JP7171956B1 - コンクリート床用目地材組成物及びその施工方法及びコンクリート床 - Google Patents

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Abstract

【課題】速硬化性と低温硬化性を有し、伸び物性と耐疲労性に優れ、コンクリート床用の目地材として機能するのに十分な硬度を有し、コンクリート床の美観を維持できるコンクリート床用目地材組成物、その施工方法、及びコンクリート床を提供する。【解決手段】ポリイソシアネートと、ポリアミンと、を含む組成物であって、ポリイソシアネートはシクロヘキサンジイソシアネートと、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと、を含み、ポリアミンはポリオキシアルキレンアミンと、芳香族アミンと、を含み、ポリオキシアルキレンアミンの活性水素当量は500~1500であり、芳香族アミンの活性水素当量は60~120であり、ポリオキシアルキレンアミンと芳香族アミンの質量比は、80:20~60:40であることを特徴とするコンクリート床用目地材組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート床の目地に充填する目地材組成物であって、速硬化性と低温硬化性を有し、伸び物性に優れ、コンクリート床の美観の維持を可能とするコンクリート床用目地材組成物、その施工方法、及びコンクリート床に関する。
従来、コンクリート目地用の目地材に関していくつかの提案がなされており、例えば特許文献1には、分子末端にチオール基を有する長鎖脂肪族ポリサルファイド化合物とエポキシ樹脂を反応して得られるポリサルファイド変性エポキシ樹脂を主成分としたエポキシ樹脂成分(A)と、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとアミンを反応して得られるウレタン変性アミンを主成分としたアミン成分(B)とからなるエポキシ樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、活性水素含有化合物(A)とポリイソシアネート(B)との反応生成物であるNCO基末端ウレタンプレポリマーと、充填剤(C)及び添加剤(D)からなる群より選ばれる1種又は2種以上とを含有する硬化性樹脂組成物であって、活性水素含有化合物(A)が、2官能のポリアルキレンオキシド(A1)及び3官能以上のポリアルキレンオキシド(A2)からなる群より選ばれる一種又は二種以上のポリアルキレンオキシドを含み、2官能のポリアルキレンオキシド(A1)と3官能以上のポリアルキレンオキシド(A2)のうち多い方の成分が、下記(イ)から(ニ)の全てを満たし、かつNCO基末端ウレタンプレポリマーが下記(ホ)を満たすことを特徴とするウレタンプレポリマー組成物が開示されている。
(イ)不飽和度が0.010meq/g以下である。
(ロ)水酸基価(OHV)から算出された数平均分子量が1000以上である。
(ハ)ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエッションクロマトグラフィーにより(GPC)法により求めた分子量分布(Mw/Mn)が1.039以下である。
(ニ)ゲルパーミエッションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた分子量分布(Mw/Mn)と水酸基価(OHV)から算出された数平均分子量(M)とが、下記数式(1)を満たす。
Figure 0007171956000001

(ホ)ポリイソシアネート(B)の有するNCO基総量と活性水素含有化合物(A)の有するOH基総量の比率(NCO/OH)が1.31~5.00(モル比)である。
特開2006-089658号公報 特開2017-206602号公報
しかしながら、特許文献1記載のエポキシ樹脂組成物は冬季等の低温環境における硬化性(低温硬化性)に乏しく、硬化するまでに時間を要する場合があるという課題があった。また、コンクリート床の目地に使用した際には伸び物性が不十分である場合があり、目地周辺一帯のコンクリートが温度変化で繰り返し伸縮することに耐え得る耐疲労性が不十分であって該エポキシ樹脂組成物の硬化物が破断して目地材としての機能が損なわれる場合がある、という課題があった。
また、特許文献2記載のウレタンプレポリマー組成物は硬化するのに1時間以上かかる場合があり、施工現場の開放や、工事の次工程への移行に時間を要する場合があるという課題があった。また、硬度が不十分な場合があるという課題があり、これにより該硬化性樹脂組成物が目地に充填されて硬化したコンクリート床の上をフォークリフトやトラック等が通過する際には、目地の角に欠損が生じることを防ぐことができず、コンクリート床の美観が損なわれる場合があるという課題があった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、速硬化性と低温硬化性を有し、伸び物性と耐疲労性に優れ、コンクリート床用の目地材として機能するのに十分な硬度を有し、コンクリート床の美観を維持できるコンクリート床用目地材組成物、その施工方法、及びコンクリート床を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、ポリイソシアネートと、ポリアミンと、を含む組成物であって、ポリイソシアネートはシクロヘキサンジイソシアネートと、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと、を含み、ポリアミンはポリオキシアルキレンアミンと、芳香族アミンと、を含み、ポリオキシアルキレンアミンの活性水素当量は500~1500であり、芳香族アミンの活性水素当量は60~120であり、ポリオキシアルキレンアミンと芳香族アミンの質量比は、80:20~60:40であることを特徴とするコンクリート床用目地材組成物を提供する。
また請求項2記載の発明は、ポリイソシアネートが含むシクロヘキサンジイソシアネートとイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの質量比は、15:85~35:65であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート床用目地材組成物を提供する。
また請求項3記載の発明は、スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを用い、請求項1または請求項2記載のコンクリート床用目地材組成物を構成するポリイソシアネートと、ポリアミンと、を攪拌混合させながらコンクリート床の目地に充填することを特徴とするコンクリート床用目地材組成物の施工方法を提供する。
また請求項4記載の発明は、目地が形成され、該目地に請求項1または請求項2記載のコンクリート床用目地材組成物が充填されて硬化していることを特徴とするコンクリート床を提供する。
本発明のコンクリート床用目地材組成物は、23℃において1時間以内に硬化する速硬化性を有するという効果があり、短時間でタックフリーとなって目地の上を歩行可能となるため、施工現場の開放や、工事の次工程への移行を早期にできるという効果がある。
また、本発明のコンクリート床用目地材組成物は、冬季や冷凍倉庫等の低温環境においても速硬化性を有するという効果があり、-20℃においては3時間以内に硬化するため低温硬化性に優れるという効果がある。このため冷凍倉庫等にて本発明のコンクリート床用目地材組成物を使用する際には、冷却機能を停止させる必要がなく、時間とコストを節約できるという効果がある。
また、本発明のコンクリート床用目地材組成物は、伸び物性に優れるという効果があり、さらに、コンクリート床用目地材組成物として十分な耐疲労性を有するという効果がある。これらの効果を有することにより、温度変化等による目地周辺のコンクリートの伸縮に追従して本発明のコンクリート床用目地材組成物が伸び縮みしたり、また該伸縮が繰り返し行われたりしたとしても、本発明のコンクリート床用目地材組成物は破断することがないという効果がある。
また、本発明のコンクリート床用目地材組成物は、前記の伸び物性を有するにも関わらず、十分な硬度を有するという効果があり、JIS K 7215で定められるタイプAデュロメーター硬さは70以上であるという効果がある。これにより、本発明のコンクリート床用目地材組成物が施工されたコンクリート床の上をフォークリフトやトラックが走行したとしても、本発明のコンクリート床用目地材組成物の硬化物が大きく変形したり破断、欠損したりし難いため、目地の角に欠損が生じず、施工初期のコンクリート床の美観を維持することができるという効果がある。
また、請求項3記載のコンクリート床用目地材組成物の施工方法は、スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを用い、本発明のコンクリート床用目地材組成物を構成するポリイソシアネートとポリアミンを攪拌混合させながらコンクリート床の目地に充填するという方法であるため、充填前に予め原料を混合する作業が不要であって、容易に施工ができるという効果があり、作業者の負担軽減、作業時間の短縮ができるという効果がある。
本発明の請求項3記載のコンクリート床用目地材組成物の施工方法に使用できる、スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを構成するスタティックミキサー(JU-MSM、アイカ工業株式会社製、商品名)の写真である。 本発明の請求項3記載のコンクリート床用目地材組成物の施工方法に使用できる、スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを構成する樹脂が充填されたカートリッジ(JU-MSU、アイカ工業株式会社製、商品名)の写真である。 本発明の請求項3記載のコンクリート床用目地材組成物の施工方法に使用できる、スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを構成するダブルカートリッジガン(JU-MSG、アイカ工業株式会社製、商品名)の写真である。 本発明の請求項3記載のコンクリート床用目地材組成物の施工方法に使用できる、スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンの写真である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のコンクリート床用目地材組成物は、ポリイソシアネートと、ポリアミンと、を含む組成物であって、ポリイソシアネートはシクロヘキサンジイソシアネートと、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと、を含み、ポリアミンはポリオキシアルキレンアミンと、芳香族アミンと、を含み、ポリオキシアルキレンアミンの活性水素当量は500~1500であり、芳香族アミンの活性水素当量は60~120であり、ポリオキシアルキレンアミンと芳香族アミンの質量比は、80:20~60:40であることを特徴とするコンクリート床用目地材組成物であり、必要に応じてこれらの他に、着色顔料、体質顔料、増粘剤、レオロジーコントロール剤、分散剤、消泡剤、希釈剤等の添加剤を配合することができる。
本発明のコンクリート床用目地材組成物に使用するポリイソシアネートは、1つの分子中にイソシアネート基を2つ以上有する化合物であり、本発明においてはシクロヘキサンジイソシアネートとイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含むものである。ポリイソシアネート全体の配合量は組成物全体100重量部中45~55重量部であることが好ましく、この範囲外であると硬化不良となる場合があり、硬化物の物性が低下する場合がある。
シクロヘキサンジイソシアネートは、シクロヘキサンにイソシアナトメチル基が2つ結合した2官能イソシアネートであり、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シクロヘキサン-1,2-ジイルビス(メチレン)ジイソシアナート等がある。
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族2官能イソシアネートや、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式2官能イソシアネートや、4,4´―ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等の芳香族2官能イソシアネートや、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(XDI)等の芳香環を有する脂肪族2官能イソシアネートや、MDIやXDIを水素添加した4,4´―メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)や、シクロヘキサンジイソシアネート(水添XDI)等を、多価アルコールでプレポリマー化したものを使用することができる。該多価アルコールとしては、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルグリコール、ポリカーボネートポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン変性ポリオール、及びトリメチロールプロパン等が挙げられる。
ポリイソシアネート中のシクロヘキサンジイソシアネートとイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの質量比(シクロヘキサンジイソシアネート:イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー)は、15:85~35:65であることが好ましい。シクロヘキサンジイソシアネートが該比率よりも少ないと硬度が不足する場合があり、多いと伸び物性が低下する場合がある。
ポリイソシアネート全体のNCO%は13~18%であることが好ましく、13%未満では硬化物の強度が不十分となる場合があり、18%超では硬化時間がより早くなる傾向にあり夏季等の高温環境での可使時間が短くなる場合がある。また、粘度は400~700mPa・s/25℃であることが好ましく、この範囲内であるとスタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンによる攪拌混合の具合が良好となり、配合比ブレによる硬化不良を防止できる。ポリイソシアネートの市販品としては例えば、JU-MSUB(シクロヘキサンジイソシアネート:25重量%、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー:75重量%、NCO%:15.4%、粘度:550mPa・s/25℃、アイカ工業株式会社製、商品名)が使用できる。
本発明のコンクリート床用目地材組成物に使用するポリアミンは、ポリオキシアルキレンアミンと芳香族アミンを含むものである。ポリアミン全体の配合量は組成物全体100重量部中45~55重量部が好ましく、45重量部未満ではタックフリーとなる時間及び硬化物強度の立ち上がりが遅延する場合があり、55重量部超では可使時間が短くなる場合があり、また硬脆性が高くなる場合がある。
ポリオキシアルキレンアミンは、アルキレンオキサイドの繰り返し構造を主骨格としてその末端にアミノ基を1つ又は2つ以上有する脂肪族系アミンであって、主な骨格としてはプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、又はプロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを複合したものが繰り返し結合している構造を有する。このようなポリオキシアルキレンアミンとしては例えば、メトキシポリ(オキシプロピレン)-2-プロピルアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリエーテルアミン、トリエチレングリコールジアミン、ポリエーテルアミン、トリメチロールプロパンポリ(オキシプロピレン)トリアミン、グリセリルポリ(オキシプロピレン)トリアミン等が挙げられる。これらは繰り返し構造や分岐構造の数によって活性水素当量が変化するが、本発明においては活性水素当量が500~1500であることが好ましく、500未満では伸び物性が低下する場合があり、1500超では硬度が不足する場合がある。このようなポリオキシアルキレンアミンの市販品としては例えば、JEFFAMINED-2000(ポリオキシプロピレンジアミン、活性水素当量:1024、粘度:247mPa・s/25℃、Hantsman社製、商品名)が使用できる。
芳香族アミンは、アミノ基の窒素原子が芳香環に1つ又は2つ以上結合している芳香族化合物であり、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルチオトルエンジアミン、4,4'-メチレンビス[N-(1-メチルプロピル)アニリン]、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビスアニリン-M、ビスアニリン-P、アミノベンジルアミン等が挙げられる。これらは化合物中に含有される芳香環の数や官能基の種類によって活性水素当量が変化するが、本発明においては活性水素当量が60~120であることが好ましく、60未満では伸び物性が低下する場合があり、120超では硬度が不足する場合がある。このような芳香族アミンの市販品としては例えば、エタキュア100プラス(ジエチルトルエンジアミン、活性水素当量:89.1、粘度:155mPa・s/25℃、Albemarle社製、商品名)が使用できる。
ポリアミン中のポリオキシアルキレンアミンと芳香族アミンの質量比(ポリオキシアルキレンアミン:芳香族アミン)は80:20~60:40であることが好ましく、ポリオキシアルキレンアミンが該比率よりも多いと引張強度が低下する場合や硬化性が低下する場合があり、少ないと伸び物性が低下する場合がある。
本発明のコンクリート床用目地材組成物において、ポリイソシアネートのNCO基とポリアミンの活性水素基の当量比(NCO基/活性水素基)は0.8~1.2が好ましい。0.8未満では混合後の粘度上昇が速くなり可使時間が短くなる場合があり、1.2超ではタックフリーとなるまでの時間および強度の立ち上がりが遅延する場合がある。
本発明のコンクリート床用目地材組成物には、上記の他に着色顔料、体質顔料、増粘剤、レオロジーコントロール剤、分散剤、消泡剤、希釈剤等の添加剤を配合することができる。これらの添加剤は予めポリアミンに添加し均一に混合しておくことが好ましい。
本発明のコンクリート床用目地材組成物は、原料を適当な容器に計量して混合してヘラや鏝等の施工道具を用いて目地に刷り込むように施工することもできるが、施工範囲が広い場合には、図4に示すようなスタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを用いて原料を攪拌混合させながら目地に充填すると、容易であるため好ましい。
該スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンとは、図1に示すようなスタティックミキサー、図2に示すような樹脂原料が封入された2本のカートリッジ、及び図3に示すようなダブルカートリッジガンから成るものである。使用方法としては、ポリイソシアネートとポリアミンが別々に封入されたカートリッジをダブルカートリッジガンに装着し、カートリッジの先端にスタティックミキサーを嵌め、ダブルカートリッジガンのトリガーを引くことでカートリッジからポリイソシアネートとポリアミンを排出し、スタティックミキサー内を攪拌混合させながら移動させ、スタティックミキサーの先端からポリイソシアネートとポリアミンが混合された本発明のコンクリート床用目地材組成物を吐出するものである。このようなスタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを使用することにより、原料を充填前に予め混合しておくという作業者の負担を軽減することができ、混合作業と充填作業を同時に行うことができて作業時間の短縮ができる。
前記スタティックミキサーの内部には、交互に配置された左エレメントと、右エレメントとが直列に並んでおり、左エレメントはスタティックミキサーの内部を通過する樹脂原料を二分割するとともに左回転させ、反対に右エレメントはスタティックミキサーの内部を通過する樹脂原料を二分割するとともに右回転させる。スタティックミキサーの内部を通過する樹脂原料は、回転方向が交互に切り替わるエレメントにより攪拌混合される。
本発明のコンクリート床用目地材組成物を目地に施工する際には、先立って該目地をエアー吹きや箒掃きしてごみを除去し、フォークリフトが通過するために付着強度が特に必要であったりコンクリート床が頻繁に動く場合には、プライマーを塗付して付着強度を良くしたりバックアップ材を敷設して二面接着とすることが好ましい。使用できる市販のプライマーとしては、JU-1270(1液湿気硬化型ウレタン樹脂、アイカ工業株式会社製、商品名)等がある。
また、目地の深さが10mm超となる場合には、本発明のコンクリート床用目地材組成物を2回以上に分けて施工することが好ましい。もし施工間隔が24時間超となる場合には、1回目に施工して硬化した組成物の表面に前記同様のプライマーを塗付した後に2回目の施工をすることが好ましい。
以下、実施例及び比較例にて具体的に説明する。
<実施例及び比較例1から比較例6>
ポリイソシアネートAとしてJU-MSUBを、ポリイソシアネートBとしてデュラネートAE500-100(イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー:100重量%、NCO%:13.7%、粘度:2,200mPa・s/25℃、旭化成株式会社製、商品名)を、ポリイソシアネートCとしてデュラネートTPA-100(三量体構造のHDI:100重量%、NCO%:23.1%、粘度:1,400mPa・s/25℃、旭化成株式会社製、商品名)を、ポリアミンAとしてJEFFAMINED-2000を、ポリアミンBとしてJEFFAMINE D-230(ポリオキシプロピレンジアミン、活性水素当量:120、粘度:10.3mPa・s/25℃、Hantsman社製、商品名)を、ポリアミンCとしてエタキュア100プラスを、ポリアミンDとしてエタキュア420(4,4'-メチレンビス[N-(1-メチルプロピル)アニリン]、活性水素当量:155、粘度:337mPa・s/25℃、Albemarle社製、商品名)を使用し、表1に示す配合にてポリイソシアネートとポリアミンを調製した。ポリイソシアネートとポリアミンの重量配合比は1:1であり、これらより実施例及び比較例1から比較例6までの組成物を得た。
<比較例7>
比較例7として弾性エポキシシーリング材JB-16S(アイカ工業株式会社製、商品名)を使用した。JB-16Sの主剤はビスフェノールA型エポキシ樹脂とアルキレンオキサイド変性エポキシ樹脂から成り、硬化剤はウレタン変性脂環式ポリアミンから成り、主剤と硬化剤の重量配合比は1:1である。
Figure 0007171956000002
<評価方法>
上記の実施例及び比較例について、以下の評価を行った。尚、特に記載のない限り、試験体の作製、養生、評価試験は23℃、50%RHの環境下にて行った。
<硬化性>
JIS A 5371規定の300mm×300mm、厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI-520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、溝切機HC-10M(株式会社ライナックス製、商品名)を用いて1cm角、長さ30cmの目地を形成して下地とした。23℃及び-20℃の環境下にて該目地に、各環境下に24時間静置しておいた材料から成る実施例及び比較例の組成物を充填して硬化性を確認した。23℃環境では1時間後、-20℃環境では3時間後に観察し、塗膜表面が指触乾燥してタックフリーであって歩行可能なものを〇と、そうでないものを×と評価した。
<付着試験>
JIS A 5371規定の300mm×300mm、厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI-520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、実施例及び比較例の組成物を厚みが2mmとなるように塗付し、7日間養生させた後、建研式接着力試験器により、40×40mm部分のコンクリート平板との付着強さ(N/mm)を測定した。付着強さが2.0N/mm以上のものを十分な付着強度を有するとして〇と、2.0N/mm未満のものを×と評価した。また、破壊状態は下地コンクリート100%凝集破壊を○と、それ以外を×と評価した。
<硬度>
JIS K 7215に準拠し、実施例及び比較例の組成物にて厚み2mmのシートを作製し、タイプAデュロメーター硬さ(HDA)を測定した。HDAが70以上のものを十分な硬さを有すると判断し〇と、70未満のものを×と評価した。
<引張試験>
JIS K 6251に準拠し、実施例及び比較例7の組成物にて厚さ2mmのシートを作製し、7日間養生した後、ダンベル3号形状に打ち抜いて試験体を作製した。該試験体を万能試験機(インストロン社製)にて引張速度500mm/分で引っ張り、破断時の伸び率、引張強度、抗張積を測定した。尚、抗張積の値は破断時の伸び率の値と引張強度の値の積であり、大きいほど破断耐久性が高いことを示す。
<温冷繰り返し試験>
JIS A 5371規定の300mm×300mm、厚さ60mmの乾燥したコンクリート平板(ケット水分計HI-520コンクリートレンジにて5%以下)の表面に、溝切機HC-10M(株式会社ライナックス製、商品名)を用いて1cm角、長さ30cmの目地を形成して下地とした。該目地に実施例及び比較例の組成物を充填し7日間養生して試験体を作製した。該試験体を[-20℃、3時間]→[50℃、1時間]の温冷繰り返しを1サイクルとし、300サイクル実施した。温度変化による硬化物とモルタルの収縮率の差によって塗膜に剥がれや膨れ等の異状が生じなかったものを〇と、異状が生じたものを×と評価した。
<疲労試験>
JASS 8(防水工事)3.3 疲労試験に準拠し、実施例及び比較例の組成物にて50×100mm、厚さ1mmとなるようにJASS 8で規定するA形試験体を作製した。該試験体を20℃、60℃、-10℃の順にひずみ負荷をそれぞれ周期10分で500回かけ、そのひずみ負荷については0.5~1.0mm(工程1)、1.0~2.0mm(工程2)、2.5~5.0mm(工程3)の順で実施し、どの工程で塗膜の破断や亀裂等の異状が生じるか目視で確認した。工程3まで実施しても異状が生じなかったものを〇と、いずれかの工程で異状が生じたものを×と評価した。
<評価結果>
評価結果を表2に示す。尚、比較例1、比較例2、比較例5、及び比較例6の組成物は原料の混合時にゲル化したため評価試験は未実施である。
Figure 0007171956000003


Claims (4)

  1. ポリイソシアネートと、ポリアミンと、を含む組成物であって、
    ポリイソシアネートはシクロヘキサンジイソシアネートと、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと、を含み、
    ポリアミンはポリオキシアルキレンアミンと、芳香族アミンと、を含み、ポリオキシアルキレンアミンの活性水素当量は500~1500であり、芳香族アミンの活性水素当量は60~120であり、ポリオキシアルキレンアミンと芳香族アミンの質量比は、80:20~60:40であることを特徴とするコンクリート床用目地材組成物。
  2. ポリイソシアネートが含むシクロヘキサンジイソシアネートとイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの質量比は、15:85~35:65であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート床用目地材組成物。
  3. スタティックミキサーを備えたダブルカートリッジガンを用い、請求項1または請求項2記載のコンクリート床用目地材組成物を構成するポリイソシアネートと、ポリアミンと、を攪拌混合させながらコンクリート床の目地に充填することを特徴とするコンクリート床用目地材組成物の施工方法。
  4. 目地が形成され、該目地に請求項1または請求項2記載のコンクリート床用目地材組成物が充填されて硬化していることを特徴とするコンクリート床。

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