JP2007168482A - 電動パワーステアリング装置用減速ギア - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス繊維を含有する樹脂組成物からなる樹脂歯車における機械的強度、吸水寸法変化、耐疲労性等を改善し、特に高い面圧が加わった場合でもギア歯の摩耗や破損を防止でき、高性能で信頼性の高い電動パワーステアリング装置用減速ギアを提供する。
【解決手段】操蛇補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、異形断面を有するガラス繊維を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された歯車を備える電動パワーステアリング装置用減速ギア。
【選択図】図1

Description

本発明は、操蛇補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアに関する。
例えば、自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置には、電動モータに比較的高速回転、低トルクのものが使用されるため、電動モータとステアリングシャフトとの間に歯車減速機構が組み込まれている。歯車減速機構としては、平歯車その他の歯車使用したものも知られているが、一組で大きな減速比が得られる等の理由から、図1に示されるような、ウォーム32と、ウォーム32に噛み合うウォームホイール31とから構成されるウォーム歯車減速機構30(以下、単に「減速ギア」ともいう)を使用するのが一般的である。ここで、ウォーム32は電動モータの回転軸に連結される駆動歯車であり、ウォームホイール31は従動歯車である。
このような減速ギア30では、ウォームホイール31とウォーム32の両方を金属製にすると、ハンドル操作時に歯打ち音や振動音等の不快音が発生するという不具合を生じていた。その対策として、従来は、ウォーム32を金属製とした場合は、ウォームホイール31として、金属製の芯管42の外周に、樹脂組成物製で外周面にギア歯44を形成してなる樹脂部43を一体化させたものを使用して騒音対策を行っている。また、このような樹脂部43を備えるウォームホイール31を用いることで、電動パワーステアリング装置の軽量化を図ることもできる。
上記樹脂部43を形成する樹脂組成物としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等のベース樹脂に、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維補強材を配合したものが広く使用されている。また、補強材を含有しないMC(モノマーキャスト)ナイロン(登録商標)、ポリアミド6、ポリアミド66等も用いられている。
しかし、耐疲労性、寸法安定性やコストを考慮して、今日では、繊維補強材を含有しないMCナイロンや、繊維補強材としてガラス繊維を含有するポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等が使用される(例えば、特許文献1参照)。
特公平6−60674号公報
しかしながら、上記の脂肪族ポリアミド系材料は、耐疲労性に優れるものの、吸水性が高く、水分を吸収して樹脂部43が膨潤し、当初ギア歯44とウォーム32との間に存在していた隙間が無くなったり、更に膨潤してウォーム32を圧迫する可能性もある。それにより、ギアの抵抗が大きくなり、結果としてハンドルが重くなったり、圧迫によりギア部が摩耗や破損を起こし、装置全体として機能しなくなることも想定される。
また、近年では大型車にまで電動ステアリング装置が適用されており、それに伴って電動モータの出力が大きくなり、結果として減速ギア30に伝わる伝達トルクが大きくなる傾向にある。しかし、省スペースの関係でギア径をそれほど大きくすることはできず、樹脂部43のギア歯44に高面圧が加わるようになってきている。
従来のガラス繊維は、その断面形状が円形であり、このガラス繊維を含有するポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46からなるギア歯44では、耐摩耗性及び機械的強度が十分でなくなりつつあり、今後益々面圧が高まることが予測される中、改善が求められている。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ガラス繊維を含有する樹脂組成物からなる樹脂歯車における機械的強度、吸水寸法変化、耐疲労性等を改善し、特に高い面圧が加わった場合でもギア歯の摩耗や破損を防止でき、高性能で信頼性の高い電動パワーステアリング装置用減速ギアを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は下記の電動パワーステアリング装置用減速ギアを提供する。
(1)操蛇補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、金属製芯管の外周に、異形断面を有するガラス繊維を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなる歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
(2)操蛇補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、異形断面を有するガラス繊維を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
(3)ウォームホイール、はすば歯車、平歯車、かさ歯車またはハイポイドギアであることを特徴とする上記(1)または(2)記載の電動パワーステアリング装置用減速ギア。
本発明の電動パワーステアリング装置用減速ギアでは、樹脂部が異形断面を有するガラス繊維を含有するため、吸水寸法変化が少なく、従来の円形断面のガラス繊維を含有する樹脂歯車に比べて耐摩耗性や機械的強度が高く、より高い面圧にも十分な耐性を有する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明において、樹脂歯車の種類には制限がなく、ここでは再び図1に示すような減速ギア30を例示して説明する。図示される減速ギア30は、金属製の芯管42の外周に、後述する樹脂組成物からなり、その外周端面にギア歯44を形成した樹脂部43を一体化したウォームホイール31を備える。また、ウォーム32には制限はなく、従来と同様に金属製とすることができる。
ウォームホイール31の樹脂部43を形成するベース樹脂は、特に制限されるものではないが、耐疲労性を優先する場合は、ポリアミド6やポリアミド66、ポリアミド46等の脂肪族ポリアミドが好適である。また、吸水による寸法変化を抑えることを優先する場合は、変性ポリアミド6Tやポリアミド9T等の芳香族ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PSS)、液晶ポリマー等が好適である。これらの樹脂は、組み合わせて使用してもよい。更に、これらの樹脂に、酸無水物で変性されたポリオレフィンをブレンドすることで低吸水化を図ることができ、エチレンプロピレン非共役ジエンゴム(EPDM)やアクリルゴム、ニトリルゴム等のゴム状物質をブレンドすることで耐衝撃性の向上を図ることができる。
また、上記ベース樹脂は、生産性を考慮して、ガラス繊維を含有した状態で射出成形が可能となる分子量とすることが好ましい。具体的には数平均分子量で13000〜30000が好ましく、更に耐疲労性や成形性等を考慮すると数平均分子量で18000〜26000がより好ましい。数平均分子量が13000未満では、分子量が低すぎて耐疲労性が悪く、実用性が低い。これに対して数平均分子量が30000を越える場合は、ガラス繊維を規定量含有した状態での溶融粘度が高すぎ、精度よく射出成形で製造することが困難になる。
上記ベース樹脂には、補強材としてガラス繊維が配合されるが、本発明では異形断面を有するガラス繊維を用いる。断面形状は円形でなければよく、例えばまゆ形、楕円、長円等が挙げられる。好ましくは、異形比(長径部と短径部との比率)が1.5〜5であるガラス繊維であり、2〜4であるガラス繊維がより好ましい。異形比が1.5未満では機械的強度の向上等の効果が少なく、異形比が5を越えると扁平すぎて安定して製造するのが難しくなる。また、短径部は5〜12μmであることが好ましい。短径部が5μm未満では細すぎて製造時に破断、破損するため、低コストで安定した品質を保つのが難しく、実用的性が低い。一方、短径部が12μmを越える場合は、異形比を考慮すると繊維が太すぎ、樹脂中での分散性に劣るようになり、樹脂部43に強度ムラが発生するおそれがある。
異形断面を有するガラス繊維の含有量は、樹脂部43を形成する樹脂組成物全量の10〜50質量%であり、好ましくは15〜30質量%である。含有率が10質量%未満では補強効果が少なく、50質量%を越える場合は、射出成形に適した流動性が得られないばかりでなく、ウォーム12を損傷し易くなり、ウォーム12の摩耗が大きくなり減速ギア30としての耐久性が低下するおそれがある。
本発明で用いる異形断面を有するガラス繊維は、従来の円形断面のガラス繊維に比べて折れ難く、ベース樹脂と混練し、射出成形した時に円形断面のガラス繊維に比べて長い状態で樹脂中に分散する。そのため、同一含有量で比較すると、円形断面のガラス繊維に比べて、樹脂部43の機械的強度や寸法安定性を高める効果に優れる。また、異形断面を有するガラス繊維は、成形時にギア歯44の歯面と平行に面をなすように配向するため、歯面の耐摩耗性が高まり、より高い面圧に耐え得るようになり、更に短径部方向にも若干の補強効果が現われるため、吸水による寸法変化を抑える効果も高まる。
また、異形断面を有するガラス繊維は、ベース樹脂との接着性を考慮して、片末端にエポキシ基やアミノ基等を有するシランカプッリング剤、あるいはエポキシ系、ウレタン系、アクリル系等のサイジング剤で表面処理したものを用いることが好ましい。シランカップシング剤やサイジング剤は、ベース樹脂の種類に応じて選択され、例えば、エポキシ基やアミノ基等を有するシランカップリング剤は、エポキシ基やアミノ基がポリアミド樹脂のアミド結合に作用して補強効果を向上させる。
尚、異形断面を有するガラス繊維は、得られる樹脂部43において、300〜900μmの繊維長を有することが好ましく、350〜600μmの繊維長であることがより好ましい。繊維長が300μm未満では、補強効果及び寸法安定効果が少なく、好ましくない。一方、ベース樹脂との混練、射出成形を行う過程で900μmを越えるような長い繊維状態を維持するのは困難であり、繊維長の上限は製造工程に由来して設定した値である。このような繊維長とするには、混練条件や成形条件を調整すればよい。
また、異形断面を有するガラス繊維の一部を、炭素繊維等の他の繊維状補強材、あるいはチタン酸カリウムウィスカー等のウィスカー状補強材で代替してもよい。
更に、ベース樹脂にはカーボンブラックやベンガラ等の着色剤等を添加してもよく、耐熱性が十分ではないベース樹脂を用いる場合には、成形時及び使用時の熱による劣化を防止するためにヨウ化物系熱安定化剤やアミン系酸化防止剤を、それぞれ単独あるいは併用して添加することが好ましい。
上記のベース樹脂、異形断面を有するガラス繊維及びその他の配合物を用いてウォームホイール31を製造する方法は制限されるものではなく、例えば以下の工程に従うことができる。先ず、金属製の芯金42の外周面に、ショットブラスト、ローレット加工、スプライン加工等を施す。中でも、ローレット加工及びスプライン加工が好ましく、ローレット加工のV字状溝の深さは0.2〜0.8mmが好ましく、0.3〜0.7mmがより好ましく、一方スプライン加工の中ではプレス成形で加工可能なインボリュートスプライン加工が低コストで最も好適である。次いで、溶剤で脱脂した後、芯管42をスプルー及びディスクゲートを装着した金型に配置し、射出成形機により上記配合物からなる樹脂組成物を充填して樹脂部43を成形する。その後、樹脂部43の外周に切削加工によりギア歯44を形成する。
上記の減速ギア30は、例えば図2に示す電動パワーステアリング装置の減速機構に使用される。図示される電動パワーステアリング装置10において、舵輪軸11は、上部舵輪軸11aと下部舵輪軸11bとで構成され、舵輪軸11は舵輪軸ハウジング12の内部に軸芯回りに回転自在に支承されており、舵輪軸ハウジング12は車室内部の所定位置に、その下部を前方に向けて傾斜した状態に固定されている。また、上部舵輪軸11aの上端には、図示されていない舵輪が固定されている。更に、上部舵輪軸11aと下部舵輪軸11bとは、図示されていないトーションバーにより結合されており、舵輪から上部舵輪軸11aを経て下部舵輪軸11bに伝達される操蛇トルクがトーションバーに検出され、検出された操蛇トルクに基づいて電動モータ13の出力が制御される。
ラック・ピニオン式運動変換機構20は、長手方向を車両の左右方向として車両前部のエンジンルーム内に略水平に配置され、軸方向に移動自在なラック軸21と、ラック軸21の軸芯に対して斜めに支承されてラック軸21の歯部に噛合する歯部を備えたピニオンを含むピニオン軸22、及びラック軸21とピニオン軸22を支承する筒状のラック軸ケース23とから構成される。
図3は図2に示す電動パワ−ステアリング装置10の減速機構を示す部分断面図であり、上記した減速ギア30が組み込まれている。この減速ギア30では、上記の樹脂部43を有するウォームホイール31と、ウォーム32がギアケース33に収納されている。また、ウォーム32はその両端にウォーム軸32a、32bが一体に形成されており、ウォーム軸32a、32bは電動モータ13の駆動軸13aにスプライン、あるいはセレーション結合している。ウォームホイール31の芯管42は下部舵輪軸11bに結合し、電動モータ13の回転はウォーム32、ウォームホイール31を経て下部舵輪軸11bに伝承される。
また、減速ギア30の種類として、図1に示す構成の他にも図4に示す平歯車、図5に示すはすば歯車、図6に示すかさ歯車、図7に示すハイポイドギア等が可能であり、何れも金属製芯管の外周に、上記のポリアミド樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化して構成される。
更に、減速ギア30は、図示は省略するが、芯管42を用いることなく、ウォームホイール全体を上記した組成からなる樹脂部43のみで形成してもよい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
<試験−1>
(実施例1)
ポリアミド66(宇部興産(株)製「UBEナイロン2020U」、平均分子量20000、ヨウ化銅系添加剤含有)75質量%、断面まゆ型のガラス繊維(日東紡績(株)製「CSH 3PA−870」、異形比2、短径部10μm、ウレタン系サイジング剤処理)25質量%の樹脂組成物を、溝の深さ0.5mmのローレット加工を施した外径65mm、幅16mmのS45C製の芯管をコアとしてインサート成形し、内径64mm、外径84mm、幅15.5mmのブランク材とし、更にその外周にギア歯を切削加工して図1に示すようなウォームホイールを作製した。作製したウォームホイールについて、下記に示す(1)寸法安定性評価及び(2)耐久性評価を行った。
(実施例2)
断面長円形のガラス繊維(日東紡績(株)製「CSG 3PA−820」、異形比4、短径部7μm、ウレタン系サイジング剤処理)25質量%とした以外は、実施例1と同様にしてウォームホイールを作製した。作製したウォームホイールについて、下記に示す(1)寸法安定性評価及び(2)耐久性評価を行った。
(実施例3)
ベース樹脂として直鎖型ポリフェニレンサルファイド(ポリプラスチックス(株)製「フォートロン無充填グレード0220A9」)を70質量%とし、断面長円形のガラス繊維(日東紡績(株)製「CSG 3PA−820」、異形比4、短径部7μm、ウレタン系サイジング剤処理)25質量%とし、実施例2と同様にしてウォームホイールを作製した。作製したウォームホイールについて、下記に示す(1)寸法安定性評価及び(2)耐久性評価を行った。
(比較例1)
断面が直径13μmの円形のガラス繊維を25質量%含有するポリアミド66(宇部興産(株)製「UBEナイロン2020GU5」、平均分子量20000、ヨウ化銅系添加剤含有)を用い、実施例1と同様にしてウォームホイールを作製した。作製したウォームホイールについて、下記に示す(1)寸法安定性評価及び(2)耐久性評価を行った。
(比較例2)
断面が直径13μmの円形のガラス繊維を30質量%含有するポリフェニレンサルファイド(ポリプラスチックス(株)製「フォートロン強化グレード1130A64」)を用い、実施例1と同様にしてウォームホイールを作製した。作製したウォームホイールについて、下記に示す(1)寸法安定性評価及び(2)耐久性評価を行った。
(1)寸法安定性評価
作製したウォームホイールを下記の条件Aまたは条件Bの環境下に放置し、70時間、300時間及び500時間経過後のギア外径寸法の変化量を測定した。結果を表1に示すが、何れの環境条件においても、変化量が40μm以下を合格として「○」で表示し、40μmを越えるものを不合格として「×」で表示した。
条件A:60℃、90%RH
条件B:80℃、90%RH
(2)耐久性評価
作製したウォームホイールを実際の自動車の減速ギアに組み込み、下記の環境条件C〜Fで操蛇操作を繰り返し、耐久性を評価した。結果を表1に示すが、何れの環境条件においても10万回の操蛇操作に耐え得るときを合格として「○」で表示し、10万回の操蛇操作に耐えられないときを不合格とし「×」で表示した。
環境条件C:30℃、50%RH
環境条件D:50℃、90%RH
環境条件E:80℃、50%RH
環境条件F:80℃、90%RH
Figure 2007168482
表1に示すように、異形断面を有するガラス繊維を配合した樹脂組成物で樹脂部を形成することにより、吸水による寸法変化が抑えられ、湿度がより高い過酷な条件下でも優れた耐久性が得られることがわかる。ポリアミド66は本来、吸水による寸法変化が大きい樹脂であるが、異形断面を有するガラス繊維を配合することにより変化量が抑えられている。
<試験−2>
上記の実施例1、実施例2及び比較例1と同組成の樹脂組成物で板状試験片を成形し、この板状試験片とSUJ2製ボールを用いたボールオンディスク試験を行い、耐摩耗性を評価した。即ち、板状試験片とボールと間にグリース(基油:ポリα―オレフィン油、増ちょう剤:脂肪族ウレア)を介在させ、ボールは120°等配で3個配置し、雰囲気温度80℃で、ボールを、接触面圧を変えながら接触部周速1m/secにて8時間回転させ、回転後の板状試験片表面の摩耗状態を観察した。結果を表2に示す。
Figure 2007168482
表2に示すように、異形断面を有するガラス繊維を配合した樹脂組成物で樹脂部を形成することにより、耐摩耗性が高まることがわかる。ポリアミド66は本来、耐久性に劣る樹脂であるが、異形断面を有するガラス繊維を配合することにより耐摩耗性が大きく向上している。
減速ギアの一例(円筒ウォームギア)を示す斜視図である。 パワーステアリング装置の一例を示す概略構成図である。 減速機構部分の部分断面図である。 減速ギアの他の例(平歯車)を示す斜視図である。 減速ギアの更に他の例(はすば歯車)を示す斜視図である。 減速ギアの更に他の例(かさ歯車)を示す斜視図である。 減速ギアの更に他の例(ハイボイドギア)を示す斜視図である。
符号の説明
11 舵輪軸
12 舵輪軸ハウジング
13 電動モータ
20 ラック・ピニオン式運動変換機構
21 ラック軸
22 ピニオン軸
30 減速ギア
31 ウォームホイール
32 ウォーム
42 芯管
43 樹脂部
44 ギア歯

Claims (3)

  1. 操蛇補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、
    金属製芯管の外周に、異形断面を有するガラス繊維を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなる歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
  2. 操蛇補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、
    異形断面を有するガラス繊維を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
  3. ウォームホイール、はすば歯車、平歯車、かさ歯車またはハイポイドギアであることを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステアリング装置用減速ギア。
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