JP2007163057A - コールドクルーシブル誘導加熱溶解炉 - Google Patents

コールドクルーシブル誘導加熱溶解炉 Download PDF

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Abstract

【課題】被溶解対象物をスムーズに出湯することができるコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉を提供する。
【解決手段】上面が開口するように、複数の導電性セグメント8を円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側壁部9を有し、被溶解金属30を冷却しながら収容する炉本体1と、側壁部9の外周に巻回され、炉本体1に収容された被溶解金属30を誘導加熱する誘導加熱コイル11と、誘導加熱により溶解した被溶解金属30を上面から出湯するために、炉本体1を傾斜させる傾動装置40とを備えており、上面から溶湯30bを出湯させる際に、溶湯30が通過する側壁部9の内側表面の領域に熱絶縁膜26を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱により金属等を溶解させるコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉に関するものである。
反応性の高い金属を溶解して高純度の金属を得たりするために、例えば、特許文献1に開示されているコールドクルーシブル誘導溶解法がある。コールドクルーシブル誘導溶解法は、冷却水により冷却された銅製ルツボ(コールドクルーシブル)を用いて行われる。高温の溶融金属が銅製ルツボに接触すると、溶融金属自体が急冷されて直ちに薄い凝固層(スカル)が形成され、溶融金属はこの凝固層の内側に保持される状態となる。そのため、溶融金属がルツボからの汚染を受けにくくなっている。そして、これに用いられるコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉は、高周波コイルの内側にスリットによって分割された水冷銅製ルツボを設置し、コイルで発生した高周波磁場をスリットから通過させてルツボ内に浸入させ、金属を誘導加熱するようになっている。
特許第3087277号
ところで、ルツボ内の溶解した金属を出湯させるとき、通常は、ルツボを傾斜させて出湯させるようになっている。この場合、ルツボの容量が一定量までであれば、傾動時間が長くならず、出湯させる金属がルツボ内壁に付着する量を少量に抑えることができる。しかしながら、ルツボの容量が大きい大型のコールドクルーシブル溶解炉の場合、傾動時間が長くなることで出湯させる金属とルツボ内壁との接触時間が長くなってしまうため、冷却されて新たなスカルが形成され内壁に金属が付着してしまう。この結果、溶解した金属の出湯率が低減してしまい、さらに、この形成されたスカルをルツボ底部のスカルと一緒に取り去るのは困難であった。
そこで、本発明の目的は、被溶解対象物をスムーズに出湯させることができるコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記目的を達成するために、本発明は、上面が開口するように、複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側壁面を有し、被溶対象物を冷却しながら収容する収容手段と、側壁面の外周に巻回され、収容手段に収容された被溶解対象物を誘導加熱する誘導加熱コイルと、誘導加熱により溶解した被溶解対象物を上面から出湯するために、収容手段を傾斜させる傾斜機構とを備えており、上面から被溶解対象物を出湯させる際に、被溶解対象物が通過する側壁面の内側表面の領域に熱絶縁層が設けられていることを特徴としている。
上記構成によると、収容手段を傾動させることで、収容手段に収容され、溶解した被溶解対象物を上面から出湯することができ、その際に被溶解対象物が通過する側壁面の内側表面には、熱絶縁層が設けられている。収容手段を傾動させる場合、傾動時間が長くなると、誘導加熱により溶解した被溶解対象物が冷却されて側壁面に付着してしまい、出湯率が低減してしまうおそれがあり、また、付着した被溶解対象物を取り除くことが困難となってしまう。このため、上記構成のように被溶解対象物が通過する側壁面の内側表面に熱絶縁層を設けることで、被溶解対象物が冷却されることがなくなり、付着するおそれを低減することができる。この結果、被溶解対象物をスムーズに出湯することができるようになる。
また、本発明は、熱絶縁層が、収容手段を略直角に傾斜した状態において、鉛直下方向を中心に、円周方向に±45度の範囲内にある側壁面の内側表面に設けられていることを特徴としている。
この構成によると、熱絶縁層の設ける範囲を必要な領域にのみ設けるようになっている。これにより、熱絶縁層と出湯させる被溶解対象物との接触面積を小さくすることができるため、熱絶縁層を側壁面の内周面全体に設けた場合との対比において、熱絶縁層から取り込まれる不純物を少なくすることができるようになる。
さらに、本発明の熱絶縁層が、収容手段を傾斜させる前の状態において、少なくとも、収容手段に収容されている被溶解対象物の溶解状態時の側壁面との接触部分よりも高い部分に設けられていることを特徴としている。
この構成によると、収容手段を傾斜させていない状態において、収容されている溶解した被溶解対象物が側壁面と接触している部分よりも高い部分に熱絶縁層が設けられているため、傾斜前は、被溶解対象物が熱絶縁層と接触することがなく、熱絶縁層から取り込まれる不純物をより少なくすることができるようになる。
本発明の好適な実施の形態について図1〜図4を参照して説明する。
本実施の形態に係るコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉は、図1に示すように、被溶解金属30(被溶解対象物)を収容する炉本体1(収容手段)を有している。炉本体1は、純銅の熱伝導率(389W/m・K)よりも小さな熱伝導率(322W/m・K)のクロム銅により形成されており、炉本体1の機械的強度を高めていると共に、被溶解金属30の単位時間当たりの抜熱量を純銅の場合よりも低減している。なお、炉本体1は、クロム銅の他、純銅の熱伝導率よりも小さな熱伝導率のジルコニウム銅、ベリリウム銅、クロムジルコニウム銅、テルル銅等の金属材料により形成されるのが好ましいが、純銅により形成されていてもよい。また、被溶解金属30としては、純銅や銅合金の他、金、銀、アルミニウム、これら各金属の合金等の大きな熱伝導率を有した金属を挙げることができるとともに、鉄やコバルト、チタン、ニッケル、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、ニオブ、タンタル、モリブデン、ウラン、希土類金属、トリウム、これらの合金等を挙げることができる。
炉本体1は、炉本体1の底面壁を構成するように形成された底部材2と、上面が開口し、炉本体1の側面壁を構成するように、底部材2上に円周方向に配設された複数の導電性セグメント8とを有している。底部材2は、円柱形状に形成された柱状部3と、柱状部3の下縁部から外周方向に突設されたフランジ部4とを有している。柱状部3は、上面が炉本体1の底面壁となるように平板状に形成されている。一方、フランジ部4には、上下方向に貫設された複数の締結穴4aが導電性セグメント8の配列位置に対応して形成されていると共に、冷却水路4bが形成されている。なお、フランジ部4には、後述の傾動装置40が接続されるようになっている。
各締結穴4aには、ボルト部材6が挿通されるようになっており、このボルト部材6は、ナット部材7とで導電性セグメント8をフランジ部4に固定している。導電性セグメント8は、上下方向に立設され、内側面が柱状部3の側周面と対向した側壁部9と、側壁部9の下端部から直角方向に曲折され、下面がフランジ部4の上面に当接された取付部10とを有している。取付部10には、締結穴10aが形成されており、締結穴10aは、フランジ部4の締結穴4aに対応するように配置され、ボルト部材6が挿通されている。
また、図2に示すように、隣接する導電性セグメント8は、それぞれスリット15と、スリット15よりも広幅の切欠部9aとが内周側から外周側にかけてこの順に形成され、互いに電気的に絶縁状態に配置されている。また、各導電性セグメント8における幅方向の中心部には、上端部を残して縦方向にスリット16と、スリット16よりも広幅の切欠部9bとが内周側から外周側にかけてこの順に形成されている。スリット16および切欠部9bは、導電性セグメント8の上端部を除く部分を縦方向に二分割しており、導電性セグメント8の二分割された一方の側壁部9および取付部10と他方の側壁部9および取付部10とは、スリット16および切欠部9bを介して互いに電気的に絶縁状態にされている。さらに、切欠部9a、9bは、誘導加熱による損失を減少させるように、所定の強度を維持できる範囲内で側壁部9の横断面積を減少させている。
各導電性セグメント8の内部には、冷却水路8aと連通路8bとが形成されている。冷却水路8aは、スリット16で二分割された一方の側壁部9と他方の側壁部9とにそれぞれ形成されている。また、連通路8bは、導電性セグメント8の上端部に形成されており、両側壁部9における冷却水路8aの上端部同士を連通している。また、各冷却水路8aの下端は、上述のフランジ部4の冷却水路4bに連通されており、これらの冷却水路8a、4bは、冷却水を流通させることによって、導電性セグメント8を含む炉本体1の全体を所定の温度(被溶解金属30との反応温度)以下に冷却している。
また、炉本体1の内壁面、即ち、側壁部9の内周面には、熱を遮断する熱絶縁膜26(熱絶縁層)が設けられている。なお、図1は見やすいように熱絶縁膜26を一部分にのみ描いているが、熱絶縁膜26は、側壁部9の内周面で、柱状部3と接触していない領域であって、後述のスカル30aが形成される位置よりも高い位置に一様に設けるようになっている。この熱絶縁膜26は、断熱作用がある耐火物であって、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、チタニア、シリカ等の混合物又は単体を原料としている。また、熱絶縁膜26は、側壁部9の内周面に塗布して設けてもよいし、溶射、蒸着、あるいはコーディングにより設けるようにしてもよく、熱絶縁膜26の厚みは、数μmから数百μmであることが好ましい。
具体的には後述するが、炉本体1に収容された被溶解金属30は、誘導加熱により溶解するようになっている。そして、炉本体1は、後述の傾動装置40により傾斜するようになっており、溶解した被溶解金属30(具体的には、溶湯30b)が炉本体1の上部から出湯されるようになっている。この際に、被溶解金属30が出湯可能な傾斜角になるまでの傾動時間が長くなると、被溶解金属30と側壁部9との接触時間が長くなってしまい、誘導加熱により溶解した被溶解金属30が導電性セグメント8内部の冷却水路8aを流れる冷却水により冷却されて側壁部9に付着してしまい、出湯率が低減してしまうおそれがある。このため、熱絶縁膜26を設けることで、被溶解金属30が冷却されることを防ぐことで、側壁部9に付着することを防ぐことができるようになる。この結果、被溶解金属30をスムーズに出湯することができるようになる。
上記のように構成された炉本体1の外周側には、誘導加熱コイル11が巻回されている。誘導加熱コイル11には、任意の周波数の交流電力を出力可能な図示しない電源装置が接続されている。電源装置は、誘導加熱コイル11に対して交流電力を供給して交番磁場を発生させ、この交番磁場を炉本体1に収容された被溶解金属30に浸透させて誘導加熱する。
また、上記の炉本体1は、傾動装置40により傾動するようになっている。具体的には、傾動装置40は、回転駆動部40aと、回転駆動部40aに接続される回転アーム40bとを有している。そして、回転アーム40bが炉本体1の底部材2に配設されており、回転アーム40bが図中矢印方向に回転することで、収容されている被溶解金属30が出湯可能な傾斜角度まで炉本体1が傾動するようになっている。炉本体1が傾動することで、上部の開口部分から炉本体1内の被溶解金属30(具体的には、後述の溶湯30b)が出湯され、図示しない容器等に排出されるようになる。なお、傾動装置40は、周知なものを採用することができる。
次に、本実施の形態のコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉の動作について説明する。まず、塊状や粉状の被溶解金属30が炉本体1に投入される。そして、側壁部9の冷却水路8aに冷却水が供給されることにより炉本体1が冷却されながら、誘導加熱コイル11に交流電力が供給されることによって、誘導加熱コイル11の周囲に交番磁場が生成される。誘導加熱コイル11の内周側における交番磁場は、縦方向に分割された導電性セグメント8を介して炉本体1の内側に透過することによって、被溶解金属30に浸透し、被溶解金属30を誘導加熱する。これにより、被溶解金属30は、溶融温度に昇温した表面側から溶解を開始して溶湯30bとなり、炉本体1の底面壁に向かって流れ落ちる。そして、溶湯30bが炉本体1の底面壁に到達したときに、炉本体1により冷却されて凝固し、皿状のスカル30aを形成する。
ここで、スカル30aが所定以上の厚みとなって炉本体1による冷却能力よりも誘導加熱による加熱能力が上回ると、スカル30a上に溶湯30bが滞留していくことになる。そして、滞留する溶湯30bの量が増加すると、溶湯30bが交番磁場と誘導電流との相互作用および重力の作用を受けることによって、周辺部から中央部にかけて盛り上がったドーム形状の外形を呈しながら撹拌されることになる。また、このような溶湯30bの形成時において、被溶解金属30のスカル30aと接触する炉本体1の内周面が反応温度以下に冷却されているため、側壁部9等の不純物がスカル30aを介して溶湯30bに移行することもない。なお、スカル30a上に多量の溶湯30bを形成して維持するためには、炉本体1の溶湯30bに対する抜熱量よりも大きな熱量で溶湯30bが加熱されるように、誘導加熱コイル11への電力供給が継続される必要がある。その後、傾動装置40を作動させて、炉本体1を傾動させ、溶湯30bの出湯を開始する。
(変形例)
なお、本実施の形態では、熱絶縁膜26を側壁部9の内周面で、柱状部3と接触していない領域に一様に設けるようにしているが、図3に示すように、炉本体1を略直角に傾斜した状態において、側壁部9の内周面の略中心に、鉛直下方向(重力方向)を中心から円周方向に±45度の範囲内にある側壁部9の内側表面に設けるようにしてもよい。この場合、熱絶縁膜26の設ける範囲を必要な領域にのみ設けるようになっている。これにより、熱絶縁膜26と出湯させる溶湯30bとの接触面積を小さくすることができるため、熱絶縁膜26を側壁部9の内周面全体に設けた場合との対比において、熱絶縁膜26から取り込まれる不純物を少なくすることができるようになる。
なお、熱絶縁膜26は、上記の範囲内でなくても、例えば、図3に示すように、出湯される溶湯30bの幅をdとした場合、dよりも広い部分Dの領域に設けるようにしてもよい。
さらに、図4に示すように、炉本体1を傾斜させる前の状態において、炉本体1に収容されている被溶解金属30と側壁部9との接触部分よりも高い部分(図中矢印内)にのみ設けるようにしてもよい。溶解した状態では、スカル30aは、溶湯30bと側壁部9とが接触する部分にしか形成されないため、上記のようにすることで、被溶解金属30が熱絶縁膜26と接触することにより、熱絶縁膜26から取り込まれる不純物をより少なくすることができるようになる。なお、熱絶縁膜26は、被溶解金属30よりも高い部分(図中矢印内)にのみ設けるようにしてもよい。上記したように、被溶解金属30は、誘導加熱を開始すると、周辺部から中央部にかけて盛り上がったドーム形状となる。そして、この盛り上がった中央部よりも高い位置に熱絶縁膜26を設けるようにしてもよい。
(本実施の形態の概要)
以上のように、本実施の形態は、上面が開口するように、複数の導電性セグメント8を円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側壁部9を有し、被溶解金属30を冷却しながら収容する炉本体1と、側壁部9の外周に巻回され、炉本体1に収容された被溶解金属30を誘導加熱する誘導加熱コイル11と、誘導加熱により溶解した被溶解金属30を上面から出湯するために、炉本体1を傾斜させる傾動装置40とを備えており、上面から溶湯30bを出湯させる際に、溶湯30bが通過する側壁部9の内側表面の領域に熱絶縁膜26が設けられている構成となっている。
上記構成によると、収容手段を傾動させることで、収容手段に収容され、溶解した被溶解対象物を上面から出湯することができ、その際に被溶解対象物が通過する側壁面の内側表面には、熱絶縁層が設けられている。収容手段を傾動させる場合、傾動時間が長くなると、誘導加熱により溶解した被溶解対象物が冷却されて側壁面に付着してしまい、出湯率が低減してしまうおそれがあり、また、付着した被溶解対象物を取り除くことが困難となってしまう。このため、上記構成のように被溶解対象物が通過する側壁面の内側表面に熱絶縁層を設けることで、被溶解対象物が冷却されることがなくなり、付着するおそれを低減することができる。この結果、被溶解対象物をスムーズに出湯することができるようになる。
また、本実施の形態は、熱絶縁膜26が、炉本体1を略直角に傾斜した状態において、鉛直下方向を中心に、円周方向に±45度の範囲内にある側壁部9の内側表面に設けられている構成となってもよい。
この構成によると、熱絶縁膜26の設ける範囲を必要な領域にのみ設けるようになっている。これにより、熱絶縁膜26と出湯させる被溶解金属30との接触面積を小さくすることができるため、熱絶縁膜26を側壁部9の内周面全体に設けた場合との対比において、熱絶縁膜26から取り込まれる不純物を少なくすることができるようになる。
さらに、本実施の形態の熱絶縁層が、少なくとも、炉本体1に収容されている被溶解金属30の溶解状態時の側壁部9との接触部分よりも高い部分に設けられた構成であってもよい。
この構成によると、炉本体1を傾斜させていない状態において、収容されている溶解した被溶解金属30が側壁部9と接触している部分よりも高い部分に熱絶縁膜26が設けられているため、傾斜前は、被溶解金属30が熱絶縁膜26と接触することがなく、熱絶縁膜26から取り込まれる不純物をより少なくすることができるようになる。
また、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。即ち、熱絶縁膜26は、少なくとも出湯される被溶解金属30が通過する側壁部9の内側表面の領域に設けていればよく、上述のように限定されることはない。また、炉本体1に収容されている被溶解金属30よりも高い部分にのみ熱絶縁膜26を設けた場合、熱絶縁膜26を設けた位置に応じて、底部材2の柱状部3の高さを変更可能にしてもよい。この場合、被溶解金属30の量等に応じて熱絶縁膜26を再び塗布等する手間を省くことができる。
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の趣旨と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
炉本体の一部を破断して示す概略構成図。 導電性セグメントの要部斜視図。 熱絶縁膜を設ける場所を示す変形例を説明するための図。 熱絶縁膜を設ける場所を示す別の変形例を説明するための図。
符号の説明
1 炉本体
2 底部材
3 柱状部
4 フランジ部
8 導電性セグメント
8a 冷却水路
8b 連通路
9 側壁部
10 取付部
11 誘導加熱コイル
15 スリット
16 スリット
26 熱絶縁膜
30 被溶解金属
30a スカル
30b 溶湯

Claims (3)

  1. 上面が開口するように、複数の導電性セグメントを円周方向に相互に絶縁して配列することにより形成された側壁面を有し、被溶対象物を冷却しながら収容する収容手段と、
    前記側壁面の外周に巻回され、前記収容手段に収容された被溶解対象物を誘導加熱する誘導加熱コイルと、
    前記誘導加熱により溶解した前記被溶解対象物を前記上面から出湯するために、前記収容手段を傾斜させる傾斜機構と
    を備えており、
    前記上面から前記被溶解対象物を出湯させる際に、前記被溶解対象物が通過する前記側壁面の内側表面の領域に熱絶縁層が設けられていることを特徴とするコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉。
  2. 前記熱絶縁層が、
    前記収容手段を略直角に傾斜した状態において、鉛直下方向を中心に、前記円周方向に±45度の範囲内にある前記側壁面の内側表面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉。
  3. 前記熱絶縁層が、
    前記収容手段を傾斜させる前の状態において、少なくとも、前記収容手段に収容されている前記被溶解対象物の溶解状態時の前記側壁面との接触部分よりも高い部分に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコールドクルーシブル誘導加熱溶解炉。



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