JP2007172917A - 光電変換素子 - Google Patents

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哲也 江連
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隆之 北村
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Abstract

【課題】複数の異なる方向から照射される光を有効に利用することができる光電変換素子を提供する。
【解決手段】増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層13を有する作用極14と、窓極として機能する対極16と、前記作用極14と前記対極16との間の少なくとも一部に設けられた電解質層15とを備えてなる光電変換素子20であって、前記作用極14が、互いに異なる方向を向いて配置され、電気化学的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面を有し、前記対極16が、各極面に対向して配置されていることを特徴とする光電変換素子20とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換素子に関し、複数の異なる方向から照射される光を有効に利用できる光電変換素子に関する。
色素増感太陽電池は、スイスのグレッツェルらにより開発されたものであり、光電変換効率が高く、製造コストが安い等の利点をもち、新しいタイプの太陽電池として注目を集めている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
図4は、従来の色素増感型太陽電池の光電変換素子の一例を示す断面図である。
図4に示す光電変換素子100を構成する第一基板101の一方の面には、透明導電層102と色素増感半導体層103とが順に設けられ、第一基板101、透明導電層102および多孔質半導体層103からなる作用極108を構成している。第二基板105の第一基板101側の面には、導電層104が設けられ、第二基板105および導電層104により対極109を構成している。
また、図4に示すように、色素増感半導体層103と導電層104を対向させて第一基板101と第二基板105とが、封止剤107を介して貼り合わされている。そして、作用極108と対極109との間には、注入口110を介して電解液が充填されることにより電解質層106が形成されている。
図4に示す光電変換素子100では、窓極として機能する作用極108側から入射した太陽光などの入射光によって、色素増感半導体層103が増感されて、作用極108と対極109との間に起電力を生じさせることにより、光エネルギーが電力に変換される。
特開平01−220380号公報 ミカエル・グレッツェル(M. Graetzel)ら、ネイチャー(Nature)誌、(英国)、1991年、第353号、p.737
しかしながら、図4に示す光電変換素子100では、作用極108側から入射した入射光のみしか電力に変換できないため、作用極108側以外の方向から入射する入射光は実質的に利用することが不可能である。したがって、例えば、家屋の屋上などに作用極108側を上に向けて光電変換素子100を設置した場合には、作用極108側の表面に直接照射される直射日光の光エネルギーのみしか利用できず、家屋の屋上などで反射した照り返し光などの光エネルギーを利用することはできなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、複数の異なる方向から照射される光を有効に利用することができる光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る光電変換素子は、互いに異なる方向を向いて配置され、電気的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面を構成し、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有する作用極と、前記作用極の各極面に対向して配置され、窓極として機能する対極と、前記作用極と前記対極との間の少なくとも一部に設けられた電解質層とを備えてなることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る光電変換素子は、請求項1において、前記作用極が、チタンを主成分とする材料から構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る光電変換素子は、請求項1または請求項2おいて、前記対極が、その外周域に封止部を備えていることを特徴とする。
本発明の光電変換素子によれば、前記作用極が、互いに異なる方向を向いて配置され、電気的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面からなり、前記対極が、各極面に対向して配置されているので、複数の異なる方向から照射される光を有効に利用することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光電変換素子の一例を示す図面であり、図1(a)は断面図である。また、図1(b)は図1(a)に示した光電変換素子の平面図であり、第1対極(図1(a)における上側の対極)を除去した状態を示している。図1に示す光電変換素子の20は、作用極14と、作用極14に対向して配置され、光が入射される窓極として機能する対極16と、作用極14と対極16との間に設けられた電解質層15とを備えている。
作用極14は、図1(a)に示すように、第一方向(表面)(図1においては上面)を向いて配置された第1極面14aと、第一方向と反対方向(裏面)(図1においては下面)を向いて配置され、第1極面14aと電気的に連結された第2極面14bとを有する。また、図1(a)に示すように、対極16は、第1極面14aに対向して配置された第1対極16aと、第2極面14bに対向して配置された第2対極16bとからなる。
また、図1に示す光電変換素子20では、図1(b)に示すように、対極16の外周域には封止部材17からなる封止部が備えられ、図1(a)に示すように、作用極14を対極16で電解質層15を介して挟んでなる積層体18が、封止部材17によって積層体18の外周部が接着されて一体化されることにより光電変換素子20として機能するようになっている。
対極16は、透明基材2の作用極14と対向させる側の面に、透明電極膜12と、金属電極層11とからなる電極を形成したものである。対極16は、図1(b)に示すように、作用極14と平面的にずらして配置され、対極16の一方の端部16cは、外部と電気的に接続するために、封止部材17よりも外側にはみ出している。
透明基材2としては、光透過性の素材からなる基板が用いられ、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ガラス、など、通常、光電変換素子の透明基材として用いられるものであればいかなるものでも用いることができる。透明基材2は、これらの中から電解液への耐性などを考慮して適宜選択される。また、透明基材2としては、用途上できる限り光透過性に優れる基板が好ましく、透過率が90%以上の基板がより好ましい。
また、透明導電膜12は、透明基材2に導電性を付与するために透明基材2の一方の面に形成された薄膜である。本発明では、透明導電性基板の透明性を著しく損なわない構造とするために、透明導電膜12は、導電性金属酸化物からなる薄膜であることが好ましい。透明導電膜12を形成する導電性金属酸化物としては、例えば、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)などが用いられる。これらの中でも、成膜が容易かつ製造コストが安価であるという観点から、ITO、FTOが好ましい。また、透明導電膜12は、ITOのみからなる単層の膜、または、ITOからなる膜にFTOからなる膜が積層されてなる積層膜であることが好ましい。透明導電膜12を、ITOのみからなる単層の膜、または、ITOからなる膜にFTOからなる膜が積層されてなる積層膜とすることにより、可視域における光の吸収量が少なく、導電率が高い対極16を構成することができる。透明導電膜12の形成方法としては、材料に応じた公知の適切な方法を用いればよいが、例えば、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD法)、化学気相成長法(CVD法)などが挙げられる。
金属電極層11としては、白金膜などを用いることができる。例えば、金属電極層11が白金膜である場合、金属電極層11の膜厚は、1nm〜500nmの範囲とされる。白金膜の膜厚が上記範囲を越えると、十分な光透過性が得られず、光電変換素子20の特性低下につながる可能性がある。また、白金膜の膜厚が上記範囲未満であると、十分な導電性が得られず、光電変換素子20の特性低下につながる可能性がある。金属電極層11の形成方法としては、例えば白金膜である場合、塩化白金酸を塗布して熱処理する等の方法が例示でき、蒸着法やスパッタ法によって形成してもよい。
作用極14は、導電性を有する電極基板1と、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層13とから構成されている。多孔質酸化物半導体層13は、図1に示すように、電極基板1の表裏両面に形成されている。また、作用極14と対極16とは、平面的に互いにずらして配置されている。そして、作用極14の一方の端部14cには、多孔質酸化物半導体層13が形成されておらず、作用極14の一方の端部14cは、図1(b)に示すように、外部と電気的に接続するために、電極基板1の表面が露出した状態で封止部材17を貫通して外部に露出している。
また、作用極14の他方の端部14dと封止部材17との間には、図1(b)に示すように、隙間19が形成されている。隙間19は、図1(b)に示すように、作用極14の縁部に沿って形成されている。また、隙間19内においては、図1(a)に示すように、作用極14の厚み方向に電解質層15が連続して形成され、第1極面14a側の電解質層15と第2極面14b側の電解質層15とが一体化されている。本実施形態においては、図1に示すように、隙間19が設けられていることにより、電解質層15となる電解液が、図示しない注入口から注入された際に、隙間19を介して第1極面14a側と第2極面14b側との間で行き来できるようにされている。したがって、図1に示す光電変換素子20では、第1極面14a側と第2極面14b側のいずれか一方に注入口を設けることによって、電解質層15となる電解液を電解質層15となる領域全体に注入できる。
電極基板1としては、導電性を有する材質からなるものを用いることが望ましく、具体的には、例えば、チタンなどの金属基板を用いることができる。電極基板1としてチタンからなるものを用いることで、チタンを主成分とする材料からなる作用極14となり、良好な導電性を有し、電解液への耐性に優れた作用極14となる。また、電極基板1が導電性を有する材質によって形成されていることにより、作用極14の第1極面14aと第2極面14bとが電気的に連結され、光電変換素子20が単一のセルとして機能する。したがって、第1極面14aと第2極面14bとに個別に配線を設ける必要がない。また、例えば、電極基板1に代えて絶縁基板の表裏両面に導電膜を設けたものを用いる場合と比較して、作用極14の厚みを薄くすることができる。さらに、図1に示すように、封止部材17を貫通して外部に露出している電極基板1を端子として用いて、作用極14を外部と電気的に接続できる。
多孔質酸化物半導体層13を形成する半導体としては、光電変換素子用の多孔質酸化物半導体を形成するのに用いられるものであれば、いかなるものでも用いることができ、特に限定されない。このような半導体としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などを用いることができる。
また、多孔質酸化物半導体層13を形成する方法としては、例えば、市販の酸化物半導体微粒子を所望の分散媒に分散させた分散液、あるいは、ゾル−ゲル法により調製できるコロイド溶液を、必要に応じてポリマーなどの所望の添加剤を添加した後、スクリーンプリント法、インクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スプレー塗布法など公知の塗布方法により塗布した後、このポリマーを加熱処理や化学処理により除去して空隙を形成させ多孔質化する方法などを適用することができる。
増感色素としては、ビピリジン構造、ターピリジン構造などを配位子に含むルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニンなどの含金属錯体、クマリン類、エオシン類、ローダミン類、メロシアニン類、モロシアンなどの有機色素などを適用することができ、これらの中から、用途、使用半導体に適した挙動を示すものを特に限定なく選ぶことができる。
電解質層15は、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させてなるものか、または、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させた後に、この電解液を適当なゲル化剤を用いてゲル化(擬固体化)して、多孔質酸化物半導体層13と一体に形成されてなるもの、あるいは、イオン液体、酸化物粒子もしくは導電性粒子を含むゲル状の電解質が用いられる。
上記電解液としては、ヨウ素、ヨウ化物イオン、4−tert−ブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものが用いられる。
この電解液をゲル化する際に用いられるゲル化剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などが挙げられる。
上記イオン液体としては、特に限定されるものではないが、室温で液体であり、四級化された窒素原子を有する化合物をカチオンとし、アニオンとした常温溶融塩が挙げられる。
常温溶融塩のカチオンとしては、四級化イミダゾリウム誘導体、四級化ピリジニウム誘導体、四級化アンモニウム誘導体などが挙げられる。
常温溶融塩のアニオンとしては、BF 、PF 、F(HF) 、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド[N(CFSO ]、ヨウ化物イオンなどが挙げられる。
イオン液体の具体例としては、四級化イミダゾリウム系カチオンとヨウ化物イオンまたはビストリフルオロメタンスルホニルイミドイオンなどからなる塩類を挙げることができる。
上記酸化物粒子としては、物質の種類や粒子サイズなどが特に限定されないが、イオン液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化させるようなものが用いられる。また、酸化物粒子は、電解質に含まれる他の共存成分に対する化学的安定性に優れることが必要である。特に、電解質がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合であっても、酸化物粒子は、酸化反応あるいは還元反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような酸化物粒子としては、TiO、SnO、SiO、WO、ZnO、Nb、In、ZrO、Ta、La、SrTiO、Y、Ho、Bi、CeO、Alからなる群から選択される1種または2種以上の混合物が好ましく、二酸化ケイ素微粒子が特に好ましい。この二酸化ケイ素の平均粒径は2nm〜1000nm程度が好ましい。
上記導電性微粒子としては、導電体や半導体など、導電性を有する粒子が用いられる。導電性粒子の種類や粒子サイズなどは特に限定されないが、イオン液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化するようなものが用いられる。さらに、電解質に含まれる他の共存成分に対する化学的安定性に優れることが必要である。特に、電解質がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合でも、酸化反応あるいは還元反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような導電性微粒子としては、カーボンを主体とする物質からなるものが挙げられ、具体例としては、カーボンナノチューブ、カーボンファイバ、カーボンブラックなどの粒子を例示できる。これらの物質の製造方法はいずれも公知であり、また、市販品を用いることもできる。
封止部材17としては、対極16を構成する透明基材2に対する接着性に優れるものであることが望ましく、例えば、分子鎖中にカルボン酸基を有する熱可塑性樹脂からなる接着剤などを用いることができる。封止部材17としては、具体的には、ハイミラン(三井デュポンポリケミカル社製)、バイネル(三井デュポンポリケミカル社製)、アロンアルファ(東亞合成社製)などを好ましく使用できる。
このような光電変換素子20は、作用極14が、表面を向いて配置された第1極面14aと、裏面を向いて配置され、第1極面14aと電気的に連結された第2極面14bとを有し、対極16が、第1極面14aに対向して配置された第1対極16aと、第2極面14bに対向して配置された第2対極16bとからなるので、表面および裏面が受光部となり、表面からの入射光も裏面からの入射光も、有効に利用できる。その結果、本実施形態の光電変換素子20は、大きな出力を有するものとなる。
また、本発明では、作用極14の両面に、それぞれ対極16が配され、作用極14を構成する第1極面14aと第2極面14bとが電気的に連結されており、すべての極面が電気的に分離されずに1つの作用極14を構成している。また、光電変換素子20が隙間19を有することにより、電解質層15となる電解液が、隙間19を介して第1極面14a側と第2極面14b側との間を行き来できるようにされている。これにより、本実施形態の光電変換素子20では、1つの作用極14を表側と裏側の両面に配置された対極16で共有でき、シンプルかつスリムな光電変換素子20の構造とすることが可能となり、複数の方向から入射する光を有効利用できる単一の光電変換素子20を実現できる。
以上、本発明の光電変換素子について一例を示して説明したが、本発明は上記の例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更が可能である。
例えば、図1に示すように、作用極14は、表面を向いて配置された第1極面14aと裏面を向いて配置された第2極面14bの2面の極面を有するものとすることができるが、3面、4面またはそれ以上の極面を有するものとしてもよい。
作用極14が3面、4面またはそれ以上の極面を有する場合、例えば、作用極14および光電変換素子の断面形状を三角形(図2(a)参照)、四角形、五角形、六角形(図2(b)参照)またはそれ以上の多角形形状とすることができる。
また、極面は平面に限定されず、曲面で構成されていてもよい。この場合、例えば、対極の断面形状を円形状(図2(c)参照)等とすることができる。また、曲面は凸曲面(図3(a)参照)や凹曲面(図3(b)参照)であってもよい。凹曲面とすることで、多方面からの集光効果を付与することができ、光電変換素子に照射される複数の方向からの光をより有効に利用することができる。さらに平面と曲面とを組み合わせた形状(図3(c)参照)であってもよい。
図2および図3に示す光電変換素子においては、互いに異なる方向を向いて配された複数の受光部を有するものとなるので、異なる方向から照射される入射光を有効に利用することができる。その結果、大きな出力を有するものとなる。
「実験例1」
縦10mm、横50mm、厚み100μmのチタン板からなる電極基板1の両面のうち、外部と接続するための端子となる短辺方向の端部を除く領域に、酸化チタンペースト(Ti−Nanoxide T、商品名(Solaronix社製))を塗布して450℃で1時間焼成し、縦10mm、横45mm、厚さ10μmの多孔質酸化物半導体層13を形成した。次いで、多孔質酸化物半導体層13に、N3色素(Ru(2,2’-bipyridine-4,4’-dicarboxylic acid)(NCS)(ルテニウムピピリジン錯体))からなる増感色素を担持させることにより作用極14を形成した。
また、縦15mm、横50mm、厚み188μmのポリエチレンテレフタレート(PET)からなる透明基材2上の全面に、スパッタによりITOからなる厚み100μmの透明電極膜12を形成した後、透明電極膜12上の全面にスパッタによりPtからなる厚み30nmの金属電極層11を形成することにより対極16を形成した。
このようにして得られた作用極14に、メトキシアセトニトリルを溶媒とした揮発系電解液(1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムヨウ化物,I,LiI,4−tert−ブチルピリジンを所定量溶解したもの)をしみ込ませ、対極16を対向配置してシート状のハイミラン(三井デュポンポリケミカル社製)からなる封止部材17を用いて張り合わせ、図1に示す光電変換素子20を得た。
このとき、電極基板1を外部と接続する端子として用いるため、図1に示すように作用極14と対極16とを互いに数mmずらした形で貼り合わせ、作用極14を構成する電極基板1の短辺方向の端部を封止部材17を貫通して外部にはみ出させた形で封止した。
「実験例2」
実験例1と同様の電極基板1の片面のみに、実験例1と同様の多孔質酸化物半導体層13を形成して実験例1と同様の増感色素を担持させることにより作用極を形成した。
そして、このようにして得られた作用極に実験例1と同様の電解液をしみ込ませ、実験例1と同様の対極16を対向配置して、実験例1と同様にして張り合わせ光電変換素子を得た。
実験例1および実験例2の光電変換素子の光電変換効率、短絡電流密度、開放端電圧、フィルファクター、電極面積を以下のようにして調べた。
「光電変換効率」「短絡電流密度」「開放端電圧」「フィルファクター」
エアマス(AM)1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を照射し、I−VカーブトレーサーMP−160(英弘精機)にて測定した。
「電極面積」
ノギスを用いて、寸法を測定して面積を算出した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 2007172917
表1より、電極基板の両面側が受光部である本発明の実施例である実験例1と電極基板の片面側が受光部である本発明の比較例である実験例2の光電変換効率、短絡電流密度、開放端電圧、フィルファクターが同程度であることが確認でき、実験例1と実験例2の発電性能が同等であることが確認できた。その結果、実験例1および実験例2の光電変換素子を、電極基板の両面側から光が入射する環境に設置した場合、実験例1では実験例2と比較して多くの発電量が得られることがわかった。
図1は、本発明の光電変換素子の一例を示す断面図である。 図2は、本発明の光電変換素子の他の例を模式的に示す概略断面図である。 図3は、本発明の光電変換素子の他の例を模式的に示す概略断面図である。 図4は、従来の色素増感型太陽電池の光電変換素子の一例を示す断面図である。
符号の説明
2 透明基材、11 金属電極層、12 透明導電膜、13 多孔質酸化物半導体層、14 作用極、14a 第1極面、14b 第2極面、15 電解質層、16 対極、16a 第1対極、16b 第2対極、17 封止部材、18 積層体、19 隙間、20 光電変換素子。

Claims (3)

  1. 互いに異なる方向を向いて配置され、電気的に連結された2面以上の平面または曲面からなる極面を構成し、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層を有する作用極と、
    前記作用極の各極面に対向して配置され、窓極として機能する対極と、
    前記作用極と前記対極との間の少なくとも一部に設けられた電解質層とを備えてなることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記作用極は、チタンを主成分とする材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記対極は、その外周域に封止部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電変換素子。

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