JP2002121474A - 2液型硬化性スプレー組成物 - Google Patents

2液型硬化性スプレー組成物

Info

Publication number
JP2002121474A
JP2002121474A JP2000319081A JP2000319081A JP2002121474A JP 2002121474 A JP2002121474 A JP 2002121474A JP 2000319081 A JP2000319081 A JP 2000319081A JP 2000319081 A JP2000319081 A JP 2000319081A JP 2002121474 A JP2002121474 A JP 2002121474A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mdi
spray composition
liquid
group
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000319081A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Iizuka
宏 飯塚
Kakutaro Ganai
覚太郎 賀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2000319081A priority Critical patent/JP2002121474A/ja
Publication of JP2002121474A publication Critical patent/JP2002121474A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】硬化生成物の透湿性と切断時伸び率が改善され
た、ポリウレア樹脂の2液型スピレー組成物と、該組成
物の硬化生成物からなる成形体または複合体の提供。 【解決手段】ポリイソシアネートを主成分とするA液
と、ポリオキシアルキレンポリアミンと芳香族アミンを
含有するB液のいずれか一方または双方に、2個以上の
炭素環が炭素鎖によって結合された化合物、キシレンホ
ルムアルデヒド樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、ダイ
マー酸および/またはその誘導体を含有させてなる2液
を、スプレー噴射し、硬化させ、成形体または複合体を
形成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2液型硬化性スプレ
ー組成物、該組成物の硬化生成物からなる成形体および
該組成物からなる硬化生成物を成分とする複合体に関す
る。さらに詳しくは、2液型硬化性スプレー組成物、透
湿係数が小さく透湿性が改善された該組成物の硬化生成
物からなる成形体、および該組成物からなる硬化生成物
と基材、部材または構造材とからなる複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、基剤と硬化剤を分封した2液
型硬化性組成物を使用直前に混合し、例えば、該混合物
を基材にスプレーして基材を被覆し、硬化して、複合体
や成形体を製造する技術が知られている。本発明におい
て、該技術を2液スプレー塗装、該技術に使用される該
硬化性組成物を2液型硬化性スプレー組成物と言う。
【0003】2液スプレー塗装により自動車部品や機械
部材、床用シートなどの成形体が製造され、水路、水
槽、高架道路、道路橋、地下室、トンネル、水門、ダ
ム、地下鉄駅舎、港湾施設、蓄熱水槽、ビルの屋上等の
土木建築分野全般に及ぶ防食、防水、保温保冷等の断熱
等を目的とする被覆複合体が形成される。
【0004】従来の2液型硬化性スプレー組成物の第一
は、ポリイソシアネートおよびウレタン化触媒からなる
A液と、多価アルコール、ポリアミン等の連鎖延長剤お
よびポリオールからなるB液とから構成されるポリウレ
タン組成物である。従来の2液型硬化性スプレー組成物
の第二は、ポリイソシアネートのA液と、平均分子量2
00〜6000のポリオキシアルキレンポリアミンのB
液とから構成されるポリウレア組成物である。
【0005】従来の2液型硬化性スプレー組成物はいず
れも硬化速度が極めて速いため、被覆形成や成形サイク
ル時間の短縮等の点からは極めて優れた組成物である。
しかしながら、2液型硬化性ポリウレタン組成物をスプ
レーした時に得られる硬化生成物は、残存するウレタン
化触媒の影響により加水分解し易いことが欠点として指
摘されている。また、触媒の中には、自然環境に好まし
くないものがある。
【0006】一方、ポリウレア組成物に関しては、最近
数多くの提案がある。例えば、特開平2−187417
号公報には、A液が芳香族ポリイソシアネートで、B液
がポリアルキレンポリオールの分子末端第二級水酸基が
還元アミノ化された分子量が1500を超えるポリオキ
シアルキレンポリアミンと連鎖延長剤からなるものが開
示されている。
【0007】そしてポリオキシアルキレンポリアミンと
して、官能基数が2〜6、好ましくは2〜3の開始剤に
低級アルキレンオキシドを付加してなるポリエーテルポ
リオールの末端に存在する水酸基をアミノ化した平均分
子量が1500を越え、平均アミン当量が750〜40
00のポリアルキレンエーテルポリアミンが例示されて
いる。また特開平4−175326号公報には、ポリオ
キシアルキレンポリアミンとして、アミノ基を末端基と
するポリテトラヒドロフランが開示されている。
【0008】連鎖延長剤として、特開平2−18741
7号公報には、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4
−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−
2,6−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリエチル−
2,6−ジアミノベンゼン、3,5,3’,5’−テト
ラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタンまたは
1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベン
ゼンと1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミ
ノベンゼンの混合物が例示されている。さらにトリメチ
ロールプロパンを開始剤として、これにプロピレンオキ
シドを付加して得たポリプロピレングリコールの末端第
二級水酸基をアミノ化したアミン当量67のポリアルキ
レンエーテルトリアミンが例示されている。また特開平
3−185020号公報には、連鎖延長剤として、ジ
(メチルチオ)トルエンジアミンが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】2液型硬化性ポリウレ
ア組成物をスプレーした時に得られる硬化生成物は適度
な柔軟性と伸びを有し、優れた防食性、防水性を示し、
特に硫酸に対して際立った耐性を示す。しかしながら、
硬化生成物の防食性能を知る一つの指標とされ、これの
小さいものが良いとされている透湿性はポリオレフィ
ン、エポキシ樹脂等と比べると高い。よって、本発明は
3秒〜30分という極めて短時間に硬化し被覆を形成す
る2液型硬化性ポリウレア組成物を用いてスプレー塗装
し、硬化生成物を得た場合の適度な柔軟性と伸びを損な
うことなく、該硬化物の透湿性を改善し、より一層高い
耐食性を得ることを目的としている。
【0010】透湿性は硬化生成物の水蒸気透過性を意味
し、透湿係数は硬化生成物の水蒸気透過の難易を示す指
標である。なお、本発明における透湿性の改善とは、添
加成分を含有する2液型硬化性スプレー組成物を用いて
調製した硬化生成物の透湿係数が、添加成分を含有しな
い2液型硬化性スプレー組成物(添加成分以外のA液お
よびB液のそれぞれの成分、組成が前者と同一である)
を用いて調製した硬化生成物の透湿係数より低下する場
合を言い、後者から前者を差し引いたものを低減透湿係
数と言う。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、ポリイ
ソシアネートを主成分とするA液と、平均分子量200
〜6000のポリオキシアルキレンポリアミンおよび芳
香族ポリアミンを含有するB液とからなる2液型硬化性
スプレー組成物において、A液および/またはB液が2
個以上の炭素環が炭素鎖によって結合する化合物、キシ
レンホルムアルデヒド樹脂、ジシクロペンタジエン樹
脂、ダイマー酸およびその誘導体からなる群より選ばれ
た少なくとも1種の添加成分を含有することを特徴とす
る2液型硬化性スプレー組成物である。
【0012】好ましい本発明はポリイソシアネートがジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)のカルボジ
イミド体、MDIのウレトンイミン体およびMDIのイ
ソシアヌレート体からなる群より選ばれた少なくとも1
種を含有するMDIと、平均分子量200〜8000の
ポリオールとの部分反応生成物であって、ポリオールの
水酸基1モルに対しMDIのイソシアナト基のモル数が
4〜40であることを特徴する2液型硬化性スプレー組
成物である。
【0013】また、好ましい本発明はポリイソシアネー
トがジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のカ
ルボジイミド体、MDIのウレトンイミン体およびMD
Iのイソシアヌレート体からなる群より選ばれた少なく
とも1種を含有するMDIと、平均分子量200〜80
00のポリオールとの部分反応生成物であって、ポリオ
ールの水酸基1モルに対しMDIのイソシアナト基のモ
ル数が4〜40であり、さらに該部分反応生成物に脂肪
族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳
香環含有脂肪族ポリイソシアネートの少なくとも1種の
ポリイソシアネートを加えた組成物であることを特徴す
る前記の2液型硬化性スプレー組成物である。
【0014】また、好ましい本発明はポリオキシアルキ
レンポリアミンがポリプロピレングリコールから得られ
るジアミンまたはトリアミンであることを特徴する前記
の2液型硬化性スプレー組成物である。
【0015】また、好ましい本発明は芳香族ポリアミン
が実質的に1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジ
アミノベンゼンと1−メチル−3,5−ジエチル−2,
6−ジアミノベンゼンの混合物であることを特徴する前
記の2液型硬化性スプレー組成物である。
【0016】また、好ましい本発明は2個以上の炭素環
が炭素鎖によって結合する化合物が1−フェニル−1−
キシリルエタン、1−キシリル−1,3−ジフェニルブ
タン、ビス(α−メチルベンジル)キシレンおよび1−
キシリル−1−(3−α−メチルベンジルフェニル)エ
タンからなる群より選ばれた少なくとも1種であること
を特徴する前記の2液型硬化性スプレー組成物である。
【0017】また、好ましい本発明はダイマー酸および
/またはその誘導体が3,4−ビス(8−ヒドロキシオ
クチル)−5−(1−オクテニル)−6−ヘキシル−1
−シクロヘキセン、1,2−ビス(8−ヒドロキシオク
チル)−3−オクチル−4−ヘキシルシクロヘキサン、
3,4−ビス(8−アミノオクチル)−5−(1−オク
テニル)−6−ヘキシル−1−シクロヘキセン、1,2
−ビス(8−アミノオクチル)−3−(オクチル)−4
−ヘキシルシクロヘキサンからなる群より選ばれた少な
くとも1種であることを特徴する前記の2液型硬化性ス
プレー組成物である。
【0018】また、本発明は前記の2液型硬化性スプレ
ー組成物において、該組成物から得られた硬化生成物が
硬さショアD30以上、引張強さ12MPa以上、切断
時伸び率120%以上、引裂強さ40N/mm以上およ
び低減透湿係数2×10-6g・m/m2 ・Pa・day
以上であることを特徴とする前記の2液型硬化性スプレ
ー組成物である。
【0019】本発明の第二は、前記のいずれかの2液型
硬化性スプレー組成物から得られた硬化生成物からなる
成形体、または該硬化生成物と基材、部材または構造体
とからなる複合体である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明はポリイソシアネートを主
成分とするA液と、ポリオキシアルキレンポリアミンと
特定の芳香族アミンを含有するB液とからなる2液型硬
化性スプレー組成物において、A液および/またはB液
が特定の炭化水素、含酸素炭化水素、含窒素炭化水素、
炭化水素系重合体、含酸素炭化水素系重合体、またはそ
れらの混合物を添加成分として含有することを特徴とす
る2液型硬化性スプレー組成物であり、該組成物の硬化
生成物からなる成形体、または該硬化生成物を成分とす
る成形体、複合体である。
【0021】本発明のA液はポリイソシアネートを主成
分とする液状成分である。ポリイソシアネートは、例え
ば、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、
2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、1−ク
ロロ−2,4−フェニレンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(2,4’−MDI)、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、3,3’−メトキシ−4,4’−ビフェニレ
ンジイソシアネート、2,2’,5,5’−テトラメチ
ル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5
−ナフタリンジイソシアネート(NDI)、4,4’−
ジフェニルプロパンジイソシアネート等およびこれらの
イソシアヌレート体、カルボジイミド体、ウレトンイミ
ン体等の誘導体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシ
アネート等の芳香族ポリイソシアネートである。
【0022】これらのうち、4,4’−MDIまたは
2,4’−MDI、4,4’−MDIのイソシアヌレー
ト体、カルボジイミド体、ウレトンイミン体、2,4’
−MDIのイソシアヌレート体、カルボジイミド体、ウ
レトンイミン体、ポリメチレンポリフェニルイソシアネ
ート(ポリメリックMDI)の1種以上を含む4,4’
−MDIが好適に用いられる。
【0023】また、ポリイソシアネートはMDIのイソ
シアヌレート体、カルボジイミド体、ウレトンイミン体
等の誘導体と平均分子量200〜8000のポリオール
とを、NCO/OH=4〜40/1のモル比で反応させ
て得た部分反応生成物が好ましく、さらに、これに脂肪
族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳
香環含有脂肪族ポリイソシアネートの少なくとも1種を
加えた組成物が特に好ましい。
【0024】MDIとの反応に用いられる平均分子量2
00〜8000のポリオールは、エチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールにエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド等の低分子アルキレンオキサイドの1種以上を
付加重合して得たポリエーテルポリオール(a)、ビス
フェノール−A、テトラブロムビスフェノール−A等の
多価フェノールにエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、ブチレンオキサイド等の低分子アルキレンオキ
サイドの1種以上を付加重合して得られるポリエーテル
ポリオール(b)、テトラヒドロフランを開環重合して
得るポリテトラメチレンエーテルポリオール等のポリエ
ーテルポリオール(c)、ポリエチレンアジペートグリ
コール、ポリエチレンプロピレンアジペートグリコー
ル、ポリブチレンアジペートグリコール、ポリヘキサメ
チレンアジペートグリコール、カプロラクトンの重合に
よって得るポリオール等のポリエステルポリオール
(d)、アクリルポリオール、変性ひまし油ポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリ
オール、エタノールアミン等のアミノアルコール類等が
例示される。
【0025】これらのうち、ポリエーテルポリオールは
ポリイソシアネートとの反応生成物の粘度が低い点で、
また変性ひまし油ポリオールは本発明の目的である透湿
性の抑制を支援することから好ましい。これらのポリオ
ールは1種以上を混合して用いることができる。
【0026】脂肪族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジ
ンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネー
ト、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、
1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチル
オクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネ
ート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートおよ
びこれらのイソシアヌレート体が挙げられる。
【0027】脂環族ポリイソシアネートとしては、例え
ば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キ
シリレンジイソシアネート(水添XDI)、水添ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、ノルボル
ネンジイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシア
ネートおよびこれらのイソシアヌレート体が挙げられ
る。芳香環含有脂肪族ポリイソシアネートとしては、例
えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラ
メチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)および
これらのイソシアヌレート体が挙げられる。
【0028】本発明のB液は平均分子量200〜600
0のポリオキシアルキレンポリアミンと芳香族ポリアミ
ンを含有する液状成分である。該ポリオキシアルキレン
ポリアミンはエチレングリコール等の2個の水酸基を有
する化合物を開始剤とし、プロピレンオキサイドを付加
重合して得られる平均分子量200〜6000ポリプロ
ピレングリコール(e)や、トリメチロールプロパン等
の3個の水酸基を有する化合物を開始剤とし、プロピレ
ンオキサイドを付加重合して得られる平均分子量300
〜6000のポリプロピレングリコール(f)の末端水
酸基を還元アミノ化して得られるジアミンおよびトリア
ミン等が例示される。該ポリオキシアルキレンポリアミ
ンは、ハンツマン(株)より「ジェファーミン」として
市販されている。本発明においては、該ジアミンおよび
トリアミンから選ばれる1種以上を用いることができ
る。
【0029】本発明の芳香族ポリアミンは具体的には、
4,4−ジアミノジフェニル、4,4−ジアミノジフェ
ニルエーテル、2,3−ジアミノトルエン、3,4−ジ
アミノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−
ジアミノトルエン、2,4−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4−ジアミノジフェニルメタン、ポリメチレン
ポリフェニルポリアミン、1,3−ジメチル−2,4−
ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,5−ジアミ
ノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベン
ゼン、1,3−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、
1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、
2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル
−2,6−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプ
ロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,
5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル
−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、3,
5,3’,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,
4−ジアミノベンゼンが例示される。これらのうち、1
−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼ
ン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノ
ベンゼンが好適であり、この2種の混合物はジエチルト
ルエンジアミンと略称される。
【0030】本発明のA液および/またはB液に含有さ
れる添加成分は2個以上の炭素環が炭素鎖によって結合
する化合物、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ジシクロ
ペンタジエン樹脂、ダイマー酸およびその誘導体からな
る群より選ばれる少なくとも1種である。これを添加す
ることにより、A液とB液からなる硬化性ポリウレア組
成物の硬化生成物の透湿性が改善される。好ましい添加
成分は2個以上の炭素環が炭素鎖によって結合する化合
物、ジシクロペンタジエン樹脂、ダイマー酸および/ま
たはその誘導体である。
【0031】2個以上の炭素環が炭素鎖によって結合す
る化合物は水酸基、アミノ基などの反応性の基を有しな
いものであって、A液、B液に溶解するものであれば特
に限定されない。具体的には、フェニル基、トリル基、
キシリル基、ベンジル基のような芳香環が2個以上置換
した脂肪族炭化水素であり、脂肪族炭化水素の炭素数は
2〜8、好ましくは2〜4である。
【0032】例えば、1−フェニル−1−キシリルエタ
ン、ビス(α−メチルベンジル)キシレン、1−キシリ
ル−1−(3−α−メチルベンジルフェニル)エタン、
ジ−t−ブチルジフェニルプロパン、トリ−t−ブチル
ジフェニルプロパン、テトラ−t−ブチルジフェニルプ
ロパン、ペンタ−t−ブチルジフェニルプロパン、ヘプ
タ−t−ブチルジフェニルプロパン、オクタ−t−ブチ
ルジフェニルプロパン、ビス[トリアルキルフェニル]
アルカン類[アルキル基の炭素数1〜4、アルカンの炭
素数1〜3]、2,3−ジフェニル−2,3−ジメチル
ブタン、α−メチルスチレンの2量体、α−メチルスチ
レンの3量体、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−
ペンテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペン
テン、2−メチル−2,4−ジフェニルペンタン、1−
キシリル−1,3−ジフェニルブタン等が挙げられる。
【0033】好ましいのはビス(α−メチルベンジル)
キシレン、1−キシリル−1−(3−α−メチルベンジ
ルフェニル)エタン、1−キシリル−1,3−ジフェニ
ルブタンの混合物であり、例えば、「ハイゾール SA
S−LH」の商標で日本石油化学(株)から市販されて
いる。
【0034】2個以上の炭素環が炭素鎖によって結合す
る化合物はいずれもイソシアネート基およびアミノ基と
の反応性がなく、A液またはB液または2液の双方に含
有させることができる。2個以上の炭素環が炭素鎖によ
って結合する化合物の組成物における含有量は2〜40
質量%、好ましくは5〜30質量%である。含有量が2
質量%未満では透湿性の抑制効果がなく、40質量%を
超えると機械的強度の低下が顕著であり好ましくない。
【0035】本発明に使用されるキシレンホルムアルデ
ヒド樹脂はキシレンとホルムアルデヒドの付加縮合オリ
ゴマーであり、例えば、メタキシレンとホルムアルデヒ
ドとの付加縮合樹脂は「ニカノール」の商標で三菱瓦斯
化学(株)から市販されている。「ニカノール」はメチ
ロール基を有する化合物であるため、B液への添加が好
ましい。キシレンホルムアルデヒド樹脂の含有量は2〜
40質量%、好ましくは5〜30質量%である。含有量
が2質量%未満では透湿性の抑制効果がなく、40質量
%を超えると機械的強度の低下が顕著であり好ましくな
い。
【0036】本発明に使用されるジシクロペンタジエン
樹脂はインデンクマロン樹脂または「クイントン100
0」シリーズとして日本ゼオン(株)から市販されてい
る樹脂である。これらのうち、「クイントン150
0」、「クイントン1700」が相溶性の点で好適であ
る。ジシクロペンタジエン樹脂の含有量は2〜40質量
%、好ましくは5〜30質量%である。含有量が2質量
%未満では透湿性の抑制効果がなく、40質量%を超え
ると機械的強度の低下が顕著であり好ましくない。
【0037】本発明に使用されるダイマー酸は一般に脱
水ヒマシ油脂肪酸の2量体として知られるもののほか、
エチレン結合部を水添した誘導体を含む。誘導体として
は、カルボキシル基を水酸基で置換した化合物である
3,4−ビス(8−ヒドロキシオクチル)−5−(1−
オクテニル)−6−ヘキシル−1−シクロヘキセン、
1,2−ビス(8−ヒドロキシオクチル)−3−オクチ
ル−4−ヘキシルシクロヘキサン等が挙げられる。ま
た、カルボキシル基をアミノ基で置換した化合物である
3,4−ビス(8−アミノオクチル)−5−(1−オク
テニル)−6−ヘキシル−1−シクロヘキセン、1,2
−ビス(8−アミノオクチル)−3−オクチル−4−ヘ
キシルシクロヘキサン等が挙げられる。
【0038】カルボキシル基を水酸基で置換した化合物
は、「ソバモール」の商標でヘンケル(株)から市販さ
れている。このダイマー酸はA液またはB液または2液
の双方に含有させることができる。これをA液へ含有さ
せた場合は、イソシアネート残基を有するMDIとの反
応生成物の形で存在する。また、B液に含有させた場合
は、ポリオールとポリアミンの混合物となり、ウレタン
結合反応とウレア結合反応が共存するが、本発明の組成
物においては触媒がなくとも反応は問題なく進行する。
該化合物の含有量は2〜40質量%、好ましくは5〜3
0質量%である。含有量が2質量%未満では透湿性の改
善効果がなく、40質量%を超えると機械的強度の低下
が顕著であり好ましくない。
【0039】カルボキシル基をアミノ基で置換した化合
物は「バーサミン551」の商標でヘンケル(株)から
市販されている。このダイマー酸はA液と激しく反応す
るためA液に含有させるより、B液に含有させた方が好
ましい。該化合物の含有量は2〜20質量%、好ましく
は3〜15質量%である。含有量を2質量%以上にする
ことにより透湿性が著しく改善され、20質量%以下に
することによりゲル化をさらに抑制し、スプレーガンが
より長時間詰まることなく使用することが可能になる。
【0040】本発明の2液型硬化性スプレー組成物のA
液および/またはB液に、ウレタン化触媒、着色剤、体
質顔料、難燃剤、安定剤、消泡剤等を必要に応じ含有さ
せることができる。ウレタン化触媒としては、酢酸ス
ズ、オクタン酸スズ、オレイン酸スズ、ラウリル酸ス
ズ、スタナスオクトエート、ジブチルスズジアセテー
ト、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジメルカ
プチド、ジブチルスズマレエート等のスズ系触媒、ネオ
デカン酸ビスマス等のビスマス系触媒を例示することが
できる。
【0041】着色剤としては、亜鉛華、ウルトラマリー
ン、カーボンブラック、カドミウムレッド、コバルトグ
リーン、コバルトバイオレット、コバルトブルー、酸化
クロムグリーン、酸化チタン、セルリアンブルー、チタ
ニウムイエロー、プルッシャンブルー、マルスバイオレ
ット、ベンガラ、パーマネントレッド、ハンザエロー、
フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ベン
ジジンエロー、レーキレッドを例示することができる。
【0042】体質顔料としては、アルミナ、カオリン、
活性炭、活性白土、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、ガラス粉末、グラファイト、珪藻土、酸
性白土、シリカ、ジルコニア、水酸化アルミニウム、ス
ラグ、ゼオライト、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、チタニア、ドロマイト、ベントナイト、マイ
カ、マグネシア、モンモリナイト、硫酸バリウムを例示
することができる。
【0043】安定剤としては、ヒンダードフェノール類
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製の「イ
ルガノックス1010」、「イルガノックス107
2」、ウェルファイド(株)製の「GSY−930」
等)、ヒンダードアミン類(チバ・スペシャリティー・
ケミカルズ(株)製の「チヌビン144」等)、ベンゾ
フェノン類(ウェルファイド(株)製の「トミソープ8
00」等)、ベンゾトリアゾール類(チバ・スペシャリ
ティー・ケミカルズ(株)製の「チヌビンP」、「チヌ
ビン327」、「チヌビン328」等)が挙げられる。
【0044】難燃剤としては、トリス−ジクロロプロピ
ルフォスフェート、トリス−クロロエチルフォスフェー
ト(大八化学(株)製)等の燐酸エステル類、ジブロモ
ネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチルアル
コール等のブロム化合物が例示される。消泡剤として
は、シリコン系、ポリアクリル酸エステル系のものが例
示される。
【0045】本発明において、A液とB液の混合比率は
容積比率で1:1が一般的であるが、A液に含まれるイ
ソシアネート基と、B液に含まれるポリアミンのアミノ
基およびポリオールの水酸基に関係して調整される。B
液のアミノ基、水酸基等の活性水素含有基の合計モル数
1に対し、A液のイソシアネート基(NCOインデック
ス)が0.8〜1.3モル、好ましくは0.95〜1.
2モルである。B液のアミノ基に対するポリオールの水
酸基のモル比は1:1.4〜1:0である。
【0046】本発明のA液とB液はスプレー装置により
混合されて塗料となり、スプレー噴射され、噴射後ほぼ
3秒〜30分経過すると硬化して、成形体または複合体
を形成する。スプレー装置は噴射量が毎分1〜15Lの
調圧調温計量装置とミキシング装置を備えたスプレーガ
ンからなるが、吐出圧力が5MPa以上、好ましくは7
MPa以上、ホットホースとスプレーガンを含めた吐出
温度が50℃以上に調節可能なものが好ましい。調圧調
温計量装置の例としては、Gusmer社製「プロポーショナ
ーH−2000」、「プロポーショナーH−350
0」、「Adhesive Roofing System 」等が、スプレーガ
ンとしては、2液を直接衝突混合できる装置を装着した
サンテクノケミカル(株)製の「TS−01」またはス
タチックミキサーを組み合わせたGusmer社製の「GA
P」等が挙げられる。
【0047】本発明の2液型硬化性スプレー組成物は各
種の構造、形状、大きさの成形体の製造に使用可能であ
るが、その特徴が活かされるのは、コンクリート、木
材、合板、織布、不織布、合成樹脂、合成ゴム、アスフ
ァルト、金属等の基材または部材、構造体に、また、本
発明の組成物以外からなる塗料を被覆してなる塗膜を有
するそれら基材または部材、構造体にスプレー噴射によ
り硬化生成物からなる塗膜を形成し、複合体とする場合
である。
【0048】本発明の2液型硬化性スプレー組成物は下
水道処理施設のコンクリート構造物の防食用にも適用さ
れることがあるため、これに耐え得る硬化生成物特性を
有する必要があり、その硬さはショアD硬度で30以
上、好ましくは40〜70、引張り強さは12MPa以
上、好ましくは15〜30MPa、切断時伸び率は12
0%以上、好ましくは150〜600%、引裂き強さは
40N/mm以上、好ましくは50〜150N/mm、
低減透湿係数は2×10-6g・m/m2 ・Pa・day
以上である。
【0049】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために実施
例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1) (A1)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、カルボジイミ
ド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)1
00質量部に対し、平均分子量2000のポリプロピレ
ングリコール48質量部を滴下し、激しく攪拌しながら
80℃で6時間反応させ、イソシアネート含有量18.
2質量%のポリイソシアネート液(A1)を得た。
【0050】(B1)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン72質量部、ヒドロキシ
ル価205(mg-KOH/g;以下省略する)の1,2−ビス
(8−ヒドロキシオクチル)−3−オクチル−4−ヘキ
シルシクロヘキサン(「ソバモール」)49.2質量部
および着色剤等からなるマスターバッチ(「ポリウエイ
MB」:サンテクノケミカル(株)製)24.6質量部
を混合して、反応基当量224(g/eq;以下省略する)
のポリアミンを含む液(B1)を得た。
【0051】(B2)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン30質量部、ヒドロキシ
ル価205の「ソバモール」51.9質量部、ジメチル
チオトルエンジアミン51.9質量部および前記マスタ
ーバッチ26質量部を混合して、反応基当量がほぼ23
1のポリアミンを含む液(B2)を得た。
【0052】(B3)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン62.4質量部、ヒドロ
キシル価205の「ソバモール」36.1質量部および
前記マスターバッチ18.1質量部を混合して、反応基
当量がほぼ230のポリアミンを含む液(B3)を得
た。
【0053】複合シートの製造: (A1)液と(B
1)液、(A1)液と(B2)および(A1)液と(B
3)液をそれぞれ、調圧調温計量装置「プロポーショナ
ーH−2000」とホットホースを介して液温度を70
〜72℃、液の圧力を11MPaに調節し、2液衝突混合
式スプレーガン「TS−01」に導入した。ガンのトリ
ガーを操作し、厚さ2mmと1mmになるようにポリプロピ
レンシート(500×500×10mm)の表面全面に、
混合により得られた塗料をスプレー噴射して、硬化生成
物が被覆された複合シートを製造した。
【0054】被膜厚さ2mmの複合シートについては、J
IS K5400に規定される方法に準じて指触乾燥時
間を調べた。また被覆をポリプロピレンシートから剥
し、シート状の硬化生成物を単離した。厚さが1mmの
シートを所定の形状に裁断し、透湿性試験に供した。厚
さ2mmのシートについて硬さ試験を行い、かつ所定の
形状のダンベルに打抜いて引張り強さ、切断時伸び率お
よび引裂き強さの評価に供した。結果を表1に示した。
【0055】硬化生成物の透湿性試験および強度、硬さ
等の物理的特性の評価は、下記の方法によった。 透湿性試験: 厚さ1mmのシートから直径80mmφ
の円板を切り出して厚さを計測した。フランジ付きアル
ミニウム製カップ(内径60mmφ、深さ15mm)内
に水を約20g入れ、シリコンゴム製パッキンを挟んで
該シートをフランジによりカップに固定し、水を封じ込
めた後、質量を計測した。つぎに、該シートの代わりに
アルミニウム板(対照物)を固定して同様に、質量を計
測した。60℃に設定した強制熱風循環式恒温乾燥機に
これらのアルミカップを入れ、一定時間経過毎に質量を
測定した。なお、乾燥機には露点−40℃の空気を毎分
20L通気した。得られた透湿量と時間から下記式によ
り透湿係数を計算した。
【0056】透湿係数=W・t/A・P(g・m/m2
・Pa・day) W; 24時間あたりの透湿量(g/day)(対照物
の透湿量を引いた後の値) A; アルミカップの開口面積(m2) P; 60℃の飽和水蒸気圧力(Pa) t; シートの厚さ(m)
【0057】低減透湿係数: 添加成分を含有しない2
液型硬化性スプレー組成物を用いて調製した硬化生成
物、および添加成分を含有する2液型硬化性スプレー組
成物(添加成分以外のA液およびB液のそれぞれの成
分、組成が前者と同一である)を用いて調製した硬化生
成物のそれぞれの透湿係数を前記試験により測定した。
前者の透湿係数から、後者の透湿係数を差し引いたもの
を低減透湿係数とした。
【0058】引張り強さおよび切断時伸び率: 加硫ゴ
ムの引張試験方法(JIS K6251−1993)に
準拠した。ただし、シートの形状はダンベル状3号形と
した。 引裂き強さ: 加硫ゴムの引裂試験方法(JIS K6
252−1993)に準拠して測定した。ただし、シー
トの形状は切込み無しアングル形とした。 硬さ: プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法(J
IS K7215−1986)に準拠して測定した。
【0059】(比較例1) (B4)液の調製; 平均分子量約2000のポリプロ
ピレングリコールポリアミン100質量部、ジエチルト
ルエンジアミン62.4質量部および前記マスターバッ
チ18.1質量部を混合して、実施例の(B3)液の
「ソバモール」を添加しない、反応基当量224のポリ
アミンを含む液(B4)を得た。 複合体の製造: 実施例1の(A1)と(B1)の代わ
りに、(A1)液と(B4)液を用いる以外は実施例1
を繰り返して、複合シート、被覆シートを得た。該シー
トの特性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示し
た。実施例1と比較例1の対比から、B液にダイマー酸
「ソバモール」を含有させると透湿係数が抑制され、透
湿性が改善されることが分かる。
【0060】(実施例2) (A2)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、カルボジイミ
ド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)1
00質量部に対し、平均分子量2500のポリプロピレ
ングリコール57.4質量部を滴下し、激しく攪拌しな
がら80℃で6時間反応させた。ついでヘキサメチレン
ジイソシアネートのヌレート体を27.8質量部添加し
てイソシアネート含有量18.4質量%のポリイソシア
ネート液(A2)を得た。 複合体の製造: 実施例1の(A1)と(B1)の代わ
りに、(A2)液と(B1)液を用いる以外は実施例1
を繰り返して、複合シート、被覆シートを得た。該シー
トの特性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に示し
た。
【0061】(実施例3) (A3)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、カルボジイミ
ド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)1
00質量部に対し、平均分子量2000のポリプロピレ
ングリコール66.6質量部を滴下し、激しく攪拌しな
がら80℃で6時間反応させ、イソシアネート含有量1
5.7質量%のポリイソシアネート液(A3)を得た。
【0062】(B5)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン52.2質量部、ヒドロ
キシル価205の「ソバモール」43.5質量部および
前記マスターバッチ21.7質量部を用いる以外は実施
例1を繰り返し、反応基当量256のポリアミンを含む
液(B5)を得た。
【0063】(B6)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン44.9質量部、アミン
価205の「バーサミン」16.1質量部、ヒドロキシ
ル価205の「ソバモール」16.1質量部および前記
マスターバッチ16.1質量部を混合して、反応基当量
が265のポリアミン液(B6)を得た。 複合体の製造: (A3)液と(B5)液、および(A
3)液と(B6)液をそれぞれ用いて、実施例1と同様
に複合シート、被覆シートを製造した。該シートの特性
を実施例1と同様に測定し、結果を表2に示した。
【0064】(比較例2) (B7)液の調製; 平均分子量約2000のポリプロ
ピレングリコールポリアミン100質量部、ジエチルト
ルエンジアミン44.9質量部および前記マスターバッ
チ16.1質量部を混合して、実施例の(B6)液の
「バーサミン」16.1質量部と「ソバモール」16.
1質量部を添加しない、反応基当量が264のポリアミ
ンを含む液(B7)を得た。 複合体の製造: 実施例1の(A1)液と(B1)液の
代わりに、(A3)液と(B7)液を用いる以外は実施
例1を繰り返して、複合シート、被覆シートを得た。該
シートの特性を実施例1と同様に測定し、結果を表2に
示した。実施例3と比較例2の対比から、ダイマー酸
「ソバモール」または「バーミーサン」を含有させると
透湿係数が抑制され、透湿性が改善されることが分か
る。
【0065】(実施例4) (A4)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)
100質量部に対し、ヒドロキシル価147.6の多価
アルコール変性ひまし油ポリオール24質量部および平
均分子量2440のポリプロピレングリコール82.5
質量部を滴下し、激しく攪拌しながら80℃で6時間反
応させ、ついでカルボジイミド変性MDI33質量部を
添加してイソシアネート含有量15.7質量%のポリイ
ソシアネート液(A4)を得た。複合体の製造: 実施
例1の(A1)液と(B1)液の代わりに、(A4)液
と(B5)液を用いる以外は実施例1を繰り返して、複
合シート、被覆シートを得た。該シートの特性を実施例
1と同様に測定し、結果を表2に示した。
【0066】(実施例5) (A5)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、カルボジイミ
ド変性MDI100質量部に対し、平均分子量2500
のポリプロピレングリコール90.5質量部を滴下し、
激しく攪拌しながら80℃で6時間反応させ、ついでキ
シリレンジイソシアネート(XDI)21質量部、「ハ
イゾール SAS−LH」53質量部を添加し、イソシ
アネート含有量13.4質量%のポリイソシアネート液
(A5)を得た。
【0067】(B8)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン32.4質量部および前
記マスターバッチ14.7質量部を混合して、反応基当
量316のポリアミン液(B8)を得た。
【0068】(A6)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、
2,4’−MDIを含むMDI100質量部に対し、平
均分子量2250のポリプロピレングリコール112質
量部を滴下し、激しく攪拌しながら80℃で6時間反応
させ、ついで「ハイゾールSAS−LH」21.2質量
部を添加し、イソシアネート含有量12.6質量%のポ
リイソシアネート液(A6)を得た。
【0069】(B9)液の調製; 平均分子量約200
0のポリプロピレングリコールポリアミン100質量
部、ジエチルトルエンジアミン35.1質量部、「ハイ
ゾールSAS−LH」15質量部および前記マスターバ
ッチ15質量部を混合して、反応基当量330のポリア
ミン液(B9)を得た。
【0070】(B10)液の調製; (B9)液の「ハ
イゾール SAS−LH」の代わりにキシレンホルムア
ルデヒド樹脂「ニカノール」16.5質量部を用いる以
外は、(B9)液の場合と同様に調製して、反応基当量
333のポリアミンを含む液(B10)を得た。なお、
ここでは「ニカノール」のヒドロキシル価を無視した。
【0071】(B11)液の調製; (B9)液の「ハ
イゾール SAS−LH」の代わりにジシクロペンタジ
エン樹脂「クイントン1700」16.5質量部を用い
る以外は、(B9)液の場合と同様に調製して、反応基
当量333のポリアミンを含む液(B11)を得た。な
お、ここでは「クイントン1700」のヒドロキシル価
を無視した。
【0072】複合体の製造: 実施例1の(A1)液と
(B1)液の代わりに、(A5)液と(B8)液、(A
6)液と(B9)液、(A6)液と(B10)液、およ
び(A6)液と(B11)液を用いる以外は実施例1を
繰り返して、複合シート、被覆シートを得た。該シート
の特性を実施例1と同様に測定し、結果を表3に示し
た。
【0073】(比較例3) (A7)液の調製; 窒素ガス雰囲気下、2,4’−M
DIを含むMDI100質量部に対し、平均分子量22
50のポリプロピレングリコール112質量部を滴下
し、激しく攪拌しながら80℃で6時間反応させ、イソ
シアネート含有量13.4質量%のポリイソシアネート
液(A7)を得た。 (B12)液の調製; 実施例の(B9)液の「ハイゾ
ール SAS−LH」を添加しない以外は、(B9)液
の場合と同様に調製して、反応基当量300のポリアミ
ンを含む液(B12)を得た。
【0074】複合体の製造: 実施例1の(A1)液と
(B1)液の代わりに、(A7)液と(B12)液を用
いる以外は実施例1を繰り返して、複合シート、被覆シ
ートを得た。該シートの特性を実施例1と同様に測定
し、結果を表3に示した。実施例5と比較例3の対比か
ら、炭素環含有化合物、キシレンホルムアルデヒド樹脂
およびジシクロペンタジエン樹脂を含有させると透湿係
数が抑制され、透湿性が改善されることが分かる。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【発明の効果】本発明の2液型硬化性スプレー組成物
は、高速硬化性であり、また硬化生成物の防食性、透湿
性と切断時の伸び率の改善が著しいので、成形体とし
て、また基材、部材、構造体との複合体として好適に使
用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z 201/00 201/00 Fターム(参考) 4J002 BK002 CC122 CE002 CK021 CK041 EC046 EF046 EN036 FD206 GH01 4J034 BA08 CA14 CA15 CC12 DA03 DG02 DG04 DG18 DH02 HA01 HA02 HA07 HB06 HB09 HB11 HC12 HC13 HC35 HC70 JA42 4J038 CM022 DC002 DG061 DG261 DG301 NA03 NA04 NA11 NA14 PA06 PB05 PB07 PC02 PC04 PC06 PC07 PC10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイソシアネートを主成分とするA液
    と、平均分子量200〜6000のポリオキシアルキレ
    ンポリアミンおよび芳香族ポリアミンを含有するB液と
    からなる2液型硬化性スプレー組成物において、A液お
    よび/またはB液が、2個以上の炭素環が炭素鎖によっ
    て結合する化合物、キシレンホルムアルデヒド樹脂、ジ
    シクロペンタジエン樹脂、ダイマー酸およびその誘導体
    からなる群より選ばれた少なくとも1種の添加成分を含
    有することを特徴とする2液型硬化性スプレー組成物。
  2. 【請求項2】ポリイソシアネートがジフェニルメタンジ
    イソシアネート(MDI)のカルボジイミド体、MDI
    のウレトンイミン体およびMDIのイソシアヌレート体
    からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有するMD
    Iと、平均分子量200〜8000のポリオールとの部
    分反応生成物であって、ポリオールの水酸基1モルに対
    しMDIのイソシアナト基のモル数が4〜40であるこ
    とを特徴する請求項1に記載の2液型硬化性スプレー組
    成物。
  3. 【請求項3】ポリイソシアネートがジフェニルメタンジ
    イソシアネート(MDI)のカルボジイミド体、MDI
    のウレトンイミン体およびMDIのイソシアヌレート体
    からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有するMD
    Iと、平均分子量200〜8000のポリオールとの部
    分反応生成物であって、ポリオールの水酸基1モルに対
    しMDIのイソシアナト基のモル数が4〜40であり、
    さらに該部分反応生成物に脂肪族ポリイソシアネート、
    脂環族ポリイソシアネートおよび芳香環含有脂肪族ポリ
    イソシアネートからなる群より選ばれた少なくとも1種
    のポリイソシアネートを加えた組成物であることを特徴
    する請求項1〜請求項2のいずれかに記載の2液型硬化
    性スプレー組成物。
  4. 【請求項4】ポリオキシアルキレンポリアミンがポリプ
    ロピレングリコールから得られるジアミンまたはトリア
    ミンであることを特徴する請求項1〜請求項3のいずれ
    かに記載の2液型硬化性スプレー組成物。
  5. 【請求項5】芳香族ポリアミンが実質的に1−メチル−
    3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼンと1−メ
    チル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼンの
    混合物であることを特徴する請求項1〜請求項4のいず
    れかに記載の2液型硬化性スプレー組成物。
  6. 【請求項6】2個以上の炭素環が炭素鎖によって結合す
    る化合物が1−フェニル−1−キシリルエタン、1−キ
    シリル−1,3−ジフェニルブタン、ビス(α−メチル
    ベンジル)キシレンおよび1−キシリル−1−(3−α
    −メチルベンジルフェニル)エタンからなる群より選ば
    れた少なくとも1種であることを特徴する請求項1〜請
    求項5のいずれかに記載の2液型硬化性スプレー組成
    物。
  7. 【請求項7】ダイマー酸および/またはその誘導体が
    3,4−ビス(8−ヒドロキシオクチル)−5−(1−
    オクテニル)−6−ヘキシル−1−シクロヘキセン、
    1,2−ビス(8−ヒドロキシオクチル)−3−オクチ
    ル−4−ヘキシルシクロヘキサン、3,4−ビス(8−
    アミノオクチル)−5−(1−オクテニル)−6−ヘキ
    シル−1−シクロヘキセンおよび1,2−ビス(8−ア
    ミノオクチル)−3−(オクチル)−4−ヘキシルシク
    ロヘキサンからなる群より選ばれた少なくとも1種であ
    ることを特徴する請求項1〜請求項6のいずれかに記載
    の2液型硬化性スプレー組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜請求項7のいずれかに記載の2
    液型硬化性スプレー組成物において、該組成物から得ら
    れた硬化生成物が硬さショアD30以上、引張強さ12
    MPa以上、切断時伸び率120%以上、引裂強さ40
    N/mm以上および低減透湿係数2×10-6g・m/m
    2 ・Pa・day以上であることを特徴とする請求項1
    〜請求項7のいずれかに記載の2液型硬化性スプレー組
    成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜請求項8のいずれかに記載の2
    液型硬化性スプレー組成物から得られた硬化生成物から
    なる成形体、および該組成物から得られた硬化生成物と
    基材、部材または構造物とからなる複合体。
JP2000319081A 2000-10-19 2000-10-19 2液型硬化性スプレー組成物 Withdrawn JP2002121474A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000319081A JP2002121474A (ja) 2000-10-19 2000-10-19 2液型硬化性スプレー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000319081A JP2002121474A (ja) 2000-10-19 2000-10-19 2液型硬化性スプレー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002121474A true JP2002121474A (ja) 2002-04-23

Family

ID=18797601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000319081A Withdrawn JP2002121474A (ja) 2000-10-19 2000-10-19 2液型硬化性スプレー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002121474A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029760A1 (fr) * 2006-09-06 2008-03-13 Showa Denko K.K. Nouvelle résine, son procédé de production, nouvelle composition, et produit durci obtenu par durcissement de la composition
KR100938648B1 (ko) * 2007-09-14 2010-01-25 (주)아텍스 수문 코팅용 폴리우레아 조성물 및 이로 코팅된 수문
JP2010031600A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Tokyo Electric Power Co Inc:The ピンホール検査可能な塗膜防水層構造
KR101036631B1 (ko) * 2010-08-27 2011-05-24 김용태 침투성이 우수한 바닥 라이닝의 시공방법
JP2020519480A (ja) * 2017-05-01 2020-07-02 コッパース パフォーマンス ケミカルズ インク. 木材処理のためのスプレー式外部コーティング組成物
JP2021080829A (ja) * 2021-02-26 2021-05-27 竹本 直文 足場板
JP7171956B1 (ja) 2022-03-29 2022-11-15 アイカ工業株式会社 コンクリート床用目地材組成物及びその施工方法及びコンクリート床

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029760A1 (fr) * 2006-09-06 2008-03-13 Showa Denko K.K. Nouvelle résine, son procédé de production, nouvelle composition, et produit durci obtenu par durcissement de la composition
KR100938648B1 (ko) * 2007-09-14 2010-01-25 (주)아텍스 수문 코팅용 폴리우레아 조성물 및 이로 코팅된 수문
JP2010031600A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Tokyo Electric Power Co Inc:The ピンホール検査可能な塗膜防水層構造
KR101036631B1 (ko) * 2010-08-27 2011-05-24 김용태 침투성이 우수한 바닥 라이닝의 시공방법
JP2020519480A (ja) * 2017-05-01 2020-07-02 コッパース パフォーマンス ケミカルズ インク. 木材処理のためのスプレー式外部コーティング組成物
JP2021080829A (ja) * 2021-02-26 2021-05-27 竹本 直文 足場板
JP7141763B2 (ja) 2021-02-26 2022-09-26 直文 竹本 足場板
JP7171956B1 (ja) 2022-03-29 2022-11-15 アイカ工業株式会社 コンクリート床用目地材組成物及びその施工方法及びコンクリート床
JP2023146075A (ja) * 2022-03-29 2023-10-12 アイカ工業株式会社 コンクリート床用目地材組成物及びその施工方法及びコンクリート床

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2759053B2 (ja) ビス(n−アルキルアミノシクロヘキシル)メタン類よりなるポリウレタン類及びポリウレア類の硬化剤
US6797789B2 (en) Phenolic/polyurea coating co-polymer compositions and process
EP2655462B1 (en) Mdi based linings and membranes from prepolymers with very low free monomeric isocyanates
CA2205252C (en) High modulus, high impact polyurethane/polyurea rim
MX2008015277A (es) Metodo para producir un revestimiento de poliuretano elastomerico mixto flexible.
KR100363761B1 (ko) 동적 적용을 위한 폴리우레탄우레아 탄성중합체
JP2007009102A (ja) 芳香族鎖長延長剤を含有する2液型ポリウレア樹脂形成用組成物
MX2007004360A (es) Una composicion de prepolimero terminado en isocianato y un elastomero de poliuretano o poliurea producido a partir de la misma.
RU2664546C2 (ru) Напыляемое защитное покрытие на основе полиуретана
RU2666430C2 (ru) Гидрофобные многоатомные спирты для применения в герметизирующем составе
CA2462389C (en) High 2,4'-diphenylmethane diisocyanate content prepolymers
JP2002121474A (ja) 2液型硬化性スプレー組成物
JP2006506490A5 (ja)
JPH0587547B2 (ja)
JP5607968B2 (ja) ポリウレタン塗膜防水材用二液型キット
JPH09221534A (ja) ポリ(ウレタン)尿素エラストマー組成物およびその製造法
US20040068079A1 (en) Two-component systems for producing elastic coatings
JPH0725976A (ja) 潜在性硬化剤を含有するイソシアネート組成物の硬化方法
JP4120847B2 (ja) 常温硬化ポリウレタンポリウレア被覆組成物
JP7398228B2 (ja) 主剤及び硬化剤のセット、防水材並びにその施工方法
JPH09208895A (ja) 二液型無溶剤ウレタン系樹脂被覆剤
JP7395091B2 (ja) 硬化促進剤組成物
JPH09221628A (ja) 二液型無溶剤ウレタン系樹脂被覆剤
JPH0617437B2 (ja) ポリウレタン・ポリウレア・エラストマ−組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080108