JP2007331662A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維状補強材を含有する樹脂組成物からなる樹脂製ウォーム減速ギア機構を備える電動パワーステアリング装置において、当該樹脂製ウォーム減速ギア機構の機械的強度、耐疲労性などを改善し、ギア歯の破損を抑制することのできる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動モータによる補助出力を、減速ギア機構を介して車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置において、前記減速ギア機構はウォーム減速ギア機構であり、当該ウォーム減速ギアの従動ギアであるウォームホイールの少なくともギア歯部分で繊維状補強材を含有する樹脂部を備えており、当該繊維状補強材が少なくとも前記ギア歯の歯元近傍で歯丈方向に略平行にして配列される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動モータによる操舵用補助出力をステアリングシャフトに伝達するために樹脂製減速ギア機構を用いた電動パワーステアリング装置に関し、特に前記樹脂製減速ギア機構がウォーム減速ギア機構である電動パワーステアリング装置に関する。
自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置は、補助動力として電動モータを使用し、運転者の操舵力を補助するものである。前記電動パワーステアリング装置は車両に搭載するため小型化の要求が高く、必然的に電動モータの小型化が要求される。しかし、電動モータを小型化した場合、当該電動モータでステアリングシャフトを直接駆動するためにはトルクが不十分であるため、電動モータとステアリングシャフトの間に駆動伝達機構として減速ギア機構が組み込まれている。当該減速ギア機構としては、平歯車やその他の歯車を使用したものも知られているが、一組で大きな減速比が得られるなどの理由により、例えば、図1に示されるようなウォームギア32と、ウォームギア32に噛み合うウォームホイール31とから構成されるウォーム減速ギア機構30(以下、減速ギアとも記す。)が一般的に使用されている。ここで、ウォームギア32は電動モータの回転軸に連結される駆動ギアであり、ウォームホイール31は従動ギアである。
このような減速ギア30では、ウォームホイール31とウォームギア32の両方を金属製にすると、ハンドル操作時に歯打ち音や振動などの不快音が発生するという問題が生じていた。
この対策として、従来は、ウォームギア32を金属製とした場合には、ウォームホイール31として、ギア歯44を有して樹脂組成物で形成される樹脂部43を金属製の芯管42の外周に外嵌させ一体化させたものを使用して騒音対策を行っている。また、当該樹脂部43を備えるウォームホイール31を用いることにより、電動パワーステアリング装置の軽量化をも図ることもできる。
そして、前記樹脂部43を形成する樹脂組成物としては、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などのベース樹脂に、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維状補強材を配合したものが広く使用されている。また、補強材を含有しないMC(モノマーキャスト)ナイロン(登録商標)、ポリアミド6、ポリアミド66なども用いられる。
さらには、寸法安定性とコストを考慮した場合は、繊維状補強材を含有しないMCナイロンが使用される他、繊維状補強材としてガラス繊維を含有するポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46などが使用される(例えば、特許文献1参照)。
特公平6−60674号公報
しかしながら、近年2000ccクラスの自動車にまで電動ステアリング装置が適応されており、それに伴ってモータパワーの高出力化とギアの小径化の要求が高まりを見せており、樹脂部43のギア歯44に高荷重が加わるため、高い耐疲労性が求められるようになっている。また、ガラス繊維を含有するポリアミドは、ガラス繊維の配向方向によって機械的強度、耐疲労性などが大幅に異なり、例えばガラス繊維と垂直な方向における機械強度は、水平方向の機械的強度の比べ約70%低下する。
また、従来のウォームホイール31の成形工程では、図4あるいは図5に示すような芯管42,142をコアとし、ディスク(フィルム)ゲートで射出成形(インサート成形)される工程が施される。
ここで、上述した図4および図5に示す従来の製造工程について具体的に説明する。図4に示す従来の製造工程では、まず、円環形状である金属製の芯管42の外周面42aにクロスローレット加工を施し、溶剤で脱脂した後、当該外周面42aに接着剤を塗布する。接着剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤またはトリアジンチオール系化合物を溶解した溶液(溶媒としては水、アルコール、メチルセルソルブなどを適宜選択する。)などが使用される。次に、射出成形機において、外周面にギア歯形状が形成された金型51に前記芯管42を設置し、スプルー53およびディスクゲート54が装着された金型52で型締めを施して、樹脂組成物、例えばポリアミド樹脂組成物を充填しギア歯44を有した樹脂部43を成形する。その後、不活性ガス雰囲気中などで誘導加熱(芯管部加熱温度:200〜450℃)して熱処理を行うことで樹脂部43と芯管42を外周面42aにより結合する。成形後、余分なスプルー部材56およびランナ部材57を除去加工し、ウォームホイール31を得る。
また、図5に示す工程では、図4で示した工程と同様であるが、芯管142の外周面142aにスプライン歯が設けられているので、樹脂部43と外周面142aがスプライン嵌合されるように成形される。これにより、芯管142との樹脂部43との結合性を向上させることができる。
しかしながら、図4および図5に示した従来のウォームホイール31の製造工程では、繊維状補強材であるガラス繊維が、ディスクゲートに近い樹脂部43の端面部および反対端面部と、前記減速ギア30の歯先部分でランダムに配向してしまうため、その間部分で前記減速ギア30の径方向に対して略平行に配向するものと、ランダムに配向するものとが混在してしまう。このため、従来のウォームホイール31の樹脂部43では、部位によりガラス繊維の配向方向が異なってしまう。したがって、部位によって機械的強度、耐疲労性が異なり、特性が不均一になってしまうため、信頼性に問題があった。特に、ギア歯44では入力荷重に対する最弱部が歯元であることから、今後益々入力荷重が高まることが予想される中、歯元の繊維状補強材の配向が問題となっていた。
本発明は上述した状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、繊維状補強材を含有する樹脂組成物からなる樹脂製ウォーム減速ギア機構を備える電動パワーステアリング装置において、当該樹脂製ウォーム減速ギア機構の機械的強度、耐疲労性などを改善し、ギア歯の破損を抑制することのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、電動モータによる補助出力を、減速ギア機構を介して車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置において、前記減速ギア機構はウォーム減速ギア機構であり、当該ウォーム減速ギア機構の従動ギアであるウォームホイールの少なくともギア歯部分で繊維状補強材を含有する樹脂部を備えており、当該繊維状補強材が少なくとも前記ギア歯の歯元近傍で歯丈方向に略平行にして配列されることを特徴とする電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明によれば、電動モータによる補助出力を、減速ギア機構を介して車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置において、前記減速ギア機構はウォーム減速ギア機構であり、当該ウォーム減速ギア機構の従動ギアであるウォームホイールの少なくともギア歯部分で繊維状補強材を含有する樹脂部を備えており、当該繊維状補強材が少なくとも前記ギア歯の歯元近傍で歯丈方向に略平行にして配列されるので、歯丈方向に対し剛性が高くなり、高荷重が加わった場合でもギア歯の破損を抑制することができる。したがって、本発明のウォーム減速ギアを用いた電動パワーステアリング装置は、従来サイズと同等で高出力化を図ることができ、また同等の出力を得る場合にはさらなる小型化が実現できる。
(第1実施形態)
本発明に係る一実施形態に関して図に従って説明する。なお、前述の図1と図4と図5とに示した従来構造と同様な部分の構成については図1と図4と図5と同符号で示し、またその説明は省略もしくは簡略化する。
図2は電動パワーステアリング装置の一例を示す概略構成図である。電動パワーステアリング装置10において、舵輪軸11は、上部舵輪軸11aと下部舵輪軸11bとで構成され、舵輪軸11は舵輪軸ハウジング12の内部に軸芯回りに回転自在に支承されており、舵輪軸ハウジング12は車室内部の所定位置に、その下部を車両前方に向けて傾斜した状態で固定されている。また、上部舵輪軸11aの上端は、図示しない舵輪が固定されている。さらに、操舵者の舵輪操作によって上部舵輪軸11aと下部舵輪軸11bとに発生した操舵トルクは、図示しないトーションバーに検出され、検出された操舵トルク信号に基づいて電動モータ13の出力が制御される。
舵輪軸11は、ユニバーサルジョイント25,26を経てピニオンラック式運動変換機構20に結合されている。
ラック・ピニオン式運動変換機構20は、長手方向を車両の左右方向として車両前部のエンジンルーム内に略水平に配置され、軸方向に移動自在なラック軸21と、ラック軸21の軸芯に対して斜めに支承されてラック軸21の歯部に噛合する歯部を備えたピニオンを含むピニオン軸22、およびラック軸21とピニオン軸22を支承する筒状のラック軸ケース23とから構成される。
図3は図2に示した電動パワーステアリング装置10の減速ギア機構を示す部分断面図であり、減速ギア30が組み込まれている。当該減速ギア30では、ポリアミド樹脂組成物からなる樹脂部43と金属製からなる芯管242を有するウォームホイール31と、ウォームギア32がギアケース33に収納されている。また、ウォームギア32はその両端にウォーム軸32a、ウォーム軸32bが一体に形成されており、ウォーム軸32a,32bは電動モータ13の駆動軸13aにスプライン、あるいはセレーション結合しており、軸受34a,34bにより回転自在に支承されている。ウォームホイール31の芯管242は下部舵輪軸11bに結合し、電動モータ13の回転は、電動モータ13のウォームギア32、ウォームホイール31を経て下部舵輪軸11bに伝承される。
そして、前記減速ギア30は、金属製の芯管242の外周端面に樹脂部43が形成されており、当該樹脂部43の外周端面にギア歯44が形成されて一体化されたウォームホイール31を備えている。なお、ウォームギア32は樹脂製に限らず、従来と同様に金属製とすることができる。
ウォームホイール31の樹脂部43は、耐疲労性に優れるポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46などのポリアミド樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物で形成される。ポリアミド樹脂の分子量は、ガラス繊維を含有した状態で射出成形できる範囲、すなわち数平均分子量で13000〜30000が好ましく、耐疲労性や成形性などを考慮すると数平均分子量で18000〜26000がより好ましい。ポリアミド樹脂の数平均分子量が13000未満では、分子量が低すぎて耐疲労性が悪く、実用性が低い。これに対して数平均分子量が30000を超える場合には、ガラス繊維を規定量含有した状態での溶融粘度が高すぎてしまい、精度よく射出成形することが困難となる。
前記ポリアミド樹脂はそれぞれ単独で使用することもできるが、適宜組み合わせることもでき、さらに他のポリアミド樹脂と混合してもよい。例えば、吸水寸法変化を抑えるために、低吸水性のポリアミド樹脂を配合してもよい。また、減速ギア30では、一般にウォームギア32とウォームホイール31との間には低極性の基油からなるグリースが適用されるが、この低極性基油との濡れ性を回線するために、酸無水物で変性されたポリオレフィン樹脂を配合してもよく、さらに耐衝撃性を改善するためにエチレンプロピレン非共役ジエンゴム(EPDM)などのゴムを配合してもよい。
ポリアミド樹脂には、ガラス繊維が添加される。ガラス繊維は、同一重量比で多数のガラス繊維を配合できることから、繊維径の細いものを使用することが好ましく、具体的には平均繊維径で5〜13μmのものが好ましく、さらに平均繊維径が6〜8μmのものがより好ましい。平均繊維径で5μm未満のガラス繊維は、耐衝撃強度などの機械的強度が十分に得られないとともに、製造コストが高くなってしまう。
また、ガラス繊維は、ポリアミド樹脂との接着性を考慮して、片末端にエポキシ基やアミノ基などを有するシランカップリング剤で表面処理したものを用いることがさらに好ましい。このようなシランカップリング剤は、分散剤としても作用し、エポキシ基やアミノ基などの官能基がポリアミド樹脂のアミノ結合に作用して補強効果を向上させることができる。
ガラス繊維の含有量は、ポリアミド樹脂組成物全量に対して、ガラス繊維が10〜40質量%、さらに好ましくは15〜30質量%であることが望ましい。ガラス繊維が10質量%未満では補強効果が十分でなく、40質量%を超えるとウォームギア32を損傷しやすくなり、ウォームギア32の摩耗が促進されて減速ギア30としての耐久性が不足する場合がある。
なお、ガラス繊維の一部を炭素繊維などの他の繊維状補強材で代替しても構わない。さらにポリアミド樹脂には、成形時および使用時の熱による劣化を防止するために、ヨウ化物系熱安定化剤やアミン系酸化防止剤を、それぞれ単独あるいは併用して添加することが好ましい。
図6は、本発明に係る樹脂部43を示す図である。樹脂部43は、ガラス繊維50が添加されたポリアミド樹脂により成形され、また外周面にギア歯44が形成される。当該ギア歯44にはガラス繊維50が含有されており、当該ガラス繊維50は、当該ギア歯の歯元近傍で歯丈方向に略平行して配向されている。
ここで、本発明に係るウォームホイール31の代表的製造方法を、図9、図10に従って詳細に説明する。なお、本発明に係る製造方法はこれにより何ら制限を受けるものではなく、適宜様々な製造方法が適用できる。
図9は、本実施形態に係る芯管242の径方向断面図である。芯管242には、軸方向中間位置で外周面242aと内周面242bとに凹溝が設けられ、当該外周面242aの凹溝と当該内周面242bの凹溝とを径方向で接続するように中抜部45が複数設けられた構造を有している。これにより、前記芯管242内にポリアミド樹脂組成体のための流路(ランナ)が設けられ、前記芯管242の中を通って前記ポリアミド樹脂組成体が射出される。また、芯管242は、軸方向の一方の面において内径部に円筒部が形成されている。
射出成形機において、前記芯管242を金型51に設置し、スプルー53およびディスクゲート54が装着された金型52で型締めを施して、前記ポリアミド樹脂組成物を充填して樹脂部43を成形する。前記金型51の外周面には予めギア歯形状が加工されており、成形後、樹脂部43の外周面にギア歯44が形成される。また、前記芯管242内に設けられた前記流路を介して、樹脂部43の軸方向中間位置から前記ポリアミド樹脂組成物が射出されるので、その結果、前記樹脂部43において、ガラス繊維50が歯元近傍で歯丈方向に略平行にして配向される。
また、前記芯管242の外径部には円筒部が形成されているので、成形後、前記樹脂部43が前記芯管242の外周に覆い被さるように勘合される。さらに外周面242aにスプライン歯が設けられているので、前記芯管242から前記樹脂部43が容易に分離することがない。
成形後、余分なスプルー部材56およびランナ部材57を除去加工し、ウォームホイール31が得られる。
なお、芯管242に設ける中抜部は、ポリアミド樹脂組成体のための流路(ランナ)として前記外周面242aの凹溝と前記内周面242bの凹溝とを接続できればよく、例えば、ギア歯44の数だけ中抜部45を複数設けてもよい。また、前記芯管242は複数の部品の組み合わせにより製造されていてもよいし、鋳造などの一体成形でも構わない。
したがって、本実施形態によれば、ギア歯44部分で繊維状補強材を含有する樹脂部43を備えており、当該繊維状補強材が少なくとも前記減速ギアの歯元近傍で歯丈方向に略平行にして配列されるので、歯丈方向に対し剛性が高くなり、機械的強度、耐疲労性などを改善して、ギア歯44の破損を抑制することができる。
(第2実施形態)
上述したウォームホイール31の別の製造方法について図11に従って説明する。
芯管342は、内径部の軸方向両側に円筒部が設けられるとともに、外径部の軸方向一方に円筒部が設けられている。
射出成形において、前記芯管342は、後に形成される樹脂部43の軸方向中間位置からオフセットされた位置で、前記外径部の円筒部が金型51側になるように前記金型51に設置される。これにより、前記芯管342の中を通らず、樹脂部43の軸方向中間位置から前記ポリアミド樹脂組成体が射出可能となる。
成形後は、スプルー部材56およびランナ部材57を除去加工し、ギア歯44の底部をバックアップする補助芯管46を嵌合する。なお、それ以外の態様については、第1実施形態と同様である。
したがって、本実施形態によれば、芯管に流路を設ける必要がないため、芯管の製造コストを抑制することができる。なお、本実施形態における射出成形は、ランナを芯管342の径方向で放射線状に設けて実施する射出成形でも、あるいはディスクゲートによる射出成形でも構わない。
(第3実施形態)
さらに、ウォームホイール31の別の製造方法について図12に従って説明する。
従来の射出成形では、上述した図4に示す方法が施されるが、この場合には、樹脂部43の軸方向端部から樹脂組成物が流れ込むため、歯元付近ではガラス繊維50の配向方向がランダムな状態となりやすい。したがって、第3実施形態では、特開2003−343696などに記載されている通り、予め樹脂部43のみを金型51,52を用いて当該樹脂部43の軸方向中間位置からポリアミド樹脂組成物を射出することによりドーナツ状のブランクとして成形し、接着層である外周面442aを成形した芯管442を当該樹脂部43に圧入した後、前記誘電過熱により当該樹脂部43と当該芯管442とを結合させる。これにより、ウォームホイール31の歯元近傍ではガラス繊維50の配向が歯状方向に略平行にして配列することができる。
したがって、本実施形態によれば、芯管の形状を簡素なものとしながら射出成形することができるので、さらに芯管の製造コストを抑制することができる。なお、本実施形態における射出成形は、ランナを芯管442の径方向で放射線状に設けて実施する射出成形でも、あるいはディスクゲートによる射出成形でも構わない。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の様態はこれら実施形態に限られるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。
さらに、歯丈方向長さが十分出ない場合など、ギア歯44緒元によっては歯元近傍にてガラス繊維50がランダムな状態となる場合がある。その場合、図7に示すように、予め歯先部に樹脂組成物の逃げ部61を金型に設け、ガラス繊維50がランダムな状態となる領域を歯元近傍から遠ざけるようにする。これにより、歯元近傍では歯丈方向に略平行にガラス繊維50が配向する。その後、予め設けた樹脂組成物である前記逃げ部61を除去加工する。前記逃げ部61は、歯元近傍で歯丈方向に略平行にガラス繊維50が配向する方法であれば、その形状は問わない。例えば、歯先部全体ではなく、図8のような突起形状62でも構わない。
減速ギアの一例(ウォーム減速ギア)を示す斜視図である。 パワーステアリング装置の一例を示す概略構成図である。 減速ギア機構部分の部分断面図である。 従来の製造工程を示す図である。 別の従来の製造工程を示す図である。 減速ギアの歯元における繊維の流れを示す図である。 繊維の流れを整えるために逃げを設けた一例を示す図である。 繊維の流れを整えるために逃げを設けた別の例を示す図である。 第1実施形態に係る芯管の径方向断面図である。 第1実施形態に係る減速ギアの製造工程示す図である。 第2実施形態に係る減速ギアの製造工程示す図である。 第3実施形態に係る減速ギアの製造工程示す図である。
符号の説明
11 操舵軸
12 操舵軸ハウジング
13 電動モータ
20 ラック・ピニオン式運動変換機構
21 ラック軸
22 ピニオン軸
30 減速ギア
31 ウォームホイール
32 ウォームギア
42 芯管
43 樹脂部
44 ギア歯
45 中抜部
46 補助芯管
50 ガラス繊維
51,52 金型
53 スプルー
54 ディスクゲート
56 スプルー部材
57 ランナ部材
61 逃げ部
62 突起形状

Claims (1)

  1. 電動モータによる補助出力を、減速ギア機構を介して車両のステアリング機構に伝達する電動パワーステアリング装置において、
    前記減速ギア機構はウォーム減速ギア機構であり、
    当該ウォーム減速ギア機構の従動ギアであるウォームホイールの少なくともギア歯部分で繊維状補強材を含有する樹脂部を備えており、
    当該繊維状補強材が少なくとも前記ギア歯の歯元近傍で歯丈方向に略平行にして配列されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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