JP2007173495A - 粘着テープの剥離装置および剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウェハーの表面から粘着テープを剥離する際にウェハー表面に垂直上向きにかかる力を低減し、粘着テープのみを安定に剥離できるようにする。
【解決手段】半導体ウェハーWの表面に貼付けられた保護テープT1などの粘着テープを剥離する粘着テープの剥離装置を、保護テープT1の表面に剥離テープT3を貼付け、その剥離テープT3を引っ張ることで保護テープT1を折り返して半導体ウェハーWの表面から剥離するテープチャック部3などのテープ剥離手段と、保護テープT1の折り返し部分に外側から加圧ガスG1を吹き付けて保護テープT1を半導体ウェハーWに向けて押さえるガス噴射部6などのガス噴射手段とを備えたものとする。保護テープT1を常にウェハー表面に沿う方向に折り返すことができ、その曲率半径も抑えることができる。
【選択図】図1
【解決手段】半導体ウェハーWの表面に貼付けられた保護テープT1などの粘着テープを剥離する粘着テープの剥離装置を、保護テープT1の表面に剥離テープT3を貼付け、その剥離テープT3を引っ張ることで保護テープT1を折り返して半導体ウェハーWの表面から剥離するテープチャック部3などのテープ剥離手段と、保護テープT1の折り返し部分に外側から加圧ガスG1を吹き付けて保護テープT1を半導体ウェハーWに向けて押さえるガス噴射部6などのガス噴射手段とを備えたものとする。保護テープT1を常にウェハー表面に沿う方向に折り返すことができ、その曲率半径も抑えることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体ウェハーの表面からの粘着テープの剥離装置および剥離方法に関するものである。
従来、半導体ウェハーを個々の半導体チップに分割する際には、回路パターンが形成されたウェハー表面にパターンを保護する第1の粘着テープ(以下、保護テープという)を貼付け(貼付け工程)、保護テープ側を吸着してウェハー裏面を研削し(バックグラインド工程)、保護テープを剥離し(剥離工程)、この半導体ウェハーの裏面に第2の粘着テープ(以下、マウント用テープという)を貼付け(テープマウント工程)、表面側からダイシング(ダイシング工程)していた。マウント用テープに一体的に付着している半導体チップを、その状態で、洗浄、乾燥し、個別に剥離してダイボンディングすることになる。
半導体ウェハーの大口径化、薄型化が進むに伴い、薄型化に対応したチップ分割方法として、先ダイシング工法やTGM(Thin Grinding Mounting)工法が用いられるようになっている。これらの工法には、上記のように剥離工程の後にテープマウント工程を行うのではなく、保護テープが貼付けられた半導体ウェハーの裏面にマウント用テープに貼付け(テープマウント工程)、その後に表面の保護テープを剥離する(剥離工程)、というマウント剥離工法が含まれている。先ダイシング工法に含まれるマウント剥離工法では、半導体ウェハーから小片化された半導体チップの表面から保護テープを剥離し、またTGM工法に含まれるマウント剥離工法では、薄く研磨された半導体ウェハーの表面から保護テープを剥離する。
たとえば先ダイシング工法では、回路パターンが形成された半導体ウェハーを表面側より厚み方向に所定深さまでダイシングして有底の溝を形成し(溝入れ工程)、ウェハー表面に保護テープを貼付け(貼付け工程)、この半導体ウェハーを、保護テープ側を吸着して裏面を前記溝に至るまで研削して個々の半導体チップに分割し(バックグラインド工程)、分割された半導体ウェハーの裏面にマウント用テープを貼付け(テープマウント工程)、表面の保護テープを剥離している(剥離工程)。最後の2工程がマウント剥離工法に相当する(たとえば特許文献1)。
半導体ウェハーの表面に貼付けられた保護テープの剥離方法には大別して2種類ある。一つは、図7に示すように、半導体ウェハーW(ここでは半導体チップCに分割済みである)の表面の保護テープT1の端部に熱圧着(ヒートシール)などにより剥離テープT3を接着し、この剥離テープT3を引っ張ることで保護テープT1を剥離する方法である。T2はマウント用テープである。
もう一つは、図8に示すように、半導体ウェハーWの表面の保護テープT1の上にそれよりも強い粘着力を備えた剥離テープT3を貼付け、この剥離テープT3をローラR2等により巻き取る(あるいは引っ張る)ことで保護テープT1を剥離する方法である。
また剥離の際に、上述の図7に示すように、保護テープT1を半導体ウェハーWの表面に近い場所で引っ張って、剥離方向に折り返しながら剥離する方法と、上述の図8に示すように、保護テープT1を半導体ウェハーWの表面から折り返しつつ、折り返し部分の内側に押さえ手段である接触手21を接触させて、折り返された保護テープT1と半導体ウェハーWとの間の剥離角度が90°以上になるように剥離する方法とがある(たとえば特許文献2、3)。
特開平5−335411公報
特許第3560823号公報
特開2002−124494公報
上記したマウント剥離工法で、分割後の半導体ウェハーWの表面から保護テープT1を剥離する場合、保護テープT1の粘着力がマウント用テープT2の粘着力よりも大きいと、半導体チップCが保護テープT1に貼付いたままマウント用テープT2から剥離してしまう。
薄く研磨された半導体ウェハーWの表面から保護テープT1を剥離する場合も、同様に、半導体ウェハーWが保護テープT1に貼付いたままマウント用テープT2から剥離し易く、半導体ウェハーWの割れ欠けの原因となる。
したがって、保護テープT1を引っ張る際に、保護テープT1が半導体ウェハーWをその表面に垂直上向きに引っ張る力が、マウント用テープT2(あるいはそれに代わる他の粘着・吸着部材)が半導体ウェハーWをその裏面に垂直下向きに引っ張る力よりも小さくなるようにしなければならない。
しかし、保護テープT1を引っ張って半導体ウェハーWの表面に近い場所で剥離方向に折り返しながら剥離する方法では、折り返された保護テープT1と半導体ウェハーWとは平行に近いものの、折り返し部分(剥離箇所)の曲率半径が1〜2.5mmとなるというように、剥離箇所によって折り返し角度がばらつき、半導体ウェハーWにかかる力が変動してしまう。そのため、半導体ウェハーWや分割された半導体チップCが保護テープT1に貼付いたまま剥離してしまうことがある。
保護テープT1を接触手21で押さえながら折り返して剥離する方法(図8参照)では、折り返された保護テープT1と半導体ウェハーWとは平行と言えるものでなく、保護テープT1が半導体ウェハーWをその表面に垂直上向きに引っ張る力が大きい条件に剥すことになる。そのため特に薄型の半導体ウェハーWにおいて割れ欠けの原因となる。半導体ウェハーWが半導体チップに分割されている場合も同様の理由で、割れ欠け、剥離の原因となる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、半導体ウェハーの表面から粘着テープを剥離する際にウェハー表面に垂直上向きにかかる力を低減し、粘着テープのみを安定に剥離できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の粘着テープの剥離装置は、半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するテープ剥離手段と、前記粘着テープの折り返し部分に外側からガスを吹き付けて当該粘着テープを半導体ウェハーに向けて押さえるガス噴射手段とを備えた構造としたことを特徴とする。
粘着テープにその粘着力を低下させる加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給する粘着力低下手段を備えるのが好ましい。ガス噴射手段は加熱ガスを噴射可能であるのが好ましい。ガス噴射手段は半導体ウェハーおよび粘着テープの静電気を中和する荷電粒子を含んだガスを噴射可能であるのが好ましい。
また本発明の粘着テープの剥離装置は、半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するテープ剥離手段と、前記粘着テープの折り返し部分を内側から半導体ウェハーに向けて押さえるエッジ部を有した押圧手段と、前記粘着テープにその粘着力を低下させる加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給する粘着力低下手段とを備えた構造としたことを特徴とする。
上記した第1の構造の剥離装置を用いて、半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープを剥離する際には、前記粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するとともに、前記粘着テープの折り返し部分に外側からガスを吹き付けて当該粘着テープを半導体ウェハーに向けて押さえることができる。これによれば、第1の粘着シートを半導体チップとの剥離角度が均一になるように、つまり第1の粘着シートの剥離部分が非剥離部分とほぼ平行な向きとなるように剥離できるだけでなく、その折り返し部分の曲率半径を小さくすることができ、剥離が進んでも、その剥離力の垂直方向の分力を常に小さくすることができる。
粘着テープにその粘着力を低下させる加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給するのが好ましい。粘着テープの折り返し部分に外側から吹き付けるガスに加熱ガスを用いるのが好ましい。粘着テープの折り返し部分に外側から吹き付けるガスに半導体ウェハーおよび粘着テープの静電気を中和する荷電粒子を含んだガスを用いるのが好ましい。
上記した第2の構造の剥離装置を用いて、半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープを剥離する際には、前記粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するとともに、前記粘着テープを折り返し部分の内側からエッジ部を有した押圧手段で半導体ウェハーに向けて押さえ、且つ前記粘着テープに加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給することができる。これによれば、粘着テープの粘着力を緩和しながら剥離するので、その剥離力の垂直方向の分力を常に小さくすることができる。
加熱ガスの温度が50〜60℃であるのが好ましい。半導体ウェハーはその裏面において粘着材を介してテーブル上に保持されているものであってよい。半導体ウェハーは複数の半導体チップに分割されているものであってよい。
本発明の粘着テープの剥離装置および剥離方法は、粘着テープの折り返し部分を外側から吹き付けるガスで押さえることで、粘着テープを常にウェハー表面に沿う方向に折り返すとともに、その曲率半径を抑えるようにしたものであり、ウェハー表面に垂直上向きにかかる力を低減し、粘着テープのみを安定に剥離することが可能となる。
また本発明の粘着テープの剥離装置および剥離方法は、粘着テープの折り返し部分を内側から押圧部材で押さえながら、粘着テープの粘着力を加熱ガスや超音波によって低減するようにしたものであり、ウェハー表面に垂直上向きにかかる力を低減し、粘着テープのみを安定に剥離することが可能となる。
よって、半導体ウェハーや分割された半導体チップが粘着テープに貼付いたまま不用意に取り出されてしまったり、割れ欠けすることを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施形態の粘着テープ剥離装置の概略全体構成を示す正面図である。
図1は本発明の第1実施形態の粘着テープ剥離装置の概略全体構成を示す正面図である。
被処理体1は、上述した先ダイシング工法が適用されたもので、半導体ウェハーWは複数の半導体チップCに分割されており、回路パターンが形成されている表面に保護テープT1が貼り付けられ、裏面にマウント用テープT2が貼付けられている。マウント用テープT2は、分割された半導体ウェハーWの裏面に貼付けられると同時に、その半導体ウェハーWを囲むように配置されたリングフレームFに貼り付けられている。
粘着テープ剥離装置は、被処理体1を上面に保持する保持テーブル2と、被処理体1の保護テープT1を剥離するための剥離テープT3を把持するテープチャック部3およびそれを保持した移動自在なアーム部4を有したテープ剥離ユニット5とを備えている。
この粘着テープ剥離装置が、先に図7を用いて説明した従来の粘着テープ剥離装置と異なるのは、加圧ガスを噴射するガス噴射部6およびそれを保持した移動自在なアーム部7を有した第1のガス噴射ユニット8と、加熱ガスを噴射するガス噴射部9およびそれを保持した移動自在なアーム部10を有した第2のガス噴射ユニット11とを備えている点である。加圧ガスとしては、図示しない供給源から、エアーあるいは酸化防止のための窒素ガスなどが所望の高圧にて供給される。加熱ガスとしては、図示しない供給源から、エアーあるいは窒素ガスなどが所望の温度にて供給される。
上記構成において、保持テーブル2上に位置決めして搭載された被処理体1の保護テープT1の一端に、テープチャック部3に把持した剥離テープT3の一端をたとえば熱圧着(ヒートシール)方式にて接着し(図7(a)参照)、テープチャック部3を移動させて剥離テープT3を引っ張り、それにより保護テープT1を折り返して半導体ウェハーWの表面から剥離する(図7(b)参照)。
このとき、テープチャック部3を、ウェハー表面に触れない程度に近接した位置に配置して、ウェハー表面と平行な方向に移動させることにより、保護テープT1と半導体ウェハーWとの間に形成される剥離角度αを最大限に保つ。
またこのとき、図2(a)にも拡大図示するように、ガス噴射部6よりN2などの加圧ガスG1を、保護テープT1の折れ曲り部分(剥離箇所)に外側から斜め下向きに吹き付けることにより、(図7(a)参照)を半導体ウェハーWに向けて押さえる。ガス噴射部6は、加圧ガスG1が常に剥離箇所に当たるように剥離箇所に追随させる。
このことにより、保護テープT1をその非剥離部分(つまりは半導体ウェハーWの表面)とほぼ平行な向きに折り返して剥離して、剥離角度αをさらに低減できるとともに、保護テープT1の折れ曲り部分の曲率半径を小さくすることができ、剥離箇所が半導体ウェハーW上のいずれの位置にあるときも、半導体ウェハーWにかかるウェハー表面に垂直な方向の分力を小さくすることができる。
さらにこのとき、図2(b)にも拡大図示するように、ガス噴射部9より50〜60℃の加熱ガスG2を、保護テープT1の折れ曲り部分の内側から、剥離箇所の手前の保護テープT1の表面に向けて斜め下向きに吹き付ける。ガス噴射部9は、加熱ガスG2が常に剥離箇所から一定の距離の箇所に当たるように剥離箇所に追随させる。
このことにより、保護テープT1を昇温させて粘着力を低下させることができ、円滑に剥離することが可能になる。加熱ガスを加熱手段として用いているため、保護テープT1のみを加熱することができ、マウント用テープT2の粘着力は維持してその上に半導体ウェハーWを保持することができる。
なお、ガス噴射部6より噴射させる加圧ガスG1は常温でもよいが、50〜60℃に加熱しておくことが望ましい。剥離箇所の手前でガス噴射部9からの加熱ガスG2で加熱した保護テープT1を降温させることなく剥離できるからである。
加熱ガスG2や加圧ガスG1の温度を50〜60℃にすることは、保護テープT1の弾性率を小さくする効果もある。常温では曲率半径が1〜3mmである保護テープT1の折り返し部分の曲率半径を0.5mm以下に抑えることができ、より効果的である。
以上のようにして、保護テープT1を剥離する際に半導体ウェハーWの表面に垂直上向きにかかる力を低減しながら、保護テープT1のみを安定に剥離することができ、分割された半導体チップCが保護テープT1に貼付いたままマウント用テープT2から剥離されることを防止できる。
図3に示すように、保護テープT1の折れ曲り部分(剥離箇所)に外側から吹き付ける加圧ガスG1に、図示を省略したイオナイザーで発生させたイオンを混入して電荷を持たせるようにしてもよい。このことにより、保護テープT1、半導体ウェハーWの静電気を中和し、帯電を防ぐことができ、保護テープT1の剥離が容易になる。
図4に示すように、被処理体1が、分割されていない半導体ウェハーWの表裏面に保護テープT1とマウント用テープT2とが貼付けられているものであっても、上記と同様にして、半導体ウェハーWの表面に垂直上向きにかかる力を低減しながら、保護テープT1のみを安定に剥離することができる。よって、半導体ウェハーWが薄型であっても、割れ欠けや、保護テープT1に貼付いたままでのマウント用テープT2からの剥離を防止できる。
図5は本発明の第2実施形態の粘着テープ剥離装置の概略全体構成図である。
粘着テープ剥離装置は、被処理体1を上面に保持する保持テーブル2と、被処理体1の保護テープT1を剥離するための剥離テープT3を保持テーブル2の上方で走行させる一群のローラR(R1〜R4)と、剥離テープT3を被処理体1の保護テープT1に向けて押さえるエッジ部を有した接触手21およびそれを保持した移動自在なアーム部4を有した剥離ユニット5とを備えている。
粘着テープ剥離装置は、被処理体1を上面に保持する保持テーブル2と、被処理体1の保護テープT1を剥離するための剥離テープT3を保持テーブル2の上方で走行させる一群のローラR(R1〜R4)と、剥離テープT3を被処理体1の保護テープT1に向けて押さえるエッジ部を有した接触手21およびそれを保持した移動自在なアーム部4を有した剥離ユニット5とを備えている。
この粘着テープ剥離装置が、先に図8を用いて説明した従来の粘着テープ剥離装置と異なるのは、保護テープT1に超音波を供給する超音波発振器22が備わっている点である。超音波発振器22は先端部が楔形に形成され、剥離ユニット5のアーム部4に保持されて接触手21に密着しており、接触手22と一体になって移動する。
一群のローラRの内、第1のローラR1は第1のローラユニット23に軸支されており、第2のローラR2、ガイドローラR3、テープ挟持ローラR4は、第2のローラユニット24に軸支されている。剥離ユニット5もこの第2のローラユニット24に移動自在に取り付けられている。
上記構成により、再び図8を参照して説明すると、保持テーブル2上に被処理体1が搭載され位置決めされたら、第1のローラユニット23が移動し、それにより第1のローラR1が剥離テープT3を押さえながら被処理体1上を転動して、保護テープT1の表面に剥離テープT3を貼り付ける(図8(a)(b))。
剥離テープT3の貼付けが終了したら、第2のローラユニット24が移動し、また接触手21が所定のレベルまで下降してその先端部で剥離テープT3を保護テープT1上に押圧し、接触手21の移動速度と同調された速度で移動する第2のローラR2が剥離テープT3を巻き取って、剥離テープT3に張り付いた保護テープT1を半導体ウェハーWの表面から剥離する(図8(c))。
つまり、図5に示すように、剥離テープT3は接触手21と超音波発振器22の先端部の位置で折り返され、第2のローラR2,ガイドローラR3を経てテープ挟持ローラR4へと巻き取られていき、この剥離テープT3に貼り付けられた保護テープT1も剥離テープT3に伴われて折り返され、半導体ウェハーWの表面から剥離してゆく。
このとき、図6に示すように、超音波発振器14より10〜100kHzの超音波が発振され、保護テープT1は、超音波発振器14から接触手21に伝えられる超音波によって粘着力が緩和されながら、接触手21によって半導体ウェハーWの表面に向けて押さえられることで、接触手21および超音波発振器22の外形に沿って剥離角度θが90度以上になるように折り返され、半導体ウェハーWの表面からスムーズに剥離してゆく。
以上のようにして、保護テープT1を剥離する際に半導体ウェハーWの表面に垂直上向きにかかる力を低減しながら、保護テープT1のみを安定に剥離することができ、分割された半導体チップCが保護テープT1に貼付いたままマウント用テープT2から剥離されることを防止できる。被処理体1が、分割されていない半導体ウェハーWの表裏面に保護テープT1とマウント用テープT2とが貼付けられているものであっても、同様の効果が得られる。粘着力を低下させるために上述したような加熱ガスを併用してもよい。
なお、保護テープT1などの、半導体ウェハーWに貼り付けられる粘着テープは、基材として、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル等を主成分とする樹脂、または銅、アルミニウム、ステンレス、鉄などの導電性金属が用いられている。また接着剤として、例えばアクリル系、シリコン系、またはフェノール系またはエポキシ系等の樹脂を主成分とする材料が用いられている。基材に用いられるポリエチレン、塩化ビニルなどはガラス転移温度(Tg)は70〜120℃であり、それ以上の温度領域では基材が軟化してしまい、剥離できなくなる。
上記した加熱ガス、加熱した加圧ガス、超音波は、それによって粘着テープが温度上昇するに伴ない粘着力が低下することを利用するものなので、ガラス転移温度以下に維持されるように、供給するガスの温度や超音波の周波数を上記したような範囲に設定する必要がある。
本発明の粘着テープの剥離装置および剥離方法は、大口径化、薄型化された半導体ウェハーのダイシングの際などに有用である。
1:被処理体
2:保持テーブル
3:テープチャック部
6:ガス噴射部
9:ガス噴射部
21:接触手
22:超音波発生器
W:半導体ウェハー
C:半導体チップ
T1:保護テープ(粘着テープ)
T2:マウント用テープ(粘着材)
T3:剥離テープ
G1:加圧ガス
G2:加熱ガス
2:保持テーブル
3:テープチャック部
6:ガス噴射部
9:ガス噴射部
21:接触手
22:超音波発生器
W:半導体ウェハー
C:半導体チップ
T1:保護テープ(粘着テープ)
T2:マウント用テープ(粘着材)
T3:剥離テープ
G1:加圧ガス
G2:加熱ガス
Claims (13)
- 半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープを剥離する粘着テープの剥離装置であって、
前記粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するテープ剥離手段と、
前記粘着テープの折り返し部分に外側からガスを吹き付けて当該粘着テープを半導体ウェハーに向けて押さえるガス噴射手段と
を備えた粘着テープの剥離装置。 - 粘着テープにその粘着力を低下させる加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給する粘着力低下手段を備えた請求項1記載の粘着テープの剥離装置。
- ガス噴射手段は加熱ガスを噴射可能である請求項1記載の粘着テープの剥離装置。
- ガス噴射手段は半導体ウェハーおよび粘着テープの静電気を中和する帯電粒子を含んだガスを噴射可能である請求項1記載の粘着テープの剥離装置。
- 半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープを剥離する粘着テープの剥離装置であって、
前記粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するテープ剥離手段と、
前記粘着テープの折り返し部分を内側から半導体ウェハーに向けて押さえるエッジ部を有した押圧手段と、
前記粘着テープにその粘着力を低下させる加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給する粘着力低下手段と
を備えた粘着テープの剥離装置。 - 半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープを剥離する際に、
前記粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するとともに、
前記粘着テープの折り返し部分に外側からガスを吹き付けて当該粘着テープを半導体ウェハーに向けて押さえる
粘着テープの剥離方法。 - 粘着テープにその粘着力を低下させる加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給する請求項6記載の粘着テープの剥離方法。
- 粘着テープの折り返し部分に外側から吹き付けるガスに加熱ガスを用いる請求項6記載の粘着テープの剥離方法。
- 粘着テープの折り返し部分に外側から吹き付けるガスに半導体ウェハーおよび粘着テープの静電気を中和する帯電粒子を含んだガスを用いる請求項6記載の粘着テープの剥離方法。
- 半導体ウェハーの表面に貼付けられた粘着テープを剥離する際に、
前記粘着テープの表面に剥離テープを貼付け、その剥離テープを引っ張ることで前記粘着テープを折り返して半導体ウェハーの表面から剥離するとともに、
前記粘着テープを折り返し部分の内側からエッジ部を有した押圧手段で半導体ウェハーに向けて押さえ、且つ前記粘着テープに加熱ガスと超音波の少なくとも一方を供給する
粘着テープの剥離方法。 - 加熱ガスの温度が50〜60℃である請求項7、請求項8、または請求項10のいずれかに記載の粘着テープの剥離方法。
- 半導体ウェハーはその裏面において粘着材を介してテーブル上に保持されている請求項6または請求項10のいずれかに記載の粘着テープの剥離方法。
- 半導体ウェハーは複数の半導体チップに分割されている請求項6、請求項10、または請求項12のいずれかに記載の粘着テープの剥離方法。
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