JPH0660674B2 - 樹脂製歯車 - Google Patents
樹脂製歯車Info
- Publication number
- JPH0660674B2 JPH0660674B2 JP63217425A JP21742588A JPH0660674B2 JP H0660674 B2 JPH0660674 B2 JP H0660674B2 JP 63217425 A JP63217425 A JP 63217425A JP 21742588 A JP21742588 A JP 21742588A JP H0660674 B2 JPH0660674 B2 JP H0660674B2
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- JP
- Japan
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- gear
- resin
- short fibers
- tooth surface
- tooth
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は強度および剛性を向上する目的でガラス繊
維、炭素繊維などのを強化材を充填した樹脂製歯車に関
する。
維、炭素繊維などのを強化材を充填した樹脂製歯車に関
する。
<従来の技術> 従来、この種の樹脂製歯車としては、特開昭59−12
6157号公報に記載されているようなものがある。こ
の樹脂製歯車表面上の外周面形状に沿って長繊維を配向
し、歯車の強度および剛性を向上するようにしている。
ところが、このような長繊維を樹脂中に配向することは
製作上は可能であるが、工程が複雑になり高価になると
いう欠点がある。
6157号公報に記載されているようなものがある。こ
の樹脂製歯車表面上の外周面形状に沿って長繊維を配向
し、歯車の強度および剛性を向上するようにしている。
ところが、このような長繊維を樹脂中に配向することは
製作上は可能であるが、工程が複雑になり高価になると
いう欠点がある。
そこで、最近は加工工程および製作コストが安価になる
ため、短繊維を含んだ樹脂で製作された歯車が提案され
ている。
ため、短繊維を含んだ樹脂で製作された歯車が提案され
ている。
<発明が解決しようとする課題> ところで、樹脂製歯車を成形のみで仕上げた場合には、
どうしても歯面の形状を高精度に仕上げることができな
い。そのため、短繊維を含んだ樹脂で成形された樹脂製
歯車は歯面を機械加工により仕上げるのが一般的である
が、この短繊維を含んで樹脂製歯車の歯面を機械加工す
ると、樹脂の中に含まれた短繊維の配向がランダムであ
るため、短繊維が毛羽だち、この毛羽だった短繊維によ
って相手方の歯車の歯面を損傷するという問題がある。
どうしても歯面の形状を高精度に仕上げることができな
い。そのため、短繊維を含んだ樹脂で成形された樹脂製
歯車は歯面を機械加工により仕上げるのが一般的である
が、この短繊維を含んで樹脂製歯車の歯面を機械加工す
ると、樹脂の中に含まれた短繊維の配向がランダムであ
るため、短繊維が毛羽だち、この毛羽だった短繊維によ
って相手方の歯車の歯面を損傷するという問題がある。
そこで、この発明の目的は、歯面から短繊維が毛羽だた
なく、相手方歯車を損傷しない高精度な樹脂製歯車を提
供することにある。
なく、相手方歯車を損傷しない高精度な樹脂製歯車を提
供することにある。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するため、この発明の樹脂製歯車は、短
繊維を含む樹脂で成形され、上記短繊維は少なくとも歯
面近傍においては両端が回転軸の向かう方向に向けられ
て歯車に略平行に配列され、上記歯面は機械加工されて
いることを特徴としている。
繊維を含む樹脂で成形され、上記短繊維は少なくとも歯
面近傍においては両端が回転軸の向かう方向に向けられ
て歯車に略平行に配列され、上記歯面は機械加工されて
いることを特徴としている。
<作用> この樹脂製歯車は樹脂中に短繊維が充填されているので
強度が極めて高く、また歯面が機械加工されているので
精度が極めてよい。加えて、機械加工される歯面近傍に
おいては短繊維は回転軸の向かう方向に両端を向けて歯
面に略平行に配列されているため機械加工された歯面か
らは短繊維が毛羽だっことがなく、この樹脂製歯車は相
手方の歯車の歯面を短繊維で損傷することがない。
強度が極めて高く、また歯面が機械加工されているので
精度が極めてよい。加えて、機械加工される歯面近傍に
おいては短繊維は回転軸の向かう方向に両端を向けて歯
面に略平行に配列されているため機械加工された歯面か
らは短繊維が毛羽だっことがなく、この樹脂製歯車は相
手方の歯車の歯面を短繊維で損傷することがない。
<実施例> 以下、この発明を図示の実施例により詳細に説明する。
第1図に示すように、この樹脂製歯車1では、歯面2近
傍の領域Aにおける短繊維Sは回転軸の向かう方向に両
端を向けて歯面2に略平行に配向され、それ以外の領域
Bにおける短繊維Sはランダムに配向される。そして、
この樹脂製歯車1は第2図に示すように、実際の仕上げ
加工された形状よりも第2図中点線で示すように、0.1
〜1mm程度大きく成形される。その後、第2図に示す破
線から実線の領域を機械加工により切削して、高精度に
歯面2を仕上げる。この際、第1,3図に示すように、
歯面近傍の領域Aにおいては短繊維Sは回転軸の向かう
方向に両端を向けて歯面に略平行に配列されているから
繊維端は歯面方向を向いてはおらず、歯面2を機械加工
する際に短繊維Sが歯面2から毛羽だつことがない。し
たがって、この歯車1を相手方歯車と噛合した場合に毛
羽によって相手方歯車の歯面を損傷することがない。
傍の領域Aにおける短繊維Sは回転軸の向かう方向に両
端を向けて歯面2に略平行に配向され、それ以外の領域
Bにおける短繊維Sはランダムに配向される。そして、
この樹脂製歯車1は第2図に示すように、実際の仕上げ
加工された形状よりも第2図中点線で示すように、0.1
〜1mm程度大きく成形される。その後、第2図に示す破
線から実線の領域を機械加工により切削して、高精度に
歯面2を仕上げる。この際、第1,3図に示すように、
歯面近傍の領域Aにおいては短繊維Sは回転軸の向かう
方向に両端を向けて歯面に略平行に配列されているから
繊維端は歯面方向を向いてはおらず、歯面2を機械加工
する際に短繊維Sが歯面2から毛羽だつことがない。し
たがって、この歯車1を相手方歯車と噛合した場合に毛
羽によって相手方歯車の歯面を損傷することがない。
また歯面2近傍以外の領域Bにおいては短繊維Sはラン
ダムに配列されているため、この歯車の歯面2近傍以外
の領域Bにおいてはあらゆる方向において均等な強度を
得ることができる。上記短繊維はたとえば直径6〜13
ミクロン、長さ0.3〜5mmのガラス繊維、そして樹脂は
たとえばナイロン66である。
ダムに配列されているため、この歯車の歯面2近傍以外
の領域Bにおいてはあらゆる方向において均等な強度を
得ることができる。上記短繊維はたとえば直径6〜13
ミクロン、長さ0.3〜5mmのガラス繊維、そして樹脂は
たとえばナイロン66である。
歯車の歯面近傍Aにおいて短繊維Sを回転軸の向かう方
向に両端を向けて歯面に略平行に配列する仕方として
は、まず円筒状の型内に軸端より短繊維を樹脂と共に注
入し、樹脂のリングを形成し、これから歯車の溝を軸方
向に切削することによって歯面を形成するようにしても
よい。すなわち、第3図に示すような歯車を軸方向に短
繊維が配列された円筒状のリング部材から歯の溝を削り
取って形成するようにしてもよい。
向に両端を向けて歯面に略平行に配列する仕方として
は、まず円筒状の型内に軸端より短繊維を樹脂と共に注
入し、樹脂のリングを形成し、これから歯車の溝を軸方
向に切削することによって歯面を形成するようにしても
よい。すなわち、第3図に示すような歯車を軸方向に短
繊維が配列された円筒状のリング部材から歯の溝を削り
取って形成するようにしてもよい。
また、上記回転軸の向かう方向に両端を向けて歯面に略
平行に短繊維を配向する今一つの仕方としては、ランナ
ーを通して歯車の端面側から歯面近傍は層流状態で、そ
れ以外は乱流状態になるように2段階で短繊維を含む樹
脂を成形型内に注入するようにしてもよい。
平行に短繊維を配向する今一つの仕方としては、ランナ
ーを通して歯車の端面側から歯面近傍は層流状態で、そ
れ以外は乱流状態になるように2段階で短繊維を含む樹
脂を成形型内に注入するようにしてもよい。
なお、樹脂はナイロン66以外にナイロン6,ポリアセ
タール,PEEK,PPS等でもよく、また短繊維はガラス繊
維以外に炭素繊維,黄銅繊維等でもよい。
タール,PEEK,PPS等でもよく、また短繊維はガラス繊
維以外に炭素繊維,黄銅繊維等でもよい。
<発明の効果> 以上より明らかなように、この発明の樹脂製歯車は樹脂
中に短繊維を含んでいるので、強度が高い上に安価に製
作できる。また、この発明の樹脂製歯車は歯間が機械加
工されているので精度が高いという利点を有する。ま
た、この樹脂製歯車は歯面近傍において短繊維が回転軸
の向かう方向に両端を向けて歯面に略平行に配列されて
いるため、歯面を機械加工しても歯面から短繊維が毛羽
だつことがなく、相手歯車を短繊維によって損傷するこ
とがない。
中に短繊維を含んでいるので、強度が高い上に安価に製
作できる。また、この発明の樹脂製歯車は歯間が機械加
工されているので精度が高いという利点を有する。ま
た、この樹脂製歯車は歯面近傍において短繊維が回転軸
の向かう方向に両端を向けて歯面に略平行に配列されて
いるため、歯面を機械加工しても歯面から短繊維が毛羽
だつことがなく、相手歯車を短繊維によって損傷するこ
とがない。
第1図はこの発明の一実施例の樹脂製歯車の要部断面
図、第2,3図はこの発明の樹脂製歯車を説明する模式
図である。 2……歯面、S……短繊維。
図、第2,3図はこの発明の樹脂製歯車を説明する模式
図である。 2……歯面、S……短繊維。
Claims (1)
- 【請求項1】短繊維を含む樹脂で形成され、上記短繊維
は少なくとも歯面近傍においては両端が回転軸の向かう
方向に向けられて歯面に略平行に配列され、上記歯面は
機械加工されていることを特徴とする樹脂製歯車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63217425A JPH0660674B2 (ja) | 1988-08-31 | 1988-08-31 | 樹脂製歯車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63217425A JPH0660674B2 (ja) | 1988-08-31 | 1988-08-31 | 樹脂製歯車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0266364A JPH0266364A (ja) | 1990-03-06 |
JPH0660674B2 true JPH0660674B2 (ja) | 1994-08-10 |
Family
ID=16704010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63217425A Expired - Fee Related JPH0660674B2 (ja) | 1988-08-31 | 1988-08-31 | 樹脂製歯車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0660674B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005331103A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-12-02 | Mitsuboshi Belting Ltd | 高負荷伝動ベルト |
JP2007168482A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置用減速ギア |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4182978B2 (ja) | 2003-03-19 | 2008-11-19 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置及びそれに使用する樹脂歯車 |
JP5347935B2 (ja) * | 2009-02-19 | 2013-11-20 | 新神戸電機株式会社 | 樹脂製歯車の製造方法 |
JP2013126830A (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置 |
JP6756131B2 (ja) * | 2015-11-24 | 2020-09-16 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置、動力伝達装置及び記録装置 |
JP2021196038A (ja) * | 2020-06-17 | 2021-12-27 | 住友重機械工業株式会社 | 歯車装置 |
JP2022085129A (ja) | 2020-11-27 | 2022-06-08 | 住友重機械工業株式会社 | 樹脂歯車及び歯車装置 |
WO2024128250A1 (ja) * | 2022-12-14 | 2024-06-20 | 大塚化学株式会社 | 樹脂歯車 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5865365A (ja) * | 1981-10-14 | 1983-04-19 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 繊維強化複合材料製歯車 |
JPS60206628A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-18 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 歯車の製造法 |
JPS6110167A (ja) * | 1984-06-22 | 1986-01-17 | Hitachi Chem Co Ltd | 繊維強化プラスチック製歯車 |
-
1988
- 1988-08-31 JP JP63217425A patent/JPH0660674B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005331103A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-12-02 | Mitsuboshi Belting Ltd | 高負荷伝動ベルト |
JP4694248B2 (ja) * | 2004-04-21 | 2011-06-08 | 三ツ星ベルト株式会社 | 高負荷伝動ベルト |
JP2007168482A (ja) * | 2005-12-19 | 2007-07-05 | Nsk Ltd | 電動パワーステアリング装置用減速ギア |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0266364A (ja) | 1990-03-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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