JP2007197585A - 表面処理炭酸カルシウム填料、及び該填料を含有してなる硬化型樹脂組成物 - Google Patents

表面処理炭酸カルシウム填料、及び該填料を含有してなる硬化型樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化型樹脂組成物に特に有用で、優れたチキソ性,耐スランプ性,貯蔵安定性,接着性,低発泡性,低表面タック性,熱安定性,耐変色性等を有する硬化型樹脂組成物を与える表面処理炭酸カルシウム填料を提供する。
【解決手段】 (A)アルキルベンゼンスルホン酸(アルカリ金属塩)と(B)脂肪酸で表面処理した表面処理炭酸カルシウムであり、両者の量の割合Ax/Bx、脂肪酸のアルキル組成におけるC12以下の飽和脂肪酸の比率C1 、脂肪酸のアルキル組成におけるC16以上の飽和脂肪酸の比率C2 、飽和脂肪酸の比率D、BET比表面積Sw[m2 /g]、次式で求められる単位比表面積当たりの表面処理剤量 Es=Tg/Sw[mg/m2 ](Tg:処理剤量で、200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量[mg/g])を特定の範囲に制御したことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面処理炭酸カルシウム填料、及びそれを配合してなる硬化型樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、硬化型樹脂組成物に配合されて優れたチキソ性,耐スランプ性を有し、かつ、これまでにない優れた貯蔵安定性,接着性,低発泡性,低表面タック性,熱安定性,耐変色性等を有する硬化型樹脂組成物を提供し得る表面処理炭酸カルシウム填料、及びそれを配合してなる硬化型樹脂組成物に関するものである。
従来、この種の表面処理炭酸カルシウム填料としては、例えば、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムが、湿気硬化1液型樹脂組成物において優れたチキソ性及び耐スランプ性を付与し、且つ良好な貯蔵安定性を付与することが報告されている(特許文献1参照)。しかし、脂肪酸エステルと炭酸カルシウムとの結合力が弱いため、脂肪酸エステルが配合中に溶け出し、意匠性を悪化させる等の悪影響を及ぼす場合がある。一方、一般的に使用されている脂肪酸石鹸または脂肪酸石鹸と乳化剤を表面処理剤として用い表面処理された表面処理炭酸カルシウム填料については、表面処理剤の溶け出しによる意匠性の悪化等の問題は発生しないものの、脂肪酸石鹸起因のアルカリ金属(Na,K等)の影響により、貯蔵中にゲル化を起こす場合がある。
また、脂肪酸エステルで表面処理された特定比表面積の炭酸カルシウムが配合された、2液混合性,押出し性,チキソ性,耐スランプ性が良好な2成分型硬化性樹脂組成物が報告されている(特許文献2参照)。しかし、湿気硬化1液型樹脂組成物と同様、脂肪酸エステルと炭酸カルシウムとの結合力が弱いため、脂肪酸エステルが配合中に溶け出し、分散不良等の悪影響を及ぼす場合がある。一方、脂肪酸石鹸と乳化剤を表面処理剤として用い表面処理された表面処理炭酸カルシウム填料を、例えば2成分型ウレタンシーラントに配合した場合、脂肪酸石鹸単独で表面処理された表面処理炭酸カルシウム填料よりも発泡性は良好であるものの、脂肪酸石鹸起因のアルカリ金属(Na,K等)の影響により、発泡の原因となる水分を呼び込みやすいため、発泡性が悪くなる場合がある。また、これまで一般的に使用されている脂肪酸石鹸と乳化剤を表面処理剤として用い表面処理された表面処理炭酸カルシウム填料を、例えばイソシアネート硬化型2成分型ポリサルファイドシーラントに配合した場合、優れたチキソ性,耐スランプ性等を付与できるものの、脂肪酸石鹸起因のアルカリ金属(Na,K等)の影響により、可使時間が短くなる場合があり、特に夏場の気温が高い時期は顕著となる。
また、脂肪酸を単独で湿式表面処理された表面処理炭酸カルシウムが、硬化型樹脂組成物において優れたチキソ性,耐スランプ性並びに良好な貯蔵安定性を付与することが報告されている(特許文献3参照)。しかし、脂肪酸は水に極めて不溶性であるため、例えば湿式で表面処理する場合、表面処理が不均一になる場合があり、かつ、強力な撹拌装置が必要となる等経済的にも不利となる場合がある。
また、飽和脂肪酸の金属石鹸,不飽和脂肪酸の金属石鹸,脂環属カルボン酸の金属石鹸で湿式処理されるとともに、アルカリ金属含有量が1.0-3mol/100gCaCO3 以下である表面処理炭酸カルシウムが、硬化型樹脂組成物において優れたチキソ性,耐スランプ性並びに良好な貯蔵安定性を付与することが報告されている(特許文献4参照)。しかし、アルカリ金属を除去するために多量の水が必要となり、経済的に不利となる場合がある。
また、非金属石鹸からなる表面処理剤を用いて表面処理した表面処理炭酸カルシウムが、硬化型樹脂組成物において優れたチキソ性, 耐スランプ性を有し、かつこれまでにない優れた貯蔵安定性,接着性を付与することが報告されている(特許文献5参照)。しかし、処理剤として窒素含有物(アンモニア水,アミン類等)を使用するため、臭気対策,排水処理対策等の設備が必要となり、コストアップの要因となるため好ましくない。
また、2成分型ポリウレタンシーラントにおいて、脂肪酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩を用いて混合処理した表面処理炭酸カルシウムを含有させることにより優れた発泡抑制効果を付与することが報告されている(特許文献6参照)。しかし、脂肪酸塩起因のアルカリ金属(Na,K等)の影響により、発泡の原因となる水分を呼び込みやすいため、発泡性が悪くなる場合がある。
また、疎水性の脂肪酸を乳化剤で乳化して湿式表面処理した表面処理炭酸カルシウムが、イソシアネート硬化型ポリサルファイド系および2成分型ウレタン系硬化型樹脂組成物において優れた表面タック性を付与することが報告されている(特許文献7)。しかし、経時安定性が不十分な場合があり、要求物性が厳しくなっている今日では十分ではない。
また、変成シリコーン樹脂組成物において、脂肪酸石鹸と硫酸エステル型陰イオン界面活性剤およびスルホン酸型陰イオン界面活性剤を用いて表面処理された炭酸カルシウムを含有させることにより、優れた貯蔵安定性を付与することができることが報告されている(特許文献8参照)。しかし、脂肪酸石鹸起因のアルカリ金属(Na,K等)の影響により、貯蔵安定性が悪くなる場合があり、要求物性が厳しくなっている今日では十分ではない。
これらに記載されている樹脂組成物において、1成分型樹脂組成物(湿気硬化型)では水分で硬化するため、表面処理炭酸カルシウムをあらかじめ乾燥させてから樹脂組成物に配合されるが、使用する表面処理剤によっては、乾燥時に変色する場合があり、配合された硬化型樹脂組成物が着色し、意匠性が損なわれる場合がある。また、2成分型においても、アルカリ金属,残存水分,不飽和脂肪酸の影響により、貯蔵安定性,耐変色性,発泡性が悪くなる場合があり、要求物性が益々厳しくなりつつある今日では更なる改良が要求されている。
特許第2652044号公報 特開平11−246780号公報 特許第3151196号公報 特許第3685031号公報 特開2004−331963号公報 特開平8−269319号公報 特開2004−123935号公報 特許第3176213号公報
本発明は、従来の技術の上記問題点を解消し、優れたチキソ性,耐スランプ性,貯蔵安定性,接着性,低発泡性,低表面タック性,熱安定性,耐変色性等を有する硬化型樹脂組成物を与え得る、表面処理された炭酸カルシウム填料、及びその製造方法、並びに該炭酸カルシウム填料を配合した硬化型樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、アルキルベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種と脂肪酸で表面処理した表面処理炭酸カルシウムを硬化型樹脂組成物に配合することにより、従来の脂肪酸もしくは脂肪酸の塩で表面処理された炭酸カルシウムに比べ、硬化型樹脂組成物の貯蔵安定性を顕著に向上させるとともに、優れたチキソ性,耐スランプ性,接着性のみならず、優れた低発泡性,低表面タック性,熱安定性,耐変色性を付与できることを見いだし、更に、接着剤においても同様の効果を付与できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の請求項1に係る発明は、(A)アルキルベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種と(B)脂肪酸からなる処理剤で表面処理した表面処理炭酸カルシウムであり、下記式(1)〜(7)を満足することを特徴とする炭酸カルシウム填料を内容とする。
(1)0.01≦Ax/Bx≦0.30 [−]
(2)0.10≦C1 ≦0.80 [−]
(3)0.20≦C2 ≦0.80 [−]
(4)0.80≦D≦1.00 [−]
(5)3≦Sw≦80 [m2 /g]
(6)0.20≦Es≦6.50 [mg/m2
(7)0≦F≦10.0 [μg/m2 ]
但し、
Ax:炭酸カルシウムに対するアルキルベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種(酸換算)量[重量%]
Bx:炭酸カルシウムに対する脂肪酸量[重量%]
1 :脂肪酸のアルキル組成におけるC12以下の飽和脂肪酸の比率[−]
2 :脂肪酸のアルキル組成におけるC16以上の飽和脂肪酸の比率[−]
D:脂肪酸における飽和脂肪酸の比率[−]
Sw:表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積[m2 /g]
Es:次式で求められる単位比表面積当たりの表面処理剤量 Es=Tg/Sw[mg/m2
Tg:処理剤量で、200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量[mg/g]
G:表面処理炭酸カルシウム1g当たりのアルカリ金属含有量[μg/g]
F:次式で求められる単位比表面積あたりのアルカリ金属含有量 F=G/Sw[μg/m2 ]
本発明の請求項2に係る発明は、下記式(8)を満足することを特徴とする請求項1記載の炭酸カルシウム填料を内容とする。
(8)0≦H≦0.15 [mg/m2
但し、
H:次式で求められる単位比表面積あたりの水分 H=I/Sw[mg/m2
I:105℃で2時間乾燥した表面処理炭酸カルシウム1g当たりの水分[mg/g]
本発明の請求項3に係る発明は、下記式(9)を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の炭酸カルシウム填料を内容とする。
(9)0≦J≦1.5 [−]
但し、
J:120℃で4時間乾燥した後および乾燥前のDINPペースト色差におけるΔE[−]
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭酸カルシウム填料を硬化型樹脂に配合してなる硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項5に係る発明は、湿気硬化型である請求項4記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項6に係る発明は、シーラントである請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項7に係る発明は、接着剤である請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項8に係る発明は、硬化型樹脂がポリウレタン樹脂,ポリサルファイド樹脂,シリコーン樹脂,変成シリコーン樹脂,ポリイソブチレン樹脂,変成アクリル樹脂,アクリルウレタン樹脂,アクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項9に係る発明は、硬化型樹脂がポリウレタン樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項10に係る発明は、硬化型樹脂がポリサルファイド樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項11に係る発明は、硬化型樹脂が変成シリコーン樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の請求項12に係る発明は、硬化型樹脂がシリコーン樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物を内容とする。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料は、硬化型樹脂組成物に配合され、優れたチキソ性,耐スランプ性,貯蔵安定性,接着性,低発泡性,低表面タック性,熱安定性,耐変色性等をバランス良く有する硬化型樹脂組成物を提供することができる。
本発明に使用される炭酸カルシウムについては特に制限はなく、例えばCa(OH) 2 の水スラリーにCO2 ガスを導入して生成させる沈降製炭酸カルシウム、石灰石を機械的に粉砕,分級して得られる重質炭酸カルシウムのいずれの炭酸カルシウムでも差し支えない。一般的には沈降製炭酸カルシウムの方が、より微細な粒子が得られやすい点で好ましく用いることができる。
本発明において表面処理剤として用いられるアルキルベンゼンスルホン酸としては特に制限はないが、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ABS)でも直鎖デシルベンゼンスルホン酸(LAS)でもよく、例えば、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、およびこれらのアルカリ金属塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、Na、K等が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
一方、脂肪酸については特に限定されるものではないが、飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,脂環族カルボン酸,樹脂酸等が好ましく用いることができる。飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,脂環族カルボン酸,樹脂酸については特に制限はないが、できるだけ炭素数の多い方が好ましく、例えば硬化型樹脂組成物に使用した場合、貯蔵安定性に加え、高チキソ性,耐スランプ性を兼ね備えることができるので、炭素数が8以上であるのが好ましい。
具体的には、カプロン酸,カプリル酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ウンデカン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,アラキン酸,ベヘン酸,2−エチル酪酸,2−エチルヘキサン酸,イソノナン酸,イソデカン酸,ネオデカン酸,イソトリデカン酸,イソパルミチン酸,イソステアリン酸,ミリストレイン酸,パルミトレイン酸,オレイン酸,リノール酸,リノレン酸,牛脂ステアリン酸,パーム核脂肪酸,ヤシ脂肪酸,パーム脂肪酸,パームステアリン酸,牛脂脂肪酸,大豆脂肪酸,部分硬化パーム核脂肪酸,部分硬化ヤシ脂肪酸,部分硬化牛脂脂肪酸,部分硬化大豆脂肪酸,極度硬化パーム核脂肪酸,極度硬化ヤシ脂肪酸,極度硬化牛脂脂肪酸,極度硬化大豆脂肪酸などの飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸及び飽和不飽和混合脂肪酸等の脂肪酸,ナフテン酸などの脂環族カルボン酸、アビエチン酸,ピマル酸,パラストリン酸,ネオアビエチン酸などの樹脂酸等が挙げられる。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記の内で好ましいものとしては、ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,牛脂ステアリン酸,パーム核脂肪酸,部分硬化パーム脂肪酸,極度硬化パーム脂肪酸,ヤシ脂肪酸,部分硬化ヤシ脂肪酸,極度硬化ヤシ脂肪酸,パーム脂肪酸,パームステアリン酸,牛脂脂肪酸,部分硬化牛脂脂肪酸,極度硬化牛脂脂肪酸,大豆脂肪酸、部分硬化大豆脂肪酸,極度硬化大豆脂肪酸,ナフテン酸,アビエチン酸,ネオアビエチン酸などの飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,脂環族カルボン酸,樹脂酸等が挙げられる。
表面処理(被覆)の方法としては、脂肪酸をアルキルベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種(以下、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)と記載する場合がある。)で乳化してから処理するのが好ましいが、脂肪酸を処理してからアルキルベンゼンスルホン酸(塩)を処理しても良い。また、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)を処理してから脂肪酸を処理しても良い。ただし、脂肪酸を処理する場合、もしくは脂肪酸とアルキルベンゼンスルホン酸(塩)を同時に処理する場合、使用する脂肪酸の融点以上で処理するのが好ましい。
沈降製炭酸カルシウムの場合は気液反応であるため、調整した脂肪酸とアルキルベンゼンスルホン酸および塩を沈降製炭酸カルシウムの水スラリー中に加え撹拌するか、沈降製炭酸カルシウムの含水ケーキ中に混練することにより表面処理するのが好ましい。重質炭酸カルシウムの場合は乾式で粉砕することが多いので、乾式で表面処理するのが好ましい。例えばヘンシェルミキサー等の加熱・撹拌装置を使用するのがよい。
水スラリー中で表面処理する場合の沈降製炭酸カルシウムの水スラリーは、濃度10〜300gCaCO3 /Lが好ましい。濃度が10gCaCO3 /Lより低いと生産性の面で不利となり、一方、300gCaCO3 /Lより高いと水スラリーの粘度が高くなり作業性が悪くなる。
水スラリー中で表面処理する場合の表面処理温度については、表面処理剤として用いる脂肪酸もしくはアルキルベンゼンスルホン酸(塩)の融点以上の温度で表面処理するのが好ましく、脂肪酸もしくはアルキルベンゼンスルホン酸(塩)の表面処理条件に準ずるのが好ましい。好ましくは20〜98℃、より好ましくは40〜90℃、更に好ましくは60〜80℃である。表面処理温度が20℃より低いと、炭酸カルシウムへの吸着結合が起こりにくくなり、表面処理が不均一になるため好ましくない。また、処理温度が98℃より高いと、本発明の効果は十分得られるが、煮沸するおそれがあり危険であるばかりでなく、耐圧性装置を準備する必要があるので好ましくない。
また、含水ケーキ,もしくは乾式処理の場合、好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜130℃、更に好ましくは60〜120℃である。表面処理温度が20℃より低いと、炭酸カルシウムへの吸着結合が起こりにくくなり、表面処理が不均一になるおそれがあるため好ましくない。また、表面処理温度が150℃より高いと、脂肪酸もしくはアルキルベンゼンスルホン酸(塩)が熱劣化し、変質するおそれがあるため好ましくない。
本発明において、式(1)は、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)(酸換算)量Ax[重量%]と脂肪酸量Bx[重量%]の比率Ax/Bxであり、この値は0.01〜0.30である必要があり、0.03〜0.25が好ましく、0.05〜0.15がより好ましい。Ax/Bxが0.01より小さいと、脂肪酸の乳化が不十分となり、表面処理状態が悪くなるおそれがあり、たとえ表面処理炭酸カルシウム填料を配合した硬化型樹脂組成物であっても、貯蔵安定性,発泡性,耐スランプ性,チキソ性等が不十分となる場合がある。また、Ax/Bxが0.30より大きいと、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)の親水性が大きくなり、水分を呼び込みやすくなるため、たとえ表面処理炭酸カルシウム填料を配合した硬化型樹脂組成物であっても、貯蔵安定性,発泡性が不十分となる場合がある。
尚、本発明において、Ax,Bxは、炭酸カルシウムに対するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)(酸換算)、および脂肪酸の表面処理剤量であるが、それぞれ下記試験方法にて概算することができる。
[脂肪酸とアルキルベンゼンスルホン酸(塩)の抽出方法]
300ml三角フラスコに試料5gと95%エタノール約80gを取る。アルミ箔で軽くフラスコ口を覆い、90℃以上のウォーターバス上で還流が始まってから約1時間熱時抽出する。室温で1時間以上保冷後、テフロン0.5μmフィルター(テフロンは登録商標)で吸引濾過する。濾液をメタノール等で脱し乾燥、秤量済みの200mlビーカーに取り、90℃以上のウォーターバスに浸け蒸発乾固し溶剤を除去する。1時間室内で冷却後秤量し95%エタノール抽出分を求める。
[アルキルベンゼンスルホン酸(塩)の含有量]
95%エタノール抽出分に、メチレンブルー溶液5mlとクロロホルム5mlを加え、試験管に洗い流す。これを4mmol/Lカチオン溶液で滴定して乳化剤量を下記式にて求める。なお、カチオンはベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロリド2水和物(分子量404.08)1.6163gを蒸留水に溶解して1Lとしたものを用いた。
表面処理炭酸カルシウム1g当たりのアルキルベンゼンスルホン酸(塩)の量Ayを下記式にて求める。
アルキルベンゼンスルホン酸(塩)のモル数=カチオン滴定量A[ml]×4[mmol/L]=0.001A[L]×0.004[mol/L]=4×10-6A[mol]
Ay=アルキルベンゼンスルホン酸(塩)の分子量M×アルキルベンゼンスルホン酸および塩のモル数/5=M[g/mol]×4×10-6A[mol]/5=8×10-7AM[g]=8×10-4AM[mg/g]
[処理剤量]
Tg:表面処理炭酸カルシウム1g当たりの200℃〜500℃の熱減量[mg/g]
[脂肪酸の処理剤量]
By:表面処理炭酸カルシウム1g当たりの脂肪酸=Tg−Ay[mg/g]
以上より、
Ax=(Ay/1000)×100=Ay′/10[重量%]
Bx=(By/1000)×100=By′/10[重量%]
本発明において、式(2)は、脂肪酸のアルキル組成におけるC12以下の飽和脂肪酸の比率C1 であり、この値は0.10〜0.80である必要があり、0.20〜0.70が好ましく、0.30〜0.60がより好ましい。
本発明において、式(3)は、脂肪酸のアルキル組成におけるC16以上の飽和脂肪酸の比率C2 であり、この値は0.20〜0.80である必要があり、0.25〜0.70が好ましく、0.30〜0.60がより好ましい。
これら、式(2)、式(3)については、短鎖飽和脂肪酸と長鎖飽和脂肪酸を特定の混合比に調整することにより、炭酸カルシウム表面に均一にコーティングされ、硬化型樹脂組成物に配合された場合、より優れた物性を発現する。したがって、C1 が0.1より小さいか、もしくは0.80より大きい場合、または、C2 が0.20より小さいか、もしくは0.80より大きい場合は、炭酸カルシウムの表面処理状態が悪くなり、水分を呼び込みやすくなったり、貯蔵安定性が悪くなる場合があるため好ましくない。
本発明において、式(4)は、脂肪酸における飽和脂肪酸の比率Dであり、この値は0.80〜1.00である必要があり、0.85〜1.00が好ましく、0.90〜1.00がより好ましい。不飽和脂肪酸は熱に弱く、劣化しやすいため、Dが0.80より小さいと(不飽和脂肪酸が0.20より多いと)、例えば、乾燥時の変色や硬化型樹脂組成物に配合された場合の貯蔵安定性等が悪くなる場合があるため好ましくない。
本発明において、式(5)は、表面処理炭酸カルシウムの窒素吸着法によるBET法で測定した場合の比表面積Swであり、この値は3〜80m2 /gである必要があり、8〜60m2 /gが好ましく、10〜40m2 /gがより好ましい。比表面積が3m2 /gより小さい(粒子が大きい)と、たとえ表面処理炭酸カルシウムを配合した硬化型樹脂組成物であっても、優れた貯蔵安定性,接着性は得られるものの、チキソ性が不十分となる場合がある。また、比表面積が80m2 /gより大きい(粒子が小さい)と、粒子の凝集が強く、たとえ表面処理炭酸カルシウムを配合した硬化型樹脂組成物であっても、硬化型樹脂組成物中での分散性が悪くなるだけでなく、吸着水や結晶水などを表面処理炭酸カルシウム填料の水分が高くなりやすく、貯蔵安定性の低下を招きやすくなる。通常、表面処理前後で比表面積は若干下がる傾向にあるが、十分に分散されていればほぼ同じ比表面積となる。
尚、本発明において、Swは下記試験方法により測定された表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積である。
[試料の調整方法]
ガラスセルに試料を300mg仕込み、フローデガッサーにて窒素を導通させながら180℃で1時間前処理を行った後、常温で冷却して測定試料とする。
[BET比表面積の測定方法]
BET比表面積計(NOVA2000、ユアサアイオニクス社製)にて1点法にて測定。
本発明において、式(6)は、表面処理炭酸カルシウムの単位比表面積当たりの表面処理剤量Es(Tg/Sw)で、0.20〜6.50mg/m2 である必要があり、この値は0.80〜6.00mg/m2 が好ましく、1.50〜5.50mg/m2 がより好ましい。0.20mg/m2 未満では表面処理の効果が不十分となる傾向があり、また、処理不足により未処理面が露出することとなるため水分を吸着しやすくなる。一方、6.50mg/m2 を越えると、余剰の処理剤が滑剤として働くため、密着性低下等の悪影響を及ぼすおそれがあるばかりでなく、経済的に不利である。なお、炭酸カルシウムの比表面積(粒度)のBET比表面積Swに応じて変量するのが好ましい。
尚、本発明において、Tgは処理剤量で、下記試験方法により測定された200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量である。
[熱減量の測定方法]
熱分析装置(TG8110、リガク社製)を用い、直径10mmの試料パン(白金製)に表面処理炭酸カルシウム100mgを採取し、昇温速度15℃/minで常温から510℃まで昇温させたときの200℃〜500℃の熱減量を測定し、表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量(mg/g)を求める。
本発明において、式(7)は、表面処理炭酸カルシウム中の単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量F(G/Sw)であり、硬化型樹脂組成物の貯蔵安定性を指標としたもので、この値は0〜10.0μg/m2 である必要があり、0〜8.0μg/m2 が好ましく、0〜6.0μg/m2 がより好ましい。従来の飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸,脂環族カルボン酸,樹脂酸のアルカリ金属塩で表面処理された表面処理炭酸カルシウム中には、少なからずアルカリ金属であるナトリウム(Na)やカリウム(K)が残存している。これら残存している単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量Fが、10.0μg/m2 を超えると、硬化型樹脂組成物中で水分の呼び込み、もしくは硬化触媒として作用し樹脂組成物の貯蔵安定性を著しく低下させる場合がある。
尚、本発明において、Gは下記試験方法により測定された表面処理炭酸カルシウム1g当たりのアルカリ金属含有量(μg/g)である。
[試料の調整方法]
ルツボに試料1gを秤量し、マッフル炉(NMF−120、増田理化工業社製)に入れ、300℃で2時間焼く。デシケータで常温まで冷却した後、200mlのビーカーに試料を入れ、蒸留水を60ml注ぐ。続いて1.38規定の硝酸(有害金属測定用硝酸(1.38)、和光純薬工業株式会社製)を7.5ml投入した後、時計皿でフタをし、電熱ヒーターで煮沸させる。これを常温で冷却させた後、100mlのメスフラスコに入れ、蒸留水で100mlにメスアップして測定試料とする。
[アルカリ金属含有量の測定方法]
原子吸光分光光度計(AA−6700F、島津製作所社製)にてナトリウム(Na),カリウム(K)を測定する。
本発明において、式(8)は、単位比表面積あたりの水分H(I/Sw)であり、硬化型樹脂組成物の貯蔵安定性と発泡性と熱安定性を指標としたもので、この値は0〜0.15mg/m2 である必要があり、0〜0.12mg/m2 が好ましく、0〜0.10mg/m2 がより好ましい。0.15mg/m2 を越えると、表面処理状態が十分でない場合があり、乾燥時に長時間を要したり、硬化型樹脂組成物の貯蔵安定性,発泡性,熱安定性,耐変色性が悪くなる場合があるため好ましくない。
尚、本発明において、Iは下記試験方法により測定された表面処理炭酸カルシウム1g当たりの水分である。
[試料の調製方法]
くの字サンプラー(京都電子工業社製)に試料1g秤量し、105℃の箱形オーブン(LC−123,タバイエスペック社製)で2時間乾燥後、蓋をして密閉し常温で冷却して測定試料とする。
[カールフィッシャー水分測定方法]
微量水分測定装置(MKS−1s、京都電子工業社製)にて測定。脱水溶剤(アクアミクロン脱水溶剤CM、三菱化学社製)をセルに50g秤量し、調製した測定試料を仕込み、カールフィッシャー溶液(アクアミクロン滴定剤SS3mg、三菱化学社製)で滴定し、水分測定する。
本発明において、式(9)は、120℃で4時間乾燥した後および乾燥前の表面処理炭酸カルシウムのDINPペースト色差におけるΔEである。この値は0〜1.5である必要があり、0〜1.3が好ましく、0〜1.0がより好ましい。1.5を越えると、湿気硬化型樹脂組成物の場合、乾燥時に表面処理剤の劣化、変色等のおそれがあり、また、2成分型樹脂組成物の場合、貯蔵安定性、熱安定性、変色のおそれがあるため好ましくない。
尚、本発明において、ΔEは下記試験方法により測定されたDINPペースト色差である。
[試料の調製方法]
試料15gを140mlのマヨネーズビンに仕込み、120℃の箱形オーブン(LC−123,タバイエスペック社製)で4時間乾燥後、蓋をして密閉し常温で冷却する。
[DINPペーストの調製方法]
乾燥前後の試料/DINPをそれぞれ10g/20gの比率で100mlのPPカップ(内径50mm、深さ80mm)に秤取り、遊星式脱泡攪拌機(KK−500、クラボウ株式会社製)にて、混練条件9−9−6で予備混合し、カップの壁面に付着した試料をかきおとした後、混練条件9−9−18で混練した。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[DINPペースト色差の測定方法]
調製した乾燥前後のDINPペーストを測色色差計(ZE−2000、日本電色工業社製)にて測定した。標準板はP−6004(Y93.88、X91.83、Z110.24)を使用した。乾燥前後のDINPペーストの測定値より色差ΔEを求める。
更に、沈降製炭酸カルシウムは、下記式を満たすことがより好ましい。
(10)0.003≦Dxp≦0.5 [μm]
但し、
Dxp:水銀圧入法において、細孔範囲0.001〜0.1μmの範囲における細孔分布において、水銀圧入増加量(積算細孔容積増加量/log平均細孔直径)が最大値(Dyp)となる平均細孔直径[μm]
Dyp:水銀圧入増加量の最大値[mg/l]
(10)式は、本発明の表面処理炭酸カルシウムの分散状態を知る指標になるものである。(10)式は、水銀圧入法(ポロシメーター)にて測定した0.001〜0.1μmの範囲における細孔分布において、水銀圧入量が最大となる値(Dyp)の平均細孔直径(Dxp)であり、表面処理炭酸カルシウム粒子間の隙間の細かさを意味したものである。従って、(1)式の窒素ガス吸着法で示される粒子の細かさではなく、1次粒子間の間隙の平均径を表しており、0.003≦Dxp≦0.5(μm)であることが好ましい。平均細孔直径が0.003μm未満の場合、1次粒子もしくは2次粒子が細かすぎるため経時安定性に問題が生じる。一方、0.5μmを越えると、1次粒子が大きすぎるか、もしくは1次粒子が強く凝集した2次粒子形成体が多く存在していることになり、粘性低下,耐スランプ性の悪化等の弊害が生じる。従って、好ましくは0.006≦Dxp≦0.4(μm)、より好ましくは0.01≦Dxp≦0.3(μm)である。尚、水銀圧入量とは細孔容積増加量のことを意味し、(積算細孔容積増加量/log平均細孔直径)の計算式で表される(単位はml/g)。当然のことながら細孔直径が小さいほど、細孔容積は小さくなるため、最大水銀圧入量(Dyp)は細孔直径に依存する。
尚、本発明において使用した水銀圧入装置(ポロシメーター)及び主な測定条件を下記に示す。
[測定装置]
島津製作所社製9520型
[主な測定条件]
水銀純度=99.99(%)
水銀表面張力=480(dyns/cm)
水銀接触角=135°
セル定数=10.79(μl/pF)
試料重量:各0.10g程度に秤量し測定
以上のように、本発明の表面処理剤を用いて表面処理を行い、その後常法に従い、脱水,乾燥,粉砕等の工程を経て粉末化されるが、本発明の表面処理剤を用いることを除いては特に制限されず、表面処理の方法も湿式,乾式のいずれでもよい。
ただし、本発明の処理剤を十分に処理するためには、2次凝集体内部にまで表面処理剤が十分に浸透する必要があり、その効果は、特に乾燥時に加えられる熱量が一定以上となることで顕著となる。よって、本発明の効果を十分に得るためには、100℃以上の温度で十分な時間をかけて乾燥することが好ましい。100℃未満の乾燥で所望の物性を得るためには、その分、乾燥時間を長くする必要があるが、乾燥効率が低下しランニングコストが必要以上にかかる場合がある。また、瞬間的に高温の熱風(150℃以上)にて乾燥するタイプの乾燥機でも可能であるが、滞留時間が短いと凝集体内部への処理剤の浸透が少なく、効果が発現しにくくなり、また処理状態のばらつき原因となる場合がある。さらに、凍結乾燥,減圧乾燥,風力乾燥等の方法では、より一層表面処理剤の浸透が起こりにくく、所望の物性を得るためにかなりの時間を要するか、又は他のエネルギーを必要とすることになる。よって、本発明の乾燥に最も適しているのは、オーブン乾燥機,ヘンシェルミキサー,バンド乾燥機,パドルドライヤー等の十分な滞留時間を持った乾燥機が好ましい。
上記の方法にて乾燥された表面処理炭酸カルシウムは、粉砕工程を経て粉末化される。粉砕方法は常法に従えばよく、ピンミル,ハンマーミル等が使用される。
上記の如くして得られる表面処理炭酸カルシウム填料は、特に、シーラント,接着剤等の硬化型樹脂組成物に有用である。シーラントでは、例えば、ポリウレタン,ポリサルファイド,シリコーン,変成シリコーン,ポリイソブチレン,アクリル,変成アクリル,アクリルウレタン,ブチルゴム,エポキシ,塩化ビニル,フッ素系の各樹脂等が例示される。これらの中で、ポリウレタン,ポリサルファイド,シリコーン,変成シリコーン,ポリイソブチレン,変成アクリル,アクリルウレタン,アクリル及び塩化ビニルの各樹脂が好ましく、特に、ポリウレタン,ポリサルファイド,シリコーン,変成シリコーンの各樹脂が好ましい。接着剤としては、上記シーラントに例示されるものに加えて、ユリア,フェノール,ポリエステル,酢酸ビニル等の各樹脂が例示される。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料を、シーラント,接着剤に配合することにより、優れたチキソ性,耐スランプ性,貯蔵安定性,接着性はもちろんのこと、優れた低発泡性,低表面タック,熱安定性,耐変色性等を付与することができる。
本発明の表面処理炭酸カルシウム填料の配合量は、用途によって適宜設定すればよい。シーラントの場合は、シーリング材の種類にもよるが、例えばポリウレタン樹脂や変成シリコーン樹脂の場合は樹脂100重量部に対して通常10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部程度が適当である。塗料や接着剤の場合は樹脂100重量部に対して通常2〜100重量部、好ましくは5〜80重量部程度が適当である。貯蔵安定性については水分が大きく影響するため、使用する前に乾燥させると、より一層確実なものとなる。乾燥条件としては、例えば100℃前後で数時間オーブン等で放置すればよい。いずれの場合も配合部数が少なすぎるとチキソ性や耐スランプ性の効果が期待できず、一方、多すぎると貯蔵安定性や接着性に悪影響を与える。
例えば、ポリウレタンシーラントの場合、本発明で用いられる、分子末端にイソシアネート基を有するポリイソシアネートウレタンプレポリマーは、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物との反応で合成できる。ポリオールとしては各種のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオールが使用できる。
例えば、ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレン−プロピレン共重合ポリオール、ポリテトラメチレンポリオール等の単独あるいはそれらの混合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、ジカルボン酸(アジピン酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸等)とグリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等)とを重縮合させて得られたポリオール、例えば、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリエチレン−プロピレンアジペート等のポリオールがあり、また、ポリラクトンポリオール、例えば、ポリカプロラクトンポリオールの単独あるいはそれらの混合物、ポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
本発明で用いられるポリイソシアネート化合物は、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、カルボジイミド変性MDI、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び脂環式系ポリイソシアネートが挙げられる。上記ポリイソシアネートは単独あるいはそれらの混合物として使用できる。
硬化触媒としては、オレイン酸第一スズ、ラウリン酸第一スズ、酢酸第一スズ、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉛、オクチル酸スズ、ナフテン酸鉛、ナフテン酸マンガン、マンガン酸コバルト、塩化第二鉄、塩化第二スズ、塩化第一スズ、三塩化アンチモン、トリエチルアミン、N−メチルモルフォリン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、アセチルアセトン等公知のものが挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。中でもオクチル酸鉛、オクチル酸スズ、ナフテン酸鉛、ナフテン酸スズがコストの点で好ましい。触媒の配合量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して0.1〜1重量部が好ましい。
本発明で用いられる表面処理炭酸カルシウムの含有量は、樹脂100重量部に対して通常10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部程度が適当である。表面処理炭酸カルシウムの含有量が10重量部より少ないと、チキソ性,耐スランプ性の効果が期待できず、一方、200重量部より多くなると、貯蔵安定性,接着性等が悪くなる場合がある。
本発明は必要に応じて溶剤、可塑剤、フィラー、顔料、増粘剤、揺変付与剤、安定剤、その他の添加剤を配合することができる。
溶剤としては、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素、ミネラルスピリット、メチルエチルケトン等が挙げられる。溶剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して3〜20重量部が好ましい。
可塑剤としては、例えば、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、トリクレジルホスフェート(TCP)等の単量体可塑剤及びポリエステル、ウレタン化ポリエステル、ウレタン化ポリエーテルなどのオリゴマー可塑剤が挙げられる。可塑剤の配合量は、ウレタンプレポリマー100重量部に対して5〜30重量部が好ましい。
フィラーとしては炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボン、シラスバルーン、ガラスバルーン、ポリ塩化ビニル微粉末などが挙げられる。
揺変付与剤としては、コロイダルシリカ、微粉のカーボンブラック、脂肪酸アマイドや脂肪酸金属石鹸等が挙げられる。
また、例えば、ポリサルファイドシーラントの場合、分子末端に反応性のメルカプタン基(−SH)を有し、ポリマー骨格部分は、一般式(イ)又は、(イ)及び(ロ)で示される、室温で流動性を有する液状ポリサルファイドポリマーを使用することができる。
−(−R1 −Sx −)n −R1 −Sx (イ)
−(−R2 −Sx −)n −(−R3 −O−)m −Sx − (ロ)
〔xは1〜5の整数であり、n,mは2〜200の整数を示す。R1,R2,R3は2価の有機基(アルキレン基,アルキレンエーテル基,ヒドロキシアルキレン基など)を示す。〕
このようなポリサルファイドポリマーは、室温で流動性を有し、数平均分子量(Mn)が、通常100〜200000であり、好ましくは800〜50000である。このようなポリサルファイドポリマーの好ましい例は、米国特許2466963号及び特開平4−363325に記載されている。
本発明に用いる分子中にイソシアネート基を2個以上含む化合物(以下、単にイソシアネート基含有化合物という)としては、有機ポリイソシアネート化合物及び/又は活性水素含有化合物に有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーが好ましい。
上記有機ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、トリレンジイソシアネート,ジフェニルメタンジイソシアネート,ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMDI),キシリレンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
また活性水素含有化合物としては、水酸基末端ポリエステル,多価ポリアルキレンエーテル,水酸基末端ポリウレタン重合体及びこれらの混合物が挙げられる。
上記ウレタンプレポリマーとしては、前述の活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物を、イソシアネート化合物過剰の条件で反応させることにより得られたものを使用することができる。
本発明においては、イソシアネート基含有化合物中のイソシアネート基と、チオール基含有化合物中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)が0.5〜4.0と配合するのが好ましく、より好ましくは0.7〜3.0となるように配合する。モル比が0.5未満では、組成物が十分に高分子量化せず、一方、4.0を越えると硬化物が硬く脆いものとなる傾向があるので好ましくない。
本発明に用いる硬化触媒としては、3級アミン及び/又は有機金属化合物が用いられる。3級アミンとしては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン類、ポリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン類、エーテルアミン類等があり、具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、テトラメチルグアニジン、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミンが挙げられる。これら3級アミンは単独で、又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
有機金属化合物としては、有機錫化合物、有機水銀化合物、有機鉛化合物等があり、具体的にはオクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫メルカプチド、ジブチル錫マレエート、ジオクチル錫メルカプチド、フェニル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛等が挙げられる。これらは単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。これらの中でも、変色等の影響が少ない有機錫化合物が好ましい。
硬化性樹脂組成物中の硬化触媒の含有量は、前記ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、0.001〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.005〜3重量部である。含有量が0.001重量部未満では硬化が進まず、5重量部を越えると可使時間が短くなる傾向があり好ましくない。
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、その他の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、他の無機充填材、可塑剤、顔料、ゴム加硫剤、補強剤、接着性付与剤、紫外線及びオゾン劣化防止剤及びその類似物等を使用することができる。他の無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム粉末(未処理)、重質炭酸カルシウム粉末、石英粉末、アルミナ、酸化カルシウム、タルク、ガラス粉末、各種骨材類等を使用することができる。
また、例えば、変成シリコーンシーラントの場合、本発明で用いられる変成シリコーン樹脂はそれ自体公知のものであり、Si基にアルコキシ基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、アミド基、オキシム基等の加水分解性基が結合した加水分解性シリル基を分子鎖末端に含有しかつプロピレンオキシドの繰り返し単位を骨格とするポリマーである。
本発明で用いられる表面処理炭酸カルシウムの含有量は、樹脂100重量部に対して通常10〜200重量部、好ましくは20〜150重量部程度が適当である。表面処理炭酸カルシウムの含有量が10重量部より少ないと、チキソ性,耐スランプ性の効果が期待できず、一方、200重量部より多くなると、貯蔵安定性,接着性等が悪くなる場合がある。
本発明で用いられる充填材としては、例えば重質炭酸カルシウム,コロイド炭酸カルシウム,クレー,タルク,酸化チタン,酸化亜鉛,コロイダルシリカ等がシーリング材の増量剤,粘度調整剤として使用できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用される。
本発明に用いられる硬化触媒としては、例えばオクチル酸スズ,ジブチルスズラウレート,ジブチルスズジオクトエート,ジブチルスズオキサイド,ジオクチルスズオキサイド等のスズ系触媒及びアミン系が使用できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用される。硬化触媒の量は、樹脂100重量部に対して0.5〜6.0重量%の範囲で用いられる。
本発明に用いられる可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル系エステル系や脂肪酸エステル系,グリコールエステル系等が使用できる。これらは単独又は2種以上組み合わせて使用される。可塑剤の量は、樹脂100重量部に対して20〜80重量%の範囲で用いられる。
本発明の変成シリコーン系シーリング材組成物には、さらに必要に応じて、着色顔料,紫外線吸収剤,酸化防止剤,接着性改良剤,老化防止剤,金属不活性化剤,オゾン劣化防止剤,光安定剤,発泡剤等の1種又は2種以上を添加してもよい。
以下、実施例,比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制約を受けるものではない。
尚、以下に記載の脂肪酸のアルキル組成において、Fは不飽和度を表し、例えば、F1,F2は、それぞれ二重結合が1個、2個であることを示す。
実施例1
濃度160gCaCO3 /L、温度70℃に調整したBET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリー10Lに対して、80℃の温水1L中でラウリン酸64g(アルキル組成:C12:100%、以下同じ)と極度硬化パーム脂肪酸16g(アルキル組成:C16:56%、C18:44%、以下同じ)とドデシルベンゼンスルホン酸12.8gで調製した表面処理剤を加えて炭酸カルシウムスラリーと共に強撹拌した。この炭酸カルシウムスラリーを固形分60%まで脱水し、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥後、粉砕してBET比表面積20m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
表1に、表面処理剤、表面処理剤量(重量%:酸換算)(対炭酸カルシウム)、炭酸カルシウムに対するアルキルベンゼンスルホン酸(塩)(酸換算)量Ax(重量%)、炭酸カルシウムに対する脂肪酸量Bx(重量%)、アルキルベンゼンスルホン酸(塩)(酸換算)量Axと脂肪酸量Bxの比率Ax/Bx、脂肪酸のアルキル組成におけるC12以下の飽和脂肪酸の比率C1 、脂肪酸のアルキル組成におけるC16以上の飽和脂肪酸の比率C2 、脂肪酸における飽和脂肪酸の比率D、表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積(m2 /g)、熱減量(処理剤量)Tg(mg/g)、単位比表面積当たりの表面処理剤量Es(mg/m2 )、単位比表面積当たりのアルカリ金属含有量F(μg/m2 )、表面処理炭酸カルシウム1g当たりのアルカリ金属含有量(μg/g)、単位比表面積当たりの水分H(mg/g)、乾燥前後のDINPペースト色差J、及び処理温度(℃)、乾燥温度(℃)を示す。
実施例2
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをラウリン酸40gと極度硬化パーム脂肪酸40gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例3
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをラウリン酸16gと極度硬化パーム脂肪酸64gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例1
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをラウリン酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例2
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをラウリン酸72gと極度硬化パーム脂肪酸8gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例3
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをラウリン酸8gと極度硬化パーム脂肪酸72gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例4
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gを極度硬化パーム脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例4
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをヤシ脂肪酸59.2g(アルキル組成:C8:6%、C10:6%、C12:50%、C14:20%、C16:10%、C18:2%、C18F1:6%、以下同じ)とパーム脂肪酸20.8g(アルキル組成:C14:2%、C16:48%、C18:6%、C18F1:34%、C18F2:10%、以下同じ)に変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例5
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをヤシ脂肪酸52.8gとパーム脂肪酸27.2gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例5
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをヤシ脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例6
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをヤシ脂肪酸16gとパーム脂肪酸64gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例7
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをパーム脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例6
実施例1で、温水1Lを温水0.8Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをヤシ脂肪酸48gとパーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸16gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例7
実施例6で、温水1Lを温水0.8Lに、ドデシルベンゼンスルホン酸16gをドデシルベンゼンスルホン酸6.4gに変える以外は全て実施例6と同様とした。
実施例8
実施例6で、温水1Lを温水0.8Lに、ドデシルベンゼンスルホン酸16gをドデシルベンゼンスルホン酸3.2gに変える以外は全て実施例6と同様とした。
比較例8
実施例6で、温水1Lを温水0.8Lに、ドデシルベンゼンスルホン酸16gをドデシルベンゼンスルホン酸24gに変える以外は全て実施例6と同様とした。
比較例9
実施例6で、温水1Lを温水0.8Lに、ドデシルベンゼンスルホン酸16gをドデシルベンゼンスルホン酸0.32gに変える以外は全て実施例6と同様とした。
実施例9
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gをラウリン酸40gと部分硬化牛脂脂肪酸40g(アルキル組成:C14:5%、C16:42%、C18:40%、C18F1:10%、C18F2:3%、以下同じ)に変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例10
実施例9で、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム13.7gに変える以外は全て実施例9と同様とした。
実施例11
実施例9で、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをトリデシルベンゼンスルホン酸12.8gに変える以外は全て実施例9と同様とした。
実施例12
実施例9で、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをテトラデシルベンゼンスルホン酸12.8gに変える以外は全て実施例9と同様とした。
実施例13
実施例1で、BET比表面積21m2 /gをBET比表面積42m2 /gに、温水1Lを温水1.8Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸84.8gと極度硬化パーム脂肪酸64gとドデシルベンゼンスルホン酸20.8gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例14
実施例1で、BET比表面積21m2 /gをBET比表面積15m2 /gに、温水1Lを温水0.7Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸32gと極度硬化パーム脂肪酸24gとドデシルベンゼンスルホン酸8gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例15
実施例1で、BET比表面積21m2 /gをBET比表面積10m2 /gに、温水1Lを温水0.5Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸20.8gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸4.8gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例16
実施例14で、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥を80℃の箱形乾燥機で18時間乾燥に変える以外は全て実施例14と同様とした。
実施例17
実施例14で、105℃の箱形乾燥機で12時間乾燥を40℃の箱形乾燥機で24時間乾燥に変える以外は全て実施例14と同様とした。
比較例10
実施例1で、BET比表面積21m2 /gをBET比表面積105m2 /gに、温水1Lを温水4.5Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸208gと極度硬化パーム脂肪酸160gとドデシルベンゼンスルホン酸52.8gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例11
実施例1で、BET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムをBET比表面積2m2 /gの重質炭酸カルシウムに、温水1Lを温水0.1Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸4gと極度硬化パーム脂肪酸3.2gとドデシルベンゼンスルホン酸0.96gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例18
実施例1で、温度70℃に調整したBET比表面積21m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーを温度20℃に調整したBET比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラリーに、ラウリン酸64gをヤシ脂肪酸43.2gに、極度硬化パーム脂肪酸16gをパーム脂肪酸20.8gに、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをドデシルベンゼンスルホン酸8gに変更し、粉砕してBET比表面積15m2 /gの表面処理炭酸カルシウム粉体を得た以外は全て実施例1と同様とした。
実施例19
実施例18で、沈降製炭酸カルシウムの水スラリー温度20℃を50℃に変える以外は全て実施例18と同様とした。
実施例20
実施例18で、沈降製炭酸カルシウムの水スラリー温度20℃を90℃に変える以外は全て実施例18と同様とした。
実施例21
実施例1で、温水1Lを温水2.5Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸104gと部分硬化牛脂脂肪酸104gとドデシルベンゼンスルホン酸32gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例22
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸41.6gと部分硬化牛脂脂肪酸41.6gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
実施例23
実施例1で、温水1Lを温水0.4Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸14gと部分硬化牛脂脂肪酸14gとドデシルベンゼンスルホン酸4gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例12
実施例1で、温水1Lを温水3.5Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸140gと部分硬化牛脂脂肪酸140gとドデシルベンゼンスルホン酸40gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例13
実施例1で、温水1Lを温水0.4Lに、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸14gと部分硬化牛脂脂肪酸14gとドデシルベンゼンスルホン酸0.48gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例14
実施例2で、ラウリン酸40gをラウリン酸ナトリウム44.4gに変える以外は全て実施例2と同様とした。
比較例15
実施例2で、極度硬化パーム脂肪酸40gを極度硬化パーム脂肪酸ナトリウム43.3gに変える以外は全て実施例2と同様とした。
比較例16
実施例2で、ラウリン酸40gをラウリン酸ナトリウム44.4gに、極度硬化パーム脂肪酸40gを極度硬化パーム脂肪酸ナトリウム43.3gに変える以外は全て実施例2と同様とした。
実施例24
実施例4で、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム13.7gに変える以外は全て実施例4と同様とした。
実施例25
実施例4で、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム23.9gに変える以外は全て実施例4と同様とした。
比較例17
実施例4で、ドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム30.7gに変える以外は全て実施例4と同様とした。
比較例18
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをラウリン酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例19
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gを極度硬化パーム脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例20
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをパーム脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例21
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gをヤシ脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
比較例22
実施例1で、ラウリン酸64gと極度硬化パーム脂肪酸16gとドデシルベンゼンスルホン酸12.8gを部分硬化牛脂脂肪酸80gに変える以外は全て実施例1と同様とした。
Figure 2007197585
(表1)つづき1
Figure 2007197585
(表1)つづき2
Figure 2007197585
(表1)つづき3
Figure 2007197585
(表1)つづき4
Figure 2007197585
実施例26〜50,比較例23〜44
実施例1〜25,比較例1〜22で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を110℃×5時間乾燥させた後、下記試験方法(1)にて1成分型ウレタンシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表2に示す。
(試験方法(1):湿気硬化型1成分型ウレタンシーラント)
[配合]
樹脂(タケネートL1004、武田薬品工業株式会社製) 150重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 150重量部
[混練方法]
上記配合物を小型ニーダーで混練して湿気硬化一液型シーリング材を作成した。
[粘度測定方法]
B型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[貯蔵安定性試験方法]
カートリッジに充填し、23℃で1日放置した後の粘度(初期粘度)、および、50℃のオーブン中に1週間放置したのち23℃で5時間冷却した後の粘度(貯蔵後粘度)を測定した。貯蔵安定性の指標として、20rpm粘度の増粘率(貯蔵後粘度/初期粘度)を求めた。
[耐スランプ性試験方法]
シーラント作成後、23℃×1日貯蔵後に垂直に施工した状態を下記の基準により目視で判定した。
○:耐スランプ性が良好である。
×:耐スランプ性が不良である。
[硬化物色相判定方法]
内径5cm×深さ1cmの容器にシーラントを詰め、23℃×3日後の硬化物の色相を下記の基準により目視で判定した。
○:白い。
△:やや黄色い。
×:かなり黄色い。
Figure 2007197585
(表2)つづき1
Figure 2007197585
表2から、本発明の実施例1〜25の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例26〜50の湿気硬化1成分型ウレタンシーラントは、増粘率が小さく貯蔵安定性が良いだけでなく、耐変色性も良好であることがわかる。
実施例51〜75、比較例45〜66
実施例1〜25,比較例1〜22で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を下記試験方法(2)にて2成分型ウレタンシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表3に示す。
(試験方法(2):2成分型ウレタンシーラント)
[配合]
主剤:ポリオール(タケラックP−74、三井武田ケミカル株式会社製)23重量部
可塑剤(DOP、株式会社ジェイプラス社製) 31.2重量部
硬化触媒(オクチル酸鉛:Pb19%、キシダ化学株式会社製) 1.8重量部
重質炭酸カルシウム(スーパーS、丸尾カルシウム株式会社製) 19重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 76重量部
硬化剤:タケネートL−1032(三井武田ケミカル株式会社製)
[混練方法]
1リットルのカップ(内径100mm、深さ120mm)に基剤配合成分を秤取り、遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件9−9−6で予備混合し、カップの壁面に付着した填料をかきおとした後、混練条件9−9−30で混練した。同じく、硬化剤配合成分も同じ条件で混練した。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[硬化剤粘度測定方法]
上記混練方法にて作成した主剤を100mlのPPカップに充填し、23℃で1日静置した後、硬化剤の粘度をB型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[シーラント粘度測定方法]
基剤/硬化剤をそれぞれ120g/40gの比率で1リットルのカップに秤取り、へらで3分間手練りした後、上記[混練方法]と同様に、遊星式脱泡混練り機にて、混練条件9−4−6で混練した。混練物の粘度をB型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[可使時間測定方法]
上記シーラント粘度測定方法にて10rpm粘度が初期の2倍になった時間を可使時間とした。
[表面タック性試験方法]
上記シーラントをマヨネーズビンのフタ(Φ50mm×10m)に充填し、23℃×1,2,3日後の表面のタック性を指触で下記の基準で判定した。
○:粘着性なし。
△:少し粘着性あり。
×:粘着性あり。
[発泡性試験方法]
上記シーラントを塩ビパイプ(Φ1.7mm×50mm)に充填し、片面をセロハンテープで蓋をして解放面を上にした状態で箱形オーブンにて50℃×1日静置し、硬化物の発泡率を求めた。
[硬化物色相判定方法]
内径5cm×深さ1cmの容器にシーラントを詰め、23℃×3日後の硬化物の色相を下記の基準により目視で判定した。
○:白い。
△:やや黄色い。
×:かなり黄色い。
Figure 2007197585
(表3)つづき1
Figure 2007197585
表3から、本発明の実施例1〜25の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例51〜75の2成分型ウレタンシーラントは、表面タック性,発泡性,硬化物色相が良好であった。
実施例76〜100、比較例67〜88
実施例1〜25,比較例1〜22で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を下記試験方法(3)にて2成分型ポリサルファイドシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表4に示す。
(試験方法(3):2成分型ポリサルファイドシーラント)
[配合]
主剤:樹脂(LP−282、東レ・ファインケミカル株式会社製) 50重量部
可塑剤(DINP、株式会社ジェイプラス社製) 25.92重量部
添加剤(JP333E、城北化学工業株式会社製) 0.5重量部
添加剤(エキセルO−95R、花王株式会社) 2.5重量部
硬化触媒(LA−63A、旭電化株式会社製) 0.08重量部
重質炭酸カルシウム(MCコートS20、丸尾カルシウム株式会社製)
63.5重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 52.5重量部
硬化剤:CP−132K7(東レ・ファインケミカル株式会社製)
色剤:HAMATITE(スーパーII、SC−M500)共用カラーマスター:グレー
(横浜ゴム株式会社製)
[混練方法]
1リットルのカップ(内径100mm、深さ120mm)に主剤配合成分を秤取り、遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件9−9−6で予備混合し、カップの壁面に付着した填料をかきおとした後、混練条件9−9−30で混練した。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[主剤粘度測定方法]
上記混練方法にて作成した主剤を100mlのPPカップに充填し、23℃で1日静置した後、主剤の粘度をB型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[シーラント粘度測定方法]
主剤/硬化剤/色剤をそれぞれ195g/72g/10gの比率で1リットルのカップに秤取り、へらで3分間手練りした後、上記[混練方法]と同様に、遊星式脱泡混練り機にて、混練条件9−4−6で混練した。混練物の粘度をB型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[可使時間測定方法]
上記シーラント粘度測定方法にて10rpm粘度が初期の2倍になった時間を可使時間とした。
[表面タック性試験方法]
上記シーラントをマヨネーズビンのフタ(Φ50mm×10m)に充填し、1,2,3日後の表面のタック性を指触で下記の基準で判定した。
○:粘着性なし。
△:少し粘着性あり。
×:粘着性あり。
[発泡性試験方法]
上記シーラントを塩ビパイプ(Φ1.7mm×50mm)に充填し、片面をセロハンテープで蓋をして解放面を上にした状態で箱形オーブンにて50℃×1日静置し、硬化物の発泡率を求めた。
Figure 2007197585
(表4)つづき1
Figure 2007197585
表4から、本発明の実施例1〜25の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例76〜100の2成分型ポリサルファイドシーラントは、適度に可使時間がとれ、適度な粘性及びチキソ性を有し、表面タック性,発泡性が良好であった。
実施例101〜125、比較例89〜110
実施例1〜25,比較例1〜22で得られた表面処理炭酸カルシウム填料を下記試験方法(4)にて2成分型変成シリコーンシーラントを作成し、その効果をテストした。結果を表5に示す。
(試験方法(4):2成分型変成シリコーンシーラント)
[配合]
基剤:樹脂(MSポリマーS810、鐘淵化学工業株式会社製) 50重量部
可塑剤DOP(株式会社ジェイプラス社製) 30重量部
重質炭酸カルシウム(スーパーS、丸尾カルシウム株式会社製) 15重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 75重量部
硬化剤:オクチル酸スズSn≒14%(キシダ化学社製) 6重量部
ラウリルアミン(和光純薬一級試薬) 1重量部
可塑剤DOP(株式会社ジェイ・プラス社製) 11重量部
重質炭酸カルシウム(スーパー3S、丸尾カルシウム株式会社製)28重量部
炭酸カルシウム(カルファイン200M、丸尾カルシウム株式会社製)
20重量部
[混練方法]
1リットルのカップ(内径100mm、深さ120mm)に基剤配合成分を秤取り、遊星式脱泡混練機(クラボウ株式会社製/KK−500)にて、混練条件9−9−6で予備混合し、カップの壁面に付着した填料をかきおとした後、混練条件9−9−30で混練した。同じく、硬化剤配合成分も同じ条件で混練した。なお、上記混練条件「a−b−c」は、aは公転条件、bは自転条件を示し、cは時間を示しc×10秒を意味する。
[基材粘度測定方法]
上記混練方法にて作成した基材を100mlのPPカップに充填し、23℃で1日静置した後、基材の粘度をB型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[貯蔵安定性試験方法]
23℃で1日放置した後の上記基材の粘度(初期粘度)、および、50℃のオーブン中に1週間放置したのち23℃で5時間冷却した後の粘度(貯蔵後粘度)を測定した。貯蔵安定性の指標として、10rpm粘度の増粘率(貯蔵後粘度/初期粘度)を求めた。
[接着性試験]
基剤/硬化剤=10/1の比率で十分に混合脱泡後、JIS A5757 6.11引張応力及び伸び試験に基づいてH型を作成し、下記の基準により接着性の評価を行った。
○:材料破壊する。
△:一部界面剥離する。
×:界面剥離する。
Figure 2007197585
(表5)つづき1
Figure 2007197585
表5から、本発明の実施例1〜25の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例101〜125の2成分型変成シリコーンシーラントは、接着性,貯蔵安定性が良好であった。
実施例126〜150、比較例111〜132
実施例1〜25,比較例1〜22で得られた粉体を110℃×5時間乾燥させた後、下記試験方法(5)にてウレタン接着剤を作成し、その効果をテストした。結果を表6に示す。
(試験方法(5):湿気硬化型ウレタン接着剤)
[配合]
樹脂(タケネートL−1036、三井武田ケミカル株式会社製) 100重量部
表面処理炭酸カルシウム填料 50重量部
[混練方法]
小型ニーダーで混練してウレタン接着剤を作成した。
[粘度測定方法]
B型粘度計(VISCOMETER TV−20、東機産業株式会社製)を用いて(スピンドルはH7)測定した。
[貯蔵安定性試験方法]
カートリッジに充填し、23℃で1日放置した後の粘度(初期粘度)、および、40℃のオーブン中に1週間放置したのち23℃で5時間冷却した後の粘度(貯蔵後粘度)を測定した。貯蔵安定性の指標として、10rpm粘度の増粘率(貯蔵後粘度/初期粘度)を求めた。
[接着皮膜色相判定方法]
内径5cm×深さ3mmの容器に接着剤を詰め、23℃×3日後の接着皮膜の色相を下記の基準により目視で判定した。
○:白い。
△:やや黄色い。
×:かなり黄色い。
Figure 2007197585
(表6)つづき1
Figure 2007197585
表6から、本発明の実施例1〜25の表面処理炭酸カルシウム填料を配合した実施例126〜150のウレタン接着剤は、増粘率が小さく貯蔵安定性が良好で、また接着皮膜の色相が良好であることがわかる。
叙上のとおり、本発明の表面処理炭酸カルシウム填料は、特に、硬化型樹脂組成物に有用で、硬化型樹脂組成物に配合され、優れたチキソ性,耐スランプ性,貯蔵安定性,接着性,低発泡性,低表面タック性,熱安定性,耐変色性等を有する硬化型樹脂組成物を提供することができる。

Claims (12)

  1. (A)アルキルベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種と(B)脂肪酸からなる処理剤で表面処理した表面処理炭酸カルシウムであり、下記式(1)〜(7)を満足することを特徴とする炭酸カルシウム填料。
    (1)0.01≦Ax/Bx≦0.30 [−]
    (2)0.10≦C1 ≦0.80 [−]
    (3)0.20≦C2 ≦0.80 [−]
    (4)0.80≦D≦1.00 [−]
    (5)3≦Sw≦80 [m2 /g]
    (6)0.20≦Es≦6.50 [mg/m2
    (7)0≦F≦10.0 [μg/m2 ]
    但し、
    Ax:炭酸カルシウムに対するアルキルベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩から選ばれた少なくとも1種(酸換算)量[重量%]
    Bx:炭酸カルシウムに対する脂肪酸量[重量%]
    1 :脂肪酸のアルキル組成におけるC12以下の飽和脂肪酸の比率[−]
    2 :脂肪酸のアルキル組成におけるC16以上の飽和脂肪酸の比率[−]
    D:脂肪酸における飽和脂肪酸の比率[−]
    Sw:表面処理炭酸カルシウムのBET比表面積[m2 /g]
    Es:次式で求められる単位比表面積当たりの表面処理剤量 Es=Tg/Sw[mg/m2
    Tg:処理剤量で、200℃〜500℃の表面処理炭酸カルシウム1g当たりの熱減量[mg/g]
    G:表面処理炭酸カルシウム1g当たりのアルカリ金属含有量[μg/g]
    F:次式で求められる単位比表面積あたりのアルカリ金属含有量 F=G/Sw[μg/m2 ]
  2. 下記式(8)を満足することを特徴とする請求項1記載の炭酸カルシウム填料。
    (8)0≦H≦0.15 [mg/m2
    但し、
    H:次式で求められる単位比表面積あたりの水分 H=I/Sw[mg/m2
    I:105℃で2時間乾燥した表面処理炭酸カルシウム1g当たりの水分[mg/g]
  3. 下記式(9)を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の炭酸カルシウム填料。
    (9)0≦J≦1.5 [−]
    但し、
    J:120℃で4時間乾燥した後および乾燥前のDINPペースト色差におけるΔE[−]
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭酸カルシウム填料を硬化型樹脂に配合してなる硬化型樹脂組成物。
  5. 湿気硬化型である請求項4記載の硬化型樹脂組成物。
  6. シーラントである請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物。
  7. 接着剤である請求項4又は5記載の硬化型樹脂組成物。
  8. 硬化型樹脂がポリウレタン樹脂,ポリサルファイド樹脂,シリコーン樹脂,変成シリコーン樹脂,ポリイソブチレン樹脂,変成アクリル樹脂,アクリルウレタン樹脂,アクリル樹脂及び塩化ビニル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
  9. 硬化型樹脂がポリウレタン樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
  10. 硬化型樹脂がポリサルファイド樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
  11. 硬化型樹脂が変成シリコーン樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
  12. 硬化型樹脂がシリコーン樹脂である請求項4〜7のいずれか1項に記載の硬化型樹脂組成物。
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