JP3653163B2 - アンチスキッドブレーキ制御装置 - Google Patents

アンチスキッドブレーキ制御装置 Download PDF

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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
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    • B60T8/176Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS
    • B60T8/1761Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS responsive to wheel or brake dynamics, e.g. wheel slip, wheel acceleration or rate of change of brake fluid pressure
    • B60T8/17616Microprocessor-based systems

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、全輪駆動車両の制動時に走行路面に対して車輪がロック傾向になるのを解消するアンチスキッドブレーキ制御装置に関し、特に全輪駆動状態を継続したままでブレーキ圧を減圧したときのカスケード(不安定状態)を防止可能なアンチスキッドブレーキ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ABSと称されるアンチスキッドブレーキ制御装置はよく知られており、制動時において車輪速センサから検出される車輪速、または車輪速に基づいて演算推測されるスリップ量などから、車輪のロック傾向が検出された場合には、ABS制御によりブレーキ圧の減圧が行われ、ロック状態を回避するようになっている。
【0003】
しかしながら、全輪駆動車両においては、個々の条件下でエンジントルクが伝達されている各車輪に対してブレーキ圧が印加されると、他の車輪の影響を受けて、ロック傾向またはスリップが発生し易くなり、カスケードと称される不安定状態を招くことになる。
【0004】
これを防止するため、たとえば、特開平7−205790号公報に参照されるように、ABS実行時に駆動状態を四輪駆動状態から二輪駆動状態に切換可能なアンチロックブレーキ制御装置が提案されている。
この場合、スリップの発生により車輪速が低減した車輪のブレーキ圧の減圧を増大させ、その車輪のロック傾向を解除するようになっている。
【0005】
図10は一般的なアンチスキッドブレーキ制御装置の概略構成を示すブロック図である。また、図11は図10内のアクチュエータ周辺の油圧経路を具体的に示す構成図、図12は図11内のアクチュエータを一車輪に注目してさらに詳細に示す構成図である。
【0006】
各図において、全輪駆動車両の4個の車輪1a〜1dは、前輪1aおよび1bならびに後輪1cおよび1dの全てが駆動輪となり、エンジン(図示せず)に連結されている。
電磁ピックアップ式などからなる車輪速センサ(車輪速検出手段)2a〜2dは、各車輪1a〜1dの回転速度を車輪速信号Va〜Vdとして個別に検出している。
【0007】
ホイールシリンダからなるブレーキ装置7a〜7dは、各車輪1a〜1dに個別に配設され、アクチュエータ10a〜10dからのブレーキ圧Pa〜Pd(油圧)に応じて各車輪1a〜1dに圧接される。
ブレーキペダル8に連結されたマスタシリンダ9は、ブレーキペダル8の踏み込み量に応動してブレーキ圧(油圧)を生成し、油圧配管を介して、電磁ソレノイドを含むアクチュエータ10a〜10dに供給する。
【0008】
アクチュエータ10a〜10dは、マスタシリンダ9からのブレーキ圧を制御信号Ca〜CdおよびCM(後述する)に応じて調整し、各ブレーキ装置7a〜7dに個別に送出する。
これにより、ブレーキ装置7a〜7dは、ブレーキペダル8の操作量に応動し且つ制御信号Ca〜CdおよびCMに応じて各車輪1aに制動力を発生する。
【0009】
図10において、車両に装備されたECU(電子制御ユニット)11は、アンチスキッドブレーキ制御装置の本体を構成しており、波形整形増幅回路20a〜20dと、電源回路22と、マイクロコンピュータ23と、アクチュエータ駆動回路24a〜24dと、モータリレー駆動回路25とを備えている。
【0010】
電源回路22は、イグニッションスイッチ27のオン時に、マイクロコンピュータ23に定電圧を供給する。
マイクロコンピュータ23は、CPU23a、RAM23bおよびROM23cを含む。
【0011】
ECU11は、各車輪速信号Va〜Vdから車輪速Vwa〜Vwdを演算するとともに、車輪速Vwa〜Vwdの微分波形に基づいて、各車輪1a〜1dのロック傾向に対応した車輪減速度を個別に演算する。
【0012】
また、ECU11は、各アクチュエータ10a〜10dおよびモータ15(モータリレー16)からなる制動力調整手段に対する制御量を演算し、ロック傾向防止用の制御信号Ca〜CdおよびCMを生成し、各車輪1a〜1dに対するブレーキ圧Pa〜Pdを調整する。
【0013】
各アクチュエータ駆動回路24a〜24dは、マイクロコンピュータ23からの制御指令に応じて、各アクチュエータ10a〜10dの電磁ソレノイドに対する制御信号Ca〜Cdを個別に出力する。
【0014】
モータリレー駆動回路25は、ブレーキ圧の調整時に、モータリレー16に対する制御信号CMを出力し、モータリレー16内のコイル16bに通電して常開接点16aをオンさせ、モータ15を駆動する。
これにより、ブレーキ圧調整ポンプを構成するモータ15は、アクチュエータ10a〜10dと関連して、ブレーキ圧Pa〜Pdを調整する。
【0015】
図11において、モータ15に連通されたリザーバタンク14は、モータ15と各アクチュエータ10a〜10dとを連通する油圧経路を介して、各アクチュエータ10a〜10dに対して油圧の供給および回収を行う。
【0016】
図11内の1つのアクチュエータ(たとえば、10a)に注目した図12において、アクチュエータ10aは、ブレーキ圧保持用のソレノイドバルブ12と、ブレーキ圧減圧用のソレノイドバルブ13とを備えている。なお、図示されない他のアクチュエータ10b〜10dも同一構成を有する。
【0017】
保持用ソレノイドバルブ12は、マスタシリンダ9からブレーキ装置7aまでのインレット油圧管経路に設けられ、減圧用ソレノイドバルブ13は、ブレーキ装置7aからリザーバタンク14へのアウトレット油圧管に設けられている。
すなわち、減圧用ソレノイドバルブ13は、リザーバタンク14と、液圧供給および回収用のモータ15とを介して、マスタシリンダ9に至る液圧回収経路中に設けられている。
【0018】
これにより、各ソレノイドバルブ12および13は、ECU11からの制御信号Caに応答して通電または遮断され、ブレーキ圧の保持、加圧または減圧などの切り換えを行う。
通常、非駆動時において、保持用ソレノイドバルブ12は開放され、減圧用ソレノイドバルブ13は閉成されている。
【0019】
次に、一般的なABS制御動作について説明する。
図12において、運転者がブレーキペダル8を踏み込むと、マスタシリンダ9に圧力が供給され、マスタシリンダ9から送出されたブレーキ液は、アクチュエータ10a内の保持用ソレノイド12を介してブレーキ装置7aに流入し、ブレーキ圧Paが上昇する。
【0020】
ここで、ロック状態に相当する車輪減速度が検出されて、ECU11から減圧指令を示す制御信号Caが生成されると、保持用ソレノイドバルブ12および減圧用ソレノイドバルブ13の電磁ソレノイドが通電により駆動される。
【0021】
これにより、保持用ソレノイドバルブ12が閉成されて、マスタシリンダ9からブレーキ装置7aまでの間の油圧経路は遮断され、また、減圧用ソレノイドバルブ13が開放されて、ブレーキ装置7aからリザーバタンク14までの間の油圧経路が接続される。
【0022】
したがって、ブレーキ装置7a内のブレーキ圧Paは、リザーバタンク14内に流出して減少する。
同時に、ECU11は、制御信号CMを生成してモータ15を作動させることにより、リザーバタンク14に流出したブレーキ液を高圧にしてマスタシリンダ9側の主管路に戻し、次回のブレーキ制御に備える。
【0023】
その後、ECU11から保持用の制御信号Caが生成されて、保持用ソレノイドバルブ12のみが通電(経路が閉成)されると、他のバルブはオフのため全ての油圧経路が遮断されて、車輪1aに対するブレーキ圧Paは保持される。
【0024】
また、ECU11から増圧用の制御信号Caが生成されて、保持用ソレノイドバルブ12および減圧用ソレノイドバルブ13への通電電流を遮断すると、マスタシリンダ9とブレーキ装置7aとの間の油圧経路が再び接続される。
【0025】
これにより、マスタシリンダ9側の主管路に戻された高圧のブレーキ液は、モータ15から吐出されるブレーキ液とともに、再びブレーキ装置7aに流入されるので、車輪1aに対するブレーキ圧Paは増加する。
【0026】
このように、従来よりロック傾向を回避しながらブレーキ圧を制御しているが、走行条件および路面条件が各車輪毎に異なるので、全輪駆動車両においては、全車輪に対して最適にロック回避することは困難である。
【0027】
特に、全輪駆動車両においては、1つの車輪のブレーキ圧が大きいために他の車輪でスリップが発生することがあるが、このような場合に適正なブレーキ圧力を調整することはできない。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアンチスキッドブレーキ制御装置は以上のように、各車輪毎にスリップ状態を検出してブレーキ圧の減圧および増圧調整をしているが、四輪駆動車両においては、各車輪に動力が伝達されるように、1つの車輪が他の車輪の非差動制限機構を介して(または、直接)連結されているので、全車輪について適性にブレーキ圧を調整してロック回避することができないという問題点があった。
【0029】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、全車輪駆動車両においてブレーキ圧の減圧制御時に生じるカスケード(不安定状態)を回避することのできるアンチスキッドブレーキ制御装置を得ることを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置は、全輪駆動車両の複数の車輪の回転速度を車輪速として個別に検出する車輪速検出手段と、ブレーキ操作に応動して各車輪に対するブレーキ圧を調整する制動力調整手段と、ブレーキ操作時の車輪速に基づいて、各車輪のロック傾向を防止するように、制動力調整手段に対する制御量を演算するECUとを備えたアンチスキッドブレーキ制御装置であって、ECUは、車輪速に基づいて各車輪のロック傾向に対応した車輪減速度を演算する車輪減速度演算手段と、車輪速に基づいて基本車速を演算する基本車速演算手段と、車輪速および基本車速に基づいてスリップ量を演算するスリップ量演算手段と、複数の車輪のうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合にカスケードを判定するカスケード判定手段と、カスケードが判定されたときにブレーキ圧を減圧量増大方向に制御量を変更する制御量補正手段と、を含み、カスケード判定手段は、複数の車輪のうちの前輪の1つが第1の所定値以上のスリップ量を示し、且つ複数の車輪のうちの後輪の2つが第2の所定値以上のスリップ量を示すときに、カスケードを判定し、第1の所定値のレベルは、第2の所定値のレベルよりも大きく設定されたものである。
また、この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置は、全輪駆動車両の複数の車輪の回転速度を車輪速として個別に検出する車輪速検出手段と、ブレーキ操作に応動して各車輪に対するブレーキ圧を調整する制動力調整手段と、ブレーキ操作時の車輪速に基づいて、各車輪のロック傾向を防止するように、制動力調整手段に対する制御量を演算するECUとを備えたアンチスキッドブレーキ制御装置であって、ECUは、車輪速に基づいて各車輪のロック傾向に対応した車輪減速度を演算する車輪減速度演算手段と、車輪速に基づいて基本車速を演算する基本車速演算手段と、車輪速および基本車速に基づいてスリップ量を演算するスリップ量演算手段と、複数の車輪のうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合にカスケードを判定するカスケード判定手段と、カスケードが判定されたときにブレーキ圧を減圧量増大方向に制御量を変更するための減圧量増大制御を行う制御量補正手段と、を含み、カスケード判定手段は、複数の車輪のうちの後輪の1つが第1の所定値以上のスリップ量を示し、且つ複数の車輪のうちの前輪の2つが第2の所定値以上のスリップ量を示すときに、カスケードを判定し、第1の所定値のレベルは、第2の所定値のレベルよりも大きく設定されたものである。
【0031】
また、この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置の制御量補正手段は、車輪速に基づいて、各車輪のロック傾向を防止する範囲内で複数の車輪に対するブレーキ圧を増圧側に復帰させる増圧復帰手段と、カスケード判定手段がカスケードを判定したときに、ブレーキ圧の増圧側への復帰を抑制するための増圧抑制手段とを含むものである。
【0032】
また、この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置のカスケード判定手段は、複数の車輪のうちの他の三輪のスリップ量に応じてカスケードを判定し、制御量補正手段は、複数の車輪のうちのいずれかの車輪減速度が第1の閾値を越えたときに減圧量増大制御を開始し、カスケードが判定されたときに、第1の閾値のレベルを低減するものである。
【0033】
また、この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置の制御量補正手段は、スリップ量に応じて減圧量増大制御の終了タイミングを決定する第2の閾値を第1の閾値以下のレベルに設定し、減圧量増大制御の期間を延長する方向に可変するものである。
【0037】
また、この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置は、路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段を備え、カスケード判定手段は、路面摩擦係数が所定値以下を示すときに、カスケードを判定するものである。
【0038】
また、この発明に係るアンチスキッドブレーキ制御装置のカスケード判定手段は、複数の車輪のうちの後輪の低速側の車輪速が減速中を示すときに、カスケードを判定するものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるECU11Aの構成を示す機能ブロック図であり、車輪速センサ2a〜2d、アクチュエータ10a〜10dおよびモータリレー16は、前述と同様のものである。
【0040】
また、この発明の実施の形態1の全体構成、ならびにアクチュエータ10a〜10dおよびモータ15の周辺構成は、図10〜図12に示した通りである。
【0041】
各車輪1a〜1dのロック傾向を防止するためのECU11Aは、各車輪速センサ2a〜2dからの車輪速信号Va〜Vdに基づいて車輪速Vwa〜Vwdを演算する車輪速演算手段30と、車輪速Vwa〜Vwdに基づいて各車輪1a〜1dのロック傾向に対応した車輪減速度Gwa〜Gwdを演算する減速度演算手段31と、車輪速Vwa〜Vwdに基づいて基本車速Vrを演算する基本車速演算手段32とを備えている。
【0042】
また、ECU11Aは、車輪速Vwa〜Vwdおよび基本車速Vrに基づいてスリップ量SLa〜SLdを演算するスリップ量演算手段36と、車輪1a〜1dのうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合に、カスケードを判定してフラグ信号からなるカスケード信号Fを出力するカスケード判定手段38Aとを備えている。
【0043】
さらに、ECU11Aは、すくなくともブレーキ操作時の車輪速Vwa〜Vwdおよび車輪減速度Gwa〜Gwdに基づいて各制動力調整手段10a〜10dおよび16に対する制御量を演算する制御量演算手段40と、すくなくともカスケード信号Fに応答してブレーキ圧Pa〜Pdを減圧量増大方向に制御量を変更するための減圧量増大制御を行う制御量補正手段40Aとを備えている。
【0044】
制御量補正手段40Aは、制御量演算手段40に属しており、カスケード信号Fに応じて、制御量演算手段40からの制御量を減圧方向に変更し、変更後の制御信号Ca〜CdおよびCMを各アクチュエータ10a〜10dおよびモータリレー16に出力する。
【0045】
図2は図1内の制御量演算手段40および制御量補正手段40AによるABS制御(アンチスキッドブレーキ制御)の一例を示すタイミングチャートであり、車輪速Vwa〜Vwdのうちの1つの波形Vwと、車輪減速度Gwa〜Gwdのうちの1つの波形Gwと、カスケード信号Fとに基づいて、ブレーキ圧Pの減圧補正および増圧補正を行う処理動作を示している。
【0046】
図2において、一点鎖線b1およびb2は、車輪速Vwに対する閾値、一点鎖線a1〜a3は、車輪減速度Gwに対して可変設定される閾値である。
なお、ブレーキ圧Pの減圧または増圧条件として用いられる閾値b1、b2は、実質的にスリップ量SLの閾値に対応する。
【0047】
ここでは、車輪速Vwが閾値b1を越えた時点でブレーキ圧Pを減圧制御しているが、車輪速Vwの微分波形からなる車輪減速度Gw(車輪速Vwよりも位相が進んでいる)と閾値a1との比較に基づいて減圧制御を開始してもよい。
【0048】
制御量演算手段40の機能の一部を構成する制御量補正手段40Aは、基本車速Vrに基づいて各車輪1a〜1dのロック傾向を防止する範囲内でブレーキ圧Pを増圧側に復帰させる増圧復帰手段と、カスケード信号Fに応答してブレーキ圧Pの増圧側への復帰を抑制するための増圧抑制手段とを含んでいる。
【0049】
制御量演算手段40および制御量補正手段40Aは、通常の減圧開始条件として、各閾値a1〜a3、b1およびb2、スリップ量SLの閾値(許容値)などを設定する閾値設定手段と、車輪速Vw、車輪減速度Gwおよびスリップ量SLなどの各パラメータを各閾値と比較する比較手段とを含む。
【0050】
また、制御量補正手段40Aは、他の車輪のスリップ量SLに応じてカスケード信号Fが生成されたときに第1の閾値a1のレベルを第2の閾値a2に低減させるとともに、各車輪1a〜1dのうちのいずれかの車輪減速度Gwが第2の閾値a2を越えたときに減圧量増大制御を開始し、減圧量増大制御の期間を延長する方向に可変するように構成されていてもよい。
【0051】
制御量演算手段40は、ブレーキ操作時のブレーキ圧Pの上昇により、車輪速Vwが低レベル側の閾値b1以下まで下降した時刻t1で、ブレーキ圧Pの減圧制御を開始し、車輪減速度Gwが第1の閾値a1より小さいレベルまで低下した時刻t2で、ブレーキ圧Pの保持モードに切り換える。
【0052】
また、車輪速Vwが高レベル側の閾値b2以上まで上昇した時刻t3で、制動能力を向上させるために、ブレーキ圧Pの増圧制御を再開する。
ここまでは、カスケード信号Fが発生していないので、通常のABS制御が行われている。
【0053】
その後、各車輪のうちの他の三輪のスリップ量SLが所定値を越えてカスケード手段38Aからカスケード信号Fが生成された時刻t4で、制御量補正手段40Aによりブレーキ圧Pの増圧が抑制される。
また、このとき、制御量補正手段40Aは、車輪減速度Gwに対して、第1の閾値a1よりも小さいレベルの第2の閾値a2を設定する。
【0054】
したがって、車輪減速度Gwのレベルが第2の閾値a2を越えた時刻t5で、ブレーキ圧Pの減圧制御が通常よりも早めに開始され、減圧制御が増大方向に補正される。
【0055】
また、制御量補正手段40Aは、自身の車輪のスリップ量SLが所定値以上を示す場合には、減圧増大制御の終了タイミングを決定する第2の閾値a2を、さらに小さいレベルの第3の閾値a3に可変設定する。
【0056】
したがって、ブレーキ圧Pの減圧増大制御の終了タイミングは、車輪減速度Gwのレベルが第2の閾値a2以下となる時刻t6から、第3の閾値a3以下となる時刻t7まで遅延されて、減圧増大制御の期間が延長補正される。
【0057】
減圧増大制御の終了時刻t7以降は、ブレーキ圧Pの保持モードとなる。
なお、時刻t5〜t7の期間に各車輪のスリップ量SLが小さくなってカスケード信号Fが「0」となった場合には、車輪減速度Gwのレベルが第1の閾値a1よりも小さければ、直ちにブレーキ圧Pの保持モードに切り換えられる。
【0058】
また、第3の閾値a3による減圧期間増大制御中においても、所定値以上のスリップ量SLが検出される場合には、さらに小さいレベルの閾値(図示せず)を順次設定してもよい。
また、ここでは、第2の閾値a2よりも小さいレベルの第3の閾値a3を設定したが、第2の閾値a2の設定によりすでに減圧増大制御期間が延長されているので、第3の閾値a3を設定せずに、時刻t6でブレーキ圧Pの保持モードに切り換えてもよい。
【0059】
次に、図3〜図5のフローチャートを参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1の動作について説明する。
図3はこの発明による装置全体の概略的な処理動作を示し、図4は図3内のカスケード判定ステップS5の具体的な処理動作の一例を示し、図5は図3内の制御量演算ステップS6の具体的な処理動作を示している。また、車輪速Vwa〜Vwdおよび車輪減速度Gwa〜Gwdを総称して、それぞれVwおよびGwで示している。
【0060】
図3において、まず、ECU11Aは、マイクロコンピュータ23内のRAM23b(図10参照)などを初期設定した後、車輪速演算手段30において、各車輪速信号Va〜Vdから各車輪1a〜1d毎の車輪速Vwを求める(ステップS1)。
【0061】
続いて、ECU11A内の車輪減速度演算手段31は、車輪速Vwの時間変化(微分値)に基づいて、各車輪1a〜1d毎の車輪減速度Gwを演算する(ステップS2)。
ここで、車輪減速度Gwは、Gw>0で車輪の減速状態を示し、Gw<0で車輪の加速状態を示すものとする。
【0062】
また、基本車速演算手段32は、車輪速Vwに基づいて基本車速Vrを推定演算し(ステップS3)、スリップ量演算手段36は、車輪速Vwと基本車速Vrとの偏差(Vr−Vw)から、各車輪1a〜1dのスリップ量SLを推定演算する(ステップS4)。
【0063】
また、カスケード判定手段38Aは、車輪1a〜1dのうちのすくなくとも三輪のスリップ量SLが所定値(ロック傾向に相当する)以上の不安定状態を示す場合に、カスケードを判定してカスケード信号Fを出力する(ステップS5)。
【0064】
このとき、カスケード判定手段38Aは、たとえば、車輪1a〜1dのうちの前輪の1つが第1の所定値α(たとえば、3km/h程度)以上のスリップ量を示し、且つ後輪の2つが第2の所定値β(たとえば、2km/h程度)以上のスリップ量を示すときに、カスケードを判定してもよい。
【0065】
また、カスケード判定手段38Aは、後輪の1つが第1の所定値α以上のスリップ量を示し、且つ前輪の2つが第2の所定値β以上のスリップ量を示すときに、カスケードを判定してもよい。
なお、第1の所定値αのレベルは、上述したように第2の所定値βのレベルよりも大きく設定されているものとする。
【0066】
最後に、制御量演算手段40および制御量補正手段40Aは、各アクチュエータ10a〜10dおよびモータリレー16に対する制御量を演算し、制御信号Ca〜CdおよびCMを出力する(ステップS6)。
【0067】
図4は図3内のカスケード判定ステップS5を具体的に示しており、4つの車輪1a〜1dのうちの三輪が所定値以上のスリップ量SLを示す場合にカスケードを判定する場合を示している。
【0068】
図4において、まず、カスケード判定手段38Aは、カスケード信号F(フラグ)のレベルを「0」にリセットしておき(ステップS10)、車輪1a(左の前輪)のスリップ量SLaが第1の所定値αを越えたか否かを判定する(ステップS11)。
【0069】
ステップS11において、SLa≦α(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、車輪1b(右の前輪)のスリップ量SLbが第1の所定値αを越えたか否かを判定する(ステップS12)。
【0070】
もし、前輪のスリップ量SLaおよびSLbの一方が第1の所定値αを越えており、ステップS11またはS12において、SLa>α、または、SLb>α(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、車輪1c(左の後輪)のスリップ量SLcが第2の所定値β(<α)を越えたか否かを判定する(ステップS13)。
【0071】
ステップS13において、SLc>β(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、車輪1d(右の後輪)のスリップ量SLdが第2の所定値βを越えたか否かを判定する(ステップS14)。
【0072】
もし、後輪のスリップ量SLcおよびSLdの両方が第2の所定値βを越えており、ステップS14において、SLd>β(すなわち、YES)と判定されれば、カスケード判定手段38Aは、カスケード信号Fを「1」に設定し(ステップS15)、リターンする。
【0073】
このときのカスケードの状況は、たとえば、前輪のスリップ量SLaおよびSLbが第1の所定値αを挟んで大小2つに分かれており、且つ、後輪のスリップ量SLcおよびSLdが第2の所定値β以上の値で、前輪のスリップ量SLaおよびSLbの間の値を示す場合が考えられる。
【0074】
一方、ステップS12〜S14のうちのいずれかにおいて、SLb≦α、SLc≦β、SLd≦β(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、車輪1a(左の前輪)のスリップ量SLaが第2の所定値βを越えたか否かを判定する(ステップS16)。
【0075】
ステップS16において、SLa>β(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、車輪1b(右の前輪)のスリップ量SLbが第2の所定値βを越えたか否かを判定する(ステップS17)。
【0076】
もし、前輪のスリップ量SLaおよびSLbの両方が第2の所定値βを越えており、ステップS17において、SLb>β(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、車輪1c(左の後輪)のスリップ量SLcが第1の所定値αを越えたか否かを判定する(ステップS18)。
【0077】
ステップS18において、SLc≦α(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、車輪1d(右の後輪)のスリップ量SLdが第1の所定値αを越えたか否かを判定する(ステップS19)。
【0078】
もし、後輪のスリップ量SLcおよびSLdの一方が第1の所定値αを越えており、ステップS18またはS19において、SLd>α、またはSLd>α(すなわち、YES)と判定されれば、カスケード判定手段38Aは、カスケード信号Fを「1」に設定し(ステップS15)、リターンする。
【0079】
このときのカスケードの状況は、たとえば、後輪のスリップ量SLcおよびSLdが第1の所定値αを挟んで大小2つに分かれており、且つ、前輪のスリップ量SLaおよびSLbが第2の所定値β以上の値で、後輪のスリップ量SLcおよびSLdの間の値を示す場合が考えられる。
【0080】
図3内の制御量演算ステップS6を具体的に示した図5において、まず、制御量演算手段40と協動する制御量補正手段40Aは、カスケード信号Fのレベルが「1」(フラグがオンしている)か否かを判定する(ステップS20)。
【0081】
ステップS20において、F=0(すなわち、NO)と判定されれば、不安定状態ではないので、続いて、車輪減速度Gwの閾値低減用のフラグFL(後述する)を「0」にクリアし(ステップS20A)、続いて、通常のABS制御を行うために、スリップ量SLが閾値Srよりも大きいか否かを判定する(ステップS21)。
このとき、スリップ量SLの閾値Srは、通常の減圧開始条件に対応しており、たとえば3km/h程度の許容値に設定されている。
【0082】
ステップS21において、SL>Sr(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、車輪減速度Gwが最大レベルの閾値a1を越えたか否かを判定する(ステップS22)。閾値a1は、通常の減圧開始条件に対応しており、制動能力を損なわないように、最大レベルに設定されている。
【0083】
ステップS22において、Gw>a1(すなわち、YES)と判定されれば、通常のABS制御によるブレーキ圧Pの減圧を指示して(ステップS23)、ステップS1(図3参照)にリターンする。
【0084】
一方、ステップS21またはS22において、SL≦SrまたはGw≦a1(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、ブレーキ圧Pの保持または増圧を行うために、スリップ量SLを所定値ΔSL(最小許容範囲内の値、たとえば、1km/h程度)よりも大きいか否かを判定する(ステップS24)。
【0085】
もし、ステップS24において、SL>ΔSL(すなわち、YES)と判定されれば、ロック傾向に至らない程度のスリップが発生している状態なので、ロック傾向が判定されるまでABS処理を実行せずに、ブレーキ圧Pの保持を指示して(ステップS25)、ステップS1にリターンする。
【0086】
また、ステップS24において、SL≦ΔSL(すなわち、NO)と判定されれば、スリップ量SLが最小レベルの許容範囲内にあるので、続いて、制動能力を高める(ブレーキ圧を増圧する)ために、まず、カスケード信号Fのレベルが「1」か否かを再度判定する(ステップS26)。
【0087】
ステップS26において、F=1(すなわち、YES)と判定されれば、車輪状態が不安定なので、通常よりも増圧レベルの低い緩やかな増圧を指示し(ステップS27)、また、F=0(すなわち、NO)と判定されれば、安定状態と見なされるので、通常のABS制御によるブレーキ圧Pの増圧を指示して(ステップS28)、ステップS1にリターンする。
【0088】
一方、ステップS20において、F=1(すなわち、YES)と判定されれば、車輪が不安定状態にあるので、ブレーキ圧Pを減圧方向に補正するために、車輪減速度Gwが閾値a1よりもレベルの低い閾値a2を越えたか否かを判定する(ステップS29)
【0089】
ステップS29において、Gw>a2(すなわち、YES)と判定されれば、フラグFLを「1」に設定し(ステップS30)、減圧指示ステップS23に進む。
また、ステップS29において、Gw≦a2(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、フラグFLが「1」に設定されているか否かを判定する(ステップS31)。
【0090】
ステップS31において、FL=1(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、検出対象の車輪のスリップ量SLが閾値Srよりも大きいか否かを判定する(ステップS32)。
また、ステップS32において、SL>Sr(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、検出対象の車輪の車輪減速度Gwが最小レベルの第3の閾値a3を越えたか否かを判定する(ステップS33)。
【0091】
ステップS33において、Gw>a3(すなわち、YES)と判定されれば、減圧指示ステップS23に進む。
一方、ステップS31〜S33において、FL=0、SL≦Sr、または、Gw≦a3(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFLをクリアするステップS20Aを介して、スリップ量SLの判定ステップS21に進む。
【0092】
車輪減速度Gwの判定ステップS29により、カスケード時にはレベルの低い閾値a2と比較されるので、減圧指示ステップS23に進み易くなり、路面摩擦係数が小さくて車輪速Vwが徐々に低下していく(ロック傾向に向かう)状態であっても、ロック傾向を速やかに回避することができる。
【0093】
また、車輪減速度Gwの判定ステップS33により、カスケード時に閾値Sr以上のスリップ量SLが検出された場合には、さらにレベルの低い閾値a3と比較されるので、増圧への復帰が抑制されて減圧増大期間が延長され、実質的に、さらに減圧増大制御されることになる。
【0094】
また、カスケード時の緩やかな増圧指示ステップS27においては、スリップ量SLの増大を防止するために、たとえば、増圧周期を長く設定して増大ゲインを低下させる制御が行われる。
ブレーキ圧Pの各指示ステップS23、S25、S27およびS28においては、各指示に応じた制御信号Ca〜CdおよびCMが生成される。
【0095】
このように、四輪駆動車両において、四輪のスリップ状態を検出することにより、車輪速Vwが急減せずに基本車速Vrから徐々に分離して、スリップ量SLが増大していく不安定状態をカスケードとして検出することにより、的確に減圧方向に制御を行うことができ、スリップ量SLを小さくして車体の安定性を確保することができる。
【0096】
また、たとえば、三輪のスリップ量SLがロック傾向を示す場合として、前輪の1つおよび後輪の2つがロック傾向にある場合、または、前輪の2つおよび後輪の1つがロック傾向にある場合にカスケードを判定することにより、車両の旋回状態においてはあり得ない車輪状況をカスケードとして判定することができる。
【0097】
すなわち、左右の前輪の車輪速と左右の後輪の車輪速との間に、前後で反対の左右車輪速の関係が成り立つ状況を検出することにより、旋回状態ではなくカスケードであると判定して、ブレーキ圧Pを減圧(緩め)方向に補正することができる。
【0098】
たとえば、上述したように、左右の前輪の車輪速VwaおよびVwbの間に左右の後輪の車輪速VwcおよびVwdが存在する場合、または、左右の後輪の車輪速VwcおよびVwdの間に左右の前輪の車輪速VwaおよびVwdが存在する場合は、旋回中ではない状態と見なして、カスケードと判定される。
【0099】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、カスケード判定条件としてスリップ量SLのみを考慮したが、カスケード判定時には減圧増大制御されて本来の制動能力が低減するので、制動能力が低減されにくくするために、カスケード判定条件に路面摩擦係数μを付加してもよい。
【0100】
図6はカスケード判定条件に路面摩擦係数μを付加したこの発明の実施の形態2を示す機能ブロック図であり、前述と同様の構成要素については、同一符号を付してここでは詳述しない。
【0101】
この場合、ECU11Bは、ブレーキ操作時の基本車速Vrの時間変化に基づいて路面摩擦係数μを推定する路面摩擦係数推定手段33を備えており、カスケード判定手段38Bは、スリップ量SLのみならず、路面摩擦係数μに応じてカスケード信号Fを生成している。
【0102】
路面摩擦係数推定手段33は、たとえば、基本車速Vrを微分してフィルタ処理を行うことにより路面摩擦係数μを求める。
なお、路面摩擦係数推定手段33に代えて加速度センサ(図示せず)を用い、加速度センサの検出値に基づいて路面摩擦係数μを求めてもよい。
【0103】
以下、図7のフローチャートを参照しながら、図6に示したこの発明の実施の形態2の動作について説明する。
図7において、各ステップS10〜S19は前述(図4参照)と同様のステップである。
【0104】
前述のステップS14またはS19において、SLd>β、またはSLd>α(すなわち、YES)と判定され、三輪のスリップ量がカスケードを示すと判定された場合、続いて、路面摩擦係数μが所定値μo(たとえば、0.5程度)よりも小さいか否かを判定する(ステップS35)。
【0105】
ステップS35において、μ<μo(すなわち、YES)と判定されれば、カスケード信号Fを「1」に設定するステップS15に進み、μ≧μo(すなわち、NO)と判定されれば、そのままリターンする。
【0106】
これにより、カスケード判定手段38Bは、三輪のスリップ量がカスケードを示し、且つ路面摩擦係数μが所定値μo以下を示すときに、カスケード信号Fを生成する。
【0107】
このように、カスケード判定用の限定条件として、路面摩擦係数μが小さい場合を付加することにより、カスケードに陥り易い状況を限定することができ、且つカスケードの判定精度を高めることができる。
【0108】
また、ここでは図示しないが、路面摩擦係数推定手段33のみならず、加速度センサを並設して、路面摩擦係数推定手段33から求められた路面摩擦係数μと加速度センサから求められた路面摩擦係数とがともに所定値μo以下を示す場合に、カスケード判定条件を成立させてもよい。
この場合、路面摩擦係数μの判定に冗長性が付加されて、さらにカスケードに陥りにくくすることができる。
【0109】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、カスケード判定条件として路面摩擦係数μを付加したが、後輪の減速状態を付加してもよい。
図8はカスケード判定条件として後輪の減速状態を付加したこの発明の実施の形態2を示す機能ブロック図であり、前述と同様の構成要素については、同一符号を付してここでは詳述しない。
【0110】
この場合、ECU11C内のカスケード判定手段38Cは、カスケード判定条件として、スリップ量SLのみならず、車輪減速度Gwを用いており、後輪の低速側の車輪速Vwが減速中を示すときに、カスケード信号Fを生成する。
【0111】
以下、図9のフローチャートを参照しながら、図8に示したこの発明の実施の形態2の動作について説明する。
図9において、各ステップS10〜S19は前述(図4参照)と同様のステップである。
【0112】
前述のステップS14またはS19において、SLd>β、またはSLd>α(すなわち、YES)と判定され、三輪のスリップ量がカスケードを示すと判定された場合、続いて、後輪1cおよび1dのうちの低速側の車輪を判定する(ステップS40)。
【0113】
ここでは、ステップS40において、左右の後輪のスリップ量SLcおよびSLdを比較し、左の後輪のスリップ量SLcが右の後輪のスリップ量SLdよりも小さいか否かを判定する。
【0114】
もし、SLc<SLd(すなわち、YES)と判定されれば、大きいスリップ量SLdを示す右の後輪1dが低速側であると特定されるので、続いて、右の後輪1dの車輪減速度Gwdが正(減速中である)か否かを判定する(ステップS41)。
【0115】
また、SLc≧SLd(すなわち、NO)と判定されれば、大きいスリップ量SLcを示す左の後輪1cが低速側であると特定されるので、続いて、左の後輪1cの車輪減速度Gwcが正(減速中である)か否かを判定する(ステップS42)。
【0116】
ステップS41またはS42において、Gwd>0、またはGwc>0(すなわち、YES)と判定されれば、カスケード信号Fを「1」に設定するステップS15に進み、Gwd≦0、またはGwc≦0(すなわち、NO)と判定されれば、そのままリターンする。
【0117】
このように、後輪の減速中のみにカスケードを判定することにより、カスケードを示す状況であっても、カスケードの状況から脱しようとしているときに減圧し過ぎとなることを防ぐ目的で、後輪の車輪減速度を参照することにより、現在の状況がカスケード状態から脱しようとしているのか否かを判定することができる。
【0118】
【発明の効果】
以上のようにこの発明の請求項1によれば、全輪駆動車両の複数の車輪の回転速度を車輪速として個別に検出する車輪速検出手段と、ブレーキ操作に応動して各車輪に対するブレーキ圧を調整する制動力調整手段と、ブレーキ操作時の車輪速に基づいて、各車輪のロック傾向を防止するように、制動力調整手段に対する制御量を演算するECUとを備えたアンチスキッドブレーキ制御装置であって、ECUは、車輪速に基づいて各車輪のロック傾向に対応した車輪減速度を演算する車輪減速度演算手段と、車輪速に基づいて基本車速を演算する基本車速演算手段と、車輪速および基本車速に基づいてスリップ量を演算するスリップ量演算手段と、複数の車輪のうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合にカスケードを判定するカスケード判定手段と、カスケードが判定されたときにブレーキ圧を減圧量増大方向に制御量を変更する制御量補正手段と、を含み、カスケード判定手段は、複数の車輪のうちの前輪の1つが第1の所定値以上のスリップ量を示し、且つ複数の車輪のうちの後輪の2つが第2の所定値以上のスリップ量を示すときに、カスケードを判定し、第1の所定値のレベルは、第2の所定値のレベルよりも大きく設定されたので、全車輪駆動車両においてブレーキ圧の減圧制御時に生じるカスケード(不安定状態)を回避して安定性を確保したアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
また、この発明の請求項2によれば、全輪駆動車両の複数の車輪の回転速度を車輪速として個別に検出する車輪速検出手段と、ブレーキ操作に応動して各車輪に対するブレーキ圧を調整する制動力調整手段と、ブレーキ操作時の車輪速に基づいて、各車輪のロック傾向を防止するように、制動力調整手段に対する制御量を演算するECUとを備えたアンチスキッドブレーキ制御装置であって、ECUは、車輪速に基づいて各車輪のロック傾向に対応した車輪減速度を演算する車輪減速度演算手段と、車輪速に基づいて基本車速を演算する基本車速演算手段と、車輪速および基本車速に基づいてスリップ量を演算するスリップ量演算手段と、複数の車輪のうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合にカスケードを判定するカスケード判定手段と、カスケードが判定されたときにブレーキ圧を減圧量増大方向に制御量を変更するための減圧量増大制御を行う制御量補正手段と、を含み、カスケード判定手段は、複数の車輪のうちの後輪の1つが第1の所定値以上のスリップ量を示し、且つ複数の車輪のうちの前輪の2つが第2の所定値以上のスリップ量を示すときに、カスケードを判定し、第1の所定値のレベルは、第2の所定値のレベルよりも大きく設定されたので、全車輪駆動車両においてブレーキ圧の減圧制御時に生じるカスケードを回避して安定性を確保したアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
【0119】
また、この発明の請求項3によれば、請求項1または請求項2において、制御量補正手段は、車輪速に基づいて、各車輪のロック傾向を防止する範囲内で複数の車輪に対するブレーキ圧を増圧側に復帰させる増圧復帰手段と、カスケード判定手段がカスケードを判定したときに、ブレーキ圧の増圧側への復帰を抑制するための増圧抑制手段とを含むので、全車輪駆動車両において安定性を確保したアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
【0120】
また、この発明の請求項4によれば、請求項1または請求項2において、カスケード判定手段は、複数の車輪のうちの他の三輪のスリップ量に応じてカスケードを判定し、制御量補正手段は、複数の車輪のうちのいずれかの車輪減速度が第1の閾値を越えたときに減圧量増大制御を開始し、カスケードが判定されたときに、第1の閾値のレベルを低減するようにしたので、全車輪駆動車両においてカスケードを確実に回避して安定性を確保したアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
【0121】
また、この発明の請求項5によれば、請求項4において、制御量補正手段は、スリップ量に応じて減圧量増大制御の終了タイミングを決定する第2の閾値を第1の閾値以下のレベルに設定し、減圧量増大制御の期間を延長する方向に可変するようにしたので、全車輪駆動車両においてカスケードを確実に回避して安定性を確保したアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
【0125】
また、この発明の請求項6によれば、請求項1から請求項5までのいずれか1項において、路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段を備え、カスケード判定手段は、路面摩擦係数が所定値以下を示すときに、カスケードを判定するようにしたので、信頼性の高いカスケード判定を行うことのできるアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
【0126】
また、この発明の請求項7によれば、請求項1から請求項5までのいずれか1項において、カスケード判定手段は、複数の車輪のうちの後輪の低速側の車輪速が減速中を示すときに、カスケードを判定するようにしたので、カスケード判定の信頼性をさらに向上させたアンチスキッドブレーキ制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す機能ブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による減圧増大補正動作を示すタイミングチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による減圧増大補正動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1によるカスケード判定動作を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1による制御量演算動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2を示す機能ブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態2によるカスケード判定動作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態3を示す機能ブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態3によるカスケード判定動作を示すフローチャートである。
【図10】 一般的なアンチスキッドブレーキ制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図11】 図10内のアクチュエータの周辺の油圧経路を示す構成図である。
【図12】 図11内の油圧経路を一系統に注目して詳細に示す構成図である。
【符号の説明】
1a〜1d 車輪、2a〜2d 車輪速センサ、8 ブレーキペダル、10a〜10d アクチュエータ、11A〜11C ECU、15 モータ、16 モータリレー、31 車輪減速度演算手段、32 基本車速演算手段、33 路面摩擦係数推定手段、36 スリップ量演算手段、38A〜38C カスケード判定手段、40 制御量演算手段、40A 制御量補正手段、a1〜a3 閾値、Ca〜Cd、CM 制御信号、Gw、Gwa〜Gwd 車輪減速度、P、Pa〜Pd ブレーキ圧、SL、SLa〜SLd スリップ量、Va〜Vd 車輪速信号、Vw、Vwa〜Vwd 車輪速、Vr 基本車速、μ 路面摩擦係数、α 第1の所定値、β 第2の所定値。

Claims (7)

  1. 全輪駆動車両の複数の車輪の回転速度を車輪速として個別に検出する車輪速検出手段と、
    ブレーキ操作に応動して前記各車輪に対するブレーキ圧を調整する制動力調整手段と、
    前記ブレーキ操作時の前記車輪速に基づいて、前記各車輪のロック傾向を防止するように、前記制動力調整手段に対する制御量を演算するECUと
    を備えたアンチスキッドブレーキ制御装置であって、
    前記ECUは、
    前記車輪速に基づいて前記各車輪のロック傾向に対応した車輪減速度を演算する車輪減速度演算手段と、
    前記車輪速に基づいて基本車速を演算する基本車速演算手段と、
    前記車輪速および前記基本車速に基づいてスリップ量を演算するスリップ量演算手段と、
    前記複数の車輪のうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合にカスケードを判定するカスケード判定手段と、
    前記カスケードが判定されたときに前記ブレーキ圧を減圧量増大方向に制御量を変更するための減圧量増大制御を行う制御量補正手段と、を含み、
    前記カスケード判定手段は、前記複数の車輪のうちの前輪の1つが第1の所定値以上のスリップ量を示し、且つ前記複数の車輪のうちの後輪の2つが第2の所定値以上のスリップ量を示すときに、前記カスケードを判定し、
    前記第1の所定値のレベルは、前記第2の所定値のレベルよりも大きく設定されたことを特徴とするアンチスキッドブレーキ制御装置。
  2. 全輪駆動車両の複数の車輪の回転速度を車輪速として個別に検出する車輪速検出手段と、
    ブレーキ操作に応動して前記各車輪に対するブレーキ圧を調整する制動力調整手段と、
    前記ブレーキ操作時の前記車輪速に基づいて、前記各車輪のロック傾向を防止するように、前記制動力調整手段に対する制御量を演算するECUと
    を備えたアンチスキッドブレーキ制御装置であって、
    前記ECUは、
    前記車輪速に基づいて前記各車輪のロック傾向に対応した車輪減速度を演算する車輪減速度演算手段と、
    前記車輪速に基づいて基本車速を演算する基本車速演算手段と、
    前記車輪速および前記基本車速に基づいてスリップ量を演算するスリップ量演算手段と、
    前記複数の車輪のうちのすくなくとも三輪のスリップ量が所定値以上の不安定状態を示す場合にカスケードを判定するカスケード判定手段と、
    前記カスケードが判定されたときに前記ブレーキ圧を減圧量増大方向に制御量を変更するための減圧量増大制御を行う制御量補正手段と、を含み、
    前記カスケード判定手段は、前記複数の車輪のうちの後輪の1つが第1の所定値以上のスリップ量を示し、且つ前記複数の車輪のうちの前輪の2つが第2の所定値以上のスリップ量を示すときに、前記カスケードを判定し、
    前記第1の所定値のレベルは、前記第2の所定値のレベルよりも大きく設定されたことを特徴とするアンチスキッドブレーキ制御装置。
  3. 前記制御量補正手段は、
    前記車輪速に基づいて、前記各車輪のロック傾向を防止する範囲内で前記複数の車輪に対するブレーキ圧を増圧側に復帰させる増圧復帰手段と、
    前記カスケード判定手段が前記カスケードを判定したときに、前記ブレーキ圧の増圧側への復帰を抑制するための増圧抑制手段と
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  4. 前記カスケード判定手段は、前記複数の車輪のうちの他の三輪のスリップ量に応じて前記カスケードを判定し、
    前記制御量補正手段は、
    前記複数の車輪のうちのいずれかの車輪減速度が第1の閾値を越えたときに前記減圧量増大制御を開始し、
    前記カスケードが判定されたときに、前記第1の閾値のレベルを低減することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  5. 前記制御量補正手段は、
    前記スリップ量に応じて減圧量増大制御の終了タイミングを決定する第2の閾値を前記第1の閾値以下のレベルに設定し、前記減圧量増大制御の期間を延長する方向に可変することを特徴とする請求項4に記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  6. 路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段を備え、
    前記カスケード判定手段は、前記路面摩擦係数が所定値以下を示すときに、前記カスケードを判定することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
  7. 前記カスケード判定手段は、前記複数の車輪のうちの後輪の低速側の車輪速が減速中を示すときに、前記カスケードを判定することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のアンチスキッドブレーキ制御装置。
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