JP5563812B2 - ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物 - Google Patents

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本発明は、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物に関するものである。より詳細には、硬化物表面の残存タックが従来よりも早く消失し、さらに、加熱後の物性変化を抑えて「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格する、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物に関するものである。
ポリサルファイドポリエーテルポリマーを主成分として含む主剤と、ウレタンプレポリマーを主成分として含む硬化剤とからなる、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材は、良好な耐候性、耐久性を有し、屋外では硬化物表面が汚染されることのない非汚染性に優れたシーリング材である。しかしながら日射の当たらない状態、特に室内施工では硬化初期の硬化物表面の粘着性(以下、残存タックという。)の消失が遅く、空気中の埃等が付着して表面が汚染される場合がある。
これを改善する技術として、主剤中にポリサルファイドエーテルポリマー100質量部に対して3.5〜20質量部程度の流動パラフィンを含有させたポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物(特許文献1)や、空気酸化可能な不飽和基を有する化合物と脂肪酸エステルと表面パラフィン処理無機質充填剤とを含有させたポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物(特許文献2)等がある。
特開平11−269451号公報 特開2003−119382号公報
これら従来の技術では、最終的には残存タックは消失するものの、その消失までは3〜7日間を要するものであった。しかし、実際の現場施工においては、残存タック消失までの3〜7日間に空気中の埃等が付着して硬化物表面が汚染される場合があり、さらなる残存タック消失までの時間短縮が望まれていた。
上記従来の技術を用いて早期に残存タックを消失させようとすることも考えられるが、そのためにはこれらの配合成分を比較的多量に配合しなければならない。しかし、これらの配合成分を比較的多量に配合すると、硬化物の物性バランスが崩れやすく、特に加熱後の物性変化が大きくなるために「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格するための処方の自由度が限定される等の問題もあった。
本発明が解決しようとする第1の課題は、硬化物表面の残存タックが従来よりも早く(具体的には施工1日後)消失するポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物を得ることである。
また、第2の課題は、第1課題を達成しつつ、加熱後の物性変化を抑えて「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格する、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物を得ることである。
このような問題を解決するために、本発明者らは、鋭意研究の結果、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物において、主剤及び/又は硬化剤に、表面パラフィン処理無機質充填剤及び流動パラフィンを含有させることによって上記第1課題である残存タックの早期消失が解決できること、さらには特定の配合範囲においては第2課題である「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格するシーリング材組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、以下の第1〜第4の発明から構成される。
すなわち、第1の発明は、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)を少なくとも含む主剤(A)と、ウレタンプレポリマー(b)を少なくとも含む硬化剤(B)とからなる、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物であって、主剤(A)及び/又は硬化剤(B)に、表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)及び流動パラフィン(d)を含み、シーリング材組成物中において、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)とウレタンプレポリマー(b)との総和100質量部に対して、表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)を30〜50質量部、及び流動パラフィン(d)を3〜15質量部含むことを特徴とする、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物に関するものである。
表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)及び流動パラフィン(d)を含有させることによって、本発明の第1の課題である残存タックの早期消失が実現できる。
表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)及び流動パラフィン(d)が上記含有量の範囲であると、本発明の第2の課題である「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格するシーリング材組成物を得ることができる。
の発明は、上記表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)のパラフィンが、固形のパラフィンであることを特徴とする、第1の発明に係るポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物に関するものである。
本発明の第1及び第2の課題を達成するためには、表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)のパラフィンが固形のパラフィンであることが好ましい。
本発明に係るポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物は、硬化物表面の残存タックが従来よりも早く消失し、さらに、特定の配合範囲においては加熱後の物性変化を抑えて「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格するという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
[ポリサルファイド系二液混合型シーリング材について]
ポリサルファイド系二液混合型シーリング材については公知であるが、以下簡単に説明する。本発明のポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物(以下、単にシーリング材組成物と記載することがある。)は、JIS区分でいうところの「イソシアネート硬化形ポリサルファイド系混合反応硬化2成分形シーリング材」である。具体的には、主鎖に−S−S−結合を有し、分子末端に−SH基(チオール基)を有するポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)を主成分として含む主剤(A)と、−NCO基(イソシアネート基)を分子内に有するウレタンプレポリマー(b)を主成分として含む硬化剤(B)とからなるものである。これら主剤(A)と硬化剤(B)とを所定量混合し、建築物等の目地部分に充填施工すれば、最終的に反応硬化してゴム状弾性体のシーリング材となる。
[ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)について]
本発明のポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)(以下、単に(a)と表記することがある。)は、主鎖に−S−S−結合を有し、分子末端に−SH基(チオール基)を有するポリマーである。ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)の数平均分子量は、通常600〜200,000であり、好ましくは800〜50,000である。このようなポリマーは、例えば特開平4−363325号公報に記載されているように、ポリオキシアルキレングリコールにエピハロヒドリンを付加して得られるハロゲン末端プレポリマーとポリサルファイドポリマーを、95/5〜5/95のような質量比で水硫化アルカリおよび/または多硫化アルカリとともに反応させる方法により製造することができる。
[ウレタンプレポリマー(b)について]
本発明のウレタンプレポリマー(b)(以下、単に(b)と表記することがある)は、−NCO基(イソシアネート基)を分子内に有するウレタンプレポリマーであり、特に活性水素含有化合物に有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及びそれらの水素添加物、多量体等の従来公知の化合物が挙げられる。
また活性水素含有化合物としては、水酸基末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸基末端ポリウレタン重合体、アクリル共重合体に水酸基を導入したアクリルポリオール、水酸基末端ポリブタジエン、多価ポリチオエーテル、ポリアセタール、脂肪族ポリオール、芳香族、脂肪族及び複素環ジアミン等を包含するジアミン、及びこれらの混合物等の従来公知の化合物又はポリマーが挙げられる。
本発明においては、上記(a)と上記(b)との配合割合は、上記ウレタンプレポリマー(b)中のイソシアネート基と、上記ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)が、0.5〜4.0となるように配合することが好ましい。上記モル比が0.5未満では、硬化物が十分に高分子量化しないため好ましくなく、一方4.0を超えると硬化物が硬く脆いものとなり、好ましくない。より好ましいモル比は、0.7〜3.0である。
[表面パラフィン処理無機質充填剤(c)について]
本発明の表面パラフィン処理無機質充填剤(c)は、無機質充填剤と表面処理剤パラフィンを混合することによって製造できる。
無機質充填剤とは、石灰石を機械的に粉砕して製造される重質炭酸カルシウム、石灰石を焼成し化学的に製造される軽質炭酸カルシウム(沈降炭酸カルシウムとも呼ばれる)や主成分が含水ケイ酸マグネシウムであるタルク、パイロフィライトを原石とするクレーなどが挙げられる。
表面処理剤パラフィンとしては、固形パラフィンが液状パラフィンに比べ融点が高いため、加熱後の物性変化が一層少ない硬化物が得られ、より好ましい。
表面パラフィン処理無機質充填剤(c)は市販品を用いてもよい。市販品としては、商品名「NCCP−1000」、「NCCP−2300」、「NCC−P」(以上、日東粉化工業社製)、商品名「MCコートP1」、「MCコートP15」、「MCコートP20」(以上、丸尾カルシウム社製)等が挙げられる。
[流動パラフィン(d)について]
本発明における流動パラフィン(d)は、常温(23℃付近)で液状の飽和(不飽和を一部含んでいてもよい)の炭化水素化合物又はその混合物をいう。
本発明においては、流動パラフィン(d)の平均分子量は、300〜600の範囲が好ましい。平均分子量が300未満であると、流動パラフィンがシーリング材硬化物の表面にブリードアウト(浸み出し)し、汚染等の悪影響を与えるおそれがあり、平均分子量が600を超えると、硬化物表面の残存タックが大きくなる傾向がみられるからである。
上記流動パラフィン(d)は市販品を用いてもよい。市販品としては、商品名「モレスコホワイトP−100」、「モレスコホワイトP−120」、「モレスコホワイトP−150」、「モレスコホワイトP−200」、「モレスコホワイトP−260」、「モレスコホワイトP−350P」、「モレスコホワイトP−500」(以上、MORESCO社製)、商品名「ダイアナフレシアP32」、「ダイアナフレシアP90」、「ダイアナフレシアP150」、「ダイアナフレシアP180」、「ダイアナフレシアP430」、「ダイアナフレシアW8」、「ダイアナフレシアK8」、「ダイアナフレシアS10」、「ダイアナフレシアG6」、「ダイアナフレシアG9」、「ダイアナフレシアNR9」、「ダイアナフレシアNR9」、「ダイアナフレシアN28」、「ダイアナフレシアN28」、「ダイアナフレシアN90」、「ダイアナフレシアN150」、「ダイアナフレシアN430」、「ダイアナフレシアU46」、「ダイアナフレシアU46」、「ダイアナフレシアU56」、「ダイアナフレシアU68」、「ダイアナフレシアU130」、「ダイアナフレシアU260」(以上、出光興産社製)、商品名「ハイコールK−160」、「ハイコールK−230」(以上、カネダ社製)等が挙げられる。
[配合量について]
本発明においては、上記シーリング材組成物中における、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)とウレタンプレポリマー(b)との総和100質量部に対して、表面パラフィン処理無機質充填剤(c)を20〜60質量部(特に好ましくは30〜50質量部)、及び流動パラフィン(d)を0.5〜15質量部(好ましくは1.5〜15質量部、特に好ましくは3〜15質量部)含むことが好ましい。上記の範囲外であっても、本発明の第1課題である残存タックの早期消失には一定の効果を奏するものであるが、上記の範囲を逸脱すると本発明の第2課題である加熱後の物性変化を抑えて「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格するシーリング材組成物が得られにくくなる。
[その他の配合物について]
上記シーリング材組成物中における、上記その他の配合物をも含めた、粉体成分(充填剤)と液状成分(ビヒクル)との二液混合時の配合割合は、粉体成分/液状成分(質量比)で概ね1/2〜1/6程度である。この配合割合の範囲内において、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明のシーリング材組成物には、経済性、組成物を施工する際の作業性及び該組成物の物性改良の観点から、シリカ、ゼオライト、パーライト、チタンや、セラミックバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、プラスチックバルーン等の中空微小球等の充填剤、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、ブチルベンジルフタレート、水添ターフェニル、またキシレン樹脂等の可塑剤、添加剤として亜リン酸エステル化合物、不飽和アルコール、触媒としてスズ触媒、アミン系触媒等を添加することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
ポリサルファイドポリエーテルポリマー(商品名:チオコールLP282/東レファインケミカル社製、メルカプタン含量2.0質量%、粘度9100mPa・s/25℃)100質量部に、可塑剤(ジイソノニルフタレート)45質量部と、スズ触媒(商品名:SCAT 4A/日東化成社製)2質量部と、オレイルアルコール(商品名:アンジェコール90N/新日本理化社製)1.5質量部と、亜リン酸エステル(商品名:JP333E/城北化学工業製)1.5質量部と、キシレン樹脂(商品名:ニカノールLLL/フドー社製)15質量部と、コロイダル炭酸カルシウム(商品名:ネオライトSP−T/竹原化学工業社製)150質量部と、表面パラフィン処理重質炭酸カルシウム(商品名:NCCP−2300(平均粒子径約0.97μm)/日東粉化工業社製)80質量部とを、二軸プラネタリーミキサーを用いて均一に混合し「ベース混合物」を得た。
上記で得られた「ベース混合物」395質量部に、流動パラフィン(商品名:モレスコホワイトP−500(平均分子量535)/MORESCO社製)15質量部を混合して主剤を調製した。
硬化剤として、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(商品名:CP−132W/東レファインケミカル社製)を準備した。
上記主剤410質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例2〕
流動パラフィンを、商品名:モレスコホワイトP−100(平均分子量357/MORESCO社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例3〕
流動パラフィンを、商品名:モレスコホワイトP−200(平均分子量400/MORESCO社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例4〕
流動パラフィンを、商品名:モレスコホワイトP−260(平均分子量424/MORESCO社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例5〕
流動パラフィンを、商品名:モレスコホワイトP−350(平均分子量470/MORESCO社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例1〕
流動パラフィンを配合せずに他は実施例1と同様にして得られた主剤395質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔試験方法と評価基準〕
・残存タック
各シーリング材組成物(主剤と硬化剤)を混合し、これを厚さ10mmのシート状に塗布した。シート状に塗布後、23℃にて、1日後、3日後、7日後の硬化物表面の残存タックの状態を指触で調べた。評価基準は以下のとおりで、◎又は○であれば実用上は問題なく使用できる。
◎ : タックが全く感じられないもの
○ : タックが殆ど感じられないもの
△ : タックがやや感じられるもの
× : タックが大いに感じられるもの
・JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030
硬化後の弾性シーリング材について、「JIS A 1439 耐久性試験9030」に準じた試験方法により耐久性試験を行った。
実施例1〜5及び比較例1のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を表1に示す。表1の結果から、流動パラフィン(d)を欠いた場合(比較例1)には、本発明の第1課題である残存タックの早期消失は達成できないことがわかる。
〔実施例6〕
表面パラフィン処理無機質充填剤を、商品名:MCコートP1(平均粒径10μm/丸尾カルシウム社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例7〕
表面パラフィン処理無機質充填剤を、商品名:MCコートP15(平均粒径2.3μm/丸尾カルシウム社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例8〕
表面パラフィン処理無機質充填剤を、商品名:MCコートP20(平均粒径3μm/丸尾カルシウム社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例2〕
表面パラフィン処理無機質充填剤を用いず、飽和脂肪酸処理された炭酸カルシウム(商品名:NCC#45(平均粒径4.4μm/日東粉化工業社製))80質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例3〕
表面パラフィン処理無機質充填剤を用いず、未処理重質炭酸カルシウム(商品名:NS#400(平均粒径1.7μm/日東粉化工業社製))80質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
実施例3、6〜8及び比較例2、3のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を表2に示す。表2の結果から、表面パラフィン処理無機質充填剤(c)を欠いた場合(比較例2及び3)には、本発明の第1課題である残存タックの早期消失は達成できないことがわかる。
〔比較例4〕
流動パラフィンを配合せずに他は実施例3と同様にして得られた主剤395質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
参考例9〕
流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)の配合量を1質量部とし、他は実施例3と同様にして得られた主剤396質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
参考例10〕
流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)の配合量を3質量部とし、他は実施例3と同様にして得られた主剤398質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例11〕
流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)の配合量を25質量部とし、他は実施例3と同様にして得られた主剤420質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
参考例12〕
流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)の配合量を30質量部とし、他は実施例3と同様にして得られた主剤425質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
実施例3、11、参考例9、10、12及び比較例4のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を表3に示す。表3の結果から、流動パラフィン(d)を欠いた場合(比較例4)には、本発明の第1課題である残存タックの早期消失は達成できないことがわかる。一方で、ポリマー(a)100質量部に対して流動パラフィン(d)を30質量部〔すなわち、(a)と(b)との総和100質量部に対して流動パラフィン(d)を17.6質量部〕配合した実施例12では、本発明の第1課題(残存タックの早期消失)は達成するものの、本発明の第2課題(耐久性試験9030合格)を達成することはできないことがわかる。
〔実施例13〕
表面パラフィン処理無機質充填剤(商品名:NCCP−2300)の配合量を60質量部とし、さらに飽和脂肪酸処理された炭酸カルシウム(商品名:NCC#45)20質量部を配合した他は実施例3と同様にして得られた主剤410質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
参考例14〕
表面パラフィン処理無機質充填剤(商品名:NCCP−2300)の配合量を40質量部とし、さらに飽和脂肪酸処理された炭酸カルシウム(商品名:NCC#45)40質量部を配合した他は実施例3と同様にして得られた主剤410質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例5〕
表面パラフィン処理無機質充填剤(商品名:NCCP−2300)の配合量を20質量部とし、さらに飽和脂肪酸処理された炭酸カルシウム(商品名:NCC#45)60質量部を配合した他は実施例3と同様にして得られた主剤410質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例5〕
表面パラフィン処理無機質充填剤を配合せず、飽和脂肪酸処理された炭酸カルシウム(商品名:NCC#45)80質量部を配合した他は実施例3と同様にして得られた主剤410質量部に対して、上記硬化剤70質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
実施例3、13、参考例14及び比較例5、6のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を表4に示す。表4の結果から、表面パラフィン処理無機質充填剤(c)を欠いた場合(比較例6)及び、ポリマー(a)100質量部に対して表面パラフィン処理無機質充填剤(c)を20質量部〔すなわち、(a)と(b)との総和100質量部に対して表面パラフィン処理無機質充填剤(c)を11.8質量部〕配合した場合(比較例5)には、本発明の第1課題である残存タックの早期消失は達成できないことがわかる。
〔実施例15〕
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(CP−132W)70質量部に、表面パラフィン処理重質炭酸カルシウム(NCCP−2300)40質量部を混合し硬化剤を調整した。
表面パラフィン処理重質炭酸カルシウム(NCCP−2300)の配合量を40質量部とし、他は実施例3と同様にして得られた主剤370質量部に対して、上記硬化剤110質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例16〕
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(CP−132W)70質量部に、表面パラフィン処理重質炭酸カルシウム(NCCP−2300)80質量部を混合し硬化剤を調整した。
表面パラフィン処理重質炭酸カルシウム(NCCP−2300)を配合せずに、他は実施例3と同様にして得られた主剤330質量部に対して、上記硬化剤150質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例17〕
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(CP−132W)70質量部に、流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)15質量部を混合し硬化剤を調整した。
流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)を配合せずに、他は実施例3と同様にして得られた主剤395質量部に対して、上記硬化剤85質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
〔実施例18〕
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(CP−132W)70質量部に、表面パラフィン処理重質炭酸カルシウム(NCCP−2300)80質量部と流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)15質量部とを混合し硬化剤を調整した。
流動パラフィン(モレスコホワイトP−200)を配合せずに、他は実施例3と同様にして得られた主剤315質量部に対して、上記硬化剤165質量部の混合割合で、上記と同様のシーリング材組成物の試験に供した。
実施例3、15〜18のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を表5に示す。表5の結果から、表面パラフィン処理無機質充填剤及び流動パラフィンを硬化剤中に配合した場合でも、本発明の第1課題(残存タックの早期消失)及び本発明のび第2課題(耐久性試験9030合格)を共に達成することができることがわかる。
確認のために、「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格した上記実施例10で調製したシーリング材組成物について、加熱後の硬化物物性の変化を以下の試験方法にて確認した。
・加熱後の物性変化の確認
被着体をアルマイトアルミとし、プライマーとして「ボンド シールプライマー#9」(コニシ社製)を用いた。シーリング材組成物を2枚の被着体アルマイトアルミ(50×50mm)と2個のスペーサーを組み合わせて構成した12×12×50mmのスペースの中に泡が入らないように充填し、下記の養生条件で養生して硬化させた後にスペーサーを取り外し、H型の試験体を作成した。このH型の試験体について、引張接着性試験を「JIS A 1439 5.20 引張接着性試験」に準じて行った。
H型の試験体の養生後(23℃7日+50℃7日)の最大引張応力は0.30N/mm、最大荷重時の伸びは589%であった。これに対して、加熱後(上記の養生後、さらに90℃14日)の最大引張応力は0.43N/mm、最大荷重時の伸びは524%であった。加熱後の最大荷重時の伸び(%)を、養生後の最大荷重時の伸び(%)で割った保持率は89%であった。
本発明に係るポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物は、硬化物表面の残存タックが従来よりも早く消失し、さらに、特定の配合範囲においては加熱後の物性変化を抑えて「JIS A 1439 5.17 耐久性試験9030」に合格するシーリング材組成物を与えるものである。

Claims (2)

  1. ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)を少なくとも含む主剤(A)と、
    ウレタンプレポリマー(b)を少なくとも含む硬化剤(B)とからなる、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物であって、
    上記主剤(A)及び/又は上記硬化剤(B)に、表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)及び流動パラフィン(d)を含み、
    上記シーリング材組成物中において、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a)とウレタンプレポリマー(b)との総和100質量部に対して、表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)を30〜50質量部、及び流動パラフィン(d)を3〜15質量部含むことを特徴とする、ポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物。
  2. 上記表面パラフィン処理炭酸カルシウム(c)のパラフィンが、固形のパラフィンであることを特徴とする、請求項1に記載のポリサルファイド系二液混合型シーリング材組成物。
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