JP2014141232A - 電動パワーステアリング装置用減速ギア - Google Patents

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Takuya Tsunemasu
卓也 常増
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Abstract

【課題】耐疲労性やコスト等に優れるものの、吸水性のポリアミド6やポリアミド66、ポリアミド66を用いつつ、吸水を抑えて強度低下や寸法変化が少なく、耐久性に優れた電動パワーステアリング装置用減速ギアを提供する。
【解決手段】金属製芯管の外周に、ポリアミド6、ポリアミド66及びポリアミド46から選ばれる少なくとも1種のポリアミド樹脂を含む樹脂組成物からなり、その外周面にギア歯が形成された樹脂部を一体化してなり、かつ、前記ポリアミド樹脂の融点よりも30〜100℃低い温度にてアニーリング処理された歯車を備える電動パワーステアリング装置用減速ギア。
【選択図】図1

Description

本発明は、操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアに関する。
例えば、自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置には、電動モータに比較的高速回転、低トルクのものが使用されるため、電動モータとステアリングシャフトとの間に歯車減速機構が組み込まれている。歯車減速機構としては、平歯車その他の歯車使用したものも知られているが、一組で大きな減速比が得られる等の理由から、図1に示されるような、ウォーム12と、ウォーム12に噛み合うウォームホイール11とから構成されるウォーム歯車減速機構20(以下、単に「減速ギア」ともいう)を使用するのが一般的である。ここで、ウォーム12は電動モータの回転軸に連結される駆動歯車であり、ウォームホイール11は従動歯車である。
このような減速ギア20では、ウォームホイール11とウォーム12の両方を金属製にすると、ハンドル操作時に歯打ち音や振動音等の不快音が発生するという不具合を生じていた。その対策として、従来は、ウォーム12を金属製とした場合は、ウォームホイール11として、金属製の芯管1の外周に、樹脂組成物製で外周面にギア歯10を形成してなる樹脂部3を、接着剤層8を介して一体化させたものを使用して騒音対策を行っている。また、このような樹脂部3を備えるウォームホイール11を用いることで、電動パワーステアリング装置の軽量化を図ることもできる。
上記樹脂部3を形成する樹脂組成物としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等のベース樹脂に、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維補強材を配合したものが広く使用されている。また、補強材を含有しないMC(モノマーキャスト)ナイロン(登録商標)、ポリアミド6、ポリアミド66等も用いられている。しかし、耐疲労性、寸法安定性やコストを考慮して、今日では、繊維補強材を含有しないMCナイロンや、繊維補強材としてガラス繊維を含有するポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記のMCナイロンやポリアミド樹脂は吸水性が高く、水分を吸収して樹脂部3が膨潤し、ギア歯10とウォーム12との間に当初存在していた隙間が無くなったり、更に膨潤してウォーム12を圧迫する可能性もある。それにより、ギアの抵抗が大きくなり、結果としてハンドルが重くなったり、ギア歯10が摩耗や破損を起こし、装置全体として機能しなくなることも想定される。
このような吸水に伴う寸法変化及び強度低下の対策として、ポリアミドの重合過程において無機充填材を添加する方法(特許文献2参照)や、ギア歯10をコーティングする方法(特許文献3参照)などにより吸水し難くすることも行われている。
特公平6−60674号公報 特開平10−38053号公報 特開2002−327830号公報
しかしながら、上記の無機充填材を添加する方法では強度低下の懸念があり、コーティングする方法ではウォーム12との噛み合いによる衝撃によりコーティング被膜が摩滅、剥離するという問題がある。
そこで本発明は、耐疲労性やコスト等に優れるものの、吸水性のポリアミド6やポリアミド66、ポリアミド66を用いつつ、吸水を抑えて強度低下や寸法変化が少なく、耐久性に優れた電動パワーステアリング装置用減速ギアを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、下記の電動パワーステアリング装置用減速ギアを提供する。
(1)操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、
金属製芯管の外周に、ポリアミド6、ポリアミド66及びポリアミド46から選ばれる少なくとも1種のポリアミド樹脂を含む樹脂組成物からなり、その外周面にギア歯が形成された樹脂部を一体化してなり、かつ、前記ポリアミド樹脂の融点よりも30〜100℃低い温度にてアニーリング処理された歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
(2)前記歯車がはすば歯車、平歯車、かさ歯車またはハイポイドギアであることを特徴とする上記(1)記載の電動パワーステアリング装置用減速ギア。
本発明の電動パワーステアリング装置用減速ギアでは、吸水性のポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46を用いるものの、特定温度でアニーリング処理することで吸水を効果的に抑えることができ、強度低下や寸法変化が少なく、耐久性に優れたものとなる。
電動パワーステアリング装置用減速ギアの一例を示す斜視図である。 減速ギアの他の例(平歯車)を示す斜視図である。 減速ギアの更に他の例(はすば歯車)を示す斜視図である。 減速ギアの更に他の例(かさ歯車)を示す斜視図である。 減速ギアの更に他の例(ハイポイドギア)を示す斜視図である。
以下、本発明に関して図面を参照して詳細に説明する。
本発明において、減速ギアの種類には制限がなく、例えば図1に示したような、外周面にギア歯10を形成した樹脂部3を備えるウォームホイール11と、ウォーム12とを備えるものを例示することができる。尚、ウォーム12は、従来と同様に金属製とすることができる。
樹脂部3を形成するベース樹脂には、ポリアミド6、ポリアミド66またはポリアミド46を用いる。また、ベース樹脂はこれらのブレンドポリマーであってもよい。
ベース樹脂には、補強のためにガラス繊維や炭素繊維等の繊維補強材が配合される。また、繊維補強材は、ベース樹脂との接着性を考慮して、片末端にエポキシ基やアミノ基等を有するシランカプッリング剤、あるいはエポキシ系、ウレタン系、アクリル系等のサイジング剤で表面処理したものを用いることが好ましい。また、繊維補強材の一部をチタン酸カリウムウィスカー等のウィスカー状補強材で代替してもよい。
また、補強材として、ゼオライトやカオリン、マイカ、クレー、タルク、アルミナ、シリカ等の非繊維状物を用いることもできる。
更に、ベース樹脂には、顔料や染料、帯電防止剤、フッ素樹脂等の固体潤滑剤等を必要に応じて添加してもよい。また、成形時及び使用時の熱による劣化を防止するために、ヨウ化物系熱安定化剤やアミン系酸化防止剤をそれぞれ単独あるいは併用して添加してもよい。
上記のベース樹脂は、耐疲労性やコスト等に優れるものの、吸水性であるため、本発明では樹脂部3をアニーリング処理して吸水し難くする。このアニーリング処理は、ベース樹脂、即ちポリアミド6、ポリアミド66またはポリアミド46、あるいはこれらのブレンドポリマーの融点よりも30〜100℃低い温度で行う。即ち、ベース樹脂の融点からアニーリング温度を差し引いた温度差をΔTとすると、ΔT=30〜100℃にてアニーリング処理を行う。アニーリング処理をΔT=30℃未満の高温で行うと、樹脂部3が変形しやすくなる。一方、アニーリング処理をΔT=100℃超の低温で行うと、樹脂部3の変形はなくなるものの、吸水を抑える効果が少なくなる。好ましくは、ΔT=60〜90℃でアニーリング処理を行う。
また、アニーリング処理は1〜24時間行うことが好ましい。処理時間が1時間未満では、短時間すぎて十分な吸水防止効果が得られず、24時間を越えると樹脂の劣化を促進するようになる。より好ましくい処理時間は、5〜15時間である。
上記のアニーリング処理は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明において、ウォームホイール11を製造するには、金属製の芯管1をコアとし、そこへベース樹脂や補強材、添加剤を含有する樹脂組成物をインサート成形する。尚、芯管1は、その外周面をショットブラスト処理やローレット加工等により粗面化しておくことが好ましく、更には接着剤を塗布しておくことがより好ましい。即ち、粗面化を施し、接着剤が塗布された芯管1をコアとし、樹脂組成物をインサート成形することが最も好ましい。そのため、ベース樹脂は、補強材や添加剤を含んだ状態で射出成形できるような適度の流動性を有するように、分子量を調整することが好ましい。
次いで、樹脂部3の外周面に切削加工によりギア歯10を形成する。
その後、上記処理条件にてアニーリング処理を行う。
尚、減速ギア20の種類として、図1に示す他にも図2に示すような平歯車、図3に示すようなはすば歯車、図4に示すようなかさ歯車、図5に示すようなハイポイドギア等が可能であり、何れも金属製の芯管の外周に、外周面にギア歯が形成された樹脂部を一体化し、更に上記のアニーリング処理を施して得られる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1〜3)
溝の深さ0.5mmのローレット加工を施した外径65mm、幅16mmのS45C製の芯管をコアとし、表1に示すポリアミド樹脂をインサート成形し、外径84mm、幅16mmのウォームホイール試験体を作製した。そして、ウォームホイール試験体を、窒素雰囲気下、表1に示す温度で10時間アニーリング処理した。
Figure 2014141232
処理後、下記条件Aまたは条件Bの環境下に放置し、70時間、300時間及び500時間経過後にギア外径寸法の変化量を測定した。結果を表2に示すが、放置前のギア外径寸法からの変化量が40μm以下を合格(〇)とし、40μm超を不合格(×)とした。
・条件A:60℃、90%RH
・条件B:80℃、90%RH
Figure 2014141232
表2に示すように、比較例は何れも「ΔT>100℃」にてアニーリング処理しており、低温すぎて吸水を抑える効果が十分ではなく、寸法変化が大きくなっている。また、融点からの温度差が大きくなるほど、吸水による寸法変化も大きくなる傾向にある。
これに対し、実施例は何れも「ΔT=30〜100℃」にてアニーリング処理しており、吸水を抑える効果が現れており、寸法変化が小さくなっている。
1 芯管
3 樹脂部
10 ギア歯
11 ウォームホイール
12 ウォーム
20 減速ギア

Claims (2)

  1. 操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、
    金属製芯管の外周に、ポリアミド6、ポリアミド66及びポリアミド46から選ばれる少なくとも1種のポリアミド樹脂を含む樹脂組成物からなり、その外周面にギア歯が形成された樹脂部を一体化してなり、かつ、前記ポリアミド樹脂の融点よりも30〜100℃低い温度にてアニーリング処理された歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
  2. 前記歯車がはすば歯車、平歯車、かさ歯車またはハイポイドギアであることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置用減速ギア。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017110720A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 日本ガスケット株式会社 樹脂歯車
KR20170079812A (ko) * 2015-12-31 2017-07-10 이래오토모티브시스템 주식회사 전동식 파워 스티어링 장치의 웜 휠 및 이의 코팅 방법

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