JP2007169816A - 剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛とその製造方法を提供すること。
【解決手段】織物の経緯方向ともに破断伸度が25%以上、織物から解反した経糸のクリンプ率が5〜8%、緯糸のクリンプ率が3〜5%であるカバーファクターが1800〜2400の織物に、シリコーン系コート剤が10〜50g/m2塗布されてなり、織物の経糸及び/又は緯糸が直交する糸に多く囲まれる割合であるt/Tが30%以上であること剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両衝突時に乗員の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグに関するも
のであり、さらに詳しくは剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛とその製造方法に関するものである。
従来、エアバッグには300〜1000デニールのナイロン66またはナイロン6フィラメント糸を用いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断性などの向上のため、クロロプレン、クロルスルホン化オレフィン、シリコーンなどの合成ゴムなどのエラストマー樹
脂を塗布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作られていた。しかしながら、これらのエラストマー樹脂を塗布、積層する際、一般にナイフコート、ロールコート、リバースコートなどによるコーティング方式が採用されているが、フィラメント織物で構成されているエアバッグ基布に対して、通常、シリコーンエラストマー樹脂の場合では、塗布量が40〜60g/m2で軽量化しつつ、収納性の面でもかなり向上したが、十分に満足できるレベルではなく、バッグをパッケージに折り畳んで収納する際に折り畳みにくいという問題もあった。そこでこのような問題点を解消するために、フィラメント布帛をシリコーン樹脂希釈液に含浸したのち、シリコーン樹脂を5〜80g/m2塗布することで、収納性を向上させているが、塗布量を少なくすると加工条件によっては剥離強度が低下しやすいという課題があった(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−319194号公報
樹脂の剥がれやすさを改善するために、コーティング層が剥がれにくい袋織りエアバッグ用樹脂として1分子中に平均2個以上のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンや1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンなどの樹脂を特定の割合で含有する付加反応硬化型シリコーンゴムコーティング剤組成物が提案されている。しかし、樹脂組成物のみを改善するアプローチであり、繊維の組成物には一切着目していない。この樹脂は粘度制御が難しく、安定した膜厚を工業的に生産することが難しいという問題がある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−327910号公報
本発明は従来技術の課題を背景になされたもので、剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛とその合理的な製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。即ち、本発明は以下の構成よりなる。
1. 織物の経緯方向ともに破断伸度が25%以上、織物から解反した経糸のクリンプ率が5〜8%、緯糸のクリンプ率が3〜5%であるカバーファクターが1800〜2400の織物に、シリコーン系コート剤が10〜50g/m2塗布されてなり、織物の経糸及び/又は緯糸が直交する糸に多く囲まれる割合であるt/Tが30%以上であることを特徴とする剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛。
(但し、t及びTは隣り合う3本の経糸または緯糸が含まれるように織物断面写真を撮影して測定するもので、tは写真中央部に位置する断面が見えている糸とその直交する糸との界面から、写真の左右に位置する断面が見えている糸と直交する左右に走っている糸との界面までの距離、Tは写真中央部に位置する断面が見えている糸とその直交する糸との界面から、写真中央部に位置する断面が見えている糸の反対側表面までの距離、をそれぞれ示す。)
2. コート面のJIS L 1096に規定されるテーバー摩耗試験前後での重量変化で表す剥離強度が25 mg以下であり(剥離強度)、コート布帛のJIS L 1096に規定されるスコット型揉み試験の結果が500回以上でも剥がれが確認されず(摩擦強さ)、JIS L 1096に規定されるシングルタング法での引き裂き強力が経緯とも150N以上であることを特徴とする上記第1に記載の剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛。
3. 沸水収縮率が8%以上の原糸の用いてウォータージェットルームで製織し、得られた生機を90℃以上の温水中で加熱収縮させた後、シリコーン系コート剤を塗布することを特徴とする上記第1または第2に記載の剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛の製造方法。
本発明によるエアバッグ用コート布帛は薄塗りであっても剥離強度に優れているため、エアバッグがコンパクトにでき、車内デザインの制約を少なくできるという利点がある。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のエアバッグ用コート布帛は酸化防止剤を含む合成繊維基布からなることが好ましい。酸化防止剤とは銅化合物及びアルカリ金属のハロゲン化合物を意味し、溶融される段階で沃化第一銅カリウム(KCuI2)を形成するものであれば構わない。たとえば銅化合物として塩化第二銅、酢酸第二銅、沃化第一銅、臭化第一銅、臭化第二銅、フタル酸銅、ステアリン酸銅、燐酸銅、ピロリン酸銅および各種銅塩と無機または有機化合物との錯塩等が用いられるが、特に沃化銅が好ましく採用される。銅化合物は溶液として添加しても良いし、溶液としてポリマーに吸着させても構わない。アルカリ金属のハロゲン化合物としては沃化ナトリウムや沃化カリウム、臭化ナトリウムや臭化カリウムなど、銅化合物との組合せで便宜設定できるが、沃化カリウムが好ましく採用される。アルカリ金属のハロゲン化合物についても溶液として添加しても良いし、溶液としてポリマーに吸着させても構わない。
酸化防止剤は合成繊維に練り込まれていることが特に好ましい。含有量は繊維のポリアミド樹脂に対し酸化紡糸剤が含有する銅濃度が10〜300ppmであることが好ましい。10ppm未満であれば難燃性や剥離強度が低下しやすくなり、300ppmを越えると紡糸操業性が悪化しやすくなる。含有されているより好ましい範囲は30〜200ppmであり、さらには50〜100ppmの範囲であることが一層好ましい。
本発明のエアバッグ用コート布帛に使用される合成繊維織物としては、該合成繊維固有
の収縮率からナイロン6・6、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4・6およびナイロン6とナイロン6・6の共重合、ナイロン6にポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やアミンなどを共重合したポリアミド繊維から構成される合成繊維織物が用いられる。これらの中でもナイロン6・6、ナイロン6が耐衝撃性の面から好ましい。さらに、ナイロン6・6が耐熱性の面から特に好ましい。かかる繊維には上記の酸化防止剤以外に原糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善のために通常使用されている各種添加剤を含んでもよい。たとえば熱安定剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せしめることができる。
原糸の機械的特性としては、切断強度で7.0cN/dtex以上であることが好ましく、さらに好ましくは8.0cN/dtex以上である。また好ましい繊度は100〜630dtex、より好ましくは210〜470dtexであるが、特に限定されるものではない。
織機については特に限定されるものではなく、例えばウォータージェットル−ム、エアジェットルーム、レピアルーム、プロジェクタイルルーム等が使用可能である。織生産性、原糸への損傷の低減、経糸の糊剤不要等を考慮すると、ウォータージェットルーム、エアジェットルームの使用が特に好適である。また、加工時の原糸油剤、整経油剤の脱落を容易にするためには、製織時に水によってそのほとんどを脱落させることができるウォータージェットルームが精練工程の簡略化ができる点で最も優れている。
本発明のエアバッグ用コート布帛に使用される合成繊維織物のカバーファクターは1800〜2400であることが好ましい。1800未満であれば引き裂き強力が著しく低下しやすいので好ましくなく、また2400を越えるとコーティング布帛の風合いが硬くなりやすいため好ましくない。より好ましくは1850〜2200であり、さらには1900〜2100が一層好ましい。なおカバーファクターは下記式(1)によって求めることが出来る。尚、糸の繊度の単位はデシテックス、織密度の単位は本/2.54cmである。
カバーファクター(CF)=(経糸の繊度)1/2×経糸密度+(緯糸の繊度)1/2×緯糸密度・・・式(1)
本発明のエアバッグ用コート布帛に使用される合成繊維織物(基布)の基布から解反した経糸のクリンプ率が5〜8%、緯糸のクリンプ率が3〜5%であることが好ましい。織物を熱収縮させる際に経方向や緯方向の張力を制御することで所望のクリンプ率を得ることが出来る。例えば熱水収縮させるときに緯方向には出来るだけ張力をかけないで、相対的に経方向に大きな張力をかけて緯糸のクリンプを形成させる。そして次の乾燥工程では送りローラーを巻取ローラー速度より速くしオーバーフィードの状態で熱処理したり、あるいは送りローラーが加熱ローラーであれば巻取ローラー速度を相対的に遅くして経糸のクリンプを形成させることができる。より好ましいクリンプ率は、経糸では6〜7.5%緯糸では3.5〜4.5%である。特にウォータージェットルームのように、経糸に対し緯糸のクリンプ率が小さくなる製織機で製織した場合は、経緯両方向のクリンプ率を大きくするため、緯糸の沸水収縮率(収縮応力)よりも経糸の乾熱収縮率(収縮応力)を高くすることが好ましい。まず経糸を収縮させ、その後緯糸を収縮させることが出来、クリンプを制御しやすいので好ましい。クリンプ率が小さすぎるとコート層の剥離強度が低くなりやすいため好ましくなく、逆にクリンプ率が大きすぎると基布の風合いが硬くなりやすいので好ましくない。
本発明のエアバッグ用コート布帛に使用される合成繊維織物(基布)の伸度は経緯方向とも25%以上であることが好ましい。基布の伸度は織物のクリンプ率と糸自身の物性が反映される。糸自身の物性としては、出来る限り高収縮率の物性を有する糸を使用して繊物とし、後に収縮させることで伸度を高めることが出来るので効果的である。糸の好ましい沸水収縮率としては9%以上であり、さらには9.5%以上が一層好ましい。基布の伸度が25%未満であれば所望の引き裂き強力が得られにくくなるため好ましくなく、50%を越えると通気度が低下しやすいので好ましくない。より好ましくは27〜35%である。
本発明のコート布はベースの基布のフィラメントが直交する糸に多く囲まれていることが特徴である。フィラメントが直交する糸に多く囲まれることにより、コーティング剤がフィラメント内に含浸した時、フィラメントの移動量が少なくなり、剥がれが生じにくくなるメリットを有する。直交する糸に囲まれている量を測定する方法としては、図1のように、SEM写真で隣合う3本の糸の断面が含まれるようにを織物を写真撮影してtとTを計測することでt/Tを求める。このt/Tを中央の糸条の直交する糸に囲まれている量とした。尚、tは写真中央部に位置する断面が見えている糸とその直交する糸との界面から、写真の左右に位置する断面が見えている糸と直交する左右に走っている糸との界面までの距離、Tは写真中央部に位置する断面が見えている糸とその直交する糸との界面から、写真中央部に位置する断面が見えている糸の反対側表面までの距離、をそれぞれ示す。ここで距離とは、織物厚み方向に測定したものを言う。)
tは経糸又は緯糸の中心からその直交する糸との界面までの距離、Tは経糸又は緯糸の中心から直交する糸の反対側表面までの距離、をそれぞれ示すものである。
Tとtの比(t/T)の値は経緯のいずれかが30%以上であることが好ましい。30%未満であると織物表面にフィラメントが単独で存在することになり、コーティングされたフィラメントが多く移動し、接着強力が低下するので好ましくない。好ましくは経糸及び/又は緯糸が35%以上、より好ましくは経糸及び/又は緯糸が40%以上である。80%を越すことは技術的に困難であり、加工速度を大幅に遅くしなくてはならないので好ましくない。
本発明のt/Tを大きくするためには、高収縮率を有する原糸を用い、製織後、収縮率を大きく発現させることが好ましい。このためには、比較的低いテンション下で90℃以上の熱水中で収縮を発現させることが好ましい。また発現させた後の精練、乾燥工程においても出来るだけ低加工テンションで工程を通過させることが好ましい。このため、収縮槽、精練槽、乾燥の間には、テンションを緩和するためのダンサーロールを使用することが好ましい。
またコーティングを行う際に、基布表面の平滑性を得るために一般的に織物を熱セットすることが行われている。しかしこの熱セット工程により、基布表面の平滑性は得られるものの、逆にコーティング剤との接着点を減少させていることが分かった。本発明では織物をコーティングする際に熱セット工程を行わずにコーティングを行うことに特徴がある。コーティング方法としてはナイフコート、特にフローティングナイフコーターが好ましい。フローティングナイフコーターを用いることにより、基布の表面凹凸を維持したままコーティングすることが可能となる。
本発明のエアバッグ用コート布帛は、合成繊維織物の少なくとも片面が樹脂で被覆されていることが必要である。樹脂を被覆させることで空気遮断性を持たせ、さらにはインフレーターから発生する高温の展開ガスから合成繊維織物を守ることができる。本発明に用いる樹脂は特定する必要はないが、柔軟性、耐熱性が優れ、かつ基布への塗工性が優れるシリコーン樹脂が特に好ましい。かかるシリコーン樹脂については、ジメチル系シリコーン、メチルビニル系シリコーン、メチルフェニル系シリコーン、フロロ系シリコーンが用いられる。また、これらの樹脂には難燃化合物を含有しているものが好ましい。かかる難燃化合物としては、臭素、塩素などのハロゲン化合物、特にハロゲン化シクロアルカン、白金化合物、酸化アンチモン、酸化銅、酸化チタン、燐化合物、チオ尿素系化合物、カーボン、セリウムなどを使用することができ、これらの中でもハロゲン化合物、白金化合物、酸化銅、酸化チタン、カーボンがより好ましい。
本発明のエアバッグ用コート布帛にはアルミニウム化合物を含有するシリコーン系コート剤が塗布されていることが剥離強度を高めることが出来るため好ましい。理由は必ずしも明確ではないが、繊維に含まれている酸化防止効果を有する沃化第一銅カリウムとコート剤に含まれているアルミニウム化合物が繊維とコート剤の界面で化学的な反応や化学的結合などのなんらかの相互作用を発生し、剥離強度の改善に繋がっているものと思われる。ここでいうアルミニウム系化合物とはアルミからなる錯体および/またはアルミ水酸化物の微粒子である。錯体としては、アセチルアセトナト錯体、ビピペリジン錯体、ビピラジン錯体、テトラアザシクロテトラデカン錯体、エチレンビス(グアニド)錯体、テトラエチレングリコール錯体、グリシン錯体、トリグリシン錯体、ナフチリジン錯体、フェナントロリン錯体、ピリジン錯体、サリチルアルデヒド錯体、ポルフィリン錯体、チオ尿酸錯体などを好ましく使用することができ、特に好ましくはアセチルアセトナト錯体であり、およびその前駆体である。より詳しくはアルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)およびアルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネートを例示することができる。
このアルミニウム化合物はシリコーン樹脂成分100重量部当たり0.1〜5重量部の範囲で添加されることが好ましく、コーティングされる基材の種類、その表面性状などに応じて適宜添加するのがよい。0.1重量部を下回ると接着力が低下しやすく、また5重量部を超えるとゴム状弾性体の弾性が低下しやすい。好ましくは0.3〜2部、より好ましくは0.5〜1.5部である。
剥離強度を一層高めるためにはアルミニウム化合物をペースト化して平均粒径を20μm以下にしてシリコーン樹脂に混合するのが好ましい。アルミニウム化合物は一般的に粘調性の液体か固体の状態で存在する。シリコーン系樹脂は比較的高粘度を有しており、アルミニウム化合物の分散性が悪いと接着力が低下し、剥がれが生じる可能性がある。分散性を高めるため、液体の場合は、添加後、トルクとして20MPa以上を有する攪拌機を使用し、500rpm以上の回転で3分間以上行った物を使用すべきである。これ以下のトルク、回転数、時間であると分散が均一にならないため、コート後の布帛の一部で剥がれが生じるおそれがある。また固体の場合は、添加前の平均粒径を20μm以下にすべきである。平均粒径を20μm以下にするために、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミルやサンドミル等従来公知の分散機を用いれば良い。アルミニウム化合物だけで分散が困難な場合は、コート剤に用いるその他の成分をアルミニウム化合物に対し所定量(1〜50wt%)混合させてから分散させると分散が容易になるので好ましい。分散機での分散により20μm以下とした後、上述した能力を持つ攪拌機で他の成分と撹拌させるとより好ましい。平均粒径は15μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以下である。
本発明のエアバッグ用コート布帛にシリコーン樹脂は、必要に応じて、充填剤を随時付加的に配合してもよく、また目的に応じて溶剤を併用したり、本発明の効果を損わない範囲で他のポリオルガノシロキサンを併用してもよい。このような付随的添加物としては、通常、煙霧質シリカ、沈降法シリカ、石英粉末、けいそう土、ガラスビーズ、トルエン、ヘキサン、ポリジメチルシロキサン等が例示される。
本発明のエアバッグ用コート布帛にはコーティング樹脂が10〜50g/m2付与されていることが好ましい。樹脂量が10g/m2未満では通気度が悪化しやすくなるため好ましくなく、50g/m2を越えると収納性が悪くなるので好ましくない。
本発明のエアバッグ用コート布帛は剥離強度としてコート面のJIS L 1096に規定されるテーバー摩耗試験前後での重量変化が25mg以下であることが好ましい。重量変化が25mgを越えるとコンパクトに折り畳まれているエアバッグが急速に展開される時に周りの固定物やあるいはエアバッグ同士でのこすれが生じ剥がれてしまいやすくなる。剥がれが生じると展開圧力の保持が出来なくなり、特にエアバッグ内の空気圧保持時間が5秒以上必要とされるサイドカーテンエアバッグでの安全部品としての機能を果たさなくなる。より好ましくは20mg以下である。
本発明のエアバッグ用コート布帛は摩擦強さとして、スコット型揉み試験の結果が500回以上でも剥がれが確認され無いことが好ましい。剥がれがあるとコンパクトに折り畳まれているエアバッグが急速に展開される時に基布と樹脂層が離れてしまって樹脂層のみで内圧を保持しなければならず破裂しやすくなるためエアバッグ内の空気圧保持時間が5秒以上必要とされるサイドカーテンエアバッグでは使用できなくなるので好ましくない。
本発明のエアバッグ用コート布帛はシングルタング法での引き裂き強力が経方向緯方向ともに150N以上であることが好ましい。引き裂き強力が150N未満であればエアバッグの展開時に内圧保持が不十分となりやすいため好ましくない。より好ましくは170N以上であるが、400N以上とするためには使用する繊度を太くする必要があり風合いが硬くなり過ぎやすいため、上限としては350Nである。
本発明のエアバッグ用コート布帛のFMVSS302水平法による燃焼性が80mm/min以下であることが好ましい。通常薄塗りタイプのコート布帛は燃焼性が悪くなるが、本発明の布帛は織物を構成する繊維に特別な酸化防止剤を含んでいるため燃焼性が改善された。コート樹脂に難燃成分を多く含有させて燃焼性を改善する方法もあるが、薄塗りの場合、絶対量が減少するため所望の難燃性が得られにくく、難燃成分の相対量を増加させると通気度や風合いが悪化してしまう。本発明に用いる酸化防止剤は燃焼時にハロゲンを発生するために難燃性が改善されたものと考える。燃焼性としてより好ましくは70mm/min以下であり、さらには60mm/min以下が一層好ましい。
本発明のエアバッグ用コート布帛の製造方法として、沸水収縮率が8.0%以上の生機を90℃以上の温水中で加熱収縮させることが好ましい。沸水収縮率が8.0%未満では織物が十分収縮せず、クリンプを十分形成できなくなりやすいため好ましくない。沸水収縮率は9%以上がより好ましく、さらには10%以上が一層好ましい。ただ、沸水収縮率を20%以上とすると繊維の製造が難しいだけではなく、布帛の加工中に繊維の動きが大きくなり過ぎるため、シワ等を発生し好ましくない。また、温水中で収縮処理させることはクリンプ率が高まることから好ましく採用される。なお、この際にt/Tが25%以上となるように加工のテンションを調整することが好ましい。
以下、実施例を用いて詳述するが、本発明の実施形態を限定するものではない。
[剥離強度]JIS L 1096 8.17.3 C法テーバー摩耗試験法に準拠し、測定前後での重量変化を計測した。
[摩擦強さ]JIS L 1096 8.17.2 スコット型試験機を用い測定を行った。コーティング面同士を合わせて測定を行い、100回ごとのコーティングの状態を観測し、剥がれが生じた時(摩擦部の繊維が直接表面に現れた時)の回数をサンプルの摩擦強さとした。測定の上限を4000回とした。
[基布の伸度]JIS L 1096 8.12.1 A法を用い測定を行った。
[クリンプ率(織り縮み率)]JIS L 1096 8.7.2 B法を用いて測定を行った。
[沸水収縮率]JIS L 1013 18.1 b法を用い測定を行った。
[引き裂き強力]JIS L 1096 8.15.2 A-2法に規定されるシングルタング法に準拠した。読み値は中央値を用いた。
(実施例1)
硫酸相対粘度2.7のポリアミド66ポリマーチップに対して減圧加熱して乾燥させて硫酸相対粘度が3.2になるまで固相重合させた。次に沃化銅、沃化カリウムをポリマーチップに添加吸着させ攪拌した。ポリマーチップを紡糸速度550m/minで引取、つづけて190℃で延伸し、2500m/minで巻き取った。紡糸操業性は極めて良好であった。得られたマルチフィラメントは350デシテックス108フィラメントで強度8.4cN/dtex、沸水収縮率10%、乾熱160℃の収縮率12%、銅濃度が70ppm、であった。無撚りのまま経糸および緯糸として用いてウォータージェットルームを用いて平織にて製織後、乾燥させずに90℃の熱水収縮槽を走行張力のみの張力をかけて通過させ、引き続き105℃のサクションドラム乾燥機を使い巻き付かない程度にオーバーフィードをかけて巻き取り、経糸59本/インチ、緯糸59本/インチ、カバーファクター(CF)2114の織物を製造した。
ポリジメチルシロキサン100部に対し、ロールミルで平均粒径が6μmになるまで繰り返しペースト状にしたアルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネートを1部、白金を0.3ppm含有するシリコーン樹脂を用い、上記樹脂に経糸方向のみの走行テンションを与えて状態で、フローティングナイフコートを用い、25g/m2、付与した。180℃の乾燥機で熱処理してエアバッグ用コーティング布帛を得た。得られたコーティング布帛は剥離強度が極めて優れていた。燃焼性は60mm/minであった。
(実施例2)
470デシテックス72フィラメントで8.5cN/dtex、沸水収縮率が8%、乾熱160℃の収縮率が10%の糸を用い、加工後の密度が経糸 46本/インチ、緯糸46本/インチ(カバーファクター1994)となるように加工を行った以外は、実施例1に従った。得られたコーティング布帛は剥離強度が良好であった。燃焼性は62mm/minであった。
(比較例1)
沸水収縮率4%の糸を用いの実施例1と同様の方法で経糸49本/インチ、緯糸49本/インチの織物を得た。コーティング加工中の乾燥工程時に、経2%、緯糸2%のテンションをかけたテンター加工を行い、経糸 48本/インチ、緯糸 48本/インチのコーティング織物を得た。得られたコーティング布帛の剥離強度は悪いものであった。燃焼性は64mm/minであった。
(比較例2)
実施例2でコーティングの前に、経糸方向1%,緯糸方向1%のテンションをかけたテンター加工を行った。織物密度は経糸 45本/インチ、緯糸45本/インチであった。以下の加工は実施例2と同様に行った。得られた基布は剥離強度が低下していた。
本発明は、剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛とその合理的な製造方法を提供するものであり、本発明によるエアバッグ用コート布帛は薄塗りであっても剥離強度に優れているため、エアバッグをコンパクトにでき、車内デザインの制約を少なくできるという利点がある。
t/Tを測定するために撮影する織物断面写真の一例を示す。

Claims (3)

  1. 織物の経緯方向ともに破断伸度が25%以上、織物から解反した経糸のクリンプ率が5〜8%、緯糸のクリンプ率が3〜5%であるカバーファクターが1800〜2400の織物に、シリコーン系コート剤が10〜50g/m2塗布されてなり、織物の経糸及び/又は緯糸が直交する糸に多く囲まれる割合であるt/Tが30%以上であることを特徴とする剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛。
    (但し、t及びTは隣り合う3本の経糸または緯糸が含まれるように織物断面写真を撮影して測定するもので、tは写真中央部に位置する断面が見えている糸とその直交する糸との界面から、写真の左右に位置する断面が見えている糸と直交する左右に走っている糸との界面までの距離、Tは写真中央部に位置する断面が見えている糸とその直交する糸との界面から、写真中央部に位置する断面が見えている糸の反対側表面までの距離、をそれぞれ示す。)
  2. コート面のJIS L 1096に規定されるテーバー摩耗試験前後での重量変化で表す剥離強度が25 mg以下であり(剥離強度)、コート布帛のJIS L 1096に規定されるスコット型揉み試験の結果が500回以上でも剥がれが確認されず(摩擦強さ)、JIS L 1096に規定されるシングルタング法での引き裂き強力が経緯とも150N以上であることを特徴とする請求項1に記載の剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛。
  3. 沸水収縮率が8%以上の原糸の用いてウォータージェットルームで製織し、得られた生機を90℃以上の温水中で加熱収縮させた後、シリコーン系コート剤を塗布することを特徴とする請求項1または2に記載の剥離強度に優れたエアバッグ用コート布帛の製造方法。
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