JP2007196631A - 感熱記録材料 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、保存性の改善された感熱記録材料に関し、詳しくは、特定のリン酸アミド化合物を含有することにより、発色感度に優れるばかりでなく、耐水性、耐光性及び耐油性等の保存性の改善された感熱記録材料に関する。
感熱記録材料は、通常無色ないし淡色の発色性物質と熱の作用を受けると該発色性物質を発色させる顕色剤とを、増感剤、バインダー及びその他の添加剤とともに、紙、合成紙、プラスチックフィルムもしくはシート等の支持体表面に塗布することにより製造されている。そして、記録装置において、サーマルヘッドや熱ペン等の発熱素子が接触したときに、発色性物質と顕色剤が反応して黒色等に発色して記録される。かかる感熱記録材料は、他の記録材料に比較して現像や定着等の煩雑な処理を施すことなく、比較的な簡単な装置でしかも短時間で記録が得られること、騒音の発生が少ないことや環境汚染が少ないこと、コストが安いこと等の利点があるため、図書、文書等の複写ばかりでなく、各種計測用記録紙、コンピューター、ファクシミリ、テレックス、乗車券等自動販売機、プリペイドカード、ラベル等の記録材料として広く使用されている。
従来の感熱記録材料においては、発色性物質(ロイコ染料)、これを熱的に発色させる顕色剤及び必要に応じて用いられる増感剤を適切に組み合わせて用いることにより、初期の発色感度及び地肌部の汚れ(地肌カブリ)の観点からは実用上満足しえるものが得られている。
しかしながら、これらの感熱記録材料を日光や照明等に長時間暴露した場合には、発色部がかすんだりあるいは消えてしまったり、地肌部が黄変したりすることがあり、ファクシミリ受信紙やワープロ、パソコン等のプリントアウトしたものを卓上に放置した場合には、記録画像が不鮮明となり、文書保存面でも問題となっている。
さらに、従来の感熱記録材料は、耐光性に劣るばかりでなく、高温及び/又は多湿の条件下に保存した場合にも同様に、発色部が消色したり地肌カブリが発生したりすることがあり、感熱記録材料の保存性に関して、さらなる改善が望まれていた。
これまで顕色剤として、一般的にはフェノール化合物が多く用いられてきたが、保存安定性を改善するため、フェノール構造を持たない顕色剤(非フェノール型顕色剤)を含有させた感熱記録材料の提案もなされており、例えば、下記特許1には、ウレアウレタン化合物顕色剤を含有する感熱記録材料が開示されており、下記特許文献2には、顕色剤としてスルホニル(チオ)尿素化合物を含む感熱記録体が開示されており、下記特許文献3には、顕色剤としてウレアウレタン化合物を含有する感熱記録体が開示されている。しかしながら、これらの化合物を含有する感熱記録材料は、発色感度が十分とはいえず、発色部の保存安定性も十分ではない等、実用上は満足できるものとは云えなかった。
また、下記特許文献4には、リン酸アミド化合物を用いた難燃性エポキシ樹脂組成物が提案されているが、該リン酸アミド化合物を感熱記録材料に用いることができる旨は記載も示唆もされていない。
従って、本発明の目的は、初期の発色感度に優れ、且つ保存安定性に優れた感熱記録材料を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため検討を重ねた結果、特定の分子構造を有するリン酸アミド化合物を用いることにより、初期の発色感度に優れ、且つ保存安定性にも優れた感熱記録材料が得られることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、感熱記録層中に、下記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物を含有することを特徴とする感熱記録材料を提供することにより、上記課題を解決したものである。
本発明によれば、過酷な条件下に保存した後にも、発色部の消色及び地肌部の変色の少ない、保存安定性に優れた感熱記録材料が得られる。
以下、本発明の感熱記録材料の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本発明に係るリン酸アミド化合物において、上記一般式(I)におけるR1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 で表される炭素原子数1〜5のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル等が挙げられ、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 で表される炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセン−1−イル、フェナントレン−1−イル等が挙げられ、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 及びR8 で表される炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、2−フェニルプロパン、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等が挙げられ、R 9 で表される炭素原子数1〜4のアルキリデン基としては、メチレン、エチリデン、プロピリデン、ブチリデン等が挙げられ、Rで表される1級アミノ基を1個有する有機残基を与えるアミノ化合物としては、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン;シクロヘキシルアミン等のシクロアルキルアミン;ベンジルアミン等のアリールアルキルアミン;アニリン、2,6−ジメチルアニリン等の芳香族アミンの他、アミノフェノール、アミノ安息香酸等のアミン以外のエポキシ基と反応する官能基を有する化合物等が挙げられ、Rで表される1級アミノ基を2個有する有機残基を与えるアミノ化合物としては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン;イソホロンジアミン、1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、1−アミノ−1−メチル−4−(2−アミノ−2−メチルエチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシルメタン)等のシクロアルキル基を有する脂肪族ジアミン;ポリプロピレンオキサイド−α,ω−ジアミン、1,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロウンデカン等のエーテル結合を有する脂肪族ジアミン化合物;p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)メタン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、4−アミノフェニル−4’−アミノフェニルアミド、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン等の芳香族ジアミン化合物;1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン等の芳香環を有する脂肪族ジアミン化合物等が挙げられる。
上記一般式(I)において、Rで表される1級アミノ基を3個有する有機残基を与えるアミノ化合物としては、例えば、下記一般式(IV)で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(IV)においてR12で表される3価の有機基としては、例えば、以下の有機基が挙げられる。
上記一般式(IV)中、Z2 及びZ3 で表されるアルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられ、アルキレンオキシ基としては、上記アルキレン基に対応する基が挙げられる。
上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物の中でも、下記一般式(II)、特に下記式(III) で表される化合物が、安価に製造することができ、初期の発色感度及び保存安定性に優れた感熱記録材料を与えるので、好ましい。
上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物としては、より具体的には、例えば、以下の化合物No.1〜33が挙げられる。但し、本発明は以下の例示により何ら制限されるものではない。
本発明に係る上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物は、その製造方法によって特に限定されず、周知一般の反応を利用した方法で得ることができる。該リン酸アミド化合物は、例えば、ジフェニルリン酸クロリド等のオキシ塩化リンとアミン化合物とを反応させることにより容易に得られる。
本発明の感熱記録材料は、感熱記録層及び支持体からなり、該感熱記録層中に、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物の少なくとも一種を含有するものである。上記感熱記録層は、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物と発色剤とにより形成され、更に必要に応じて、増感剤、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物以外の他の顕色剤、保存安定剤、充填剤、結合剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、金属石けん類、ハイドロタルサイト類、可塑剤、アマイド類、ワックス類、酸化防止剤、耐水化剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤、蛍光染料、抗菌剤、抗黴剤、防腐剤等を添加して形成することができる。
本発明の感熱記録材料は、感熱記録層中に、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物を、0.1〜50質量%、特に1.0〜10質量%含有させることが好ましく、且つ上記発色剤100質量部に対し、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物を10〜1000質量部、特に100〜500質量部含有させることが好ましい。
本発明の感熱記録材料は、感熱記録層中に、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物を、0.1〜50質量%、特に1.0〜10質量%含有させることが好ましく、且つ上記発色剤100質量部に対し、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物を10〜1000質量部、特に100〜500質量部含有させることが好ましい。
上記発色剤としては、通常無色ないし淡色の各種周知の染料を挙げることができ、一般の記録材料等に用いられているものであれば特に制限を受けるものではない。該発色剤の具体例としては、例えば、(i)3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インドリル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)ビニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のトリアリールメタン系化合物;
(ii) 4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系化合物;
(iii)ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン等のキサンテン系化合物;
(iii)ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン等のキサンテン系化合物;
(iv) ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系化合物;
(v)3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロジベンゾピラン等のスピロ系化合物;
(vi)その他、3,5’,6−トリス(ジメチルアミノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1’−(3’H)−イソベンゾフラン〕−3’−オン、1,1−ビス〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロ(3H)イソベンゾフラン−3−オン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、フェノキサジン誘導体等が挙げられ、また、これらの発色剤は数種類を混合して用いることもできる。
(v)3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロジベンゾピラン等のスピロ系化合物;
(vi)その他、3,5’,6−トリス(ジメチルアミノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1’−(3’H)−イソベンゾフラン〕−3’−オン、1,1−ビス〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロ(3H)イソベンゾフラン−3−オン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、フェノキサジン誘導体等が挙げられ、また、これらの発色剤は数種類を混合して用いることもできる。
これら(i) 〜(vi)の例示のうち、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン等が好ましく用いられる。また、本発明の感熱記録材料には必要に応じて、脂肪族第二鉄等のキレート発色剤を併用してもよい。
上記発色剤の使用量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
上記発色剤の使用量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
本発明の感熱記録材料に必要に応じて添加することができる上記増感剤としては、例えば、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息香酸亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等の有機酸の金属塩;ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、ステアリン酸メチロールアミド、ステアロイル尿素、アセトアニリド、アセトトルイジド、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸−o−クロロアニリド、ベンゾイル酢酸アニリド、安息香酸ステアリルアミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミド等のアミド化合物;1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、p−ベンジロキシビフェニル、ジフェニルカーボネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネート、ジベンジルオキザレート、ビス(4−メチルベンジル)オキザレート、ビス(4−クロロベンジル)オキザレート、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベンジル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、メチレンベンゾエート、1,4−ビス(2−ビニロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフタレン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチルフタレート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチル)、テレフタル酸(2−ヒドロキシプロピル)、ジベンゾイルメタン、ジフェニルスルホン、p−トルエンスルホン酸アニリド、4−メチルフェノキシ−p−ビフェニル、4−クロロフェニルフェニルスルホン等を挙げることができる。これらのうち特にテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジ(2−ヒドロキシエチル)、テレフタル酸(2−ヒドロキシプロピル)、ビス(4−メチルベンジル)オキザレート、ビス(4−クロロベンジル)オキザレート、アセト酢酸−o−クロロアニリド、ジフェニルスルホン、ステアリン酸アミト゛、ステアリン酸メチロールアミド等が好ましく用いられる。これらの増感剤は単独で用いてもよく、また発色感度を高めるために二種類以上を併用することも可能である。
上記増感剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
上記増感剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
本発明の感熱記録材料に必要に応じて添加することができる上記のリン酸アミド化合物以外の他の顕色剤としては、例えば、p−オクチルフェノール、p−第三ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフトール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテコール、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス−((3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノール、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸、2,4−ジヒドロキシベンズアニリド、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシベンズアニリド、2,4−ジヒドロキシ−2’,4’−ジメチルベンズアニリド、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシ−5’−メチルベンズアニリド、ビス(4−(2,4−ジヒドロキシフェニルカルボニルアミノ)−3−メトキシフェニル)メタン、4−メチルベンゼンスルホン酸−2−ヒドロキシアニリド等のフェノール類、ノボラックフェノール等のフェノール樹脂類、レゾルシノール類、安息香酸等の有機カルボン酸又はその金属塩、サリチル酸誘導体又はその金属塩、N,N−ジアリールチオ尿素誘導体、スルホニルウレア誘導体、ウレタンウレア化合物、スルホンアミド化合物等が挙げられる。これらの他の顕色剤は単独で用いてもよく、また発色感度を高めるために二種類以上を併用することも可能である。
上記他の顕色剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
上記他の顕色剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
本発明の感熱記録材料に必要に応じて添加することができる上記保存安定剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)等のヒンダードフェノール化合物、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェート等が挙げられる。これらの保存安定剤は単独で用いてもよく、また二種類以上を併用することも可能である。
上記保存安定剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜1.0質量%であることがより好ましい。
上記保存安定剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜1.0質量%であることがより好ましい。
本発明の感熱記録材料に必要に応じて添加することができる上記充填剤としては、カオリン、シリカ、珪藻土、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、メラミン、ポリスチレン樹脂等が挙げられ、上記結合剤としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、でんぷん類、ゼラチン、カゼイン、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリウレタン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体あるいはこれらの変性物等の結合剤が挙げられる。
上記充填剤又は上記結合剤を添加する場合、上記充填剤の添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましく、上記結合剤の添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
上記充填剤又は上記結合剤を添加する場合、上記充填剤の添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましく、上記結合剤の添加量は、感熱記録層中、0.1〜50質量%であることが好ましく、1.0〜10質量%であることがより好ましい。
さらに、本発明の感熱記録材料に特に高度の耐光性や地肌部の保存安定性が要求される場合には、上記感熱記録層中に、公知のヒンダードアミン系光安定剤及び/又は紫外線吸収剤を一種類又は二種類以上添加することもできる。
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジシクロ−s−トリアジン/N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物等が挙げられる。
上記ヒンダードアミン系光安定剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜1.0質量%であることがより好ましい。
上記ヒンダードアミン系光安定剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜1.0質量%であることがより好ましい。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−C12〜13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3−アリルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩又は金属キレート、特にニッケル又はクロムの塩又はキレート類等が挙げられるが、特に、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類が好ましい。
上記紫外線吸収剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜1.0質量%であることがより好ましい。
上記紫外線吸収剤を添加する場合、その添加量は、感熱記録層中、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.1〜1.0質量%であることがより好ましい。
本発明の感熱記録材料において、上記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物、発色剤、必要に応じて用いられる増感剤、他の顕色剤、保存安定剤等は、通常、ボールミル、アトライター、サンドグラインダー等の磨砕機あるいは適当な乳化装置により微粒子化され、目的に応じてさらに各種添加剤を加えて塗液として調製され、該塗液を、紙、不織布、金属箔あるいは各種フィルム類等の任意の支持体に塗布することによって本発明の感熱記録材料を得ることができる。
本発明の感熱記録材料には、より高い保存安定性を付与する目的でオーバーコート層を設けてもよく、また、発色感度を向上させるためにアンダーコート層を設けてもよい。
上記オーバーコート層としては、例えば、光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂等を塗布した後、硬化させて皮膜を形成するか、皮膜の形成が可能なラテックスや水溶性高分子をコーティングして形成され、エポキシ化合物等の架橋剤又は硬化剤の他、上記の各種添加剤を併用してもよい。コーティングには、公知のいかなる方法を用いてもよく、コート層の厚さも何ら限定されるものではなく、所望の性能になるように適宣選択される。また、上記アンダーコート層としては、例えば、無機顔料及び/又は有機顔料と接着剤とを主成分とする層、発泡性フィラーと接着剤とを主成分とする層、粒状及び/又は繊維状の無機及び/又は有機中空材料と接着剤とを主成分とする層、水溶性高分子又は水分散性高分子化合物を含有する水溶液を機械的に発泡させて得た塗液で形成された発泡層等の断熱性に優れた素材を用いることにより、少ないエネルギーによる発色が可能となる。該アンダーコート層においてもそのコーティング方法やコート層の厚さは特に制限されるものではなく、所望の性能になるように適宣選択される。
本発明の感熱記録材料は、各種計測用記録紙、コンピューター、ファクシミリ、テレックス、乗車券等自動販売機、プリペイドカード、ラベル、レシート等の感熱記録材料が応用される各種用途に用いることができる。
以下、製造例及び実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
下記製造例は、本発明に係るリン酸アミド化合物の製造例を示し、また、下記実施例1及び2は、本発明に係るリン酸アミド化合物を用いた本発明の感熱記録材料の実施例を示す。
下記製造例は、本発明に係るリン酸アミド化合物の製造例を示し、また、下記実施例1及び2は、本発明に係るリン酸アミド化合物を用いた本発明の感熱記録材料の実施例を示す。
[製造例] 化合物No.1の合成
1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン136.2g(1モル)及びトリエチルアミン111.3g(1.1モル)をTHF200mlに溶解し、これに、10℃以下でジフェニルリン酸クロリド537.2g(2モル)のTHF溶液1000mlを2時間かけて滴下した。室温で1時間撹拌後、加熱還流下で3時間撹拌した。トルエン300mlを加え、水洗してトリエチルアミン塩酸塩を取り除き、溶媒を留去してエタノール300mlから再結晶し、白色固体の化合物No.1を504g(収率84%)得た。
1,3−ビス(アミノメチル)ベンゼン136.2g(1モル)及びトリエチルアミン111.3g(1.1モル)をTHF200mlに溶解し、これに、10℃以下でジフェニルリン酸クロリド537.2g(2モル)のTHF溶液1000mlを2時間かけて滴下した。室温で1時間撹拌後、加熱還流下で3時間撹拌した。トルエン300mlを加え、水洗してトリエチルアミン塩酸塩を取り除き、溶媒を留去してエタノール300mlから再結晶し、白色固体の化合物No.1を504g(収率84%)得た。
下記実施例で使用したその他の試料化合物も、上記製造例と同様にして得た。
[実施例1] 感熱記録材料の調製及び評価
発色剤である3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン20g、及び10質量%ポリビニルアルコール水溶液100gを、ボールミルで十分に粉砕して分散液Aとした。また、増感剤であるビス(4−メチルベンジル)オキザレート20g、及び10質量%ポリビニルアルコール水溶液100gを、ボールミルで十分に粉砕して分散液Bとした。さらに、顕色剤である試料化合物(下記表1及び表2記載)20g(試料化合物を2種併用した場合は各10gずつ)、及び10質量%ポリビニルアルコール水溶液100gを、ボールミルで十分に粉砕して分散液Cとした。
上記の分散液A、B及びCをそれぞれ1:2:2の質量比で混合し、この混合液200gに対し炭酸カルシウム50gを添加し、十分に分散させて塗液とし、得られた塗液を50g/ m2 の基紙上に厚さ32μmで塗布し、乾燥して感熱記録材料を調製した。
得られた感熱記録材料を用い、感熱印字装置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いてパルス幅0.8msecで印字して発色させた。
発色剤である3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン20g、及び10質量%ポリビニルアルコール水溶液100gを、ボールミルで十分に粉砕して分散液Aとした。また、増感剤であるビス(4−メチルベンジル)オキザレート20g、及び10質量%ポリビニルアルコール水溶液100gを、ボールミルで十分に粉砕して分散液Bとした。さらに、顕色剤である試料化合物(下記表1及び表2記載)20g(試料化合物を2種併用した場合は各10gずつ)、及び10質量%ポリビニルアルコール水溶液100gを、ボールミルで十分に粉砕して分散液Cとした。
上記の分散液A、B及びCをそれぞれ1:2:2の質量比で混合し、この混合液200gに対し炭酸カルシウム50gを添加し、十分に分散させて塗液とし、得られた塗液を50g/ m2 の基紙上に厚さ32μmで塗布し、乾燥して感熱記録材料を調製した。
得られた感熱記録材料を用い、感熱印字装置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いてパルス幅0.8msecで印字して発色させた。
上記の発色させた感熱記録材料について、下記の方法により保存試験を行なった。それらの結果を下記表1及び表2に示す。尚、発色部の濃度(記録像の発色濃度)及び地肌部の濃度は、マクベス濃度計(マクベス社製RD−933型)により測定した。
<耐熱保存安定性評価>
60℃、乾燥の条件下で24時間保存し、地肌部及び発色部の濃度を測定した。
<耐光保存安定性評価>
得られた感熱記録材料をカーボンアークフェードメーター中に入れ、6時間照射した後の発色部の濃度を測定した。尚、地肌部の濃度については黄色フィルターを用いた。
<耐油性保存安定性評価>
得られた感熱記録材料の地肌部及び発色部にジオクチルフタレートをスタンプし、40℃、乾燥の条件下で24時間保存した後の地肌部及び発色部の濃度を測定した。
<耐熱保存安定性評価>
60℃、乾燥の条件下で24時間保存し、地肌部及び発色部の濃度を測定した。
<耐光保存安定性評価>
得られた感熱記録材料をカーボンアークフェードメーター中に入れ、6時間照射した後の発色部の濃度を測定した。尚、地肌部の濃度については黄色フィルターを用いた。
<耐油性保存安定性評価>
得られた感熱記録材料の地肌部及び発色部にジオクチルフタレートをスタンプし、40℃、乾燥の条件下で24時間保存した後の地肌部及び発色部の濃度を測定した。
[実施例2] 感熱記録材料の調製及び評価
増感剤としてジフェニルスルホンを用い、顕色剤として下記表3に記載の試料化合物(試料化合物を2種併用した場合は各10gずつ)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を調製し、評価を行った。その結果を下記表3に示す。
増感剤としてジフェニルスルホンを用い、顕色剤として下記表3に記載の試料化合物(試料化合物を2種併用した場合は各10gずつ)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を調製し、評価を行った。その結果を下記表3に示す。
上記表1〜3から明らかなように、本発明に係るリン酸アミド化合物を含有する実施例の感熱記録材料は、何れも、初期の発色感度が良好でかつ保存安定性に優れており、保存試験後においても発色部の褪色及び地肌カブリが極めて少ない。
これに比較して、本発明に係るリン酸アミド化合物を含有しない比較例の感熱記録材料は、何れも、発色部の濃度低下が著しく、感熱記録材料の保存安定性は満足できるものではない。
これに比較して、本発明に係るリン酸アミド化合物を含有しない比較例の感熱記録材料は、何れも、発色部の濃度低下が著しく、感熱記録材料の保存安定性は満足できるものではない。
Claims (3)
- 感熱記録層中に、下記一般式(I)で表されるリン酸アミド化合物を含有することを特徴とする感熱記録材料。
- 上記リン酸アミド化合物が下記一般式(II)で表される化合物である請求項1記載の感熱記録材料。
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- 2006-01-30 JP JP2006020968A patent/JP2007196631A/ja active Pending
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