JP2010095213A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動傘歯車と従動傘歯車との間にバックラッシュがあっても、歯打ち音等の発生を長期に亘って安定的に抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ギヤハウジング17と、ギヤハウジングに軸方向に移動可能に設けられたラック軸11と、ラック軸が挿通される回転可能な中空シャフト13と、中空シャフトの回転をラック軸の軸方向運動に変換するボールねじ機構14と、ギヤハウジングに中空シャフトと斜交するように配置され電動モータ12によって回転される駆動軸15と、駆動軸上に設けられた駆動傘歯車35と、中空シャフト上に設けられ駆動傘歯車に噛合する従動傘歯車25とを備え、中空シャフト上に第1摺動リング41を配設し、駆動軸上に第1摺動リングに弾性接触圧をもって摺動可能に摩擦係合する第2摺動リング42を配設した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラッククロス型の電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、ステアリング操作に応じて軸方向に移動されるラック軸と、ラック軸と同軸に配置されモータによって回転される中空シャフトとを有し、中空シャフトの回転をボールねじ機構によりラック軸の軸方向運動に変換することにより操舵系にアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置として、いわゆるラッククロス型の電動パワーステアリング装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。ラッククロス型の電動パワーステアリング装置は、モータによって回転される駆動軸をラック軸(中空シャフト)に対してその軸線が斜交するように配置し、駆動軸に駆動傘歯車を設け、中空シャフトに駆動傘歯車に噛合する従動傘歯車を設け、モータによる駆動軸の回転を駆動傘歯車および従動傘歯車を介して中空シャフトに伝達するようになっている。
この種のラッククロス型の電動パワーステアリング装置においては、駆動軸と中空シャフトとを駆動傘歯車と従動傘歯車によって回転連結する構成であるため、両傘歯車間にバックラッシュが生じると、歯打ち音等が発生する恐れがあり、両傘歯車間の噛み合い精度を適正に保つ必要がある。
そのために、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置においては、駆動傘歯車(駆動ギヤ6)あるいは従動傘歯車(被動ギヤ19b)を、軸受7、20を介して回転可能に支持した内ハウジング4、14を、ねじによる調整機構によってギヤハウジングに対して軸方向に位置調整できるようにして、駆動傘歯車(従動傘歯車)を従動傘歯車(駆動傘歯車)とのバックラッシュを除去する位置に固定するようなっている。
一方、特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置においては、従動傘歯車(従動ギヤ22)を回転可能に支持した第1ハウジング31と、駆動傘歯車(駆動ギヤ22)を回転可能に支持した第2ハウジング32を、従動傘歯車の回転方向あるいは径方向に相対的に位置調整できるようにして、駆動傘歯車と従動傘歯車とのバックラッシュを除去するようになっている。
かかる特許文献1および特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置によれば、駆動傘歯車と従動傘歯車をバックラッシュを除去した適正な噛合い状態に組付けできる特徴がある。
特開2004−122858号公報 特開2003−252212号公報
しかしながら、特許文献1あるいは特許文献2に記載されているような電動パワーステアリング装置においては、組付け時にバックラッシュ調整を適正に実施できたとしても、経時的変化によって両傘歯車間にバックラッシュが生ずる問題がある。特に、この種の電動パワーステアリング装置においては、駆動傘歯車と従動傘歯車の噛合いによる騒音を防止するために、一方の傘歯車(従動傘歯車)が合成樹脂で、他方の傘歯車(駆動傘歯車)が金属で構成されるため、使用につれて合成樹脂からなる傘歯車が漸次摩耗する。このために、バックラッシュによる歯打ち音等の発生を長期に亘って抑制することが難しい問題があった。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたもので、駆動傘歯車と従動傘歯車とのバックラッシュを除去する発想を転換し、バックラッシュがあっても歯打ち音等の発生を長期に亘って安定的に抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、ギヤハウジングと、該ギヤハウジングに軸方向に移動可能に設けられたラック軸と、該ラック軸が挿通される回転可能な中空シャフトと、該中空シャフトの回転を前記ラック軸の軸方向運動に変換するボールねじ機構と、前記ギヤハウジングに前記中空シャフトと斜交するように配置され電動モータによって回転される駆動軸と、該駆動軸に設けられた駆動傘歯車と、前記中空シャフトに設けられ前記駆動傘歯車に噛合する従動傘歯車とを備えた電動パワーステアリング装置において、前記中空シャフト上に、第1摺動リングを配設し、前記駆動軸上に、前記第1摺動リングに弾性接触圧をもって摺動可能に摩擦係合する第2摺動リングを配設したことである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記第1摺動リングおよび前記第2摺動リングは金属からなり、これら第1摺動リングおよび第2摺動リングのいずれか一方を、弾性リングを介して前記中空シャフト上あるいは前記駆動軸上に取付けたことである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2において、前記駆動傘歯車は金属からなり、前記従動傘歯車は樹脂からなっていることである。
請求項4に係る発明の特徴は、請求項2または請求項3において、前記第2摺動リングは、前記駆動軸が前記ギヤハウジングに組付けられることにより、前記弾性リングを圧縮して前記第1摺動リングに弾性接触圧をもって摩擦係合されるようになっていることである。
請求項1に係る発明によれば、ラック軸が挿通される中空シャフト上に第1摺動リングを配設し、モータによって回転される駆動軸上に第1摺動リングに弾性接触圧をもって摺動可能に摩擦係合する第2摺動リングを配設したので、第1摺動リングと第2摺動リングとの摩擦係合作用によって、電動モータの回転方向が反転する際の駆動傘歯車と従動傘歯車との相対回転速度を抑制することができる。これにより、たとえ駆動傘歯車と従動傘歯車との間にバックラッシュが存在していても、歯打ち音や振動の発生を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、第1および第2摺動リングは金属からなり、これら第1および第2摺動リングのいずれか一方を、弾性リングを介して中空シャフトあるいは駆動軸上に取付けたので、弾性リングによって第1摺動リングと第2摺動リングとの間に弾性接触圧を付与することができるとともに、第1および第2摺動リングの摩耗を少なくでき、電動モータの回転方向が反転する際の駆動傘歯車と従動傘歯車との相対回転速度の抑制作用を、長期に亘って安定的に持続することができる。
請求項3に係る発明によれば、駆動傘歯車は金属からなり、従動傘歯車は樹脂からなっているので、駆動傘歯車と従動傘歯車の噛合いによる騒音を抑制することができる。
請求項4に係る発明によれば、第2摺動リングは、駆動軸がギヤハウジングに組付けられることにより、弾性リングを圧縮して第1摺動リングに弾性接触圧をもって摩擦係合されるようになっているので、駆動軸をギヤハウジングに組付けるだけで、第1摺動リングと第2摺動リングとを弾性接触圧が得られるように摩擦係合させることができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態における電動パワーステアリング装置10は、図1に示すように、ステアリング操作に応じて軸方向に移動されるラック軸11と、ラック軸11が挿通されるとともに電動モータ12によって回転される中空シャフト13と、中空シャフト13の回転をラック軸11の軸方向運動に変換するボールねじ機構14と、電動モータ12の回転を後述する傘歯車機構を介して中空シャフト13に伝達する駆動軸15とを備えている。
電動パワーステアリング装置10は、ラック軸11、中空シャフト13、ボールねじ機構14および駆動軸15を収納するギヤハウジング17を備えている。ギヤハウジング17には、略円筒状に形成された第1収納穴21と第2収納穴22が形成されている。第1収納穴21は、ラック軸11と平行な軸線を有し、第2収納穴22は、その軸線が第1収納穴21の軸線と鋭角をなして斜交している。第2収納穴22は、一端を第1収納穴21内に開口され、他端をギヤハウジング17の外部に開口するように形成されている。
ギヤハウジング17の第1収納穴21には、その軸線に沿うように円筒状の中空シャフト13が収納され、中空シャフト13は、軸受23、24によって両端をギヤハウジング17に回転可能に支持されている。中空シャフト13の外周には、合成樹脂からなる従動傘歯車25を外周に鋳込み成形した金属製のリング体26がキー係合され、締付ナット44によって固定されている。
また、ギヤハウジング17の第1収納穴21には、中空シャフト13を貫通するラック軸11が、ギヤハウジング17に内装されたガイドブッシュ27および図略のラックガイドにより軸線方向に往復移動可能に支持されている。ラック軸11の外周には、ねじ溝11aが形成され、ねじ溝11aは中空シャフト13の一端に一体的に装着されたボールナット28の内周に形成された図略のねじ溝に複数の転動ボールを介して螺合されている。かかるねじ溝11aを形成したラック軸11、中空シャフト13に装着されたボールナット28、および転動ボールによってボールねじ機構14が構成され、このボールねじ機構14によって、中空シャフト13の回転がラック軸11の軸方向運動に変換される。
ギヤハウジング17の第2収納穴22には、駆動軸ユニット30が装着されるようになっている。駆動軸ユニット30は、一端に第2収納穴22に収納される筒状部31aを有し、他端に取付ボルト32によってギヤハウジング17に固定されるモータ取付部31bを有した軸受ケース31と、この軸受ケース31に軸方向に離間した2つの軸受33を介してラック軸11の軸線と斜交する軸線の回りに回転可能に支持された駆動軸15と、駆動軸15上に設けられ従動傘歯車25に噛合する駆動傘歯車35とを備えている。
駆動傘歯車35は金属にて構成され、従動傘歯車25より小径に構成されている。これら金属からなる駆動傘歯車35と、合成樹脂からなる従動傘歯車25との噛合いにより、駆動傘歯車35と従動傘歯車25との噛合いによる騒音の発生を抑制するとともに、電動モータ12の回転を中空シャフト13に減速して伝達するようになっている。
軸受ケース31のモータ取付部31bには、電動モータ12が設置され、電動モータ12の出力軸12aの一端は、軸受ケース31の筒状部31aに支持された駆動軸15の一端に連結されている。これにより、電動モータ12によって駆動される駆動軸15の回転は、駆動傘歯車35および従動傘歯車25を介して、中空シャフト13に伝達され、中空シャフト13の回転はボールねじ機構14によりラック軸11の軸方向運動に変換される。従って、運転者のハンドル操舵により、ラック軸11は電動モータ12によってハンドル操舵に応じた方向に移動され、運転者のマニュアル操舵がアシストされる。
中空シャフト13の外周に固定されたリング体26の外周には、図2に詳細に示すように、ゴム製の弾性リング40が装着され、この弾性リング40の外周に金属製の第1摺動リング41が中空シャフト13と同一軸線上に配設されている。第1摺動リング41の外周面は、従動傘歯車25のピッチ円錐角と略同一の傾斜角に形成されている。
一方、駆動傘歯車35を取付けた駆動軸15上には、第1摺動リング41の外周面に摺動可能に摩擦係合する外周面を有する金属製の第2摺動リング42が配設され、締付ボルト43によって駆動傘歯車35に一体的に結合されている。第2摺動リング42の外周面は、駆動傘歯車35のピッチ円錐角と略同一の傾斜角に形成され、第1摺動リング41と幅方向の略全長に亘って摩擦係合するようになっている。
この場合、第1摺動リング41および第2摺動リング42のいずれか一方の外径は、従動傘歯車25もしくは駆動傘歯車35のピッチ円より僅かに大きく設定され、これにより、第1摺動リング41と第2摺動リング42が摩擦係合する際に、弾性リング40を押縮して第1摺動リング41を偏心させ、第1摺動リング41と第2摺動リング42との間に弾性リング40による弾性接触圧が得られるようにしている。上記した弾性リング40、第1摺動リング41および第2摺動リング42によって、中空シャフト13上の第1摺動リング41と駆動軸15上の第2摺動リング42とを、弾性接触圧をもって摺動可能に摩擦係合させる摩擦係合手段45を構成している。
駆動軸15上に取付けた第2摺動リング42は、駆動軸15を軸受33を介して回転可能に支持した駆動軸ユニット30を、第2収納穴22に収納することにより、中空シャフト13上の第1摺動リング41に弾性リング40を押縮しながら摩擦係合される。同時に、駆動軸15上の駆動傘歯車35が中空シャフト13上の従動傘歯車25に噛合される。駆動軸ユニット30の軸受ケース31がギヤハウジング17の端面に当接する所定位置まで収納された状態で、取付ボルト32によって軸受ケース31がギヤハウジング17に固定される。
次に、上記した実施の形態における電動パワーステアリング装置10の動作について説明する。図略のステアリングホイールを操舵すると、操舵トルクが図略のピニオン軸に入力され、ラックピニオン機構によってラック軸11が軸方向に移動される。
ピニオン軸に入力された操舵トルクは図略のトルクセンサにより検出され、この操舵トルクに基づいて電動モータ12が制御され、駆動軸15が一方向に回転駆動される。駆動軸15の回転は、駆動傘歯車35および従動傘歯車25を介して中空シャフト13に伝達され、ボールナット28が回転される。ボールナット28の回転により、ボールねじ機構14によってラック軸11が軸方向に移動される。このようにして、ラック軸11に電動モータ12によるアシスト力が作用され、このアシスト力によって図略の転舵輪が転舵され、運転者によるステアリングホイールの操舵力が軽減される。
ところで、上記した構成の電動パワーステアリング装置10においては、使用につれて樹脂製の従動傘歯車25が摩耗し、従動傘歯車25の摩耗によって駆動傘歯車35との間にバックラッシュが発生する。この場合、バックラッシュによる影響は、ステアリングホイールの切り方向が切り替えられ、電動モータ12の回転方向が反転するときに、バックラッシュ分だけ駆動傘歯車35が従動傘歯車25に対して瞬時に相対回転して、駆動傘歯車35が従動傘歯車25に衝撃的に接触することにより、歯打ち音や振動が発生することで問題となる。
しかしながら、本実施の形態においては、中空シャフト13上の第1摺動リング41と、駆動軸15上の第2摺動リング42が弾性リング40の弾性力によって摩擦係合されているため、電動モータ12の回転方向が反転する際の駆動傘歯車35と従動傘歯車25との相対回転速度が抑制され、歯打ち音や振動を発生させなくすることができる。
また、駆動傘歯車35と従動傘歯車25が回転伝達している状態であっても、第1摺動リング41と第2摺動リング42の摩擦係合により、回転トルク変動を小さくすることができる。
従って、使用につれて樹脂製の従動傘歯車25が摩耗し、駆動傘歯車35とのバックラッシュが発生しても、バックラッシュによる悪影響が顕在化せず、歯打ち音や振動の発生を抑制できる。このことはまた、電動パワーステアリング装置10の初期組付け時に、駆動傘歯車35と従動傘歯車25とのバックラッシュをなくするように微妙に調整する必要がないことを意味し、電動パワーステアリング装置10の組付けの容易化を可能にする。
上記した実施の形態によれば、ラック軸11が挿通される中空シャフト13上の金属リング体26の外周に、弾性リング40を介して第1摺動リング41を配設し、駆動軸15上に第1摺動リング41に摺動可能に摩擦係合する第2摺動リング42を配設したので、第1摺動リング41と第2摺動リング42との摩擦係合作用によって、電動モータ12の回転方向が反転する際の駆動傘歯車35と従動傘歯車25との相対回転速度を抑制することができる。これにより、たとえ駆動傘歯車35と従動傘歯車25との間にバックラッシュが存在していても、駆動傘歯車35と従動傘歯車25との歯打ち音や振動の発生を効果的に抑制することができ、操舵フィーリングを長期に亘って良好に維持できるようになる。
また、駆動傘歯車35と従動傘歯車25との間にバックラッシュがあっても、歯打ち音や振動の発生を抑制できることから、電動パワーステアリング装置10の組付け時に、駆動傘歯車35と従動傘歯車25とのバックラッシュを微妙に調整する必要がなく、これによって、電動パワーステアリング装置10の組付けを容易に行うことが可能となる。
さらに、上記した実施の形態によれば、第1および第2摺動リング41、42は金属からなり、第1摺動リング41を弾性リング40を介して中空シャフト13上に取付けたので、弾性リング40によって第1摺動リング41と第2摺動リング42との間に弾性接触圧を付与することができるとともに、第1および第2摺動リング41、42の摩耗を少なくでき、電動モータ12の回転方向が反転する際の駆動傘歯車35と従動傘歯車25との相対回転速度の抑制作用を、長期に亘って安定的に持続することができる。しかも、駆動傘歯車35は金属からなり、従動傘歯車25は樹脂からなっているので、駆動傘歯車35と従動傘歯車25の噛合いによる騒音を抑制することができる。
上記した実施の形態においては、弾性リング40を、中空シャフト13と第1摺動リング41との間に介在させた例について述べたが、弾性リング40を、中空シャフト13と第1摺動リング41との間に介在させる代わりに、駆動軸15と第2摺動リング42との間に介在させても、同様な作用効果を奏することができる。
上記した実施の形態においては、中空シャフト13上の第1摺動リング41および駆動軸15上の第2摺動リング42を金属にて構成した例について述べたが、第1および第2摺動リング41、42は、必ずしも金属である必要はなく、例えば硬質の樹脂によって構成することもできる。
上記した実施の形態においては、駆動傘歯車35と従動傘歯車25の噛合いによる騒音を抑制するために、従動傘歯車25を合成樹脂で作製した例について述べたが、従動傘歯車25を樹脂製にすることは本発明にとって必ずしも必要な要件ではなく、駆動傘歯車35および従動傘歯車25をともに金属製にしてもよい。
また、上記した実施の形態においては、第1摺動リング41を従動傘歯車25の金属リング体26の外周に弾性リング40を介して配設した例について説明したが、第1摺動リング41は中空シャフト13の外周に弾性リング40を介して配設することもできる。
さらに、上記した実施の形態においては、駆動軸15を軸受33を介して回転可能に支持した軸受ケース31を有する駆動軸ユニット30を、ギヤハウジング17に固定するように構成したが、駆動軸15を直接ギヤハウジング17に軸受33を介して支持することもできる。
以上、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明は実施の形態で述べた構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の形態を採り得るものである。
本発明の実施の形態を示す電動パワーステアリング装置の主要部の断面図である。 図1の要部拡大断面図である。
符号の説明
10…電動パワーステアリング装置、11…ラック軸、12…電動モータ、13…中空シャフト、14…ボールねじ機構、15…駆動軸、17…ギヤハウジング、25…従動傘歯車、31…軸受ケース、35…駆動傘歯車、40…弾性リング、41…第1摺動リング、42…第2摺動リング。

Claims (4)

  1. ギヤハウジングと、該ギヤハウジングに軸方向に移動可能に設けられたラック軸と、該ラック軸が挿通される回転可能な中空シャフトと、該中空シャフトの回転を前記ラック軸の軸方向運動に変換するボールねじ機構と、前記ギヤハウジングに前記中空シャフトと斜交するように配置され電動モータによって回転される駆動軸と、該駆動軸上に設けられた駆動傘歯車と、前記中空シャフト上に設けられ前記駆動傘歯車に噛合する従動傘歯車とを備えた電動パワーステアリング装置において、
    前記中空シャフト上に、第1摺動リングを配設し、前記駆動軸上に、前記第1摺動リングに弾性接触圧をもって摺動可能に摩擦係合する第2摺動リングを配設したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、前記第1摺動リングおよび前記第2摺動リングは金属からなり、これら第1摺動リングおよび第2摺動リングのいずれか一方を、弾性リングを介して前記中空シャフト上あるいは前記駆動軸上に取付けたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記駆動傘歯車は金属からなり、前記従動傘歯車は樹脂からなっていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項2または請求項3において、前記第2摺動リングは、前記駆動軸が前記ギヤハウジングに組付けられることにより、前記弾性リングを圧縮して前記第1摺動リングに弾性接触圧をもって摩擦係合されるようになっていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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