JP5003450B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に設けられた車輪に付与する制動力を制御するブレーキ制御装置に関し、特にバキュームブースタを備えたブレーキ制御装置に関する。
自動車等の車両の制動力を制御するブレーキ制御装置として、たとえば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には、負圧を利用して制動操作力を助勢するブレーキブースタを備えた車両において、負圧がブレーキブースタ内に確保されているか否かを判別する基準値を実際の大気圧に基づいて補正する技術が開示されている。
特開2001−12272号公報
特許文献1に開示された技術においては、必要最小限の助勢力を発生する上で必要となる大きさの負圧がブレーキブースタに確保されていない場合には、内燃機関を強制的に始動させることにより、ブレーキブースタに負圧が供給されるように構成されている。
しかしながら、運転者がブレーキペダルを操作している途中にブレーキブースタに急激に負圧が供給された場合、ペダル踏力が倍力されることによりブレーキペダルが吸い込まれる現象が生じるため、運転者はペダルフィーリングに違和感を感じるおそれがある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ペダルフィーリングを向上することのできるブレーキ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御装置は、負圧源からの負圧を利用して制動操作力を助勢するブレーキブースタを備えるブレーキ制御装置であって、負圧が所定の目標負圧となるように制御する負圧制御手段と、大気圧を検出する大気圧検出手段と、大気圧検出手段により検出された大気圧が所定の基準値以下の場合に、目標負圧を所定の第1目標負圧よりも大きい第2目標負圧に設定する目標負圧設定手段と、第1目標負圧から第2目標負圧への目標負圧の増加勾配を設定する増加勾配設定手段とを備える。
この態様によると、大気圧検出手段により検出された大気圧が所定の基準値以下の場合に、目標負圧が大きくなるように構成したので、たとえば高地を走行している場合にブレーキブースタに供給される負圧を大きくできる。さらに、この態様では、増加勾配設定手段を設けたことにより、目標負圧を大きくする際の目標負圧の増加勾配を様々な走行状態に応じて設定できるようにした。その結果、ブレーキペダルの吸い込まれ現象が生じないよう好適に負圧変化の割合を調整することが可能となり、ペダルフィーリングを向上することができる。
増加勾配設定手段は、負圧が急激に変化しないよう、増加勾配を所定時間間隔で変化させてもよい。増加勾配設定手段は、増加勾配を所定時間間隔で徐々に大きくしてもよい。この場合、ブレーキペダルの吸い込まれ現象が生じるのを好適に防止することができる。
なお、本明細書において、「負圧」は大気圧との差圧で表されるものとする。従って、「負圧が大きい」とは、大気圧との圧力差が大きいこと、すなわち、絶対的な圧力としては低圧であることを意味する。
本発明によれば、ペダルフィーリングを向上することのできるブレーキ制御装置を提供できる。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るブレーキ制御装置10の構成を示す図である。図1に示すブレーキ制御装置10における液圧回路は、左前輪および右後輪用の系統と、右前輪および左後輪用の系統とが独立したダイアゴナル系統として構成される。これにより、一方の系統に何らかの支障をきたしても、他方の系統の機能は確実に維持される。
本実施の形態に係るブレーキ制御装置10が搭載される車両は、内燃機関60を有する。内燃機関60は、エアクリーナ66を介して吸気される空気と燃料との混合気を吸入する吸入行程、混合気を圧縮する圧縮行程、圧縮した混合気を燃焼させる燃焼行程、燃焼ガスの排気を行う排気行程を繰り返している。
内燃機関60には、内燃機関60の各気筒内に大気から空気を導入する吸気管68が設けられている。吸気管68の入口には、内燃機関60の気筒内に吸入する空気を濾過するエアクリーナ66が設けられている。
吸気管68の下流側には、スロットルバルブ70が配設されている。スロットルバルブ70は、図示しないアクチュエータとしてのスロットルモータが連結されている。このスロットルモータは、ECU200の指令に従って駆動制御され、スロットルバルブ70の開度を調整する。スロットルバルブ70は、電子スロットルとして、スロットルモータの駆動に応じた開度に調整され、内燃機関60に供給される空気量を調整する。
吸気管68は、内燃機関60の気筒分だけの枝路を有するインテークマニホールド62を介して、気筒が設けられている内燃機関60に接続されている。インテークマニホールド62には、内燃機関60の各気筒にそれぞれ対応して燃料噴射弁が配設されている。各燃料噴射弁は、適当なタイミングで枝路に燃料を適当な量だけ噴射供給する。燃料噴射弁から噴射供給された燃料は、吸気管68からの空気と混合されて、内燃機関60の各気筒に供給される。本実施の形態において、インテークマニホールド62は、負圧源として機能する。インテークマニホールド62の負圧は、スロットルバルブ70の開度を調整することによって制御することができる。
また、ブレーキ制御装置10は、運転者によるブレーキペダル12の踏み込み操作に基づいて作動流体としてのフルードを第1および第2のポートより送り出すマスタシリンダ14を有し、第1のポートには左前輪と右後輪用のブレーキ油圧制御導管16aが接続され、第2のポートには右前輪と左後輪用のブレーキ油圧制御導管16bが接続されている。ブレーキペダル12とマスタシリンダ14との間には、運転者の踏力を増大させて大きな制動力を発生させるためのブレーキブースタ15が設けられている。また、ブレーキペダル12には、ペダル踏み込み時にON状態となるブレーキスイッチ72が設けられている
ブレーキブースタ15は、負圧源としてのインテークマニホールド62からの負圧を利用して、制動操作力を助勢する。ブレーキブースタ15は、その内部にダイヤフラムにより画成された定圧室および変圧室を備えている。定圧室には、常時、内燃機関60のインテークマニホールド62内で発生した負圧が負圧導管64を介して供給されている。また、変圧室には、ブレーキペダル12が踏み込まれていない場合は、定圧室の負圧が供給される。一方、ブレーキペダル12が踏み込まれると、そのブレーキ踏力に応じて調圧された大気圧が変圧室に導入されることで、変圧室と定圧室との間には、ブレーキ踏力に応じた差圧が発生する。この差圧により、ブレーキ踏力に対して所定の倍力比を有する助勢力が発生する。
負圧導管64の流路中には、ブレーキブースタ15からインテークマニホールド62に向かう空気の流れのみを許容するチェックバルブ74が配置されている。すなわち、インテークマニホールド62の圧力が、ブレーキブースタ15の圧力より所定量低くなった場合のみチェックバルブ74が開弁して、インテークマニホールド62の負圧をブレーキブースタ15に提供する。チェックバルブ74は、たとえば、バルブ前後の差圧が1kPaに達すると開弁するようにすることができる。
ブレーキブースタ15の定圧室には、ブレーキブースタ15の定圧室内の負圧(以下、ブースタ負圧と呼ぶ。)を検出するブースタ負圧センサ76が設けられている。また、インテークマニホールド62には、インテークマニホールド62内の負圧(以下、インマニ負圧と呼ぶ)を検出するインマニ負圧センサ78が設けられている。
また、ブレーキ制御装置10は、左前輪と右後輪用の高圧導管20aへ逆止弁23aを介して高圧のフルードを吐出供給するポンプ22aと、右前輪と左後輪用の高圧導管20bへ逆止弁23bを介して高圧のフルードを吐出供給するポンプ22bを有する。ポンプ22a、22bは、モータ24により駆動され、それぞれ供給導管28a、28bを経てリザーバ30a、30bよりフルードを汲み上げるようになっている。なお、以下においては、ポンプ22a、22bを総称して、適宜「ポンプ22」と呼び、高圧導管20a、20bを総称して、「高圧導管20」と呼ぶ。
左前輪と右後輪用のブレーキ油圧制御導管16aと高圧導管20aとの間には、リニア制御弁32aおよび逆止弁33aが設けられている。リニア制御弁32aは、非通電時は開いた状態にあり、必要に応じて開度を調整可能な常開型の電磁流量制御弁である。リニア制御弁32aの開度を調整することにより、ブレーキ油圧制御導管16aの油圧と高圧導管20aの油圧との間、すなわち、リニア制御弁32aの前後に差圧を作り出すことができる。また、ブレーキ油圧制御導管16aは、リザーバ30aに接続されている。
同様に、右前輪と左後輪用のブレーキ油圧制御導管16bと高圧導管20bとの間には、リニア制御弁32bおよび逆止弁33bが設けられている。リニア制御弁32bは、非通電時は開いた状態にあり、必要に応じて開度を調整可能な常開型の電磁流量制御弁である。リニア制御弁32bの開度を調整することにより、ブレーキ油圧制御導管16bの油圧と高圧導管20bの油圧との間、リニア制御弁32bの前後に差圧を作り出すことができる。また、ブレーキ油圧制御導管16bは、リザーバ30bに接続されている。なお、以下においては、リニア制御弁32a、32bを総称して、適宜「リニア制御弁32」と呼ぶ。
左前輪と右後輪用の供給導管28aには、左前輪と右後輪用のリターン導管44aが接続されており、リターン導管44aと高圧導管20aとの間には、左前輪用の接続導管46FLおよび右後輪用の接続導管46RRが接続されている。接続導管46FLには、常開型のソレノイド弁である増圧弁48FLおよび常閉型のソレノイド弁である減圧弁50FLが設けられており、接続導管46RRには、常開型のソレノイド弁である増圧弁48RRおよび常閉型のソレノイド弁である減圧弁50RRが設けられている。
増圧弁48FLと減圧弁50FLとの間の接続導管46FLは、接続導管52FLにより左前輪のホイールシリンダ54FLに接続されており、接続導管52FLと高圧導管20aとの間には、ホイールシリンダ54FLより高圧導管20aへ向かうフルードの流れのみを許す逆止弁56FLが設けられている。
同様に、増圧弁48RRと減圧弁50RRとの間の接続導管46RRは、接続導管52RRにより右後輪のホイールシリンダ54RRに接続されており、接続導管52RRと高圧導管20aとの間には、ホイールシリンダ54RRより高圧導管20aへ向かうフルードの流れのみを許す逆止弁56RRが設けられている。
左前輪および右後輪側と同様、右前輪と左後輪用のリザーバ30bには、右前輪と左後輪用のリターン導管44bが接続されており、リターン導管44bと高圧導管20bとの間には、左後輪用の接続導管46RLおよび右前輪用の接続導管46FRが接続されている。接続導管46RLには、常開型のソレノイド弁である増圧弁48RLおよび常閉型のソレノイド弁である減圧弁50RLが設けられており、接続導管46FRには、常開型のソレノイド弁である増圧弁48FRおよび常閉型のソレノイド弁である減圧弁50FRが設けられている。なお、以下においては、リターン導管44a、44bを総称して、適宜「リターン導管44」と呼ぶ。
増圧弁48RLと減圧弁50RLとの間の接続導管46RLは、接続導管52RLにより左後輪のホイールシリンダ54RLに接続されており、接続導管52RLと高圧導管20bとの間には、ホイールシリンダ54RLより高圧導管20bへ向かうフルードの流れのみを許す逆止弁56RLが設けられている。同様に、増圧弁48FRと減圧弁50FRとの間の接続導管46FRは、接続導管52FRにより右後輪のホイールシリンダ54FRに接続されており、接続導管52FRと高圧導管20bとの間には、ホイールシリンダ54FRより高圧導管20bへ向かうフルードの流れのみを許す逆止弁56FRが設けられている。
なお、以下においては、ホイールシリンダ54FL、54RR、54RL、54FRを総称して、適宜「ホイールシリンダ54」と呼ぶ。また、増圧弁48FL、48RR、48RL、48FRを総称して、「増圧弁48」と呼び、減圧弁50FL、50RR、50RL、50FRを総称して、「減圧弁50」呼ぶ。
車両の各車輪に対しては、ディスクブレーキユニットが設けられており、各ディスクブレーキユニットは、ホイールシリンダ54の作用によってブレーキパッドをディスクに押し付けることで制動力を発生するようになっている。
左前輪用、右後輪用、左後輪用および右前輪用のホイールシリンダ54FL〜54FR付近には、ホイールシリンダ圧を検出するホイールシリンダ圧センサ51FL、51RR、51RLおよび51FRが設けられている。以下、適宜、ホイールシリンダ圧センサ51FL〜51FRを総称して「ホイールシリンダ圧センサ51」と呼ぶ。
また、左前輪、右後輪、左後輪および右前輪には、それぞれの車輪の車輪速を検出する車輪速センサ18FL、18RR、18RLおよび18FRが設けられている。以下、適宜、車輪速センサ18FL、18RR、18RLおよび18FRを総称して「車輪速センサ18」と呼ぶ。
上述のリニア制御弁32、増圧弁48、減圧弁50、ポンプ22等は、ブレーキ制御装置10の油圧アクチュエータ80を構成する。そして、かかる油圧アクチュエータ80は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)200によって制御される。
ECU200は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、エンジン停止時にも記憶内容を保持できるバックアップRAM等の不揮発性メモリ、入出力インターフェース、各種センサ等から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して取り込むためのA/Dコンバータ、計時用のタイマ等を備えるものである。
ECU200には、上述のリニア制御弁32、増圧弁48、減圧弁50、モータ24等の油圧アクチュエータ80を含む各種アクチュエータ類が電気的に接続されている。
また、ECU200には、制御に用いるための信号を出力する各種センサ・スイッチ類が電気的に接続されている。すなわち、ECU200には、ホイールシリンダ圧センサ51から、ホイールシリンダ54におけるホイールシリンダ圧を示す信号が入力され、車輪速センサ18から各車輪の車輪速度を示す信号が入力され、ヨーレートセンサからヨーレートを示す信号が入力され、操舵角センサからステアリングホイールの操舵角を示す信号が入力され、車速センサから車両の走行速度を示す信号が入力されたりしている。
また、ECU200には、マスタシリンダ圧センサ13からマスタシリンダ圧を示す信号が入力され、ブレーキスイッチ72より該スイッチがオン状態にあるか否かを示す信号が入力される。また、ECU200には、図示していない高圧導管圧を検出するセンサからの信号が入力され、マスタシリンダ圧と高圧導管圧とからリニア制御弁32前後の差圧Pを算出する。
さらに、ECU200には、ブースタ負圧センサ76からブースタ負圧を示す信号が入力され、インマニ負圧センサ78からインマニ負圧を示す信号が入力され、大気圧を検出する大気圧センサ82から大気圧を示す信号が入力される。
このように構成されるブレーキ制御装置10では、通常の走行状態にある場合には、リニア制御弁32が開弁、増圧弁48が開弁、減圧弁50が閉弁された状態にあり、運転者がブレーキペダル12を踏み込んだことにより生じたマスタシリンダ圧と同じ油圧がホイールシリンダ圧に生じ、制動力を発生するようになっている。
また、ブレーキ制御装置10では、ECU200に接続された各種センサからの信号に基づいて車両の走行状態をモニタし、車両の走行状態に応じてポンプ22やリニア制御弁32を制御することで最適な制動力を自動的に発生させる機能を有する。このような自動制動制御の例としては、トラクションコントロール(TRC)や、車両安定性制御(VSC)などがあるが、これの制御は既知であるためここでの説明は省略する。
ところで、ブースタ負圧は、定圧室内の圧力と大気圧との差圧であるため、定圧室内の圧力が一定であっても大気圧の変化に応じて定圧室内の負圧の大きさが変化することになる。従って、車両が標高の高い地域(以下、高地と呼ぶ)を走行している場合には、大気圧が低下することによりブースタ負圧も低下するので、定圧室内に必要な負圧が確保されず、助勢力が低下するおそれがある。そこで、本発明の実施の形態に係るブレーキ制御装置10は、高地を走行している場合であっても必要なブースタ負圧が確保されるよう制御する必要負圧確保機能を有する。
図2は、ECU200の機能ブロックを示す図である。図2に示すように、ECU200は、目標負圧設定部202と、増加勾配設定部204と、負圧制御部206とを備える。ECU200は、大気圧センサ82、車速センサ83、ブースタ負圧センサ76、インマニ負圧センサ78、スロットルモータ71と電気的に接続されている。
なお、図2に示すECU200の機能ブロックは、上述の必要負圧確保機能に関与する構成を示している。ここに示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
目標負圧設定部202には、大気圧センサ82から大気圧Patmが入力される。また、目標負圧設定部202には、車速センサ83から車速Vが入力される。目標負圧設定部202は、インマニ負圧Pinの目標値である目標インマニ負圧Ptを設定する。
目標負圧設定部202は、大気圧センサ82からの大気圧Patmが所定の基準大気圧Pthよりも大きい場合、車両が標高の低い平地を走行していると判断して、目標インマニ負圧Ptを所定の平地時目標負圧Plに設定する。
一方、大気圧センサ82からの大気圧Patmが所定の基準大気圧Pth以下である場合、目標負圧設定部202は、車両が高地を走行していると判断して、目標インマニ負圧Ptを、高地時目標負圧Phに設定する。この高地時目標負圧Phは、平地時目標負圧Plよりも大きい負圧である。高地時目標負圧Phは、たとえば、ブレーキブースタ15による助勢を車両が停止するまでに確保する上で十分なブースタ負圧となるように、車速Vに応じて決定される。
図3は、増加勾配設定部204の動作を説明するための図である。ここでは、平地から高地に移動した車両の場合を例にとって説明する。図3において、縦軸は目標インマニ負圧Ptを表し、横軸は時間を表している。
車両が平地を走行している場合、目標インマニ負圧Ptは、平地時目標負圧Plである。車両が平地から高地に移動した場合、上述したように、目標負圧設定部202により高地時目標負圧Phが設定される。高地時目標負圧Phが設定された場合、増加勾配設定部204は、平地時目標負圧Plから高地時目標負圧Phへの目標負圧の増加勾配ΔPを設定する。
本実施の形態において、増加勾配設定部204は、インマニ負圧Pinが急激に変化しないよう、増加勾配ΔPを所定時間Δt間隔で変化させる。図3には、制御開始時刻t0から所定時間Δtごとに、増加勾配ΔPがΔP1、ΔP2、・・・ΔPnと変化している様子が示されている。増加勾配ΔPは、図3に示すように、所定時間Δt間隔で徐々に大きくなるように設定することが好ましい。
負圧制御部206は、大気圧センサ82からの大気圧Patmが所定の基準大気圧Pth以下である場合、目標負圧設定部202、増加勾配設定部204で設定された高地時目標負圧Ph、増加勾配ΔPに基づいて、制御開始時刻t0から所定時間Δtごとの目標インマニ負圧Ptを演算する。負圧制御部206には、ブースタ負圧センサ76からブースタ負圧Pbが、インマニ負圧センサ78からインマニ負圧Pinが入力され、フィードバック制御により演算された目標インマニ負圧Ptとなるようにスロットルモータ71に指令が与えられる。一方、大気圧センサ82からの大気圧Patmが所定の基準大気圧Pthより大きい場合、負圧制御部206は、平地時目標負圧Plを維持するようにスロットルモータ71に指令を与える。
以上説明したように、本実施の形態に係るブレーキ制御装置10では、大気圧センサ82より検出された大気圧Patmが所定の基準大気圧Pth以下の場合に、目標インマニ負圧Ptが大きくなるように構成したので、平地から高地に移動して大気圧が低下した場合であっても、ブースタ負圧Pbを大きく確保することができる。
また、本実施の形態では、増加勾配設定部204を設けたことにより、目標インマニ負圧Ptを大きくする際の増加勾配ΔPを様々な走行状態に応じて設定できるようにした。その結果、ブレーキペダル12の吸い込まれ現象が生じないよう好適に負圧変化の割合を調整することが可能となり、ペダルフィーリングを向上できる。
特に、目標インマニ負圧Ptの増加勾配ΔPを上述のように所定時間Δt間隔で変化させ、所定時間Δt間隔で徐々に大きくなるように設定することにより、目標インマニ負圧Ptを平地時目標負圧Plから高地時目標負圧Phへ滑らかに変化させることができる。その結果、ペダルストロークが急激に増加する事態を防ぐことができるので、ペダルフィーリングを向上できる。
本実施の形態における平地時目標負圧Pl、高地時目標負圧Ph、増加勾配ΔPなどの適切な値は、車種ごとに変わってくるので、実験やシミュレーションにより適宜定めればよい。
図4は、必要負圧確保制御の処理を示すフローチャートである。まず、目標負圧設定部202は、大気圧センサ82からの大気圧Patmが、所定の基準大気圧Pth以下か否か判断する(S10)。
大気圧Patmが基準大気圧Pth以下である場合(S10のY)、目標負圧設定部202は、車両が高地を走行していると判定し(S12)、目標インマニ負圧Ptを高地時目標負圧Phに設定する(S14)。
次に、増加勾配設定部204は、平地時目標負圧Plから高地時目標負圧Phへの目標インマニ負圧Ptの増加勾配ΔPを設定する(S16)。この増加勾配ΔPは、所定時間Δtごとに徐々に大きくなるように設定することが好ましい。
その後、負圧制御部206は、目標負圧設定部202、増加勾配設定部204で設定された高地時目標負圧Ph、増加勾配ΔPに基づいて、制御開始時刻t0から所定時間Δtごとの目標インマニ負圧Ptを演算する(S18)。
演算後、負圧制御部206は、インマニ負圧Pinが演算された目標インマニ負圧となるように、スロットルモータ71に指示を出し、スロットルバルブ70の開度を調整する(S20)。スロットルバルブ70の開度の調整は、インマニ負圧Pinが高地時目標負圧Phとなるまで続けられ(S22のN)、インマニ負圧Pinが高地時目標負圧Phとなった場合(S22のY)、処理フローは終了する。
一方、大気圧Patmが基準大気圧Pthより大きい場合(S10のN)、目標負圧設定部202は、車両が平地を走行していると判定し(S24)、目標インマニ負圧Ptを平地時目標負圧Plに設定する(S26)。その後、負圧制御部206により、インマニ負圧Pinが平地時目標負圧Plを維持するようにスロットルモータ71に指令が与えられる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。これらの実施形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では、増加勾配設定部204は、所定時間Δtごとに増加勾配ΔPを変化させたが、平地時目標負圧Plから高地時目標負圧Phに所定の勾配でリニアに目標インマニ負圧Ptを増加させてもよい。この場合も、ペダルストロークが急激に増加する事態を防ぐことができるので、ペダルフィーリングを向上できる。このときの勾配は、実験やシミュレーションにより適宜定めればよい。
本発明の実施の形態に係るブレーキ制御装置の構成を示す図である。 ECUの機能ブロックを示す図である。 増加勾配設定部の動作を説明するための図である。 必要負圧確保制御の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 ブレーキ制御装置、 12 ブレーキペダル、 14 マスタシリンダ、 15 ブレーキブースタ、 22 ポンプ、 24 モータ、 30 リザーバ、 32 リニア制御弁、 48 増圧弁、 50 減圧弁、 54 ホイールシリンダ、 60 内燃機関、 62 インテークマニホールド、 68 吸気管、 70 スロットルバルブ、 71 スロットルモータ、 74 チェックバルブ、 76 ブースタ負圧センサ、 78 インマニ負圧センサ、 82 大気圧センサ、 200 ECU、 202 目標負圧設定部、 204 増加勾配設定部、 206 負圧制御部。

Claims (1)

  1. 負圧源からの負圧を利用して制動操作力を助勢するブレーキブースタを備えるブレーキ制御装置であって、
    前記負圧が所定の目標負圧となるように制御する負圧制御手段と、
    大気圧を検出する大気圧検出手段と、
    前記大気圧検出手段により検出された大気圧が所定の基準値以下の場合に、前記目標負圧を所定の第1目標負圧よりも大きい第2目標負圧に設定する目標負圧設定手段と、
    前記第1目標負圧から前記第2目標負圧への前記目標負圧の増加勾配を設定する増加勾配設定手段と、
    を備え
    前記増加勾配設定手段は、前記増加勾配を所定時間間隔で徐々に大きくすることを特徴とするブレーキ制御装置。
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