JP2007152996A - 車両の運動制御装置の異常判定装置 - Google Patents

車両の運動制御装置の異常判定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の運動制御のための各種アクチュエータが搭載された制御ユニットを含む車両の運動制御装置に係わる異常が発生しているか否かを効果的に判定すること。
【解決手段】この異常判定装置は、HU(ハイドロリックユニット)とECUとが一体化されてなる統合ユニットに車両挙動センサ(ヨーレイトセンサ等)が一体的に配設された運動制御装置に適用される。この異常判定装置では、HUのプライマリーチェックのためにHUに搭載されたモータ、電磁弁等の各種アクチュエータを予め決められたパターンで作動させた場合において車両挙動センサの出力(ヨーレイトセンサ出力Yrfilpc等)に現れる振動ノイズのパターンが取得される。この振動ノイズのパターンが予め決められた正常パターンの範囲内にない場合、振動ノイズのパターンの異常態様に応じて、車両挙動センサの異常、HU内のアクチュエータの作動異常等が発生していると判定される。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両の運動を制御するためのアクチュエータを搭載した制御ユニットと、制御ユニットに一体的に配設されて車両の挙動を表す信号を出力する車両挙動センサとを備えた車両の運動制御装置に適用され、運動制御装置に係わる異常が発生しているか否かを判定する運動制御装置の異常判定装置に関する。
従来より、車両の液圧制動力を制御して車両の運動(姿勢)を制御する車両の運動制御装置が広く知られている。一般に、係る運動制御装置は、車両の液圧制動力を制御するための種々のアクチュエータ(モータ、電磁弁等)を搭載した制御ユニット(ハイドロリックユニット(HU))と、前記車両の挙動を表す信号を出力する車両挙動センサ(ヨーレイトセンサ等)と、車両挙動センサの出力に基づいて上記アクチュエータを制御するための電子制御装置(ECU)とを含んで構成されている。
近年、係る運動制御装置全体の省スペース化、製造コストの低減等を達成するため、ハイドロリックユニットとECUとが一体化されてなる統合ユニットに、車両挙動センサを内蔵する技術が開発されてきている(例えば、下記特許文献1を参照)。
特表2004−506572号公報
上記統合ユニット(具体的には、ハイドロリックユニットとECU)には、それ自身に搭載されている上記アクチュエータの作動により振動が発生する。従って、車両挙動センサが統合ユニットに内蔵されると(即ち、車両挙動センサがハイドロリックユニットとECUに一体的に配設されると)、上記振動が車両挙動センサに直接伝達され得る。
この結果、車両挙動センサの出力に振動ノイズが大きく重畳され得ることで車両の運動制御が適切に実行され得なくなる可能性がある。このため、上記文献に記載のように、一般に、係る統合ユニット(従って、ハイドロリックユニットとECU)は、車両の車体(ボディ)にブラケット、マウント等からなる弾性構造体を介して固定されるようになっている。これにより、車両挙動センサに伝達される振動が減衰されて、車両挙動センサの出力に重畳される振動ノイズが低減され得るようになっている。
ところで、ハイドロリックユニットにおいては、一般に、エンジンの始動直後(従って、上記統合ユニットへの電力供給の開始直後)における所定のタイミングにて、ハイドロリックユニット内に搭載された上記アクチュエータを予め決められたパターンで作動させることで、装置の故障点検(具体的には、断線、ショート等についての点検。所謂プライマリーチェック(以下、「PC」とも称呼する。))が行われるようになっている。
係るプライマリーチェックに伴ってアクチュエータが作動させられている間においても、車両挙動センサに上記アクチュエータの作動に伴う振動が不可避的に伝達されて、車両挙動センサの出力に振動ノイズが現れる。本発明者は、係る車両挙動センサの出力に現れる振動ノイズを積極的に利用して、上記運動制御装置に係わる異常を検出する手法を見出した。
即ち、本発明の目的は、プライマリーチェック時等、車両の運動制御装置の制御ユニット(ハイドロリックユニット等)に搭載されたアクチュエータを予め決められたパターンで作動させた場合において制御ユニットに一体的に配設された車両挙動センサの出力に現れる振動ノイズを利用して、運動制御装置に係わる異常が発生しているか否かを効果的に判定し得る車両の運動制御装置の異常判定装置を提供することにある。
本発明に係る車両の運動制御装置の異常判定装置は、車両の車体に弾性構造体(ブラケット、マウント等)を介して取り付けられていて車両の運動((液圧)制動力等)を制御するためのアクチュエータ(モータ,電磁弁等)を搭載した制御ユニットと、前記制御ユニットに一体的に配設された前記車両挙動センサ(ヨーレイトセンサ等)と、前記車両挙動センサの出力に基づいて前記アクチュエータを制御する制御手段とを備えた車両の運動制御装置に適用される。
本発明に係る車両の運動制御装置の異常判定装置の特徴は、前記アクチュエータを予め決められたパターンで作動させている間における前記車両挙動センサの出力の変動パターンが予め決められた正常パターンの範囲内にあるか否かに基づいて、前記運動制御装置に係わる異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段を備えたことにある。
運動制御装置に係わる異常が発生していない場合、制御ユニットに搭載されたアクチュエータを予め決められたパターンで作動させた場合における車両挙動センサの出力の変動パターン(振動ノイズのパターン)は、アクチュエータの作動に対応する周波数とゲインを有する或るパターンの範囲内で再現され得る。係るパターンの範囲は、実験等を通して予め取得することができる。
従って、上記パターンの範囲を正常パターンの範囲として扱うことで、車両挙動センサの出力の変動パターンが上記正常パターンの範囲内にある場合に運動制御装置に係わる異常が発生していないと判定され得、車両挙動センサの出力の変動パターンが上記正常パターンの範囲内にない場合に運動制御装置に係わる異常が発生していると判定することができる。
上記構成は、係る知見に基づくものである。これによれば、係る車両挙動センサの振動ノイズを積極的に利用して、運動制御装置に係わる異常を効果的に検出することができる。
この場合、前記異常判定手段は、前記運動制御装置への電力供給の開始直後(例えば、イグニッションONの直後)における所定のタイミング(例えば、プライマリーチェック時)にて、前記アクチュエータを前記予め決められたパターンで作動させて前記異常判定を行うように構成されることが好適である。換言すれば、前記異常判定は、プライマリーチェックのために前記アクチュエータが前記予め決められたパターンで作動させられている間における前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて行なわれることが好適である。これによれば、運動制御装置に係わる異常が早期に発見され得、この結果、運動制御装置に係わる異常を解消するための処置を早期に開始ことができる。なお、前記所定のタイミングは、車両の走行開始前であっても、車両の発進直後であってもよい。
前記異常判定手段は、上記運動制御装置に係わる異常として、例えば、前記車両挙動センサの異常が発生しているか否か、前記アクチュエータの作動異常が発生しているか否か、前記制御ユニットの搭載に係わる異常が発生しているか否かを判定するように構成される。前記制御ユニットの搭載に係わる異常には、制御ユニットに接続される液圧配管の接続異常等が含まれる。
前記制御ユニットが、複数の前記車両挙動センサを搭載している場合において前記複数の車両挙動センサの一部についてのみその出力の変動パターンが前記正常パターンの範囲内にない場合、前記異常判定手段は、前記一部の車両挙動センサの異常が発生していると判定するように構成されることが好適である。
複数の車両挙動センサの一部についてのみその出力の変動パターンが前記正常パターンの範囲内にない場合、残りの車両挙動センサの出力の変動パターンが前記正常パターンの範囲内にある。ここで、複数の車両挙動センサの少なくとも1つについてその出力の変動パターンが正常パターンの範囲内にあることは、車両挙動センサ以外に関する運動制御装置に係わる異常(例えば、上記アクチュエータの作動異常等)が発生していないことを意味すると考えられる。
従って、この場合、上記一部の車両挙動センサの異常が発生していると考えることができる。上記構成は係る知見に基づくものである。これによれば、制御ユニットが、複数の車両挙動センサを搭載している場合において車両挙動センサの異常を効果的に検出することができる。
また、前記制御ユニットが、複数の前記車両挙動センサを搭載している場合において前記複数の車両挙動センサの全てについてその出力の変動パターンが前記正常パターンの範囲内にない場合、前記異常判定手段は、前記複数の車両挙動センサ以外の前記運動制御装置に係わる異常が発生していると判定するように構成されることが好適である。
一般に、複数の前記車両挙動センサに同時に異常が発生することは稀である。従って、この場合、複数の車両挙動センサ以外の運動制御装置に係わる異常(例えば、上記アクチュエータの作動異常等)が発生したことに起因して、複数の車両挙動センサの全てについてその出力の変動パターンが正常パターンの範囲内から逸脱したものと考えることができる。上記構成は係る知見に基づくものである。これによれば、制御ユニットが、複数の前記車両挙動センサを搭載している場合において複数の車両挙動センサ以外の運動制御装置に係わる異常(例えば、上記アクチュエータの作動異常等)を効果的に検出することができる。
上記本発明に係る異常判定装置において、前記異常判定手段は、前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて取得された前記アクチュエータの作動に対応する周波数が特定の周波数範囲内にない場合、及び/又は、前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて取得された前記アクチュエータの作動に対応する周波数の成分のゲインが特定のゲイン範囲内にない場合、前記運動制御装置に係わる異常が発生していると判定するように構成されることが好適である。
上述したように、運動制御装置に係わる異常が発生していない場合、アクチュエータが予め決められたパターンで作動させられている間における車両挙動センサの出力の振動ノイズのパターン(従って、変動パターン)は、アクチュエータの作動に対応する周波数とゲインを有するパターンとなる。即ち、上記正常パターンの範囲として、アクチュエータの作動に対応する周波数の範囲(特定の周波数範囲)、及び、アクチュエータの作動に対応する周波数の成分のゲインの範囲(特定のゲイン範囲)を、実験等を通して容易に設定することができる。
上記構成は係る知見に基づくものである。これによれば、車両挙動センサの出力の変動パターンが正常パターンの範囲内にあるか否かを簡易な手法により容易に判定することができる。
また、前記異常判定手段は、前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて今回取得された前記アクチュエータの作動に対応する周波数に基づいて次回の異常判定に使用される前記特定の周波数範囲を補正するように、及び/又は、前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて今回取得された前記アクチュエータの作動に対応する周波数の成分のゲインに基づいて前記次回の異常判定に使用される前記特定のゲイン範囲を補正するように構成されることが好適である。
この場合、次回の異常判定に使用される前記特定の周波数範囲の中心値を今回取得されたアクチュエータの作動に対応する周波数と等しい値に設定することが好ましい。同様に、次回の異常判定に使用される前記特定のゲイン範囲の中心値を今回取得されたアクチュエータの作動に対応する周波数の成分のゲインと等しい値に設定することが好ましい。
アクチュエータを作動させた場合における制御ユニットの振動における周波数、及びゲインは、制御ユニットと車体との間に介在する弾性構造体の弾性特性(外力に対する変形量の特性。弾性係数。)に大きく依存する。即ち、アクチュエータを作動させた場合における車両挙動センサの出力の変動パターンにおける周波数、及びゲインも弾性構造体の弾性特性に大きく依存する。
一方、弾性構造体を構成する弾性部材(例えば、ゴム等)は時間の経過とともに劣化していくから、弾性構造体の弾性特性も時間の経過とともに変化していく。この結果、アクチュエータを作動させた場合における車両挙動センサの出力の変動パターンにおける周波数、及びゲインも時間の経過とともに変化していく。
従って、上記のように構成すれば、時間の経過にかかわらず、上記特定の周波数範囲、及び/又は上記特定のゲイン範囲(従って、上記正常パターンの範囲)を適切に設定することができる。この結果、時間の経過にかかわらず、運動制御装置の異常判定を適切に行うことができる。
また、この場合、前記異常判定手段は、前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて取得された前記アクチュエータの作動に対応する周波数の対応する初期値からの偏移量、及び/又は、同周波数の成分のゲインの対応する初期値からの偏移量が基準値を超えた場合、前記弾性構造体の異常(劣化)が発生していると判定するように構成されることが好適である。
上述のように、車両挙動センサの出力の変動パターンにおける周波数、及びゲインは、弾性構造体の劣化の進行に応じて変化していく。換言すれば、係る周波数、及びゲインの初期値からの偏移量が基準値を超えた場合、弾性構造体が劣化したと判定することができる。上記構成は係る知見に基づくものである。これによれば、簡易な手法で弾性構造体の異常(劣化)を確実に検出することができる。
上記発明に係る異常判定装置においては、前記異常判定手段は、前記車両挙動センサの出力における前記アクチュエータの作動に対応する周波数帯域のみを通過させるフィルタ(異常判定用フィルタ)を備えていて、前記異常判定に際し、前記車両挙動センサの出力の変動パターンに代えて、前記車両挙動センサの出力に対して前記異常判定用フィルタによるフィルタ処理を施した値の変動パターンを使用するように構成されることが好適である。
これによれば、異常判定に使用される上記「フィルタ処理を施した値の変動パターン」において、異常判定に不要な「アクチュエータの作動に対応する周波数帯域以外の周波数成分」が除去され得、異常判定に必要な「アクチュエータの作動に対応する周波数帯域の成分」のみが残存し得る。従って、異常判定に不要な周波数成分の存在に起因して異常判定において誤判定がなされることが防止され得る。
ところで、一般に、車両挙動センサの出力に基づいて車両の運動制御を行う場合、同制御の誤作動の防止等のため、車両挙動センサの出力における車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域のみを通過させるフィルタ(基本フィルタ(一般には、ローパスフィルタ))を準備し、前記車両挙動センサの出力に対して前記基本フィルタによるフィルタ処理を施した値(以下、「基本フィルタ処理後センサ出力」と称呼する。)に基づいてアクチュエータを制御する場合が多い。
この場合、前記異常判定手段は、前記アクチュエータを前記予め決められたパターンで作動させている間における上記基本フィルタ処理後センサ出力の変動パターンに基づいて、前記基本フィルタの機能に異常が発生しているか否かを判定するように構成されることができる。
一般に、車両の運動制御に使用されるべき車両挙動に関する周波数帯域は、上記アクチュエータの作動に対応する周波数帯域に比して十分に低い。換言すれば、上記アクチュエータの作動に対応する周波数帯域の成分は基本フィルタにより除去される。従って、アクチュエータを予め決められたパターンで作動させている間における上記基本フィルタ処理後センサ出力は、車両が静止している場合に対応する値(例えば、「0」)にほぼ維持され得る。
上記構成は係る知見に基づくものである。即ち、例えば、アクチュエータを予め決められたパターンで作動させている間において、上記基本フィルタ処理後センサ出力が車両の静止に対応する値にほぼ維持されている場合に基本フィルタの機能に異常が発生していないと判定され得、上記基本フィルタ処理後センサ出力が車両の静止に対応する値にほぼ維持されていない場合に基本フィルタの機能に異常が発生していると判定することができる。
この場合、前記制御手段は、前記異常判定手段により取得された前記車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて前記基本フィルタにおける前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域を補正するように構成されると好適である。
これによれば、例えば、前記異常判定手段により取得された車両挙動センサの出力の変動パターンに基づいて前記制御ユニットの共振周波数を求め、前記求めた共振周波数が属さないように前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域を補正することができる。これにより、車両走行中における制御ユニットの共振の発生に起因して車両の運動制御の誤作動が発生することを確実に防止することができる。
以下、本発明による車両の運動制御装置の異常判定装置を含んだ車両の運動制御装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る運動制御装置10を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は、前輪駆動方式の車両である。
この運動制御装置10は、駆動力を発生するとともに同駆動力を駆動輪FL,FRにそれぞれ伝達する駆動力伝達機構部20と、車輪に運転者によるブレーキ操作に応じたブレーキ液圧を発生するブレーキ液圧発生部30と、制御ユニット40(ハイドロリックユニット。以下、単に「HU40」と称呼する。)と電子制御装置50(以下、単に「ECU50」と称呼する。)とが一体化されてなる統合ユニットIUと、を含んで構成されている。
この統合ユニットIUは、図2に模式的に示したように、弾性部材(例えば、金属等)からなるブラケットBRと、弾性部材(例えば、ゴム等)からなるマウントMとを介して車両の車体に固定されている。換言すれば、統合ユニットIUは、ブラケットBRとマウントMTからなる弾性構造体を介して車体に固定されている。
再び、図1を参照すると、駆動力伝達機構部20は、駆動力を発生するエンジン21と、同エンジン21の吸気管21a内に配置されるとともに吸気通路の開口断面積を可変とするスロットル弁THの開度を制御するスロットル弁アクチュエータ22と、エンジン21の図示しない吸気ポート近傍に燃料を噴射するインジェクタを含む燃料噴射装置23を備える。
また、駆動力伝達機構部20は、エンジン21の出力軸に入力軸が接続された変速機24と、変速機24の出力軸と連結されエンジン21の駆動力を適宜分配して前輪FL,FRにそれぞれ伝達する前輪側ディファレンシャル25とを含んで構成されている。
ブレーキ液圧発生部30は、その概略構成を表す図3に示すように、ブレーキペダルBPの作動により応動するバキュームブースタVBと、同バキュームブースタVBに連結されたマスタシリンダMCとから構成されている。バキュームブースタVBは、エンジン21の吸気管内の空気圧力(負圧)を利用してブレーキペダルBPの操作力を所定の割合で助勢し同助勢された操作力をマスタシリンダMCに伝達するようになっている。
マスタシリンダMCは、第1ポート、及び第2ポートからなる2系統の出力ポートを有していて、リザーバRSからのブレーキ液の供給を受けて、前記助勢された操作力に応じた第1マスタシリンダ圧Pmを第1ポートから発生するようになっているとともに、同第1マスタシリンダ圧Pmと略同一の液圧である前記助勢された操作力に応じた第2マスタシリンダ圧Pmを第2ポートから発生するようになっている。
これらマスタシリンダMC及びバキュームブースタVBの構成及び作動は周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。このようにして、マスタシリンダMC及びバキュームブースタVBは、ブレーキペダルBPの操作力に応じた第1マスタシリンダ圧Pm及び第2マスタシリンダ圧Pmをそれぞれ発生するようになっている。
HU40は、その概略構成を表す図3に示すように、車輪RR,FL,FR,RLにそれぞれ配置されたホイールシリンダWrr,Wfl,Wfr,Wrlに供給するブレーキ液圧をそれぞれ調整可能なRRブレーキ液圧調整部41,FLブレーキ液圧調整部42,FRブレーキ液圧調整部43,RLブレーキ液圧調整部44と、還流ブレーキ液供給部45とを含んで構成されている。
上記マスタシリンダMCの第1ポートは、車輪RR,FLに係わる系統に属し、同第1ポートと、RRブレーキ液圧調整部41及びFLブレーキ液圧調整部42の上流部との間には、常開電磁開閉弁PC1が介装されている。同様に、マスタシリンダMCの第2ポートは、車輪FR,RLに係わる系統に属し、同第2ポートと、FRブレーキ液圧調整部43及びRLブレーキ液圧調整部44の上流部との間には、常開電磁開閉弁PC2が介装されている。
RRブレーキ液圧調整部41は、2ポート2位置切換型の常開電磁開閉弁である増圧弁PUrrと、2ポート2位置切換型の常閉電磁開閉弁である減圧弁PDrrとから構成されている。増圧弁PUrrは、RRブレーキ液圧調整部41の上流部とホイールシリンダWrrとを連通、或いは遮断できるようになっている。減圧弁PDrrは、ホイールシリンダWrrとリザーバRS1とを連通、或いは遮断できるようになっている。この結果、増圧弁PUrr、及び減圧弁PDrrを制御することでホイールシリンダWrr内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧Pwrr)が増圧・保持・減圧され得るようになっている。
加えて、増圧弁PUrrにはブレーキ液のホイールシリンダWrr側からRRブレーキ液圧調整部41の上流部への一方向の流れのみを許容するチェック弁CV1が並列に配設されていて、これにより、操作されているブレーキペダルBPが開放されたときホイールシリンダ圧Pwrrが迅速に減圧されるようになっている。
同様に、FLブレーキ液圧調整部42,FRブレーキ液圧調整部43、RLブレーキ液圧調整部44は、それぞれ、増圧弁PUfl及び減圧弁PDfl,増圧弁PUfr及び減圧弁PDfr,増圧弁PUrl及び減圧弁PDrlから構成されていて、これらの増圧弁及び減圧弁が制御されることにより、ホイールシリンダWfl,ホイールシリンダWfr及びホイールシリンダWrl内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧Pwfl,Pwfr,Pwrl)をそれぞれ増圧、保持、減圧できるようになっている。また、増圧弁PUfl,PUfr及びPUrlの各々にも、上記チェック弁CV1と同様の機能を達成し得るチェック弁CV2,CV3及びCV4がそれぞれ並列に配設されている。
加えて、常開電磁開閉弁PC1には、ブレーキ液の、マスタシリンダMCの第1ポートから、RRブレーキ液圧調整部41及びFLブレーキ液圧調整部42の上流部への一方向の流れのみを許容するチェック弁CV5が並列に配設されている。これにより、常開電磁開閉弁PC1が閉状態にある場合であっても、ブレーキペダルBPの操作により第1マスタシリンダ圧PmがRRブレーキ液圧調整部41及びFLブレーキ液圧調整部42の上流部の圧力よりも高い圧力になったとき、ブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧(即ち、第1マスタシリンダ圧Pm)そのものがホイールシリンダWrr,Wflに供給され得るようになっている。また、常開電磁開閉弁PC2にも、上記チェック弁CV5と同様の機能を達成し得るチェック弁CV6が並列に配設されている。
還流ブレーキ液供給部45は、直流モータMTと、同モータMTにより同時に駆動される2つの液圧ポンプ(ギヤポンプ)HP1,HP2と、常閉電磁開閉弁PC3,PC4とを含んでいる。常閉電磁開閉弁PC3は、マスタシリンダMCの第1ポートとリザーバRS1との間に介装され、常閉電磁開閉弁PC4は、マスタシリンダMCの第2ポートとリザーバRS2との間に介装されている。
液圧ポンプHP1は、減圧弁PDrr,PDflから還流されてきたリザーバRS1内のブレーキ液、或いは、常閉電磁開閉弁PC3が開状態にある場合においてマスタシリンダMCの第1ポートからのブレーキ液をチェック弁CV7を介して汲み上げ、同汲み上げたブレーキ液をチェック弁CV8を介してRRブレーキ液圧調整部41及びFLブレーキ液圧調整部42の上流部に供給するようになっている。
同様に、液圧ポンプHP2は、減圧弁PDfr,PDrlから還流されてきたリザーバRS2内のブレーキ液、或いは、常閉電磁開閉弁PC4が開状態にある場合においてマスタシリンダMCの第2ポートからのブレーキ液をチェック弁CV9を介して汲み上げ、同汲み上げたブレーキ液をチェック弁CV10を介してFRブレーキ液圧調整部43及びRLブレーキ液圧調整部44の上流部に供給するようになっている。
以上、説明した構成により、HU40には、マスタシリンダMCの第1、第2ポートに接続するための2本の配管、並びに、ホイールシリンダW**に接続するための4本の配管(即ち、合計6本の配管)が接続されている。HU40は、右後輪RRと左前輪FLとに係わる系統と、左後輪RLと右前輪FRとに係わる系統の2系統の液圧回路から構成されている。HU40は、全ての電磁弁が非励磁状態にあるときブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧(即ち、マスタシリンダ圧Pm)をホイールシリンダW**にそれぞれ供給できるようになっている。
なお、各種変数等の末尾に付された「**」は、同各種変数等が各車輪FR等のいずれに関するものであるかを示すために同各種変数等の末尾に付される「fl」,「fr」等の包括表記であって、例えば、ホイールシリンダW**は、左前輪用ホイールシリンダWfl,
右前輪用ホイールシリンダWfr, 左後輪用ホイールシリンダWrl, 右後輪用ホイールシリンダWrrを包括的に示している。
他方、この状態において、常開電磁開閉弁PC1,PC2を励磁して閉状態に、常閉電磁開閉弁PC3,PC4を励磁して開状態に制御するとともに、モータMT(従って、液圧ポンプHP1,HP2)を駆動することで、HU40は、マスタシリンダ圧Pmよりも高いブレーキ液圧をホイールシリンダW**にそれぞれ供給できるようになっている。
加えて、HU40は、増圧弁PU**、及び減圧弁PD**を制御することでホイールシリンダ圧Pw**を個別に調整できるようになっている。即ち、HU40は、運転者によるブレーキペダルBPの操作にかかわらず、各車輪に付与される制動力を車輪毎に個別に調整できるようになっている。
再び、図1を参照すると、ECU50は、互いにバスで接続されたCPU51、CPU51が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM52、CPU51が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM53、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM54、及びADコンバータを含むインターフェース55等からなるマイクロコンピュータである。
インターフェース55は、統合ユニットIUと別体の車輪速度センサ61**、アクセル開度センサ62、及びステアリング角度センサ63と、所定のハーネス、コネクタ等を介してCAN通信可能に接続されている。また、インターフェース55は、統合ユニットIUに内蔵されたヨーレイトセンサ64、前後加速度センサ65、及び横加速度センサ66とハーネス、コネクタ等を用いることなく電気的に直接接続されている。加えて、インターフェース55は、警告ランプ67とも接続されている。
ここで、ヨーレイトセンサ64、前後加速度センサ65、及び横加速度センサ66は、車両挙動センサに相当する。即ち、車両挙動センサとしては、一般に、ヨーレイトセンサ、ロールレイトセンサ、ピッチレイトセンサ、前後加速度センサ、横加速度センサ、上下加速度センサの6つが考えられるところ、本例は、それらの代表としてヨーレイトセンサ64、前後加速度センサ65、及び横加速度センサ66が使用された例である。
ヨーレイトセンサ64は、車両のヨーレイトを検出し、ヨーレイトアナログ値Yrを示す信号を出力するようになっている。前後加速度センサ65は、車両の車体前後方向の加速度を検出し、前後加速度アナログ値Gxを示す信号を出力するようになっている。横加速度センサ66は、車両の車体横方向の加速度を検出し、横加速度アナログ値Gyを示す信号を出力するようになっている。
そして、インターフェース55は、センサ61〜66からの各アナログ信号を上記ADコンバータによりそれぞれAD変換した後の各デジタル信号をCPU51に供給するとともに、同CPU51の指示に応じてHU40の各電磁弁及びモータ、スロットル弁アクチュエータ22、及び燃料噴射装置23に駆動信号を送出し、或いは警告ランプ67に点灯信号を送出するようになっている。
これにより、HU40は、センサ61〜66の出力に基づくECU50からの指示により、周知の車両安定化制御(具体的には、アンダーステア・オーバーステア抑制制御。以下、「OS−US抑制制御」と称呼することもある。)を達成できるようになっている。
具体的には、ECU50は、車両が「アンダーステア状態」、又は「オーバーステア状態」にあると判定している場合、HU40を制御して所定の車輪に所定のブレーキ液圧を付与する。加えて、ECU50は、エンジン21の出力(具体的には、スロットル弁開度)をアクセル操作量Accpに応じた値から所定量だけ低下させるエンジン出力低減制御を実行する。これにより、車両の姿勢が制御されて、車両の旋回トレース性能、又は旋回における安定性が維持され得る。係るOS−US抑制制御は周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。
(基本ソフトフィルタによる車両挙動センサ出力に重畳する振動ノイズの除去)
上述のごとく、統合ユニットIUは、ブラケットBRとマウントMからなる弾性構造体を介して車体に固定されている。従って、路面からの入力等により車体側が、車体に対する統合ユニットIUの共振周波数近傍の周波数で振動すると車体側の振動が共振により増幅されて統合ユニットIUに伝達され得る。また、統合ユニットIUには、それ自身に搭載されているモータMT(液圧ポンプHP1,HP2)、複数の電磁弁等(即ち、アクチュエータ)の作動によっても振動が発生する。
従って、統合ユニットIUに内蔵されている上記車両挙動センサ64,65,66にも統合ユニットIUが受ける上記各種振動が伝達され得、この結果、車両挙動センサ64,65,66の出力信号である、ヨーレイトアナログ値Yr、前後加速度アナログ値Gx、横加速度アナログ値Gyを表すそれぞれのアナログ信号に振動ノイズが重畳される。
このような振動ノイズが重畳された車両挙動センサ64,65,66の出力信号に基づいて上記OS−US抑制制御を行うことは、OS−US抑制制御の誤作動を招く恐れがあるか好ましくない。
そこで、本発明による車両の運動制御装置の異常判定装置を含んだ車両の運動制御装置10(以下、「本装置」と称呼する。)は、車両挙動センサ64,65,66の出力信号に重畳されている振動ノイズを除去するため、同出力信号にローパスフィルタ処理を施すようになっている。図4は、本装置による車両挙動センサ64,65,66の出力信号についてのフィルタ処理の流れを示す。
図4に示すように、車両挙動センサ64,65,66の出力信号、即ち、ヨーレイトアナログ値Yr、前後加速度アナログ値Gx、横加速度アナログ値Gyを表すアナログ信号は、インターフェース55に内蔵されている上記ADコンバータにそれぞれ入力される。このADコンバータは、所定のサンプリングタイムでこれらのアナログ信号をサンプリングして、ヨーレイトデジタル値Yrdigi、前後加速度デジタル値Gxdigi、横加速度デジタル値Gydigiを表すデジタル信号をそれぞれ出力する。
ヨーレイトデジタル値Yrdigi、前後加速度デジタル値Gxdigi、横加速度デジタル値Gydigiを表すデジタル信号は、基本ソフトフィルタにそれぞれ入力される。基本ソフトフィルタは、これらのデジタル信号をフィルタ処理して基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbを表すデジタル信号をそれぞれ出力する。
基本ソフトフィルタは、ECU50のROM52内に格納されたプログラムにより構成されている。図5に示した実線は、基本ソフトフィルタの周波数−ゲイン特性を示す。基本ソフトフィルタは、ローパスフィルタであり、そのカットオフ周波数は、車両の運動制御(制動力制御、OS−US抑制制御)に使用されるべき周波数帯域(制御信号域)の上限値f1(例えば、10Hz)に設定されている。
基本ソフトフィルタは、値f2(>f1。例えば、20Hz)以上の周波数帯域にてゲインが「min」となる特性を有する。「min」とは、ゲインが「0」ではないが車両の運動制御に全く影響を与えない程度に十分に小さいことを意味する(以下も同様である。)。
以上より、基本ソフトフィルタから出力される基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbを表すデジタル信号においては、制御信号域の成分(周波数f1以下の成分)のゲインがそのまま確保され、値f2以上の周波数帯域の振動ノイズ成分が「除去」される。
本装置は、このように値f2以上の周波数帯域の振動ノイズ成分が「除去」されたデジタル信号(Yrfilb,Gxfilb,Gyfilbを表すデジタル信号)を上述したOS−US抑制制御に使用する。これにより、振動ノイズが効果的に除去された後の車両挙動センサ出力に基づいてOS−US抑制制御が適切に実行され得る。
(プライマリーチェックの概要)
次に、本装置によるプライマリーチェックの概要について説明する。本装置は、図示しないイグニッションスイッチ(以下、「IG」と称呼する。)がOFF状態からON状態へ変更された後、所定の短時間が経過すると(プライマリーチェック開始条件が成立すると)、HU40のプライマリーチェックを直ちに開始・実行する。
図6は、係るプライマリーチェックにおける各アクチュエータの駆動信号発生パターンを表すタイムチャートである。本装置は、HU40のプライマリーチェック開始条件が成立する時刻t0以降、HU40に搭載されたモータMT(液圧ポンプHP1,HP2)並びに12個の電磁弁を駆動するための駆動信号(ON信号)を図6に示したパターンで発生していく。
これにより、本装置は、これらのアクチュエータを駆動するための電子制御装置50に内蔵された図示しない駆動回路における断線・ショート等の異常の有無を判定していく。係るプライマリーチェックの詳細については周知であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
(プライマリーチェックを利用したHU40に係わる異常の検出)
統合ユニットIUに係わる異常が発生していない場合(上記駆動回路の異常が発生していないことを含む。)、上記プライマリーチェックを実行すると、HU40に搭載された各アクチュエータは、図6に示した駆動信号(ON信号)の発生パターンで実際に作動させられる。
このため、車両挙動センサ64,65,66の出力信号であるヨーレイトアナログ値Yr、前後加速度アナログ値Gx、横加速度アナログ値Gyを表す各アナログ信号に振動ノイズが重畳され、この結果、ヨーレイトデジタル値Yrdigi、前後加速度デジタル値Gxdigi、横加速度デジタル値Gydigiにも振動ノイズが重畳される。これらのデジタル値に重畳される振動ノイズのパターンは類似している。従って、以下、これらのデジタル値の代表例としてヨーレイトデジタル値Yrdigiについてのみ説明する。
図7は、統合ユニットIUに係わる異常が発生していない場合において上記プライマリーチェックに伴う各アクチュエータの作動により発生する、ヨーレイトデジタル値Yrdigiの振動ノイズのパターン(変動パターン)を示したタイムチャートである。図7における時刻t1、t2、並びに周期T1は、図6の時刻t1、t2、並びに周期T1にそれぞれ対応している。
図7において、周期T1(周波数fsol、例えば、100Hz)、ゲイン(振幅)Gsolの振動成分は、図6に示すように12個の電磁弁が周期T1にて順次作動していくことに対応して発生する。周期T2(周波数fmotor、例えば、1kHz)、ゲイン(振幅)Gmotorの振動成分は、モータMT(液圧ポンプHP1,HP2)が時刻t1から時刻t2までに亘って継続して作動することに対応して発生する。
このように、統合ユニットIUに係わる異常が発生していない場合において上記プライマリーチェックを実行すると、ヨーレイトデジタル値Yrdigiには、周波数fsol、ゲインGsolの振動成分と、周波数fmotor、ゲインGmotorの振動成分とが主として含まれる振動ノイズが発生する(Gxdigi,Gydigiについても同様)。
換言すれば、上記プライマリーチェックを実行した場合において、車両挙動センサ64,65,66の出力において上記2種類の振動成分が発生している(即ち、振動波形が正常)と判定できる場合には統合ユニットIUに係わる異常が発生していないと判定でき、上記2種類の振動成分が発生していない(即ち、振動波形が異常)と判定できる場合には統合ユニットIUに係わる異常が発生していると判定できる。
本装置は、係る原理を利用して、統合ユニットIUに係わる異常が発生しているか否かを判定する。係る異常判定の詳細については、フローチャートを参照しながら後に詳述する。
ところで、図5に示したように、上述した2種類の振動成分の周波数fsol,fmotorは、値f2より十分に大きいから、上記基本ソフトフィルタにより「除去」される。従って、上記プライマリーチェックを実行している間における基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb(図4を参照)の値は、図8に示すように、略「0」に維持される(Gxfilb,Gyfilbについても同様)。従って、基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbを利用して上述した統合ユニットIUに係わる異常判定を行うことはできない。
他方、ヨーレイトデジタル値Yrdigi、前後加速度デジタル値Gxdigi、横加速度デジタル値Gydigiそのものには、上記2種類の振動成分以外の振動成分が混在している可能性がある。従って、これらを利用して上述した統合ユニットIUに係わる異常判定(即ち、振動波形が正常か否かの判定)を行うと、誤判定がなされる可能性もある。
そこで、本装置は、図4に示すように、基本ソフトフィルタとは別に、上述した2種類の振動成分のみを通過させるバンドパスフィルタであるPC用ソフトフィルタを備えている。PC用ソフトフィルタは、ヨーレイトデジタル値Yrdigi、前後加速度デジタル値Gxdigi、横加速度デジタル値Gydigiを表すデジタル信号を入力し、これらのデジタル信号をフィルタ処理してPCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、PCフィルタ処理後横加速度Gyfilpcを表すデジタル信号をそれぞれ出力する。
PC用ソフトフィルタも、基本ソフトフィルタと同様、ECU50のROM52内に格納されたプログラムにより構成されている。図5に示した破線は、PC用ソフトフィルタの周波数−ゲイン特性を示す。上述のように、PC用ソフトフィルタは、バンドパスフィルタであり、fsol±αsolの範囲内の周波数帯域、及びfmotor±αmotorの範囲内の周波数帯域でゲインが「1」となり、値f3(f2<f3<fsol)以下、且つ値f4(>fsol)以上の周波数帯域、及び、値f5(f4<f5<fmotor)以下、且つ値f6(>fmotor)以上の周波数帯域にてゲインが「min」となる特性を有する。
以上より、PC用ソフトフィルタから出力されるPCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、PCフィルタ処理後横加速度Gyfilpcを表すデジタル信号においては、上述した2種類の振動成分(具体的には、fsol±αsolの範囲内、及びfmotor±αmotorの範囲内の周波数帯域の成分)のゲインがそのまま確保され、値f3以下、値f4〜f5、及び値f6以上の周波数帯域の振動ノイズ成分が「除去」される。従って、図9に示すように、上記プライマリーチェックを実行している間におけるPCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpcの値には、上述した2種類の振動成分のみが含まれる(Gxfilpc,Gyfilpcについても同様)。
本装置は、このように上述した2種類の振動成分以外の振動ノイズ成分が「除去」されたデジタル信号(Yrfilpc,Gxfilpc,Gyfilpcを表すデジタル信号)を上述した統合ユニットIUに係わる異常判定に使用する。これにより、上述した統合ユニットIUに係わる異常判定(即ち、振動波形が正常か否かの判定)において、上述した2種類の振動成分以外の振動ノイズ成分の存在に起因する誤判定が防止され得る。なお、本装置は、このようなPC用ソフトフィルタによるフィルタ処理を、上記プライマリーチェック実行中においてのみ実行する。
(実際の作動)
以下、本装置による統合ユニットIUに係わる異常判定について、ECU50のCPU51が実行するルーチンをフローチャートにより示した図10〜図12を参照しながら説明する。なお、以下、各種変数の末尾に付された「(k)」について、「k=1」はヨーレイトセンサ64に関連する値、「k=2」は前後加速度センサ65に関連する値、「k=3」は横加速度センサ66に関連する値を意味するものとする。
CPU51は、上述したプライマリーチェック開始条件が成立すると、図10〜図12に示したプライマリーチェックの実行を行う一連のルーチンをステップ1000から開始し、即ち、CPU51はステップ1000からステップ1005に進むと、今回のプライマリーチェックが初回か否かを判定する。ここで、「初回」とは、HU40に係わる部材(特に、マウントM)が新品の状態からの1回目のプライマリーチェックを意味する。
今回のプライマリーチェックが初回である場合、CPU51はステップ1005にて「Yes」と判定してステップ1010に進み、周波数fsol(k)の記憶値fsolm(k)、周波数fmotor(k)の記憶値fmotorm(k)、ゲインGsol(k)の記憶値Gsolm(k)、ゲインGmotor(k)の記憶値Gmotorm(k)をそれぞれ、ROM52に記憶されている周波数fsol(k)の初期値fsolini(k)、周波数fmotor(k)の初期値fmotorini(k)、ゲインGsol(k)の初期値Gsolini(k)、ゲインGmotor(k)の初期値Gmotorini(k)に設定し(k=1,2,3)、ステップ1015に進む。
ここで、初期値fsolini(k),fmotorini(k),Gsolini(k),Gmotorini(k)
(k=1,2,3)は、マウントMが新品の状態で上記プライマリーチェックを行った場合における図9に示したfsol,fmotor,Gsol,Gmotorにそれぞれ対応する値である。
また、記憶値fsolm(k),fmotorm(k),Gsolm(k),Gmotorm(k)
(k=1,2,3)は、後述するステップ1105における「波形が正常か否かの判定」において、前記「正常パターンの範囲」に対応する各値の正常範囲(前記特定の周波数範囲、及び前記特定のゲイン範囲)の中心値として使用される。加えて、記憶値fsolm(k)(k=1,2,3)の平均値、及び記憶値fmotorm(k)(k=1,2,3)の平均値は、PC用ソフトフィルタにより通過が許可される周波数帯域の中心値(図5における値fsol,fmotor)として使用される。即ち、上記「記憶値」が変化すると、ステップ1105における「波形が正常か否かの判定」の基準値、及び、PC用ソフトフィルタの周波数−ゲイン特性も変動することになる。
一方、今回のプライマリーチェックが2回目以降である場合、CPU51はステップ1005にて「No」と判定してステップ1015に直ちに進む。
CPU51はステップ1015に進むと、経過時間Telapを「0」にリセットする。この経過時間Telapは、プライマリーチェックの開始からの経過時間(図6の時刻t0からの経過時間)であり、電子制御装置50に内蔵された図示しないタイマにより計時される。
次に、CPU51はステップ1020に進んで、上記経過時間Telap(図6の時刻t0からの経過時間)に応じて図6に示した駆動信号発生パターンに従って、HU40内のモータMT(液圧ポンプHP1,HP2)及び各種電磁弁についての駆動信号を順次発生していく。同時に、CPU51は、上記各種アクチュエータの駆動回路における断線・ショート等の異常の有無を順次チェックしていく。即ち、プライマリーチェックが開始される。従って、以降、図6に示した駆動信号発生パターンに応じてHU40内の各アクチュエータが順次駆動され得る。
続いて、CPU51はステップ1025に進み、現時点における、PCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、PCフィルタ処理後横加速度Gyfilpc、並びに、基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbをそれぞれ取得し、取得した各値を経過時間Telapに対応させながらRAM53にそれぞれ記憶していく。
次いで、CPU51はステップ1030に進んで、経過時間Telapがプライマリーチェック終了時間Tpc(図6を参照)に達したか否かを判定し、「No」と判定する限りにおいて、ステップ1020、及びステップ1025の処理を繰り返し実行する。これにより、プライマリーチェック中におけるPCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、及びPCフィルタ処理後横加速度Gyfilpcについてのそれぞれの変動パターン(図9を参照)、並びに、基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、及び基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbについてのそれぞれの変動パターン(図8を参照)が経過時間Telapに応じて取得・記憶されていく。
そして、経過時間Telapが時間Tpcに達すると(即ち、プライマリーチェックが終了すると)、CPU51はステップ1030に進んだとき「Yes」と判定してステップ1035に進んで、RAM53に記憶されているPCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、及びPCフィルタ処理後横加速度Gyfilpcについてのそれぞれの変動パターンのデータに基づいて、例えば、FFT等の分析手法を利用して、図9のfsol,fmotor,Gsol,Gmotorにそれぞれ対応するfsol(k),fmotor(k),Gsol(k),Gmotor(k)
(k=1,2,3)を取得する。
次に、CPU51は図11のステップ1105に進み、上記取得したfsol(k),fmotor(k),Gsol(k),Gmotor(k)
(k=1,2,3)を利用して、PCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、及びPCフィルタ処理後横加速度Gyfilpcについてのそれぞれの変動パターンの波形が正常か否かを判定する。
具体的には、上記取得したfsol(k)がfsolm(k)±αsol(k)の範囲内であり、かつ、上記取得したfmotor(k)がfmotorm(k)±αmotor(k)の範囲内であり、かつ、上記取得したGsol(k)がGsolm(k)±βsol(k)の範囲内であり、かつ、上記取得したGmotor(k)がGmotorm(k)±βmotor(k)の範囲内である場合にのみ、車両挙動センサ64,65,66における「k=k」に対応するセンサの出力についての変動パターンの波形が正常であると判定される。
なお、ここで使用される記憶値fsolm(k),fmotorm(k),Gsolm(k),Gmotorm(k)
(k=1,2,3)は、今回のプライマリーチェックが初回の場合には上述したステップ1010の処理により初期値fsolini(k),fmotorini(k),Gsolini(k),Gmotorini(k)
(k=1,2,3)とそれぞれ等しい。一方、今回のプライマリーチェックが2回目以降の場合には前回の本ルーチン実行時において後述するステップ1135にて更新されている値となる。
続いて、CPU51はステップ1110に進んで、k=1,2,3の全てについて波形が正常か否かを判定し、「Yes」と判定する場合、ステップ1115に進み、RAM53に記憶されている基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、及び基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbの各値が全て、プライマリーチェック中に亘って略「0」に維持されているか否かを判定する。
この場合(即ち、車両挙動センサ64,65,66の出力の変動パターンの波形が全て正常である場合)、基本ソフトフィルタが正常であれば、図8に示すように、上記各値は略「0」に維持されているはずである。従って、CPU51はステップ1115にて「No」と判定する場合、ステップ1120に進んで「基本ソフトフィルタの異常」と判定する。
続いて、CPU51はステップ1125に進むと、先のステップ1035にて取得されたfsol(k),fmotor(k),Gsol(k),Gmotor(k)
(k=1,2,3)についての対応する上記初期値(ステップ1010を参照)からの偏移量が全て、所定の基準値以下であるか否かを判定する。
上述したように、fsol(k),fmotor(k),Gsol(k),Gmotor(k)
(k=1,2,3)は、マウントMの劣化の進行に応じて対応する上記初期値(ステップ1010を参照)から偏移していく。従って、上記偏移量が所定の基準値を超える場合、マウントMが「劣化」したと判定することができる。従って、CPU51はステップ1125にて「No」と判定する場合、ステップ1130に進んで「弾性構造体の異常(特に、マウントMの劣化)」と判定する。
次いで、CPU51はステップ1135に進み、上記記憶値fsolm(k),fmotorm(k),Gsolm(k),Gmotorm(k)
(k=1,2,3)をそれぞれ、先のステップ1035にて取得されたfsol(k),fmotor(k),Gsol(k),Gmotor(k) (k=1,2,3)に更新し、図12のルーチンに進む。
このように更新された上記記憶値fsolm(k),fmotorm(k),Gsolm(k),Gmotorm(k)
(k=1,2,3)は、次回の本ルーチン実行時における上述したステップ1105にて使用される。加えて、このステップ1135の実行を受けて、PC用ソフトフィルタにより通過が許可される周波数帯域の中心値(図5における値fsol,fmotor)は、このように更新された上記記憶値fsolm(k)(k=1,2,3)の平均値、及び記憶値fmotorm(k)(k=1,2,3)の平均値に更新される。
一方、CPU51はステップ1110にて「No」と判定する場合(即ち、車両挙動センサ64,65,66の出力の変動パターンの波形の全てが正常ではない場合)、ステップ1140に進み、k=1,2,3の一部について波形が異常か否かを判定する。
ここで、車両挙動センサ64,65,66の少なくとも1つについてその出力の変動パターンの波形が正常であることは、車両挙動センサ64,65,66以外に関する統合ユニットIUに係わる異常が発生していないことを意味すると考えられる。即ち、車両挙動センサ64,65,66の一部についてのみその出力の変動パターンの波形が異常である場合、波形が異常と判定された車両挙動センサに異常が発生していると考えられる。
一方、車両挙動センサ64,65,66に同時に異常が発生することは稀である。従って、車両挙動センサ64,65,66の全てについてその出力の変動パターンの波形が異常である場合、車両挙動センサ64,65,66以外に関する統合ユニットIUに係わる異常が発生していると考えられる。
以上のことから、CPU51はステップ1140にて「Yes」と判定する場合、ステップ1145に進んで「波形異常に対応する車両挙動センサの異常」と判定し、一方、CPU51はステップ1140にて「No」と判定する場合、ステップ1150に進んで「モータ・電磁弁の作動異常」、又は「統合ユニットIUの搭載異常」と判定する。ここで、「統合ユニットIUの搭載異常」とは、例えば、HU40に接続されている上述した6本の配管の接続異常、或いは、ブラケットBR・マウントMの車体に対する取付異常、統合ユニットIUのマウントMに対する取付異常等である。
次に、CPU51は図12のステップ1205に進み、「異常あり」か否かを判定し、「No」と判定する場合、ステップ1295に直ちに進んで本ルーチンを終了する。ここで、「異常あり」とは、具体的には、ステップ1120、1130、1145、1150の少なくとも1つにおいて「異常」と判定されていること、及び/又は、ステップ1020のプライマリーチェックにおいて「断線、ショート等の異常」と判定されていることを意味する。
CPU51はステップ1205にて「Yes」と判定する場合、ステップ1210に進んで警告ランプ67に点灯信号を送出し、続くステップ1215にて、異常内容に応じた異常コードをバックアップRAM54に記憶した後、ステップ1295に進んで本ルーチンを終了する。この結果、「異常あり」の場合、警告ランプ67が点灯する。これにより、車両のユーザーは、バックアップRAM54に記憶されている異常コードを読み出すことで異常内容を知ることができ、異常内容に応じた処置を速やかに採ることできる。
以降、イグニッションスイッチがONからOFFに変更された後に再びOFFからONに変更されることで、プライマリーチェック開始条件が再び成立しない限りにおいて、本ルーチンが再び実行されることはない。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る車両の運動制御装置の異常判定装置は、HU40とECU50とが一体化されてなる統合ユニットIUに車両挙動センサ64,65,66が一体的に配設された車両の運動制御装置に適用される。この異常判定装置では、HU40のプライマリーチェックのためにHU40に搭載されたモータMT、電磁弁等の各種アクチュエータを予め決められたパターンで作動させた場合において車両挙動センサ64,65,66の出力に現れる振動ノイズのパターンが取得される(ステップ1025、図9を参照)。この振動ノイズのパターンが正常パターンの範囲内にない場合(ステップ1110にて「No」と判定される場合)、振動ノイズのパターンの異常態様に応じて、車両挙動センサ64,65,66の異常、HU40内のアクチュエータの作動異常等が発生していると判定される。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、HU40のプライマリーチェック中における車両挙動センサ64,65,66の出力の振動ノイズのパターンに基づいて統合ユニットIUに係わる異常が判定されているが、HU40のプライマリーチェック以外の段階でHU40に搭載された各種アクチュエータを予め決められたパターンで作動させた場合に取得される車両挙動センサ64,65,66の出力の振動ノイズのパターンに基づいて統合ユニットIUに係わる異常を判定してもよい。
また、上記実施形態においては、車両挙動センサとして、ヨーレイトセンサ、前後加速度センサ、横加速度センサの3つのセンサが使用されているが、車両挙動センサとして、これら3つのセンサの任意の1つ、或いは任意の2つが使用されてもよいし、これら3つのセンサに代えて、或いは加えて、ロールレイトセンサ、ピッチレイトセンサ、上下加速度センサが使用されてもよい。
また、上記実施形態においては、HU40のプライマリーチェック中において取得された車両挙動センサの振動ノイズのパターンにおいて、アクチュエータの作動に対応する周波数とゲイン(図9におけるfsol,fmotor,Gsol,Gmotor)の全てが所定の範囲内にあるか否かを利用して振動ノイズのパターンが正常か否かを判定しているが(ステップ1105を参照)、アクチュエータの作動に対応する周波数とゲインの何れか一方(図9において、fsol及びfmotor、或いはGsol及びGmotor)が所定の範囲内にあるか否かを利用して振動ノイズのパターンが正常か否かを判定してもよい。
また、上記実施形態においては、車両挙動センサ64,65,66の出力(Yrdigi,Gxdigi,Gydigi)の全てに対して1つのPC用ソフトフィルタが使用されているが、車両挙動センサ64,65,66の出力(Yrdigi,Gxdigi,Gydigi)のそれぞれに対して別個独立したPC用ソフトフィルタが使用されてもよい。この場合、それぞれのPC用ソフトフィルタにより通過が許可される周波数帯域の中心値(図5における値fsol,fmotor)は、ステップ1135にて順次更新される対応する記憶値fsolm(k),fmotorm(k)そのものに更新されていくことが好ましい。
また、上記実施形態においては、先のステップ1035にて取得されたfsol(k),fmotor(k),Gsol(k),Gmotor(k)
(k=1,2,3)についての対応する上記初期値(ステップ1010を参照)からの偏移量が1つでも所定の基準値を超えた場合に、弾性構造体の異常と判定するが、上記偏移量の全てが所定の基準値を超えた場合にのみ、弾性構造体の異常と判定してもよい。
また、上記実施形態においては、プライマリーチェック中に亘って、PCフィルタ処理後ヨーレイトYrfilpc、PCフィルタ処理後前後加速度Gxfilpc、PCフィルタ処理後横加速度Gyfilpcに加えて、基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbを取得するように構成されているが、プライマリーチェックの途中における所定の段階以降においてのみ、基本フィルタ処理後ヨーレイトYrfilb、基本フィルタ処理後前後加速度Gxfilb、基本フィルタ処理後横加速度Gyfilbを取得するように構成してもよい。これにより、プライマリーチェックの開始から上記所定の段階までの間において基本ソフトフィルタによるフィルタ処理を中断できるから、CPU51の演算負荷が低減される。
また、上記実施形態においては、基本ソフトフィルタのカットオフ周波数f1(図5を参照)は一定となっているが、HU40のプライマリーチェック中において取得された車両挙動センサ64,65,66の振動ノイズのパターンに基づいて統合ユニットIUの共振周波数を求め、基本ソフトフィルタのカットオフ周波数f1を同求めた共振周波数よりも常に小さくなるように補正するよう構成してもよい。これにより、車両走行中において統合ユニットIUに共振が発生した場合であっても車両の運動制御(OS−US抑制制御)の誤作動が発生することを確実に防止することができる。
加えて、上記実施形態においては、HU40(制御ユニット)とECU50(電子制御装置)とが一体化された統合ユニットIUに車両挙動センサ64,65,66が内蔵されているが、車両挙動センサ64,65,66が内蔵された制御ユニットと、電子制御装置とが別体であってもよい。
本発明の実施形態に係る運動制御装置の異常判定装置(車両の運動制御装置)を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示した統合ユニットがブラケットとマウントからなる弾性構造体を介して車体に固定されている様子を示した模式図である。 図1に示したブレーキ液圧発生部、及びハイドロリックユニットの概略構成図である。 車両挙動センサの出力信号に対するフィルタ処理の流れを示した図である。 基本ソフトフィルタとプライマリーチェック用ソフトフィルタについてのそれぞれの周波数−ゲイン特性を示した図である。 プライマリーチェック中におけるハイドロリックユニット内の各アクチュエータの駆動信号発生パターンを示したタイムチャートである。 プライマリーチェックに伴う各アクチュエータの作動により発生するヨーレイトデジタル値の振動ノイズのパターンを示したタイムチャートである。 プライマリーチェックに伴う各アクチュエータの作動中における基本フィルタ処理後ヨーレイトの振動ノイズのパターンを示したタイムチャートである。 プライマリーチェックに伴う各アクチュエータの作動により発生するPCフィルタ処理後ヨーレイトの振動ノイズのパターンを示したタイムチャートである。 図1に示したCPUが実行するプライマリーチェックの実行ルーチンを示したフローチャートの前段部である。 図1に示したCPUが実行するプライマリーチェックの実行ルーチンを示したフローチャートの中段部である。 図1に示したCPUが実行するプライマリーチェックの実行ルーチンを示したフローチャートの後段部である。
符号の説明
10…車両の運動制御装置、30…ブレーキ液圧発生部、40…ハイドロリックユニット、50…電子制御装置、51…CPU、52…ROM、54…バックアップRAM、64…ヨーレイトセンサ、65…前後加速度センサ、66…横加速度センサ

Claims (13)

  1. 車両の車体に弾性構造体(M)を介して取り付けられていて前記車両の運動を制御するためのアクチュエータ(MT,PUrr等)を搭載した制御ユニット(40)と、
    前記制御ユニット(40)に一体的に配設されていて前記車両の挙動を表す信号(Yr,Gx,Gy)を出力する車両挙動センサ(64,65,66)と、
    前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)に基づいて前記車両の運動を制御するために前記アクチュエータ(MT,PUrr等)を制御する制御手段(50)と、
    を備えた車両の運動制御装置(IU)に適用され、
    前記アクチュエータ(MT,PUrr等)を予め決められたパターン(図6)で作動させている間における前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンが予め決められた正常パターンの範囲内にあるか否かに基づいて、前記運動制御装置(IU)に係わる異常が発生しているか否かを判定する異常判定手段(図10〜図12のルーチン)を備えた車両の運動制御装置の異常判定装置。
  2. 請求項1に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記運動制御装置(IU)に係わる異常として、前記車両挙動センサ(64,65,66)の異常が発生しているか否かを判定するように(1145)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記運動制御装置(IU)に係わる異常として、前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動異常が発生しているか否かを判定するように(1150)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記運動制御装置(IU)に係わる異常として、前記制御ユニット(40)の搭載に係わる異常が発生しているか否かを判定するように(1150)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  5. 請求項1に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記制御ユニット(40)は、複数の前記車両挙動センサ(64,65,66)を搭載していて、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記複数の車両挙動センサ(64,65,66)の一部についてのみその出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンが前記正常パターンの範囲内にない場合、前記運動制御装置(IU)に係わる異常として、前記一部の車両挙動センサ(64,65,66)の異常が発生していると判定するように(1140,1145)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  6. 請求項1に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記制御ユニット(40)は、複数の前記車両挙動センサ(64,65,66)を搭載していて、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記複数の車両挙動センサ(64,65,66)の全てについてその出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンが前記正常パターンの範囲内にない場合、前記運動制御装置(IU)に係わる異常として、前記複数の車両挙動センサ(64,65,66)以外の前記運動制御装置(IU)に係わる異常が発生していると判定するように(1140,1150)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに基づいて取得された前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動に対応する周波数(fsol,fmotor)が特定の周波数範囲内(fsolm±αsol,fmotorm±αmotor)にない場合、及び/又は、前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに基づいて取得された前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動に対応する周波数(fsol,fmotor)の成分のゲイン(Gsol,Gmotor)が特定のゲイン範囲内(Gsolm±βsol,Gmotorm±βmotor)にない場合、前記運動制御装置(IU)に係わる異常が発生していると判定するように(1105,1110等)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  8. 請求項7に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに基づいて今回取得された前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動に対応する周波数(fsol,fmotor)に基づいて次回の異常判定に使用される前記特定の周波数範囲(fsolm±αsol,fmotorm±αmotor)を補正するように(1135)、及び/又は、前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに基づいて今回取得された前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動に対応する周波数(fsol,fmotor)の成分のゲイン(Gsol,Gmotor)に基づいて前記次回の異常判定に使用される前記特定のゲイン範囲(Gsolm±βsol,Gmotorm±βmotor)を補正するように(1135)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに基づいて取得された前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動に対応する周波数(fsol,fmotor)の対応する初期値(fsolini,fmotorini)からの偏移量、及び/又は、同周波数(fsol,fmotor)の成分のゲイン(Gsol,Gmotor)の対応する初期値(Gsolini,Gmotorini)からの偏移量が基準値を超えた場合、前記運動制御装置(IU)に係わる異常としての前記弾性構造体(M)の異常が発生していると判定するように(1130)構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  10. 請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置におい
    て、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)における前記アクチュエータ(MT,PUrr等)の作動に対応する周波数帯域(fsol±αsol,fmotor±αmotor)のみを通過させるフィルタである異常判定用フィルタ(PC用ソフトフィルタ)を備えていて、
    前記異常判定に際し、前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに代えて、前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)に対して前記異常判定用フィルタ(PC用ソフトフィルタ)によるフィルタ処理を施した値(Yrfilpc,Gxfilpc,Gyfilpc)の変動パターンを使用するように構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  11. 請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記制御手段(50)は、
    前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)における前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域(0〜f1)のみを通過させるフィルタである基本フィルタ(基本ソフトフィルタ)を備えていて、前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)に対して前記基本フィルタ(基本ソフトフィルタ)によるフィルタ処理を施した値(Yrfilb,Gxfilb,Gyfilb)に基づいて前記アクチュエータ(MT,PUrr等)を制御するように構成されていて、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記アクチュエータ(MT,PUrr等)を前記予め決められたパターンで作動させている間における、前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)に対して前記基本フィルタ(基本ソフトフィルタ)によるフィルタ処理を施した値(Yrfilb,Gxfilb,Gyfilb)の変動パターンに基づいて、前記基本フィルタ(基本ソフトフィルタ)の機能に異常が発生しているか否かを判定するように構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  12. 請求項11に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記制御手段(50)は、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)により取得された前記車両挙動センサ(64,65,66)の出力(Yr,Gx,Gy)の変動パターンに基づいて前記基本フィルタ(基本ソフトフィルタ)における前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域(0〜f1)を補正するように構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の車両の運動制御装置の異常判定装置において、
    前記異常判定手段(図10〜図12のルーチン)は、
    前記運動制御装置(IU)への電力供給の開始直後における所定のタイミングにて、前記アクチュエータ(MT,PUrr等)を前記予め決められたパターン(図6)で作動させて前記運動制御装置(IU)に係わる異常が発生しているか否かを判定するように構成された車両の運動制御装置の異常判定装置。
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