[第1の実施の形態]
図1には、本発明のシート構造が適用されて構成された第1の実施の形態に係るシート10の主要部が左方から見た側面図にて示されている。さらに、図2には、シート10が左方から見た側面図にて示されており、図3(A)には、シート10が左斜め前方から見た斜視図にて示されている。なお、図面では、シート10の前方を矢印FRで示し、シート10の上方を矢印UPで示す。
本実施の形態に係るシート10は、車両用のものであり、車両の車室床面上に設けられている。また、シート10は、所謂バック前倒し格納タイプのものにされている。
シート10には、シートバック12が設けられている。シートバック12の左右方向(幅方向)中央部は、シートメイン部としてのバックメイン部12Aにされると共に、シートバック12の左右方向両側部は、シートサイド部としてのバックサイド部12Bにされており、バックメイン部12Aに比しバックサイド部12Bは前側(シートバック12の表側)へ突出されている。
シートバック12内には、リンク機構としてのバックリンク機構14が設けられている。
バックリンク機構14には、板状のバックメインフレーム16(サイドフレーム)が一対設けられており、バックメインフレーム16はバックサイド部12B内に配置されている。バックメインフレーム16の下端は車体側(下記シートクッション30)に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されおり、これにより、シートバック12が車体側に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されている。バックメインフレーム16の下端にはリクライニング機構18が設けられており、リクライニング機構18がバックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動をロックすることで、シートバック12が、傾動中心軸16Aを中心とした傾動を阻止されて、略垂直に起立されている。また、リクライニング機構18が操作されることで、リクライニング機構18がバックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動を許可して、シートバック12の傾動中心軸16Aを中心とした傾動が許可される。
一対のバックメインフレーム16間には、バック背あて20が支持されており(図4(A)参照)、バック背あて20は、バックメイン部12Aの前側部分を後側から支持している。
バックメインフレーム16には、バック伸縮手段を構成する第1リンク22が、所定数(本実施の形態では2つ)後端において回動可能に連結されている。
バックメインフレーム16の前側には、バック伸縮手段のバック表側フレームとしての板状のバックサブフレーム24が設けられている。バックサブフレーム24には、第1リンク22の前端が回動可能に連結されており、バックサブフレーム24は、バックサイド部12Bの前側部分を後側から支持している。
バックサブフレーム24下端、又は、バックメインフレーム16下部の第1リンク22の前端(後端以外であればよい)には、バック連結機構としてのバック連結リンク26の上端が回動可能に連結されており、バック連結リンク26の下端は、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの後側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結されている。これにより、第1リンク22、バックサブフレーム24及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
シートバック12の外周面全体は、バック被覆部材としてのバック表皮28に被覆されている(図4(A)参照)。
シートバック12の前側には、シートクッション30が設けられており、シートクッション30は、車体側に支持されて、シートクッション30の下側から略水平に配置されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート10では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、バック連結リンク26の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バックサブフレーム24及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート10が格納(所謂前倒し格納)される(図3(B)参照)。
シート10が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バックサブフレーム24又は第1リンク22のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22がシートバック12下端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される(図4(B)参照)。これにより、バックサイド部12Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート10の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させてバックメイン部12Aの厚さと同等に小型化することができ、シート10の格納時における車室(荷室)のスペース(シート10上側のスペース)を大きくすることができる。
また、例えば、図5(A)に示す如く、シート10が所謂タンブル収納タイプにされて、シート10が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート10が前側へ略90°回動されることで、シート10(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態で前側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート10の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート10の収納時における車室(荷室)のスペース(シート10の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
さらに、例えば、図5(B)に示す如く、シート10の側方にホイールハウス32が存在する場合には、シート10が所謂スペースアップ収納タイプにされて、シート10が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート10が側方へ略90°回動されることで、シート10(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態でホイールハウス32の上側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート10の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート10の収納時における車室(荷室)のスペース(シート10側方のスペース)を大きくすることができる。
しかも、例えば、図5(C)に示す如く、シート10の後方に凹部34が存在する場合には、シート10が所謂後方床下収納タイプにされて、シート10が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート10が後側へ略180°回動される、あるいは回動リンク等によって移動されることで、シート10(シートバック12及びシートクッション30)が、シートバック12の上側にシートクッション30が配置された状態で凹部34内に略水平に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート10の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート10の収納時における車室(荷室)のスペース(シート10上側のスペース)を大きくすることができると共に、凹部34の深さを浅くすることができる。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの後側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図6に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート10が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バックサブフレーム24又は第1リンク22のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22がシートバック12上端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。
また、本実施の形態では、シート10が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動されない構成としたが、シート10が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動される構成としてもよい。この場合、例えば、図7(A)に示す如く、車体側に前側の前支持リンク36の下端及び後側の後支持リンク38の下端が回動可能に支持されており、前支持リンク36の上端にはバックメインフレーム16の下端が傾動中心軸16Aを中心として回動可能に支持されると共に、後支持リンク38の上端にはバックメインフレーム16の下端が傾動中心軸16Aの後側において回動可能に支持されている。バックメインフレーム16の前支持リンク36に対する回動はリクライニング機構18によってロックされており、これにより、バックメインフレーム16、前支持リンク36及び後支持リンク38の回動がロックされている。さらに、後支持リンク38の上端には中間リンク38Aの一端が回動不能に連結されており、中間リンク38Aの他端はバック連結リンク26の下端に回動可能に連結されている。このため、図7(B)に示す如く、リクライニング機構18が操作されてシート10が格納される際には、前支持リンク36、後支持リンク38及び中間リンク38Aが後側へ回動されて、バックメインフレーム16の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端が後側へ移動される。また、この場合でも、図8の(A)及び(B)に示す如く、シート10の格納時にはバックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させてバックメイン部12Aの厚さと同等にすることができる。
さらに、本実施の形態において、シート10が所謂チルトダウン格納タイプにされて、図9(A)に示す如く、シート10が格納される際にシートバック12の傾動中心軸16Aを中心とした前側への傾動に伴いシートクッション30が下側かつ前側へ移動される構成や、図9(B)に示す如く、シート10が格納される際にシートバック12の傾動中心軸16Aを中心とした前側への傾動に伴いシートクッション30が下側かつ後側へ移動される構成にしてもよい。
また、本実施の形態では、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられてシート10が格納される構成としたが、図10に示す如く、シート10が所謂ダブルフォールド格納される構成にしてもよい。この場合、シートクッション30の車体側への支持が解除されて、シートクッション30が前側へ回動されることで、シートクッション30が略垂直に起立された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ回動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、格納される。さらに、図11に示す如く、シート10が所謂ダブルフラット格納される構成にしてもよい。この場合、シートクッション30の車体側への支持が解除されて、シートクッション30が前側へ回動されることで、シートクッション30が略水平に反転された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ回動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、格納される。また、図10及び図11の何れの場合でも、上記と同様にシート10の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されるため、シート10の格納時における車室(荷室)のスペース(シートバック12上側のスペース)を大きくすることができると共に、シートバック12の車室床面との干渉を抑制することができる。
[第2の実施の形態]
図12には、本発明のシート構造が適用されて構成された第2の実施の形態に係るシート40の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート40は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート40では、バックメインフレーム16の1つの第1リンク22の後端(回動中心)に、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、レギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22及びバックサブフレーム24の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。操作レバー42はシートバック12の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動可能にされている。
また、本実施の形態では、上記第1の実施の形態におけるバック連結リンク26は、設けられていない。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート40では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22及びバックサブフレーム24の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート40に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が伸縮される。これにより、シート40の格納と独立して、バックサイド部12Bの厚さを、バックメインフレーム16より表側部分において伸縮させて、調整することができる。
[第3の実施の形態]
図13には、本発明のシート構造が適用されて構成された第3の実施の形態に係るシート50の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図14には、シート50が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート50は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート50は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
バック連結リンク26の下端は、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結されている。
ここで、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側に略水平に配置されて、シート50が格納(所謂後倒し格納)される。
シート50が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バックサブフレーム24又は第1リンク22のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22がシートバック12下端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート50の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させてバックメイン部12Aの厚さと同等にすることができ、シート50の格納時における車室(荷室)のスペース(シートバック12上側のスペース)を大きくすることができる。
また、例えば、図15に示す如く、シート50の側方にホイールハウス32が存在する場合には、シート50が所謂スペースアップ収納タイプにされて、シート50が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート50が側方へ略90°回動されることで、シート50(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態でホイールハウス32の上側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート50の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート50の収納時における車室(荷室)のスペース(シートバック12側方のスペース)を大きくすることができる。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図16に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート50が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バックサブフレーム24又は第1リンク22のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22がシートバック12上端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。
[第4の実施の形態]
図17には、本発明のシート構造が適用されて構成された第4の実施の形態に係るシート60が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート60は、上記第1の実施の形態(図1参照)と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート60は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
シートクッション30の後端近傍は、左右両端部において、車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されており、これにより、シートクッション30が車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されている。シートクッション30の後端はシートバック12の下端に当接されており、これにより、シートクッション30が略水平に配置されている。
バック連結リンク26は、L字状にされており、バック連結リンク26の上側端は、バックサブフレーム24下端、又は、バックメインフレーム16下部の第1リンク22の前端(後端以外であればよい)に回動可能に連結されている。さらに、バック連結リンク26の下側端は、シートクッション30の後端(支持軸62から後側へオフセットされた位置)に回動可能に連結されている。これにより、第1リンク22、バックサブフレーム24及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート60では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされると共に、シートクッション30の後端がシートバック12の下端に当接された状態で、バック連結リンク26の下側端が、シートクッション30の後端に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バックサブフレーム24及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート60に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動される(所謂チップアップされる)ことで、シートクッション30がシートバック12の前側に重ねられて、シート60が格納される。
シート60が格納される際には、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動されて、バック連結リンク26が下側へ移動されることで、バックサブフレーム24又は第1リンク22の下側への移動により、第1リンク22が下側へ回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート60の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させてバックメイン部12Aの厚さと同等にすることができ、シート60の格納時における車室(荷室)のスペース(シート60の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、例えば、図5(A)と同様に、シート60が所謂タンブル収納タイプにされて、シート60が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート60が前側へ略180°回動されることで、シート60(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態で前側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート60の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート60の収納時における車室(荷室)のスペース(シート60の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
さらに、例えば、図5(B)と同様に、シート60の側方にホイールハウス32が存在する場合には、シート60が所謂スペースアップ収納タイプにされて、シート60が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート60が前方及び側方へ略90°回動されることで、シート60(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態でホイールハウス32の上側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート60の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート60の収納時における車室(荷室)のスペース(シート60側方のスペース)を大きくすることができる。
しかも、例えば、図5(C)と同様に、シート60の後方に凹部34が存在する場合には、シート60が所謂後方床下収納タイプにされて、シート60が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート60が後側へ略90°回動される、あるいは回動リンク等によって移動されることで、シート60(シートバック12及びシートクッション30)が、シートバック12の上側にシートクッション30が配置された状態で凹部34内に略水平に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート60の格納に伴いバックサイド部12Bの厚さが収縮されているため、シート60の収納時における車室(荷室)のスペース(シート60上側のスペース)を大きくすることができると共に、凹部34の深さを浅くすることができる。
[第5の実施の形態]
図18(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第5の実施の形態に係るシート70の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図19(A)には、シート70の主要部が上方から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート70は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート70では、バック背あて20が、バック伸縮手段のバック表側フレームを構成しており、バック背あて20の左右両端部には、所定数の第1リンク22が前端において回動可能に連結されている。
バック背あて20の左右両端部には、バック伸縮手段を構成する第2リンク72が、所定数(本実施の形態では2つ)後端において回動可能に連結されている。
バックサブフレーム24は、バック伸縮手段のバック表フレームを構成して、バック背あて20の前側に配置されており、バックサブフレーム24には、第2リンク72の前端が回動可能に連結されている。
バック連結リンク26の上端は、バック背あて20下端、又は、バックメインフレーム16下部の第1リンク22の前端(後端以外であればよい)に回動可能に連結されており、これにより、第1リンク22、バック背あて20及びバック連結リンク26の回動がロックされている。さらに、バックメインフレーム16には、バック伸縮手段を構成する第3リンク74の後端が回動可能に連結されると共に、第3リンク74の前端はバックサブフレーム24、又は、第2リンク72の後端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結されており、これにより、バックサブフレーム24、第2リンク72及び第3リンク74の回動がロックされている。このため、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート70では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、バック連結リンク26の下端が車体側(シートクッション30)に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バック背あて20、バック連結リンク26、バックサブフレーム24、第2リンク72及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート70に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート70が格納(所謂前倒し格納)される(図18(B)参照)。
シート70が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バック背あて20又は第1リンク22のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72がシートバック12下端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される(図19(B)参照)。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート70の格納に伴いバックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート70の格納時における車室(荷室)のスペース(シート70上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの後側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図20(A)に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート70が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バック背あて20又は第1リンク22のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72がシートバック12上端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される(図20(B)参照)。
また、本実施の形態では、シート70が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動されない構成としたが、図7の(A)及び(B)と同様に、シート70が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動(例えば後側へ移動)される構成としてもよい。
さらに、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に、シート70がチルトダウン格納タイプにされた構成としてもよい(図9の(A)及び(B)参照)。
また、本実施の形態では、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられてシート70が格納される構成としたが、上記第1の実施の形態と同様に、シート70が所謂ダブルフォールド格納される構成(図10参照)や、シート70が所謂ダブルフラット格納される構成(図11参照)にしてもよい。
[第6の実施の形態]
図21には、本発明のシート構造が適用されて構成された第6の実施の形態に係るシート80の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート80は、上記第5の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート80では、バックメインフレーム16の1つの第1リンク22の後端(回動中心)に、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22、バック背あて20、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。操作レバー42はシートバック12の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動可能にされている。
また、本実施の形態では、上記第5の実施の形態におけるバック連結リンク26は、設けられていない。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート80では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22、バック背あて20、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート80に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20とのシートバック12厚さ方向距離が伸縮されると共に、第2リンク72が回動されて、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、シート80の格納と独立して、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さを、バックメインフレーム16より表側部分において伸縮させて、調整することができる。
[第7の実施の形態]
図22には、本発明のシート構造が適用されて構成された第7の実施の形態に係るシート90の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート90は、上記第5の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート90は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
バック連結リンク26の下端は、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結されている。
ここで、本実施の形態でも、上記第5の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側に略水平に配置されて、シート90が格納(所謂後倒し格納)される。
シート90が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バック背あて20又は第1リンク22のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72がシートバック12下端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート90の格納に伴いバックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート90の格納時における車室(荷室)のスペース(シートバック12上側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第3の実施の形態と同様に、シート90が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成にすることができる(図15参照)。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図23に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート90が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バック背あて20又は第1リンク22のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72がシートバック12上端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。
[第8の実施の形態]
図24には、本発明のシート構造が適用されて構成された第8の実施の形態に係るシート100の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート100は、上記第5の実施の形態(図18(A)参照)と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート100は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
シートクッション30の後端近傍は、左右両端部において、車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されており、これにより、シートクッション30が車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されている。シートクッション30の後端はシートバック12の下端に当接されており、これにより、シートクッション30が略水平に配置されている。
バック連結リンク26は、L字状にされており、バック連結リンク26の上側端は、バック背あて20下端、又は、バックメインフレーム16下部の第1リンク22の前端(後端以外であればよい)に回動可能に連結されている。さらに、バック連結リンク26の下側端は、シートクッション30の後端(支持軸62から後側へオフセットされた位置)に回動可能に連結されている。これにより、第1リンク22、バック背あて20、バック連結リンク26、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート100では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされると共に、シートクッション30の後端がシートバック12の下端に当接された状態で、バック連結リンク26の下側端が、シートクッション30の後端に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バック背あて20、バック連結リンク26、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート100に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動される(所謂チップアップされる)ことで、シートクッション30がシートバック12の前側に重ねられて、シート100が格納される。
シート100が格納される際には、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動されて、バック連結リンク26が下側へ移動されることで、バック背あて20又は第1リンク22の下側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72がシートバック12下端側へ回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート100の格納に伴いバックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート100の格納時における車室(荷室)のスペース(シート100の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第4の実施の形態と同様に、シート100が所謂タンブル収納タイプにされた構成(図5(A)参照)、シート100が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成(図5(B)参照)又はシート100が所謂後方床下収納タイプにされた構成(図5(C)参照)にすることができる。
[第9の実施の形態]
図25には、本発明のシート構造が適用されて構成された第9の実施の形態に係るシート110の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート110は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート110では、第1リンク22が後側に延設されており、第1リンク22は、中間部において、バックメインフレーム16に回動可能に連結されている。
シートバック12内には、バックメインフレーム16の後側において、バック伸縮手段のバック裏側フレームとしての板状のバックフレーム112が設けられており、バックフレーム112は、第1リンク22の後端に回動可能に連結されている。また、バックフレーム112は、バック表皮28に被覆されて収容されているため、シートバック12の見栄えが良くされている。
バック連結リンク26の上端は、バックサブフレーム24下端、バックメインフレーム16下部の第1リンク22(バックメインフレーム16への連結位置以外であればよい)又はバックフレーム112下端に回動可能に連結されており、これにより、第1リンク22、バックサブフレーム24、バックフレーム112及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート110では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、バック連結リンク26の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バックサブフレーム24、バックフレーム112及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート110に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート110が格納(所謂前倒し格納)される。
シート110が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バックサブフレーム24、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート110の格納に伴い、バックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させると共に、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より裏側部分において収縮させて、バックサイド部12Bとバックメイン部12Aとの厚さを同等にすることができ、シート110の格納時における車室(荷室)のスペース(シート110上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、バックフレーム112をシートバック12内に設けて第1リンク22の後端に回動可能に連結した構成としたが、図26(A)に示す如く、バックフレーム112を断面コ字形板状(バックボード)にしてシートバック12の後側の外部に設けた構成としてもよい。この場合、バック背あて20とバックフレーム112との間に圧縮コイルスプリング114が架け渡されることで、圧縮コイルスプリング114の付勢力によって第1リンク22の後端にバックフレーム112が当接されて回動可能に連結される。このため、図26(B)に示す如く、シート110が格納される際には、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が圧縮コイルスプリング114の付勢力によって収縮される。また、この場合には、バックフレーム112の外周面全体をバック表皮28と同様のバック被覆部材としての追加バック表皮(図示省略)で被覆してもよく、これにより、シートバック12の見栄えを良くすることができる。
さらに、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの前側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図27に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート110が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バックフレーム112、バックサブフレーム24又は第1リンク22のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。
また、本実施の形態では、シート110が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動されない構成としたが、図7の(A)及び(B)と同様に、シート110が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動(例えば後側へ移動)される構成としてもよい。
さらに、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に、シート110がチルトダウン格納タイプにされた構成としてもよい(図9の(A)及び(B)参照)。
また、本実施の形態では、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられてシート110が格納される構成としたが、上記第1の実施の形態と同様に、シート110が所謂ダブルフォールド格納される構成(図10参照)や、シート110が所謂ダブルフラット格納される構成(図11参照)にしてもよい。
[第10の実施の形態]
図28には、本発明のシート構造が適用されて構成された第10の実施の形態に係るシート120の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート120は、上記第9の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート120では、バックメインフレーム16の1つの第1リンク22の中間部(回動中心)に、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22、バックサブフレーム24及びバックフレーム112の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。操作レバー42はシートバック12の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動可能にされている。
また、本実施の形態では、上記第9の実施の形態におけるバック連結リンク26は、設けられていない。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート120では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22、バックサブフレーム24及びバックフレーム112の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート120に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が伸縮される。これにより、シート120の格納と独立して、バックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させると共に、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より裏側部分において収縮させて、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さを調整することができる。
[第11の実施の形態]
図29には、本発明のシート構造が適用されて構成された第11の実施の形態に係るシート130の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート130は、上記第9の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート130は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
バック連結リンク26の下端は、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結されている。
ここで、本実施の形態でも、上記第9の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側に略水平に配置されて、シート130が格納(所謂後倒し格納)される。
シート130が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バックサブフレーム24、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート130の格納に伴い、バックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させると共に、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より裏側部分において収縮させて、バックサイド部12Bとバックメイン部12Aとの厚さを同等にすることができ、シート130の格納時における車室(荷室)のスペース(シートバック12上側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第3の実施の形態と同様に、シート130が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成にすることができる(図15参照)。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図30に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート130が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バックサブフレーム24、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。
[第12の実施の形態]
図31には、本発明のシート構造が適用されて構成された第12の実施の形態に係るシート140が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート140は、上記第9の実施の形態(図25参照)と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート140は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
シートクッション30の後端近傍は、左右両端部において、車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されており、これにより、シートクッション30が車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されている。シートクッション30の後端はシートバック12の下端に当接されており、これにより、シートクッション30が略水平に配置されている。
バック連結リンク26は、L字状にされており、バック連結リンク26の上側端は、バックサブフレーム24下端、バックメインフレーム16下部の第1リンク22(バックメインフレーム16への連結位置以外であればよい)又はバックフレーム112下端に回動可能に連結されている。さらに、バック連結リンク26の下側端は、シートクッション30の後端(支持軸62から後側へオフセットされた位置)に回動可能に連結されている。これにより、第1リンク22、バックサブフレーム24、バックフレーム112及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート140では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされると共に、シートクッション30の後端がシートバック12の下端に当接された状態で、バック連結リンク26の下側端が、シートクッション30の後端に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バックサブフレーム24、バックフレーム112及びバック連結リンク26の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート140に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動される(所謂チップアップされる)ことで、シートクッション30がシートバック12の前側に重ねられて、シート140が格納される。
シート140が格納される際には、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動されて、バック連結リンク26が下側へ移動されることで、バックサブフレーム24、第1リンク22又はバックフレーム112の下側への移動により、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバックサブフレーム24及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート140の格納に伴い、バックサイド部12Bの厚さをバックメインフレーム16より表側部分において収縮させると共に、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より裏側部分において収縮させて、バックサイド部12Bとバックメイン部12Aとの厚さを同等にすることができ、シート140の格納時における車室(荷室)のスペース(シート140の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第4の実施の形態と同様に、シート140が所謂タンブル収納タイプにされた構成(図5(A)参照)、シート140が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成(図5(B)参照)又はシート140が所謂後方床下収納タイプにされた構成(図5(C)参照)にすることができる。
[第13の実施の形態]
図32(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第13の実施の形態に係るシート150の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図33(A)には、シート150の主要部が上方から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート150は、上記第5の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート150では、第1リンク22が後側に延設されており、第1リンク22は、中間部において、バックメインフレーム16に回動可能に連結されている。
シートバック12内には、バックメインフレーム16の後側において、バック伸縮手段のバック裏側フレームとしての板状のバックフレーム112が設けられており、バックフレーム112は、第1リンク22の後端に回動可能に連結されている。また、バックフレーム112は、バック表皮28に被覆されて収容されているため、シートバック12の見栄えが良くされている。
バック連結リンク26の上端は、バック背あて20下端、バックメインフレーム16下部の第1リンク22(バックメインフレーム16への連結位置以外であればよい)又はバックフレーム112下端に回動可能に連結されており、これにより、第1リンク22、バック背あて20、バックフレーム112、バック連結リンク26、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート150では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、バック連結リンク26の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バック背あて20、バックフレーム112、バック連結リンク26、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート150に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート150が格納(所謂前倒し格納)される(図32(B)参照)。
シート150が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バック背あて20、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される(図33(B)参照)。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート150の格納に伴いバックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート150の格納時における車室(荷室)のスペース(シート150上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第5の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの後側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図34(A)に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート150が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として前側へ回動されることで、バック背あて20、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される(図34(B)参照)。
また、本実施の形態では、シート150が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動されない構成としたが、図7の(A)及び(B)と同様に、シート150が格納される際にシートバック12(バックメインフレーム16)の傾動中心軸16A及びバック連結リンク26の下端(回動中心軸)が移動(例えば後側へ移動)される構成としてもよい。
さらに、本実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に、シート150がチルトダウン格納タイプにされた構成としてもよい(図9の(A)及び(B)参照)。
また、本実施の形態では、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられてシート150が格納される構成としたが、上記第1の実施の形態と同様に、シート150が所謂ダブルフォールド格納される構成(図10参照)や、シート150が所謂ダブルフラット格納される構成(図11参照)にしてもよい。
[第14の実施の形態]
図35には、本発明のシート構造が適用されて構成された第14の実施の形態に係るシート160の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート160は、上記第13の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート160では、バックメインフレーム16の1つの第1リンク22の中間部(回動中心)に、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22、バック背あて20、バックフレーム112、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。操作レバー42はシートバック12の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動可能にされている。
また、本実施の形態では、上記第13の実施の形態におけるバック連結リンク26は、設けられていない。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート160では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、第1リンク22、バック背あて20、バックフレーム112、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート160に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されることで、第1リンク22が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が伸縮されると共に、第2リンク72が回動されて、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、シート160の格納と独立して、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さを、バックメインフレーム16より表側部分及び裏側部分において伸縮させて、調整することができる。
[第15の実施の形態]
図36には、本発明のシート構造が適用されて構成された第15の実施の形態に係るシート170の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート170は、上記第13の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート170は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
バック連結リンク26の下端は、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結されている。
ここで、本実施の形態でも、上記第13の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側に略水平に配置されて、シート170が格納(所謂後倒し格納)される。
シート170が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バック背あて20、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12下端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート170の格納に伴いバックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート170の格納時における車室(荷室)のスペース(シートバック12上側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第3の実施の形態と同様に、シート170が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成にすることができる(図15参照)。
なお、本実施の形態では、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの上側において、車体側に回動可能に連結した構成としたが、図37に示す如く、バック連結リンク26の下端を、バックメインフレーム16下端の傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、車体側に回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート170が格納される際には、シートバック12(バックメインフレーム16)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、バック連結リンク26が下端を中心として後側へ回動されることで、バック背あて20、第1リンク22又はバックフレーム112のシートバック12上端側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。
[第16の実施の形態]
図38には、本発明のシート構造が適用されて構成された第16の実施の形態に係るシート180が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート180は、上記第13の実施の形態(図32(A)参照)と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート180は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
シートクッション30の後端近傍は、左右両端部において、車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されており、これにより、シートクッション30が車体側に支持軸62を中心として回動可能に支持されている。シートクッション30の後端はシートバック12の下端に当接されており、これにより、シートクッション30が略水平に配置されている。
バック連結リンク26は、L字状にされており、バック連結リンク26の上側端は、バック背あて20下端、バックメインフレーム16下部の第1リンク22(バックメインフレーム16への連結位置以外であればよい)又はバックフレーム112下端に回動可能に連結されている。さらに、バック連結リンク26の下側端は、シートクッション30の後端(支持軸62から後側へオフセットされた位置)に回動可能に連結されている。これにより、第1リンク22、バック背あて20、バックフレーム112、バック連結リンク26、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート180では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされると共に、シートクッション30の後端がシートバック12の下端に当接された状態で、バック連結リンク26の下側端が、シートクッション30の後端に回動可能に連結されることで、第1リンク22、バック背あて20、バックフレーム112、バック連結リンク26、第2リンク72、バックサブフレーム24及び第3リンク74の回動がロックされて、バックリンク機構14の作動がロックされている。このため、バックリンク機構14(バックサブフレーム24)によるバックサイド部12Bの後側からの支持剛性を高くすることができ、シート180に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、バックリンク機構14の作動面(バックサブフレーム24の回動面)が、シートバック12の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートバック12の左右方向への荷重に対するバックサイド部12Bのバックリンク機構14による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からバックサイド部12Bへ左右方向の荷重がかかってもバックサイド部12Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動される(所謂チップアップされる)ことで、シートクッション30がシートバック12の前側に重ねられて、シート180が格納される。
シート180が格納される際には、シートクッション30が支持軸62を中心として後側へ回動されて、バック連結リンク26が下側へ移動されることで、バック背あて20、第1リンク22又はバックフレーム112の下側への移動により、第1リンク22及び第2リンク72が回動されて、バックメインフレーム16とバック背あて20及びバックフレーム112とのシートバック12厚さ方向距離が収縮されると共に、バック背あて20とバックサブフレーム24とのシートバック12厚さ方向距離が収縮される。これにより、バックサイド部12B及びバックメイン部12Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート180の格納に伴いバックサイド部12B及びバックメイン部12Aの厚さをバックメインフレーム16より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート180の格納時における車室(荷室)のスペース(シート180の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第4の実施の形態と同様に、シート180が所謂タンブル収納タイプにされた構成(図5(A)参照)、シート180が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成(図5(B)参照)又はシート180が所謂後方床下収納タイプにされた構成(図5(C)参照)にすることができる。
なお、上記第10の実施の形態乃至第16の実施の形態では、バックフレーム112をシートバック12内に設けて第1リンク22の後端に回動可能に連結した構成としたが、図26の(A)及び(B)と同様に、バックフレーム112を断面コ字形板状(バックボード)にしてシートバック12の後側の外部に設けた構成としてもよい。この場合、バックフレーム112の外周面全体をバック表皮28と同様のバック被覆部材としての追加バック表皮(図示省略)で被覆してもよく、これにより、シートバック12の見栄えを良くすることができる。
[第17の実施の形態]
図39(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第17の実施の形態に係るシート200の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図40(A)には、シート200の主要部が前方から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート200は、車両用のものであり、車両の車室床面202上に設けられている。また、シート200は、所謂チルトダウン格納タイプのものにされている。
シート200には、シートバック12が設けられている。シートバック12の左右両端部内には、板状のバックメインフレーム16(図1参照)が設けられており、バックメインフレーム16の下端が車体側に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されることで、シートバック12が車体側に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されている。バックメインフレーム16の下端にはリクライニング機構18が設けられており、リクライニング機構18がバックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動をロックすることで、シートバック12が、傾動中心軸16Aを中心とした傾動を阻止されて、略垂直に起立されている。また、リクライニング機構18が操作されることで、リクライニング機構18がバックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動を許可して、シートバック12の傾動中心軸16Aを中心とした傾動が許可される。
シートバック12の前側には、シートクッション30が設けられており、シートクッション30は、後端がシートバック12の下側近傍に配置された状態で、略水平に配置されている。シートクッション30の左右方向(幅方向)中央部は、シートメイン部としてのクッションメイン部30Aにされると共に、シートクッション30の左右方向両側部は、シートサイド部としてのクッションサイド部30Bにされており、クッションメイン部30Aに比しクッションサイド部30Bは上側(シートクッション30の表側)へ突出されている(図3(A)参照)。
シートクッション30内には、リンク機構としてのクッションリンク機構204が設けられている。
クッションリンク機構204には、矩形枠状のクッションメインフレーム206が設けられており、クッションメインフレーム206の左右両側部は、クッションサイド部30B内に配置されている。クッションメインフレーム206の左右両側部分間には、クッション支持部208が支持されており、クッション支持部208は、クッションメイン部30Aの上側部分を下側から支持している。クッションメインフレーム206の後部には、左右両側部分において、アーム210の下端が回動不能に連結されており、アーム210の上端は、バックメインフレーム16の下部に、傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。
クッションメインフレーム206後部の左右両側部分には、クッション伸縮手段のクッション表側フレームとしての板状のクッションサブフレーム212の後端が、クッション伸縮手段のクッション連結手段としてのクッション連結軸214によって、回動可能に連結されており、クッションサブフレーム212は、クッションメインフレーム206の上側に配置されて、クッションサイド部30Bの上側部分を下側から支持している。
クッションメインフレーム206前部の左右両側部分には、クッション連絡機構としてのクッション前リンク216が、中間部において、回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、下端において車体側に回動可能に連結されると共に、上端においてクッションサブフレーム212を下側から支持している。これにより、シートクッション30が車体側に支持されると共に、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
シートクッション30の外周面全体は、クッション被覆部材としてのクッション表皮218に被覆されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート200では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート200に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート200が格納(所謂前倒し格納)される(図39(B)参照)。
シート200が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、アーム210を介してクッションメインフレーム206(シートクッション30)が前側へ移動されることで、クッション前リンク216が前側へ回動されて、シートクッション30が前側かつ下側へ移動される。
さらに、シート200が格納される際には、クッション前リンク216が前側へ回動されることで、クッション前リンク216の上端とクッションメインフレーム206への連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される(図40(B)参照)。このため、クッションサイド部30Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート200の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させてクッションメイン部30Aの厚さと同等にすることができ、シート200の格納時における車室(荷室)のスペース(シート200上側のスペース)を大きくすることができる。
また、例えば、図5(A)と同様に、シート200が所謂タンブル収納タイプにされて、シート200が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート200が前側へ略90°回動されることで、シート200(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態で前側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート200の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート200の収納時における車室(荷室)のスペース(シート200の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
さらに、例えば、図5(B)と同様に、シート200の側方にホイールハウス32が存在する場合には、シート200が所謂スペースアップ収納タイプにされて、シート200が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート200が側方へ略90°回動されることで、シート200(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態でホイールハウス32の上側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート200の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート200の収納時における車室(荷室)のスペース(シート200側方のスペース)を大きくすることができる。
しかも、例えば、図5(C)と同様に、シート200の後方に凹部34が存在する場合には、シート200が所謂後方床下収納タイプにされて、シート200が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート200が後側へ略180°回動される、あるいは回動リンク等によって移動されることで、シート200(シートバック12及びシートクッション30)が、シートバック12の上側にシートクッション30が配置された状態で凹部34内に略水平に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート200の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート200の収納時における車室(荷室)のスペース(シート200上側のスペース)を大きくすることができると共に、凹部34の深さを浅くすることができる。
なお、本実施の形態では、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をアーム210を介してバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図41(A)に示す如く、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、図41(B)に示す如く、シート200が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッションメインフレーム206(シートクッション30)が後側へ移動されることで、クッション前リンク216が後側へ回動されて、シートクッション30が後側かつ下側へ移動される。
[第18の実施の形態]
図42には、本発明のシート構造が適用されて構成された第18の実施の形態に係るシート220の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート220は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート220では、クッション前リンク216が上端においてクッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッションサブフレーム212を支持していない。
クッションメインフレーム206前部の左右両側部分には、調整リンク222の下端が回動可能に連結されており、調整リンク222は上端においてクッションサブフレーム212を下側から支持している。
調整リンク222の下端(回動中心)には、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、調整リンク222及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。操作レバー42はシートクッション30の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、調整リンク222が回動可能にされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート220では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結され、かつ、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216、調整リンク222及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート220に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されることで、調整リンク222が回動されて、調整リンク222の上端とクッションメインフレーム206への連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。このため、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対し回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。これにより、シート220の格納と独立して、クッションサイド部30Bの厚さを、クッションメインフレーム206より表側部分において伸縮させて、調整することができる。
[第19の実施の形態]
図43(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第19の実施の形態に係るシート230の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート230は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート230前側の車室床面202が、シート230直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート230は、所謂バック前倒し格納タイプのものにされている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。クッション前リンク216は、上端において、クッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッション連絡機構として機能せずに、クッションサブフレーム212を支持していない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
バックメインフレーム16の下端は、アーム210に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されており、これにより、バックメインフレーム16がアーム210、クッションメインフレーム206、後ロック機構234及びクッション前リンク216を介して車体側に支持されて、シートバック12が車体側に支持されている。
クッションメインフレーム206には、左右両側部分において、クッション伸縮手段のクッション連結手段としてのクッション連結リンク236が、所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されており、クッション連結リンク236の上端はクッションサブフレーム212に回動可能に連結されている。
クッションサブフレーム212後端、又は、クッションメインフレーム206後部のクッション連結リンク236の上端(下端以外であればよい)には、クッション連絡機構としてのクッション連絡リンク238の前端が回動可能に連結されており、クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッションサブフレーム212及びクッション連絡リンク238の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
また、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とは、上記第17の実施の形態におけるクッション連結軸214によって連結されていない。
本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート230では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されてロックされた状態で、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション連結リンク236、クッションサブフレーム212及びクッション連絡リンク238の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート230に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート230が格納(所謂前倒し格納)される(図43(B)参照)。
シート230が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が前側へ回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
このため、本実施の形態でも、上記第17の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図44に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート230が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が後側へ回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第20の実施の形態]
図45には、本発明のシート構造が適用されて構成された第20の実施の形態に係るシート240の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート240は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート240前側の車室床面202が、シート240直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート240は、所謂ダブルフォールド格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部下側には、左右両側部分において、第4リンク242の上端が回動不能に連結されており、第4リンク242の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。また、本実施の形態では、上記第17の実施の形態におけるアーム210が設けられていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に、第4リンク242の前ブラケット232への連結位置(回動中心)の後側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッションメインフレーム206に長手方向に移動可能な状態で連結されている。さらに、クッション前リンク216は、上端において、クッションサブフレーム212を下側から支持しており、これにより、クッション前リンク216及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート240では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されてロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第4リンク242、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート240に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略90°回動されることで、シートクッション30が略垂直に起立された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート240が格納(所謂ダブルフォールド格納)される(図10と同様)。
シート240が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、第4リンク242及びクッション前リンク216が前側へ略90°回動されることで、第4リンク242とクッション前リンク216との回動軌跡の差によって、クッションメインフレーム206への第4リンク242の連結位置とクッションサブフレーム212のクッション前リンク216による支持位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート240の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させてクッションメイン部30Aの厚さと同等にすることができ、シート240の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30の前側及び後側のスペース)を大きくすることができると共に、シート240の前側のシート(図示省略)の後側へ傾動(リクライニング)可能角度を大きくすることができる。
[第21の実施の形態]
図46には、本発明のシート構造が適用されて構成された第21の実施の形態に係るシート250の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図47には、シート250の主要部が左斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート250は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート250は、所謂ダブルフラット格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部は、左右両側部分において、車体側の固定ブラケット252に、第1連結軸254によって回動可能に連結されている。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が、後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
また、本実施の形態では、上記第17の実施の形態におけるアーム210及びクッション前リンク216が設けられていない。
クッションサブフレーム212の前部には、クッション連絡機構としてのクッション連動リンク256の上端が回動不能に連結されており、クッション連動リンク256の下端は、固定ブラケット252に、第1連結軸254(クッションメインフレーム206の回動中心)の上側(第1連結軸254からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連動リンク256及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート250では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されてロックされた状態で、クッション連動リンク256の下端が固定ブラケット252に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッション連動リンク256及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート250に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略180°回動されることで、シートクッション30が略水平に反転された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート250が格納(所謂ダブルフラット格納)される(図11と同様)。
シート250が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206及びクッションサブフレーム212(クッション連動リンク256を含む)が前側へ略180°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212との回動軌跡の差によって、第1連結軸254とクッションサブフレーム212へのクッション連動リンク256の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、シートクッション30の通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート250の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させてクッションメイン部30Aの厚さと同等にすることができ、シート250の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができると共に、シートクッション30の車室床面202との干渉を抑制することができる。
[第22の実施の形態]
図48には、本発明のシート構造が適用されて構成された第22の実施の形態に係るシート260の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図47には、シート260の主要部が左斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート260は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート260は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前後方向中間部は、左右両側部分において、車体側のレッグ262に回動可能に連結されている。また、本実施の形態では、上記第17の実施の形態におけるアーム210が設けられていない。
クッション前リンク216は、クッション伸縮手段を構成している。クッション前リンク216には、クッションメインフレーム206への連結位置の下側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、クッション連絡機構としてのクッション作動リンク264の前端が回動可能に連結されており、クッション作動リンク264の後端は、レッグ262に、クッションメインフレーム206の連結位置の下側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。
クッション前リンク216の下端は、ロック機構としての車体側の前ロック機構266にロックされており、これにより、クッションメインフレーム206がクッション前リンク216及びレッグ262に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されると共に、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、クッションサブフレーム212及びクッション作動リンク264の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート260では、クッションメインフレーム206が車体側のレッグ262に回動可能に連結された状態で、クッション前リンク216が車体側の前ロック機構266にロックされることで、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、クッションサブフレーム212及びクッション作動リンク264の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート260に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、クッション前リンク216の前ロック機構266へのロックが解除されて、シートクッション30が後側へ回動されることで、シートクッション30がシートバック12の前側において略垂直に配置されて、シート260が格納(所謂チップアップ格納)される(図17と同様)。
シート260が格納される際(シートクッション30が後側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264(クッション前リンク216を含む)が後側へ略90°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション作動リンク264との回動軌跡の差によって、クッション前リンク216がクッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264に対し回動されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、シートクッション30の通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート260の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させてクッションメイン部30Aの厚さと同等にすることができ、シート260の格納時における車室(荷室)のスペース(シート260の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、例えば、図5(A)と同様に、シート260が所謂タンブル収納タイプにされて、シート260が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート260が前側へ略180°回動されることで、シート260(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態で前側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート260の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート260の収納時における車室(荷室)のスペース(シート260の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
さらに、例えば、図5(B)と同様に、シート260の側方にホイールハウス32が存在する場合には、シート260が所謂スペースアップ収納タイプにされて、シート260が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート260が前方及び側方へ略90°回動されることで、シート260(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態でホイールハウス32の上側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート260の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート260の収納時における車室(荷室)のスペース(シート260側方のスペース)を大きくすることができる。
しかも、例えば、図5(C)と同様に、シート260の後方に凹部34が存在する場合には、シート260が所謂後方床下収納タイプにされて、シート260が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート260が後側へ略90°回動される、あるいは回動リンク等によって移動されることで、シート260(シートバック12及びシートクッション30)が、シートバック12の上側にシートクッション30が配置された状態で凹部34内に略水平に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート260の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート260の収納時における車室(荷室)のスペース(シート260上側のスペース)を大きくすることができると共に、凹部34の深さを浅くすることができる。
なお、本実施の形態では、クッション作動リンク264をクッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置の下側及びレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の下側において回動可能に連結した構成としたが、図49に示す如く、クッション作動リンク264をクッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置の上側(当該連結位置からオフセットされた位置)及びレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の上側(当該連結位置からオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、クッション前リンク216の下端を前ロック機構266にロックした構成としたが、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロック可能にした構成としてもよい。この場合、クッション前リンク216を前ロック機構266にロックする必要をなくすことができる。
[第23の実施の形態]
図50には、本発明のシート構造が適用されて構成された第23の実施の形態に係るシート270の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート270は、上記第19の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート270は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッションサブフレーム212及びクッション連絡リンク238の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
ここで、本実施の形態でも、上記第19の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート270が格納(所謂後倒し格納)される。
シート270が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が前側へ回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、クッションサイド部30Bの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート270の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させてクッションメイン部30Aの厚さと同等にすることができ、シート270の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができる。
また、例えば、図15と同様に、シート270の側方にホイールハウス32が存在する場合には、シート270が所謂スペースアップ収納タイプにされて、シート270が格納された後に、シートバック12及びシートクッション30の車体側への支持が解除されて、シート270が側方へ略90°回動されることで、シート270(シートバック12及びシートクッション30)が略垂直に起立された状態でホイールハウス32の上側に収納される構成にすることができる。この場合、上述の如くシート270の格納に伴いクッションサイド部30Bの厚さが収縮されているため、シート270の収納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30側方のスペース)を大きくすることができる。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側において回動可能に連結した構成としたが、図51に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート270が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が後側へ回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第24の実施の形態]
図52には、本発明のシート構造が適用されて構成された第24の実施の形態に係るシート280の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図53には、シート280の主要部が前斜め左方から見た斜視図にて示されている。さらに、図55(A)には、シート280の主要部が前方から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート280は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート280では、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分に、クッション伸縮手段のクッション連結手段としてクッション連結リンク236の下端が回動可能に連結されている。なお、本実施の形態では、上記第17の実施の形態におけるクッション連結軸214は設けられていない。
クッション支持部208は、クッション伸縮手段のクッション表側フレームとして機能して、クッションメインフレーム206の上側に配置されており、クッション支持部208の左右両側部分は、前部においてクッション前リンク216の上端に回動可能に連結されると共に、後部においてクッション連結リンク236の上端に回動可能に連結されている。クッション支持部208の左右両側部分には、クッション伸縮手段を構成する第5リンク282が所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されている。
クッションサブフレーム212は、クッション伸縮手段のクッション表フレームとして機能して、クッション支持部208の上側に配置されており、クッションサブフレーム212には、所定数の第5リンク282が上端において回動可能に連結されている。さらに、クッションサブフレーム212、又は、第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置には、バック伸縮手段を構成する第6リンク284の前端が回動可能に連結されており、第6リンク284の後端はバックメインフレーム16に回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート280では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート280に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート280が格納(所謂前倒し格納)される(図54参照)。
シート280が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、アーム210を介してクッションメインフレーム206(シートクッション30)が前側へ移動されることで、クッション前リンク216が前側へ回動されて、シートクッション30が前側かつ下側へ移動される。
さらに、シート280が格納される際には、クッション前リンク216が前側へ回動されて、クッション連結リンク236が前側へ回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の前側への移動により、第5リンク282が前側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される(図55(B)参照)。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート280の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート280の格納時における車室(荷室)のスペース(シート280上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第17の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をアーム210を介してバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図56に示す如く、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、第6リンク284の前端がクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、第6リンク284の後端がクッションサブフレーム212又は第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結される。また、シート280が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッションメインフレーム206(シートクッション30)が後側へ移動されることで、クッション前リンク216が後側へ回動されて、シートクッション30が後側かつ下側へ移動される。さらに、シート280が格納される際には、クッション前リンク216が後側へ回動されて、クッション連結リンク236が後側へ回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の後側への移動により、第5リンク282が後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第25の実施の形態]
図57には、本発明のシート構造が適用されて構成された第25の実施の形態に係るシート290の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート290は、上記第24の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート290では、クッション前リンク216が上端においてクッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッション支持部208に連結されていない。
クッションメインフレーム206前部の左右両側部分には、調整リンク222の下端が回動可能に連結されており、調整リンク222は上端においてクッション支持部208の前部に回動可能に連結されている。
調整リンク222の下端(回動中心)には、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、調整リンク222、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。操作レバー42はシートクッション30の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、調整リンク222が回動可能にされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート290では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結され、かつ、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216、調整リンク222、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート290に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されて、調整リンク222及びクッション連結リンク236が回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮されると共に、クッション支持部208の前側又は後側への移動により、第5リンク282が回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。これにより、シート290の格納と独立して、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さを、クッションメインフレーム206より表側部分において伸縮させて、調整することができる。
[第26の実施の形態]
図58(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第26の実施の形態に係るシート300の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート300は、上記第24の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート300前側の車室床面202が、シート300直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート300は、所謂バック前倒し格納タイプのものにされている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。クッション前リンク216は、上端において、クッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッション連絡機構として機能せずに、クッション支持部208に連結されていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
バックメインフレーム16の下端は、アーム210に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されており、これにより、バックメインフレーム16がアーム210、クッションメインフレーム206、後ロック機構234及びクッション前リンク216を介して車体側に支持されて、シートバック12が車体側に連結されている。
クッション連結リンク236は、クッションメインフレーム206の左右両側部分に、所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されており、所定数のクッション連結リンク236は、上端において、クッション支持部208の左右両側部分に回動可能に連結されている。
クッション支持部208後端、又は、クッションメインフレーム206後部のクッション連結リンク236(下端以外であればよい)には、クッション連絡機構としてのクッション連絡リンク238の前端が回動可能に連結されており、クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284及びクッション連絡リンク238の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート300では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されてロックされた状態で、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284及びクッション連絡リンク238の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート300に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート300が格納(所謂前倒し格納)される(図58(B)参照)。
シート300が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が前側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の前側への移動により、第5リンク282が前側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート300の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート300の格納時における車室(荷室)のスペース(シート300上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第24の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図59に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、第6リンク284の前端がクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、第6リンク284の後端がクッションサブフレーム212、又は、第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結される。さらに、シート300が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が後側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の後側への移動により、第5リンク282が後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第27の実施の形態]
図60には、本発明のシート構造が適用されて構成された第27の実施の形態に係るシート310の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート310は、上記第24の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート310前側の車室床面202が、シート310直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート310は、所謂ダブルフォールド格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部下側には、左右両側部分において、第4リンク242の上端が回動不能に連結されており、第4リンク242の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。また、本実施の形態では、上記第24の実施の形態におけるアーム210が設けられていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されて、シートクッション30が車体側に連結されている。
クッション連結リンク236は、クッションメインフレーム206の左右両側部分に、所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されており、所定数のクッション連結リンク236は、上端において、クッション支持部208の左右両側部分に回動可能に連結されている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に、第4リンク242の前ブラケット232への連結位置(回動中心)の後側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッションメインフレーム206に長手方向に移動可能な状態で連結されている。さらに、クッション前リンク216は、上端において、クッションサブフレーム212に回動不能に連結されており、これにより、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。また、本実施の形態では、上記第24の実施の形態における第6リンク284が設けられていない。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート310では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されてロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第4リンク242、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート310に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略90°回動されることで、シートクッション30が略垂直に起立された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート310が格納(所謂ダブルフォールド格納)される(図10と同様)。
シート310が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、第4リンク242及びクッション前リンク216が前側へ略90°回動されることで、第4リンク242とクッション前リンク216との回動軌跡の差によって、クッションメインフレーム206への第4リンク242の連結位置とクッションサブフレーム212へのクッション前リンク216の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッション連結リンク236及び第5リンク282が回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離及びクッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート310の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート310の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30の前側及び後側のスペース)を大きくすることができると共に、シート310の前側のシート(図示省略)の後側へ傾動(リクライニング)可能角度を大きくすることができる。
[第28の実施の形態]
図61には、本発明のシート構造が適用されて構成された第28の実施の形態に係るシート320の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図62には、シート320の主要部が左斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート320は、上記第24の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート320は、所謂ダブルフラット格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部は、左右両側部分において、車体側の固定ブラケット252に、第1連結軸254によって回動可能に連結されている。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が、後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
また、本実施の形態では、上記第24の実施の形態におけるアーム210及びクッション前リンク216が設けられていない。
クッション連結リンク236は、クッションメインフレーム206の左右両側部分に、所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されており、所定数のクッション連結リンク236は、上端において、クッション支持部208の左右両側部分に回動可能に連結されている。
クッションサブフレーム212の前部には、クッション連絡機構としてのクッション連動リンク256の上端が回動不能に連結されており、クッション連動リンク256の下端は、固定ブラケット252に、第1連結軸254(回動中心)の上側(第1連結軸254からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連動リンク256、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。また、本実施の形態では、上記第24の実施の形態における第6リンク284が設けられていない。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート320では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されてロックされた状態で、クッション連動リンク256の下端が固定ブラケット252に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッション連動リンク256、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282及びクッションサブフレーム212の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート320に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略180°回動されることで、シートクッション30が略水平に反転された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート320が格納(所謂ダブルフラット格納)される(図11と同様)。
シート320が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206及びクッションサブフレーム212(クッション連動リンク256を含む)が前側へ略180°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212との回動軌跡の差によって、第1連結軸254とクッションサブフレーム212へのクッション連動リンク256の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッション連結リンク236及び第5リンク282が回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離及びクッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート320の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート320の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができると共に、シートクッション30の車室床面202との干渉を抑制することができる。
[第29の実施の形態]
図63(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第29の実施の形態に係るシート330の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図64には、シート330の主要部が左斜め前方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート330は、上記第24の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート330は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前後方向中間部は、左右両側部分において、車体側のレッグ262に回動可能に連結されており、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動はロックされている。これにより、クッションメインフレーム206がレッグ262に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。また、本実施の形態では、上記第24の実施の形態におけるアーム210が設けられていない。
クッション前リンク216は、クッション伸縮手段を構成しており、クッション前リンク216の下端は車体側に連結されていない。
クッション前リンク216には、クッションメインフレーム206への連結位置の下側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、クッション連絡機構としてのクッション作動リンク264の前端が回動可能に連結されており、クッション作動リンク264の後端は、レッグ262に、クッションメインフレーム206の連結位置の下側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション作動リンク264、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート330では、クッションメインフレーム206が車体側のレッグ262に回動をロックされつつ連結された状態で、クッション作動リンク264がレッグ262に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッション作動リンク264、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート330に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動のロックが解除されて、シートクッション30が後側へ回動されることで、シートクッション30がシートバック12の前側において略垂直に配置されて、シート330が格納(所謂チップアップ格納)される(図17と同様)。
シート330が格納される際(シートクッション30が後側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264(クッション前リンク216を含む)が後側へ略90°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション作動リンク264との回動軌跡の差によって、クッション前リンク216がクッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264に対し回動されて、クッション連結リンク236及び第5リンク282が回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離及びクッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される(図63(B)参照)。これにより、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート330の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート330の格納時における車室(荷室)のスペース(シート330の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第22の実施の形態と同様に、シート330が所謂タンブル収納タイプにされた構成(図5(A)参照)、シート330が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成(図5(B)参照)又はシート330が所謂後方床下収納タイプにされた構成(図5(C)参照)にすることができる。
なお、本実施の形態では、クッション作動リンク264をクッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置の下側及びレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の下側において回動可能に連結した構成としたが、クッション作動リンク264をクッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置の上側(当該連結位置からオフセットされた位置)及びレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の上側(当該連結位置からオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロックした構成としたが、クッション前リンク216の下端を車体側にロック可能にした構成としてもよい。この場合、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロックする必要をなくすことができる。
[第30の実施の形態]
図65には、本発明のシート構造が適用されて構成された第30の実施の形態に係るシート340の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート340は、上記第26の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート340は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284及びクッション連絡リンク238の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
ここで、本実施の形態でも、上記第26の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート340が格納(所謂後倒し格納)される。
シート340が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が前側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の前側への移動により、第5リンク282が前側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート340の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させて同等にすることができ、シート340の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第23の実施の形態と同様に、シート340が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成にすることができる(図15参照)。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側において回動可能に連結した構成としたが、図66に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、第6リンク284の前端がクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、第6リンク284の後端がクッションサブフレーム212、又は、第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結される。さらに、シート340が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が後側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の後側への移動により、第5リンク282が後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第31の実施の形態]
図67には、本発明のシート構造が適用されて構成された第31の実施の形態に係るシート350の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図68には、シート350の主要部が前方から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート350は、上記第17の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート350では、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分が、バックメインフレーム16の下端に傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結されている。また、本実施の形態では、上記第17の実施の形態におけるアーム210は設けられていない。
クッション前リンク216の上下方向中間部には、軸状又は板状の規制部352が設けられており、規制部352はクッション前リンク216から左右方向外側へ突出されている。
クッションメインフレーム206の下側(シートクッション30の裏側部分)には、クッション伸縮手段のクッション裏側部材としてのアンダカバー354が設けられている。アンダカバー354は、略直方体形容器状にされて、上面が開放されており、アンダカバー354後部の左右両側部分は、それぞれクッションメインフレーム206後部の左右両側部分に回動可能に連結されている。アンダカバー354の下壁中央には、矩形状の開口356が貫通形成されており、開口356にクッション前リンク216が挿通されることで、クッション前リンク216によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。アンダカバー354は、シートクッション本体30C(シートクッション30のアンダカバー354以外の部分)に係合されて、下側への回動が規制されており、これにより、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。アンダカバー354の下壁にはクッション前リンク216の規制部352が上側から当接されており、これにより、アンダカバー354の上側への回動が規制されている。
アンダカバー354の後壁には、左右両側部分において、長尺にされた後挿通孔358が貫通形成されており、後挿通孔358は、上下方向に沿って配置されると共に、上側へ開放されている。後挿通孔358にはバックメインフレーム16の下端が挿通されており、これにより、バックメインフレーム16下端のクッションメインフレーム206への連結が許可されている。アンダカバー354の前壁から下壁前部には、左右両側部分において、長尺にされた前挿通孔360が貫通形成されており、前挿通孔360は、クッション前リンク216の前方において上下方向及び前後方向に沿って配置されると共に、開口356に連通されている。
アンダカバー354の外周面全体は、クッション被覆部材としての追加クッション表皮(図示省略)に被覆されて、アンダカバー354が追加クッション表皮に収容されており、これにより、アンダカバー354ひいてはシートクッション30の見栄えが良くされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート350では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、クッションサブフレーム212及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート350に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート350が格納(所謂前倒し格納)される(図69参照)。
シート350が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッションメインフレーム206(シートクッション30)が後側へ移動されることで、クッション前リンク216が前挿通孔360に挿入されつつ後側へ回動されて、シートクッション30が後側かつ下側へ移動される。
さらに、シート350が格納される際には、クッション前リンク216が後側へ回動されることで、クッション前リンク216の上端とクッションメインフレーム206への連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションサブフレーム212のクッションメインフレーム206に対するクッションメインフレーム206側への回動により、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置と規制部352とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354下壁の車室床面202への当接によるクッションメインフレーム206のアンダカバー354に対するアンダカバー354下壁側への回動により、シートクッション本体30Cの下面がアンダカバー354の下壁に当接するまでアンダカバー354内にシートクッション本体30Cが挿入される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート350の格納に伴い、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において収縮させて、クッションサイド部30Bとクッションメイン部30Aとの厚さを同等にすることができ、シート350の格納時における車室(荷室)のスペース(シート350上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第17の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの前側において回動可能に連結した構成としたが、図70に示す如く、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をアーム210を介してバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート350が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッションメインフレーム206(シートクッション30)が前側へ移動されることで、クッション前リンク216が前側へ回動されて、シートクッション30が前側かつ下側へ移動される。
また、本実施の形態では、クッション前リンク216に規制部352を設けた構成としたが、クッション前リンク216に規制部352を設けない構成としてもよい。
[第32の実施の形態]
図71には、本発明のシート構造が適用されて構成された第32の実施の形態に係るシート370の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート370は、上記第31の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート370では、クッション前リンク216が上端においてクッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッションサブフレーム212を支持しないと共に、上記第31の実施の形態における規制部352が設けられていない。
クッションメインフレーム206前部の左右両側部分には、調整リンク222の中間部が回動可能に連結されており、調整リンク222は上端においてクッションサブフレーム212を下側から支持している。調整リンク222の下端には、円軸状のスライド軸372が固定されており、スライド軸372は調整リンク222から左右方向外側へ突出されている。
調整リンク222の中間部(回動中心)には、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、調整リンク222及びクッションサブフレーム212の回動がロックされている。操作レバー42はシートクッション30の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、調整リンク222が回動可能にされている。
アンダカバー354下壁上面の前部近傍には、左右両側部分において、ガイド部材としての断面逆U字形板状のガイド板374が固定されており、ガイド板374の上壁は平板状にされている。ガイド板374内には調整リンク222のスライド軸372が挿入されており、これにより、ガイド板374の上壁がスライド軸372に係合されて、アンダカバー354の下側への回動が規制されることで、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆している。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート370では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結され、かつ、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、調整リンク222、クッションサブフレーム212及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート370に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されて、調整リンク222が回動されることで、調整リンク222の上端とクッションメインフレーム206への連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮されて、クッションサブフレーム212のクッションメインフレーム206に対する回動により、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。しかも、調整リンク222のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、調整リンク222のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対して回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。これにより、シート370の格納と独立して、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において伸縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において伸縮させて、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さを調整することができる。
[第33の実施の形態]
図72(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第33の実施の形態に係るシート380の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート380は、上記第31の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート380前側の車室床面202が、シート380直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート380は、所謂バック前倒し格納タイプのものにされている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。クッション前リンク216は、上端において、クッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッション連絡機構として機能せずに、クッションサブフレーム212を支持していない。また、クッション前リンク216には、上記第31の実施の形態における規制部352が設けられていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されて、シートクッション30が車体側に連結されている。また、後ロック機構234はアンダカバー354の開口356に挿通されており、これにより、後ロック機構234によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。
クッションメインフレーム206の後部には、左右両側部分において、アーム210が固定されており、アーム210には、バックメインフレーム16の下端が傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されている。これにより、バックメインフレーム16がアーム210、クッションメインフレーム206、後ロック機構234及びクッション前リンク216を介して車体側に支持されて、シートバック12が車体側に支持されている。
クッションサブフレーム212には、クッション伸縮手段のクッション連結手段としてのクッション連結リンク236が、所定数(本実施の形態では2つ)上端において回動可能に連結されており、クッションサブフレーム212前部のクッション連結リンク236は中間部においてクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、当該クッション連結リンク236以外のクッション連結リンク236は下端においてクッションメインフレーム206に回動可能に連結されている。また、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とは、上記第31の実施の形態におけるクッション連結軸214によって連結されていない。
クッションサブフレーム212前部のクッション連結リンク236には、下端において、円軸状のスライド軸372が固定されており、スライド軸372は当該クッション連結リンク236から左右方向外側へ突出されている。
アンダカバー354下壁上面の前部近傍には、左右両側部分において、ガイド部材としての断面逆U字形板状のガイド板374が固定されており、ガイド板374の上壁は平板状にされている。ガイド板374内には上記スライド軸372が挿入されており、これにより、ガイド板374の上壁がスライド軸372に係合されて、アンダカバー354の下側への回動が規制されることで、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
クッションサブフレーム212後端、又は、クッションサブフレーム212後部のクッション連結リンク236の上端(下端以外であればよい)には、クッション連絡機構としてのクッション連絡リンク238の前端が回動可能に連結されており、クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッションサブフレーム212、クッション連絡リンク238及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート380では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されてロックされた状態で、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション連結リンク236、クッションサブフレーム212、クッション連絡リンク238及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート380に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート380が格納(所謂前倒し格納)される(図72(B)参照)。
シート380が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート380の格納に伴い、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において収縮させて、クッションサイド部30Bとクッションメイン部30Aとの厚さを同等にすることができ、シート380の格納時における車室(荷室)のスペース(シート380上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第31の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図73に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート380が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第34の実施の形態]
図74には、本発明のシート構造が適用されて構成された第34の実施の形態に係るシート390の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート390は、上記第31の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート390前側の車室床面202が、シート390直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート390は、所謂ダブルフォールド格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部下側には、左右両側部分において、第4リンク242の上端が回動不能に連結されており、第4リンク242の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。また、クッションメインフレーム206の後部は、バックメインフレーム16の下端に連結されていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
また、後ロック機構234及び第4リンク242はアンダカバー354の開口356に挿通されており、これにより、後ロック機構234及び第4リンク242によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に、第4リンク242の前ブラケット232への連結位置(回動中心)の後側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッションメインフレーム206に長手方向に移動可能な状態で連結されている。さらに、クッション前リンク216は、上端において、クッションサブフレーム212に回動不能に連結されており、これにより、クッション前リンク216及びクッションサブフレーム212の回動がロックされている。また、クッション前リンク216には、上記第31の実施の形態における規制部352が設けられていない。
アンダカバー354の下壁前部には、左右両側部分の下側において、クッション連絡機構を構成する第7リンク392の上端が回動不能に連結されており、第7リンク392の下端は、車体側の前ブラケット232に、第4リンク242の前ブラケット232への連結位置(回動中心)の前側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、第7リンク392及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート390では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されてロックされた状態で、クッション前リンク216及び第7リンク392の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第4リンク242、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、クッションサブフレーム212、第7リンク392及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート390に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略90°回動されることで、シートクッション30が略垂直に起立された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート390が格納(所謂ダブルフォールド格納)される(図10と同様)。
シート390が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、第4リンク242、クッション前リンク216及び第7リンク392が前側へ略90°回動されることで、第4リンク242とクッション前リンク216との回動軌跡の差によって、クッションメインフレーム206への第4リンク242の連結位置とクッションサブフレーム212へのクッション前リンク216の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、第4リンク242と第7リンク392との回動軌跡の差によって、クッションメインフレーム206への第4リンク242の連結位置とアンダカバー354への第7リンク392の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションメインフレーム206がアンダカバー354に対しアンダカバー354側へ回動され、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート390の格納に伴い、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において収縮させて、クッションサイド部30Bとクッションメイン部30Aとの厚さを同等にすることができ、シート390の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30の前側及び後側のスペース)を大きくすることができると共に、シート390の前側のシート(図示省略)の後側へ傾動(リクライニング)可能角度を大きくすることができる。
[第35の実施の形態]
図75には、本発明のシート構造が適用されて構成された第35の実施の形態に係るシート400の主要部が左斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート400は、上記第31の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート400は、所謂ダブルフラット格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部は、左右両側部分において、車体側の固定ブラケット252に、第1連結軸254によって回動可能に連結されている。また、クッションメインフレーム206の後部は、バックメインフレーム16の下端に連結されていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が、後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。また、後ロック機構234はアンダカバー354の開口356に挿通されており、これにより、後ロック機構234によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。
なお、本実施の形態では、上記第31の実施の形態におけるクッション前リンク216(規制部352を含む)が設けられていない。
クッションサブフレーム212の前部には、クッション連絡機構を構成するクッション連動リンク256の上端が回動不能に連結されており、クッション連動リンク256の下端は、固定ブラケット252に、第1連結軸254(クッションメインフレーム206の回動中心)の上側(第1連結軸254からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連動リンク256及びクッションサブフレーム212の回動がロックされている。
アンダカバー354の前部には、左右両側部分において、クッション連絡機構を構成するカバー連動リンク402の下端が回動不能に連結されており、カバー連動リンク402の上端は、固定ブラケット252に、第1連結軸254(クッションメインフレーム206の回動中心)の下側(第1連結軸254からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、カバー連動リンク402及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート400では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されてロックされた状態で、クッション連動リンク256の下端及びカバー連動リンク402の上端が固定ブラケット252に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッション連動リンク256、クッションサブフレーム212、カバー連動リンク402及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート400に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略180°回動されることで、シートクッション30が略水平に反転された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート400が格納(所謂ダブルフラット格納)される(図11と同様)。
シート400が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206、クッションサブフレーム212(クッション連動リンク256を含む)及びアンダカバー354(カバー連動リンク402を含む)が前側へ略180°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212との回動軌跡の差によって、第1連結軸254とクッションサブフレーム212へのクッション連動リンク256の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッションメインフレーム206とアンダカバー354との回動軌跡の差によって、第1連結軸254とアンダカバー354へのカバー連動リンク402の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート400の格納に伴い、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において収縮させて、クッションサイド部30Bとクッションメイン部30Aとの厚さを同等にすることができ、シート400の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができると共に、シートクッション30の車室床面202との干渉を抑制することができる。
[第36の実施の形態]
図76には、本発明のシート構造が適用されて構成された第36の実施の形態に係るシート410の主要部が左斜め前方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート410は、上記第31の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート410は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前後方向中間部は、左右両側部分において、車体側のレッグ262に回動可能に連結されており、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動はロックされている。これにより、クッションメインフレーム206がレッグ262に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。また、クッションメインフレーム206の後部は、バックメインフレーム16の下端に連結されていない。
クッション前リンク216は、クッション伸縮手段を構成しており、クッション前リンク216の上端はクッションサブフレーム212に回動可能に連結されると共に、クッション前リンク216はクッションメインフレーム206及び車体側に連結されていない。また、クッション前リンク216には、上記第31の実施の形態における規制部352が設けられていない。
クッション前リンク216には、上端(回動中心)以外において、クッション連絡機構としてのクッション作動リンク264の前端が回動可能に連結されており、クッション作動リンク264の後端は、レッグ262に、クッションメインフレーム206の連結位置の下側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション作動リンク264、クッション前リンク216及びクッションサブフレーム212の回動がロックされている。
クッション前リンク216の下端には、円軸状のスライド軸372が固定されており、スライド軸372はクッション前リンク216から左右方向外側へ突出されている。
アンダカバー354下壁上面の前部近傍には、左右両側部分において、ガイド部材としての断面逆U字形板状のガイド板374が固定されており、ガイド板374の上壁は平板状にされている。ガイド板374内には上記スライド軸372が挿入されており、これにより、ガイド板374の上壁がスライド軸372に係合されて、アンダカバー354の下側への回動が規制されることで、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート410では、クッションメインフレーム206が車体側のレッグ262に対する回動をロックされた状態で、クッション作動リンク264の後端がレッグ262に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッションサブフレーム212、クッション前リンク216、クッション作動リンク264及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート410に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動のロックが解除されて、シートクッション30が後側へ回動されることで、シートクッション30がシートバック12の前側において略垂直に配置されて、シート410が格納(所謂チップアップ格納)される(図17と同様)。
シート410が格納される際(シートクッション30が後側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264(クッション前リンク216を含む)が後側へ略90°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション作動リンク264との回動軌跡の差によって、クッション前リンク216がクッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264に対し回動されて、クッションサブフレーム212がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション前リンク216のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート410の格納に伴い、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において収縮させて、クッションサイド部30Bとクッションメイン部30Aとの厚さを同等にすることができ、シート410の格納時における車室(荷室)のスペース(シート410の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第22の実施の形態と同様に、シート410が所謂タンブル収納タイプにされた構成(図5(A)参照)、シート410が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成(図5(B)参照)又はシート410が所謂後方床下収納タイプにされた構成(図5(C)参照)にすることができる。
なお、本実施の形態では、クッション作動リンク264の後端をレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の下側において回動可能に連結した構成としたが、クッション作動リンク264の後端をレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の上側(当該連結位置からオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロックした構成としたが、クッション前リンク216の下端を車体側にロック可能にした構成としてもよい。この場合、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロックする必要をなくすことができる。
また、本実施の形態では、クッション前リンク216を、アンダカバー354にスライド可能に連結すると共に、クッションサブフレーム212に回動可能に連結した構成としたが、クッション前リンク216を、アンダカバー354に回動可能に連結すると共に、クッションサブフレーム212にスライド可能に連結した構成としてもよい。この場合、クッション作動リンク264は、クッション前リンク216のアンダカバー354への連結位置以外の位置へ回動可能に連結された構成であればよい。
[第37の実施の形態]
図77には、本発明のシート構造が適用されて構成された第37の実施の形態に係るシート420の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート420は、上記第33の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート420は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッションサブフレーム212、クッション連絡リンク238及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
ここで、本実施の形態でも、上記第33の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート420が格納(所謂後倒し格納)される。
シート420が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッションサブフレーム212又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート420の格納に伴い、クッションサイド部30Bの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分において収縮させると共に、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より裏側部分において収縮させて、クッションサイド部30Bとクッションメイン部30Aとの厚さを同等にすることができ、シート420の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第23の実施の形態と同様に、シート420が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成にすることができる(図15参照)。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側において回動可能に連結した構成としたが、図78に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、シート420が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が回動されて、クッションサブフレーム212とクッションメインフレーム206とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第38の実施の形態]
図79には、本発明のシート構造が適用されて構成された第38の実施の形態に係るシート430の主要部が左方から見た側面図にて示されており、図80には、シート430の主要部が左斜め前方から見た斜視図にて示されている。さらに、図82(A)には、シート430の主要部が前方から見た断面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート430は、上記第24の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート430では、クッション前リンク216に、クッションメインフレーム206への連結位置の下側において、軸状又は板状の規制部352が設けられており、規制部352はクッション前リンク216から左右方向外側へ突出されている。
クッションメインフレーム206の下側(シートクッション30の裏側部分)には、クッション伸縮手段のクッション裏側部材としてのアンダカバー354が設けられている。アンダカバー354は、略直方体形容器状にされて、上面が開放されており、アンダカバー354後部の左右両側部分は、それぞれクッションメインフレーム206後部の左右両側部分に回動可能に連結されている。アンダカバー354の下壁中央には、矩形状の開口356が貫通形成されており、開口356にクッション前リンク216が挿通されることで、クッション前リンク216によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。アンダカバー354は、シートクッション本体30C(シートクッション30のアンダカバー354以外の部分)に係合されて、下側への回動が規制されており、これにより、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。アンダカバー354の下壁にはクッション前リンク216の規制部352が上側から当接されており、これにより、アンダカバー354の上側への回動が規制されている。
アンダカバー354の後壁には、左右両側部分において、長尺にされた後挿通孔358が貫通形成されており、後挿通孔358は、上下方向に沿って配置されると共に、上側へ開放されている。後挿通孔358にはアーム210が挿通されており、これにより、アーム210によるバックメインフレーム16とクッションメインフレーム206との連結が許可されている。
アンダカバー354の外周面全体は、クッション被覆部材としての追加クッション表皮(図示省略)に被覆されて、アンダカバー354が追加クッション表皮に収容されており、これにより、アンダカバー354ひいてはシートクッション30の見栄えが良くされている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート430では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート430に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート430が格納(所謂前倒し格納)される(図81参照)。
シート430が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、アーム210を介してクッションメインフレーム206(シートクッション30)が前側へ移動されることで、クッション前リンク216が前側へ回動されて、シートクッション30が前側かつ下側へ移動される。
さらに、シート430が格納される際には、クッション前リンク216が前側へ回動されて、クッション連結リンク236が前側へ回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の前側への移動により、第5リンク282が前側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される(図82(B)参照)。しかも、クッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置と規制部352とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354下壁の車室床面202への当接によるクッションメインフレーム206のアンダカバー354に対するアンダカバー354下壁側への回動により、シートクッション本体30Cの下面がアンダカバー354の下壁に当接するまでアンダカバー354内にシートクッション本体30Cが挿入される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート430の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート430の格納時における車室(荷室)のスペース(シート430上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第24の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をアーム210を介してバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図83に示す如く、クッションメインフレーム206後部の左右両側部分をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの前側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、第6リンク284の前端がクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、第6リンク284の後端がクッションサブフレーム212、又は、第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結される。さらに、アンダカバー354の前壁から下壁前部には、左右両側部分において、長尺にされた前挿通孔360が貫通形成されており、前挿通孔360は、クッション前リンク216の前方において上下方向及び前後方向に沿って配置されると共に、開口356に連通されている。また、シート430が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッションメインフレーム206(シートクッション30)が後側へ移動されることで、クッション前リンク216が前挿通孔360に挿入されつつ後側へ回動されて、シートクッション30が後側かつ下側へ移動される。さらに、シート430が格納される際には、クッション前リンク216が後側へ回動されて、クッション連結リンク236が後側へ回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の後側への移動により、第5リンク282が後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション前リンク216のクッションメインフレーム206への連結位置と規制部352とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354下壁の車室床面202への当接によるクッションメインフレーム206のアンダカバー354に対するアンダカバー354下壁側への回動により、シートクッション本体30Cの下面がアンダカバー354の下壁に当接するまでアンダカバー354内にシートクッション本体30Cが挿入される。
また、本実施の形態では、クッション前リンク216に規制部352を設けた構成としたが、クッション前リンク216に規制部352を設けない構成としてもよい。
[第39の実施の形態]
図84には、本発明のシート構造が適用されて構成された第39の実施の形態に係るシート440の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート440は、上記第38の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート440では、クッション前リンク216が上端においてクッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッション支持部208に連結されないと共に、上記第38の実施の形態における規制部352が設けられていない。
クッションメインフレーム206前部の左右両側部分には、調整リンク222の中間部が回動可能に連結されており、調整リンク222は上端においてクッション支持部208に回動可能に連結されている。調整リンク222の下端には、円軸状のスライド軸372が固定されており、スライド軸372は調整リンク222から左右方向外側へ突出されている。
調整リンク222の中間部(回動中心)には、操作機構としての円柱状の操作レバー42が結合されており、操作レバー42は、ダイヤル式のレギュレータ等にされている。操作レバー42には、ロック機構としての回転ロック機構(図示省略)が設けられており、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、調整リンク222、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされている。操作レバー42はシートクッション30の側方に突出されており、操作レバー42が回転操作されることで、調整リンク222が回動可能にされている。
アンダカバー354下壁上面の前部近傍には、左右両側部分において、ガイド部材としての断面逆U字形板状のガイド板374が固定されており、ガイド板374の上壁は平板状にされている。ガイド板374内には調整リンク222のスライド軸372が挿入されており、これにより、ガイド板374の上壁がスライド軸372に係合されて、アンダカバー354の下側への回動が規制されることで、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆している。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート440では、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされた状態で、クッション前リンク216の下端が車体側に回動可能に連結され、かつ、回転ロック機構によって操作レバー42の回転が阻止されることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション前リンク216、調整リンク222、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート440に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、操作レバー42の回転ロック機構による回転阻止が解除された状態で、操作レバー42が回転操作されて、調整リンク222及びクッション連結リンク236が回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮されると共に、クッション支持部208の前側又は後側への移動により、第5リンク282が前側又は後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。しかも、調整リンク222のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、調整リンク222のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が伸縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対して回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とシートクッション30厚さ方向距離が伸縮される。これにより、シート440の格納と独立して、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さを、クッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において伸縮させて、調整することができる。
[第40の実施の形態]
図85(A)には、本発明のシート構造が適用されて構成された第40の実施の形態に係るシート450の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート450は、上記第38の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート450前側の車室床面202が、シート450直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート450は、所謂バック前倒し格納タイプのものにされている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。クッション前リンク216は、上端において、クッションメインフレーム206の前部に回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッション連絡機構として機能せずに、クッション支持部208に連結されていない。また、クッション前リンク216には、上記第38の実施の形態における規制部352が設けられていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。また、後ロック機構234はアンダカバー354の開口356に挿通されており、これにより、後ロック機構234によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。
バックメインフレーム16の下端は、アーム210に傾動中心軸16Aを中心として傾動可能に支持されており、これにより、バックメインフレーム16がアーム210、クッションメインフレーム206、後ロック機構234及びクッション前リンク216を介して車体側に支持されて、シートバック12が車体側に支持されている。
クッション支持部208には、クッション伸縮手段のクッション連結手段としてのクッション連結リンク236が、所定数(本実施の形態では2つ)上端において回動可能に連結されており、クッション支持部208前部のクッション連結リンク236は中間部においてクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、当該クッション連結リンク236以外のクッション連結リンク236は下端においてクッションメインフレーム206に回動可能に連結されている。
クッション支持部208前部のクッション連結リンク236には、下端において、円軸状のスライド軸372が固定されており、スライド軸372は当該クッション連結リンク236から左右方向外側へ突出されている。
アンダカバー354下壁上面の前部近傍には、左右両側部分において、ガイド部材としての断面逆U字形板状のガイド板374が固定されており、ガイド板374の上壁は平板状にされている。ガイド板374内には上記スライド軸372が挿入されており、これにより、ガイド板374の上壁がスライド軸372に係合されて、アンダカバー354の下側への回動が規制されることで、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
クッションサブフレーム212後端、又は、クッション支持部208後部のクッション連結リンク236の上端(下端以外であればよい)には、クッション連絡機構としてのクッション連絡リンク238の前端が回動可能に連結されており、クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284、クッション連絡リンク238及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート450では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及びクッション前リンク216に支持されてロックされた状態で、バックメインフレーム16の傾動中心軸16Aを中心とした傾動がリクライニング機構18によってロックされることで、クッションメインフレーム206、アーム210、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284、クッション連絡リンク238及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート450に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の上側に重ねられて、シート450が格納(所謂前倒し格納)される(図85(B)参照)。
シート450が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が前側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の前側への移動により、第5リンク282が前側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート450の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート450の格納時における車室(荷室)のスペース(シート450上側のスペース)を大きくすることができる。
このため、本実施の形態でも、上記第38の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側において回動可能に連結した構成としたが、図86に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、第6リンク284の前端がクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、第6リンク284の後端がクッションサブフレーム212、又は、第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結される。さらに、シート450が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が後側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の後側への移動により、第5リンク282が後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
[第41の実施の形態]
図87には、本発明のシート構造が適用されて構成された第41の実施の形態に係るシート460の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート460は、上記第38の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態では、シート460前側の車室床面202が、シート460直下の車室床面202よりも低くされている。
本実施の形態に係るシート460は、所謂ダブルフォールド格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部下側には、左右両側部分において、第4リンク242の上端が回動不能に連結されており、第4リンク242の下端は、車体側の前ブラケット232に回動可能に連結されている。また、本実施の形態では、上記第38の実施の形態におけるアーム210が設けられていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。
また、後ロック機構234及び第4リンク242はアンダカバー354の開口356に挿通されており、これにより、後ロック機構234及び第4リンク242によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。
クッション連結リンク236は、クッションメインフレーム206の左右両側部分に、所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されており、所定数のクッション連結リンク236は、上端において、クッション支持部208の左右両側部分に回動可能に連結されている。
クッション前リンク216の下端は、車体側の前ブラケット232に、第4リンク242の前ブラケット232への連結位置(回動中心)の後側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されており、クッション前リンク216は、クッションメインフレーム206に長手方向に移動可能な状態で連結されている。さらに、クッション前リンク216は、上端において、クッションサブフレーム212に回動不能に連結されており、これにより、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282及びクッションサブフレーム212の回動がロックされている。また、クッション前リンク216には、上記第38の実施の形態における規制部352が設けられていない。さらに、本実施の形態では、上記第38の実施の形態における第6リンク284が設けられていない。
アンダカバー354の下壁前部には、左右両側部分の下側において、クッション連絡機構を構成する第7リンク392の上端が回動不能に連結されており、第7リンク392の下端は、車体側の前ブラケット232に、第4リンク242の前ブラケット232への連結位置(回動中心)の前側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、第7リンク392及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート460では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び第4リンク242に支持されてロックされた状態で、クッション前リンク216及び第7リンク392の下端が車体側に回動可能に連結されることで、第4リンク242、クッションメインフレーム206、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第7リンク392及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート460に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略90°回動されることで、シートクッション30が略垂直に起立された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート460が格納(所謂ダブルフォールド格納)される(図10と同様)。
シート460が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、第4リンク242、クッション前リンク216及び第7リンク392が前側へ略90°回動されることで、第4リンク242とクッション前リンク216との回動軌跡の差によって、クッションメインフレーム206への第4リンク242の連結位置とクッションサブフレーム212へのクッション前リンク216の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッション連結リンク236及び第5リンク282が回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離及びクッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、第4リンク242と第7リンク392との回動軌跡の差によって、クッションメインフレーム206への第4リンク242の連結位置とアンダカバー354への第7リンク392の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッションメインフレーム206がアンダカバー354に対しアンダカバー354側へ回動され、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート460の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート460の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30の前側及び後側のスペース)を大きくすることができると共に、シート460の前側のシート(図示省略)の後側へ傾動(リクライニング)可能角度を大きくすることができる。
[第42の実施の形態]
図88には、本発明のシート構造が適用されて構成された第42の実施の形態に係るシート470の主要部が左斜め後方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート470は、上記第38の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート470は、所謂ダブルフラット格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前部は、左右両側部分において、車体側の固定ブラケット252に、第1連結軸254によって回動可能に連結されている。また、本実施の形態では、上記第38の実施の形態におけるアーム210及びクッション前リンク216(規制部352を含む)が設けられていない。
クッションメインフレーム206の後部下側には、左右両側部分において、ロック機構としての後ロック機構234が結合されており、後ロック機構234が車体側にロックされることで、クッションメインフレーム206が、後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。また、後ロック機構234はアンダカバー354の開口356に挿通されており、これにより、後ロック機構234によるクッションメインフレーム206と車体側との連結が許可されている。
クッション連結リンク236は、クッションメインフレーム206の左右両側部分に、所定数(本実施の形態では2つ)下端において回動可能に連結されており、所定数のクッション連結リンク236は、上端において、クッション支持部208の左右両側部分に回動可能に連結されている。
クッションサブフレーム212の前部には、クッション連絡機構を構成するクッション連動リンク256の上端が回動不能に連結されており、クッション連動リンク256の下端は、固定ブラケット252に、第1連結軸254(クッションメインフレーム206の回動中心)の上側(第1連結軸254からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連動リンク256、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282及びクッションサブフレーム212の回動がロックされている。また、本実施の形態では、上記第38の実施の形態における第6リンク284が設けられていない。
アンダカバー354の前部には、左右両側部分において、クッション連絡機構を構成するカバー連動リンク402の下端が回動不能に連結されており、カバー連動リンク402の上端は、固定ブラケット252に、第1連結軸254(クッションメインフレーム206の回動中心)の下側(第1連結軸254からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、カバー連動リンク402及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート470では、クッションメインフレーム206が後ロック機構234及び固定ブラケット252に支持されてロックされた状態で、クッション連動リンク256の下端及びカバー連動リンク402の上端が固定ブラケット252に回動可能に連結されることで、クッションメインフレーム206、クッション連動リンク256、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、カバー連動リンク402及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート470に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、後ロック機構234の車体側へのロックが解除されて、シートクッション30が前側へ略180°回動されることで、シートクッション30が略水平に反転された後に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として前側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート470が格納(所謂ダブルフラット格納)される(図11と同様)。
シート470が格納される際(シートクッション30が前側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206、クッションサブフレーム212(クッション連動リンク256を含む)及びアンダカバー354(カバー連動リンク402を含む)が前側へ略180°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッションサブフレーム212との回動軌跡の差によって、第1連結軸254とクッションサブフレーム212へのクッション連動リンク256の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、クッション連結リンク236及び第5リンク282が回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離及びクッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッションメインフレーム206とアンダカバー354との回動軌跡の差によって、第1連結軸254とアンダカバー354へのカバー連動リンク402の連結位置とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対しクッションメインフレーム206側へ回動され、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート470の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート470の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができると共に、シートクッション30の車室床面202との干渉を抑制することができる。
[第43の実施の形態]
図89には、本発明のシート構造が適用されて構成された第43の実施の形態に係るシート480の主要部が左斜め前方から見た分解斜視図にて示されている。
本実施の形態に係るシート480は、上記第38の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート480は、所謂チップアップ格納タイプのものにされている。
クッションメインフレーム206の前後方向中間部は、左右両側部分において、車体側のレッグ262に回動可能に連結されており、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動はロックされている。これにより、クッションメインフレーム206がレッグ262に支持されて、シートクッション30が車体側に支持されている。また、本実施の形態では、上記第38の実施の形態におけるアーム210が設けられていない。
クッション前リンク216は、クッション伸縮手段を構成しており、クッション前リンク216はクッションメインフレーム206及び車体側に連結されていない。また、クッション前リンク216には、上記第38の実施の形態における規制部352が設けられていない。
クッション前リンク216には、上端(回動中心)以外において、クッション連絡機構としてのクッション作動リンク264の前端が回動可能に連結されており、クッション作動リンク264の後端は、レッグ262に、クッションメインフレーム206の連結位置の下側(当該連結位置からオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション作動リンク264、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212及び第6リンク284の回動がロックされている。
クッション前リンク216の下端には、円軸状のスライド軸372が固定されており、スライド軸372はクッション前リンク216から左右方向外側へ突出されている。
アンダカバー354下壁上面の前部近傍には、左右両側部分において、ガイド部材としての断面逆U字形板状のガイド板374が固定されており、ガイド板374の上壁は平板状にされている。ガイド板374内には上記スライド軸372が挿入されており、これにより、ガイド板374の上壁がスライド軸372に係合されて、アンダカバー354の下側への回動が規制されることで、クッションリンク機構204の作動がロックされ、かつ、アンダカバー354がシートクッション本体30Cの下側を被覆すると共に、アンダカバー354の下壁とクッションメインフレーム206とが離間されて、アンダカバー354の下壁とシートクッション本体30Cの下面との間に隙間が形成されている。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成のシート480では、クッションメインフレーム206が車体側のレッグ262に回動をロックされつつ連結された状態で、クッション作動リンク264がレッグ262に回動可能に連結されることで、クッション作動リンク264、クッション前リンク216、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。このため、クッションリンク機構204(クッションサブフレーム212)によるクッションサイド部30Bの下側からの支持剛性を高くすることができ、シート480に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を充分に保持することができる。
しかも、クッションリンク機構204の作動面(クッションサブフレーム212の回動面)が、シートクッション30の左右方向に対して垂直にされている。このため、シートクッション30の左右方向への荷重に対するクッションサイド部30Bのクッションリンク機構204による支持剛性を高くすることができ、シート10に着座した乗員からクッションサイド部30Bへ左右方向の荷重がかかってもクッションサイド部30Bが乗員を一層充分に保持することができる。
また、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動のロックが解除されて、シートクッション30が後側へ回動されることで、シートクッション30がシートバック12の前側において略垂直に配置されて、シート480が格納(所謂チップアップ格納)される(図17と同様)。
シート480が格納される際(シートクッション30が後側へ回動される際)には、クッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264(クッション前リンク216を含む)が後側へ略90°回動されることで、クッションメインフレーム206とクッション作動リンク264との回動軌跡の差によって、クッション前リンク216がクッションメインフレーム206及びクッション作動リンク264に対し回動されて、クッション連結リンク236及び第5リンク282が回動されつつ、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離及びクッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション前リンク216のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。これにより、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート480の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート480の格納時における車室(荷室)のスペース(シート480の前側及び後側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第22の実施の形態と同様に、シート480が所謂タンブル収納タイプにされた構成(図5(A)参照)、シート480が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成(図5(B)参照)又はシート480が所謂後方床下収納タイプにされた構成(図5(C)参照)にすることができる。
なお、本実施の形態では、クッション作動リンク264をレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の下側において回動可能に連結した構成としたが、クッション作動リンク264をレッグ262のクッションメインフレーム206との連結位置の上側(当該連結位置からオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロックした構成としたが、クッション前リンク216の下端を車体側にロック可能にした構成としてもよい。この場合、クッションメインフレーム206のレッグ262に対する回動をロックする必要をなくすことができる。
また、本実施の形態では、クッション前リンク216を、アンダカバー354にスライド可能に連結すると共に、クッション支持部208に回動可能に連結した構成としたが、クッション前リンク216を、アンダカバー354に回動可能に連結すると共に、クッション支持部208にスライド可能に連結した構成としてもよい。この場合、クッション作動リンク264は、クッション前リンク216のアンダカバー354への連結位置以外の位置へ回動可能に連結された構成であればよい。
[第44の実施の形態]
図90には、本発明のシート構造が適用されて構成された第44の実施の形態に係るシート490の主要部が左方から見た側面図にて示されている。
本実施の形態に係るシート490は、上記第40の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係るシート490は、所謂バック後倒し格納タイプのものにされている。
クッション連絡リンク238の後端は、バックメインフレーム16に、傾動中心軸16Aの下側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において、回動可能に連結されている。これにより、クッション連結リンク236、クッション支持部208、第5リンク282、クッションサブフレーム212、第6リンク284、クッション連絡リンク238及びアンダカバー354の回動がロックされて、クッションリンク機構204の作動がロックされている。
ここで、本実施の形態でも、上記第40の実施の形態と、同様の効果を奏することができる。
特に、リクライニング機構18が操作されて、シートバック12が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されることで、シートバック12がシートクッション30の後側において略水平に配置されて、シート490が格納(所謂後倒し格納)される。
シート490が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が前側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の前側への移動により、クッション連結リンク236が前側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の前側への移動により、第5リンク282が前側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。このため、クッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの通常使用時の厚さを厚くした場合でも、シート490の格納に伴いクッションサイド部30B及びクッションメイン部30Aの厚さをクッションメインフレーム206より表側部分及び裏側部分において収縮させて同等にすることができ、シート490の格納時における車室(荷室)のスペース(シートクッション30上側のスペース)を大きくすることができる。
また、上記第23の実施の形態と同様に、シート490が所謂スペースアップ収納タイプにされた構成にすることができる(図15参照)。
なお、本実施の形態では、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの下側において回動可能に連結した構成としたが、図91に示す如く、クッション連絡リンク238の後端をバックメインフレーム16に傾動中心軸16Aの上側(傾動中心軸16Aからオフセットされた位置)において回動可能に連結した構成としてもよい。この場合、第6リンク284の前端がクッションメインフレーム206に回動可能に連結されると共に、第6リンク284の後端がクッションサブフレーム212、又は、第5リンク282の下端(回動中心)以外の位置に回動可能に連結される。さらに、シート490が格納される際には、バックメインフレーム16(シートバック12)が傾動中心軸16Aを中心として後側へ傾動されて、クッション連絡リンク238が後側へ移動されることで、クッション支持部208又はクッション連結リンク236の後側への移動により、クッション連結リンク236が後側へ回動されて、クッションメインフレーム206とクッション支持部208とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されると共に、クッション支持部208の後側への移動により、第5リンク282が後側へ回動されて、クッション支持部208とクッションサブフレーム212とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。しかも、クッション連結リンク236のスライド軸372のガイド板374内でのスライドにより、クッション連結リンク236のクッションメインフレーム206への連結位置とスライド軸372とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮されて、アンダカバー354がクッションメインフレーム206に対してクッションメインフレーム206側へ回動されつつ、クッションメインフレーム206とアンダカバー354下壁とのシートクッション30厚さ方向距離が収縮される。
また、上記第31の実施の形態乃至第44の実施の形態では、アンダカバー354をクッション表皮218の外部に設けた構成としたが、アンダカバー354をクッション表皮218内に収容した構成としてもよい。