JP2007154549A - 手摺の支柱取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期に渡って安定した取付強度を確保することができる手摺の支柱取付構造を提供する。
【解決手段】基礎1に支柱2を固定する手摺の支柱取付構造において、支柱2の内側に設けられ該支柱2の長さ方向に設けた螺合受部11と、支柱2の下部に配置され該支柱2の外側に張出す抜止め部15を有するベース14と、螺合受部11に螺合されベース14を支柱2の下部に固定するビス17と、支柱2を挿通する挿通孔22を有し抜止め部15に係合する取付体21と、この取付体21を基礎1に固定するアンカー31とを備える。螺合受部11にビス17を螺合して支柱2の下部にベース14を固定し、支柱2を挿通した取付体21を基礎1に固定することにより、ベース14の抜止め部15が基礎1に係合して抜止めされ、支柱2が基礎1に固定される。
【選択図】図1
【解決手段】基礎1に支柱2を固定する手摺の支柱取付構造において、支柱2の内側に設けられ該支柱2の長さ方向に設けた螺合受部11と、支柱2の下部に配置され該支柱2の外側に張出す抜止め部15を有するベース14と、螺合受部11に螺合されベース14を支柱2の下部に固定するビス17と、支柱2を挿通する挿通孔22を有し抜止め部15に係合する取付体21と、この取付体21を基礎1に固定するアンカー31とを備える。螺合受部11にビス17を螺合して支柱2の下部にベース14を固定し、支柱2を挿通した取付体21を基礎1に固定することにより、ベース14の抜止め部15が基礎1に係合して抜止めされ、支柱2が基礎1に固定される。
【選択図】図1
Description
本発明は、取付部に支柱を固定する手摺の支柱取付構造に関する。
一般に屋上や階段あるいはバルコニーなどにおいては落下防止用などとして手摺が備えられ、近年、これらの手摺は耐候性、成形容易性などの点を考慮してアルミニウム製のものが普及している。そして、この種の手摺は、コンクリートなどの基礎に適宜間隔をおいて植設した支柱に、上下一対のレールを架設し、その上下レール間に複数の桟あるいは化粧パネルを設けたものが一般的である。
例えば、従来の手摺の支柱取付構造として、支柱を保持するブラケットと、コンクリート躯体に設けられたアンカーとを備え、前記ブラケットを前記アンカーに固定してなる手摺支柱取付け装置において、前記ブラケットは、前記支柱を挿通する支柱挿通孔を形成したブラケット本体と、前記アンカーを挿通するアンカー挿通孔を形成した膨出部とを備え、前記ブラケットの側面には、複数の透孔を穿設し、支柱は透孔から支柱挿通孔に達する複数の雄ねじにてブラケットにねじ止めされている。
特開2005−48392号公報
上記特許文献1の手摺支柱では、ブラケットをアンカーにより取付部であるコンクリート躯体に固定し、前記ブラケットから支柱の側面に雄ねじをねじ込んで支柱を固定する構造であるから、ブラケットはアンカーによりコンクリート躯体に強固に固定されるものの、長期に渡って外力を受けることにより、支柱に捻じ込んだ雄ねじが緩んだり、ねじ孔が広がったりして、取付強度の低下を招く虞があり、また、支柱に加わる鉛直方向の力に対しては良好な強度を保持することができるものの、逆に支柱を引き抜くような力には、充分対抗できないという問題があった。
本発明は、このような問題を解決しようとするもので、長期に渡って安定した取付強度を確保することができる手摺の支柱取付構造を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、取付部に支柱を固定する手摺の支柱取付構造において、前記支柱の内側に設けられ該支柱の長さ方向に設けた螺合受部と、前記支柱の下部に配置され該支柱の外側に張出す抜止め部を有するベースと、前記螺合受部に螺合され前記ベースを前記支柱の下部に固定するビスと、前記支柱を挿通する挿通孔を有し前記抜止め部に係合する取付体と、この取付体を前記取付部に固定する取付体固定手段とを備えるものである。
また、請求項2の発明は、前記ベースを挿入するスペーサを備え、このスペーサを前記取付体と前記取付部との間に配置したものである。
また、請求項3の発明は、前記抜止め部の外側に屈曲部を設けたものである。
請求項1の発明によれば、螺合受部にビスを螺合して支柱の下部にベースを固定し、支柱を挿通した取付体を取付部に固定することにより、ベースの抜止め部が取付部に係合して抜止めされ、支柱が取付部に固定される。この場合、ビスを、支柱の長さ方向に設けた螺合受部に螺合したから、長期に渡って安定した螺合強度が得られ、支柱を安定して取付部に固定することができる。
また、支柱を引き抜く力に対しては、取付部に固定された取付体が、ベースの抜止め部に係合して支柱が抜止めされることにより、対抗することができる。
また、請求項2の発明によれば、取付体の下面と取付部の上面との間にスペーサを配置することにより、取付部に取付体を均一な力で押し付けて固定することができ、また、取付部の上面が傾斜している場合は、この傾斜に対応してスペーサの下面を斜めに形成することにより、斜めの取付部に支柱を垂直に取り付けることができる。
また、請求項3の発明によれば、屈曲部を設けることにより、支柱を引き抜く力に対して抜止め部が変形し難くなり、取付強度が向上する。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な手摺の支柱取付構造を採用することにより、従来にない手摺の取付構造が得られ、その手摺の支柱取付構造を夫々記述する。
以下、本発明の手摺の支柱取付構造を添付図面を参照して説明する。図1〜図5は、本発明の実施例1を示し、同図に示すように、1は取付部であるコンクリートなどの基礎であり、この基礎1の上面1Aに手摺の支柱2,2…を間隔をおいて植設し、前記支柱2,2の上端に上レール(図示せず)を架け渡するとともに、該上レールと平行に下レール3を前記支柱2,2…間に架け渡し、それら上,下レール3の間に複数の桟4を架け渡し、全体として梯子型のJ5を構成している。なお、これら手摺5を構成する支柱2,上レール,下レール3及び桟4は、アルミニウム合金の押出成形品である。
図1に示すように、アルミニウム合金の押出成形品からなる支柱2は、同一断面が長さ方向に連続し、略方形を成す断面形状をなし、その内周面には、一面にそれぞれ複数(2つ)の螺合受部11が各面で同一位置に並んで設けられ、この螺合受部11は、対をなす突条部12,12の間に形成された切欠き筒部13からなる。尚、支柱2の外周形状は、角形であり、この例ではほぼ正方形をなす。
前記支柱2の下端には、平板状のベース14が配置され、このベース14は前記支柱2の外形より大きく形成され、固定状態で前記支柱2の外側に張出す抜止め部15を有する。また、略方形をなす前記ベース14には、前記螺合受部11に対応して、透孔16が穿設され、これら透孔16を挿通したビス17を前記螺合受部11に螺着して、支柱2の下部にベース14を固定する。このように、支柱2の長さ方向に連続する略筒状の螺合受部11に、ベース14をビス17により固定するため、ベース14を支柱2に安定して取り付けることができる。また、この例では、断面方形の支柱2に対して、ベース14の四方に抜止め部15が設けられている。
前記ベース14の外側には、平板状のスペーサ18が設けられ、このスペーサ18には、前記ベース14を挿入配置する挿入孔19が穿設されている。この例では、挿入孔19はベース14と略同形であり、該挿入孔19にベース14が嵌合する。尚、前記ベース14とスペーサ18はアルミニウム合金やステンレス合金などからなり、それらベース14とスペーサ18は略同一厚さで、そのベース14の挿入孔16には、前記ビス17の頭部17Aを挿入する段付き孔16Aが形成されている。
前記支柱2には、平面略長孔形状の取付体21が外嵌し、この取付体21は前記ベース14に比べて厚く形成され、前記支柱2を挿通する挿通孔22を中央に有し、この挿通孔22より前記ベース14は大きく形成されており、この大きな部分が前記抜止め部15である。また、前記挿通孔22の両側に、固定手段たるアンカー31を挿通するアンカー挿通孔23,23が設けられ、このアンカー挿通孔23は基礎1の長さ方向に長い長孔状をなす。また、このアンカー挿通孔23に対応して、前記スペーサ18にはアンカー挿通孔20が穿設されている。このアンカー挿通孔20と前記アンカー挿通孔23は同一形状であり、また、スペーサ18と取付体21の平面外径形状も同一である。
前記アンカー31の下部は前記基礎1内に埋設固定され、その上部には、雄螺子部が形成され、アンカー31の上部にワッシャ32を挿通し、該上部にボルト33が螺合される。
次に、前記構成につき、その作用を説明すると、まず、基礎1にアンカー31を周知の方法により固定し、該基礎1上にアンカー31を突設する。そして、ビス17を透孔16に挿通し、該ビス17を螺合受部11に螺合することにより、複数のビス17により、支柱2の下部にベース14を固定する。この場合、押出成型された支柱2には、その全長に渡って、螺合受部11が形成されており、この螺合受部11にビス17を螺合することにより、ベース14を支柱に安定して固定することができる。そのベース14をスペーサ18の挿入孔19に挿入すると共に、取付体21の挿通孔22に支柱2を挿通し、それらスペーサ18と取付体21のアンカー挿通孔20,23に、アンカー31を挿通し、アンカー31にボルト33を螺合して締めることにより、基礎1と取付体21との間にスペーサ18を挟んだ状態で固定する。
このようにして取付体21を基礎1に固定すると、抜止め部15が基礎1の上面と取付体21の下面との間に挟まれ、上方へ抜止め状態となって、支柱2が基礎1に固定される。
このように本実施例では、請求項1に対応して、取付部たる基礎1に支柱2を固定する手摺の支柱取付構造において、支柱2の内側に設けられ該支柱2の長さ方向に設けた螺合受部11と、支柱2の下部に配置され該支柱2の外側に張出す抜止め部15を有するベース14と、螺合受部11に螺合されベース14を支柱2の下部に固定するビス17と、支柱2を挿通する挿通孔22を有し抜止め部15に係合する取付体21と、この取付体21を基礎1に固定する取付体固定手段たるアンカー31とを備えるから、螺合受部11にビス17を螺合して支柱2の下部にベース14を固定し、支柱2を挿通した取付体21を基礎1に固定することにより、ベース14の抜止め部15が基礎1に係合して抜止めされ、支柱2が基礎1に固定される。この場合、ビス17を、支柱2の長さ方向に設けた螺合受部11に螺合したから、長期に渡って安定した螺合強度が得られ、支柱2を安定して基礎1に固定することができる。また、支柱2を引き抜く力に対しては、基礎1に固定された取付体21が、ベース14の抜止め部15に係合して支柱2が抜止めされることにより、対抗することができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、ベース14を挿入するスペーサ18を備え、このスペーサ18を取付体21と基礎1との間に配置したから、取付体21の下面と基礎1の上面との間にスペーサ18を配置することにより、基礎1に取付体21を均一な力で押し付けて固定することができ、また、基礎1の上面1Aが傾斜している場合は、この傾斜に対応してスペーサ18の下面を斜めに形成することにより、斜めの基礎1の上面に支柱2を垂直に取り付けることができる。
図6は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、基礎1の上面1Aが斜めに形成されており、この上面1Aの傾斜に対応してスペーサ18の下面を斜めに形成しており、このようにスペーサ18の厚さを調整することにより、上面1Aが斜めの基礎1に支柱1を垂直に取り付けることができる。また、この例では、段付き孔19Aを設けずに、ベース14の下面にビス17の頭部17Aを出しており、ベース14の加工が簡易となり、各実施例において、段付き孔19Aのあるベース14とないベース14とを適宜選定できる。
図7〜図8は、本発明の実施例3を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、同図に示すように、この例の取付体21Aは、挿通孔22箇所が平面略正方形形状をなし、その両側にアンカー挿通孔23箇所が平面略長方形形状に形成され、また、スペーサ18の外形形状も取付体21Aと同一に形成されており、実施例1に比べて取付体21Aが角張った印象を与えると共に、アンカー挿通孔23箇所が細くなった分だけ、実施例1に比べて、取付体21Aを軽量化できる。
図9〜図10は、本発明の実施例4を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、同図に示すように、この例では、支柱2Aが断面円形をなし、これに対応して、取付体21Bの挿通孔22とベース14Aを円形に形成し、また、前記挿通孔22よりベース14Aを大きく形成し、該ベース14Aの周囲の前記挿通孔22より大きな部分により抜止め部15を構成している。また、スペーサ18の外形形状も取付体21Bと同一に形成されている。
図11〜図12は、本発明の実施例5を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、同図に示すように、この例では、実施例4と同様に、支柱2Aが断面円形をなし、この例の取付体21Cは、挿通孔22箇所が平面略六角形形状をなし、その両側にアンカー挿通孔23箇所の角部が面取りされた形状をなしている。
図13〜図15は、本発明の実施例6を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、同図に示すように、この例では、スペーサ18を用いずに、取付体21を基礎1の上面1Aに固定し、ベース14Bの手摺の幅方向両側に抜止め部15を設け、この抜止め部15の外側には取付体21の外面に係合する屈曲部41を形成し、また、取付体21の下面には、ベース14Bを挿入する凹部42が設けられ、この凹部42はベース14Bの厚さに対応した高さを有し、前記挿通孔22と取付体21の外側とを連通する。
そして、支柱2の下部にビス17によりベース14Bを固定し、ベース14Bの両側を凹部42,42内に配置すると共に、屈曲部41を取付体21の外面に係止し、支柱2に挿通した取付体21を基礎1の上面1Aに固定することにより、支柱2を基礎1に取り付けることができる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、このように本実施例では、請求項3に対応して、抜止め部15の外側に屈曲部42を設けたから、支柱2を引き抜く力に対して抜止め部15が変形し難くなり、取付強度の向上を図ることができる。
図16〜図17は、本発明の実施例7を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、スペーサを用いておらず、前記取付体21Aは、挿通孔22の下部に、前記ベース14の抜止め部15を挿入する段差部51を形成し、この段差部51のが抜止め部15を押えて係合しており、このようにスペーサを用いることなく、支柱2を固定することができ、請求項1及び3に対応して、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、取付体の固定にアンカーを2本用いたが、1本でもよい。また、抜止め部の形状は適宜選定可能である。
1 基礎(取付部)
1A 上面
2,2A 支柱
6 手摺
11 螺合受部
14,14A,14B ベース
15 抜止め部
17 ビス
18 スペーサ
19 挿入孔
21,21A,21B 取付体
22 挿通孔
31 アンカー(取付体固定手段)
21A 取付体
41 屈曲部
1A 上面
2,2A 支柱
6 手摺
11 螺合受部
14,14A,14B ベース
15 抜止め部
17 ビス
18 スペーサ
19 挿入孔
21,21A,21B 取付体
22 挿通孔
31 アンカー(取付体固定手段)
21A 取付体
41 屈曲部
Claims (3)
- 取付部に支柱を固定する手摺の支柱取付構造において、前記支柱の内側に設けられ該支柱の長さ方向に設けた螺合受部と、前記支柱の下部に配置され該支柱の外側に張出す抜止め部を有するベースと、前記螺合受部に螺合され前記ベースを前記支柱の下部に固定するビスと、前記支柱を挿通する挿通孔を有し前記抜止め部に係合する取付体と、この取付体を前記取付部に固定する取付体固定手段とを備えることを特徴とする手摺の支柱取付構造。
- 前記ベースを挿入するスペーサを備え、このスペーサを前記取付体と前記取付部との間に配置したことを特徴とする請求項1記載の手摺の支柱取付構造。
- 前記抜止め部の外側に屈曲部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の手摺の支柱取付構造。
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JP2005352673A JP2007154549A (ja) | 2005-12-06 | 2005-12-06 | 手摺の支柱取付構造 |
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JPH0334431Y2 (ja) * | 1984-03-19 | 1991-07-22 | ||
JPH0552057U (ja) * | 1991-12-24 | 1993-07-09 | 文化シヤッター株式会社 | バルコニー手摺柱根付装置 |
JP2003321913A (ja) * | 2002-05-07 | 2003-11-14 | San Rail:Kk | 手摺りの改修方法と新しい手摺りの取付装置 |
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2005
- 2005-12-06 JP JP2005352673A patent/JP2007154549A/ja active Pending
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