JP3939859B2 - 車両走行路面の段差判定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両走行路面の段差判定装置に関し、特に、リニア前後加速度センサの出力信号を利用し、車両が走行中の路面に段差があるか否かを判定し得る段差判定装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
車両制動時に車輪がロック状態となってスリップすることを防止する装置として、アンチスキッド制御装置が知られているが、例えば特開平5−294226号公報には、段差路面等の路面反力の急激な変化のある路面を検出してブレーキ液圧の減圧を抑えたり、またブレーキ液圧の増圧勾配を大きくすることにより、運転者の違和感を解消するアンチスキッド制御装置が提案されている。そして、同公報に記載のアンチスキッド制御装置には、アンチスキッド制御開始直前または直後の車輪加速度および車輪速度の落ち込み状態およびアンチスキッド制御開始後の車輪加速度および車輪速度の復帰状態を所定レベルと比較し、アンチスキッド制御中の路面が路面反力の急激な変化のある路面であるか否かを判定する路面判定手段が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特開平5−294226号公報に開示の路面判定手段においては、車輪速度及び車輪加速度の落ち込み状態や復帰状態に基づき段差判定を行なうので、特に低摩擦係数の路面では、駆動側の車輪の振動等の影響で段差路と誤判定するおそれがある。従って、上記の路面判定手段をアンチスキッド制御に供する場合には、低摩擦係数の路面での早期ロック対策が必要となる。
【0004】
そこで、本発明は、車両が段差のある路面を走行中であることを確実に判定し得る車両走行路面の段差判定装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため、本発明の段差判定装置は、請求項1に記載のように、車両に対する加速度を検出し、該加速度に対して比例した信号を出力する加速度センサと、該加速度センサの出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定する第1の判定手段と、前記車両の少くとも一つの車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段が検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、該車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が前記加速度センサの出力信号の変動と同方向に変動した後、逆方向に変動して所定の基準値を超えたか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき前記車輪が段差を通過したか否かを判定する段差判定手段とを備えることとしたものである。
【0006】
前記第1の判定手段は、請求項2に記載のように、前記車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度の変化に基づき、前記加速度センサの出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定するように構成するとよい。
【0007】
本発明の段差判定装置を例えばアンチスキッド制御に供する場合には、請求項3に記載のように、車両に対する加速度を検出し、該加速度に対して比例した信号を出力する加速度センサと、該加速度センサの出力信号に対し所定レベル以上の減速度の変化が生じたか否かを判定する第1の判定手段と、前記車両の少くとも一つの車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段が検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、該車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が減少した後増加し、所定の加速度より大となったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき前記車輪が段差を通過したか否かを判定する段差判定手段とを備えたものとするとよい。
【0008】
また、本発明の段差判定装置を例えばトラクション制御に供する場合には、請求項4に記載のように、車両に対する加速度を検出し、該加速度に対して比例した信号を出力する加速度センサと、該加速度センサの出力信号に対し所定レベル以上の加速度の変化が生じたか否かを判定する第1の判定手段と、前記車両の少くとも一つの車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段が検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、該車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が増加した後減速し、所定の減速度より低下したか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき前記車輪が段差を通過したか否かを判定する段差判定手段とを備えたものとするとよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は一実施形態に係る車両走行路面の段差判定装置の全体構成を示すもので、車両(図示せず)に対する前後方向の加速度を検出し、この加速度に対してリニアに比例した信号を出力する加速度センサLSが設けられている。この加速度センサLSには、その出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定する第1の判定手段C1が接続されている。また、車両の少くとも一つの車輪WLの車輪速度を検出する車輪速度検出手段WSと、この車輪速度検出手段WSが検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段WDが設けられ、この車輪加速度演算手段WDが演算した車輪加速度が加速度センサLSの出力信号の変動と同方向に変動した後、逆方向に変動して所定の基準値を超えたか否かを判定する第2の判定手段C2が設けられている。そして、段差判定手段SDにて、第1及び第2の判定手段C1,C2の判定結果に基づき車輪WLが段差を通過したか否かが判定される。
【0010】
上記第1の判定手段C1は、例えば、車輪加速度演算手段WDが演算した車輪加速度の変化に基づき、加速度センサLSの出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定するように構成される。例えば車輪速度が減少する減速時には、車輪加速度が負の値になった時の加速度センサLSの出力信号と車輪加速度が負の値から正の値に切り換わった時の加速度センサLSの出力信号との差の絶対値が所定の基準値以上のときに所定レベル以上の変動有と判定される。また、上記段差判定手段SDは、例えば第1の判定手段C1が加速度センサLSの出力信号に対する所定レベル以上の変動有と判定し、且つ第2の判定手段C2にて車輪加速度が所定の基準値を超えたと判定したときに、車輪WLが段差を通過したと判定するように構成される。
【0011】
図2は上記の実施形態に係る段差判定装置を備えたアンチスキッド制御装置を示すもので、液圧発生手段としてはマスタシリンダ2a及びブースタ2bを備え、これらがブレーキペダル3によって駆動される。各車輪FR,FL,RR,RLにはホイールシリンダ51乃至54が装着されている。尚、車輪FRは運転席からみて前方右側の車輪を示し、以下車輪FLは前方左側、車輪RRは後方右側、車輪RLは後方左側の車輪を示しており、図2に明らかなように所謂ダイアゴナル配管が構成されているが、所謂前後配管としてもよい。
【0012】
そして、マスタシリンダ2aとホイールシリンダ51乃至54との間に、アンチスキッド制御(ABS)用のアクチュエータ30が介装されている。このアクチュエータ30は図2に二点鎖線で示したように構成されており、マスタシリンダ2aの一方の出力ポートとホイールシリンダ51,54の各々を接続する液圧路に夫々常開の電磁弁31,37が介装され、これらとマスタシリンダ2aとの間に液圧ポンプ21の吐出側が接続されている。同様に、マスタシリンダ2aの他方の出力ポートとホイールシリンダ52,53の各々を接続する液圧路に夫々常開の電磁弁33,35が介装され、これらとマスタシリンダ2aとの間に液圧ポンプ22の吐出側が接続されている。液圧ポンプ21,22は電動モータ20によって駆動され、その作動時に上記の各液圧路に所定の圧力に昇圧されたブレーキ液が供給される。
【0013】
ホイールシリンダ51,54は更に常閉の電磁弁32,38に接続されており、これらの下流側はリザーバ23に接続されると共に、液圧ポンプ21の吸入側に接続されている。ホイールシリンダ52,53は同じく常閉の電磁弁34,36に接続され、これらの下流側はリザーバ24に接続されると共に、液圧ポンプ22の吸入側に接続されている。リザーバ23,24は夫々ピストンとスプリングを備えており、電磁弁32,34,36,38を介して排出される各ホイールシリンダのブレーキ液を収容する。
【0014】
電磁弁31乃至38は2ポート2位置電磁切替弁であり、夫々ソレノイドコイル非通電時には図2に示す第1位置にあって、各ホイールシリンダ51乃至54はマスタシリンダ2aに連通している。ソレノイドコイル通電時には第2位置となり、各ホイールシリンダ51乃至54はマスタシリンダ2aとは遮断され、リザーバ23あるいは24と連通する。尚、図2においてはPVはプロポーショニングバルブ、DPはダンパ、CVはチェックバルブ、ORはオリフィス、FTはフィルタを示し、図2中同一記号のものは同一の部品を示す。チェックバルブCVはホイールシリンダ51乃至54及びリザーバ23,24側からマスタシリンダ2a側への還流を許容し、逆方向の流れを遮断するものである。
【0015】
而して、これらの電磁弁31乃至38のソレノイドコイルに対する通電、非通電を制御することによりホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧を増圧、減圧又は保持することができる。即ち、電磁弁31乃至38のソレノイドコイル非通電時にはホイールシリンダ51乃至54にマスタシリンダ2a及び液圧ポンプ21あるいは22からブレーキ液圧が供給されて増圧し、通電時にはホイールシリンダ51乃至54がリザーバ23あるいは24側に連通し減圧する。また、電磁弁31,33,35,37のソレノイドコイルに通電しその他の電磁弁のソレノイドコイルを非通電とすれば、ホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧が保持される。従って、上記ソレノイドコイルに対する通電、非通電の時間間隔を調整することにより後述するようにパルス増圧(ステップ増圧)を行ない、緩やかに増圧するように制御することができ、またパルス減圧によって緩やかに減圧するように制御することができる。
【0016】
上記電磁弁31乃至38は電子制御装置10に接続され、各々のソレノイドコイルに対する通電、非通電が制御される。電動モータ20も電子制御装置10に接続され、これにより駆動制御される。また、車輪FR,RL,RR,FLには車輪速度センサ41乃至44が配設され、これらが電子制御装置10に接続されており、各車輪の回転速度、即ち車輪速度信号が電子制御装置10に入力されるように構成されている。更に、車両には本発明にいう加速度センサとしてリニア前後加速度センサ1(以下、リニアGセンサ1という)が搭載されており、その出力信号が電子制御装置10に入力されるように構成されている。電子制御装置10には、更に、ブレーキペダル3が踏み込まれたときオンとなるブレーキスイッチ4等が接続されている。
【0017】
リニアGセンサ1は、図1及び図2に模式的に示したように、車両の加減速に伴う前後方向の錘の移動を電気信号に変換し、車両の加速度(減速度を含む)に対しリニアに比例する信号を出力するものであり、既に市販されているので詳細な説明は省略する。尚、電子制御装置10は、一般的なマイクロコンピュータで構成されており、図示は省略するが、バスを介して相互に接続されたセントラルプロセシングユニット(CPU)、メモリ(ROM、RAM)、タイマ、入出力インターフェース等から成る。
【0018】
上記のように構成された本実施例においては、電子制御装置10によりアンチスキッド制御のための一連の処理が行なわれアクチュエータ30の作動が制御されるが、以下図3のフローチャートに基づいて説明する。イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成されると、先ず図2のステップ101にて初期化が行なわれ、各種の演算値がクリアされる。ステップ102は車輪速度センサ41乃至44からの出力信号に基づき各車輪の車輪速度(代表してVwで表す)が演算され、ステップ103にて車輪速度Vwが微分されて車輪加速度DVw(減速度を含む)が求められる。そして、ステップ104において各車輪の車輪速度Vwに基づき推定車体速度Vsoが演算される。この推定車体速度Vsoは、例えばMED(αDNt,Vw,αUPt)によって求めることができる。ここで、MEDは中間値を求める関数を表し、αUPは車両の加速度(減速度を含む)αの上限側(車輪速度Vwより大とする側)の値で、αDNは加速度αの下限側(車輪速度Vwより小とする側)の値であり、tは時間である。尚、例えば対地センサ等によって、直接車体速度を検出することも可能である。
【0019】
続いて、ステップ105に進み、アンチスキッド制御に供する各車輪の実スリップ率(代表してSaで表す)が演算される(Sa=(Vso−Vw)/Vso)。続いてステップ106に進み、各車輪毎に目標スリップ率が設定される。次に、ステップ107にてリニアGセンサ1の出力Gxが読み込まれる。ステップ108では、悪路判定が行なわれるが、ここでいう悪路は未舗装路に限らず、石畳路、雪路等を含む。
【0020】
そして、ステップ109においてアンチスキッド制御中か否かが判定され、未だアンチスキッド制御中でなければステップ112にてアンチスキッド制御が開始したか否かが判定される。既に、アンチスキッド制御中であればステップ110に進み、走行路面が段差であるか否かが判定されるが、これについては図4を参照して後述する。ステップ110において段差と判定されると、ステップ111にてアンチスキッド制御条件が段差用に切り換えられ、そうでなければそのままステップ113に進む。段差用制御は、アクチュエータ30を舗装路走行時のアンチスキッド制御におけるブレーキ液圧制御に比し増圧側に調整するものであり、具体的には、舗装路走行時より増圧時間が長いパルス増圧モードに設定されている。
【0021】
一方、ステップ112においては、例えば車輪速度Vw及び車輪加速度DVwに基づき各車輪のロック状態が判定され、アンチスキッド制御の開始条件を充足しているか否かが判定される。開始条件を充足しておればステップ110以降に進み、充足していなければそのままステップ102に戻る。
【0022】
而して、ステップ113においては、各車輪のロック状態に応じて減圧モード、パルス減圧モード、パルス増圧モード及び保持モードの何れかの制御モードに設定され、ステップ114乃至120に進み、各制御モードに応じた液圧制御信号が出力される。而して、各制御モードに基づき、前述のように電磁弁31乃至38の各々のソレノイドコイルに対する通電、非通電が制御され、ホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧(ホイールシリンダ液圧)が増圧、減圧又は保持される。
【0023】
上記ステップ110において実行される段差判定は、図4に示すフローチャートに従って行なわれる。尚、この間の車輪速度Vw、車輪加速度DVw及びリニアGセンサ1の出力値Gxの関係の一例を図5に示している。先ず、ステップ201において、制御対象のホイールシリンダに対するアクチュエータ30による液圧モードが、減圧モードであるか否かが判定される。減圧モードであればステップ202に進み、減圧モードに切り換わった直後か否かが判定される。例えば図5のta時のように、減圧モードに切り換わった直後であれば、ステップ203に進み、そのときのリニアGセンサ1の出力値Gxが開始値Gaとされる。そして、ステップ204に進み、車輪加速度回復フラグFdがリセット(0)されると共に、ステップ205に進み、車輪速度落ち込みフラグFwがリセット(0)される。
【0024】
一方、ステップ202において減圧モード切換直後ではないと判定されると、ステップ206に進み車輪加速度DVwが所定の基準値D1(負の値)以下か否かが判定される。車輪加速度DVwが減速度であれば、ステップ207にて車輪速度落ち込みフラグFwがセット(1)される。そして、ステップ208に進み、車輪速度Vwに対するボトム値Vb(以下、単にボトム値Vbという)の検知処理が行なわれる。具体的には、例えば図5のtb時のように、車輪加速度DVwが負の値から正の値に切り換わった時の値が車輪速度Vwのボトム値Vbとして検知される。続くステップ209において、車輪速度Vwにボトム値Vbが存在するか否かが判定され、存在すれば(Vw=Vb)ステップ210に進み、そのときのリニアGセンサ1の出力値Gxがボトム値Gbとされる。
【0025】
そして、ステップ211に進み、開始値Gaとボトム値Gbとの差(Ga−Gb)が演算され、この差の絶対値(|Ga−Gb|)が基準値G1と比較される。差の絶対値(|Ga−Gb|)が基準値G1より大であるときには、ステップ212に進み、リニアGセンサ1の出力が所定レベル以上低下したと判定され、センサ出力低下フラグFgがセット(1)される。これに対し、差の絶対値(|Ga−Gb|)が基準値G1以下であるときにはステップ213にてセンサ出力低下フラグFgがリセット(0)される。
【0026】
ステップ201において減圧モードではないと判定されたときには、ステップ214に進み車輪加速度DVwが所定の基準値D2(正の値)と比較される。車輪加速度DVwが基準値D2を上回っているときには、車輪加速度DVwが回復したと判定され、ステップ215にて車輪速度回復フラグFdがセット(1)される。これに対し、車輪加速度DVwが基準値D2以下であるときには、そのままステップ216に進む。
【0027】
而して、ステップ216,217,218に進み、センサ出力低下フラグFg、車輪速度落ち込みフラグFw、及び車輪速度回復フラグFdの状態が判定される。これら全てのフラグがセット(1)されると、ステップ219にて「段差」と判定される。従って、図3のステップ111に進み、前述の段差用制御切換が行なわれる。これに対し、何れか一つのフラグがリセット状態にある場合には、段差ではないと判定され、そのままメインルーチンに戻る。
【0028】
尚、本発明の段差判定装置は、上記実施形態のアンチスキッド制御装置に限らず、トラクション制御をはじめ、車両安定性制御、前後制動力配分制御等の、車両の運動制御装置に適用することができる。この場合において、例えばトラクション制御に適用する場合には、前述の実施形態とは判定対象が減速側と加速側とで逆になり、例えば車輪速度Vwの加速側のピーク値が判定基準に用いられることになるが、前述の実施形態と同様に処理することができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1及び請求項2に記載の車両走行路面の段差判定装置においては、第1の判定手段にて、加速度センサの出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定し、第2の判定手段にて、車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が加速度センサの出力信号の変動と同方向に変動した後、逆方向に変動して所定の基準値を超えたか否かを判定し、第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき車輪が段差を通過したか否かを判定するように構成されているので、駆動側の車輪の速度振動等に影響されることなく、車両が段差のある路面を走行中であることを確実に判定することができる。
【0030】
また、段差判定装置を請求項3又は請求項4に記載のように構成すれば、夫々アンチスキッド制御又はトラクション制御における段差判定を適切に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る段差判定装置の構成の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る段差判定装置を備えたアンチスキッド制御装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるアンチスキッド制御のための処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態における段差判定の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態における車輪速度、車輪加速度、及び加速度センサ出力の関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 リニア前後加速度センサ
2a マスタシリンダ
2b ブースタ
3 ブレーキペダル
10 電子制御装置
20 電動モータ
21,22 液圧ポンプ
23,24 リザーバ
30 アクチュエータ
31〜36 電磁弁
41〜44 車輪速度センサ
51〜54 ホイールシリンダ
FR,FL,RR,RL 車輪
Claims (4)
- 車両に対する加速度を検出し、該加速度に対して比例した信号を出力する加速度センサと、該加速度センサの出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定する第1の判定手段と、前記車両の少くとも一つの車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段が検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、該車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が前記加速度センサの出力信号の変動と同方向に変動した後、逆方向に変動して所定の基準値を超えたか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき前記車輪が段差を通過したか否かを判定する段差判定手段とを備えたことを特徴とする車両走行路面の段差判定装置。
- 前記第1の判定手段は、前記車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度の変化に基づき、前記加速度センサの出力信号に対する所定レベル以上の変動の有無を判定するように構成したことを特徴とする請求項1記載の加速度センサの段差判定装置。
- 車両に対する加速度を検出し、該加速度に対して比例した信号を出力する加速度センサと、該加速度センサの出力信号に対し所定レベル以上の減速度の変化が生じたか否かを判定する第1の判定手段と、前記車両の少くとも一つの車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段が検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、該車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が減少した後増加し、所定の加速度より大となったか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき前記車輪が段差を通過したか否かを判定する段差判定手段とを備えたことを特徴とする車両走行路面の段差判定装置。
- 車両に対する加速度を検出し、該加速度に対して比例した信号を出力する加速度センサと、該加速度センサの出力信号に対し所定レベル以上の加速度の変化が生じたか否かを判定する第1の判定手段と、前記車両の少くとも一つの車輪の車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、該車輪速度検出手段が検出した車輪速度に基づき連続して車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段と、該車輪加速度演算手段が演算した車輪加速度が増加した後減速し、所定の減速度より低下したか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1及び第2の判定手段の判定結果に基づき前記車輪が段差を通過したか否かを判定する段差判定手段とを備えたことを特徴とする車両走行路面の段差判定装置。
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