JP2007188030A - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍵盤の機構的なタッチに対してソフトウエアによりタッチ感を任意に制御する。
【解決手段】この電子楽器の鍵盤装置では、種々の押鍵速度Kvに夫々対応するベロシティ値Vcを規定したタッチカーブTW1〜TWp,TB1〜TBqが用意されており(TD)、鍵盤14kの各鍵K1〜Knは、均一化ルールや重み付けルールに従って、タッチ選択テーブルSW,SBでタッチカーブTW1〜TWp,TB1〜TBq中の1つに対応付けられている。押鍵があると、実際の押鍵位置Kiに対応して選択されたベロシティカーブTWr,TBs(M2)に従って実際の押鍵速度Kvaが発音制御用ベロシティVcaに変換される(M3)。これにより、各鍵に機構的に施された段階的なタッチGW,GBのバラツキGWa,GBaや段差Dα〜Dγなどを感覚的に修正し、均一化/重み付けされた所望のタッチ感(例:漸減する所望の荷重特性DW,DB)を得ることができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、ソフトウエアによりタッチ感を制御するようにした電子楽器の鍵盤装置に関する。
従来より、電子楽器の鍵盤装置においては、例えば、特許文献1に示されるように、各鍵(キー)に対応して「ハンマー」と呼ばれる質量体を設け、各鍵の押鍵動作に連動した質量体の動きに応じた力を押鍵力に対する反作用として付与することによって、自然楽器の押鍵タッチ感触に近似した重量感のある所望のタッチを得るようにしている。
特開平9−6329号公報
図1は、このように機構的に押鍵のタッチを調節した場合の各鍵に対する荷重特性を説明するための図である。曲線Aで示されるアコースティックピアノの特性のように全鍵にわたってタッチを徐々に変化させるためには、鍵盤を構成する全ての鍵の夫々にそのタッチに対応したハンマー(質量体)を設けたり、場所は取るがハンマーの支点位置を徐々に変化させる等の方法により、機構的にタッチを調節することが考えられる。しかしながら、何れの方法でも、製造上やコスト上の問題から実際に製品で実施するのは困難である。
そこで、実際には、複数の鍵ごとに同じ形状や長さのハンマーを設けて物理的に同じ重さになるように設計し、太い段階的な曲線Gで示されるように、鍵盤全体としてはスケーリング(横軸)方向に数種類の荷重(タッチ)を与えるようにしている。そして、このように電子楽器鍵盤装置のスケーリング方向に数種類の荷重G1〜G4を与える機構は「グレードハンマー」(出願人が所有する登録商標)と呼ばれ、機構的に同じ重さが付与される各鍵グループの設計的な荷重付けG1〜G4は「グレード」と呼ばれている。
しかしながら、鍵盤機構は、複数の可動部材が複雑に関連し合って動作し摺動部分が多いので、部品の公差などの影響で同一グレード内でも重さが鍵ごとに異なっている。従って、演奏者が実際に反力(タッチ)として感じる荷重は、細い段階的な曲線Gaで示すように、ばらついてしまい、最悪の場合には、軽いハンマーを備え軽いタッチを与えるように設計された低いグレード(高音)G3の鍵の方が、これよりも重いハンマーを備える高いグレード(低音)G2の鍵よりも重いタッチを与えてしまうというような「軽いハンマーと重いハンマーの逆転現象」も起っている。
また、グレードハンマーにおいては、ハンマーの重さの差によるグレードの変化は、機構的に採用し得るハンマー形状の種類数により段階的に限定されるので、各鍵の荷重は、曲線Gのように、スケーリング方向に階段状にしか変化させることができない。つまり、アコースティックピアノにおいては、曲線Aで示すように、1鍵ごとにタッチが徐々に変化しており、これによって演奏者はタッチを滑らかに感じる。これに対して、数種類のハンマーを備えるグレードハンマータイプの電子楽器では、曲線Gのように、ハンマーのグレードG1〜G4が変更される境界位置D1〜D3で大きな荷重の段差が生じ、演奏者によってはこの段差に気が付く人もおり、品質感を下げる結果となっていた。
この発明は、このような事情に鑑み、例えば、鍵盤の機構的なタッチのバラツキを感覚的に均一化したり、機構的なタッチの段差を感覚的に平滑化するなど、鍵盤の機構的なタッチに対してソフトウエアによりタッチ感を任意に制御することができる電子楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
この発明の第1の特徴に従うと、押鍵に対して反力を与える反力機構が設けられた鍵(K1〜Kn)を複数(n:例えば、88)備える鍵盤(14k)と、鍵盤(14k)に対する押鍵操作に応じて押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)を検出する押鍵検出手段(M1;S2;5)と、押鍵検出手段により検出された押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)に応じて、所定のベロシティ生成ルール(rv)に従いベロシティ(Vca)を生成するベロシティ生成手段(M2,M3;S3,S4)と、押鍵検出手段により検出された押鍵位置(Ki)に対応しベロシティ生成手段により生成されたベロシティ(Vca)をもつ楽音データを出力する楽音データ出力手段(M4,S5)とを具備し、ベロシティ生成ルール(rv)には、同一押鍵位置(Ki)に対して、押鍵速度(Kv)が小さければ小さいベロシティ(Vc)を与え、押鍵速度(Kv)が大きければ大きいベロシティ(Vc)を与える速度応答ルール(rv0)と、同一押鍵速度(Kv)に対して、押鍵位置(Ki)に対応する鍵に与えられた反力が大きい方にばらついていれば大きなベロシティ(Vc)を与え(TW2,Vca’)、該反力が小さい方にばらついていれば小さなベロシティ(Vc)を与える(TW3,Vca)均一化ルール(rv1)とが含まれる〔(a):図4の場合〕電子楽器の鍵盤装置〔請求項1〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語等を表わし、以下も同様である。
この発明の第2の特徴に従うと、押鍵に対して反力を与える反力機構が設けられた鍵(K1〜Kn)を複数(n:例えば、88)備える鍵盤(14k)と、鍵盤(14k)に対する押鍵操作に応じて押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)を検出する押鍵検出手段(M1;S2;5)と、押鍵検出手段により検出された押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)に応じて、所定のベロシティ生成ルール(rv)に従いベロシティ(Vca)を生成するベロシティ生成手段(M2,M3;S3,S4)と、押鍵検出手段により検出された押鍵位置(Ki)に対応しベロシティ生成手段により生成されたベロシティ(Vca)をもつ楽音データを出力する楽音データ出力手段(M4,S5)とを具備し、ベロシティ生成ルール(rv)には、同一押鍵位置(Ki)に対して、押鍵速度(Kv)が小さければ小さいベロシティ(Vc)を与え、押鍵速度(Kv)が大きければ大きいベロシティ(Vc)を与える速度応答ルール(rv0)と、同一押鍵速度(Kv)に対して、押鍵位置(Ki)に対応する鍵が低音側であれば(K16)小さいベロシティ(Vc)を与え(TW14)、高音側(K39)であれば大きいベロシティ(Vc)を与える(TW1)重み付けルール(rv2)とが含まれる〔(b):図5の場合等、反力に平坦部分がある場合〕電子楽器の鍵盤装置〔請求項2〕が提供される。
この発明の第3の特徴に従うと、押鍵に対して反力を与える反力機構が設けられた鍵(K1〜Kn)を複数(n:例えば、88)備え、複数の鍵域(GW1〜GW4;GB1〜GB4)から成る鍵盤であって、これらの反力機構は、同一鍵域内の各鍵に同一の反力を与え、各鍵域間では低音側ほど大きな反力を与えるように設計されているもの(14k)と、鍵盤(14k)に対する押鍵操作に応じて押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)を検出する押鍵検出手段(M1;S2;P1;Q1;R1;5)と、押鍵検出手段により検出された押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)に応じて、所定のベロシティ生成ルール(rv)に従いベロシティ(Vca)を生成するベロシティ生成手段(M2,M3;M2A,M3A;S3,S4;P2〜P5;Q2,Q3;R1,R2)と、押鍵検出手段により検出された押鍵位置(Ki)に対応しベロシティ生成手段により生成されたベロシティ(Vca)をもつ楽音データを出力する楽音データ出力手段(M4;S5;P6;Q4;R3)とを具備し、ベロシティ生成ルール(rv)には、同一押鍵位置(Ki)に対して、押鍵速度(Kv)が小さければ小さいベロシティ(Vc)を与え、押鍵速度(Kv)が大きければ大きいベロシティ(Vc)を与える速度応答ルール(rv0)と、同一押鍵速度(Kv)に対して、押鍵位置(Ki)に対応する鍵が各鍵域内で低音側であれば小さいベロシティ(Vc)を与え、各鍵域内で高音側であれば大きいベロシティ(Vc)を与える鍵域内重み付けルール(rv2)とが含まれる〔(b),(c)の場合〕電子楽器の鍵盤装置〔請求項3〕が提供される。
また、この発明による電子楽器の鍵盤装置において、ベロシティ生成ルール(rv)は白鍵用ルール(rvw:TW,SW)及び黒鍵用ルール(rvb:TB,SB)に分けられ、ベロシティ生成手段(M3,S4)は、押鍵検出手段(M1,S2)により検出された押鍵位置(Ki)が白鍵(W)の場合は白鍵用ルール(rvw)を適用し、該押鍵位置(Ki)が黒鍵(B)の場合は黒鍵用ルール(rvb)を適用する〔請求項4〕ように構成することができる。
この発明による電子楽器の鍵盤装置においては、鍵盤(14k)を構成する複数(n:例えば、88)の鍵(K1〜Kn)は、夫々の押鍵に対して反力を与える反力機構を備えており、ユーザが鍵盤(14k)に対して押鍵操作を行うと、実際の押鍵位置(鍵ナンバ又はノートナンバKi)及び押鍵速度(Kva)が検出され(M1,S2)、次いで、実際の押鍵位置(Ki)及び押鍵速度(Kva)に応じて、“同一押鍵位置(Ki)に対して、押鍵速度(Kv)が小さければ小さいベロシティ(Vc)を与え、押鍵速度(Kv)が大きければ大きいベロシティ(Vc)を与える速度応答ルール”(rv0)を含む所定のベロシティ生成ルール(rv)に従い、発音制御用のベロシティ(Vca)が生成され(M2,M3;S3,S4等)、実際の押鍵位置(Ki)に対応し発音制御用のベロシティ(Vca)をもつ楽音データが発音処理部(8,9)に出力される(M4,S5等)。
この発明の第1の特徴による鍵盤装置(請求項1)では、ベロシティ生成ルール(rv)は更に均一化ルール(rv1)を含み、この均一化ルール(rv1)により、同一押鍵速度(Kva)に対して、押鍵位置(Ki)に対応する鍵に与えられた反力が大きい方にばらついていれば大きなベロシティを与え(図4:Vca’/TW2)、該反力が小さい方にばらついていれば小さなベロシティを与えて(図4:Vca/TW3)、各鍵反力のばらつきを均一化或いは緩和させるように構成している〔(a)の場合〕。従って、この発明によると、鍵盤の各鍵間に機械的な反力機構による反力(荷重)にバラツキがある場合でも、速度応答ルール(rv0)及び均一化ルール(rv1)を含むソフトウエアによるタッチ感制御によってバラツキを感覚的に吸収しタッチ感を均一化することができる。
この発明の第2の特徴による鍵盤装置(請求項2)では、ベロシティ生成ルール(rv)は更に重み付けルール(rv2)を含み、この重み付けルール(rv2)により、同一押鍵速度(Kv)に対して、押鍵位置に対応する鍵が低音側であれば小さいベロシティ(Vc)を与え(図5:TW14/K16)、高音側であれば大きいベロシティ(Vc)を与える(図5:TW1/K39)ように構成している〔(b)の場合等〕。つまり、鍵盤の全鍵域に亙って反力が平坦である場合や、機械的な反力機構により段階的な反力(荷重)が与えられて各鍵域の反力(荷重)が平坦である場合などに、速度応答ルール(rv0)及び重み付けルール(rv2)を含むソフトウエアにより平坦部分の各鍵に重みを付けて低音側ほど同一押鍵速度に対し小さなベロシティを与え、低い音に対応した鍵は重く高い音に対応した鍵は重く感じられるように、スケーリング方向(音高変化方向)にタッチを感覚的に制御するようにしている。従って、この発明によると、ソフトウエアによるタッチ感制御によってタッチ感をスケーリング方向に徐々に変化させることができる。
この発明の第3の特徴による鍵盤装置(請求項3)では、複数の鍵域(GW1〜GW4;GB1〜GB4)の夫々における各鍵に同一の反力を与え、各鍵域間では低音側ほど大きな反力を与えるように設計されている場合、ベロシティ生成ルール(rv)に更に鍵域内重み付けルール(rv2)を含ませ、この鍵域内重み付けルール(rv2)により、同一押鍵速度(Kv)に対して、押鍵位置に対応する鍵が各鍵域内で低音側であれば小さいベロシティ(Vc)を与え、各鍵域内で高音側であれば大きいベロシティ(Vc)を与える(M3,S4)ように構成している〔(b),(c)の場合〕。つまり、機構的に階段状のタッチが与えられたグレードハンマータイプの鍵盤について、速度応答ルール(rv0)及び鍵域内重み付けルール(rv2)を含むソフトウエアにより、同一グレードの鍵域内の各鍵について低音側ほど同一押鍵速度に対して小さなベロシティを与え、各グレード(鍵域)内では低い音に対応した鍵は重く高い音に対応した鍵は重く感じられるように、スケーリング方向(音高変化方向)にタッチを感覚的に制御し、隣り合うグレード間でタッチ感の段差をなくすようにしている。従って、この発明によると、機構的に階段状のタッチが与えられたグレードハンマータイプであっても、全鍵にわたって機構的に調整することなく、ソフトウエアにより鍵タッチを感覚的に制御して、各鍵域のタッチ感をスケーリング方向に徐々に変化させ、鍵盤の全鍵に亙ってなだらかに変化するタッチ感を実現することができる。
この発明による鍵盤装置では、ベロシティ生成ルール(rv)を白鍵用ルール(rvw:TW,SW)及び黒鍵用ルール(rvb:TB,SB)に分け、押鍵位置(Ki)が白鍵(W)の場合は白鍵用ルール(rvw)を適用し、押鍵位置(Ki)が黒鍵(B)の場合は黒鍵用ルール(rvb)を適用し(M2,M3)、白鍵操作及び黒鍵操作に対するタッチ調整の処理系列を別にしている(請求項4)。従って、この発明によると、操作機構や反力機構が異なる白鍵及び黒鍵の夫々について最適のタッチ感を得ることができる。
以上のように、この発明によれば、機械的な反力機構による反力(荷重)にばらつきや段差があっても、ソフトウエアによるタッチ感制御によってばらつきや段差を感覚的に補完して所望のタッチ感を得ることができる。また、所望のタッチ感をソフトウェアで実現するようにしているので、機構的に細かい作り込みや調整を行わなくてもよく、鍵盤装備のコストダウンにつながる。
なお、請求項3の電子楽器の鍵盤装置において、ベロシティ生成ルール(rv)に、さらに、同一押鍵速度(Kv)に対して、押鍵位置(Ki)に対応する鍵に与えられた反力が各鍵域(GW1〜GW4,GB1〜GB4)内で大きい方にばらついていれば大きなベロシティ(Vc)を与え、該反力が各鍵域内で小さい方にばらついていれば小さなベロシティ(Vc)を与える鍵域内均一化ルール(rv1)を含ませることにより〔(c)の場合〕、同一鍵域の各鍵間に機械的な反力機構による反力(荷重)にばらつきがある場合でも、鍵域内均一化ルールによる更なるタッチ感制御によって各鍵域内におけるバラツキを感覚的に吸収しタッチ感の均一化を図り、鍵盤の全鍵に亙ってスケーリング方向に円滑に変化する最適のタッチ感を実現することができる。
〔システムの概要〕
図2は、この発明の一実施例による電子楽器のハードウエア構成ブロック図を示す。この電子楽器は、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、演奏操作検出回路5、設定操作検出回路6、表示回路7、音源回路8、効果回路9、MIDIインターフェース(I/F)10、通信インターフェース(I/F)11などを備え、これらの要素1〜11はバス12を介して互いに接続される。
CPU1は、所定の制御プログラムに従い、タイマ13によるクロックを利用してタッチ調整処理(タッチ感付与処理、タッチ修正処理ともいう)を含む種々の音楽情報処理を実行し、RAM2は、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられる。ROM3には、種々の音楽情報処理を実行するために、タッチ調整処理プログラムを含む各種制御プログラム、タッチカーブデータ〔ベロシティカーブデータ(単に「ベロシティカーブ」ともいう)とも呼ばれるが、以下においては、単に「タッチカーブ」という)〕TW,TBやタッチカーブ選択テーブルSW,SBなどの制御データ、プリセットされた自動演奏データ等が予め記憶される。
また、外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)や書き換え可能な不揮発性の半導体メモリ等の内蔵記憶媒体の外に、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、スマートメディア(登録商標)等の小型メモリカード、等々、種々の可搬性の外部記録媒体を含む。外部記憶装置4の任意の記憶媒体には任意のデータを記憶することができる。また、タッチカーブTW,TBやタッチカーブ選択テーブルSW,SBなどの制御データは、必要に応じて、内蔵記憶媒体(HD等)に記憶することができる。特に、タッチカーブ選択テーブルSW,SBなどの制御データは、メーカーが電子楽器を出荷する際に記憶させる。
演奏操作検出回路5に接続される演奏操作子14は、主演奏操作子として鍵盤14kを備え、ペダルやホイール等の補助的操作子を備える。演奏操作検出回路5は、これら演奏操作子14の操作内容を検出し、検出内容に対応する演奏情報をシステム本体に導入する。設定操作検出回路6は、スイッチやマウス等の設定(パネル)操作子15の操作内容を検出し、検出内容に対応する設定情報をシステム本体に導入する。表示回路7は、演奏データ選択画面などの各種画面を表示するLCD等のディスプレイ16や各種インジケータ(図示せず)を備え、これらの表示・点灯内容をCPU1からの指令に従って制御し、操作子14,15の操作に対する表示援助や演奏内容表示を行う。
音源回路8及び効果回路9は、何れもソフトウエアを含ませることができ、鍵盤演奏に従って発音処理を実行する楽音信号生成部(音源部ともいう)として機能する。すなわち、音源回路8は、鍵盤14kの演奏操作に応じた押鍵位置及びベロシティをもつ楽音データに基づいて対応する楽音信号を生成し、効果付与DSPを有する効果回路9は、音源回路8からの楽音信号に更に種々の効果を付与する。そして、効果回路9に後置されたサウンドシステム17は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、効果回路9からの楽音信号に基づく楽音を発生する。なお、楽音信号生成部8,9は、記憶手段3,4からの自動演奏データに基いて楽音信号を生成することもできる。
また、MIDII/F10には他のMIDI音楽機器30が接続され、他の音楽機器30との間でMIDI演奏データを授受し、この電子楽器の鍵盤装置で利用することができる。また、通信I/F11には、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)などの通信ネットワーク40が接続され、外部のサーバコンピュータ50等から制御プログラムや各種データ等を受信し外部記憶装置4に保存することができる。
〔鍵盤の荷重特性とタッチ調整の概要〕
この発明の一実施例による電子楽器においては、鍵盤演奏により押鍵操作があると、均一化ルール乃至重み付けルールを含むベロシティ生成ルールに従って、押鍵に応じたベロシティが生成され、均一化ルールにより、操作鍵に与えられた反力の大小に応じて大小に変化するベロシティを生成して各鍵反力のばらつきを感覚的に吸収しタッチ感を均一化したり、重み付けルールにより、低音側の操作鍵ほど小さいベロシティを生成してスケーリング方向(音高変化方向)のタッチ感に重みを付けることにより、機構的な細かい作りこみや調整の必要がなく、メカニカルな鍵盤機構の弱点をソフトウエアで補完し、同一グレードにおけるタッチのバラツキを感覚的に均一化したり、グレード間のつながりを感覚的に円滑化することができる。図3は、この発明の一実施例による電子楽器における鍵盤の機構的な荷重特性及びこれに対するタッチ調整機能の概要を説明するための図である。
ここで、この発明の一実施例による電子楽器の鍵盤装置の特徴を図3に従って簡単に説明しておくと、次のとおりである:この電子楽器の鍵盤装置では、種々の押鍵速度Kvに夫々対応するベロシティ値Vcを規定したベロシティ特性(Kv−Vc特性)を表わすタッチカーブTW1〜TWp,TB1〜TBqが多数(p+q)用意されており(TD)、鍵盤14kの各鍵K1〜Knは、均一化ルール(rv1)や重み付けルール(rv2)を含むベロシティ生成ルール(rv)に従って、タッチ選択テーブルSW,SBによりタッチカーブTW1〜TWp,TB1〜TBq中の1つのカーブに対応付けられている。鍵盤14kを押鍵すると、実際の押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaが検出され(M1)、実際の押鍵位置Kiに対応して選択されたベロシティカーブTWr,TBs(M2)に従って実際の押鍵速度Kvaが発音制御用ベロシティVcaに変換される(M3)。このにように、ソフトウエアによって鍵タッチを感覚的に任意に制御することによって、各鍵に機構的に施された段階的なタッチGW,GBのバラツキ(GWa,GBa)や段差(Dα〜Dγ)などを感覚的に修正し、均一化/重み付けされた所望のタッチ感(例えば、漸減する所望の荷重特性DW,DB)を得ることができる。
以下、より詳しく説明する。この電子楽器の鍵盤装置では、図3(A)に示すように、鍵盤14kを構成する複数(n)の鍵K1〜Kn(図示の例では、n=88)には、それぞれ、押鍵に対して荷重(反力)を与える反力機構が設けられており、反力機構の装備に対応して、白鍵K1,K3,K4,K6,…,K85,K87,K88及び黒鍵K2,K5,K7,…,K84,K86ごとに、それぞれ、複数の鍵域GW1〜GW4;GB1〜GB4に分割されている。つまり、これらの反力機構については、図1で説明した従来技術と同様に、質量体(ハンマー)等により、各領域間で階段状の荷重特性を呈するように、より具体的にいうと、1つの鍵域内では各鍵に同一レベルの荷重を与え、各鍵域GW1〜GW4,GB1〜GB4間では低音側ほど大きな荷重を与えるように設計されており、夫々の鍵域内の各鍵に与えられる同一の荷重レベルはグレードと呼ばれ、同一荷重レベルの夫々の鍵域もグレード(又はグレード域)と呼ばれる(以下の説明では、両者に同一の参照記号を用いる)。ここで、実際には、鍵盤機構における部品の公差などの影響によって、図3(A)に細線で示すように、同一グレード内でも、白鍵K1〜K88及び黒鍵K2〜K86の実際の荷重特性GWa,GBaは鍵ごとに異なる場合がある。
図示の例では、白鍵K1〜K88のグレードGW1〜GW4の範囲と黒鍵K2〜K86のグレードGB1〜GB4の範囲が対応(一致)しているが、異なる場合もある。また、図示の例では、白鍵及び黒鍵に夫々同数の4グレードを与えているが、各グレード数は任意であり、白鍵と黒鍵で異なるグレード数にすることができる。なお、参照記号中の“W”,“w”及び“B”,“b”は、それぞれ、白鍵及び黒鍵に対応していることを示す。
この電子楽器の鍵盤装置では、白鍵と黒鍵とは、操作機構が異なるので反力機構も機構的に別であるので、上述したグレードだけでなく、タッチ調整のための処理系列も別になっている。つまり、白鍵と黒鍵の押鍵に応じてベロシティを生成する際に適用されるベロシティ生成ルールrvは、図示のように、白鍵用ルールrvw及び黒鍵用ルールrvbに分けられ、これにより、白鍵及び黒鍵の夫々について最適のタッチ感を得ることができる。このため、ROM3或いは外部記憶装置(HDD等の内蔵記録装置)4には、図3(B)に示すように、タッチカーブ記憶領域TD及びカーブ選択テーブル記憶領域が設けられ、夫々の記憶領域に白鍵用及び黒鍵用の制御データが記憶される。
ここで、ベロシティ生成ルールrvは、速度応答ルールrv0、均一化ルールrv1及び重み付けルールrv2を含む。速度応答ルールrv0は、同一押鍵位置に対して、押鍵速度が小さいときには小さいベロシティを生成させ、押鍵速度が大きいときには大きいベロシティを生成させる。均一化ルールrv1は、同一押鍵速度に対して、操作鍵に与えられた反力が大きい方にばらついていれば大きなベロシティを生成させ、該反力が小さい方にばらついていれば小さなベロシティを生成させるものであり、各鍵反力のばらつきを均一化或いは緩和させる機能がある。重み付けルールrv2は、同一押鍵速度に対して、操作鍵が低音側であれば小さいベロシティを生成させ、高音側であれば大きいベロシティを生成させるものであり、複数鍵間で平坦な反力に重みを付ける機能がある。
タッチカーブ記憶領域TDには、複数pの白鍵用タッチカーブTW:TW1〜TWp(記号「TW」は集合的に表わす)及び複数qのタッチカーブTB:TB1〜TBq(記号「TB」は集合的に表わす)が記憶されており、各タッチカーブTW1〜TWp,TB1〜TBqは、押鍵速度(Kv)の種々の値に対して夫々対応して値が変化するベロシティ(Vc)を規定したベロシティ特性(Kv−Vc特性)を表わし、各カーブの傾斜部分は速度応答ルールrv0に従って定められる。
一方、カーブ選択テーブル記憶領域には白鍵用及び黒鍵用カーブ選択テーブルSW,SBが記憶されており、予め、鍵盤14kにおける白鍵K1〜K88及び黒鍵K2〜K86は、それぞれ、白鍵用及び黒鍵用カーブ選択テーブルSW,SBによってタッチカーブTW1〜TWp,TB1〜TBqの何れかに対応付けられており、この対応付け(各カーブの音高方向位置)は均一化ルールrv1乃至重み付けルールrv2に従って定められる。
例えば、(a)同一グレード内において実際の荷重特性GWa,GBaが鍵ごとに異なる場合に、各鍵のタッチ感を当該グレードの設計上の荷重特性GWに合わせる際には、均一化ルールrv1に従って、各鍵の実際の荷重特性GWa,GBaと当該グレードの設計上の荷重特性GWとの差に対応するベロシティ特性(Kv−Vc特性)をもつタッチカーブが対応付けられる。
また、(b)各グレードGW1〜GW4,GB1〜GB4内において実際の荷重特性GWa,GBaが設計上の荷重特性GW,GBに合っている〔と見做し得る〕場合に、白鍵及び黒鍵のタッチ感を図3(A)に示されるような理想的な荷重特性DW,DBに合わせる際には、重み付けルールrv2に従って、各白鍵及び黒鍵の荷重特性GW,GBと理想的荷重特性DW,DBとの差に対応するベロシティ特性(Kv−Vc特性)をもつタッチカーブ、つまり、夫々のグレード内の各鍵について、低音側ほど同一押鍵速度に対して小さなベロシティを与えるベロシティ特性をもつタッチカーブが対応付られる。
さらに、(c)同一グレード内において実際の荷重特性GWa,GBaが鍵ごとに異なる場合に、白鍵及び黒鍵のタッチ感を図3(A)の理想的な荷重特性DW,DBに合わせる際には、同一グレード内の各鍵について、均一化ルールrv1及び重み付けルールrv2に従い、実際の荷重特性GWa,GBaと理想的荷重特性DW,DBとの差に対応するベロシティ特性(Kv−Vc特性)をもつタッチカーブが対応付けられる。つまり、夫々のグレード内の各鍵について、当該グレード全体としては、ほぼ、低音側ほど同一押鍵速度に対して小さなベロシティを与える傾向にあるが、細かくみると、実際の荷重特性GWa,GBaと設計上の荷重特性GWとの差を補完するようなベロシティ特性をもつタッチカーブが対応付られる。
この電子楽器の鍵盤装置は、図3(B)に示すように、さらに、押鍵情報生成部M1、タッチカーブ選択部M2、ベロシティ変換部M3及び楽音データ出力部M4を備える。押鍵情報生成部M1は、演奏操作検出回路5に備えられた機能実行部であり、ユーザが鍵盤14kを演奏したときの押鍵操作内容から押鍵位置(鍵ナンバ又はノートナンバ)Ki及び押鍵速度(打鍵速度)Kvaを検出し、押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaから成る押鍵情報を生成する。そして、押鍵位置Kiの情報をタッチカーブ選択部M2及び楽音データ出力部M4に出力し、押鍵速度Kvaの情報をベロシティ変換部M3に出力する。
タッチカーブ選択部M2は、押鍵情報生成部M1からの押鍵位置Kiが白鍵を示す場合は、白鍵用カーブ選択テーブルSWを用いて当該押鍵位置Kiが表わす鍵に対応付けられた白鍵用タッチカーブTWr(r=1〜p)を選択し、また、押鍵位置Kiが黒鍵を示す場合には、黒鍵用カーブ選択テーブルSBを用いて当該押鍵位置Kiが表わす鍵に対応付けられた黒鍵用タッチカーブTBs(s=1〜q)を選択する。
ベロシティ変換部M3は、タッチカーブ選択部M2で選択されたタッチカーブTws,Tbsが示すベロシティ特性(Kv−Vc特性)に基づいて押鍵速度Kvaに対応するベロシティVcの値Vcaを求めることによって、押鍵速度Kvaを発音制御用ベロシティVcaに変換し、変換されたベロシティVcaを楽音データ出力部M4に出力する。
そして、楽音データ出力部M4は、押鍵情報生成部M1からの押鍵位置Ki及びベロシティ変換部M3からベロシティVcaを組にした楽音データを楽音信号生成部8,9に出力し、楽音信号生成部8,9は、この楽音データを発音処理して楽音信号を生成し、サウンドシステム17から楽音信号に基づく楽音を発音させる。
この電子楽器の鍵盤装置では、上述のように、鍵ごとに予め対応付けておいたタッチカーブを使用して実際の押鍵速度Kvaから発音制御用ベロシティVcaを得るようにしているので、機械的な反力機構の弱点をソフトウエアによるタッチ感制御によって補完することができる。例えば、
(a)のように機構的なタッチのバラツキがあった場合には、均一化ルールrv1を適用して、バラツキをタッチ感制御で吸収しタッチを感覚的に均一化することができ、
(b)のように機構的なタッチが段階的に設計されていた場合には、重み付けルールrv2を適用して、理想荷重特性DW、DBのように、全てのグレードにわたるタッチをスケーリング方向(音高変化方向)に感覚的に徐々に変化するように円滑化することができ、(c)のように機構的なタッチが段階的に設計されており而も各グレードで機構的なタッチのバラツキがあった場合には、各グレードに均一化ルールrv1及び重み付けルールrv2を適用して、各グレードにおけるタッチのバラツキを吸収してタッチを感覚的に均一化しつつ、理想荷重特性DW、DBのように、全てのグレードにわたるタッチをスケーリング方向に感覚的に徐々に変化するように円滑化することができる。
〔タッチ感均一化及び平滑化の原理〕
図4及び図5は、この発明の一実施例による電子楽器に備えられるタッチ感均一化及び平滑化機能の原理を説明するための図である。各図では、白鍵について説明するが、黒鍵についても同様の態様で適用することができる。
〔1〕(a)の場合:
図4は、前述した(a)の場合について、タッチカーブの使用により感覚的にタッチを制御して所望のタッチ感を得る際の極く単純化した例を表わしている。反力機構により鍵盤14kの各鍵にかかる実際の荷重特性GWaは、公差などの影響で同一グレード内でも鍵(キー)ごとに異なることがあり、この例では、図4(B)に示すように、各グレードGW2,GW3において、設計上の荷重特性GWに対して4段階(1:重い、2:やや重い、3:やや軽い、4:軽い)の誤差をもつものとする。
これに対して、タッチカーブ記憶部TDには、図4(A)に示すように、4種類(1:軽く感じさせる、2:やや軽く感じさせる、3:やや重く感じさせる、4:重く感じさせる)のタッチカーブ(ベロシティカーブ)TW1〜TW4が用意される。各タッチカーブは、押鍵速度Kvの種々の値に対して夫々対応して値が変化するベロシティVcを規定したベロシティ特性(Kv−Vc特性)を表わすデータであり、同一ベロシティ値Vcaを与える押鍵速度値は、カーブ種類の軽重に応じて異なり、例えば、「やや重く感じさせる」タッチカーブTW3では比較的大きい押鍵速度値Kvaを要するのに対して、「やや軽く感じさせる」タッチカーブTW2では比較的小さい押鍵速度値Kva’で済む。
また、タッチカーブ選択テーブルSWは、各鍵の実際の荷重特性GWaと設計上の荷重特性GWの誤差に応じて、図4(C)に示すように、タッチの軽い鍵には重く感じさせるタッチカーブをアサインし、タッチの重い鍵には軽く感じさせるタッチカーブをアサインして(より詳しく言うと、静的乃至動的な荷重のバラツキと鍵操作検出接点のバラツキによるスイッチング時間差をキャンセルできるようタッチカーブを鍵ごとにアサインする)、各鍵にタッチカーブTW1〜TW4を対応付けておく。
ここで、例えば、演奏者により機構的に「やや軽い」鍵K21が押鍵されると、タッチカーブ選択部M2は、タッチカーブ選択テーブルSWの対応付けに従い、「やや重く感じさせる」タッチカーブTW3を選択し、ベロシティ変換部M3は、図4(A)に示すように、押鍵速度Kvaに対応するタッチカーブTW3上のベロシティ値Vcaを出力する。
一方、「やや重い」鍵K23(記号は図示されていない)が押鍵されたときは、「やや軽く感じさせる」タッチカーブTW2を選択する。この場合、演奏者が鍵K21の押鍵時と同じ押鍵速度Kvaで「やや重い」鍵K23を押鍵すれば、ベロシティ変換部M3は、大きいベロシティ値Vca’を出力するが、鍵K21の押鍵時と同じ大きさのベロシティ値Vcaを出力するには、鍵K21の押鍵時よりも小さい押鍵力で、より小さい押鍵速度値Kva’をベロシティ変換部M3に入力すればよい。
すなわち、タッチが機構的に軽い鍵については反力の大きい打鍵をして打鍵速度を早くしないと他の鍵と同等の音量が出ないようにし、タッチが機構的に重い鍵には反力の小さい打鍵をして打鍵速度を遅くしても他の鍵と同等の音量が出るようにすることで、物理的なタッチに重い軽いの差があっても、演奏者が同一と感じるタッチで同一音量となるように調整することができる。つまり、機構的にタッチの軽い鍵には重い(=感覚的に重く感じさせる)タッチカーブをアサインし、機構的にタッチの重い鍵には軽い(=感覚的に軽く感じさせる)タッチカーブをアサインすることによって、タッチを感覚的に制御し、機構的なタッチのバラツキを吸収してタッチ感を均一化することができる。
この例では、タッチカーブTWI〜TW4の4種類での実施例を挙げているが、この数は4に限らない。細やかな調整をするために全鍵数のタッチカーブを備え、タッチ選択デーブルSWは鍵とタッチカーブを1対1で対応付けるようにしてもよい。
〔2〕(b)の場合:
次に、図5は、前述した(b)の場合について、タッチカーブの使用により感覚的にタッチを制御してスケーリング方向(音高変化方向)に徐々に変化する所望のタッチ感DWを得る際の極く単純化した例を表わしている。反力機構により鍵盤14kの各鍵には、図5(B)に示すように、設計通りのグレードGW1〜GW4をもつ荷重特性GWが与えられているものとする。
これに対して、タッチカーブ記憶部TDには、図5(A)に示すように、15種類のタッチカーブ(ベロシティカーブ)TW1〜TW15が用意される。各タッチカーブTW1〜TW15は、参照番号順に、同一ベロシティ値Vcaを与える押鍵速度値が徐々に大きくなり、例えば、軽く感じさせるタッチカーブTW1では小さい押鍵速度値KVa’でベロシティ値Vcaが得られ、重く感じさせるタッチカーブTW14では相当大きな押鍵速度値KVaで同一ベロシティ値Vcaが得られるようになっている。また、タッチカーブ選択テーブルSWは、図4(C)に示すように、各グレードGW1〜GW4内では、荷重特性GWと所望の荷重特性DWの差に応じ、低音側の鍵ほど同一押鍵速度に対し小さなベロシティを与えるようにタッチカーブをアサインし、各鍵にタッチカーブTW1〜TW15を対応付けておく。
ここで、例えば、演奏者により第2グレードGW2の最低音高鍵K16が押鍵されると、タッチカーブ選択部M2は、タッチカーブ選択テーブルSWの対応付けに従って、重く感じさせるタッチカーブTW14を選択し、ベロシティ変換部M3は、図5(A)に示すように、押鍵速度Kvaに対応するタッチカーブTW3上のベロシティ値Vcaを出力する。また、第2グレードGW2の最高音高鍵K39が押鍵されたときは、軽く感じさせるタッチカーブTW14を選択するので、鍵K16の押鍵時よりも相当小さい押鍵速度Kva’でも同一のベロシティ値Vcaを得ることができる。
つまり、同一グレード(例えば、GW2)内において、各鍵(K16〜K39)に対応付けるタッチカーブ(TW14〜TW1)は、低音鍵ほど重く高音鍵ほど軽く感じるようなベロシティ特性(Kv−Vc特性)をもたせることによって、同一音量を出すための演奏者の押鍵力について、高音側ほど軽く感じ低音側ほど重く感じるように、即ち、同一音量を出すための鍵操作検出接点のスイッチング時間差でいえば、高音側ほど長く、低音側ほど短かく設定することで、スケーリング方向にタッチ感を連続的に円滑に調整し、徐々に変化する所望のタッチ感DWを効果的に近似することができる。
従って、複数のグレードごとに階段状にタッチが調整されて段差がある場合でも、全鍵にわたって機構的にタッチを調整することなく、また、、ソフトウエアにより、簡単に、鍵盤14kの全ての鍵K1〜Kn(図示の例では、n=88)に個別のグレードを付与し、感覚的に滑らかなタッチを実現することができる。
この例では、各グレードは同じ15個の鍵からなるようにし、TW1〜TW15を1つのグレード内の各鍵一つひとつに割当て、同じタッチカーブを外のグレードでも対応づけるようにしている。しかし、簡便のために、各鍵一つひとつに割当てるのではなく、隣り合う複数鍵のように、理想的なタッチカーブの特性が近い鍵には、まとめて同じタッチカーブを割り当てるようにしてもよい。また、各グレードの鍵数は同じとは限らないので、鍵とタッチカーブとの割当てを各グレードで同様にしなくてもよい。様々な特性のタッチカーブを多数用意し、各鍵には理想的なタッチカーブの特性に近いものを適宜割り当てるようにしてもよい。さらに、最も細やかな調整をするために全鍵数のタッチカーブを備え、タッチ選択テーブルSWは鍵とタッチカーブを1対1で対応付けるようにしてもよい。
〔3〕(c)の場合:
(c)の場合については、例えば、タッチカーブ記憶部TDには、重み付けルールrv2に従い、図5(A)のようなタッチカーブTW1〜TW15を用意すると共に、均一化ルールrv1に従い、各鍵Kiの実際の荷重特性GWaと設計上の荷重特性GWの誤差に対応して、各鍵Ki毎に、当該鍵Kiに対応するタッチカーブの横軸(押鍵速度Vc)方向シフト量〔図4(A)において、各タッチカーブTW1〜TW4の横軸方向標準位置に対する各相対位置に相当する〕を表わす誤差テーブルを用意する。また、タッチカーブ選択部SWには、(b)の場合と同様にタッチカーブ記憶部TDから実際の押鍵Kiに対応するタッチカーブを選択すると共に、誤差テーブルから当該押鍵Kiに対応する横軸方向シフト量を読み出し、選択されたタッチカーブをこのシフト量だけ横軸方向にシフトしたタッチカーブに変換して、ベロシティ変換部M3に渡す機能を与える。
つまり、タッチカーブ選択部SWは、タッチカーブの選択により、各グレード内で荷重特性GWと所望の特性DWの差に応じて低音側ほど同一押鍵速度に対して小さなベロシティを与え、選択されたタッチカーブの横軸方向シフトにより、各鍵の実際の荷重特性GWaと設計上の荷重特性GWの誤差に応じてそのバラツキをキャンセルする特性をもったタッチカーブTWrを出力し、ベロシティ変換部M3は、このタッチカーブTWrに従って、実際押鍵速度Kvaに対応するベロシティ値Vcaを出力させることによって、機構的なばらつきを感覚的に均一化し全てのグレードにわたるタッチをスケーリング方向に徐々に変化するように円滑化することができる。なお、横軸方向シフト機能をベロシティ変換部M3に与え、変換部M3にて、誤差テーブルから押鍵Kiに対応する横軸方向シフト量を読み出しこのシフト量に応じて実際押鍵速度Kvaをシフトさせるようにしてもよい。
〔処理フロー例〕
図6は、この発明の一実施例によるタッチ調整処理の手順例を表わすフローチャートであり、このタッチ調整処理は、タイマーにより鍵盤のスキャンタイミング毎に起動される。この処理フローが開始すると、CPU1は、ステップS1で鍵盤14kの動作状態をスキャンし、次の押鍵判定ステップS2で、押鍵操作がなされたか否かを判定する。ここで、押鍵操作がないときは(S2→NO)、他の鍵操作(例えば、離鍵操作)があれば、対応する処理を実行した後、今回のタッチ調整処理を終了し、何ら鍵操作がなければ、直ちに、今回のタッチ調整処理を終了する。
一方、ユーザが鍵盤14kを演奏して押鍵操作がなされたときには(S2→YES)、タッチカーブ選択ステップS3に進み、カーブ選択テーブルSW,SBを用いて押鍵情報生成部M1で検出された押鍵位置Kiからタッチカーブ(ベロシティカーブ)TWr、TBsを選択する。次いで、ベロシティ変換ステップS4において、選択されたタッチカーブTWr、TBsに従って、今回の押鍵操作に伴い押鍵情報生成部M1で検出された実際の押鍵速度Kvaを発音制御用のベロシティ値Vcaに変換する。
そして、続く楽音データ出力ステップS5にて、押鍵位置Kiの情報とベロシティ値Vcaの情報を組にして発音制御用の楽音データとして楽音信号生成部8,9に渡し、楽音信号生成部8,9に発音処理をさせた後、今回のタッチ調整処理を終了する。
<均一・平滑化の具体例>
(c)の場合で述べたように、反力機構により低音鍵域ほど大きなタッチを階段状に与える(「ハードグレード」と呼ばれる)ように設計されたグレードハンマータイプの鍵盤に対し、各グレードについてタッチのバラツキを均一化ルールrv1により吸収してタッチを感覚的に均一化しつつ、グレード間の段差(グレード段差)については重み付けルールrv2により緩和してタッチの変化を円滑化し、全グレードに亙りスケーリング方向に感覚的に徐々に変化するタッチ感を得ることができる。図7〜図9は、このように、タッチ感均一化及び平滑化ルールrv1,rv2を併用して全鍵(例えば88鍵)キーグレードを実現するための鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例を示す。なお、各例において白鍵と黒鍵とはグレード(鍵域)やタッチ調整処理が別になっている。
第1の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例(図7,8:第1均一・平滑化例)では、図7の機能ブロック図に示されるように、記憶手段3,4のタッチカーブ記憶領域TDに、図4(A)及び図5(A)のタッチカーブ群TWと同様に、鍵盤装置14kの各グレードにおける鍵のバラツキを補正するバラツキ補正タッチカーブ群Tα及びハードグレード段差を緩和する段差緩和タッチカーブ群Tβが用意される。タッチカーブ群Tαは、図8(A1)のように、押鍵速度Kv−中間ベロシティVcαの関係を規定した複数(図示の例では、4種類)のバラツキ補正タッチカーブTα1〜Tα4から成り、タッチカーブ群Tβは、図8(A2)のように、中間ベロシティVcα−出力ベロシティVcの関係を規定した複数(図示の例では、16種類)の段差緩和タッチカーブTβ1〜Tβ16から成る。
タッチカーブ選択部M2は、鍵盤装置14kの各鍵Kiに、バラツキ補正タッチカーブTα1〜Tα4の何れか及び段差緩和タッチカーブTβ1〜Tβ16の何れかを対応付けるバラツキ補正選択テーブルSα及び段差緩和カーブ選択テーブルSβを含み、押鍵情報生成部M1(5)は、鍵盤装置14kの押鍵に応じた押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaを含む押鍵情報を生成する。従って、ユーザの鍵盤演奏操作により押鍵される度に、バラツキ補正及び段差緩和カーブ選択テーブルSα,Sβに従って両タッチカーブ群Tα,Tβから当該押鍵位置Kiに対応するバラツキ補正及び段差緩和タッチカーブTαj(j=1〜4),Tβk(k=1〜16)が選択される。
ベロシティ変換部M3はバラツキ補正及び段差緩和ベロシティ変換手段M3α,M3βから成り、バラツキ補正ベロシティ変換手段M3αは、押鍵の度にバラツキ補正カーブ選択テーブルSαにより選択されるバラツキ補正タッチカーブTαjに従って押鍵速度Kvaを中間ベロシティ値Vcαaに変換し〔図8(A1)〕、段差緩和ベロシティ変換手段M3βは、押鍵の度に段差緩和カーブ選択テーブルSβにより選択される段差緩和タッチカーブTβkに従って中間ベロシティ値Vcαaを最終的な出力ベロシティVcの値Vcaに変換する〔図8(A2)〕。これにより、押鍵の度に押鍵速度Kvaをバラツキ補正タッチカーブTαjで変換し更にグレード段差を段差緩和タッチカーブTβkで変換して、鍵のバラツキを補正するタッチカーブTαjとハードグレード段差を緩和するタッチカーブTβkの両方の特性に応じた最終的なベロシティVcaを得ることができる。そして、楽音データ生成部M4は、押鍵情報生成部M1からの押鍵位置情報Kiと出力ベロシティ情報Vcaを組にした楽音データを生成し、楽音信号生成部(音源部)8,9の発音処理によって対応する楽音信号が生成される。
図8(B)の処理フローに従って第1均一・平滑化例の処理動作を説明する。ユーザの演奏操作により鍵盤装置14kの或る鍵が押鍵されると、最初のステップP1で、当該押鍵に応じた押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaを含む押鍵情報を生成する。これに応じて、次のステップP2では、バラツキ補正タッチカーブ群Tα:Tα1〜Tα4から押鍵位置Kiに対応するバラツキ補正タッチカーブTαjを選択し、続くステップP3で、選択されたバラツキ補正タッチカーブTαjにより押鍵速度Kvaから中間ベロシティVcαaを得る。また、ステップP4にて、段差緩和タッチカーブ群Tβ:Tβ1〜Tβ16から押鍵位置Kiに対応する段差緩和タッチカーブTβkを選択し、ステップP5で、選択された段差緩和タッチカーブTβkにより中間ベロシティVcαaから出力ベロシティ値Vcaを得る。そして、ステップP6において、押鍵位置Ki及び出力ベロシティVcaを基にして楽音を生成する。
次に、第2の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例(図9:第2均一・平滑化例)では、バラツキ補正用と段差緩和用の2種のタッチカーブ群の組み合わせによって得られるバラツキ補正兼段差緩和タッチカーブを予め多数用意しておき、鍵盤の各鍵にバラツキ補正兼段差緩和タッチカーブを割り当て、押鍵位置に対応するバラツキ補正兼段差緩和タッチカーブにより押鍵速度に対応するベロシティを得る。図9の具体例で説明すると、第1均一・平滑化例と同様にバラツキ補正タッチカーブがM=4種類あり段差緩和タッチカーブがN=16種類あるとして、その積M×Nに相当する64種類のバラツキ補正兼段差緩和カーブTγ1〜Tγ64が得られ、図9(A)の機能ブロック図に示されるように、これらのカーブTγ1〜Tγ64から成るバラツキ補正兼段差緩和タッチカーブ群Tγがタッチカーブ記憶領域TDに用意される。なお、バラツキ補正兼段差緩和カーブの数については、この例のように“バラツキ補正カーブ数(M)×段差緩和カーブ数(N)”ではなく、適宜、特性の似たカーブを兼用することにより、“M×N”より少なくすることができる。
タッチカーブ選択部M2は、鍵盤装置14kの各鍵Kiに、バラツキ補正兼段差緩和タッチカーブTγ1〜Tγα64の何れかを対応付けるバラツキ補正兼段差緩和カーブ選択テーブルSγを含み、押鍵情報生成部M1が、鍵盤演奏操作により押鍵される度に鍵盤装置14kの押鍵に応じた押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaを含む押鍵情報を生成すると、テーブルSγに従ってバラツキ補正兼段差緩和タッチカーブ群Tγから当該押鍵位置Kiに対応するタッチカーブTγm(m=1〜64)を選択する。ベロシティ変換部M3は、バラツキ補正兼段差緩和ベロシティ変換手段M3γで構成され、押鍵の度にテーブルSγにより選択されるタッチカーブTγmの押鍵速度Kv−ベロシティVc特性に従って押鍵速度KvaをベロシティVcaに変換する。そして、楽音データ生成部M4は、押鍵情報生成部M1からの押鍵位置情報Kiとベロシティ情報Vcaを組にした楽音データを生成し、楽音信号生成部(音源部)8,9の発音処理により対応する楽音信号が生成される。
図9(B)の処理フローに従って第2均一・平滑化例の処理動作を説明する。演奏操作により鍵盤装置14kが押鍵されると、最初のステップQ1で、当該押鍵に応じた押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaを含む押鍵情報を生成する。これに応じて、次のステップQ2では、バラツキ補正兼段差緩和タッチカーブ群Tγ:Tγ1〜Tγ64から押鍵位置Kiに対応するバラツキ補正兼段差緩和タッチカーブTγmを選択し、続くステップQ3で、選択されたタッチカーブTγmにより押鍵速度KvaからベロシティVcaを得る。そして、ステップQ4にて、押鍵位置Ki及びベロシティVcaを基にして楽音を生成する。
〔演算によるベロシティの生成〕
以上の実施例では、タッチカーブを予め記憶しておき、これをテーブル等を使って参照し、ベロシティを求めるようにした例を説明したが、同様の処理を、各鍵の機構的な荷重特性に関するパラメータを予め記憶しておき、逐次入力される押鍵位置及び押鍵速度とパラメータに基づいて、速度応答ルールrv0、均一化ルールrv1及び重み付けルールrv2に従った演算を行い、テーブル参照と同じベロシティを求めるようにしてもよい。
例えば、(a)の場合については、押鍵情報とタッチカーブの感覚的な重みづけ特性(「重みパラメータ」ともいう)を対応付ける重みづけ特性選択テーブルSW’を予め記憶手段3,4に記憶しておき、押鍵情報Kiに応じて感覚的な重みづけ特性Pwを求め、その値と押鍵速度値Kvaを用い、次式(1)の演算を行い、ベロシティVcaを求める。
Figure 2007188030
ここで、押鍵速度Kva及びベロシティVcは、それぞれ、取り得る値を0から1の範囲に正規化されているものとする。
式(1)において、重みづけ特性Pwは、0より大きな実数であり、値が大きくなるにしたがって、より重く感じさせる特性であることを表わす。重みづけ特性選択テーブルSW’は、反力が大きい方にばらついている鍵(タッチの重い鍵)には軽く感じさせるように特性Pwのより小さな値を割り当て、反力が小さい方にばらついている鍵(タッチの軽い鍵)には重く感じさせるように、特性Pwのより大きな値を割り当てる。
式(1)は、図10のKv(押鍵速度)−Vc(ベロシテイ)特性に示されるように、押鍵速度値Kvaが大きくなるに従って、Vcaが大きくなり、また、感覚的な重みづけ特性PWが大きくなるに従って、鍵がより重く感じられるようになることを表わしている。従って、重みづけ特性選択テーブルSW’と式(1)を用いることにより、速度応答ルールrv0と均一化ルールrv1とに従ったVcaを得ることができる。
(b)の場合についても、(a)と同様に、押鍵情報とタッチカーブの感覚的な重みづけ特性を対応付ける重みづけ特性選択テーブルSW”を予め記憶手段3,4に記憶しておき、押鍵情報Kiに応じて感覚的な重みづけ特性Pwを求め、その値と押鍵速度値Kvaを用い、演算を行い、ベロシティVcaを求めることができる。この場合、重みづけ特性選択テーブルSW”は、低音側の鍵にはより重く感じさせるように特性Pwのより大きな値を、高音側の鍵にはより軽く感じさせるような小さな特性Pwの値を割り当てる。このように重みづけ特性選択テーブルSW”と式(1)を用いることにより、速度応答ルールrv0と重み付けルールrv2とに従ったVcaを得ることができる。
(c)の場合についても、(a),(b)と同様に、演算によりベロシティを求めることができる。図11は、演算によりベロシティを生成する第3の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例(第3均一・平滑化例)を示す。第3均一・平滑化例では、鍵のバラツキを補正するための値とグレード段差を緩和するための値から得られた感覚的な重み(重さ)に相当する重みパラメータPγを、図10のようなKv−Vcカーブを表わす式(1)の重みづけ特性(重みパラメータ)Pwに適用することにより、所望のベロシティVcが得られる。なお、この場合も、白鍵と黒鍵とはグレード(鍵域)やタッチ調整処理を別にする。
図11(A)により具体的に説明すると、記憶手段3,4には、予め、バラツキ補正用と段差緩和用の2種の重みパラメータ(重みづけ特性)群の組み合わせによって得られる多数のバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータ(重みづけ特性)Pγ1,Pγ2,…から成るバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータ群Pγが記憶され、鍵盤装置14kの各鍵Kiと重みパラメータPγ1,Pγ2,…とを対応付けるバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータ(重みづけ特性)選択テーブルSγ’(図示せず)が記憶される。ここで、バラツキ補正兼段差緩和重みパラメータPγ:Pγ1,Pγ2,…は、(a)の場合における重みづけ特性Pwに相当するバラツキ補正のためのバラツキ補正重みパラメータPα:Pα1,Pα2,…と(b)の場合における重みづけ特性Pwに相当する段差緩和のための段差緩和重みパラメータPβ:Pβ1,Pβ2,…との積で表わされる。
重みパラメータ生成部M2Aは、バラツキ補正兼段差緩和パラメータ選択テーブルSγ’を含み、押鍵情報生成部M1は、鍵盤装置14kの押鍵に応じた押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaを含む押鍵情報を生成する。従って、ユーザの鍵盤演奏操作により押鍵される度に、パラメータ選択テーブルSγ’に従ってバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータ群Pγ:Pγ1,Pγ2,…から当該押鍵位置Kiに対応するバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータPγn(n=1,2,…)が生成される。バラツキ補正兼段差緩和ベロシティ演算部M3Aは、押鍵の度に重みパラメータ生成部M2Aにより生成されるバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータPγnを式(1)の重みパラメータPwに適用し、押鍵情報生成部M1からの押鍵速度Kvaを用いて式(1)からベロシティVcaを演算する。そして、楽音データ生成部M4は、押鍵情報生成部M1からの押鍵位置情報Kiと出力ベロシティ情報Vcaを組にした楽音データを生成し、楽音信号生成部(音源部)8,9の発音処理によって対応する楽音信号が生成される。
図11(B)の処理フローに従って第3均一・平滑化例の処理動作を説明する。演奏操作による鍵盤装置14kの押鍵に応じて押鍵位置Ki及び押鍵速度Kvaを含む押鍵情報が生成されると、ステップR1で、バラツキ補正兼段差緩和重みパラメータ群Pγ:Pγ1,Pγ2,…から押鍵位置Kiに対応するバラツキ補正兼段差緩和重みパラメータPγnを生成する。次のステップR2では、式(1)に押鍵速度Kva及び重みパラメータPγn(→Pw)を適用してベロシティVcaを演算する。そして、ステップR3にて、押鍵位置Ki及びベロシティVcaを基にして楽音を生成する。
なお、この例では、バラツキ補正兼段差緩和重みパラメータPγを用意し、バラツキ補正兼段差緩和ベロシティ演算部M3Aで、押鍵位置Kiに各重みパラメータを割り当てるバラツキ補正兼段差緩和パラメータ選択テーブルSγ’により、押鍵位置Kiに対応する重みパラメータPγnを選択するようにしたが、バラツキ補正重みパラメータPα:Pα1,Pα2,…及び段差緩和重みパラメータPβ:Pβ1,Pβ2,…と、押鍵位置Kiにバラツキ補正重みパラメータPαを割り当てるバラツキ補正パラメータ選択テーブルSα’と、押鍵位置Kiに段差緩和重みパラメータPβを割り当てる段差緩和パラメータ選択テーブルSβ’とを記憶手段3,4に用意しておき、バラツキ補正兼段差緩和ベロシティ演算部M3Aでは、テーブルSα’,Sβ’により押鍵位置Kiに対応付けられた重みパラメータPα,Pβを選択し、選択された重みパラメータPα,Pβを乗算することにより、押鍵位置Kiに対応する重みパラメータPγnを演算するようにしてもよい。
また、この例では、押鍵速度KvaからベロシティVcaを演算するのに式1(図10)を用いて、重みパラメータ(Pw)が1.0を標準として正の実数を取るようにしているため、バラツキ補正兼段差緩和重みパラメータPγは、バラツキ補正のための重みパラメータPαと段差緩和のための重みパラメータPβの積「Pα×Pβ」としている。しかしながら、例えば、重みパラメータが0を標準として正負の値を取るような演算式を用いる場合は、重みパラメータPγはバラツキ補正のための重みパラメータPαと段差緩和のための重みパラメータPβの和になるようにしてもよい。
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつこの発明の好適な実施の一形態について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、この発明のソフトウエアによるタッチ感調整機能は、設計上の荷重特性が全鍵域に渡って一律である場合など、特に構造的に配慮がなされていない反力機構を備える鍵盤(例えば、グレード無し鍵盤)にも適用することができる。
また、実施例では、白鍵と黒鍵とを分けて処理するような例を説明したが、簡便のために、白鍵と黒鍵とを同じテーブル(TWとTB、或いは、SWとSB、或いは、TWrとTBs)で処理するようにしてもよい。
従来技術について鍵盤各鍵に対する荷重特性を説明するための図である。 この発明の一実施例による電子楽器のハードウエア構成ブロック図である。 この発明の一実施例による電子楽器における鍵盤の荷重特性とタッチ感調整の概要を説明するための図である。 この発明の一実施例による電子楽器における鍵盤タッチ感均一化の原理を説明するための図である。 この発明の一実施例による電子楽器における鍵盤タッチ感平滑化の原理を説明するための図である。 この発明の一実施例によるタッチ調整処理の手順を表わすフローチャートである。 この発明の一実施例による第1の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例を示す図の一部である。 この発明の一実施例による第1の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例を示す図の他部である。 この発明の一実施例による第2の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例を示す図である。 この発明の別の実施態様によるベロシティ演算を説明するための図である。 この発明の別の実施態様による第3の鍵盤タッチ感均一化及び平滑化例を示す図である。
符号の説明
K1〜Kn 鍵盤14kを構成するn(例えば、88)本の鍵、
GW,GB 白鍵及び黒鍵の(設計上の)荷重特性、
GW1〜GW4,GB1〜GB4 白鍵及び黒鍵のグレード(同一荷重レベル/鍵域)、
GWa,GBa 白鍵及び黒鍵の実際の荷重特性、
Dα〜Dγ 各グレード(同一荷重鍵域)間の境界位置、
TW;TW1〜TWp 白鍵用タッチカーブ〔TWは集合的に表わす〕、
TB;TB1〜TBq 黒鍵用タッチカーブ〔TBは集合的に表わす〕、
TD タッチカーブTW,TBを記憶するタッチカーブ記憶手段、
SW,SD 白鍵用及び黒鍵用タッチカーブ選択テーブル、
M1 押鍵位置(鍵ナンバ、ノートナンバ)Ki及び押鍵速度(打鍵速度)Kviから成る押鍵情報を生成する押鍵情報生成部(押鍵検出手段)、
M2 白鍵用又は黒鍵用タッチカーブTWr,TBsを選択するタッチカーブ選択部、
M3 押鍵速度Kvaを発音制御用ベロシティVcaに変換するベロシティ変換部、
M4 押鍵位置Ki及びベロシティVcaから成る楽音データを楽音信号生成部(音源部)に出力する楽音データ出力部。

Claims (4)

  1. 押鍵に対して反力を与える反力機構が設けられた鍵を複数備える鍵盤と、
    鍵盤に対する押鍵操作に応じて押鍵位置及び押鍵速度を検出する押鍵検出手段と、
    押鍵検出手段により検出された押鍵位置及び押鍵速度に応じて、所定のベロシティ生成ルールに従いベロシティを生成するベロシティ生成手段と、
    押鍵検出手段により検出された押鍵位置に対応しベロシティ生成手段により生成されたベロシティをもつ楽音データを出力する楽音データ出力手段と
    を具備し、
    上記ベロシティ生成ルールには、
    同一押鍵位置に対して、押鍵速度が小さければ小さいベロシティを与え、押鍵速度が大きければ大きいベロシティを与える速度応答ルールと、
    同一押鍵速度に対して、押鍵位置に対応する鍵に与えられた反力が大きい方にばらついていれば大きなベロシティを与え、該反力が小さい方にばらついていれば小さなベロシティを与える均一化ルールと
    が含まれる
    ことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  2. 押鍵に対して反力を与える反力機構が設けられた鍵を複数備える鍵盤と、
    鍵盤に対する押鍵操作に応じて押鍵位置及び押鍵速度を検出する押鍵検出手段と、
    押鍵検出手段により検出された押鍵位置及び押鍵速度に応じて、所定のベロシティ生成ルールに従いベロシティを生成するベロシティ生成手段と、
    押鍵検出手段により検出された押鍵位置に対応しベロシティ生成手段により生成されたベロシティをもつ楽音データを出力する楽音データ出力手段と
    を具備し、
    上記ベロシティ生成ルールには、
    同一押鍵位置に対して、押鍵速度が小さければ小さいベロシティを与え、押鍵速度が大きければ大きいベロシティを与える速度応答ルールと、
    同一押鍵速度に対して、押鍵位置に対応する鍵が低音側であれば小さいベロシティを与え、高音側であれば大きいベロシティを与える重み付けルールと
    が含まれる
    ことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  3. 押鍵に対して反力を与える反力機構が設けられた鍵を複数備え、複数の鍵域から成る鍵盤であって、これらの反力機構は、同一鍵域内の各鍵に同一の反力を与え、各鍵域間では低音側ほど大きな反力を与えるように設計されているものと、
    鍵盤に対する押鍵操作に応じて押鍵位置及び押鍵速度を検出する押鍵検出手段と、
    押鍵検出手段により検出された押鍵位置及び押鍵速度に応じて、所定のベロシティ生成ルールに従いベロシティを生成するベロシティ生成手段と、
    押鍵検出手段により検出された押鍵位置に対応しベロシティ生成手段により生成されたベロシティをもつ楽音データを出力する楽音データ出力手段と
    を具備し、
    上記ベロシティ生成ルールには、
    同一押鍵位置に対して、押鍵速度が小さければ小さいベロシティを与え、押鍵速度が大きければ大きいベロシティを与える速度応答ルールと、
    同一押鍵速度に対して、押鍵位置に対応する鍵が各鍵域内で低音側であれば小さいベロシティを与え、各鍵域内で高音側であれば大きいベロシティを与える鍵域内重み付けルールと
    が含まれる
    ことを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
  4. 前記ベロシティ生成ルールは白鍵用ルール及び黒鍵用ルールに分けられ、
    前記ベロシティ生成手段は、前記押鍵検出手段により検出された押鍵位置が白鍵の場合は白鍵用ルールを適用し、該押鍵位置が黒鍵の場合は黒鍵用ルールを適用する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電子楽器の鍵盤装置。
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