JP2007148672A - Icモジュールおよび非接触icカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路パターン12に、電極13の接続部近傍においてICチップ14の角部を含むようにICチップ14の周縁14a,14bより突出した突出部15を設ける。そのことにより、非接触ICカードを曲げた際に、ICチップ14の端面による応力により、回路パターン12に破損が生じても、前記突出部15により断線しないため、回路パターン12とICチップ14との接続に支障がないようにできる。
【選択図】図1
Description
また、そのICカードの形態も、カード内部の回路とカード用のリーダとのデータ授受の手段として、電気的に接合するための接続端子を有している接触型のICカードは、その構造上、ICの静電気破壊、接続端子の接触不良、カード用リーダの構造の複雑さ等、様々な課題があり、それらを解決する手段として、非接触ICカードがあり、既に実用化されている。
すなわち、図11に示すように、特許文献1に開示されている非接触ICタグ100は、略矩形の基材101に一対の電極102を有するICチップ103と、電極102を通してICチップ103と接続するアンテナとなる回路パターン104を有する。一対の電極102を結ぶ直線Mが、基材101の長手方向Nに対して略垂直に配置され、これにより、非接触ICタグ100は基材101の長手方向に対して「曲げストレス」が加わってもICチップ103の破損や、回路パターン104の断線を防止するようになっている。
また、ICチップ103への点圧や衝撃に対する耐久強度を高める目的で、ICチップ103の電極102とは反対側となる面を覆う補強板を具備した構造も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
従って、図11において前述したような非接触ICタグ100では、まだ「曲げストレス」に対して充分な強度を得ることができない虞がある。つまり、図12に示すように、非接触ICタグ100の長手方向にある程度の「曲げストレス」が生じた場合、ICチップ103の端面103aにより、回路パターン104に応力がかかり、この部分から回路パターン104にクラック105が生じで断線が発生するという課題がある。
また、特許文献2に記載された補強板を備えた構造の場合においては長手方向の「曲げストレス」に対して、補強板端面による回路パターンへの応力集中による断線不具合が発生するという課題がある。
また、チップへの点圧や衝撃に対する耐久強度を高める目的で、チップの電極とは反対側となる面を覆う補強板を備える構造においても、基板上に形成された回路パターンに、曲げの応力がかからない方向に回路パターンが延伸しているという簡単なパターンの形成により、ICモジュールが長手方向に曲げられてICチップ補強板により応力が加わっても、回路パターンとICチップの電極との接続は破損しないので、曲げストレスに強いICモジュールを提供することができる。
図1は本発明に係る第1の実施の形態によるICモジュールの一例を示す平面図、図2は図1におけるII−II位置の拡大断面図である。
回路パターン12は、電極13の接続部近傍においてICチップ14の角部の周縁14a,14bよりそれぞれ基材の長手方向(図1において左右方向)およびそれに直交する方向(図1において上下方向)に突出した突出部15を備えている(図2参照)。
なお、図1に示すICモジュール10では、電極13が接続される回路パターン12が、基材11の長手方向に直交する方向に突出するとともに、前記突出部とともにICチップ14の一端14bから基材11の長手方向に向かって形成されている。
このICモジュール10の片面もしくは両面(本実施形態では片面のみ)には、アルミもしくは銅等の金属シートで構成された導体回路としてのコイル状の回路パターン12が形成されており、この回路パターン12は、電極13との接続部分においてICチップ14の角部の周縁14aより基材の長手方向(図1において左右方向)および直交する方向(図1において上下方向)に突出した突出部15を形成している。
回路パターン12は、外部機器との間で信号を送受する目的、例えば、電波信号を送受信するアンテナとしての機能の他に、ICチップ14を実装するための電極パット用途および、ICチップ14に回路構成されたCPU等の動作用電力を外部機器から受けることを目的としている。
電極13、13は、例えば、金からなり、メッキや、スタッドバンプ方式などにより形成される。
ICチップ14は、チップの長手方向が、基材11の長手方向に対してほぼ垂直方向となるように配置した状態でフェースダウン方式により基材11上に搭載され、チップ接合用接着シート16を介してフリップチップ工法により実装される。
回路パターン12とICチップ14との接合に使用しているチップ接合用接着剤17は、ペースト状態でのディスペンサー塗布か印刷法による塗布、もしくは、シート状態での貼付け手段により電極13を介して、ICチップ14がフリップチップ工法により、回路パターン12に接続される。
ペースト状の接合用接着剤としては、ACP(Anisotropic Conductive Paste:異方性導電ペースト)やNCP(Non Conductive Paste:非導電性ペースト)等があり、シート状の接合用接着剤としては、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電フィルム)等がある。
また、併せて、ICチップ14の一対の電極13、13は、ICチップ14の長手方向に沿ってレイアウトされ、かつ、ICチップ14の長手方向が基材11の長手方向に対してほぼ垂直方向となるように基材11に搭載されているため、ICチップ14自体にかかる曲げストレスを軽減することができる。
図3には、本発明の第2の実施の形態に係るICモジュール10BにおけるICチップ14の電極13と回路パターン12との接続が示されている。なお、前述した第1の実施の形態と共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図3に示すように、このICモジュール10Bでは、ICチップ14の電極13に接続される回路パターン12の一部の回路パターン12aが、基材11の長手方向と直交するICチップ14の一端14bを除いた周縁14aから突出して形成されている。
なお、ここでは、回路パターン12aが、ICチップ14の周縁から基材11の長手方向と直交する方向に延伸しているとしたが、基材11の長手方向と直交するICチップ14の端面を通らない時は、斜めに延伸しても同様の効果を得ることができる。
図4には、本発明の第3の実施の形態に係るICモジュール10CにおけるICチップ14の電極13と回路パターン12との接続部が示されている。なお、前述した第1の実施の形態と共通する部位には同じ符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図4に示すように、このICモジュール10Cでは、電極13に接続される回路パターン12が、ICチップ14の周縁14a,14bより基材11の長手方向と直交する方向(図4において上下方向)に延伸する第1の回路パターン12Aと基材11の長手方向(図4において左右方向)に延伸する第2の回路パターン12Bとを装備している。
図5は、本発明の第4の実施の形態によるICモジュールの一例を示す平面図、図6は図5におけるII−II位置の拡大断面図である。
本実施の形態は、先に述べた第1の実施の形態に対し、ICチップ14上に補強板21を具備した構造で、これによりICチップ14への点圧や衝撃に対する耐久強度を高めている。
図7は、本発明の第5の実施の形態によるICモジュール10Eにおける回路パターン12と補強板21の位置関係を示す平面図である。
ICチップ14の端面で、回路パターン12が断線するのと同様、補強板21の端面でも回路パターン12が断線する虞がある。回路パターン12は、電極13の接続部近傍において補強板21の角部を含むように補強板21の周縁21a,21bより突出して形成されている。これにより、ICモジュール10Eの長手方向の曲げに対し、補強板21により回路パターン21が断線することが無いため、長手方向の曲げに強いICモジュールの構成となっている。
図8は、本発明の第6の実施の形態によるICモジュール10Fにおける回路パターン12と補強板21の位置関係を示す平面図である。
このICモジュール10Fでは、回路パターン12は、基材11の長手方向と直交する補強板21の周縁21bを除いた周縁21aから突出して形成されている。これにより、ICモジュール10Fの長手方向の曲げに対し、補強板21により回路パターン12が断線することが無いため、長手方向の曲げに強いICモジュールの構成となっている。なお、図8では回路パターン12が補強板21の周縁から基材11の長手方向と直交する方向に延伸して形成されているが、基材11の長手方向と直交する補強板21の端面を通らないときは、斜めに延伸しても同様の効果を得ることができる。
図9は、本発明の第7の実施の形態によるICモジュール10Gにおける回路パターン12と補強板21の位置関係を示す平面図である。
このICモジュール10Gでは、回路パターン12は、補強板21の周縁21a,21bから基材11の長手方向と直交する方向に延伸して形成された第1の回路パターン12Aと、基材11の長手方向に延伸して形成された第2の回路パターン12Bとを備えている。これにより、ICモジュール10Gは長手方向に曲げられて、補強板21の周縁21bにより回路パターン12Bが断線しても、他の回路パターン12Aは断線しないため、電気的特性は維持される。したがって、ICモジュール10Gは長手方向に強い構成となっている。
図10は、本発明の第1から第7の実施の形態に係るICモジュールを内蔵する非接触ICカード18の構成例を示す。
非接触ICカード18は、コア材19がホットメルト接着剤で構成され、ICモジュールにIC実装部の凸部があってもホットメルト接着剤が凸部の周辺に回り込むためにICモジュールを平らに装填でき、必要に応じてICモジュールの裏面にもコア材19を接合し、さらに表裏両面にオーバーレイの表面保護シート20をラミネート加工して構成されている。
ICチップに補強板を備えた場合でも、補強板が無い場合と同様にICカードを構成でき、ICチップの端面および補強板の端面での曲げストレスに対しても強い非接触ICカード18を形成することができる。
例えば、前述した各実施の形態において、ICモジュールを非接触ICカードに仕上げることを前提として説明しているが、ICタグ等、広く曲げストレスを受ける半導体装置にも適用可能である。
11、101 基材
12 回路パターン
12A 第1の回路パターン
12B 第2の回路パターン
13、102 電極
14、103 ICチップ
14a、14b 周縁
15 突出部
16 接着シート
17 チップ接合用接着剤
18 非接触ICカード
19 コア材
20 表面保護シート
21 補強板
21a、21b 補強板の周縁
Claims (8)
- 基材と、前記基材上に形成された回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接合する複数の電極を有して前記基材にフェースダウン方式で実装されるICチップとを備えたICモジュールであって、
前記回路パターンは、前記電極の接続部近傍において前記ICチップの角部を含むように前記ICチップの周縁より突出した突出部を備えていることを特徴とするICモジュール。 - 基材と、前記基材上に形成された回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接合する複数の電極を有して前記基材にフェースダウン方式で実装されるICチップとを備えたICモジュールであって、
前記回路パターンは、前記基材の長手方向と直交する前記ICチップの一端を除いた周縁から突出して形成されていることを特徴とするICモジュール。 - 基材と、前記基材上に形成された回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接合する複数の電極を有して前記基材にフェースダウン方式で実装されるICチップとを備えたICモジュールであって、
前記回路パターンは、前記ICチップの周縁から前記基材の長手方向と直交する方向に延伸した第1の回路パターンと、前記基材の長手方向に延伸した第2の回路パターンとを備えていることを特徴とするICモジュール。 - 前記ICチップの電極とは反対側となる面を覆う補強板を具備していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のICモジュール。
- 基材と、前記基材上に形成された回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接合する複数の電極を有して前記基材にフェースダウン方式で実装されるICチップと、前記ICチップの電極とは反対側となる面を覆う補強板を備えたICモジュールであって、
前記回路パターンは、前記電極の接続部近傍において前記補強板の角部を含むように前記補強板の周縁より突出した突出部を備えていることを特徴とするICモジュール。 - 基材と、前記基材上に形成された回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接合する複数の電極を有して前記基材にフェースダウン方式で実装されるICチップと、前記ICチップの電極とは反対側となる面を覆う補強板を備えたICモジュールであって、
前記回路パターンは、前記基材の長手方向と直交する前記補強板の一端を除いた周縁から突出して形成されていることを特徴とするICモジュール。 - 基材と、前記基材上に形成された回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接合する複数の電極を有して前記基材にフェースダウン方式で実装されるICチップと、前記ICチップの電極とは反対側となる面を覆う補強板を備えたICモジュールであって、
前記回路パターンは、前記補強板の周縁から前記基材の長手方向と直交する方向に延伸した第1の回路パターンと、前記基材の長手方向に延伸した第2の回路パターンとを備えていることを特徴とするICモジュール。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のICモジュールを備えたことを特徴とする非接触ICカード。
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