JP2003238797A - ポリサルファイド系硬化性樹脂用無機充填剤およびそれを配合してなる樹脂組成物 - Google Patents

ポリサルファイド系硬化性樹脂用無機充填剤およびそれを配合してなる樹脂組成物

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fatty acid
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Ryoji Uchiumi
良二 内海
Katsunori Fukumoto
勝憲 福本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリサルファイド系硬化性樹脂組成物に配
合することにより、可使時間、粘性、チキソ性、表面タ
ック、硬化性をバランス良く備えたポリサルファイド系
硬化性樹脂組成物を与える無機充填剤を提供する。 【解決手段】 BET比表面積が3m2/g以上の無機粒
子を脂肪酸エステルで表面処理してなる、ポリサルファ
イド系硬化性樹脂組成物用無機充填剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリサルファイド
系硬化性樹脂組成物用無機充填剤およびそれを配合して
なるポリサルファイド系硬化性樹脂組成物に関し、さら
に詳しくは、十分な可使時間、硬化性、低タック性およ
びチキソ性をバランス良く備えたポリサルファイド系硬
化性樹脂組成物を与える、脂肪酸エステルで表面処理さ
れた無機充填剤、及び該充填剤を配合してなるポリサル
ファイド系硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリサルファイド系硬化性樹脂組成物
は、液状ポリサルファイドをベースポリマーとして、無
機充填剤、硬化剤、可塑剤等を配合した組成物であり、
ポリサルファイドポリマーの硬化反応により発現される
強力な接着力により、アルミ、ガラス、コンクリート等
のあらゆる被着体に優れた接着性を示す。
【0003】このようなポリサルファイドポリマーは、
例えば米国特許2466963 号に記載されているポリマー
や、特開平4-363325に記載されているポリサルファイド
ポリエーテルポリマーが挙げられる。
【0004】また、特開昭52-125563 では前記ポリサル
ファイドポリマーをイソシアネート化合物で、さらに特
開平4-366121では、前記ポリサルファイドポリエーテル
ポリマーをイソシアネート化合物で硬化させることによ
り、発泡が少なく良好な耐候性を有し、白色系の硬化物
が容易に得られる、シーラントとして好適な組成物が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらのポリサルファ
イドポリマーを、触媒として3級アミン類及び/又は有
機金属触媒等を用いて、イソシアネート化合物で硬化さ
せるための硬化型組成物用の配合物を作製する場合、充
填剤として炭酸カルシウム等の無機粒子を使用すること
ができるが、その品種によってはしばしば可使時間が短
くなったり、チキソ性が低下し施工時の作業性が悪化し
たり、硬化後の残留タックによって硬化物表面がゴミや
ホコリによって汚れるといった不具合が起こる場合があ
る。
【0006】可使時間が短い場合には、硬化遅延剤を添
加することにより、また、チキソ性が低下した場合に
は、粘度調整剤を添加することで改善でき、さらに残留
タックがある場合は、桐油等の乾性油を配合することに
より改善することができる。しかし、シーラント用組成
物を製造する際に、固体である充填剤の他に多種類の添
加剤を配合することは、製造工程が煩雑となり、特に大
規模に実施する場合には好ましくない。
【0007】上記の中で、可使時間とチキソ性について
の問題を解決する目的で、例えば特開平11-60950や特開
平11-279528 には、硫酸エステル型陰イオン、硫酸エス
テル型陰イオン界面活性剤またはスルホン酸型陰イオン
界面活性剤と脂肪酸及びその塩とを併用して表面処理し
た炭酸カルシウムが提案されているが、いずれも硬度の
発現性が不十分であったり、硬化物の残留タックにより
硬化物表面が汚れやすい等の問題がある。
【0008】したがって、本発明の目的は、可使時間が
十分に得られ、硬化性に優れるとともに、取り扱いに適
した粘度を有し、かつ残留タックが残りにくいポリサル
ファイド系硬化性樹脂組成物用無機充填剤およびそれを
配合してなるポリサルファイド系硬化性樹脂組成物を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな課題を解決するため鋭意研究した結果、ポリサルフ
ァイドポリマーを、3級アミン類及び/又は有機金属触
媒等を用いて、分子中に2個以上のイソシアネート基を
有する化合物で硬化させる、例えば、シーラント用組成
物のような硬化性組成物を作製する際に、BET比表面
積が3m2/g以上の無機粒子を、脂肪酸エステルで表面
処理した無機充填剤を配合することにより、シーラント
用組成物としての特性、例えば、初期粘度、チキソ性、
可使時間(硬化時間)を制御でき、さらに硬化物の残留
タックが残りにくくなることを見出し、本発明を完成し
た。
【0010】すなわち、本発明の第一(請求項1)は、
BET比表面積が3m2/g以上の無機粒子を脂肪酸エス
テルで表面処理してなる、ポリサルファイド系硬化性樹
脂組成物用無機充填剤を内容とする。ただし、ポリサル
ファイド系硬化性樹脂組成物とは下記のものを指す。 (a)ポリサルファイドポリマーと、(b)分子中に2
個以上のイソシアネート基を有する化合物と、(c)3
級アミン及び/又は有機金属化合物からなる硬化触媒で
反応、硬化させるポリサルファイド系樹脂組成物。
【0011】本発明の請求項2は、脂肪酸エステルを構
成するアルキル基の炭素数が8以上である請求項1記載
の無機充填剤を内容とする。
【0012】本発明の請求項3は、脂肪酸エステルの分
子量が250〜1200である請求項1または2記載の
無機充填剤を内容とする。
【0013】本発明の請求項4は、脂肪酸エステルの表
面処理量が無機粒子のBET表面積に対して0.5〜1
0mg/m2である請求項1〜3のいずれか1項に記載の無
機充填剤を内容とする。
【0014】本発明の請求項5は、無機粒子が炭酸カル
シウム、クレー、タルク、硫酸バリウム、シリカ、ケイ
酸カルシウム、マイカから選ばれる少なくとも1種であ
る請求項1〜4のいずれか1項に記載の無機充填剤を内
容とする。
【0015】本発明の請求項6は、無機粒子が炭酸カル
シウムである請求項1〜5のいずれか1項に記載の無機
充填剤を内容とする。
【0016】本発明の第二(請求項7)は、ポリサルフ
ァイド系樹脂組成物中に、請求項1〜6のいずれか1項
に記載の無機充填剤を配合してなるポリサルファイド系
硬化性樹脂組成物を内容とする。
【0017】本発明の請求項8は、ポリサルファイド系
硬化性樹脂組成物がシーラントである請求項7記載のポ
リサルファイド系硬化性樹脂組成物を内容とする。
【0018】本発明の請求項9は、ポリサルファイドポ
リマー100重量部に対して、無機充填剤を10〜30
0重量部配合してなる請求項7または8記載のポリサル
ファイド系硬化性樹脂組成物を内容とする。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明における無機粒子の種類と
しては特に限定されるものではなく、例えば、一般に硬
化型樹脂組成物の充填剤として使用される炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、硫酸バリウム、シリカ、ケイ酸カ
ルシウム、マイカ等が挙げられ、これらは単独で又は2
種以上組み合わせて用いられる。これらの中でも特に炭
酸カルシウムは、比較的安価で粒子径の調節が容易であ
る点で好適である。
【0020】本発明に用いる炭酸カルシウムについて詳
記すれば、例えば、石灰石を原料とし粉砕、分級により
所望の粒度とするいわゆる重質炭酸カルシウム、石灰石
を一旦焼成し生石灰とし、それを水和により調製した消
石灰の水懸濁液中に炭酸ガスを導通して製造する沈降製
炭酸カルシウム、炭酸塩溶液とカルシウム塩溶液を反応
させて製造する溶液法炭酸カルシウム等目的に応じて選
択可能であるが、高いチキソ性、耐スランプ性を得るた
めには、BET比表面積3m2/g以上、好ましくは7m2
/g以上、より好ましくは10m2/g以上の炭酸カルシ
ウムが用いられる。さらに好ましくは、より高いBET
比表面積が得られる沈降製炭酸カルシウムが望ましい。
BET比表面積が3m2/g未満の場合は、高い粘性を付
与するのが困難である。
【0021】炭酸カルシウムの形状としては、立方状、
紡錘状、板状、柱状、ウィスカー状、球状等のいずれで
もよく、特に制限されない。
【0022】本発明において、無機粒子の表面処理に用
いられる脂肪酸エステルとしては特に制限はないが、そ
れを構成するアルキル基の炭素数が出来るだけ多い高級
脂肪酸である脂肪酸エステルが高いチキソ性、耐スラン
プ性を付与することができる。具体的にはアルキル基の
炭素数が8以上であるのが好ましく、より好ましくは1
0以上、更に好ましくは12以上である。
【0023】このような脂肪酸エステルとしては、例え
ば、ステアリン酸ステアレート、ステアリン酸ラウレー
ト、パルミチン酸ステアレート、パルミチン酸ラウレー
ト、ラウリン酸ラウレート等が例示される。また一価の
アルコールから生成されるエステルのみならず、グリセ
リン等の多価アルコールから生成する脂肪酸エステルも
使用でき、例えばトリステアリルグリセライド、ジステ
アリルグリセライド、モノステアリルグリセライド、ト
リパルミチルグリセライド、更に、牛脂油、パーム油、
大豆油等の天然油脂等が例示される。また、脂肪酸エス
テルとしては、分子量が250〜1200であることが
好ましく、より好ましくは300〜1000、更に好ま
しくは350〜900である。分子量が250未満では
十分なチキソ性が得られず、一方、1200を越えると
融点が高くなりハンドリングに難が出てくる恐れがあ
る。これらの中では水素添加した牛脂硬化油、パーム硬
化油、ヤシ硬化油、大豆硬化油等が特に好ましく用いら
れる。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられ
る。
【0024】表面処理の方法としては、沈降製炭酸カル
シウムや沈降製硫酸バリウムの場合は気液反応であるた
め、水スラリー中又は含水ケーキ中で表面処理するのが
好ましい。脂肪酸エステルは一般に疎水性であるが、ス
ラリー中に加え撹拌するか、含水ケーキ中に混練する
と、水スラリー中又は含水ケーキ中の炭酸カルシウムや
硫酸バリウムと十分に吸着結合する。重質炭酸カルシウ
ムの場合は乾式で粉砕することが多いので、乾式で表面
処理するのが好ましい。例えばヘンシェルミキサー等の
加熱・撹拌装置を使用するのが良い。
【0025】表面処理量については特に制限はないが、
無機粒子の表面積に応じて変量した方がよい。一般には
無機粒子のBET表面積に対して0.5〜10.0mg/
m2程度、好ましくは1.0〜8.0mg/m2、より好まし
くは1.0〜6.0mg/m2である。0.5mg/m2未満で
は本発明の目的とする効果を十分に発揮することができ
ず、また10.0mg/m2を越えると処理剤のコストが高
くなり経済的に不利である。
【0026】本発明に用いるポリサルファイドポリマー
としては、分子の末端に反応性のメルカプタン基(−S
H)を有し、ポリマー骨格部分は、一般式(イ)又は、
(イ)及び(ロ)で示される、室温で流動性を有する液
状ポリサルファイドポリマーを使用することができる。
【0027】 −(−R1 −Sx −) n −R1 −Sx (イ) −(−R2 −Sx −) n −(−R3 −O−)m −Sx − (ロ) 〔xは1〜5の整数であり、n、mは2〜200 の整数を
示す。R1 、R2 、R3は2価の有機基(アルキレン
基、アルキレンエーテル基、ヒドロキシアルキレン基な
ど)を示す。〕 このようなポリサルファイドポリマーは、室温で流動性
を有し、数平均分子量(Mn)が、通常100 〜200000で
あり、好ましくは800 〜50000 である。このようなポリ
サルファイドポリマーの好ましい例は、米国特許246696
3 号及び特開平4-363325に記載されている。
【0028】本発明に用いる分子中にイソシアネート基
を2個以上含む化合物(以下、単にイソシアネート基含
有化合物という)としては、有機ポリイソシアネート化
合物及び/又は活性水素含有化合物に有機ポリイソシア
ネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマ
ーが好ましい。
【0029】上記有機ポリイソシアネート化合物として
は、具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネート(クルードMDI)、キシリレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート等が挙げられる。
【0030】また活性水素含有化合物としては、水酸基
末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸
基末端ポリウレタン重合体及びこれらの混合物が挙げら
れる。
【0031】上記ウレタンプレポリマーとしては、前述
の活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物
を、イソシアネート化合物過剰の条件で反応させること
により得られたものを使用することができる。
【0032】本発明においては、イソシアネート基含有
化合物中のイソシアネート基と、チオール基含有化合物
中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオー
ル基)が0.5 〜4.0 と配合するのが好ましく、より好ま
しくは0.7 〜3.0 となるように配合する。モル比が0.5
未満では、組成物が十分に高分子量化せず、一方、4.0
を超えると硬化物が硬く脆いものとなる傾向があるので
好ましくない。
【0033】本発明に用いる硬化触媒としては、3級ア
ミン及び/又は有機金属化合物が用いられる。3級アミ
ンとしては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン
類、ポリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン
類、エーテルアミン類等があり、具体例としては、トリ
エチルアミン、N, N- ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、N, N, N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、
N, N, N',N'-テトラメチルプロパン- 1, 3- ジア
ミン、テトラメチルグアニジン、N, N- ジポリオキシ
エチレンステアリルアミン、N, N- ジポリオキシエチ
レン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミンが挙げ
られる。これら3級アミンは単独で又は必要に応じ2種
以上組み合わせて用いられる。
【0034】有機金属化合物としては、有機錫化合物、
有機水銀化合物、有機鉛化合物等があり、具体的にはオ
クチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラ
ウレート、ジブチル錫メルカプチド、ジブチル錫マレエ
ート、ジオクチル錫メルカプチド、フェニル水銀プロピ
オン酸塩、オクテン酸鉛等が挙げられる。これらは単独
で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。こ
れらの中でも、変色等の影響が少ない有機錫化合物が好
ましい。
【0035】硬化性樹脂組成物中の硬化触媒の含有量
は、前記ポリサルファイドポリマー100 重量部に対し
て、0.001 〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.00
5 〜3重量部である。含有量が0.001 重量部未満では硬
化が進まず、5重量部を超えると可使時間が短くなる傾
向があり好ましくない。
【0036】本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じ
て、その他の添加剤を含有することができる。添加剤と
しては、例えば、他の無機充填剤、可塑剤、顔料、ゴム
加硫剤、補強剤、接着性付与剤、紫外線及びオゾン劣化
防止剤及びその類似物等を使用することができる。他の
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム粉末(未
処理)、重炭酸カルシウム粉末、石英粉末、アルミナ、
酸化カルシウム、タルク、ガラス粉末、各種骨材類等を
使用することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0038】実施例1 濃度160gCaCO3 /kg、温度を60℃に調整したBE
T比表面積15m2 /gの沈降製炭酸カルシウムの水スラ
リー10kgに対して表面処理剤として80gのステアリ
ルステアレート(アルキル基の炭素数18、分子量53
6)を加えて1時間強撹拌し、表面処理を行った。この
炭酸カルシウムスラリーを脱水、乾燥、粉砕してステア
リルステアレートで表面処理した炭酸カルシウム充填剤
を得た。このものの処理量は3.3mg/m2であった。
【0039】実施例2 実施例1でステアリルステアレートをステアリルグリセ
リンエステル(アルキル基の炭素数18、分子量85
8)に変える以外は全て実施例1と同様に操作した。こ
のものの処理量は3.3mg/m2であった。
【0040】比較例1 実施例1で表面処理剤をドデシルベンゼンスルホン酸1
6gを含む水溶液160gとラウリン酸カリウム32g
を含む水溶液320gを添加に変える以外は全て実施例
1と同様に操作した。
【0041】比較例2 実施例1で表面処理剤をドデシルベンゼンスルホン酸1
2.8gを含む水溶液128gとステアリン酸ナトリウ
ム48gを含む水溶液480gを添加オレイン酸カリウ
ムに変える以外は全て実施例1と同様に操作した。
【0042】比較例3 実施例1で表面処理剤をステアリン酸カリウムに変える
以外は全て実施例1と同様に操作した。
【0043】実施例3〜4、比較例4〜6 以上の実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた炭酸カ
ルシウム充填剤を下記の方法でポリサルファイドポリマ
ーに配合してシーラントを作成し、可使時間及び粘性、
表面タックを下記の方法により測定・評価した。結果を
表1に示す。
【0044】〔シーラント用組成物(主剤)の調製〕ダ
ルトンミキサーを使用し、ポリサルファイドポリマー
(商品名“チオコールLP-282”東レチオコール株式会社
製)100 重量部、硬化触媒(ナイミーンS220:10%DOP
溶液/日本油脂株式会社製)1重量部、スズ触媒(商品
名“SCAT-4A ”三共有機合成株式会社製)0.1 重量部、
キシレン樹脂系可塑剤(商品名“ニカノールLLL ”三菱
瓦斯化学工業製)13重量部、フタル酸系可塑剤(商品名
“DOP ”株式会社ジェイ・プラス製)37.9重量部、添加
剤(JP333E:城北化学工業株式会社製)2重量
部、添加剤(エキセルO−95R:花王株式会社製)5
重量部を混合した後に、先に調製した表面処理炭酸カル
シウム粉末105 重量部、及び重炭酸カルシウム(MC-コー
トS20 :丸尾カルシウム株式会社製)127 重量部を添加
して混合し、10分間脱泡を行うことにより、シーラント
用組成物(主剤)を調製した。
【0045】〔シーラント硬化物の調製〕シーラント用
組成物(主剤)390 重量部をイソシアネート硬化剤(商
品名“CP-132”東レチオコール株式会社製)72重量部と
混合した。
【0046】〔物性等の測定・評価方法〕 粘度:BS型粘度計にて1rpm 、10rpm の粘度(Pa・
s)を測定した。TIは、1rpm の粘度と10rpm の粘度
との比で、この値が大きい程、チキソ性が大きいことを
示す。
【0047】可使時間:JISA5758に準拠した。
【0048】表面タック:2液を混合して1,3,7日
後のタックを指触で下記の基準で判定した。 ○:粘着性無し △:少し粘着性あり ×:粘着性あり ××:粘着性強い ×××:粘着性非常に強い
【0049】アスカーC硬度:アスカーC硬度計(高分
子計器株式会社)にて1kgの荷重をかけ、5秒後の目盛
りを読みとった。
【0050】
【表1】
【0051】表1の結果から、実施例に代表される本発
明のポリサルファイドポリマー硬化性組成物は、適度に
可使時間が取れ、適度な粘性及びチキソ性を有し、表面
タックが良好で、硬化速度も良好であることが認められ
る。
【0052】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明の無機充填剤は、
特定のポリサルファイド系硬化性樹脂組成物に配合する
ことにより、可使時間、粘性、チキソ性、表面タック、
硬化性をバランス良く備えたポリサルファイド系硬化性
樹脂組成物を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CK021 DE236 DG046 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 FB246 FD016 GJ01 4J034 BA03 DA07 DB04 DN03 HA01 HA02 HA07 HA08 HA09 HA11 HC01 HC03 HC12 HC22 HC61 HC64 HC65 HC71 HC73 JA42 KC08 KC17 KC18 KD02 KD12 MA01 MA03 MA04 QB10 QB15 QC05 RA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BET比表面積が3m2/g以上の無機粒
    子を脂肪酸エステルで表面処理してなる、ポリサルファ
    イド系硬化性樹脂組成物用無機充填剤。ただし、ポリサ
    ルファイド系硬化性樹脂組成物とは下記のものを指す。 (a)ポリサルファイドポリマーと、(b)分子中に2
    個以上のイソシアネート基を有する化合物とを、(c)
    3級アミン及び/又は有機金属化合物からなる硬化触媒
    で反応・硬化させるポリサルファイド系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪酸エステルを構成するアルキル基の
    炭素数が8以上である請求項1記載の無機充填剤。
  3. 【請求項3】 脂肪酸エステルの分子量が250〜12
    00である請求項1または2記載の無機充填剤。
  4. 【請求項4】 脂肪酸エステルの表面処理量が無機粒子
    のBET表面積に対して0.5〜10mg/m2である請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の無機充填剤。
  5. 【請求項5】 無機粒子が炭酸カルシウム、クレー、タ
    ルク、硫酸バリウム、シリカ、ケイ酸カルシウム、マイ
    カから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の無機充填剤。
  6. 【請求項6】 無機粒子が炭酸カルシウムである請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の無機充填剤。
  7. 【請求項7】 ポリサルファイド系樹脂組成物中に、請
    求項1〜6のいずれか1項に記載の無機充填剤を配合し
    てなるポリサルファイド系硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 ポリサルファイド系硬化性樹脂組成物が
    シーラントである請求項7記載のポリサルファイド系硬
    化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 ポリサルファイドポリマー100重量部
    に対して、無機充填剤を10〜300重量部配合してな
    る請求項7または8記載のポリサルファイド系硬化性樹
    脂組成物。
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