JP2007130211A - 多針ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】
縫製能率を高める為に針棒と、天秤の上下往復速度を高めた場合においても、天秤の急下降に伴って「だぶつき状態」となる第2上糸要素の捩れ(縒れ)を防止するようにした多針ミシンを提供すること。
【解決手段】
ミシンユニットにおける上糸通過路にあっては、少なくとも下死点位置にある天秤の糸通し孔の位置における奥の側に、天秤の糸通し孔に引かれて急下降しただぶつき状態の第2上糸要素が振り込めるように凹部を作り、そこに打付上糸の受止面53aを備えさせ、かつ、受止面の両側にも、第2上糸要素の打ち込まれる部分を当接させて第2上糸要素の跳止を防止するように跳止面54aを備えさせた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ミシンヘッドに対して上糸の供給部と、天秤と、針棒とを備えるミシンユニットを複数組並設具備させ、布に対して刺繍を施すことのできるようにしてある多針ミシンに関する。
従来の多針ミシン(例えば特許文献1に開示される多針ミシン)であって、図5に示されるものは、 周知のように水平方向(図面上奥行き方向)に向けて長尺に構成されているミシンテーブル1の上方に上フレーム2が配置され、この上フレーム2の前面(図5において右側)に複数のミシンヘッド3が横方向(図面上奥行き方向)に等間隔で配設されている。夫々のミシンヘッド3は、上フレーム2の前面に固定したミシンアーム5と、該ミシンアーム5の前面に設けられたレール4によって横方向へのスライド可能に支持した移動基枠6とを備えている。ミシンアーム5の内部には、図5に示すように、全てのミシンアーム5に共通的に貫通したミシン主軸7により駆動される針棒駆動機構8および天秤駆動機構10が組付けられている。上記針棒駆動機構8は、ミシン主軸7に嵌着した針棒駆動カム12と、基部を該針棒駆動カム12に嵌合したロッド13と、一端部をミシンアーム5に軸支されると共に中間部を該ロッド13に連結した駆動アーム14と、該駆動アーム14の先端部に連結されると共に基針棒15に上下動自在に支持した針棒駆動体16とから構成され、前記ミシン主軸7の回転により針棒駆動体16は基針棒15に沿って上下に往復駆動される。
天秤駆動機構10は、ミシン主軸7に嵌着した天秤駆動カム17と、中間部でミシンアーム5に軸支されると共に該天秤駆動カム17により往復揺動される天秤駆動アーム18と、該天秤駆動アーム18の揺動側端部に固着した駆動ギヤ20とから構成され、前記ミシン主軸7の回転により駆動ギヤ20が上下に往復駆動されるようになっている。
次に、上記移動基枠6には、図5の縦断面図に示されているように、1組が上糸の供給部(図示省略)と、天秤22と、針棒21等とから構成されるミシンユニット37が、図1に表れているように複数組み並設され、かつ、フレーム2に対して移動基枠6を横動自在に装備させ、上記ミシンユニットを選択利用可能にしていた。この点につき1組のミシンユニット37が表れる図5を用いてミシンユニットに係わる構成を説明する。
前記移動基枠6における針棒機構部6cには、図面上奥行き方向に並んだ複数本の針棒21が夫々上下動自在に備えさせてある。
夫々の針棒21における上下方向の中央部には、図5に示すように、後方を指向する係合ピン23が突設されている。そして、後述する移動基枠6のスライドに伴なう針棒選択動作で選択された針棒21の係合ピン23が、ミシンアーム5における針棒駆動体16の前面に形成された係合溝16aに嵌合し、従って前記ミシン主軸7の回転により針棒21は針棒駆動体16を介して上下に往復駆動される。なお19は周知の構成になされている布押さえを示す。
さらに移動基枠6における天秤機構部6bには、各針棒21に対応して、各針棒21の上方位置に夫々天秤22が揺動自在に備えさせてある。
夫々の天秤22は、その基部に固着したボス22aが、移動基枠6に該ケースのスライド方向に沿って支持した天秤軸24に回転自在に嵌合されている。前記ボス22aの外周には、天秤駆動アーム18の揺動端に設けた駆動ギヤ20と噛合可能な従動ギヤ25が形成されている。更に各ボス22aには、天秤22が所定の姿勢(略上死点にある姿勢)にあるときに下向きとなる嵌合溝26(図5)が形成され、この嵌合溝26は、ミシンアーム5の先端部上面に固定されて移動基枠6のスライド方向に延在する天秤レール27にスライド自在に嵌合している。すなわち嵌合溝26が天秤レール27に嵌合することによって、夫々の天秤22は略上死点姿勢に保持されている。この天秤レール27は、天秤駆動アーム18の駆動ギヤ20の前方と対応する部分は欠如しているので、該駆動ギヤ20の前方に対応して従動ギヤ25を噛合させた天秤22は、その嵌合溝26が天秤レール27から外れた状態となり、従って天秤駆動アーム18の往復動により、駆動ギヤ20と従動ギヤ25の噛合作用下に天秤22は、上死点位置22eから下死点位置22fの間を往復駆動されるものである(例えば、特許文献1参照)。
次に図5のミシンヘッド3の右側に表れる符号31、32、34、35は、夫々周知のように糸が通過し易いような孔を備える糸道の存在を示し、上糸(41〜46)を案内する為のものである。41は、周知のように上方に位置する糸巻き(図示省略)から糸道31に向かう上糸を示し、42は、糸道31から下方の糸道32に向かう第1上糸要素、43は、糸道32においてUターンしてから上方に位置する天秤22の糸通し孔33に向かう第2上糸要素、44は、天秤22の糸通し孔33でUターンし、下方に位置する糸道34に向かう第3上糸要素、45は、糸道34から糸道35に向かう下降上糸要素、46は、糸道35から針21aの糸通し孔に向かう針供給用上糸要素を夫々示す。
特開平9−765公報(図2)
最近、縫付作業の能率を図るため、ミシン主軸7を高速回転にし、針棒21及び天秤22の上下方向の往復動作を急速化している。天秤22の往復動作を急速化すると次のような問題点が生じる。
まず上記従来の多針ミシンにおけるミシンユニット37を用いて布29に対しての縫付動作について説明する。周知のように主軸7の高速回転により針棒21は釜28に向けて、また天秤22は図6に示されるタイミングによって上死点位置22eから下死点位置22fの間を激しく反復上下動し、布に対して上糸41を繰り出しながら縫付けを行う。この縫付動作において、天秤22が図示の上死点位置22eから下死点位置22fに向かうとき、針棒21の動きよりもやや遅れ気味ではあるが、ほぼ同期的に急速下降する。
すると、上死点位置22eにあった天秤22の糸通し孔33と、下方に位置する糸道32の間にあった所定寸法長さの上糸(第2上糸要素43)の内、上方位置の上糸は、天秤22の糸通し孔33が下死点位置22fに急下降することによって、下降軌跡33aに沿って下方向に急激に引き下げられ、下死点位置22fの糸通し孔33の位置と、糸道32の間33bでだぶつき、第2上糸要素は、瞬間的に複数の小さなループを作りながら糸道32に近い広い空間を暴れ回る現象が生じる。
しかし通常の上糸を用いて縫製する場合、天秤22は直ちに上死点位置22eに向けて上昇するので上記のだぶつきは解消される。
されど、化学繊維の発達により多種多彩な糸が提供され、また、糸の撚りも左撚り、右撚り、強燃、弱撚と多彩になり、糸の性質によっては、上記のだぶつきの瞬間にループの先が捩れにより(縒れにより)鋭角を形成し、ループの先が細く縒れ、その縒れた状態を残して天秤22が直ちに上死点位置22eに向けて上昇すると上糸の縒れた(捩れた)部分が引っ張られて切断するという問題点が生じている。
本件出願の目的は、複数並設されたミシンユニットを選択的に利用することにより刺繍が縫製できるようにした多針ミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、ミシンユニット複数を並設するミシンヘッドの横幅が狭く構成されるものであっても、横幅の狭いスペースに対して構成することのできる上糸の縒れ(捩れ)防止部の構成を備える多針ミシンを提供しようとするものである。
他の目的は、縫製能率を高める為に針棒と、天秤の上下往復速度を高めた場合においても、天秤の下死点位置よりも奥の位置に極めて簡単な構成の受止部材等を配置するだけで急下降に伴って「だぶつき状態」となる第2上糸要素の捩れ(縒れ)を効果的に防止することのできるようにした多針ミシンを提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
本願発明における多針ミシンは、ミシンヘッドの前側位置に、横方向への往復移動を自在に備えさせてある移動基枠を備えさせ、その移動基枠には、1組が、上方位置から順に、上糸の供給部と、天秤と、針棒とを備えるミシンユニットを複数組並設具備させ、
上記移動基枠を横方向へ往復移動させて上記複数組のミシンユニットの内の任意の1組のミシンユニットを選択利用可能に構成してあり、
さらに、夫々のミシンユニットにあっては、天秤の一側方における上糸通過路の上方位置に対して上糸供給部からの第1上糸要素を上記上糸通過路を経由させて下方に備えさせる第2糸道に向けて案内する為の第1糸道を備えさせ、
上記第2糸道の位置は、上記上糸通過路の下方で、かつ、天秤の下死点位置における糸通し孔位置よりも所定の間隙を隔てた下方位置に定めて、上記第1上糸要素を折り返させて、これを第2上糸要素として上記天秤の糸通し孔に向けて案内できるようにしてあり、第3糸道は上記天秤の糸通し孔を通過させてから針に向かわせる第3上糸要素を案内できるように上記第2糸道の近隣に備えさせ、各ミシンユニットにおける天秤と針棒とを上下動させて縫製する場合には、上記第1上糸要素、第2上糸要素、第3上糸要素が順次第1糸道、第2糸道、天秤の糸通し孔、第3糸道に案内されて針に向けて進行するようにしてある多針ミシンにおいて、
上記各ミシンユニットにおける夫々の上糸通過路にあっては、少なくとも下死点位置にある天秤の糸通し孔の位置と、その下方位置に備えられた第2糸道との間における上側寄り半分の区間においては、天秤の糸通し孔が上死点から下死点に向けての急下降したときにその天秤の糸通し孔に引かれて急下降しただぶつき状態の第2上糸要素が振り込まれる奥の方向で、上記振り込まれる第2上糸要素の打ち付けを受け止めることができる近い位置には打付上糸の受止面53aを備えさせ、かつ、その受止面の両側で受止面の前側空間を囲む位置に、上記第2上糸要素の打ち込まれる部分を当接させて第2上糸要素の跳止を防止するように跳止面54aを備えさせたものである。
以上のように本願発明は、布に対して刺繍を施す場合、複数並設状態にあるミシンユニットを横動させて選択的に用い、布面に対して美しい刺繍を施すことができる効果がある。
さらに本願発明にあっては、ミシンヘッドにおける移動基枠6に並設される針棒21の相互間が、ミシンヘッドの小型化を図るために間隔を狭めて並設される場合でも、捩れ(縒れ)防止部材50に備えさせる夫々の打付上糸の受止部材53は、天秤下降時に振り込まれる第2上糸要素43を受け止める為に、天秤の下死点位置における奥に入り込んだ位置に備えさせるものであるから、横幅方向の専有面積は極めて小さくすることができる特長がある。このことは、上記のように、ミシンヘッドの横幅の小型化を図るために針棒21の相互間隔を狭めて並設する場合にでも適用できる効果がある。
さらに本願発明にあっては、縫製能率を高める為に主軸の回転速度を高め、針棒と、天秤の上下往復速度を高めた場合においても、天秤の糸通し孔33の下死点に向けての急下降に伴って「だぶつき状態」で下方に振り込まれる第2上糸要素43は、打付上糸の受止部材53によって受け止められ、受止部材53と、その両側に位置する跳ね止部材54の「壁面」に沿って、「壁面」に対して押し付られるような状態で散布状に広がり、引き続き、天秤の上死点に向けての急上昇により、捩れ(縒れ)るチャンスもなく引き上げられる特長がある。
このように本願発明にあっては、下死点に向けて急下降した「だぶつき状態」の第2上糸要素43に自由空間での暴れ現象を生じさせる暇もなく、極めて簡単な構成の受止部材53の「壁面」に張り付けさせることができ、これにより捩れ(縒れ)を効果的に防止することのできる画期的な効果がある。
以下本願発明の実施の形態を図1乃至図5の図面を用いて説明する。一般的に、ミシンヘッド3に対して上糸41の供給部3aと、天秤22と、針棒21とを備えるミシンユニット37を複数組並設具備させ、布29に対して刺繍を施す場合は、複数組のミシンユニットの内の1組を選択して用いる構成は広く知られている。また前述のように公知の図5を用いてミシンユニットを選択利用する点については詳細に説明した。従って図1乃至図4を用いて本願発明の実施例を理解する場合には、これらの図1乃至図4に現れていない構成については通常知られている公知例及び図5に表れている構成の説明を援用して理解されたい。
符号3は、フレームの前側に備えさせたミシンヘッドを示し、6は、ミシンアームの前側に対して設けられているレール4に案内されて左右に移動する移動基枠を示す。この移動基枠6には周知のように上糸の供給部6aと、天秤22と、針棒21とを備えるミシンユニットが、図示のように複数組み備えさせてある。
この移動基枠6において、上部に示される6aは上糸供給部で、周知のように針数に対応する複数のテンション機構39a、複数の糸切れ検知器39bなどを備え、上方の複数の糸巻き(図示省略)から夫々上糸41(符号42、43、44、45、46の上糸を含む)を対応する針21aに向けて供給できるようにしてある。なお図においては上糸の表示を1部に止め、他の多くの部分については周知のため図示を省略した。
移動基枠6において、中間部に示される6bは天秤機構部を示し、内部には図5を用いて前述したように、天秤駆動機構8の動作に夫々関連して選択作動される機構部を含む天秤機構が収められていて、図2に示されるように複数並設されている天秤22、22・・・22を、選択的に上下駆動できるようになっている。
この天秤機構部6bにあっては、天秤機構部の表面6eに対して適当な間隔6fを隔てて上糸縒れ防止部材として例示する板状のカバー(合成樹脂により一体形成されているカバー)50がビスなど任意の固着具で着脱自在に装着されている。
この上糸縒れ防止部材50の大きさは天秤機構部の表面6eを覆い得る広さに構成されている。この防止部材50の表面には複数並設の天秤22の糸通し孔33を夫々天秤軸24を枢軸にして上死点位置22eから下死点位置22fの間(例えば60mm前後)を上下動させるために必要な天秤通しスリット52が対応数量並設せられている。また複数のスリット52における夫々の側方(各天秤に対応する第1上糸要素42を通過させる側)には図2に表れているように、第1糸道31と第2糸道32との間を通過させる第1上糸要素42を通過させるために夫々凹状に形成されている上糸通過路51を備えさせている。更に夫々のミシンユニット37における上糸通過路51における隣接するミシンユニットの側は、天秤が下降するときに生じる風圧による第1上糸要素42が横揺れするときに、壁面に当接させ、横揺れを鎮めるための跳止面54aとなるように第1上糸要素42の通過軌跡(42)に平行させて形成した跳止部材54を備えさせている。跳止部材54の高さ(図3の左方向への張出し寸法)は、第1上糸要素の通過軌跡42よりも大きく、天秤における糸通し孔33の往復軌跡33aよりも低く、両者の中間位置にしてある。
なお、天秤の下死点位置22f付近においては急下降する天秤からの風圧による第2上糸要素43の打ち付け部分43aの乱れを避けるため、跳止部材54の高さは図示のように第1上糸要素の通過軌跡42よりも低くしてある。
上記各ミシンユニット37における夫々の上糸通過路51にあっては、図2に表れているように、少なくとも下死点位置22fにある天秤の糸通し孔33の位置と、その下方位置に備えられた第2糸道32の位置との間59においては、上側寄り半分の区間60(例えば6〜8mm位)において「打付上糸の受止面53a」を備える。「打付上糸の受止面53a」には、天秤の糸通し孔33が上死点から下死点に向けての曲線状の通過軌跡33aの向かう方向に急下降したとき、その天秤の糸通し孔33に引かれて急下降する第2上糸要素43が「だぶつき状態」で天秤の糸通し孔33の奥の方向(図2の右側方向)に振り込まれる。この「だぶつき状態」の第2上糸要素43が振り込まれる奥の方向で、上記振り込まれる第2上糸要素43の打ち付け部分43aを受け止めることができる近い位置(天秤の糸通し孔33から第2上糸要素43の「だぶつき部分」が勢いよく当接するところ、即ち、振り込み寸法62:例えば10mm前後(6mm~16mm位))には打付上糸の受止部材53の表面で構成される「打付上糸の受止面53a」が備えさせてある。従って振り込まれた「だぶつき状態」で、ループ状になる第2上糸要素43の部分43aは、「打付上糸の受止面53a」の「面」に「へばりつく状態」となり、ループ部は鋭角を構成して縒りを形成する暇もなく、天秤の糸通し孔33の急上昇に伴って引き上げられる。
さらに上記受止面53aの両側で受止面53aの前側空間51を囲む位置には、上記第2上糸要素43の打ち込まれる部分43aを「面」に当接させ、「面」にへばりつかせて第2上糸要素43の跳ね上がりを防止するように跳止面54a、54aを備えさせている。なお上糸通過溝の深さ寸法61および上糸通過溝の幅寸法63は、振り込み寸法62の場合も同様であるが、主軸の回転数(天秤の降下速度)、上糸の種類、太さ及び撚りの種類によっては上糸41の振り込みの慣性が異なるので一律にはできないが、例えば上糸通過溝の深さ寸法は2mm〜6mm位、上糸通過溝の幅寸法は4mm〜8mm位にすればよい。
次に、並設されている夫々のミシンユニット37、37・・・37にあっては、各天秤22の一側方(図2においては右側)における第1上糸要素42の上糸通過路51の上方位置に対しては、上糸供給部6aからの第1上糸要素42を上記上糸通過路51を経由させて下方に備えさせる第2糸道32に向けて案内する為の第1糸道31を備えさせてある(図2においては天秤の数に対応させて9個並設してある)。
次に図2、図3に表れるように上糸縒れ防止部材50の下部に備えさせた張り出し部材56に対する複数並設の第2糸道32の位置は、上記夫々の上糸通過路51の下方で、かつ、各天秤22の下死点位置22fにおける糸通し孔33の位置よりも夫々下方で、通常定められている間隙59(例えば12〜17mm位)を隔てた下方位置に定めている。
これらの第2糸道32では上記夫々の上糸通過路51を下降する第1上糸要素42を折り返させて、これらを夫々第2上糸要素43として夫々の天秤の糸通し孔33に向けて案内できるようにしてある。
次に図2、図3に表れる上糸縒れ防止部材50の下部に備えさせた張り出し部材56に対して複数並設状態の第3糸道34は、夫々の天秤22の糸通し孔33を通過させてから対応する夫々の針21aに向かわせる第3上糸要素44を案内できるように、上記第2糸道32の夫々左側の近隣(図2参照)に備えさせてある。
移動基枠6において、下部に示される6cは針棒機構部を示し、内側には図5を用いて前述したようにミシン主軸の回転に同期して、夫々選択されたミシンユニット37における針棒21と針21aを、上記選択された天秤22に対して、周知のように(図6に示されるように)同期させて上下駆動するための針棒駆動機構が収められている。
このような構成においては、移動基枠6を横方向に向けて移動させ、並設してある複数のミシンユニット37の内の1つを選択し、選択されたミシンユニット37における天秤22と針棒21とを上下動させ、縫製する場合には、上記第1上糸要素42、第2上糸要素43、第3上糸要素44等の上糸41が順次第1糸道31、第2糸道32、天秤の糸通し孔33、第3糸道34に案内されて、針21aに向けて進行するようになっている。
上記図1乃至図4(図5も参照)に表れるミシンについて使用状態を説明する。図示のように複数のミシンユニット37の内の1つが選択(例えば左から5列目が選択)され、通常知られているような縫製作業に入ったとする。この場合、主軸7の高速回転に伴って天秤22も、針棒21も、共に激しく上下動して刺繍枠に張られた布29に対する刺繍の縫い付け動作が、図6に示されるようなタイミングで行われる。縫い付けの進行に伴って上糸供給部6aからの上糸41は、逐次針21aに向けて供給される。この上糸供給過程において、天秤22が上死点位置22eから下死点位置22fへ急速下降するときには、それらの2点間に存在し、かつ、2点間の長さに対応する長さの第2上糸要素43は、図2、3、4に表れるように下死点位置22fに下降した天秤の糸通し孔33と、糸道32との間にだぶつくことになる。
しかしながら図2、3、4に表れる構成においては、天秤の糸通し孔33とともに急速下降した第2上糸要素43は図示のように糸道32の奥に備えさせた「打付上糸の受止面53a」に打ち付けられて自転することができず、また勢い余った第2上糸要素43は図示のように「打付上糸の受止面53a」の両側に備えさせた跳止面54aに添え付けられ、自らが捩れ(縒れ)る動作をすることなく、次の瞬間には、天秤の上昇により第2上糸要素43は引き上げられる。このようにして第2上糸要素43は捩れ(縒れ)ることもなく連続的な縫製に供することができる。
ミシンヘッドの移動基枠を示す正面図。 移動基枠における天秤機構部を拡大して、天秤の糸通し孔と、第2上糸要素と、第1上糸要素と、打付上糸の受止面との位置関係が分かり易いようにした説明用の部分拡大正面図。 (A)は、図2のA−A位置において、天秤の糸通し孔と、第2上糸要素と、第1上糸要素と、打付上糸の受止面との位置関係が分かり易いようにした説明用の断面図、(B)は、図2のB−B位置において、天秤の糸通し孔と、第2上糸要素と、第1上糸要素と、打付上糸の受止面との位置関係が分かり易いようにした説明用の断面図、(C)は、図2のC−C位置において、天秤の糸通し孔と、第2上糸要素と、第1上糸要素と、打付上糸の受止面との位置関係が分かり易いようにした説明用の断面図。 図2のD−D位置において天秤の糸通し孔と、第2上糸要素と、第1上糸要素と、打付上糸の受止面との位置関係が分かり易いようにした説明用の断面図。 従来の多針ミシンに係わり、複数並設したミシンユニットの内、天秤と、針棒と、上糸と、糸道を備える1組のミシンユニットについて関連動作を説明するための縦断面図。 天秤、針等の関連動作を説明するためのタイミング図。
符号の説明
1・・・ミシンテーブル、2・・・フレーム、3・・・ミシンヘッド、5・・・ミシンアーム、6・・・移動基枠、6a・・・上糸供給部、6b・・・天秤機構部、6c・・・針棒機構部、6e・・・天秤機構部の表面部、7・・・ミシン主軸、8・・・針棒駆動機構、10・・・天秤駆動機構、12・・・針棒駆動カム、13・・・ロッド、14・・・駆動アーム、15・・・基針棒、16・・・針棒駆動体、17・・・天秤駆動カム、18・・・天秤駆動アーム、19・・・布押え、20・・・駆動部(駆動ギヤ)、21・・・針棒、22・・・天秤、22e・・・上死点位置、22f・・・下死点位置、23・・・係合ピン、24・・・天秤軸、25・・・被駆動部(従動ギヤ)、26・・・嵌合溝、27・・・天秤レール、28・・・釜、29・・・布、31・・・第1糸道(糸通し孔)、32・・・第2糸道(糸通し孔)、33・・・糸通し孔、34・・・第3糸道(糸通し孔)、35・・・第4糸道(糸通し孔)、41〜46・・・上糸、42・・・第1上糸要素、43・・・第2上糸要素、44・・・第3上糸要素、45・・・下降上糸要素、46・・・針供給用上糸要素、50・・・上糸縒れ防止部材、51・・・上糸通過路(上糸通過溝)、52・・・天秤通しスリット、53・・・打付上糸の受止部材、53a・・・打付上糸の受止面、54・・・跳止部材、54a・・・跳止面、59・・・天秤の下死点位置と第2糸道の間、60・・・天秤の下死点位置と第2糸道の間の上側寄り半分の区間、61・・・上糸通過溝の深さ寸法、62・・・振り込み寸法、63・・・上糸通過溝の幅寸法。

Claims (1)

  1. ミシンヘッドの前側位置に、横方向への往復移動を自在に備えさせてある移動基枠を備えさせ、その移動基枠には、1組が、上方位置から順に、上糸の供給部と、天秤と、針棒とを備えるミシンユニットを複数組並設具備させ、
    上記移動基枠を横方向へ往復移動させて上記複数組のミシンユニットの内の任意の1組のミシンユニットを選択利用可能に構成してあり、
    さらに、夫々のミシンユニットにあっては、天秤の一側方における上糸通過路の上方位置に対して上糸供給部からの第1上糸要素を上記上糸通過路を経由させて下方に備えさせる第2糸道に向けて案内する為の第1糸道を備えさせ、
    上記第2糸道の位置は、上記上糸通過路の下方で、かつ、天秤の下死点位置における糸通し孔位置よりも所定の間隙を隔てた下方位置に定めて、上記第1上糸要素を折り返させて、これを第2上糸要素として上記天秤の糸通し孔に向けて案内できるようにしてあり、第3糸道は上記天秤の糸通し孔を通過させてから針に向かわせる第3上糸要素を案内できるように上記第2糸道の近隣に備えさせ、各ミシンユニットにおける天秤と針棒とを上下動させて縫製する場合には、上記第1上糸要素、第2上糸要素、第3上糸要素が順次第1糸道、第2糸道、天秤の糸通し孔、第3糸道に案内されて針に向けて進行するようにしてある多針ミシンにおいて、
    上記各ミシンユニットにおける夫々の上糸通過路にあっては、少なくとも下死点位置にある天秤の糸通し孔の位置と、その下方位置に備えられた第2糸道との間における上側寄り半分の区間においては、天秤の糸通し孔が上死点から下死点に向けての急下降したときにその天秤の糸通し孔に引かれて急下降しただぶつき状態の第2上糸要素が振り込まれる奥の方向で、上記振り込まれる第2上糸要素の打ち付けを受け止めることができる近い位置には打付上糸の受止面を備えさせ、かつ、その受止面の両側で受止面の前側空間を囲む位置に、上記第2上糸要素の打ち込まれる部分を当接させて第2上糸要素の跳止を防止するように跳止面を備えさせたことを特徴とする多針ミシン。
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