JP2007186590A - 半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シート、半導体装置接続用基板ならびに半導体装置 - Google Patents

半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シート、半導体装置接続用基板ならびに半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】接着耐久性に優れる新規な半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シート、半導体装置接続用基板ならびに半導体装置を提供すること。
【解決手段】エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1の官能基を有する3官能以上の熱可塑性樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)およびエポキシ樹脂用硬化剤(C)を含有することを特徴とする半導体装置用接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体装置用接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、半導体集積回路を実装する際に用いられる、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方式のパターン加工テープ、ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ用インターポーザ等の半導体装置接続用基板、リードフレーム固定テープ、LOC固定テープ、半導体素子等の電子部品とリードフレームや絶縁性支持基板などの支持部材との接着剤すなわちダイボンディング材、ヒートスプレッダ、補強板、シールド材の接着剤、ソルダーレジスト、光路結合用接着剤、光部品組み立て接着剤、LED用封止剤等の光学用接着剤、異方導電性フィルム、銅張り積層板、カバーレイ等を作製するために適した半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シート、半導体装置接続用基板、半導体封止用シートならびに半導体装置に関する。
従来、半導体集積回路(IC)の実装には、金属製のリードフレームを用いた方式がもっとも多く用いられていたが、近年では、ガラスエポキシやポリイミド等の有機絶縁性フィルム上にIC接続用の導体パターンを形成した、インターポーザと称する半導体接続用基板を介した方式が増加している。
パッケージ形態としては、デュアルインラインパッケージ(DIP)、スモールアウトラインパッケージ(SOP)、クアッドフラットパッケージ(QFP)等のパッケージ形態が用いられてきた。しかし、ICの多ピン化とパッケージの小型化に伴って、最もピン数を多くできるQFPにおいても限界に近づいている。そこで、パッケージの裏面に接続端子を配列するBGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップスケールパッケージ)が用いられるようになってきた。
半導体接続用基板の接続方式としては、テープオートメーテッドボンディング(TAB)方式、ワイヤーボンディング方式、フリップチップ方式等が挙げられる。
例えばTAB用テープは、インナーリードを有する接続方式に有利であることは当然であるが、BGA方式では半田ボール用の孔やIC用のデバイスホールを機械的に打ち抜いた後に銅箔をラミネートするプロセスに特に適している。一方、インナーリードを有しないワイヤーボンディングおよびフリップチップ接続の場合は、TAB用テープだけでなく、すでに銅箔を積層し接着剤を加熱硬化させた銅張り積層板を用いることも可能である。
TAB用テープは、ポリイミドフィルムなどの可撓性を有する有機絶縁性フィルム上に、未硬化状態の接着剤層、および離型性を有するポリエステルフィルムなどの保護フィルム層を積層した3層構造で構成されており、(1)スプロケットおよびデバイス孔の穿孔、(2)銅箔との熱ラミネート、(3)パターン形成(レジスト塗布、エッチング、レジスト除去)、および(4)スズまたは金−メッキ処理などの加工工程を経て半導体集積回路接続用基板に加工される。
図1に、半導体集積回路搭載前の半導体装置接続用基板の形状の一例を示す。図1は半導体集積回路搭載前の半導体装置接続用基板の斜視図であり、有機絶縁性フィルム1上に接着剤層2とリード5が配置されており、有機絶縁性フィルム1には有機絶縁性フィルム1を送るためのスプロケット孔3とデバイスを設置するデバイス孔4が設けられている。
また、図2は、図1の半導体装置接続用基板を用いた半導体装置の一態様を示す断面図である。図2において、半導体装置接続用基板には、有機絶縁性フィルム1上に接着剤層2を介して固定されたインナーリード部6とアウターリード部7を有するリード5が配置されている。この半導体装置接続用基板のインナーリード部6を、保護膜11を有する半導体集積回路8の金バンプ10に熱圧着(インナーリードボンディング)し、半導体集積回路8を搭載する。次いで、封止樹脂9による樹脂封止工程を経て半導体装置が作製される。また、インナーリード部を有さず、半導体集積回路接続用基板の導体パターンと半導体集積回路の金バンプとの間をワイヤーボンディングで接続する方式も採用されている。このような半導体装置をテープキャリアパッケージ(TCP)型半導体装置と称する。最後に、TCP型半導体装置は、他の部品を搭載した回路基板やガラス基板等とアウターリード部7により接続(アウターリードボンディング)される。
BGA方式を構造分類するとマイクロBGA(μ−BGA)、ファインピッチBGA(FP−BGA)、メモリーBGA(m−BGA)、ボードオンチップ(BOC)等の構造が提案されている。これらはBGA方式の中でも最も小型化機能を進めたパッケージであり、これらをチップスケールパッケージ(CSP)と呼ぶ。図3にTCP型半導体装置を用いたμ−BGAを示す。μ−BGAはインターポーザ13からリード14を出して半導体集積回路15と接続された構造を有しており、ICのピン数にほぼ対応する半田ボール18を格子(グリッドアレイ)状に配列し、リードを介して接続されている。リード上にはソルダーレジスト19が印刷されており、封止樹脂16にて保護されている。またICと接着剤層との接続には有機絶縁性フィルム12が使用されている。
さらに、半導体装置用接続基板には剛性と平面性の付与のための補強板(スティフナー)あるいは放熱のための放熱板(ヒートスプレッダー)等の部品を積層することも行われるが、その際にも接着剤が使用される。
電子機器の小型化、高密度化が進行するに伴い、これらの接着剤はいずれも最終的にパッケージ内に残留することが多いため、接着性、耐熱性、絶縁性等の諸特性を満たすことが要求されている。
これまでに、絶縁性を向上させる方法として、例えば脂環式エポキシ樹脂およびポリアミド樹脂を含む接着剤層を有するTAB用接着剤付きテープ(例えば、特許文献1参照)が提案されているが、接着耐久性、半田耐熱性の点において効果が不十分であるという課題がある。また、多官能エポキシ樹脂と、多官能ポリアミド樹脂と、フェノール樹脂を有する半導体装置用接着剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)が、吸湿下における接着耐久性が不十分であるという課題がある。
特開平9−321094号公報(請求項1) 特開2001−207149号公報(請求項3)
本発明は、接着耐久性に優れる新規な半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シート、半導体装置接続用基板ならびに半導体装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明の半導体装置用接着剤組成物は、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する3官能以上の熱可塑性樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)およびエポキシ樹脂用硬化剤(C)を含有することを特徴とする半導体装置用接着剤組成物である。
本発明によれば、接着耐久性に優れる新規な半導体装置用接着剤組成物およびそれを用いた半導体装置用接着剤シートが得られる。この半導体装置用接着剤シートを用いることで高密度実装用の半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置を工業的に有利に製造することができ、得られる半導体装置の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の半導体装置用接着剤組成物は、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する3官能以上の熱可塑性樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)およびエポキシ樹脂用硬化剤(C)を含有する。
本発明において、熱可塑性樹脂は、脂環式エポキシ樹脂(B)あるいはエポキシ樹脂用硬化剤(C)と反応することができる官能基、すなわちエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を3つ以上有する樹脂を含有する。これらの官能基を3つ以上有することにより、脂環式エポキシ樹脂(B)あるいは脂環式エポキシ樹脂(B)とエポキシ樹脂用硬化剤(C)との反応付加物を介して熱可塑性樹脂(A)が架橋構造を形成するために、得られる接着剤組成物の耐熱性が向上し、高温高湿環境下における接着耐久性が向上する。
上記の官能基のうち、一分子中に二種類以上の異なった官能基を含む場合は全種類の官能基数を総計したものが3官能以上あれば良い。また、官能基の位置は特に制限されることはないが、側鎖に官能基を有していることが好ましい。
さらに、上記の官能基の中でも、特にエポキシ基、水酸基、カルボキシル基からなる群より選ばれる官能基を有することが好ましい。これらの官能基を有する熱可塑性樹脂は、酸化による着色が少なく、高い光線透過率と無色に近い低い色調を有する接着剤層を形成することができる。このため、半導体集積回路を半導体装置接続用基板に接続する際の位置合わせが容易になり、加工性の歩留まりを改善することができる。
本発明において、(A)成分である3官能以上の熱可塑性樹脂の官能基当量は、エポキシ基を有する場合は300〜10000g/eqが好ましく、500〜5000g/eqがより好ましい。水酸基またはカルボキシル基を有する場合は、カルボキシル基価あるいは水酸基価が6〜100が好ましく、20〜60がより好ましい。ここで、カルボキシル基価は、熱可塑性樹脂(A)1gをトルエン/n−ブタノール(1/1重量比)混合液に溶解した溶液を0.1N水酸化カリウムにて滴定することにより測定できる。水酸基価は、熱可塑性樹脂(A)1gをトルエン/n−ブタノール(1/1重量比)混合液に溶解した溶液を0.1N塩酸にて滴定することにより測定できる。上記各官能基量が各範囲にあれば適度な架橋構造が形成され、絶縁性、半田耐熱性等の低下を抑制しながら高い接着耐久性が得られる。
本発明において(A)成分として好ましく用いられる3官能以上の熱可塑性樹脂としては、例えばアクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム−スチレン樹脂(ABS)、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン−エチレン樹脂(SEBS)、アクリル酸および/またはメタクリル酸エステル樹脂(アクリルゴム)、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、シリコーン、フェノキシ、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルエステルイミド、ポリエステルアミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルサルフォン等を主骨格とし、前述の官能基を有する変性構造を導入したものを挙げることができる。例えばポリアミド樹脂の場合、接着剤層に可撓性をもたせることができ、かつ低吸水率で絶縁性に優れる点で、炭素数が20〜50であるジカルボン酸(いわゆるダイマー酸)を必須成分として含むものが好適である。ダイマー酸を含むポリアミド樹脂は、常法によるダイマー酸とアミンの重縮合により得られるが、この際に、ダイマー酸以外のアジピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸等のジカルボン酸を共重合成分として含有してもよい。アミンとしては、3官能以上のポリアミンが特に好ましく、ジエチレントリアミン、4,4’、4”−トリアミノトリフェニルメタン、トリアムテレン等が例示される。ポリアミン以外にエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンおよびピペラジン等の公知のジアミンを共重合することができ、吸湿性と溶解性の点から2種以上を混合してもよい。
また光線透過率と低色調性を更に向上させるためには、アクリル酸および/またはメタクリル酸エステル樹脂(アクリルゴム)および/あるいはシリコーン樹脂を主骨格とする熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
本発明において、3官能以上の熱可塑性樹脂(A)は、一種のみでも二種以上を組み合わせても良い。また、3官能以上の熱可塑性樹脂(A)に加えて、単官能あるいは2官能の熱可塑性樹脂と組み合わせることもできる。
本発明の半導体装置用接着剤組成物中に含まれる熱可塑性樹脂のうち、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する3官能以上の熱可塑性樹脂(A)の含有量は30〜100重量%であることが好ましい。より好ましくは50〜100重量%、更に好ましくは70〜100重量%である。このような3官能以上の熱可塑性樹脂(A)の含有量が30重量%以上であれば、高温高湿下における接着耐久性がより向上する。
本発明に用いられる脂環式エポキシ樹脂(B)は、芳香環を含まない脂環骨格を有するエポキシ樹脂である。脂環骨格は低吸湿性に優れているため、高温高湿下における絶縁性信頼性、接着耐久性ならびに半田耐熱性に有利に働く。
脂環式エポキシ樹脂(B)はシクロヘキセンオキシド、ビシクロヘプテンオキシド、シクロペンテンオキシド等が挙げられ、具体的には3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6―メチルシクロヘキサン)カルボキシレート等が挙げられる。これらの中でも特に3官能以上のエポキシ基を有することが好ましい。3官能以上のエポキシ基を有することにより、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する3官能以上の熱可塑性樹脂(A)および/またはエポキシ樹脂用硬化剤(C)と架橋構造を形成できるために絶縁性、接着耐久性ならびに半田耐熱性向上に寄与する。
例えば3官能以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂(B)としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−プロパノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ヘプタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。これらの3官能以上の脂環式エポキシ樹脂は、単官能あるいは2官能の脂環式エポキシ樹脂と任意に組み合わせることができる。
また脂環式エポキシ樹脂(B)は他のエポキシ樹脂と任意に組み合わせて使用することができる。他のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、レゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジシクロペンタジエンジフェノール、ジシクロペンタジエンジキシレノール等のジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック、エポキシ化トリスフェニロールメタン、エポキシ化テトラフェニロールエタン、エポキシ化メタキシレンジアミン等が挙げられる。
本発明の半導体装置用接着剤組成物において、熱可塑性樹脂100重量部に対して脂環式エポキシ樹脂(B)を10〜200重量部含有することが好ましく、より好ましくは20〜180重量部、更に好ましくは30〜160重量部である。脂環式エポキシ樹脂(B)の含有量が10重量部以上であれば、絶縁信頼性、高温高湿下における接着耐久性および半田耐熱性がより向上し、200重量部以下であれば可撓性が損なわれることがない。
エポキシ樹脂用硬化剤(C)は、エポキシ樹脂と反応するものであれば特に限定されず、アミン化合物、フェノール樹脂、酸無水物、メラミン樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、シアン酸エステル樹脂等公知のものが例示される。これらの中でも特に酸無水物は透明性、低色調性の点において好ましい。
酸無水物としては、例えば、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらの中でもノルボルネン骨格あるいはスピロ環骨格を有する酸無水物が好ましい。さらに、分子中に不飽和結合を有しない飽和化合物がより好ましい。ノルボルネン骨格あるいはスピロ環骨格を有する飽和化合物は低吸湿性に優れており、高温高湿下における絶縁信頼性、接着耐久性および半田耐熱性がより向上する。
ノルボルネン骨格を有し、不飽和結合を有しない酸無水物としては、水素化メチルナジック酸無水物、水素化ナジック酸無水物、水素化ナジック酸二無水物等が例示される。スピロ骨格を有し、不飽和結合を有しない酸無水物としては、スピロ4,5デカン酸無水物、ジスピロ−4,2,4,2−デカン酸無水物、ジスピロ−4,1,5,2−テトラデカン酸無水物、スピロ4,5デカン酸二無水物、ジスピロ−4,2,4,2−デカン酸二無水物、ジスピロ−4,1,5,2−テトラデカン酸二無水物等が例示される。これらの酸無水物は、不飽和結合を有する酸無水物と任意に組み合わせることができる。
本発明の半導体装置用接着剤組成物における酸無水物の含有量は、全エポキシ樹脂のエポキシ基数に対して酸無水物基が0.3〜1.8当量が好ましく、更に好ましくは0.5〜1.5当量である。0.3当量以上であるとエポキシ樹脂の硬化を進めるため、絶縁性、半田耐熱性、透明耐久性が向上し、1.8当量以下であれば酸無水物の未反応物を低減できるため、初期透明性、透明耐久性、絶縁性、半田耐熱性への悪影響が小さい。
本発明の半導体装置用接着剤組成物に、上記した酸無水物以外のエポキシ樹脂用硬化剤(C)を含有すること何ら制限されない。エポキシ樹脂用硬化剤(C)の含有量は、エポキシ樹脂100重量部に対して20〜200重量部であることが好ましく、更に好ましくは40〜160である。
本発明の半導体装置用接着剤組成物に硬化促進剤を含有することは何等制限されない。硬化促進剤としては、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、2−アルキル−4−メチルイミダゾール、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィン、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムo,o−ジエチルフォスフォロジチオネート、スルフォニウム塩誘導体等公知のものが挙げられる。これらを単独または2種以上混合して用いても良い。含有量は接着剤組成物に対して0.1〜20重量%であると好ましい。
本発明の半導体装置用接着剤組成物に無機質充填剤を含有することも可能であり、加工性を向上することができる。無機質充填剤は接着剤の特性を損なうものでなければ特に限定されないが、その具体例としては、シリカ、酸化アルミニウム、窒化珪素、水酸化アルミニウム、金、銀、銅、鉄、ニッケル、炭化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン、炭化チタン等が挙げられる。中でも、シリカ、酸化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素、水酸化アルミニウムが好ましく用いられる。ここで、シリカは非晶、結晶のいずれであってもよく、それぞれのもつ特性に応じて適宜使いわけることを限定するものではない。これらの無機質充填剤に耐熱性、接着性等の向上を目的としてシランカップリング剤等を用いて表面処理を施してもよい。無機質充填剤の粒径は特に限定されないが、分散性および塗工性、透明性等の信頼性の点で、平均粒径0.02〜0.5μmが好ましい。
以上の成分以外に、接着剤の特性を損なわない範囲で酸化防止剤、イオン捕捉剤などの有機、無機成分を含有することは何ら制限されるものではない。微粒子状の無機成分としては水酸化マグネシウム、カルシウム・アルミネート水和物等の金属水酸化物、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロム、タルク等の金属酸化物、炭酸カルシウム等の無機塩、アルミニウムなどの金属微粒子、あるいはカーボンブラック、ガラスが挙げられ、有機成分としてはスチレン、NBRゴム、アクリルゴム、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン等の架橋ポリマが例示される。また、本発明では酸化防止剤の使用が有効である。酸化防止剤としては、酸化防止の機能を付与するものであれば特に限定されず、フェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等の公知の酸化防止剤が挙げられる。これらの有機、無機成分は単独または2種以上混合して用いても良い。微粒子状の成分の平均粒子径は分散安定性を考慮すると、0.2〜5μmが好ましい。また、含有量は接着剤組成物100に対して0.1〜20重量%が適当である。
本発明の半導体装置用接着剤シート(以下、接着剤シートという)とは、本発明の半導体装置用接着剤組成物からなる接着剤層と、少なくとも1層の剥離可能な保護フィルム層を有するものをいう。例えば、保護フィルム層/接着剤層の2層構成、あるいは図4に示す保護フィルム層20/接着剤層21/保護フィルム層20の3層構成がこれに該当する。接着剤層の厚みは、弾性率および線膨張係数との関係で適宜選択できるが、2〜500μmが好ましく、より好ましくは5〜200μmである。
接着剤シートは加熱処理により硬化度を調節してもよい。 硬化度の調節は、接着剤シートを配線基板あるいはICに接着する際の接着剤のフロー過多を防止するとともに加熱硬化時の水分による発泡を防止する効果がある。
保護フィルム層は、接着剤層の形態および機能を損なうことなく剥離できれば特に限定されないが、たとえばポリエステル、ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート等のプラスチックフィルム、これらにシリコーンあるいはフッ素化合物等の離型剤のコーティング処理を施したフィルムおよびこれらのフィルムをラミネートした紙、離型性のある樹脂を含浸あるいはコーティングした紙等が挙げられる。
接着剤層の両面に保護フィルム層を有する場合、それぞれの保護フィルム層の接着剤層に対する剥離力をF、F(F>F)としたとき、F−Fは5Nm−1以上が好ましく、15Nm−1以上がより好ましい。F−Fが5Nm−1以上である場合、安定した剥離面で保護フィルム層を剥離することができる。また、剥離力F、Fはいずれも好ましくは1〜200Nm−1、さらに好ましくは3〜100Nm−1である。1Nm−1以上であれば保護フィルム層の脱落を防止し、200Nm−1以下であれば安定した剥離が可能になり接着剤層が損傷する恐れがない。
次に本発明の接着剤組成物を用いて半導体装置接続用基板ならびに半導体装置を作製する方法を説明する。
(1)接着剤シート
本発明の半導体装置用接着剤組成物を溶剤に溶解した塗料を、離型性を有するポリエステルフィルム(保護フィルム)上に塗布、乾燥し、接着剤層を形成する。接着剤層の膜厚は2〜500μmとなるように塗布することが好ましい。乾燥条件は、100〜200℃、1〜5分が一般的である。溶剤は特に限定されないが、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族系、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロリドン等の非プロトン系極性溶剤の単独あるいは混合物が好適である。接着剤厚みを増す場合は、該接着剤層を複数回積層すればよい。さらに、接着剤層上に剥離強度の弱い離型性を有するポリエステルあるいはポリオレフィン系の保護フィルム層をラミネートして接着剤シートを得る。
(2)半導体接着剤付きテープ
上記(1)の接着剤シートの片方の保護フィルムを剥離し、有機絶縁性フィルムに温度100〜160℃、押圧0.1〜0.3MPaでラミネートし、半導体用接着剤付きテープを得ることができる。有機絶縁性フィルム面に本発明の半導体装置用接着剤組成物を直接コーティングして作製しても良い。ラミネートあるいはコーティング後に、たとえば40〜80℃で20〜300時間程度熱処理して硬化度を調節してもよい。
(3)半導体装置接続用基板
上記(2)にて得られた半導体用接着剤付きテープをTAB用テープとして用いる場合は、上記半導体用接着剤付きテープを所定のパターンを有するパンチング用金型を設置したプレス機によってパンチングを行い、保護フィルム層を剥離し銅箔ラミネートを行った後、加熱処理する。銅箔ラミネート条件は、温度100〜160℃、押圧0.1〜0.3MPaが好ましい。また加熱条件は、ステップ加熱することが好ましく、50〜90℃の比較的低温領域から除々に昇温しながら最終的には150〜180℃まで昇温することが好ましい。次いで、フォトリソグラフィーにより半導体装置接続用の導体回路を形成することで本発明の半導体装置接続用基板を得ることができる。その半導体装置接続用基板を用いて、好適には400〜500℃、1秒〜1分の条件でインナーリードボンディングを行い、半導体集積回路を接続し、しかる後に、エポキシ系液状封止剤で樹脂封止を行うことで半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置用接着剤組成物は、図1に示すようなTAB方式のパターンテープや、BGAパッケージ用インターポーザ等の半導体集積回路接続用基板、ダイボンディング材、リードフレーム固定テープ、LOCテープ、および多層基板の層間接着シート等のフィルム形状の接着剤を用いた半導体装置を作製するために好ましく使用され、特に図2に示すようなTCP型半導体装置や、図3に示すようなBGA型半導体装置に好ましく使用することができる。
以下に、一例として本発明の半導体装置用接着剤組成物を用いた接着剤シートならびにTAB用テープ等について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例の説明に入る前に評価方法について述べる。
[評価方法]
(1)半導体装置用接着剤シートの作製
熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、硬化促進剤等に溶剤を加え、30℃で撹拌、混合して接着剤溶液を作製した。この接着剤溶液をバーコータで、シリコーン離型剤付きの厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(藤森工業(株)製“フィルムバイナ”GT)(保護フィルム)に約12μmの乾燥厚さとなるように塗布し、150℃で4分間乾燥した。他方の面に保護フィルムを貼り合わせて、本発明の半導体装置用接着シートを作製した。
(2)TAB用テープの評価用サンプルの作製
上記(1)で得た半導体装置用接着シートの保護フィルム(シリコーン離型剤付きのポリエチレンテレフタレート)を剥離し、厚さ75μmの有機絶縁性フィルムに130℃、0.3MPaの条件でラミネートしたものをTAB用テープサンプルとした。次いでTAB用テープサンプルの保護フィルムを剥離し、18μmの電解銅箔を、130℃、0.3MPaの条件でラミネートした。続いてエアオーブン中で、80℃で3時間、100℃で5時間、150℃で5時間の順次加熱処理を行い、銅箔付きTAB用テープを作製した。得られた銅箔付きTAB用テープの銅箔面に常法によりフォトレジスト膜形成、エッチング、レジスト剥離を行い、ホウフッ酸系(シプレイ・ファーイースト(株)製 スズメッキ液(商品名)TINPOSIT LT−34)の無電解スズメッキ液に70℃、5分浸漬処理し、0.5μm厚のメッキを施して導体回路を形成し、評価用サンプルとした。
(3)接着力
(A)初期接着力
上記(2)で作製した導体幅50μmの評価用サンプルを用いて導体を90°方向に50mm/分の速度で剥離し、その際の剥離力を測定した。
(B)高温高湿処理後の接着力
上記(A)で評価したサンプルを121℃、100%RH環境下で48時間処理した後に(A)と同様の条件で剥離力を測定した。
処理前後の剥離力の比率を保持率(%)とした。
(4)絶縁耐久性
上記(2)で作製したTAB用テープの評価用サンプル(導体幅50μm、導体間距離50μm)に130℃、85%RH環境下で100V電圧を印加し、抵抗値が106Ω以下まで低下するまでの時間を測定した。
(5)半田耐熱性
上記(2)で作製した銅箔付きTAB用テープを85℃,85%RH、48h放置した後、35mm×35mmにカットしたものを所定の温度にて溶融した半田槽にフロートし銅箔付きTAB用テープのフクレの有無を観察し、フクレが発生しない半田槽の上限温度を半田耐熱性とした。
(6)色調
上記(1)で作製した半導体装置用接着シートを30×30mmにカットした後、一方の保護フィルムを剥離し、厚さ38μmのポリエーテルサルフォン(PES)に130℃、0.3MPaの条件でラミネートし、もう一方の保護フィルム層を剥離した。これを80℃で3時間、100℃で5時間、150℃で5時間の順次加熱処理を行い、紙面上で目視検査を行い、着色度をガードナー指数として評価した。更に150℃、168時間処理した後にも同様に測定した。
(7)透明性
上記(1)で作製した半導体装置用接着シートを30×30mmにカットした後、一方の保護フィルムを剥離し、厚さ38μmのポリエーテルサルフォン(PES)に130℃、0.3MPaの条件でラミネートし、もう一方の保護フィルム層を剥離したものを、JISK7105に準じた方法によりヘーズを測定した。測定機器はスガ試験機(株)直読ヘーズコンピューター(型式:HGM−2DP)使用した。更に150℃、168時間処理したものを同様に測定した。初期のヘーズと、150℃168時間処理後のヘーズとの差が小さいほど、透明耐久性が良いといえる。
(参考例1)ポリアミド樹脂(表1記載のA−2)の合成
酸としてダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1009)およびアゼライン酸(ダイマー酸/アゼライン酸=2/1)を、アミン成分としてヘキサメチレンジアミンおよびジエチレントリアミンをほぼ当量の範囲で、酸/アミン反応物、消泡剤および1重量%のリン酸触媒を加え、反応体を調製した。この反応体を、140℃で1時間撹拌加熱後、205℃まで昇温し、約1.5時間撹拌した。約2kPaの真空下で0.5時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤(チバガイギ社製、“イルガノックス”1010)を加え脱水重縮合反応を行い、側鎖にアミノ基を有するポリアミド樹脂(A−2)を得た(酸価0.1以下、アミン価10)。
(参考例2)ポリエーテルアミド樹脂(表1記載のA−3)の合成
酸としてダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1009)およびアゼライン酸(ダイマー酸/アゼライン酸=2/1)を、脂肪族ジアミンとしてヘキサメチレンジアミンを、ポリエーテルジアミンとしてα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリ(エチレングリコール)を用い、カルボキシル基/アミノ基のモル比がほぼ当量の範囲で、酸/アミン反応物、消泡剤および1重量%のリン酸触媒を加え、反応体を調製した。この反応体を、140℃で1時間撹拌加熱後、205℃まで昇温し、約1.5時間撹拌した。約2kPaの真空下で0.5時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤(チバガイギ社製、“イルガノックス”1010)を加え脱水重縮合反応を行い、2官能を有するポリエーテルアミド樹脂(A−3)を得た(酸価0.5、アミン価3)。
(参考例3)ポリエーテルアミド樹脂(表1記載のA−1)の合成
酸としてダイマー酸(ユニケマ社製、商品名PRIPOL1009)およびアゼライン酸(ダイマー酸/アゼライン酸=2/1)を、アミン成分としてヘキサメチレンジアミンおよびジエチレンテトラミンを、ポリエーテルジアミンとしてα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリ(エチレングリコール)を用い、カルボキシル基/アミノ基のモル比がほぼ当量の範囲で、酸/アミン反応物、消泡剤および1重量%のリン酸触媒を加え、反応体を調製した。この反応体を、140℃で1時間撹拌加熱後、205℃まで昇温し、約1.5時間撹拌した。約2kPaの真空下で0.5時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤(チバガイギ社製、“イルガノックス”1010)を加え脱水重縮合反応を行い、2官能を有するポリエーテルアミド樹脂(A−1)を得た(酸価2、アミン価12)。
(参考例4)アクリル樹脂(表1記載のA−7、A−9)の合成
ブチルアクリレート50重量部、エチルアクリレート20重量部、アクリレート2重量部、アクリロニトリル10重量部、触媒としてアゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、溶媒としてメチルエチルケトン60重量部を添加し、40℃から95℃にかけて段階的に6時間かけて重合を行った。そこに塩化ナトリウムの飽和溶液を140重量部加えて重合体を析出した後、水洗を繰り返し、アクリル樹脂A−7を得た。
一方ブチルアクリレート40重量部、エチルアクリレート25重量部、アクリレート12重量部、アクリロニトリル12重量部、触媒としてアゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、溶媒としてメチルエチルケトン55重量部を添加し、同様に重合し、アクリル樹脂A−9を得た。
(実施例1)
(a)半導体装置用接着剤シートの作製
参考例3で得られたポリエーテルアミド樹脂A−1、表2に示したエポキシ樹脂B−2(ダイセル化学工業(株)製、“セロキサイド”(登録商標)2021P)、表3に示した酸無水物C−1(日本化薬(株)製、MCD)および表4に示したトリフェニルフォスフィンを、それぞれ表5のとおり配合し、固形分20重量%となるようにメタノール/トルエン=20/80の混合溶媒に30℃で撹拌、混合して接着剤溶液を作製した。この接着剤溶液をバーコータで、離型処理を施した保護フィルム(“ルミラー”(登録商標))に約12μmの乾燥厚さとなるように塗布し、180℃で1分間乾燥し、半導体装置用接着剤シートを作製した。
(b)TAB用テープの作製
上記(a)で得られた半導体装置用接着剤シートを、厚み75μmのポリイミドフィルムに100℃、0.1MPaの条件でラミネートし、TAB用テープを作製した。
(c)半導体装置接続用基板の作製
上記(b)で得られたTAB用テープを用いて、前述の評価方法(2)と同一の方法で半導体装置接続用の導体回路を形成し、図4に示す半導体装置接続用基板を得た。
(d)半導体装置の作製
上記(c)で得られた半導体装置接続用基板を用いて、450℃、1分の条件でインナーリードボンディングを行い、半導体集積回路を接続した。しかるのちに、エポキシ系液状封止剤(ナミックス(株)製“チップコート”1320−617)で樹脂封止を行い、図1で示される半導体装置を得た。
(実施例2〜19、比較例1〜5)
接着剤組成を表5に示したとおりに変更した以外は実施例1と同様にして、半導体装置用接着剤シート、TAB用テープ、半導体集積回路接続用基板および半導体装置を得た。
各実施例・比較例の接着剤組成および評価結果を表5〜8に示す。上記各実施例および各比較例から、本発明の半導体装置用接着剤組成物を用いた半導体装置接続用基板は、接着耐久性に優れることが分かった。
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半導体集積回路搭載前の半導体装置接続用基板の一態様を示す斜視図である 図1の半導体装置接続用基板を用いた半導体装置の一態様を示す断面図である。 半導体装置接続用基板を用いた半導体装置(μ−BGA)の一態様を示すである。 接着剤シートの一態様を示す断面図である。
符号の説明
1、12 有機絶縁性フィルム
2 接着剤層
3 スプロケット孔
4 デバイス孔
5、14 リード
6 インナーリード部
7 アウターリード部
8、15 半導体集積回路
9、16 封止樹脂
10、17 金バンプ
11 保護膜
13 インタ−ポーザ
18 半田ボール
19 ソルダーレジスト
20 保護フィルム層
21 接着剤層

Claims (7)

  1. エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、シラノール基、イソシアネート基、フェノール性水酸基、ビニル基、マレイミド基およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を有する3官能以上の熱可塑性樹脂(A)、脂環式エポキシ樹脂(B)およびエポキシ樹脂用硬化剤(C)を含有することを特徴とする半導体装置用接着剤組成物。
  2. 脂環式エポキシ樹脂(B)が3官能以上のエポキシ基を有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤組成物。
  3. エポキシ樹脂用硬化剤(C)が酸無水物であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤組成物。
  4. エポキシ樹脂用硬化剤(C)がノルボルネン環あるいはスピロ環を有する酸無水物であることを特徴とする請求項3記載の半導体装置用接着剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の半導体装置用接着剤組成物からなる接着剤層と、少なくとも1層の剥離可能な保護フィルム層を有する半導体装置用接着剤シート。
  6. 請求項1〜4のいずれか記載の半導体装置用接着剤組成物を用いた半導体装置接続用基板。
  7. 請求項6記載の半導体装置接続用続基板を用いた半導体装置。
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