JPH10318679A - 金属の溶解・鋳造方法及び装置 - Google Patents

金属の溶解・鋳造方法及び装置

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JPH10318679A
JPH10318679A JP14353797A JP14353797A JPH10318679A JP H10318679 A JPH10318679 A JP H10318679A JP 14353797 A JP14353797 A JP 14353797A JP 14353797 A JP14353797 A JP 14353797A JP H10318679 A JPH10318679 A JP H10318679A
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furnace
melting
metal
casting
molten metal
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Noboru Demukai
登 出向井
Junji Yamada
淳司 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高融点金属,活性金属をレビテーション炉を用
いて溶解・鋳造するに際し、特に融点が高く且つ比重の
重い金属が一部未溶解のまま残ってしまい、鋳造体中に
混入する問題を解決する。 【解決手段】高周波誘導加熱コイル22,24による誘
導加熱に基づいて溶湯28を浮遊化するレビテーション
炉を上下に配列設置し、上側のレビテーション炉を溶解
炉14となして原料金属を溶解する一方、下側のレビテ
ーション炉を鋳造炉16となし、上側の溶解炉14で得
た溶湯28を炉底部32より下側の鋳造炉16に供給
し、下側の鋳造炉16において溶湯28を連続的に鋳造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は金属の溶解・鋳造
方法及び装置に関し、特にチタンないしその合金、例え
ばチタンとジルコニウム,モリブデン,ニオブ,タンタ
ル,クロム,バナジウム,アルミニウム,ニッケル,銅
との合金等の高融点金属や活性金属の溶解・鋳造に好適
な溶解・鋳造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チタンないしその合金等の高融点且つ活
性の金属の溶解方法として、従来レビテーション溶解が
知られている。このレビテーション溶解は、例えば水冷
銅るつぼ内に原料金属を収容し、そしてるつぼを取り巻
くように配した高周波誘導加熱コイルによる誘導加熱に
よってこれを溶解するものである。
【0003】詳述すると、水冷銅るつぼ内に導電性の原
料金属を収容した状態で高周波誘導加熱コイルによる誘
導加熱作用を及ぼす。このとき溶解した金属はその表層
部に惹起される電流による磁界と、るつぼ壁部に発生す
る電流による磁界とが互いに逆位相となることから、そ
れらの間に生ずる反発力、即ちローレンツ斥力によって
るつぼ壁部から離れた状態となる。即ち金属溶湯がるつ
ぼ内壁面から離間し、浮遊化する。従ってかかるレビテ
ーション溶解によれば、るつぼよりも高融点金属を容易
に加熱溶融することができるし、るつぼ壁を通じての熱
のロスも少ない。
【0004】また溶湯には電磁撹拌力が作用するから各
成分を均一に撹拌・混合することができるし、化学的活
性の高いものでも溶解することができる。
【0005】従来、このレビテーション溶解を実施しつ
つ同時に同じレビテーション炉において溶解金属の凝固
体、即ち鋳造体を連続的に引き出す溶解・鋳造方法も知
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのレビ
テーション溶解・鋳造方法の場合、レビテーション炉内
部に原料金属を投入したとき、特にモリブデン等融点が
高く且つ比重の重い金属が溶湯底部に沈み込んで十分に
溶けきらず、一部未溶解のまま鋳造体内に混入した状態
で外部に取り出されてしまうといった不都合が経験され
た。これは、同じレビテーション炉を用いて原料金属を
加熱溶融させる溶解と冷却による凝固とを併せて行うこ
と、即ち相反する作用を併せて行うことによりもたらさ
れる問題と言える。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して請求
項1は金属の溶解・鋳造方法に係るもので、この溶解・
鋳造方法は、高周波誘導加熱コイルによる誘導加熱に基
づいて金属溶湯を浮遊化するレビテーション炉を上下に
配列設置し、上側のレビテーション炉を溶解炉として原
料金属を溶解する一方、下側のレビテーション炉を鋳造
炉となして該上側の溶解炉で得た溶湯を炉底より該下側
の鋳造炉に供給し、該下側の鋳造炉において該溶湯を連
続的に鋳造することを特徴とする。
【0008】請求項2は金属の溶解・鋳造装置に係るも
ので、この溶解・鋳造装置は、高周波誘導加熱コイルに
よる誘導加熱に基づいて金属溶湯を浮遊化するレビテー
ション炉をそれぞれ備えた上側の溶解装置と下側の鋳造
装置とを有し、該レビテーション炉は縦の電気的絶縁ス
リットにて周方向に分画された複数のセグメントを有す
る水冷銅るつぼと、該水冷銅るつぼを取り巻く高周波誘
導加熱コイルとを含んでおり、各レビテーション炉は溶
解金属の底部を凝固状態に保ちつつ溶湯を該凝固金属か
ら立ち上がる形態に保持するものであることを特徴とす
る。
【0009】請求項3の装置は、請求項2において、前
記溶解装置は、前記レビテーション炉の炉底部に出湯開
口と、該出湯開口を開閉可能な栓体とを有するととも
に、該栓体を開閉作動させる開閉装置を備えており、溶
解完了後に該栓体を該出湯開口から抜いて該炉底部の前
記凝固金属を溶解させて前記溶湯を出湯させ、その後に
該出湯開口を該栓体で閉塞するものとされていることを
特徴とする。
【0010】請求項4の装置は、請求項2,3の何れか
において、前記溶解装置は、前記レビテーション炉を密
閉状態に保ちつつ原料金属を炉内に供給可能な原料供給
装置を備えていることを特徴とする。
【0011】請求項5の装置は、請求項2,3,4の何
れかにおいて、前記鋳造装置におけるレビテーション炉
内面の横断面形状が、目的とする鋳片の横断面形状に対
応した形状とされていることを特徴とする。
【0012】請求項6の装置は、請求項2,3,4,5
の何れかにおいて、前記鋳造装置は、炉底部に溶湯凝固
の際に凝固金属との結合用の突起若しくは凹部を備えた
定盤を有し、該定盤の下降に伴って鋳造体の連続的取出
しが可能なものとされていることを特徴とする。
【0013】
【作用及び発明の効果】上記のように金属の溶解・鋳造
に際して投入した原料金属が一部未溶解のまま残ってし
まうことがあるのは、本質的に同じレビテーション炉を
用いて溶解と鋳造とを併せ行うことにより生ずる問題で
ある。
【0014】そこで本発明では、かかるレビテーション
炉を上下に配列設置し、そして上側のレビテーション炉
を溶解炉となして原料金属を溶解する一方、下側のレビ
テーション炉を鋳造炉となし、上側の溶解炉で得た溶湯
をその溶解炉より鋳造炉にて受け、これを連続的に鋳造
するようになしたもので(請求項1)、この方法の場
合、金属の溶解と鋳造とを上側のレビテーション炉と下
側のレビテーション炉とで役割分担させることができ、
従って本発明によれば、上側のレビテーション炉(溶解
炉)については十分な溶解機能を、また下側のレビテー
ション炉(鋳造炉)については十分な凝固・鋳造機能を
もたせることができる。
【0015】それ故本発明の方法によれば、モリブデン
等の高融点且つ比重の重い金属であってもこれを完全に
溶解することができ、そしてその完全溶解した溶湯を下
側のレビテーション炉に対して供給することができる。
そして下側のレビテーション炉(鋳造炉)は、十分な冷
却機能によって溶湯を良好に凝固し、鋳造することがで
きる。従って本発明によれば、金属の溶け残りによる欠
点のない良好な鋳造体を得ることができる。
【0016】本発明においては、金属の溶解・鋳造装置
を構成するに際して、レビテーション炉を含んだ溶解装
置と鋳造装置とを上下に配列設置し、そしてそのレビテ
ーション炉は、縦の電気的絶縁スリットにて周方向に分
画された複数のセグメントを有する水冷銅るつぼと、こ
れを取り巻く高周波誘導加熱コイルとを含むものとなす
ことができる。
【0017】また更にそのレビテーション炉は、溶解金
属の底部を凝固状態に保ちつつ溶湯を凝固金属から立ち
上がる形に保持するものとなすことができる(請求項
2)。この装置によれば、上記溶解・鋳造方法を好適に
実施することができる。
【0018】請求項3の装置は、上記溶解装置に、炉底
部の出湯開口とこれを開閉可能な栓体及びその栓体を開
閉作動させる開閉装置を具備させたもので、この装置に
よれば、溶解完了後において栓体を出湯開口から抜くこ
とで上側のレビテーション炉(溶解炉)内の溶湯を炉底
部の凝固金属を溶解させた上で下側のレビテーション炉
(鋳造炉)内に容易に出湯させることができる。またそ
の後において出湯開口を栓体にて閉塞することで引き続
き溶解を行うことができる。
【0019】請求項4の装置は、上記溶解炉を密閉状態
に保ちつつ原料金属を炉内に供給する原料供給装置を具
備させたもので、この装置によれば、雰囲気制御装置に
よって溶解炉内部を不活性ガス雰囲気或いは真空状態に
保持しつつ、容易に原料金属の供給を行うことができ
る。
【0020】請求項5の装置は、鋳造装置におけるレビ
テーション炉(鋳造炉)の内面形状(横断面形状)を目
的とする鋳造体の横断面形状に対応した形状となしたも
ので、この装置によれば、溶湯を鋳造炉から連続的に凝
固取出しすることで所望形状の鋳造体を得ることができ
る。
【0021】この場合においてその横断面形状は円,長
円,正方形,矩形,コーナーを面取りした或いは面取り
していないその他の多角形状とすることができるし、或
いはまた鉄道のレールの如き凹部をもった形状その他任
意の形状とすることができる。
【0022】請求項6の装置は、鋳造装置における炉底
部に突起若しくは凹部を備えた定盤を移動可能に配置し
たもので、この装置によれば、鋳造体をレビテーション
炉(鋳造炉)から円滑に引き抜くことができる。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1は本発明の溶解・鋳造装置の一例を示し
たもので、図中10は上側の溶解装置、12は下側の鋳
造装置であり、それぞれ溶解炉(レビテーション炉)1
4及び鋳造炉(レビテーション炉)16を備えている。
【0024】これら溶解炉14及び鋳造炉16は、それ
ぞれ水冷銅るつぼ18,20及びこれを取り巻くように
配された高周波誘導加熱コイル22,24を有してい
る。
【0025】ここで水冷銅るつぼ18,20は、銅製の
円弧形状の複数のセグメントを縦の電気的絶縁スリット
を介して周方向に円筒状に連結した形態のもので、各セ
グメントの内部に冷却用の水を通すための冷却水路26
がそれぞれ形成されている。
【0026】これら溶解炉14及び鋳造炉16において
は、高周波誘導加熱コイル22,24に高周波電流を流
すと、水冷銅るつぼ18,20の各セグメントに高周波
誘導加熱コイル22,24の電流にて生じる磁界を打ち
消す向きの誘導電流、即ちその磁界を打ち消す向きの磁
界を発生させるような電流が流れる。そして溶解炉14
においては、水冷銅るつぼ18内部に投入された原料金
属にも誘導電流が惹起され、原料金属が加熱溶解され
る。
【0027】このとき生じた金属溶湯28の表層部分に
惹起される電流は、水冷銅るつぼ18に生じる電流と向
きが逆であって発生する磁界が互いに逆位相となるた
め、溶湯28は水冷銅るつぼ18内壁面との反発力(ロ
ーレンツ斥力)によって内壁から離れた状態となる。即
ち水冷銅るつぼ18内部において浮遊状態に溶湯28が
保持される。但し溶解金属の底部は凝固状態となる。従
って溶湯28はその底部の凝固金属から立ち上がった形
となる。即ち厳密には溶解炉14はセミレビテーション
炉ということになる。
【0028】一方下側の鋳造炉16においても同様の加
熱作用を行うが、下側の鋳造炉16の場合には溶解作用
は行わず、専ら一定量の溶湯28を凝固金属、即ち鋳造
体30から浮遊状態に立ち上げるための加熱作用を行
う。
【0029】上記溶解装置10にあっては、溶解炉14
の底部32にテーパ形状の出湯開口34が設けられてお
り、この出湯開口34が、テーパ形状の栓体36にて閉
塞及び開放可能とされている。また更に炉内壁の、底部
32に続く部分には上広の抜き勾配38が設けられてお
り、更にその上側の部分にも上広の勾配40が設けられ
ている。
【0030】上記栓体36は、伝達部材42を介してこ
れを回転及び昇降駆動するアクチュエータ44に連結さ
れており、そのアクチュエータ44によって栓体36が
出湯開口34から下向きに抜き取られたうえ水平方向に
回転移動させられ、或いは出湯開口34を閉塞すべく出
湯開口34に対して上向きに嵌め込まれるようになって
いる。これら伝達部材42,アクチュエータ44は、栓
体36を開閉作動する開閉装置を構成している。
【0031】46は原料供給装置でボックス48を備え
ており、その内部に原料金属を収容可能とされている。
尚50はボックス48の開口を開閉するための蓋であ
る。ボックス48はスライドプレート52と一体に構成
されており、ボックス48がスライドプレート52とと
もにベース54上を図中左右方向にスライド可能とされ
ている。そしてボックス48が図1に示す位置から左向
きにスライドすることで、ボックス48内部に収容され
ている原料金属が溶解炉14内部に投入されるようにな
っている。
【0032】上記鋳造装置12における鋳造炉16は、
内面の横断面形状が求める鋳造体30の横断面形状と同
じ形状とされており、溶湯28を連続的に凝固させて下
方に引き抜くことで、求める形状の鋳造体30が得られ
る。
【0033】具体的には、この鋳造炉16の横断面形状
は円,長円,正方形,矩形,コーナーを面取りした或い
は面取りしていないその他の多角形状とすることができ
るし、或いはまた鉄道のレールの如き凹部を持った形状
その他任意の形状とするができる。また縦断面形状は上
下にストレートな形状若しくは穏やかなテーパ形状とな
すことができる。
【0034】この鋳造装置12においては、炉底に定盤
56が配置されており、バー58の下方への引抜きによ
って凝固金属、つまり鋳造体30が外部に連続的に取り
出されるようになっている。尚、定盤56の上面には雌
ねじ穴部(凹部)60が設けられており、溶湯28がこ
の雌ねじ穴部60内部に入り込んだ状態で凝固すること
で、定盤56と鋳造体30とが雌ねじ穴部60と雄ねじ
部62とでねじ結合された状態となり、定盤56を介し
て加えられる下方への引抜力が鋳造体30に対して良好
に伝達される。尚、取出し後においてはねじを外すこと
によって、定盤56と鋳造体30とを簡単に切り離すこ
とができる。
【0035】上記溶解装置10及び鋳造放置12にはそ
れぞれ冷却水路64を有する上下一対ずつの磁気のシー
ルド板66が備えられており、更に溶解装置10におけ
る下側のシールド板66と鋳造装置12における上側の
シールド板66との間には、溶解炉14内部と鋳造炉1
6内部との連通空間を外部と遮断する遮断壁68が設け
られている。
【0036】この遮断壁68には不活性ガスの供給口7
0が設けられており、この供給口70から供給された不
活性ガス(例えばアルゴンガス)の雰囲気の下で原料金
属の溶解及び鋳造が行われるようになっている。尚、溶
解装置10の上記ベース54にも不活性ガスの供給口7
2が設けられている。
【0037】次に本装置を用いた金属の溶解・鋳造方法
の例を以下に詳述する。本例の溶解・鋳造装置及び溶解
・鋳造方法は、高融点又は活性金属の溶解・鋳造に好適
である。例えばチタンないしチタンとジルコニウム,モ
リブデン,ニオブ,タンタル,タングステン,クロム,
バナジウム,アルミニウム,ニッケル,銅等との合金の
溶解・鋳造に好適である。
【0038】本例においては、溶解装置10においてボ
ックス48がスライドプレート52と一体に図中左向き
に移動することで、原料金属が溶解炉14の上端開口か
らその内部に投入される。投入された原料金属は高周波
誘導加熱コイル22による誘導加熱によって溶解され
る。そして溶解によって生じた溶湯28は、前述したよ
うに磁気的反発力によって底部の凝固金属から立ち上が
った形で且つ浮遊状態に保持される。そして溶解が完了
した時点で底部32の出湯開口34を閉塞していた栓体
36が下向きに抜き取られた上、水平方向に退避させら
れる。
【0039】栓体36が抜き取られると、栓体36を通
じての熱の伝達がなくなるため、底部の凝固金属が溶か
されて溶湯28が出湯開口34から出湯され、下側の鋳
造炉16の内部に供給される。そして出湯が完了したと
ころで栓体36が出湯開口34に対して下側から上向き
に嵌め込まれ、出湯開口34が閉塞される。
【0040】尚、栓体36を上向きに移動させて出湯開
口34に嵌め込む際、先の出湯時に溶湯28の一部が氷
柱状に垂れ下がった状態で凝固していると、その氷柱状
の凝固金属が邪魔となって栓体36を出湯開口34に上
手く嵌め入れることができない恐れがあるが、本例では
溶解炉14内壁の、底部32に続く部分に抜き勾配38
が設けられているため、溶解炉14の底部32に凝固状
態で残っている金属をその抜き勾配38の作用に基づい
て氷柱状の部分とともに円滑に上方に持ち上げることが
でき、従って栓体36を出湯開口34に支障なく嵌め入
れることができる。
【0041】そして鋳造炉16に供給された溶湯28
は、鋳造炉16において保持されている溶湯28と十分
に均一混合し、その状態で底部側から定盤56の引抜き
とともに連続的に凝固し、鋳造体30として外部に取り
出されて行く。
【0042】以上のように本例の場合、金属の溶解と鋳
造とを上側のレビテーション炉と下側のレビテーション
炉とで役割分担させることができ、従って本例によれば
上側の溶解炉14については十分な溶解機能を、また下
側の鋳造炉16については十分な凝固・鋳造機能をもた
せることができる。
【0043】それ故本例の方法によれば、モリブデン等
の高融点且つ比重の重い金属であってもこれを完全に溶
解することができ、そしてその完全溶解した溶湯28を
下側の鋳造炉16に供給することができる。そして下側
の鋳造炉16は溶湯28を良好に凝固し、鋳造すること
ができ、金属の溶け残りによる欠点のない良好な鋳造体
30を得ることができる。
【0044】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明では例えば上記アルゴンの
不活性ガス雰囲気に代えて真空中で溶解及び鋳造をなす
ようにすることもできる。その他本発明はその主旨を逸
脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である金属の溶解・鋳造装置
の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 溶解装置 12 鋳造装置 14 溶解炉(レビテーション炉) 16 鋳造炉(レビテーション炉) 18,20 水冷銅るつぼ 22,24 高周波誘導加熱コイル 28 溶湯 30 鋳造体 32 底部 34 出湯開口 36 栓体 42 伝達部材 44 アクチュエータ 46 原料供給装置 56 定盤 58 バー 60 雌ねじ穴部(凹部) 62 雄ねじ部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波誘導加熱コイルによる誘導加熱に
    基づいて金属溶湯を浮遊化するレビテーション炉を上下
    に配列設置し、上側のレビテーション炉を溶解炉として
    原料金属を溶解する一方、下側のレビテーション炉を鋳
    造炉となして該上側の溶解炉で得た溶湯を炉底より該下
    側の鋳造炉に供給し、該下側の鋳造炉において該溶湯を
    連続的に鋳造することを特徴とする金属の溶解・鋳造方
    法。
  2. 【請求項2】 高周波誘導加熱コイルによる誘導加熱に
    基づいて金属溶湯を浮遊化するレビテーション炉をそれ
    ぞれ備えた上側の溶解装置と下側の鋳造装置とを有し、
    該レビテーション炉は縦の電気的絶縁スリットにて周方
    向に分画された複数のセグメントを有する水冷銅るつぼ
    と、該水冷銅るつぼを取り巻く高周波誘導加熱コイルと
    を含んでおり、各レビテーション炉は溶解金属の底部を
    凝固状態に保ちつつ溶湯を該凝固金属から立ち上がる形
    態に保持するものであることを特徴とする金属の溶解・
    鋳造装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記溶解装置は、前
    記レビテーション炉の炉底部に出湯開口と、該出湯開口
    を開閉可能な栓体とを有するとともに、該栓体を開閉作
    動させる開閉装置を備えており、溶解完了後に該栓体を
    該出湯開口から抜いて該炉底部の前記凝固金属を溶解さ
    せて前記溶湯を出湯させ、その後に該出湯開口を該栓体
    で閉塞するものとされていることを特徴とする金属の溶
    解・鋳造装置。
  4. 【請求項4】 請求項2,3の何れかにおいて、前記溶
    解装置は、前記レビテーション炉を密閉状態に保ちつつ
    原料金属を炉内に供給可能な原料供給装置を備えている
    ことを特徴とする金属の溶解・鋳造装置。
  5. 【請求項5】 請求項2,3,4の何れかにおいて、前
    記鋳造装置におけるレビテーション炉内面の横断面形状
    が、目的とする鋳片の横断面形状に対応した形状とされ
    ていることを特徴とする金属の溶解・鋳造装置。
  6. 【請求項6】 請求項2,3,4,5の何れかにおい
    て、前記鋳造装置は、炉底部に溶湯凝固の際に凝固金属
    との結合用の突起若しくは凹部を備えた定盤を有し、該
    定盤の下降に伴って鋳造体の連続的取出しが可能なもの
    とされていることを特徴とする金属の溶解・鋳造装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125749A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd 灰溶融炉の出湯口開閉装置
JP2006153362A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Daido Steel Co Ltd 金属の溶解出湯装置及び鋳造装置
JP2012040590A (ja) * 2010-08-19 2012-03-01 Olympus Corp 遠心鋳造装置

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