JP2007141286A - 半導体集積回路装置及びその制御方法 - Google Patents

半導体集積回路装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造プロセスを複雑化することなく、DRAMのホールド特性を部分的に向上させること。
【解決手段】本発明に係る半導体集積回路装置は、第1記憶領域2Aと第2記憶領域2Bを含むDRAM2と、制御回路1とを備える。制御回路1は、第1記憶領域2Aのホールド特性が第2記憶領域2Bのホールド特性より良くなるように、DRAM2に対するアクセスを制御する。制御回路1は、第1記憶領域2A中のn個(nは2以上の整数)のメモリセル3を単位としてデータの読み書きを実行し、また、第2記憶領域2B中の1個のメモリセル3を単位としてデータの読み書きを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路装置に関し、特に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)を有する半導体集積回路装置及びその制御方法に関する。
半導体メモリとして、フラッシュメモリ等の不揮発性ROMやDRAM等のダイナミックRAMが知られている。いずれのメモリにおいても、データ破壊耐性(保持データの信頼性)の向上は最も重要な課題の1つであるが、その耐性に寄与するパラメータはメモリによって異なる。
フラッシュメモリの場合、データ書き込みが繰り返されると、トンネル酸化膜が劣化し、浮遊ゲートに注入された電子や正孔の保持が難しくなる。つまり、フラッシュメモリのデータ破壊耐性の低下は、トンネル酸化膜の劣化が原因であり、それは“不可逆変化”である。よって、データ破壊耐性を維持するためには、劣化セルを置換するか、外部のECC(Error Correction Code)回路を使用せざるを得ない。例えば、特許文献1に記載されたフラッシュメモリによれば、一部の記憶領域にソフトウェアECCが適用されている。これにより、トンネル酸化膜が劣化したとしても、外部から見たデータ破壊耐性は維持される。つまり、ECCが適用された一部の記憶領域の書換え保証回数は、他の記憶領域の書換え保証回数よりも向上する。
一方、DRAMの場合、セルデータはキャパシタ中の電荷量で記憶されており、キャパシタからの電荷の漏れがデータ破壊につながる。そのデータ破壊を防ぐために、DRAMにおいては、所定の周期で「リフレッシュ操作」が実行され電荷が再注入される。このように、DRAMにおける保持データの信頼性(以下、「ホールド特性」と参照される)は、キャパシタに蓄積される電荷量に依存しており、不可逆的に低下していくわけではない。ホールド特性を向上させるためには、例えば、キャパシタの容量を大きくし、蓄積される電荷量を増加させればよい。例えば、特許文献2に記載されたDRAMは、高信頼性が要求される高信頼性領域のワード線やビット線の配列ピッチが、他の領域の配列ピッチよりも広くなるように設計される。これにより、高信頼性領域において、電荷の蓄積容量が増加する。
特開2002−91831号公報 特開平8−212772号公報
本願発明者は、次の点に着目した。上記特許文献2に記載された技術よれば、高信頼性領域のワード線やビット線の配列ピッチは、他の領域の配列ピッチよりも広くなるように設計される。すなわち、高信頼性領域とその他の領域との間で、メモリセルの形状が異なっている。形状の異なるメモリセルを1チップに製造する場合、プロセスの連続性が得られず、製造プロセスは全体として複雑になる。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明に係る半導体集積回路装置は、第1記憶領域(2A)と第2記憶領域(2B)を含むDRAM(2)と、制御回路(1)とを備える。制御回路(1)は、第1記憶領域(2A)のホールド特性が第2記憶領域(2B)のホールド特性より良くなるように、DRAM(2)に対するアクセスを制御する。具体的には、制御回路(1)は、第1記憶領域(2A)中のn個(nは2以上の整数)のメモリセル(3)を単位としてデータの読み書きを実行し、また、第2記憶領域(2B)中の1個のメモリセル(3)を単位としてデータの読み書きを実行する。
例として、第1記憶領域(2A)中の単位メモリセルが2個のメモリセル(第1メモリセル,第2メモリセル)からなり、その単位メモリセルにデータ“H”が書き込まれる場合を考える。この時、2個のメモリセル(3−00,3−10)のそれぞれにつながる2本のワード線(WL0,WL1)がマルチ選択される。その2個のメモリセル(3−00,3−10)は、同じセンスアンプ(6−0)につながる相補ビット線対(第1ビット線BL0,第2ビット線/BL0)のそれぞれに接続されているとする。この場合、第1メモリセル(3−00)には所望のデータ“H”が書き込まれる一方、第2メモリセル(3−10)には逆のデータ“L”が書き込まれることになる。
データ読み出し時には、両方のビット線(BL0,/BL0)が中間電位(Vref)にプレチャージされた後、両方のワード線(WL0,WL1)がマルチ選択される。これにより、第1ビット線(BL0)には、データ“H”に対応した第1電位が現れ、第2ビット線(/BL0)には、データ“L”に対応した第2電位が現れる。センスアンプ(6−0)においては、第1電位と第2電位との差(第1電位−第2電位)に基づいて、データの検出が行われる。
比較として、通常通り1本のワード線だけが選択される場合を考える。データ“H”が書き込まれた1つのメモリセルが選択されると、選択メモリセルにつながるビット線にはデータ“H”に対応した第1電位が現れる。センスアンプにおいては、第1電位と中間電位との差(第1電位−中間電位)に基づいて、データの検出が行われる。ここで、データ“H”が書き込まれたメモリセルのキャパシタから電荷がリークするにつれて、第1電位は小さくなり、センス性能が悪化する。最悪の場合、第1電位は中間電位より小さくなり、選択メモリセルには反対のデータ“L”が書き込まれていると認識されてしまう。
一方、本発明によれば、上述の通り、中間電位(Vref)より大きい第1電位と中間電位(Vref)より小さい第2電位との差に基づいて、データの検出が行われる。よって、キャパシタから電荷がリークして第1電位が小さくなっても、第1電位と第2電位との差は充分であり、センスアンプ(6)によるセンス性能は維持される。たとえ第1電位が中間電位(Vref)より小さくなったとしても、第1電位が第2電位より大きい限り、正確なデータ“H”が検出される。
このように、本発明によれば、第1記憶領域におけるホールド特性、すなわち、第1記憶領域の信頼性が向上する。高信頼性を有する第1記憶領域には、プログラム等のシステム動作上重要なデータが格納され、一方の第2記憶領域には、そのプログラムが扱う画像データや音声データが格納されればよい。プログラムの破壊はシステム動作上致命的であるが、その他のデータが破壊されてもシステム動作が停止することはないからである。このように、本発明によれば、格納されるデータの質に応じて、部分的に信頼性を向上させることが可能となる。全ての領域の信頼性を向上させるわけではないので、いたずらに面積が増大することや、コストが増大することを防ぐことができる。
更に、本発明によれば、メモリの信頼性を部分的に向上させるために、異なる形状のメモリセルを製造する必要がない。全てのメモリセルが同一の構造を有していても、第1記憶領域のワード線をマルチ選択するだけで、本発明は実現可能である。全てのメモリセルの構造が同一であることは、製造プロセスの複雑化を回避できる点で好適である。
本発明によれば、格納されるデータの質に応じて、DRAMのホールド特性を部分的に向上させることが可能となる。また、製造プロセスが複雑になることが防止される。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路装置を説明する。
図1は、本実施の形態に係る半導体集積回路装置の構成を概略的に示すブロック図である。本実施の形態に係る半導体集積回路装置は、リフレッシュ操作が必要なDRAM2を備えている。DRAM2は、アレイ状に配置された複数のメモリセル3を有している。複数のワード線WLと複数のビット線BLは互いに交差するように形成されており、各交差点にメモリセル3が配置されている。全てのメモリセル3は、同一の構造を有している。
ロウデコーダ4は、複数のワード線WLに接続されており、それら複数のワード線WLのうち指定されたものを選択する。また、カラムデコーダ5は、センスアンプ6を介して複数のビット線BLに接続されており、それら複数のビット線BLのうち指定されたものを選択する。センスアンプ6は、ビット線BLの電位に基づいて、メモリセル3に記憶されたセルデータを検出し出力する。また、センスアンプ6は、ビット線BLを所定の電位にプリチャージするプリチャージ回路を含むとする。制御回路1は、ロウデコーダ4、カラムデコーダ5、及びセンスアンプ6にアドレス信号や制御信号を出力することによって、DRAM2に対するアクセスを制御する。
本実施の形態に係るDRAM2は、異なるホールド特性を有する複数の領域に区分される。例えば図1において、DRAM2は、第1記憶領域2Aと第2記憶領域2Bに区分されている。第1記憶領域2Aのホールド特性は、第2記憶領域2Bのホールド特性より良く、データ保持に関する信頼性は、第2記憶領域2Bより第1記憶領域2Aの方が良いとする。高信頼性を有する第1記憶領域2Aは、例えば、プログラム等のシステム動作上重要なデータが格納されるプログラムエリアとして用いられる。一方、通常の信頼性を有する第2記憶領域2Bは、例えば、画像データや音声データが格納されるワークエリアとして用いられるとよい。プログラムの破壊はシステム動作上致命的であるが、その他のデータが破壊されてもシステム動作が停止することはないからである。
このように、本実施の形態に係るDRAM2は、用途によって複数の領域に区分され得る。言い換えれば、記憶されるデータの種類や質によって、部分的にホールド特性(信頼性)の向上が図られている。図1に示された例において、制御回路1は、第1記憶領域2Aのホールド特性が第2記憶領域2Bのホールド特性より良くなるように、DRAM2に対するアクセスを制御する。全ての領域のホールド特性を向上させることは、チップ面積やコストの点で非効率になるので、あくまで一部の領域のホールド特性だけが高く設定される。
以下、ホールド特性を部分的に向上させるための制御回路1による制御を、更に詳しく説明する。
1.第1の実施の形態
第1の実施の形態によれば、高信頼性が望まれる第1記憶領域2Aへのデータの読み書き時、n個(nは2以上の整数)のメモリセル3が“一単位”として扱われる。つまり、制御回路1は、第1記憶領域2A中のn個のメモリセル3を単位としてデータの読み書きを実行する。一方、第2記憶領域2Bへのデータの読み書き時は、通常通り、1個のメモリセル3が単位として扱われる。制御回路1が読み書き単位として扱うメモリセル群は、以下の説明において「単位メモリセル」と参照される場合がある。
図2は、高信頼性が望まれる第1記憶領域2Aにおけるメモリセルアレイの一部を示す回路図である。ワード線WL0〜WL3とビット線BL0,/BL0,BL1,/BL1は互いに交差するように設けられており、交差点のそれぞれにメモリセル3−00〜3−31が設けられている。各メモリセル3は、MOSトランジスタとキャパシタを有している。MOSトランジスタのゲートはいずれかのワード線WLに接続され、ソース/ドレインの一方はいずれかのビット線BLに接続され、他方はキャパシタに接続されている。ビット線BL0と/BL0は、同じセンスアンプ6−0につながる相補ビット線対である。また、ビット線BL1と/BL1は、同じセンスアンプ6−1につながる相補ビット線対である。
以上に示された構造自体は、従来のDRAMと何ら変わりはない。しかし、本実施の形態によれば、データの読み書き時、n個のメモリセル3が単位メモリセルとして扱われる。例えば、2つのメモリセル3−00,3−10が、単位メモリセルとして扱われる。メモリセル3−00,3−10は、それぞれワード線WL0,WL1に接続されている。また、メモリセル3−00,3−10は、同じセンスアンプ6−0につながる相補ビット線対BL0,/BL0のそれぞれに接続されている。
例として、この単位メモリセル(ツインセル)に、データ“H”を書き込む場合を考える。データ書き込み時、制御回路1は、単位メモリセルにつながる2本のワード線WL0とWL1を一度に選択する。このような選択は、以下「マルチ選択」と参照される。そして、一方のメモリセル3−00には、ビット線BL0を通して、所望のデータ“H”が書き込まれる。ここで、ビット線BL0と/BL0が相補ビット線対であり、且つ、ワード線WL0とWL1がマルチ選択されているため、他方のメモリセル3−10には、ビット線/BL0を通して、反対のデータ“L”が書き込まれる。
この単位メモリセルからのデータの読み出しは、次の通りである。図2及び図3を参照して、まず、ビット線BL0及び/BL0が、プリチャージ回路6−0によって基準電位Vrefにプリチャージされる。基準電位Vrefは、典型的には、電源電位VCCとグランド電位GNDの中間電位(VCC/2)である。その後、制御回路1は、2本のワード線WL0,WL1を再度マルチ選択する。これにより、ビット線BL0には、データ“H”に対応した第1電位が現れ、ビット線/BL0には、データ“L”に対応した第2電位が現れる。センスアンプ6−0は、第1電位と第2電位との差(第1電位−第2電位;図3中「本願マージン」で表されている)を増幅し、それによりデータ“H”を検出する。
比較として、通常通り1本のワード線だけが選択される場合を考える(通常領域における読み出し)。まず、ビット線BL0及び/BL0が、プリチャージ回路6−0によって基準電位Vrefにプリチャージされる。データ“H”が書き込まれたメモリセル3−00が選択されると、ビット線BL0にはデータ“H”に対応した第1電位が現れる。センスアンプ6−0においては、第1電位と基準電位Vrefとの差(第1電位−基準電位;図3中「従来マージン」で表されている)に基づいて、データの検出が行われる。ここで、メモリセル3−00のキャパシタから電荷がリークするにつれて、第1電位は小さくなり、センス性能が悪化する。最悪の場合、第1電位は基準電位Vrefより小さくなり、選択メモリセル3−00には反対のデータ“L”が書き込まれていると認識されてしまう。
一方、本実施の形態によれば、上述の通り、データ“H”に応じた第1電位とデータ“L”に応じた第2電位との差(第1電位−第2電位)に基づいて、データの検出が行われる。よって、メモリセル3−00のキャパシタから電荷がリークして第1電位が小さくなっても、第1電位と第2電位との差は充分であり、センスアンプ6−0によるセンス性能は維持される。たとえ第1電位が基準電位Vrefより小さくなったとしても、第1電位が第2電位より大きい限り、正確なデータ“H”が検出される。データが誤って読み出される可能性が大きく減少し、第1記憶領域2Aのホールド特性が向上する。
データ“H”に対応したキャパシタからは電荷がリークし得るが、データ“L”に対応したキャパシタからは電荷はリークしようがない。その意味で、データ“L”が記録されたメモリセルのホールド特性(データ破壊耐性)は優れていると言える。データ“L”に対応するビット線に現れる第2電位は、必ず基準電位Vrefより小さくなることが保証されている。図3に示された例においては、従来の基準電位Vrefの代わりに、その基準電位Vrefより小さい第2電位を用いることによって、センス性能の向上が図られていると言うこともできる。
また、単位メモリセルは、相補ビット線対につながる2つのメモリセルに限られず、同じビット線につながる2つのメモリセルであってもよい。再度図2を参照して、例えば、ビット線BL1につながる2つのメモリセル3−01,3−21が、単位メモリセルとして扱われる。この単位メモリセル(ツインセル)にデータ“H”を書き込む場合、制御回路1は、単位メモリセルにつながる2本のワード線WL0とWL2をマルチ選択する。これにより、両方のメモリセル3−01,3−21にデータ“H”が書き込まれる。
この単位メモリセルからのデータの読み出しは、次の通りである。図2及び図4を参照して、まず、ビット線BL1及び/BL1が、プリチャージ回路6−1によって基準電位Vrefにプリチャージされる。その後、制御回路1は、2本のワード線WL0,WL2を再度マルチ選択する。これにより、ビット線BL1には、データ“H”に対応した電位が現れる。センスアンプ6−1は、その電位と基準電位Vrefとの差を増幅し、それによりデータ“H”を検出する。ここで、ビット線BL1に現れる電位は、メモリセル3−01による電位とメモリセル3−21による電位の合計(図4中「本願マージン」)であり、1つのメモリセルだけが選択される通常の場合(図4中「従来マージン」)よりも大きくなっている。従って、キャパシタから電荷がリークしていても、データが誤って読み出される可能性が低減される。
また、上記例においては2個のメモリセル3(ツインセル)が単位メモリセルとして扱われていたが、3個の以上のメモリセル3が単位メモリセルとして扱われてもよい。単位メモリセルに含まれるメモリセル群は、同じセンスアンプ6につながるビット線BLに接続される。また、データの読み書き時、単位メモリセルにつながる複数のワード線WLがマルチ選択される。この場合、図3で示された効果と図4で示された効果の複合効果が得られ、ホールド特性は更に向上する。但し、単位面積あたりの単位メモリセルの数の観点からは、ツインセルが好適である。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、第1領域2Aではワード線WLのマルチ選択が行われ、第2領域2Bではワード線WLのシングル選択が行われる。マルチ選択とシングル選択は、ロウデコーダ4で回路的に容易に切り替えることができる。マルチ選択により、第1記憶領域2Aのホールド特性(データ破壊耐性)は向上し、第1記憶領域2Aで保持されるデータの信頼性が向上する。言い換えれば、本実施の形態によれば、DRAM2の信頼性を部分的に向上させることが可能となる。第1記憶領域2Aにおける単位面積あたりの記憶容量は第2記憶領域2Bより減少するが、第1記憶領域2Aのホールド特性は第2記憶領域2Bよりも約3倍向上する。全ての領域の信頼性を向上させるわけではないので、いたずらに面積が増大することや、コストが増大することを防ぐことができる。
更に、本実施の形態によれば、メモリの信頼性を部分的に向上させるために、異なる形状のメモリセルを製造する必要がない。全てのメモリセル3が同一の構造を有していても、第1記憶領域2Aのワード線WLをマルチ選択するだけで、本実施の形態は実現可能である。
図5には、上述の特許文献2に記載された従来のメモリセルアレイと、本実施の形態に係るメモリセルアレイとの構成の比較が示されている。従来技術によれば、高信頼性領域のワード線WLやビット線BLの配列ピッチが、通常領域の配列ピッチよりも広くなるように設計される。これにより、高信頼性領域において、設計基準が緩和され、キャパシタサイズが大きくなる。電荷の蓄積容量が増加するため、ホールド特性が向上する。しかしながら、同じ基板上に異なる形状のセルを製造するためには、複雑な製造プロセスが必要となる。特に、異なる形状のセルに対する微細加工は、大変困難である。一方、本実施の形態によれば、高信頼性領域と通常領域におけるメモリセルは、全て同一の構造を有している。従って、製造プロセスの複雑化が回避される。
従来技術によれば、高信頼性領域において、通常より大きい1つのセルが1ビットとして扱われる。例えば図5に示されるように、1ビットを指定する際に1本のワード線WL0が選択される。一方、本実施の形態によれば、高信頼性領域において、通常と同じ複数のセルが1ビットとして扱われる。例えば図5に示されるように、1ビットを指定する際には2本のワード線WL0、WL1が選択される。単位面積あたりのビット数が減少することは従来と同じであるが、製造ははるかに容易になる。更に、従来技術によれば、高信頼性領域におけるビット線BL0〜BL3の配列ピッチが、通常領域におけるビット線BLa〜BLgの配列ピッチと異なるため、高信頼性領域と通常領域とでセンスアンプを別々に設ける必要がある。一方、本発明によれば、高信頼性領域と通常領域との間でビット線BL0〜BL6の配列ピッチは同じであり、それらビット線BL0〜BL6を共通に用いることが可能である。高信頼性領域と通常領域とでセンスアンプを別々に設ける必要はなく、共通のセンスアンプを用いることが可能である。
2.第2の実施の形態
図6は、第2の実施の形態に係る制御方法を説明するための概念図である。第2の実施の形態において、制御回路1は、第1記憶領域2Aと第2記憶領域2Bに対して、異なるリフレッシュ制御を実施する。具体的には、制御回路1は、第2記憶領域2Bに対して、通常の周期(例えば64ms)でリフレッシュを実行する。一方、高信頼性が要求される第1記憶領域2Aに対しては、制御回路1は、より短い周期(例えば32ms)でリフレッシュを実行する。すなわち、第1記憶領域2Aに対するリフレッシュ操作は、第2記憶領域2Bに対するリフレッシュ操作よりも頻繁に実行される。これにより、第1記憶領域2Aに記録されるデータの信頼性が、第2記憶領域2Bに記録されるデータの信頼性より向上する。
異なるリフレッシュ制御を実現するための方法として、次の方法が考えられる。例えば、図6に示されるように、第1記憶領域2Aと第2記憶領域2Bに対して、異なるリフレッシュタイマーでパラレルにリフレッシュが行われる。この場合、第1記憶領域2Aのあるワード線と第2記憶領域2Bのあるワード線が同時に駆動されるときもある。あるいは、リフレッシュタイマーは全体的に32msに設定され、第2記憶領域2Bに対するリフレッシュだけが2回に一度だけ実行されてもよい。この場合は、ワード線は1本ずつ順番に駆動される。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、部分的にリフレッシュサイクルが短く設定される。これにより、DRAM2の信頼性を部分的に向上させることが可能となる。また、高信頼性領域において単位面積あたりのビット数が減少しない点で、第1の実施の形態より優れている。第1記憶領域2A(プログラムエリア)は比較的小さいので、リフレッシュ頻度の上昇によるスタンバイ電流の増加は、大勢に影響を与えない。更に、本実施の形態においても、全てのメモリセル3が同一の構造を有している。従って、図5に示された効果が得られる。
尚、第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせることも可能である。これにより、第1記憶領域2Aの信頼性が更に向上する。
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係るDRAMへのアクセス方法を説明するための図である。 図3は、第1の実施の形態における読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。 図4は、第1の実施の形態における読み出し動作の他の例を示すタイミングチャートである。 図5は、従来技術と本発明に係る技術との比較を模式的に示す図である。 図6は、本発明の第2の実施の形態に係るリフレッシュ操作を示す概念図である。
符号の説明
1 制御回路
2 DRAM
2A 第1記憶領域
2B 第2記憶領域
3 メモリセル
4 ロウデコーダ
5 カラムデコーダ
6 センスアンプ
WL ワード線
BL ビット線

Claims (15)

  1. 第1記憶領域と第2記憶領域を含むDRAM(Dynamic Random Access Memory)と、
    前記第1記憶領域のホールド特性が前記第2記憶領域のホールド特性より良くなるように、前記DRAMに対するアクセスを制御する制御回路と
    を備える
    半導体集積回路装置。
  2. 請求項1に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記DRAMに含まれる全てのメモリセルは同一の構造を有する
    半導体集積回路装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記制御回路は、前記第1記憶領域中のn個(nは2以上の整数)のメモリセルを単位としてデータの読み書きを実行し、また、前記第2記憶領域中の1個のメモリセルを単位としてデータの読み書きを実行する
    半導体集積回路装置。
  4. 請求項3に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記nは2である
    半導体集積回路装置。
  5. 請求項4に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記2個のメモリセルは、同じセンスアンプにつながる相補ビット線対のそれぞれに接続されている
    半導体集積回路装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体集積回路装置であって、
    前記第1記憶領域は、
    複数のメモリセルと、
    前記複数のメモリセルのそれぞれに接続された複数のワード線と
    を有し、
    データ読み書き時、前記制御回路は、前記複数のワード線のうちn本(nは2以上の整数)のワード線を一度に選択する
    半導体集積回路装置。
  7. 請求項6に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記n本のワード線は、
    前記複数のメモリセルのうち第1メモリセルに接続された第1ワード線と、
    前記複数のメモリセルのうち第2メモリセルに接続された第2ワード線と
    を含み、
    前記第1メモリセルは、第1ビット線に接続され、
    前記第2メモリセルは、第2ビット線に接続された
    半導体集積回路装置。
  8. 請求項7に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記第1ビット線と前記第2ビット線は、相補ビット線対である
    半導体集積回路装置。
  9. 請求項7に記載の半導体集積回路装置であって、
    前記第1ビット線と前記第2ビット線は、同じビット線である
    半導体集積回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の半導体集積回路装置であって、
    前記制御回路は、前記第1記憶領域に対するリフレッシュ操作を、前記第2記憶領域に対するリフレッシュ操作よりも頻繁に実行する
    半導体集積回路装置。
  11. (A)第1記憶領域と第2記憶領域を含むDRAMを有する半導体集積回路装置を提供するステップと、
    (B)前記第1記憶領域のホールド特性が前記第2記憶領域のホールド特性より良くなるように、前記DRAMに対するアクセスを制御するステップとを有する
    半導体集積回路装置の制御方法。
  12. 請求項11に記載の半導体集積回路装置の制御方法であって、
    前記(B)ステップは、
    (B1)前記第1記憶領域中のn個のメモリセル(nは2以上の整数)を単位としてデータの読み書きを実行するステップと、
    (B2)前記第2記憶領域中の1個のメモリセルを単位としてデータの読み書きを実行するステップとを含む
    半導体集積回路装置の制御方法。
  13. 請求項12に記載の半導体集積回路装置の制御方法であって、
    前記nは2である
    半導体集積回路装置の制御方法。
  14. 請求項12又は13に記載の半導体集積回路装置の制御方法であって、
    前記第1記憶領域は、前記n個のメモリセルのそれぞれに接続されたn本のワード線を有し、
    前記(B1)ステップは、前記n本のワード線を一度に選択するステップを含む
    半導体集積回路装置の制御方法。
  15. 請求項11乃至14のいずれかに記載の半導体集積回路装置の制御方法であって、
    前記(B)ステップは、
    (b1)前記第1記憶領域に対して第1周期でリフレッシュ操作を行うステップと、
    (b2)前記第2記憶領域に対して前記第1周期より長い第2周期でリフレッシュ操作を行うステップとを含む
    半導体集積回路装置の制御方法。
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