JP2010094986A - 感熱記録材料 - Google Patents

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宏 東松
Shinji Okada
真治 岡田
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秀夫 相原
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Abstract

【課題】医療用の感熱記録材料における、白色度、記録濃度が低く、発色色調が赤系の黒、あるいは緑系の黒発色である問題と、光による画像の変色、退色が大きいという問題の両方を改善し、銀塩タイプの印画紙と同程度の記録濃度、発色色調を有し、耐光性の優れた医療用の感熱記録材料を提供する。
【解決手段】支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料において、感熱記録層に黒発色のロイコ染料として少なくとも3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有し、且つ、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランよりも融点の低い赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料を少なくとも一種ずつ含有し、赤発色と青発色のロイコ染料の合計が全ロイコ染料中の3〜15質量%であることを特徴とする感熱記録材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応等を利用した感熱記録材料に関するものであり、更に詳しく述べるなら、医療画像用の感熱記録材料に関するものである。
感熱記録体は一般に紙、合成紙、またはプラスチックフィルムなどからなる支持体の片面上に、電子供与性ロイコ染料のような無色または淡色の発色性物質と、電子受容性のフェノール性化合物などのような有機酸性顕色剤と、結着剤とを主成分として含む感熱発色層を設けたものであって、これら発色性染料と顕色剤とを熱エネルギーによって反応させて発色記録画像を得ることができる。
このような感熱記録体は、記録装置がコンパクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であることなどの利点を有し、このため電子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券売機、科学計測機、CADのプリンター、プロッター、あるいはCRT医療計測用のプリンター等の用途に広く使用されている。
また、近年医療分野を中心に銀塩X線フィルムの湿式プロセスに起因する廃液処理問題及び画像のデジタル化の流れから、簡易にアウトプットできるドライフィルムのシステムが求められており、そのような流れの中で感熱プロセスにおいてもそのプロセスの簡便さから医療分野で使用できる感熱記録フィルムが求められている。
一般に医療用の感熱記録材料には、記録材料全体の透光性が非常に低いかあるいは全くなく、形成した画像を光の反射で観る反射型と、記録材料全体の透光性があってその透光性を利用する透過型がある。
反射型の医療画像に要求される特性は、耐水性、引張強度、記録画像の均一性、高解像度、寸法安定性、細線記録であるため、反射型医療用感熱記録材料には複層構造を有する合成紙が使用されている。
また、記録濃度が高く、全濃度域で純黒な発色色調であり、光による画像が変色、退色しないことが望まれている。
しかし、発色色調、光による画像の変色、退色(耐光性)は大部分がロイコ染料と顕色剤の組合せによって決まってしまう傾向がある。発色色調は、単独の黒発色ロイコ染料だけでは、赤系の黒、あるいは緑系の黒発色となり、好ましい色調が得られない問題があった。
耐光性に関しても、医療画像において必要な中間調(ハーフトーン)部が変色、退色が大きいという問題があった。
特許文献1においては、単独の黒発色ロイコ染料だけでは、発色色調が赤系の黒、あるいは緑系の黒発色となる問題を改善する方法として、感熱発色層のロイコ染料として黒発色のロイコ染料のほか、該ロイコ染料の融点より高い融点を有する青発色及び赤発色のロイコ染料を含有するものであって、JIS P 8123に準じて測定した感熱記録体の白紙部の白色度を80%以上とし、かつ、白紙から最高濃度の間をほぼ等間隔の濃度差で10段階になるようにベタ印字を行ない、JIS Z 8729に準じて測定した印字部の色調を表すa*値を−2.0〜+10.0、およびb*値を−8.0〜+2.0の範囲とすることにより、違和感のない発色色調を得ることができるものとして提案している。
しかし、この感熱記録材料においては発色色調が全ての濃度領域で純粋な黒調を有しているとは言い難く、また中間調(ハーフトーン)の光による変色が大きいという問題がある。
特許文献2においては、黒発色のロイコ染料と赤発色のロイコ染料を含有し、また黒発色のロイコ染料として少なくとも3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有した感熱記録材料であって、黒発色のロイコ染料と赤発色のロイコ染料を重量比率で1:0.005〜0.02で含有し、かつJIS Z8729に準じて測定した記録面の地肌部の色調が、a*値が±0.0〜+1.5、b*値が−2.0〜+1.0の範囲、また、発色部の色調が、a*値が−2.0〜+2.0、b*値が−1.5〜+1.0の範囲にあることにより、発色色調が全ての濃度領域で純粋な黒調を有することを提案している。
しかし、この感熱記録材料においては発色色調が全ての濃度領域で純粋な黒調を有しているが、中間調(ハーフトーン)の光による変色が大きいという問題がある。
本発明は、形成した画像を光の反射で観る反射型の医療用の感熱記録材料における白色度、記録濃度が低く、発色色調が赤系の黒、あるいは緑系の黒発色である問題と、光による画像の変色、退色が大きいという問題の両方を改善し、銀塩タイプの印画紙と同程度の記録濃度、発色色調を有し、耐光性の優れた医療用の感熱記録材料を提供しようとするものである。
医療用画像には低濃度域から高濃度域までの画像があり、全濃度域で発色色調を純黒にする必要があり、また、全濃度域で光に対する変色が少ないことが必要である。
発色色調及び耐光性は、発色剤であるロイコ染料と顕色剤の組合せによって決まる。
発色色調が好ましくない場合、その色調と補色の関係にある他の染料を配合して調色することは一般的に実施されていることであるが、感熱記録材料の場合、ロイコ染料の融点が異なるため、単に発色色調の異なるロイコ染料を混合するだけでは目標とする色調を得ることができなかった。
また、発色色調を純黒にするためだけに黒発色、赤発色、青発色のロイコ染料を組み合わせても、画像の耐光性の問題は改善することができず、発色色調と耐光性を両立する方法を見出す必要があった。
そこで、本発明者らは、低濃度域から高濃度域までの全濃度域で発色色調を純黒にするという要件と全濃度域で光に対する変色が少ないという要件の二つを両立させるための方法について鋭意検討を進めた結果、支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料において、感熱記録層に黒発色のロイコ染料として少なくとも3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有し、且つ、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランよりも融点の低い赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料を少なくとも一種ずつ含有し、赤発色と青発色のロイコ染料の合計が全ロイコ染料中の5〜10質量%とすることにより、銀塩タイプの印画紙と同程度の記録濃度、発色色調を有し、耐光性の優れた医療用の感熱記録材料を提供することが可能であることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
(1)支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料において、感熱記録層に黒発色のロイコ染料として少なくとも3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有し、且つ、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランよりも融点の低い赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料を少なくとも一種ずつ含有し、赤発色と青発色のロイコ染料の合計が全ロイコ染料中の3〜15質量%であることを特徴とする感熱記録材料。
(2)赤発色のロイコ染料として下記式(1)で表される化合物を用いることを特徴とする前記(1)記載の感熱記録材料。
Figure 2010094986
(3)青発色のロイコ染料として下記式(2)で表される化合物を用いることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の感熱記録材料。
Figure 2010094986
(4)顕色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを用いること特徴とする前記(1)〜(3)いずれかに記載の感熱記録材料。
(5)保存安定剤として1.1.3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンを用いること特徴とする前記(4)に記載の感熱記録材料。
(6)支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料の最上層のJIS−P−8142に基づく表面光沢度{GS(75゜)}が40%以上であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の感熱記録材料。
本発明により、低濃度域から高濃度域までの全濃度域で発色色調を純黒であり、且つ全濃度域で光にする変色が少ない医療画像用の感熱記録材料を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(感熱記録層)
本発明において支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料において、感熱記録層に黒発色のロイコ染料として少なくとも3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランが使用される。これは、黒発色のロイコ染料の中で3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランが耐光性に優れ、特に中間調以下の画像の耐光性に優れる為である。
また、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは緑系黒発色であるため、発色色調を純黒に調整するために、赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料を少なくとも一種ずつ使用する。この場合、赤発色のロイコ染料及び青発色のロイコ染料の融点が黒発色のロイコ染料よりも融点が高いと、低濃度域で赤発色のロイコ染料及び青発色のロイコ染料が発色しないため、黒発色のロイコ染料のみの緑系の黒発色色調となってしまうため、目的としている全濃度域での純黒画像が得られない。
従って、赤発色のロイコ染料及び青発色のロイコ染料の融点を黒発色のロイコ染料である3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランの融点(207℃)よりも低くし、低濃度域では、赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料が両方発色することにより純黒となるようにする。
赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料を少なくとも一種ずつ使用するが、赤発色と青発色のロイコ染料の合計が全ロイコ染料中の3〜15質量%となるようにする。赤発色と青発色のロイコ染料の合計は全ロイコ染料中の5〜10質量%がより好ましい。
これは、黒発色のロイコ染料に比べ、赤発色と青発色のロイコ染料の方が光に対する変色、退色が大きい為、赤発色と青発色のロイコ染料の合計が15質量%を超えると耐光性が悪くなる為である。また、3質量%未満となると、発色色調の調整に対して純黒を達成できない。
また、赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料の比率は、質量比で5:95〜95:5が好ましい。
赤発色のロイコ染料としては、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、ローダミン−Bオルトクロロアニリノラクタム、3,6‐ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム、6−ジエチルアミノ−ベンゾ−フルオラン、下記式(A)で表される9−(N−エチル−N−イソぺンチルアミノ)スピロ[ベンゾ(a)キサンテン−12、3’−フタリド](融点174℃)、下記式(B)で表される3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド(融点:162℃)等を用いることもできるが、下記式(1)で表される染料(融点175℃)が光による変色が少ない為、好ましい。
Figure 2010094986
Figure 2010094986
青発色のロイコ染料としては下記式(2)で表される染料(融点180℃)、下記式(C)で表される染料(融点139℃)、BLUE−63(融点160℃)、BLUE−502(融点139℃)、BLUE−503(融点142℃)(以上山本化成(株)社製)等を用いることができるが、下記式(2)で表される染料が発色濃度が少量で高いため、好ましい。
Figure 2010094986
Figure 2010094986
また、黒発色のロイコ染料として、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン以外のものも併用しても良い。例えば、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(メタトリフルオロメチル)アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,Nジブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等のフルオラン系染料などがある。
本発明において支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料において、感熱記録層の顕色剤として前記ロイコ染料に対して加熱時に反応してこれを発色させる種々の電子受容性物質が適用され、その具体例を示すと、以下に示すようなフェノール性物質、有機または無機酸性物質あるいはそれらエステルや塩などが挙げられる。
例えば、没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロへキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1’−イノプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4,4’−シクロへキシリデンビスフェノール、4,4’−シクロへキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2’−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−tert−オクチルカテコール、2,2’−メチルンビス(4−クロロフェノール)、2,2’−メチルンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2,−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−o−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−クロロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4−ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸m−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸n−プロピル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3,5−ジオキサへプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)3−オキサヘプタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−tert−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−フェノキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(m−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(p−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(O−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−(p−クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホン、ビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどがある。
中でも4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンが黒発色のロイコ染料3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランとの組み合わせで発色濃度、発色色調において好ましい。
また、保存安定剤としては公知の保存安定剤を用いることができるが、1.1.3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンを顕色剤である4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンと併用して使用すると、画像保存性において耐熱性、耐湿性が向上し、好ましい。
また、本発明の感熱記録層においては、前記ロイコ染料及び顕色剤と共に、必要に応じ、更に、この種の感熱記録材料に慣用される補助添加成分、例えば、水溶性高分子及び/又は水性エマルジョン樹脂、フィラー、熱可融性物質、界面活性剤等を併用することができる。この場合、フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカリウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末を挙げることができ、また熱可融性物質としては、例えば、高級脂肪酸又はそのエステル、アミドもしくは金属塩の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級直鎖グリコール、3,4−エポキシ−ヘキサヒドロフタル酸ジアルキル、高級ケトン、p−ベンジルビフェニル、その他の熱可融性有機化合物の50〜200℃程度の融点を持つものが挙げられる
また、本発明の感熱記録層において、ロイコ染料及び顕色剤を支持体上に結合支持させるため、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができ、その具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンや、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
また、本発明においては、感度向上剤として種々の熱可融性物質を使用することができ、その具体例としては以下に示すものが挙げられるが、これらに限られるものではない。
ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、メタターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンベジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコ−ル、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5‐ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)等。
本発明の感熱記録層は、ロイコ染料および顕色剤等をバインダー樹脂とともに均一に分散もしくは溶解し、これを支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗工方式はダイファウンテン方式、ワイヤーバー方式、グラビア方式、エアーナイフ方式等、特に限定されない。これらのうち、塗工層の均一性を得ることができるものとして、支持体に接触することなく塗布することが可能なダイファウンテン方式が好ましい。
画像の高光沢性、高濃度、印字時のドット再現性は感熱記録材料の最上層の光沢度に大きく影響し、感熱記録材料の最上層のJIS−P−8142に基づく光沢度{GS(75゜)}としては40%以上であることが好ましい。その為には感熱記録層液において、分散物の体積平均粒径を2.0μm以下、望ましくは1.0μm以下にすると良い。これらの光沢度は最上層の光沢度を示し、最上層が感熱記録層の場合は感熱記録層、記録層の上に保護層を設けた場合は保護層上の光沢度を示す。
感熱記録層の膜厚は、感熱記録層の組成や感熱記録材料の用途にもよるが1〜50μm程度、好ましくは3〜20μm程度である。
(支持体)
本発明の感熱記録材料は、以上詳細に説明した感熱記録層を支持体上に設けたものである。
本発明では支持体として、ポリオレフィン系樹脂と白色無機顔料からなる複層構成の合成紙が好ましく使用される。
(保護層)
また、本発明の感熱記録材料は、サーマルヘッド等のマッチング性向上や、記録画像保存性をより高める等の目的によって、感熱記録層の上に保護層を設けることも可能であり、非常に好ましい。この場合、保護層を構成する樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、澱粉及びその誘導体、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸及びその誘導体、スチレン/アクリル酸共重合体及びその誘導体、ポリ(メタ)アクリルアミド及びそれらの誘導体、スチレン/アクリル酸/アクリルアミド共重合体、アミノ基変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、水性ポリエステル、水性ポリウレタン、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体及びその誘導体等の水溶性樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸エステル系(共)重合体、スチレン/アクリル系共重合体、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及びこれらの共重合体が挙げられるが、好ましくは水溶性樹脂であり、より好ましくはジアセトン変性ポリビニルアルコールであり、更にその架橋剤としてヒドラジド化合物を使用することが好ましい。
前記保護層には、上記の樹脂の他に、従来用いられている補助添加成分、例えばフィラー、界面活性剤、熱可融性物質(又は滑剤)、圧力発色防止剤等を併用することができ、更には耐水化剤を含有させることもできる。この場合、フィラー及び熱可融性物質の具体例としては、前記感熱記録層の開示において例示されたものと同様のものが挙げられる。
保護層の塗工方式は、特に制限はなく、従来公知の方法で塗工することができる。好ましい保護層厚は0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmである。保護層厚が薄すぎると、記録媒体の保存性やヘッドマッチング等の保護層としての機能が不充分であり、厚すぎると記録媒体の熱感度が低下し、コスト的にも不利である。
(中間層)
本発明の感熱記録材料は、耐水性、耐薬品性の向上等の目的によって、感熱記録層と保護層との間に中間層を設けることも可能である。この場合、中間層を構成する樹脂としては保護層を構成する樹脂と同様で、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、澱粉及びその誘導体、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸及びその誘導体、スチレン/アクリル酸共重合体及びその誘導体、ポリ(メタ)アクリルアミド及びそれらの誘導体、スチレン/アクリル酸/アクリルアミド共重合体、アミノ基変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、水性ポリエステル、水性ポリウレタン、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体及びその誘導体等の水溶性樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル酸エステル系(共)重合体、スチレン/アクリル系共重合体、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及びこれらの共重合体が挙げられる。
前記中間層には、上記の樹脂の他に、界面活性剤、更には架橋剤を含有させることもできる。
中間層の塗工方式は、特に制限はなく、従来公知の方法で塗工することができる。好ましい中間層厚は1〜5μm、より好ましくは2〜3μmである。中間層厚が薄すぎると、耐水性、耐薬品性等の中間層としての機能が不充分であり、厚すぎると記録媒体の熱感度が低下し、コスト的にも不利である。
(バック層)
また、記録材料のカールを低減させ、且つ記録材料を密着しにくくし、イメージャーによる印画時の搬送性を良くするために、支持体上の裏面に微粒子で成るマット剤を含有するバック層を設けることが好ましい。
また、マット剤が無機微粒子であると擦れによりキズが発生しやすくなるが、樹脂微粒子にすることによって、擦れによりキズもなく密着が改善する。樹脂微粒子としては、架橋ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、シリコーン樹脂、架橋ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子の平均粒径は、20μm以下が好ましい。20μmより大きいと表面の突起が目立ち外観品質が良くない。より好ましくは10〜15μmである。また5μm以下では、密着の改善の効果が少ない。
樹脂微粒子の添加量は、バック層の樹脂に対して0.5〜10重量%で、10重量%より多くなると透明性が損なわれてしまう、また0.5重量%より少ないと密着の改善の効果が少ない。好ましくは1〜5重量%程度である。
また、バック層には帯電防止を目的として導電剤を含有させることが好ましい。
導電剤としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩又はアンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩又はアンモニウム塩等のアニオン系のものがある。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これら実施例によって、本発明はなんら制限されるものではない。なお、以下における部及び%はいずれも質量基準である。
[実施例1]
(1)ベースフィルム
使用するベースフィルムは構成された5層で構成された複層構成の合成紙であり、厚み188±5μm、表面光沢度95%、平滑度11000秒、剛度MD=400mg、CD=600mgである。
(2)記録層塗布液の調製
〔染料分散液A〕
・3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(融点207℃) :20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの染料分散液Aを作製した。
〔染料分散液B〕
・下記式(1)で表される化合物(融点175℃) :20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
Figure 2010094986
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの染料分散液Bを作製した。
〔染料分散液C〕
・下記式(2)で表される化合物(融点180℃) :20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
Figure 2010094986
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの染料分散液Cを作製した。
〔顕色剤分散液A〕
・ビス−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン :12部
・シリカ : 4部
・ステアリン酸アミド : 4部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの顕色剤分散液Aを作製した。
〔記録層液A〕
・染料分散液A :11.25部
・染料分散液B : 0.75部
・染料分散液C : 0.5部
・顕色剤分散液A : 62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
上記比率で各配合物を混合し、記録層液Aを調製した。
記録層液Aを、ベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層A(表面光沢度36%)を形成した。
保護層塗布液の調製
〔フィラー分散液〕
・炭酸カルシウム(Brt15) :20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、体積平均粒子径0.3μmのフィラー分散液を作製した。
〔保護層液〕
・コア/シェル樹脂(三井化学製 バリアスターB2000 20%液)
:30部
・ステアリン酸亜鉛エマルション液
(体積平均粒子径0.2μm 中京油脂製K−994 固形分20%): 7部
・フィラー分散液(体積平均粒子径0.3μm) :30部
・水 :66部
・アジリジン化合物(ケミタイトPZ−33日本触媒製) : 2部
上記比率で各配合物を混合し、保護層液を作製した。
保護層液を感熱記録層Aの上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して3g/m2の保護層を形成し、実施例1サンプルを作成した。
実施例1の保護層(最上層)の表面光沢度は63%であった。
[実施例2]
〔記録層液A−2〕
・染料分散液A :12.0部
・染料分散液B : 0.3部
・染料分散液C : 0.2部
・顕色剤分散液A :62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
実施例1で作製した染料分散液A、B、C、顕色分散液Aの各配合物を上記比率で混合し、記録層液A−2を調製した。
実施例1において、記録層液Aを記録層液A−2に変更した以外は実施例1と同様に塗工、乾燥して、感熱記録層A−2を形成した。
感熱記録層A−2の表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、実施例2サンプルを作成した。実施例2の最上層表面光沢度は63%であった。
[実施例3]
〔顕色剤分散液B〕
・4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン :12部
・シリカ : 4部
・ステアリン酸アミド : 4部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの顕色剤分散液Bを作製した。
〔記録層液B〕
実施例1で作製した記録層液Aの顕色剤分散液Aを顕色剤分散液Bに変更し、記録層液Bを作製し、実施例1と同様に塗工、乾燥して、感熱記録層B(表面光沢度35%)を形成した。
感熱記録層Bの表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、実施例3サンプルを作成した。実施例3の最上層表面光沢度は61%であった。
[実施例4]
〔顕色剤分散液C〕
・4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン :12部
・1.1.3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)
ブタン : 4部
・シリカ : 4部
・ステアリン酸アミド : 4部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの顕色剤分散液Cを作製した。
〔記録層液C〕
・染料分散液A :11.25部
・染料分散液B : 0.75部
・染料分散液C : 0.5部
・顕色剤分散液C :68.75部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
上記比率で各配合物を混合し、記録層液Cを調製した。
記録層液Cを、実施例1と同様にベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層C(表面光沢度35%)を形成した。
感熱記録層Cの表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、実施例4のサンプルを作成した。実施例4の最上層表面光沢度は62%であった。
[実施例5]
染料分散液A、染料分散液B、染料分散液C、顕色剤分散液Cを更に磁性ボールミルで平均粒径1.5μmになるまで粉砕し、染料分散液A2、染料分散液B2、染料分散液C2、顕色剤分散液C2を作製した。
〔記録層液C2〕
・染料分散液A2 :11.25部
・染料分散液B2 : 0.75部
・染料分散液C2 : 0.5部
・顕色剤分散液C2 :68.75部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
上記比率で各配合物を混合し、記録層液C2を調製した。
記録層液C2を、実施例1と同様にベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層C2(表面光沢度48%)を形成した。
感熱記録層C2の表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、実施例5サンプルを作成した。実施例5の最上層表面光沢度は74%であった。
[実施例6]
〔顕色剤分散液D〕
・2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン :12部
・シリカ : 4部
・ステアリン酸アミド : 4部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
上記の配合からなる各配合物を磁性ボールミルで粉砕して、平均粒径2.5μmの顕色剤分散液Dを作製した。
〔記録層液D〕
・染料分散液A :11.25部
・染料分散液B : 0.75部
・染料分散液C : 0.5部
・顕色剤分散液D : 62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
顕色剤分散液Dと実施例1で作製した染料分散液A、B、Cの各配合物を上記比率で混合し、記録層液Dを調製した。
記録層液Dを、ベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層D(表面光沢度34%)を形成した。
感熱記録層Dの表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、実施例6サンプルを作成した。実施例6の最上層表面光沢度は64%であった。
[比較例1]
〔記録層液E〕
・染料分散液A :12.5部
・顕色剤分散液B :62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
実施例1で作製した染料分散液A及び実施例3で作製した顕色剤分散液Bの各配合物を上記比率で混合し、記録層液Eを調製した。
記録層液Eを、ベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層E(表面光沢度35%)を形成した。
感熱記録層Eの表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、比較例1サンプルを作成した。比較例1の最上層表面光沢度は63%であった。
[比較例2]
〔記録層液A−3〕
・染料分散液A :12.25部
・染料分散液B :0.125部
・染料分散液C :0.125部
・顕色剤分散液A : 62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
実施例1で作製した染料分散液A、B、C、及び顕色剤分散液Aの各配合物を上記比率で混合し、記録層液A−3を調製した。
記録層液A−3を、ベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層A−3(表面光沢度35%)を形成した。
感熱記録層A−3の表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、比較例2サンプルを作成した。比較例2の最上層表面光沢度は63%であった。
[比較例3]
〔染料分散液D〕
・下記式(3)で表される化合物(融点215℃) :20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
Figure 2010094986
〔記録層液F〕
・染料分散液A :11.25部
・染料分散液D : 0.75部
・染料分散液C : 0.5部
・顕色剤分散液B : 62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
染料分散液Dと実施例1で作製した染料分散液A、C、実施例3で作製した顕色剤分散液Bの各配合物を上記比率で混合し、記録層液Fを調製した。
記録層液Fを、ベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層F(表面光沢度35%)を形成した。
感熱記録層Fの表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、比較例3サンプルを作成した。比較例3の最上層表面光沢度は63%であった。
[実施例7]
〔染料分散液E〕
・下記式(C)で表される化合物(融点139℃) :20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 :20部
・水 :60部
Figure 2010094986
〔記録層液G〕
・染料分散液A :11.25部
・染料分散液B : 0.75部
・染料分散液E : 0.5部
・顕色剤分散液B : 62.5部
・ポリビニルアルコール(クラレKポリマー KL−318)の10%水溶液
: 25部
染料分散液Eと実施例1で作製した染料分散液A、B、実施例3で作製した顕色剤分散液Bの各配合物を上記比率で混合し、記録層液Gを調製した。
記録層液Gを、ベースフィルム上にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーを3分間通して乾燥して厚さ8.5g/m2の感熱記録層G(表面光沢度35%)を形成した。
感熱記録層Gの表面に、実施例1と同様に保護層液を塗工、乾燥して、実施例7サンプルを作成した。実施例7の最上層表面光沢度は63%であった。
以上のようにして作製した実施例及び比較例の各物性値は以下の方法で測定した。
1.粒径
堀場製作所社製レーザー回折式粒径測定装置LA−920(屈折率 170a001)にて測定。
2.光沢度
日本電色工業製 光沢度計 Model 1001DP 75°で測定。
値が高いほど光沢性が高い。
また、以上のようにして作製した実施例及び比較例の感熱記録材料に対し、1色調、2耐光性、3耐湿性、4画像濃度を評価した。
1.色調
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変、horizon(コドニクス社製)にて、反射濃度=地肌濃度〜Dmaxまでの16階調画像を印画し、画像の色調をGretagMacbeth社製透過濃度計TD−904で測定する。
判定:全階調でa*=−3〜+3、b*=−3〜+3の場合に純黒画像と判断する。
○ :全ての濃度域でa*=−3〜+3、b*=−3〜+3の範囲内
○△:全ての濃度域でa*=−3.5.〜+3.5、b*=−3.5〜+3.5の範囲内
△ :全ての濃度域でa*=−4〜+4、b*=−4〜+4の範囲内
× :濃度域でa*=−4〜+4、b*=−4〜+4の範囲外がある
2.耐光性
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変、horizon(コドニクス社製)にて、反射濃度=地肌濃度〜Dmaxまでの16階調画像を印画し、画像の初期色調をGretagMacbeth社製透過濃度計TD−904で測定する。
初期色調測定後のサンプルを1000Luxの光に1週間晒し、試験後の色調をGretagMacbeth社製透過濃度計TD−904で測定した。
変化量は測定した色彩値a*、b*から下記式にて算出する。
色調変化量ΔE’
=SQRT{(試験前a*−試験後a*)2+(試験前b*−試験後b*)2}
判定:全濃度域での最大変化量から下記判定をする。
◎ ΔE’≦1.0
○ ΔE’=1.0〜2.0
△ ΔE’=2.0〜3.0
× ΔE’>3.0
3.耐湿性
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変、horizon(コドニクス社製)にて、反射濃度=地肌濃度〜Dmaxまでの16階調画像を印画し、画像の初期濃度をGretagMacbeth社製透過濃度計TD−904で測定する。
保存前初期濃度を測定後、温度40℃湿度90%の環境に設定された高温高湿保管庫内に24時間保管したのち、保存後濃度をGretagMacbeth社製透過濃度計TD−904で測定する。
変化率は「変化率=(保存後濃度−初期濃度)÷初期濃度×100」で算出する。
判定:全濃度域での最大変化率から下記判定をする。
◎:変化率=±15%以内。
○:変化率=±20%以内。
△:変化率=±30%以内。
×:変化率=±30%より変化率が大きい。
4.画像濃度(OD値)
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変、horizon(コドニクス社製)にて、反射濃度=地肌濃度〜Dmaxまでの16階調画像を印画し、Dmaxの画像濃度をGretagMacbeth社製透過濃度計TD−904で測定する。
判定:◎2.0以上、○1.8〜2.0、△1.6〜1.8、×1.6未満
評価結果を以下に記す。
Figure 2010094986
Figure 2010094986
Figure 2010094986
Figure 2010094986
Figure 2010094986
判定結果一覧から判るように、本発明の実施例は色調と耐光性を両立できるものであった。
本発明の感熱記録材料は銀塩タイプの印画紙と同程度の記録濃度、発色色調を有し、かつ耐光性に優れているので、電子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券売機、科学計測機、CADのプリンター、プロッター、あるいはCRT医療計測用のプリンター等の用途に広く使用でき、特に医療用の感熱記録材料として好適に使用できる。
特開平5−278328号公報 特開2001−88450号公報

Claims (6)

  1. 支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料において、感熱記録層に黒発色のロイコ染料として少なくとも3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有し、且つ、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランよりも融点の低い赤発色のロイコ染料と青発色のロイコ染料を少なくとも一種ずつ含有し、赤発色と青発色のロイコ染料の合計が全ロイコ染料中の3〜15質量%であることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 赤発色のロイコ染料として下記式(1)で表される化合物を用いることを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
    Figure 2010094986
  3. 青発色のロイコ染料として下記式(2)で表される化合物を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱記録材料。
    Figure 2010094986
  4. 顕色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを用いること特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. 保存安定剤として1.1.3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタンを用いること特徴とする請求項4記載の感熱記録材料。
  6. 支持体上にロイコ染料と顕色剤を含む感熱記録層を設けた感熱記録材料の最上層のJIS−P−8142に基づく表面光沢度{GS(75゜)}が40%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感熱記録材料。
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