JP2015127162A - 電動パワーステアリング装置用減速ギヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】静音性と耐摩耗性に優れ、且つ、ラックアシスト式電動パワーステアリングにも適用可のウォームホイール用樹脂組成物を提供し、これにより、コラムアシスト式は当然のこととして、ラックアシスト式に適用した場合においても、高い信頼性を備えた電動パワーステアリング用減速ギヤ、及びそれが用いられた電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】電動モータによる補助出力を、車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置用減速ギヤにおいて、前記減速ギヤの従動歯車が、ポリアミド410樹脂からなる樹脂部を金属製芯管の外周に一体に設け、前記樹脂部の外周面にギヤ歯が形成されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギヤ。【選択図】図1
Description
本発明は、電動モータによる補助出力を、減速歯車機構を介して車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置に関し、特に金属製芯金の外周に、樹脂組成物からなり外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体に設けてなる従動歯車を備え、グリース潤滑される電動パワーステアリング装置用減速ギヤに関する。
自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置に用いられる減速機構としては、一組で大きな減速比が得られる等の理由から、図4に示すような、電動モータ(図示せず)の回転軸に連結するウォーム16とウォーム16に噛み合うウォームホイール15とから構成される電動パワーステアリング装置用減速ギヤ17(以下、単に減速ギヤともいう。)が使用されるのが一般的である。
このような減速ギヤ17では、ウォームホイール15とウォーム16の両方を金属製とすると、ハンドル操作時に、歯打ち音や振動音等の不快音が発生するという不具合が生じやすい。そこで、ウォームホイール15に、金属製の芯管11の外周に、樹脂製で外周面にギヤ歯14を形成してなる樹脂部12を一体化させたものを使用し、(金属製ウォームホイールを採用する場合に対して、という意味での)騒音対策を行っている。
上記樹脂部12には、例えば、特許文献1に示されるように、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などのベース樹脂にガラス繊維や炭素繊維等の強化材を配合した材料の他、ガラス繊維や炭素繊維などを含有しないMCナイロン(クオドラントポリペンコジャパン株式会社の登録商標)、ポリアミド6、ポリアミド66等が使用されている。中でも、性能とコストのバランスから、強化材を含有しないMCナイロン、ガラス繊維を含有したポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等が主流となっている。
ところで、電動パワーステアリング装置には、車室内に搭載されるコラムアシスト式とエンジンルーム内に搭載されるラックアシスト式があり、上記の現在主流の材料は、特に、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置において好適に適用されることが多い。
しかしながら、上記ガラス繊維や炭素繊維で強化された樹脂組成物を、電動パワーステアリング装置における、減速ギヤのウォームホイール用材料として適用した場合、そのような繊維強化樹脂においては、強度・剛性、及び寸法安定性が著しく改善されるものの、ガラス繊維、及び炭素繊維は、ウォームへの攻撃性が強く、従って、静音性という点では未だ改善の余地があるものと思われた。更に、通常の使用に伴う正常摩耗の進行によって樹脂ギヤ歯より脱落したガラス繊維、及び炭素繊維が、樹脂ギヤ歯とウォームとの間に介在することで樹脂ギヤ歯面のアブレシブ摩耗が促進され、その結果として、ステアリングの操舵フィーリングの変化などが想定される。
一方、例えば、ガラス繊維や炭素繊維といった強化繊維を含まないMCナイロンをウォームホイール用材料として適用した場合には、上記の静音性やアブレシブ摩耗の問題は不問となるが、MCナイロンでは、耐熱性の観点から、エンジンルーム内に搭載されるラックアシスト式への適用は困難であるだけでなく、寸法安定性に寄与する強化繊維を含有しないため吸水による寸法安定性には改善の余地があると思われた。更に、MCナイロンは、その製造方法に特徴(遠心成型時に重合、高分子量化するモノマーキャスティング製法により製造)があり、即ち、ハイサイクル成形が困難であるため、製造面からのコスト低減策を講じることが非常に困難な現状があった。
また、上記ポリアミド樹脂の寸法安定性に関する課題改善のための先行技術としては、例えば、特開平10−38053号公報や特開2002−327830号公報が開示されている。これらの内容としては、吸水に伴う寸法変化の対策としてポリアミドの重合過程において、無機充てん剤を添加することで、重合体の吸水による寸法変化抑制を図るといった手法(特開平10−38053号公報)や、歯部を被膜コーティングし、吸水自体を抑制するといった手法(特開2002−327830号公報)が開示されている。しかしながら、これらには各々、無機充てん剤の添加は材料強度を低下させる、あるいは、歯部のコーティングは噛み合い時の衝撃によって容易に剥がれてしまい、その効果が損なわれる、といった懸念があった。
本発明は、このような状況に着目してなされたものであり、特に、静音性と耐摩耗性に優れ、且つ、ラックアシスト式電動パワーステアリングにも適用可のウォームホイール用樹脂組成物を提供し、これにより、コラムアシスト式は当然のこととして、ラックアシスト式に適用した場合においても、高い信頼性を備えた電動パワーステアリング用減速ギヤ、及びそれが用いられた電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題は、電動モータによる補助動力を、減速歯車機構を介して車両のステアリング機構に伝達するように構成され、前記減速歯車機構の従動歯車が外周面に樹脂歯を有する電動パワーステアリング装置において、樹脂歯を、高級ポリアミドの低吸水性とポリアミド66やポリアミド46に匹敵する高結晶化度を兼備したポリアミド410樹脂の無垢材、あるいは、ポリアミド410樹脂と金属製のウォームを過剰に損傷させないような補強充填材からなる樹脂組成物で形成したことを特徴とする電動パワーステアリング装置によって解決することが可能となるのである。
即ち、上記目的を達成するために、本発明は下記に示す電動パワーステアリング装置用減速ギヤおよびこれを備えた電動パワーステアリング装置を提供する。
(1)電動モータによる補助出力を、車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置用減速ギヤにおいて、前記減速ギヤの従動歯車が、ポリアミド410樹脂からなる樹脂部を金属製芯管の外周に一体に設け、前記樹脂部の外周面にギヤ歯が形成されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギヤ。
(1)電動モータによる補助出力を、車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置用減速ギヤにおいて、前記減速ギヤの従動歯車が、ポリアミド410樹脂からなる樹脂部を金属製芯管の外周に一体に設け、前記樹脂部の外周面にギヤ歯が形成されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギヤ。
電動パワーステアリング装置の減速ギヤにおける樹脂歯を、低吸水性、耐熱性、強度、及び靭性に優れたポリアミド410樹脂の無垢材、もしくは、搭載車の排気量や車重、及び使用条件に応じて、ポリアミド410樹脂に金属製のウォームを過剰に損傷させないような補強充填材を適量配合した樹脂組成物、で形成することにより、コラムアシスト式は当然のこととして、より過酷な環境下で使用されるラックアシスト式までカバーできる、高い信頼性を備えた電動パワーステアリング装置を提供することが可能になるのである。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の電動パワーステアリング装置の中の減速ギヤの斜視図であるが、金属製の芯管1の外周に、樹脂製でその外周端面にギヤ歯を形成した樹脂部2を一体化したウォームホイール5を備える。また、ウォーム6には制限がなく、従来と同様に金属製とすることができる。
発明者は、現在、図2に示すコラムアシスト式に実用されている樹脂材料(ガラス繊維強化材、ガラス繊維非強化材)からなるウォームホイールの、図3に示すラックアシスト式への適用を想定した条件(高温:80℃条件、高出力:対コラムアシスト比1.5倍)によるギヤ耐久試験終了品を詳細に分析すると共に、他の開発試作材からなるウォームホイールによる試験を繰返し行う等、鋭意研究を重ねた結果として、ウォームホイール用の材料として、樹脂歯を、高級ポリアミドの低吸水性とポリアミド66やポリアミド46に匹敵する高結晶化度を兼備したポリアミド410樹脂の無垢材、もしくは、ポリアミド410樹脂に必要に応じて、金属製のウォームを過剰に損傷させないような補強充填材を適量配合した樹脂組成物、を適用すれば、上記課題の克服が可能であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明に係るウォームホイールには、低吸水性、耐熱性、強度、及び靭性に優れたポリアミド410樹脂の無垢材、もしくは、搭載車の排気量や車重、及び使用条件に応じて、ポリアミド410樹脂に金属製のウォームを過剰に損傷させないような補強充填材を適量配合した樹脂組成物が採用されており、これにより、寸法安定性に優れ、且つ、ラックアシスト式への適用を想定した過酷環境下においても十分な耐久信頼性を備えたウォームホイールが得られるのである。
上記ポリアミド410樹脂は、市販品を使用することができる。具体的には、ディーエスエム ジャパン エンジニアリングプラスチックス(株)の「EcoPaxx」シリーズとして、入手することができる。
尚、本発明における補強充填材とは、金属製のウォームを過剰に損傷させないような補強充填材からなり、そのような補強充填材の適用により、静音性、耐摩耗性を損なうことなく、強度と寸法安定性の向上が可能となるのである。
以下には、本発明において適用可能な補強充填材を提示する。具体的には、金属製のウォームを過剰に損傷させない材料であり、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、及びポリパラフェニレンベンズビスオキサザール繊維といった有機繊維が好ましい。
尚、上記有機繊維は、特に、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びビスマレイミド樹脂等のサイジング剤によって表面処理が施された上で使用される。
また、上記有機繊維の充填量は、発明者らが検討を重ねた結果として、35重量%以下に設定することが好ましい。その理由としては、35重量%を超えて配合すると樹脂組成物の流動性が低下して成形性が低くなり、成形性に優れる射出成形に対応できなくなるためである。
更に本発明の樹脂組成物には、次に示すナノサイズフィラーを添加し、更に耐久信頼性を向上させても良い。具体的には、厚さ約1nmの結晶が積層された層状結晶構造を有するモンモリロナイト、ヘクトライト、サポナイト等のスメクタイトが特に好適である。このスメクタイトの層状結晶を、樹脂中に均一分散させることによって、樹脂の強度、弾性率、熱変形温度、寸法安定性等、機械的特性の向上が可能となる。
また、本発明に係る樹脂組成物に好適に添加されるナノフィラーは、上記のスメクタイトの層状結晶以外にPOSS(polyhedral oligosilsesquioxane)と呼ばれるナノマテリアルであってもよい。ここでPOSSは有機−無機ハイブリッド材料の一つであり、その分子構造は、中央部にSiとOからなる立方体状骨格を持ち、その頂点に有機置換基が結合した籠型構造である。
尚、本発明において使用可能なナノサイズフィラーの添加量は、実験により、0.1〜30重量%の範囲、更に好ましくは、0.5〜15重量%の範囲で最適な効果を発揮することを、発明者らは実験を繰り返すことにより、見出している。
上記範囲より少量の場合は、有効成分としてのナノサイズフィラーの添加量が少なすぎ、十分な効果を得ることができず好ましくない。また、上記範囲を超えてナノサイズフィラーを添加した場合には、樹脂中でナノサイズフィラーが凝集してしまい、均一分散化を実現することが困難となり、ナノサイズフィラー増量の効果が発現せず、好ましくない。
更には、添加剤として、成形時、及び使用時の熱による劣化を防止するために、ヨウ化物系熱安定剤やフェノール系、あるいは、アミン系の酸化防止剤を、それぞれ単独あるいは併用して添加しても良い。
更に、以下には、樹脂製ウォームホイールの歯部分と金属製ウォームの歯部分の潤滑状態を良好に保つグリースについて説明する。
本発明に用いられるグリースは、増ちょう剤と基油とを主成分とし、基油は、ポリα−オレフィン油を主成分としたものであり、増ちょう剤は、アミンとイソシアネートからなるウレア化合物、Li石けん、Liコンプレックス石けん、Ba石けん、Baコンプレックス石けん等の中から選択できる。
尚、基油は、上記のポリα−オレフィン油の潤滑性を改善するために、ジエステル油や芳香族エステル油を混合したものであってよい。混入量は、基油全体に対して、30重量%以下である。
また、このグリースには、他の添加剤を加えることもできる。例えば、アミン系やフェノール系等の酸化防止剤、Caスルホネート等の防錆剤、MoDTC等の極圧添加剤、モンタン酸エステルワックス、モンタン酸エステル部分けん化ワックス、ポリエチレンワックス、オレイン酸等油性向上剤、などである。
尚、本発明では減速ギヤ7の種類として、図1に示す円筒ウォームギヤの他にも平歯車、はすば歯車、かさ歯車、ハイポイドギヤ等が可能であり、何れも金属製の芯管の外周に、外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化したものである。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれによって何ら制限されるものではない。
[ウォームホイール用材料の実施例]
本発明に係るウォームホイール用材料は、ポリアミド410無垢材、もしくは、ポリアミド410と有機繊維の複合体であり、本発明の実施例として、ここでは、ポリアミド410(ディーエスエム ジャパン エンジニアリングプラスチックス(株)の「EcoPaxx」シリーズ:Q150−D)無垢材と、同無垢材に対し、パラ系アラミド繊維((株)帝人 テクノーラ)を配合して複合材を作製した。
本発明に係るウォームホイール用材料は、ポリアミド410無垢材、もしくは、ポリアミド410と有機繊維の複合体であり、本発明の実施例として、ここでは、ポリアミド410(ディーエスエム ジャパン エンジニアリングプラスチックス(株)の「EcoPaxx」シリーズ:Q150−D)無垢材と、同無垢材に対し、パラ系アラミド繊維((株)帝人 テクノーラ)を配合して複合材を作製した。
[ウォームホイール用材料の比較例]
一方、実施例に対し、従来、ウォームホイール用材料として、その適用が検討されるであろうガラス繊維強化ポリアミド樹脂(ガラス繊維30重量%強化ポリアミド66:(株)東レのアミラン CM3006G−30)を、比較例として適用した。
一方、実施例に対し、従来、ウォームホイール用材料として、その適用が検討されるであろうガラス繊維強化ポリアミド樹脂(ガラス繊維30重量%強化ポリアミド66:(株)東レのアミラン CM3006G−30)を、比較例として適用した。
[ウォームホイール用材料のウォームへの攻撃性の試験片評価]
表1に示したウォームホイール用材料について、各材料からなるウォームホイールのウォームへの攻撃性を把握することを目的に、各板状試験片のボールオンディスク試験を行い、試験終了後の金属製ボールの損傷状態を評価した。
表1に示したウォームホイール用材料について、各材料からなるウォームホイールのウォームへの攻撃性を把握することを目的に、各板状試験片のボールオンディスク試験を行い、試験終了後の金属製ボールの損傷状態を評価した。
本試験においては、板状試験片と金属製ボールの間にグリース(基油:ポリα−オレフィン油、増ちょう剤:ウレア化合物)を介在させ、雰囲気温度23℃において試験を行い、所定時間経過後、金属製ボールの表面状態を観察した。
結果を表1に示すが、ガラス繊維強化材である比較例では、試験終了後に金属製のボール表面に、ガラス繊維による損傷痕が明確に認められたのに対し、本発明の実施例は、そのようなガラス繊維を含有しないため、相手材を攻撃することがなく、試験後のボールの表面状態は極めて良好であった。この結果からも速やかに理解できるように、実施例の材料によるウォームホイールによれば、ガラス繊維強化樹脂材を適用する従来品と異なり、ステアリング作動時にガラス繊維がウォームを攻撃しながら摺動することで生じる不快音の発生を完全に防止できることは明白である。
[ウォームホイール試験体の作製、並びに、耐久性、寸法安定性の評価]
ウォームホイール試験体は、クロスローレット加工を施し、脱脂した外径45mm、幅13mmのS45C製の芯管を、スプルー及びディスクゲートを装着した金型に配置し、射出成形機を用いて、実施例、及び比較例の成形材料を充填して、外径60mm、幅13mmのウォームホイールブランク材とし、次いで樹脂部の外周を切削加工してギヤ歯を形成して作製した。
ウォームホイール試験体は、クロスローレット加工を施し、脱脂した外径45mm、幅13mmのS45C製の芯管を、スプルー及びディスクゲートを装着した金型に配置し、射出成形機を用いて、実施例、及び比較例の成形材料を充填して、外径60mm、幅13mmのウォームホイールブランク材とし、次いで樹脂部の外周を切削加工してギヤ歯を形成して作製した。
(耐久性の評価)
作製した実施例、及び比較例のウォームホイール試験体を、実際の自動車の電動パワーステアリング装置に組み込み耐久性を評価した。試験は、雰囲気温度を80℃にコントロールして、10万回の操舵を行い、破損(歯元クラックなど)が認められず、更に、摩耗が所定量以下であるものを合格と判定した。
作製した実施例、及び比較例のウォームホイール試験体を、実際の自動車の電動パワーステアリング装置に組み込み耐久性を評価した。試験は、雰囲気温度を80℃にコントロールして、10万回の操舵を行い、破損(歯元クラックなど)が認められず、更に、摩耗が所定量以下であるものを合格と判定した。
本発明の実施例によるウォームホイールは、10万回操舵後もクラック発生は認められず、また、摩耗も少なく、問題なく作動したことから合格と判定された。それに対してガラス繊維強化ポリアミド66樹脂からなる比較例1は多少の摩耗の発生が認められた。
(寸法安定性の評価)
作製した実施例、及び比較例のウォームホイール試験体を、80℃、90%RHの環境下に放置し、500時間経過後のギヤ外径寸法の変化量を測定した。結果を表1に示すが、前記条件下で放置後、変化量が40μm以下を合格として「○」で表示し、40μmを超えるものを不合格として「×」で表示した。表1の結果から明らかなように、実施例1は、無垢材にもかかわらず、その低吸水性から、ガラス繊維を30重量%含むポリアミド66と同等の寸法安定性を実現している。
作製した実施例、及び比較例のウォームホイール試験体を、80℃、90%RHの環境下に放置し、500時間経過後のギヤ外径寸法の変化量を測定した。結果を表1に示すが、前記条件下で放置後、変化量が40μm以下を合格として「○」で表示し、40μmを超えるものを不合格として「×」で表示した。表1の結果から明らかなように、実施例1は、無垢材にもかかわらず、その低吸水性から、ガラス繊維を30重量%含むポリアミド66と同等の寸法安定性を実現している。
1 芯管
2 樹脂部
3 接着剤
4 ギヤ歯
5 ウォームホイール
6 ウォーム
7 減速ギヤ
2 樹脂部
3 接着剤
4 ギヤ歯
5 ウォームホイール
6 ウォーム
7 減速ギヤ
Claims (1)
- 電動モータによる補助出力を、車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置用減速ギヤにおいて、前記減速ギヤの従動歯車が、ポリアミド410樹脂からなる樹脂部を金属製芯管の外周に一体に設け、前記樹脂部の外周面にギヤ歯が形成されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013272644A JP2015127162A (ja) | 2013-12-27 | 2013-12-27 | 電動パワーステアリング装置用減速ギヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013272644A JP2015127162A (ja) | 2013-12-27 | 2013-12-27 | 電動パワーステアリング装置用減速ギヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015127162A true JP2015127162A (ja) | 2015-07-09 |
Family
ID=53837381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013272644A Pending JP2015127162A (ja) | 2013-12-27 | 2013-12-27 | 電動パワーステアリング装置用減速ギヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015127162A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018230059A1 (ja) * | 2017-06-15 | 2018-12-20 | 株式会社ミツバ | 減速機構付モータ |
-
2013
- 2013-12-27 JP JP2013272644A patent/JP2015127162A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018230059A1 (ja) * | 2017-06-15 | 2018-12-20 | 株式会社ミツバ | 減速機構付モータ |
CN110753804A (zh) * | 2017-06-15 | 2020-02-04 | 株式会社美姿把 | 带减速机构的马达 |
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