JP5753451B2 - ポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、土木建築用ポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物に関するものである。より詳細には、末端イソシアネート基(NCO)含有ウレタンプレポリマー、ポリサルファイドポリマー、硬化触媒、溶剤などを含む組成物において、混合後の粘度を低下させつつ、作業性に重要なチキソトロピックインデックスを向上させた、シーリング材として好適に用いられる土木建築用ポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物に関するものである。
ポリサルファイドポリエーテルポリマーを主成分として含む主剤と、ウレタンプレポリマーを主成分として含む硬化剤とからなる、ポリサルファイド系2液混合型シーリング材は、良好な耐候性、耐久性を有し、屋外では硬化物表面が汚染されることのない非汚染性に優れたシーリング材である。しかしながらポリサルファイドポリエーテルポリマーは極性が比較的高いポリマーであり、配合する充てん材や可塑剤によっては、混合後の組成物の粘度が高くなる等、作業現場において使いづらいものになる場合があった。このような場合は、シーリングガンでの押し出しが重くなり、1日で施工できる量が限られたり、周辺を汚してその清掃に時間がかかる等の問題があった。
これらの問題を改善する技術として、ポリサルファイドエーテルポリマーに、チキソトロピック付与剤として有機スルホン酸化合物及び/又は飽和脂肪酸(塩)を含有する硬化型組成物等がある(例えば、特許文献1参照または特許文献2参照。)。
特開平10−182786号公報 特許第2633029号公報 特開平4−363325号公報
2液混合型シーリング材は、一般に、主剤と硬化剤を必要に応じ着色剤とともにドラム回転式撹拌機等の撹拌機で機械混合し、混合後のシーリング材をシーリングガンで吸い込み、目地にシーリングガンからシーリング材を押し出して充填後、へら仕上げ・マスキングテープ剥がしを行う一連の作業により施工される。上記作業を効率よく行う上で、混合後のシーリング材には、シーリングガンによる吸い込みと押し出しが適切に行えるように軽い粘度であることと、目地充填時とへら仕上げ時には垂れないチキソトロピー性の高いことの両方の性質が要求される。また、2液混合型シーリング材は、混合により硬化反応が始まり徐々に粘度が上昇するため、混合直後の粘度が高いと混合後の時間の経過とともに粘度がさらに上昇し、ますます作業性が低下することとなる。
従来、ポリサルファイド系シーリング材の作業性の向上にチキソトロピック付与剤として脂肪酸を配合することは知られていた(特許文献1参照または特許文献2参照。)。しかしながら、これらの文献に開示された炭素鎖が比較的短い脂肪酸では、一方では、チキソトロピックインデックスの向上は達せられるものの、他方チキソトロピック付与剤配合時には混合後の粘度が上昇してしまうので、シーリングガンによる押し出しが重くなってしまう問題があった。
チキソトロピックインデックスは、2種の異なる剪断速度(回転速度)における見かけ粘度の比で、日本工業規格のJIS K6833−1:2008(接着剤−一般試験方法−第1部:基本特性の求め方)においては、TI値(thixotropy index)として3.7項に示されている、構造粘性を示す指数である。チキソトロピックインデックスが高いとチキソトロピー性(一定の剪断速度状態で、見かけ粘度が時間とともに減少し、剪断応力を除くと徐々に復元する、時間に依存した流動特性をいう。)が高い流体であり非ニュートン性となり、逆にチキソトロピックインデックスが低いとニュートン性(せん断応力がせん断速度に比例する性質をいう。)の高い流体となる。シーリング材のチキソトロピックインデックスが高いと、へら切れ性やへら乗り性に優れ、目地にシーリング材を充てんした後の仕上げ時の作業性が向上する。しかし、チキソトロピックインデックスが高くともチキソトロピック付与剤配合時の混合後の粘度が高くなると、シーリングガンへの吸い込みが悪くなり、シーリング材を目地に充てんする時も大きな力を要するので、目地への充填作業時の作業性は良好とはいえない。そこで、チキソトロピックインデックスが高く、かつ、2液混合後の組成物の粘度が低粘度で作業性が良好なポリサルファイド系シーリング材が求められていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、一方ではシーリング材施工において重要なチキソトロピックインデックスを向上させつつ、他方ではチキソトロピック付与剤配合時の混合後の粘度を下げることによって作業性良好なポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物を提供することである。
上記の課題に鑑み、鋭意研究の結果、本発明者らは、ポリサルファイドポリエーテルポリマーとウレタンプレポリマー及び炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸を用いることで、混合後の粘度が低粘度でかつチキソトロピックインデックスの高いシーリング材組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明の手段は、以下の第1〜第4の発明から構成される。
第1の発明は、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)と、炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)を含む主剤(A)と、ウレタンプレポリマー(b1)を含む硬化剤(B)よりなるポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物である。
炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)を含有させることによって、本発明の課題である、混合後の粘度が低粘度で、かつチキソトロピックインデックスの高いポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物を得ることができる特性を呈する。
本発明の炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)が上記の特性を呈する理由は明確ではないが、炭素数が18以下の脂肪酸では上記の特性を特段には呈さないことから、脂肪酸の疎水性基であるアルキル基の長さが関係している可能性があると推測される。すなわち、脂肪酸がポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物に配合されると、充填剤でアルカリ性を示す炭酸カルシウムの表面に、カルボキシル基が配向し、炭酸カルシウムが脂肪酸でコートされた状態になると考えられる。このため、炭酸カルシウムの表面は疎水性のアルキル基で覆われ、チキソトロピックインデックスが向上し高い値を示すと考えられる。このとき、アルキル基の長さが一定以上でかつ一定以下であると、極性の高いポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)との相溶性が低下して、液状成分全体との相互作用が低下するので、脂肪酸配合後の粘度が下がるのではないかと考えられる。
第2の発明は、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)100質量部に対して、炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)を0.1〜3.5質量部含むことを特徴とする、第1の発明に係るポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物である。
炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)が上記含有量の範囲であると、脂肪酸配合時の混合後の組成物の粘度が低粘度でありながらチキソトロピックインデックスの高いポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物を得ることができる。
第3の発明は、炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)は、飽和脂肪酸であることを特徴とする、第1又は第2の発明に係るポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物である。
炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)として、飽和脂肪酸を用いると、特に脂肪酸配合時の混合後の組成物の粘度が低粘度でありながら、チキソトロピックインデックスの高いポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物を得ることができる。
第4の発明は、炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)は、ベヘン酸であることを特徴とする、第1〜第3のいずれか一つの発明に係るポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物である。
炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)として、ベヘン酸を用いると、特に混合後の組成物の粘度が低粘度であって、かつ、チキソトロピックインデックスの高いポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物を得ることができる。
本発明の手段とすることで、混合後の組成物の粘度が低粘度であり、かつチキソトロピックインデックスの高いシーリング材組成物を得ることができる。これらの組成物は、混合後の組成物のシーリングガンへの吸い込みおよびガンからの押し出し作業が容易となり、特に土木現場あるいは建築現場で施工される際に、目地への充填作業時の作業性が良好となる一方で、目地への充填後やへら仕上げ時にシーリング材が垂れることなく、へら切れ性やへら乗り性に優れるなど、作業効率が向上することとなる。そこで、シーリング材分野において格段の貢献をすることができる。
本発明を実施するための形態を以下に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更を加え得ることは勿論である。
[ポリサルファイド系2液混合型シーリング材について]
ポリサルファイド系2液混合型シーリング材については公知であるが、以下に簡単に説明する。本発明のポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物(以下、単に「シーリング材組成物」と記載することがある。)は、JISの区分でいうところの「イソシアネート硬化形ポリサルファイド系混合反応硬化2成分形シーリング材」である。具体的には、主鎖に−S−S−結合を有し、分子末端に−SH基(チオール基)を有するポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)を主成分として含む主剤(A)と、−NCO基(イソシアネート基)を分子内に有するウレタンプレポリマー(b1)を主成分として含む硬化剤(B)とからなるものである。これら主剤(A)と硬化剤(B)とを所定量混合し、建築物等の目地部分に充填施工すれば、最終的に反応硬化してゴム状弾性体のシーリング材となる。
[ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)について]
本発明のポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)(以下、単に「(a1)」と表記することがある。)は、主鎖に−S−S−結合を有し、分子末端に−SH基(チオール基)を有するポリマーである。ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)の数平均分子量は、通常600〜200,000であり、好ましくは800〜50,000である。このようなポリマーは、例えば、特許文献3に記載されているように、ポリオキシアルキレングリコールにエピハロヒドリンを付加して得られるハロゲン末端プレポリマーとポリサルファイドポリマーを、95:5〜5:95のような質量比で水硫化アルカリおよび/または多硫化アルカリとともに反応させる方法により製造することができる。
[ウレタンプレポリマー(b1)について]
本発明のウレタンプレポリマー(b1)(以下、単に「(b1)」と表記することがある。)は、−NCO基(イソシアネート基)を分子内に有するウレタンプレポリマーであり、特に活性水素含有化合物に有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーが好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及びそれらの水素添加物、多量体等の従来公知の化合物が挙げられる。
また活性水素含有化合物としては、水酸基末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸基末端ポリウレタン重合体、アクリル共重合体に水酸基を導入したアクリルポリオール、水酸基末端ポリブタジエン、多価ポリチオエーテル、ポリアセタール、脂肪族ポリオール、芳香族、脂肪族及び複素環ジアミン等を包含するジアミン、及びこれらの混合物等の従来公知の化合物又はポリマーが挙げられる。
本発明においては、上記(a1)と上記(b1)との配合割合は、上記ウレタンプレポリマー(b1)中のイソシアネート基と、上記ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)が、0.5〜4.0となるように配合することが好ましい。上記モル比が0.5未満では、硬化物が十分に高分子量化しないため好ましくなく、一方4.0を超えると硬化物が硬く脆いものとなり、好ましくない。より好ましいモル比は、0.7〜3.0である。
[炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(b2)について]
本発明における炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(b2)は、常温(23℃付近)で固体の飽和(不飽和を一部含んでいてもよい)の脂肪酸又はその混合物である。脂肪酸は、一般に動物や植物から得られる天然の脂肪を加水分解して得られる脂肪族モノカルボン酸である。天然の脂肪由来の脂肪酸は、生合成の際に炭素数が2個ずつ増えるため、基本的に偶数個の炭素数をもつ。
炭素数が18以下の脂肪酸は、公知文献のようにチキソトロピックインデックスの向上に効果があるが、同時に配合後の粘度が高くなる。また、炭素数が28を超えるものは工業的に入手が困難で実用性に欠ける。
炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(b2)の配合量は、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)100質量部に対して、0.1〜3.5質量部の範囲が好ましい。0.1質量部よりも少ないとチキソトロピックインデックスが向上せず、3.5質量部を超えると表面タックが大きくなり硬化性も低下して好ましくない。作業性、表面タック及び硬化性の点で、特に好適な配合量は、0.5〜2.5質量部の範囲である。
[その他の配合物について]
上記のシーリング材組成物中におけるその他の配合物をも含めた、粉体成分(充填剤)と液状成分(ビヒクル)との2液混合時の配合割合は、粉体成分/液状成分(質量比)で概ね1/2〜1/6程度である。この配合割合の範囲内において、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明のシーリング材組成物には、経済性、組成物を施工する際の作業性及び該組成物の物性改良の観点から、炭酸カルシウム、クレー、タルク等の無機充填剤、シリカ、ゼオライト、パーライト、チタンや、セラミックバルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、アルミナバルーン、プラスチックバルーン等の中空微小球等の充填剤、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、ブチルベンジルフタレート、水添ターフェニル、またキシレン樹脂等の可塑剤、添加剤として亜リン酸エステル化合物、不飽和アルコール、触媒としてスズ触媒、アミン系触媒等を添加することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、実施例による例示で詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例による例示にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
ポリサルファイドポリエーテルポリマー(商品名:チオコールLP282/東レファインケミカル社製、メルカプタン含量2.0質量%、粘度9100cp/25℃)100質量部に、可塑剤(ジイソノニルフタレート)40質量部と、スズ触媒(商品名:SCAT 4A/日東化成社製)2質量部と、オレイルアルコール(商品名:アンジェコール90N/新日本理化社製)1.5質量部と、亜リン酸エステル(商品名:JP333E/城北化学工業社製)1.5質量部と、キシレン樹脂(商品名:ニカノールLLL/フドー社製)20質量部と、コロイダル炭酸カルシウム(商品名:白艶華CCR−S/白石工業社製)150質量部と、表面処理重質炭酸カルシウム(商品名:NCC−45/日東粉化工業社製)85質量部とを、二軸プラネタリーミキサーを用いて均一に混合して「ベース混合物」を得た。
上記で得た「ベース混合物」400質量部に、ベヘン酸(CH3−(CH220−COOH、商品名:NAA−222S/日油社製)2.5質量部を混合して主剤を調製した。
硬化剤として、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(商品名:CP−132W/東レファインケミカル社製)を準備した。
上記主剤100質量部に対して、上記硬化剤18質量部の混合割合で、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
ベヘン酸を、アラキジン酸(CH3−(CH218−COOH、試薬用/東京化成工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
ベヘン酸を、モンタン酸(CH3−(CH226−COOH、商品名:LicowaxSFL/クラリアントジャパン社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
以下に上記の実施例に対する比較例を準備し、実施例と同様にシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例1〕
ベース混合物に対して何も配合せずに他は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例2〕
ベヘン酸を、カプロン酸(CH3−(CH24−COOH、商品名:NAA−60/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例3〕
ベヘン酸を、カプリル酸(CH3−(CH26−COOH、商品名:NAA−82/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例4〕
ベヘン酸を、カプリン酸(CH3−(CH28−COOH、商品名:NAA−102/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例5〕
ベヘン酸を、ラウリン酸(CH3−(CH210−COOH、商品名:NAA−122/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例6〕
ベヘン酸を、ミリスチン酸(CH3−(CH212−COOH、商品名:NAA−142/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例7〕
ベヘン酸を、パルミチン酸(CH3−(CH214−COOH、商品名:NAA−160/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例8〕
ベヘン酸を、ステアリン酸(CH3−(CH216−COOH、商品名:NAA−173K/日油社製)に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔試験方法と評価基準〕
粘度およびチキソトロピックインデックス(TI)について
粘度およびチキソトロピックインデックス(TI)は、各シーリング材組成物(主剤と硬化剤)を混合し、JIS K7117−1:1999(プラスチック−液状、乳濁状又は分散状の樹脂−ブルックフィールド形回転粘度計による見掛け粘度の測定方法)により、23℃環境下にてBS型回転粘度計を用い測定した。2回転/分と10回転/分の粘度をそれぞれ測定し、以下の計算式でチキソトロピックインデックス(TI)を算出した。測定は、各シーリング材組成物(主剤と硬化剤)を混合後直ちに行った。チキソトロピックインデックス(TI)は、JISK6833−1:2008(接着剤−一般試験方法−第1部:基本特性の求め方)の3.7でTI値として示されており、JISでは回転速度を1:10に変化させてそれぞれの粘度の比から求めるとしているが、本発明では2回転と10回転の比で評価した。
粘度は2回転/分で1000〜1200Pa・Sがシーリングガンによる吸い込み・押し出し作業に適した粘度であり、TIが高ければ高いほどシーリング材のへら切れ性に優れる。
TI=(2回転/分粘度)÷(10回転/分粘度)
硬化性試験について
各シーリング材組成物(主剤と硬化剤)を混合し、これを厚さ10mmのシート状に塗布した。シート状に塗布後、23℃および10℃にて、1日後の硬化物の硬化性と表面の残存タックの状態を指触で調べた。硬化性の評価基準は以下のとおりで、×、△、○、◎であれば実用上は問題なく使用できる。残存タックの評価基準は以下のとおりで、△、○であれば実用上は問題なく使用できる。
硬化性の評価基準
◎ : 十分に硬化している
○ : 十分な硬化ではないが、ゴム弾性を発現している
△ : 硬化しているが、ゴム弾性が発現していない
× : 表面は硬化しているが、内部がほとんど硬化していない
TF : 表面に皮が張った状態。手につかない
nTF: 手につく状態
残存タックの評価基準
○ : タックがほとんど感じられないもの
△ : タックがやや感じられるもの
× : タックが大きく感じられるもの
××: タックが極めて大きく感じられるもの
上記した実施例1〜3及び比較例1〜8のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を表1に示す。表1の結果から、炭素数20(C20)以上の脂肪酸を配合しない(比較例1〜8)場合には、本発明の課題である低粘度かつ高チキソトロピックインデックスのシーリング材組成物を得られないことが分かる。
Figure 0005753451
さらに、上記した実施例1〜3及び比較例1〜8に続いて、実施例4、実施例5、実施例6並びに比較例9、比較例10を以下に示す。
ベヘン酸2.5質量部を、3.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
ベヘン酸2.5質量部を、1.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
ベヘン酸2.5質量部を、0.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
ベヘン酸2.5質量部を、0.1質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例9〕
ベヘン酸2.5質量部を、5.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
〔比較例10〕
ベヘン酸2.5質量部を、10質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、以下のシーリング材組成物の試験に供した。
上記の実施例1、実施例4〜5並びに比較例9〜10のシーリング材組成物の組成及び各試験結果を以下の表2に示す。表2の結果から、C20以上の脂肪酸を配合する場合、脂肪酸は0.1〜3.5質量部の範囲が好ましく、さらに0.5〜2.5質量部がより好ましいことが分かった。
Figure 0005753451
以上の試験の結果、本発明にかかるポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物は、23℃での硬化性や硬化物表面の残存タックに支障はなく、従来のポリサルファイド系シーリング材が用いられてきた用途に十分使用できることが確認された。また、シーリングガンによる吸い込み・押し出し作業に適した粘度であること、及びシーリング材のへら切れ性に優れる高いTI値を示したことから、本発明にかかる組成物は、特に土木建築用シーリング材として好適に用いることができることが確認された。

Claims (3)

  1. ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)と、炭素数が20以上かつ28以下の脂肪酸(a2)を含む主剤(A)と、ウレタンプレポリマー(b1)を含む硬化剤(B)よりなり、該主剤(A)は、ポリサルファイドポリエーテルポリマー(a1)100質量部に対して、脂肪酸(a2)を0.1〜3.5質量部含有することを特徴とするポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物。
  2. 脂肪酸(a2)は、飽和脂肪酸であることを特徴とする請求項1に記載のポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物。
  3. 飽和脂肪酸は、ベヘン酸であることを特徴とする請求項に記載のポリサルファイド系2液混合型シーリング材組成物。
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