(PB)である、請求項1〜5のいずれかに記載の床用化粧材。
  7. 前記第1の木質基材は、厚みが1.0〜3.0mmである、請求項1〜6のいずれかに記載の床用化粧材。
  8. 前記木質層は、前記第2の木質基材の下に、更に、第3の木質基材を有し、前記第3の木質基材は、第1の木質基材と同一の木質基材を用いてなる、請求項1〜7のいずれかに記載の床用化粧材。
  9. 前記防湿フィルムは、少なくとも合成樹脂製基材層と、蒸着層とを有する、請求項1〜8のいずれかに記載の床用化粧材。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の床用化粧材が、透湿度が15g/m・24時間以下のフィルムで梱包されていることを特徴とする床用化粧材梱包品。
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