JP2013095221A - 電動パワーステアリング装置用ギヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置に使用される減速機構用のギヤにおいて、ギヤの静音性を確保すると共に、寸法安定性ならびに、耐摩耗性を備える樹脂製ギヤを提供する。
【解決手段】金属製の芯管の外周に、アラミド粒子を10〜50質量%含有する樹脂組成物からなり、その外周部にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化した、ギヤを形成することにより、静音性を有しながら、寸法安定性ならびに耐摩耗性を有する樹脂製ギヤを得ることが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動モータによる操舵用補助出力を減速歯車機構を介して車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置に関し、特に金属製芯金の外周に、樹脂組成物からなるギヤ歯が形成した樹脂部を一体に設けてなる従動歯車を備え、グリース潤滑される電動パワーステアリング装置に関する。
自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置には、比較的高回転低トルクの電動モータが使用される為、電動モータとステアリング機構との間には減速機構が組み込まれている。減速機構としては一組で大きな減速比が得られる等の理由から、ウォームギヤ機構が一般的に用いられる。図1に電動パワーステアリング装置用減速ギヤ(以下、減速ギヤ)20を示す。減速ギヤ20は、図示しない電動モータの回転軸に連結するウォーム12と、ウォーム12と噛み合い、図示しないステアリング機構に連結されるウォームホイール11とから構成される。
この様な減速ギヤ20では、ウォームホイール11とウォーム12の両方を金属製にすると、ハンドル操作時に歯打ち音や振動音等の騒音が発生するという問題が生じていた。そこで、ウォームホイール11を、金属製の芯管1の外周に、樹脂製のギヤ歯10を外周面に形成した樹脂部3を一体化させることで、騒音対策を行っている。
記樹脂部の樹脂組成物としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等のベース樹脂に、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維強化材を配合した材料や、繊維強化材を含有しないMC(モノマーキャスト)ナイロン(登録商標)、ポリアミド6、ポリアミド66等の材料が提案されている。しかし、近年では、耐疲労性、寸法安定性やコストを考慮して、繊維強化材を含有しないMCナイロン(登録商標)や、繊維強化材としてガラス繊維を含有するポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等が主流になっている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、小型で高出力な自動車に搭載するために、電動パワーステアリング装置がコンパクトになってきており、それに伴い減速ギヤ機構のギヤ比を大きくする必要が出てきている。その結果、ウォームホイールのギヤ歯とウォームのギヤ歯との間の接触面圧が増大し、その接触部分で発生する摺動音が問題になりつつある。
このような摺動音の低減対策として、軟質の繊維であるアラミド繊維等を補強材として配合する発明が開示されている。(例えば、特許文献2参照)。
特公平6−60674号公報 特開2008−308117号公報
しかしながら、上記特許文献2では、アラミド繊維等の軟質な繊維は柔軟性があり、ギヤ歯の歯先等の細かい部位での繊維配向が悪く、歯先部が補強されないという問題があった。
また、特許文献1では、強化繊維材として、一般的な鉄鋼材料より硬質なガラス繊維や炭素繊維を使用しているため、ウォームホイールに噛合する鉄製のウォームのギヤ歯面に生じる摩耗量が大きくなり、それによって更に摺動音が大きくなることが懸念される。この摩耗を抑制するために、金属製のウォームのギヤ歯面に硬質化処理等を施すことも行われているが、コストアップにつながる。
本発明は、このような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、減速ギヤ機構の摺動音を低減することができ、静音性を向上することができる電動パワーステアリング用減速ギヤを提供することにある。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、電動モータの出力をステアリングシャフトに減速して伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギヤ機構に使用されるギヤであって、金属製芯管の外周に、アラミド粒子を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなる歯車を備えることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用ギヤにおいて、ギヤの形状が、ウォームホイール、はすば歯車、平歯車、かさ歯車、ハイポイドギヤのいずれかであることを特徴としている。
本発明によれば、軟質のポリアミドを含むポリアミド樹脂でウォームホイールを形成するため、従来の硬質の短繊維を強化材として用いるウォームホイールと較べて、ウォームを磨耗させるといった傷付け性を低減することが可能となるだけではなく、金属との接触による歯打ち音や振動音といった不快な音を低減することが可能である。
また強化材を含有しない材料と比較し、樹脂中にアラミド粒子が存在することにより、吸水性の高いポリアミドの吸水性を抑えることが可能となる。さらに、軟質の繊維を配合しようとすると歯先などの末端部に繊維が行き届かずに補強効果を得られない可能性もあるが、粒子状であることから配向を気にせずとも、アラミド粒子が末端部まで行き渡り、補強効果を得ることが可能となる。
ウォームギヤによる実施例を示す図である。 本発明が適用可能な歯車の形態を示す図である。
以下に本発明の実施形態を図1のウォームギヤを基に示す。
金属製の芯管13の外周に、樹脂製でその外周端面にギヤ歯15を形成した樹脂部14を一体化したウォームホイール11を備える。ウォーム12の材質には何ら制限はなく、従来と同様金属製とすることが出来る。
樹脂部14を形成する樹脂組成物としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等のポリアミド樹脂にアラミド粒子を含有させたポリアミド樹脂組成物が好ましい。
また、前記樹脂組成物に充てんされるアラミド粒子の粒子径は粒径5μm〜200μm、より好ましくは20μm〜100μmである。5μm以下の粒径では補強効果および寸法抑制効果が少なくなり好ましくない。また200μm以上の粒径では成形精度の悪化が想定され、外径部に歯形状を有する樹脂部14の成形やギヤ歯部15の歯先といった細部までの分散が困難になり、耐摩耗性が悪化し好ましくない。
なお、本発明に係わるアラミド粒子の含有量は、全体の10〜50質量%、より好ましくは20〜35質量%である。配合量が10質量%未満の場合は、機械的強度、および寸法変化の改善効果が少ない。補強剤の配合量が50質量%を超えると力機械的強度が低下するため、好ましくない。
また、前記樹脂組成物には繊維状充てん剤として、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等を加えても良い。尚、上記繊維状充てん剤は単独もしくは2種類以上を併用しても良い。特にガラス繊維は補強効果が高いため、アラミド粒子とガラス繊維の組合せが好ましい。ただし、ガラス繊維は相手材の傷付け性や静音性悪化の要因として挙げられるものなので少量の添加が望ましい。
さらに、前記樹脂組成物には、ゼオライト、カオリン、マイカ、クレー、タルク、アルミナ、シリカなどの非繊維状充てん剤も添加することもできる。また、顔料、染料、帯電防止剤、およびフッ素樹脂などの固体潤滑剤などの配合剤も必要に応じて極少量添加しても良い。
さらには、添加剤として、成形時、および使用時の熱による劣化を防止するために、ヨウ化物系熱安定剤やアミン系酸化防止剤を、それぞれ単独あるいは併用して添加しても良い。
本発明による実施例を示す。
本発明の効果を確認するために、実施例1及び比較例1〜3の板状試験片を作製した。
板状試験片は射出成形に作製し、80mm×80mm、厚さ4mmの試験片とした。
(実施例1)
ポリアミド66にアラミド粒子(粒子径100μm)を30質量%含有させた樹脂組成物のアラミド粒子強化ペレットを用い、射出成形により板状試験片を作製した。
(比較例1)
非強化のポリアミド66(宇部興産(株)製UBEナイロン2020U)
(比較例2)
ポリアミド66にガラス繊維30wt%含有させた樹脂組成物(宇部興産(株)製UBEナイロン2020GU6)を用いて作製した板状試験片。
(比較例3)
ポリアミド66にパラ系アラミド繊維を20質量%含有させた樹脂組成物の長繊維強化ペレットを用い、射出成形により作製された板状試験片。
[耐摩耗性の評価]
これら実施例1、比較例1〜3の板状試験片とSUJ2製ボールを用いたボールオンディスク試験を行い、耐摩耗性を評価した。板状試験片とボールの間にグリース(基油:ポリα−オレフィン油、増ちょう剤:脂肪族ウレア)を介在させ、ボールは120°等配で3個配置し、雰囲気23℃にて8時間回転させ、回転後の板状試験片の表面の摩耗状態及びSUJ2製ボールの接触面の状態を観察した。結果を表1に示す。
(表1)
Figure 2013095221
表1に示すように、アラミド粒子を配合することによって耐摩耗性は非強化のポリアミド66と同等であり、ガラス繊維強化ポリアミド66のように相手材を傷付けることもなくなっている。
これら、耐摩耗性,静音性,寸法安定性の評価からアラミド粒子を配合することにより、静音性の高く、寸法安定性を抑えられる材料を得られることができる。
[静音性の評価]
静音性の確認のため、実施例1、比較例1〜3の材料に対して対数減衰率の測定を行った。板状試験片に加速度ピックアップを取り付け、板を打撃した加速度応答を測定する。その試験から求めた固有値を表2に示す。
(表2)
Figure 2013095221
表2のようにガラス繊維強化材料よりも優れており、現行材と同等の静音性を持つ材料であることがわかる。
[寸法安定性評価]
実施例1、比較例1〜3の材料でウォームギヤを作製した。ウォームギヤは溝の深さ0.5mmのローレット加工を施した外径65mm幅16mmのS45C製の芯金をコアとしてインサート成形し、内径64mm、外径84mm、幅15.5mmのブランク材とし、さらにその外周にギヤ歯を切削加工して作製した。
作製したウォームホイールを下記、条件Aまたは条件Bの環境下に放置し、70時間経過後のギヤ外径寸法の変化量を測定した。結果を表3に示すが、どの環境条件においても変化量が40μm以下を合格とし、40μmを越えるものを不合格として表示した。
条件A:60℃,90%RH
条件B:80℃,60%RH
(表3)
Figure 2013095221
表3のように強化繊維を配合されていない材料は寸法の変化が大きくなっており,強化繊維を配合することにより,寸法変化量が抑えられていることがわかる.
なお、本発明は、前述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、実施例のウォームホイールの他に、図2に示すはすば歯車21、平歯車22、かさ歯車23、又はハイポイドギヤ24に適用可能である。
電動パワーステアリングの操舵補助動力の伝達に用いられるギヤとして利用できる。
10 ウォームギヤ
11 ウォームホイール
12 ウォーム
13 芯管
14 樹脂部
15 ギヤ歯部
21 はすば歯車
22 平歯車
23 かさ歯車
24 ハイポイドギヤ

Claims (2)

  1. 電動モータの出力をステアリングシャフトに減速して伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギヤ機構に使用されるギヤであって、
    金属製芯管の外周に、アラミド粒子を10〜50質量%の割合で含有する樹脂組成物からなり、その外周部にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなる歯車を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置減速機構用ギヤ。
  2. また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置用ギヤにおいて、ギヤの形状が、ウォームホイール、はすば歯車、平歯車、かさ歯車、ハイポイドギヤのいずれかであることを特徴とずる電動パワーステアリング装置減速機構用ギヤ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017160920A (ja) * 2016-03-07 2017-09-14 日本精工株式会社 ウォームホイール
JP2021001694A (ja) * 2020-10-07 2021-01-07 日本精工株式会社 ウォームホイールの製造方法

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