JP2013104018A - ウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化速度を速め、高温環境下における耐熱接着性を向上させたウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物を提供する。
【解決手段】イソシアネート化合物を含有するプレポリマーを含む主剤と、カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含む硬化剤と、を含む接着剤組成物であり、前記カルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、前記硬化剤中に含まれる前記ポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下であることを特徴とするウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物に関する。
自動車の組立作業において、フロントガラス等の取り付けは、通常、ガラスとホルダーと呼ばれる部材を接着させた後、ホルダー部分をボディに取り付けることにより行われている。このガラスとホルダーとの接着には、低温、高温、高湿度等の様々な条件下における高い接着強度、接着耐久性が要求される。
自動車の組立作業においては、接着剤単独で十分な接着性が得られない場合には、接着強度を向上させる目的で、接着面にあらかじめプライマー組成物を塗布した後、その上に接着剤等を塗布して十分な接着性を確保することが行われている。このようなプライマー組成物としては、従来よりポリエステルポリウレタンやアクリル樹脂のような造膜成分に、シランカップリング剤、ポリイソシアネート化合物、カーボンブラック等を配合したものがある。
ウレタン系接着剤として、ウレタン系接着剤組成物の硬化剤に2官能以上の活性水素含有化合物と水とを含有することにより、接着剤組成物の硬化性およびプライマー組成物と被着体との接着発現性が向上し、水による発泡も抑制できるので、硬化性および接着発現性に優れる接着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、自動車のボディには難接着性の塗装が施されることが増えており、このような難接着性塗板に対応するためプライマー組成物として、芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸と、ポリオール化合物とを反応させて得られる、分子内に少なくとも1つのヒドロキシ基を有するポリエステル樹脂と、イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート化合物とを含有するプライマー組成物が提案されている。このプライマー組成物は、難接着性塗板に対する接着性に優れ、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−31483号公報 特開2009−280682号公報
しかしながら、プライマー組成物を塗布し、その上に接着剤(例えばウインドウシーラント等)を塗布して接着させた後、高温環境下(例えば、80℃程度)で長時間熱老化をうけるとプライマーと接着剤との界面で剥離してしまう場合がある。
そのため、高温環境下でのプライマーと接着剤との接着性が十分に確保できる耐熱接着性を向上させた接着剤が望まれている。
本発明は、前記問題に鑑み、高温環境下における耐熱接着性を向上させたウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、次に示す(1)〜(4)である。
(1) イソシアネート化合物を含有するプレポリマーを含む主剤と、
カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含む硬化剤と、を含む接着剤組成物であり、
前記カルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、前記硬化剤中に含まれる前記ポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下であることを特徴とするウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
(2) 前記硬化剤は、水を含むことを特徴とする上記(1)に記載のウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
(3) 前記水は、前記主剤中の前記プレポリマー100質量%に対して0.05質量%以上1.5質量%以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
(4) 接着剤対象物に形成されるイソシアネート化合物を含むプライマー層に塗布されることを特徴とする上記(1)から(3)の何れか1つに記載のウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
本発明によれば、高温環境下における耐熱接着性を向上させることができる、という効果を奏することができる。
以下、この発明について詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
本実施形態に係るウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物(以下、「本実施形態の組成物」という。)は、イソシアネート化合物を含有するプレポリマーを含む主剤と、カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含む硬化剤と、を含む接着剤組成物であり、前記カルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、前記硬化剤中に含まれる前記ポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下である。
<主剤>
本実施形態の組成物に含まれる主剤は、イソシアネート化合物を含有するプレポリマーを含むことができる。
(プレポリマー)
本実施形態の組成物の主剤に含有されるプレポリマー(以下、「ウレタンプレポリマー」という)は、分子内に複数のイソシアネート基を分子末端に含有するポリマーである。ウレタンプレポリマーは、取り扱いの観点から室温で液状であるものが好ましい。ウレタンプレポリマーの作製方法は、特に制限されるものではなく、従来より公知の方法が挙げられる。ウレタンプレポリマーは、例えば、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを、イソシアネート基(NCO基)がヒドロキシ基(OH基)に対して過剰となるように反応させることにより得られる反応生成物である。ウレタンプレポリマーは、一般に、0.5質量%以上10質量%以下のNCO基を分子末端に含有するものである。このイソシアネート基は、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素のいずれに結合していてもよい。
ウレタンプレポリマーを作製する際に使用されるポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されない。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートのような芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)のような脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような脂環式ポリイソシアネート;ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物;これらのイソシアネート化合物のカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアネート化合物のイソシアヌレート変性ポリイソシアネート;これらのイソシアネート化合物と後述するポリオール化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマー;などが挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタンプレポリマーを作製する際に使用されるポリオール化合物は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、その他のポリオールのいずれであってもよい。また、これらのポリオールはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。ポリオール化合物として、具体的には、ポリプロピレンエーテルジオール、ポリエチレンエーテルジオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシブチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、ポリマーポリオール、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(ジエチレンアジペート)、ポリ(プロピレンアジペート)、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)、ポリ(ネオペンチレンアジペート)、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)、シリコーンポリオール等が挙げられる。また、ヒマシ油などの天然系のポリオール化合物を使用してもよい。
上記ウレタンプレポリマーを作製する際のポリオールとポリイソシアネートの量比は、例えば、ポリオール中のヒドロキシ基に対するポリイソシアネート中のイソシアネート基の当量比(NCO基/OH基)が、1.2〜2.2であるのが好ましく、1.5〜1.8であるのがより好ましい。
本実施形態の組成物の主剤に含まれるイソシアネート化合物を含有する1成分湿気硬化型ウレタン接着剤としては、例えば、横浜ゴム株式会社製、WS−222等を使用することができる。
<硬化剤>
本実施形態の組成物に含まれる硬化剤は、カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含むことができる。本実施形態の組成物の硬化剤に含まれるカルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、硬化剤中に含まれるポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。また本実施形態の組成物の硬化剤は、水を含んでもよい。
(カルボジイミド基を含有する化合物)
本実施形態の組成物の硬化剤に含有されるカルボジイミド基を含有する化合物(以下、「カルボジイミド化合物」という)は、カルボジイミド基(−N=C=N−)を有する化合物であれば特に制限されない。例えば、ポリカルボジイミド、モノカルボジイミドが挙げられる。なかでも、アミノ基との反応に優れるという観点から、ポリカルボジイミドが好ましい。
本実施形態の硬化剤に含有されるポリカルボジイミドは、分子鎖(例えば、ポリマー主鎖)中にカルボジイミド基を複数個有するものであれば、特に限定されない。
ポリカルボジイミドは、その作製方法について特に制限されるものではなく、従来より公知の方法が挙げられる。ポリカルボジイミドは、例えば、2分子以上のポリイソシアネート化合物とカルボジイミド化触媒(縮合触媒:例えばチタン触媒など)とを用いて、2個のイソシアネート基を脱炭酸反応させて−N=C=N−を形成させる方法によって作製することができる。例えば、ポリカルボジイミド化合物の作製の際に使用されるポリイソシアネート化合物およびカルボジイミド化触媒は特に制限されない。ポリイソシアネート化合物およびカルボジイミド化触媒は、例えば、従来公知のものを使用することができる。
ポリカルボジイミドとしては、例えば、ポリ[1,1−ジシクロヘキシルメタン(4,4−ジイソシアナート)]とシクロヘキシルアミンのウレア付加物などが挙げられる。ポリカルボジイミドの市販品としては、例えば、日清紡ケミカル株式会社製:水溶液タイプのポリカルボジイミド化合物であるカルボジライトV−02、カルボジライトV−04、カルボジライトSV−02、エマルジョンタイプとして、カルボジライトE−01、カルボジライトE−02、カルボジライトE−03A、カルボジライトE−04などが入手のし易さおよび操作性の面において好ましい態様として挙げられる。
ポリカルボジイミドは、水溶性、エマルジョン系であることが好ましく、水分散性であることがより好ましい。
ポリカルボジイミドは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態の硬化剤に含有されるモノカルボジイミドは、カルボジイミド基を1個有しているものであれば特に限定されない。具体的には、例えば、ジメチルカルボジイミド、ジエチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、2,2,6,6−テトラメチルジフェニルカルボジイミド、2,2,6,6−テトラエチルジフェニルカルボジイミド、2,2,6,6−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミドなどが挙げられる。
モノカルボジイミドは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(ポリオール化合物)
本実施形態の組成物の硬化剤に含有されるポリオール化合物は、特に限定されるものではない。ポリオール化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、その他のポリオールおよびこれらの混合ポリオール等が挙げられる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、4,4′−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4′−ジヒドロキシフェニルメタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールの1種または2種以上に、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキシドの1種または2種以上を付加して得られるポリエーテルポリオール;テトラヒドロフラン等の開環重合によって得られるポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルポリオール等が挙げられる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン等の低分子ポリオールの1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の低分子カルボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等のラクトンの開環重合体等が挙げられる。
上記アクリルポリオールとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、β−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種から得られるアクリルポリオール等が挙げられる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA等のジオール類の1種または2種以上と、ジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネートおよびホスゲンのうちの少なくとも1種とを反応させることにより得られるもの等が挙げられる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリマーポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の低分子ポリオールが挙げられる。
上述したポリオールは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ポリオールとしては、数平均分子量1000以上15000以下が好ましく、1000以上3000以下のポリエーテルポリオールがより好ましい。ポリエーテルポリオールの数平均分子量が上述の範囲であるとコストと物性との両面のバランスで優れる。
本実施形態の組成物の硬化剤に含まれるカルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、硬化剤中に含まれるポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
カルボジイミド基を含有する化合物の含有量が上記の範囲であると、本実施形態の組成物は、高温環境下における接着性に優れる。
本実施形態の組成物は、硬化剤にカルボジイミド基を含有する化合物を配合することにより、耐熱老化での接着性に優れる。硬化剤中にカルボジイミド基を含有する化合物を配合しない系は、熱老化によりプライマーと接着剤との結合形態が壊され、これが原因でプライマー接着剤間の剥離が発生する。一方、カルボジイミド基を含有する化合物を接着剤に配合した系は、カルボジイミドが熱によりプライマーと再結合を起こすため接着性がよい。すなわち、本実施形態の組成物は初期接着においてプライマー組成物中に含まれるイソシアネートと組成物中に含まれるアミノ基とがウレア結合を形成するのでプライマー組成物と接着することができる。しかし、高温環境(例えば、80℃程度)下に長時間おかれた(熱老化した)場合、例えば上記で形成されたウレア結合が熱分解を起こしてウレア結合が切れるため、接着性能が低下することがある。これに対して、本実施形態の組成物中にはカルボジイミド結合が形成されており、組成物中に含まれるイミド基とプライマー組成物中に含まれるアミノ基とが熱により反応して結合するため、高温環境下においてもプライマー組成物との接着性に優れることになる。
本実施形態の組成物の硬化剤に含まれる水は、主剤中に含まれるイソシアネート化合物を含有するプレポリマー100質量%に対して0.05質量%以上1.5質量%以下であることが好ましい。
本実施形態に係る組成物は、硬化剤に上記の範囲で水を成分として含むことにより、組成物の硬化反応を促進させるので硬化速度を速めることができる。
本実施形態の組成物は、上記必須成分以外にも、混合時において適した可使時間を確保できるものであれば、必要に応じて、溶剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料や染料等の着色剤、防カビ材、軟化剤、可塑剤、補強剤、充填剤、分散剤、脱水剤、硬化促進触媒、接着付与剤、貯蔵安定性改良剤(脱水剤)、加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤等の架橋剤等の各種添加剤等を含有することができる。添加剤等は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本実施形態の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本実施形態の組成物の作製方法は、特に限定されるものではない。例えば、上記の主剤と硬化剤と任意成分とをロータリー式ミキサー、スタティックミキサー等を用いて十分に混合する方法を用いることができる。
このように、本実施形態の組成物は、主剤と硬化剤とを含む接着剤組成物であり、硬化剤は、カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含むことで、高温環境下における耐熱接着性を向上させることができる。また、硬化剤に水を成分として含むことにより、組成物の硬化反応を促進させ硬化速度を速めることができる。
本実施形態の組成物は、カルボジイミド基を含有する化合物を含むため、熱による老化において、プライマーと接着剤との結合形態が壊された後もカルボジイミド基とプライマーの分解で生成したアミノ基とが熱により反応し、アミド基とイミド基が結合するため、高温環境下においても接着性能が低下することがない。
本実施形態の組成物の使用方法は、特に限定されるものではない。例えば、上記の主剤と硬化剤とをロータリー式ミキサー、スタティックミキサー等を用いて十分に混合した後、被着体に塗布後、非被着体と貼り合わせ、両被着体を圧着し、接着構造物を形成する。
本実施形態の組成物は、接着対象物に形成されたイソシアネート化合物を含むプライマー層の上に塗布される接着剤組成物である。
プライマーとしては、イソシアネート化合物を含有するものであれば特に限定されない。イソシアネート化合物を含有するプライマーとしては、例えば、横浜ゴム株式会社製、塗装面や樹脂用のプライマーとしてM(RC−50E)、ガラス用のプライマーとしてG(MS−90)を挙げることができる。
本実施形態における接着対象物は、主に自動車のボディとフロントガラス等のガラスが挙げられる。接着対象物へ接着剤組成物を塗布する方法は、特に限定されない。例えば、接着対象物に接着剤組成物を、刷毛等によって塗布する方法、又は、ガンによって塗布する方法を適宜選択することができる。
本実施形態の組成物は、ガラス、プラスチック、金属等の各種基材に対して良好な接着性を発現し、硬化後は、高温環境下に長期間おかれた場合でも接着性が低下することがなく、耐熱接着性に優れる。本実施形態の組成物は、このような特性を有することから、自動車、船舶、航空機、建築・土木、その他の工業製品に用いることができ、特に自動車のウインドウシーラントや接着剤として好適に用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
<硬化剤の作製>
表1に示す各成分を、同表に示す配合量(質量%)で、配合しこれらを均一に混合して、表1に示される各硬化剤を作製した。各々の各硬化剤における各成分の配合量(質量%)を表1に示す。
<接着剤組成物の作製>
主剤と硬化剤を表1に示す配合比(主剤:硬化剤)100:10で均一に混合して、表1に示される各組成物を作製した。各々の実施例、比較例における各成分の配合量(質量%)を表1に示す。
<評価>
上記で得られた各実施例および比較例の各組成物について、以下に示す方法で、硬化後の初期接着性、耐熱接着性(熱老化)、破壊形態の評価を行った。
(初期接着性)
初期接着性の評価は、電着塗板の接着面にプライマーを塗布した後、その上に上記で作製して得られた各実施例および比較例の各組成物を室温下で塗布し、両被着体を圧着し、接着構造物を形成し、20℃で3日間養生して硬化させた後に剪断強度を測定した。評価結果を下記表1に示す。
(耐熱接着性)
耐熱接着性(熱老化)の評価は、初期接着性で作製した20℃で3日間養生した試験体を、120℃の環境条件(オーブン中)に3日間放置して試験体に熱老化を加えた後、取り出して20℃で2時間以上放置した後に剪断強度を測定した。評価結果を下記表1に示す。
剪断強度の測定方法は、JIS K6850−1999に準じて、引張速度50m/分で剪断強度を測定した。被着材は、電着塗板(25×100×0.8mm)を2枚用い、接合部の長さは10mm、接着剤の厚みは3mmとした。
(破壊形態)
破壊形態の評価は、剪断試験における破壊形態を目視で観察した。接着面積に対する接着剤組成物の凝集破壊(CF)面積の割合(%)CFの割合が高いほど接着性に優れると評価した。例えば、接着面の面積に対して接着剤組成物の凝集破壊の面積の割合が100%であった場合を「CF100」と表記した。また接着剤組成物とプライマーとの間で界面剥離したものを「AF」と表記した。AFの割合が高いほど接着性に劣ると評価した。例えば、接着剤組成物−プライマー間の接着面積に対する界面剥離(AF)面積の割合(%)が100%であった場合を「AF100」と表記した。評価結果を下記表1に示す。
Figure 2013104018
表1に示す各実施例、比較例の各成分の詳細は以下のとおりである。
・主剤(イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー、ポリマー配合量40%):商品名「WS−222」、横浜ゴム株式会社製
・ポリオール化合物(3官能PPG):商品名「EXENOL5030」、数平均分子量5000、旭硝子株式会社製
・ポリオール化合物(3官能PPG):商品名「EXENOL3030」、数平均分子量3000、旭硝子株式会社製
・親水性シリカ(親水性ヒュームドシリカ):商品名「レオロシールQS−102S」、比表面積200m/g、株式会社トクヤマ製
・重質炭酸カルシウム:商品名「スーパーS」、丸尾カルシウム株式会社製
・表面処理炭酸カルシウム:商品名「カルファイン200」、丸尾カルシウム株式会社製
・水:通常の上水
・水性ポリカルボジイミド1(水溶性タイプ、樹脂成分40%):商品名「カルボジライトV−02」、日清紡ケミカル株式会社製
・水性ポリカルボジイミド2(水溶性タイプ、樹脂成分40%):商品名「カルボジライトV−04」、日清紡ケミカル株式会社製
表1に示す結果から、実施例1から4では、何れも初期接着性の剪断強度が4.7MPa以上、耐熱接着性の剪断強度が3.4MPa以上あり接着性に優れ、また、破壊形態も初期接着性および耐熱接着性の何れも凝集破壊CF100であった。よって、実施例1から4の接着剤組成物は何れも初期接着性、および耐熱接着性(熱老化)に優れることが確認された。
これに対して、比較例1から3では、何れも初期接着性の剪断強度が4.5MPa、破壊形態がCF100であったが、耐熱接着性の剪断強度が1.9MPa以下であり、破壊形態が何れもプライマーと接着剤組成物との間での界面剥離(AF)であった。よって、比較例1から3の接着剤組成物は何れも耐熱接着性(熱老化)に劣ることが確認された。
よって、実施例1から4の接着剤組成物の方が、比較例1から3の接着剤組成物と比べて、硬化物の強度も高く、耐熱接着性(熱老化)に優れることから、高温環境下においても耐熱接着性が良好であることが判明した。
本実施形態の組成物は、実施例1から4のように、イソシアネート化合物を含有するプレポリマーを含む主剤と、カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含む硬化剤と、を含む接着剤組成物であり、前記カルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、前記硬化剤中に含まれる前記ポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下の組成物である。これにより、得られる接着剤組成物は、耐熱接着性を向上させることができることから、ウインドウシーラントや接着剤として信頼性の高い接着剤組成物を得ることができることが判明した。
以上のように、本発明に係る接着剤組成物は、硬化速度を速め、高温環境下における耐熱接着性を向上させることができるため、ウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物として用いるのに適している。

Claims (4)

  1. イソシアネート化合物を含有するプレポリマーを含む主剤と、
    カルボジイミド基を含有する化合物とポリオール化合物とを含む硬化剤と、を含む接着剤組成物であり、
    前記カルボジイミド基を含有する化合物の含有量は、前記硬化剤中に含まれる前記ポリオール化合物100質量%に対して1.5質量%以上10質量%以下であることを特徴とするウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
  2. 前記硬化剤は、水を含むことを特徴とする請求項1に記載のウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
  3. 前記水は、前記主剤中の前記プレポリマー100質量%に対して0.05質量%以上1.5質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
  4. 接着剤対象物に形成されるイソシアネート化合物を含むプライマー層に塗布されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のウインドウシーラント用ウレタン系接着剤組成物。
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