JPH09765A - 多頭ミシン - Google Patents
多頭ミシンInfo
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- JPH09765A JPH09765A JP18463195A JP18463195A JPH09765A JP H09765 A JPH09765 A JP H09765A JP 18463195 A JP18463195 A JP 18463195A JP 18463195 A JP18463195 A JP 18463195A JP H09765 A JPH09765 A JP H09765A
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- JP
- Japan
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- balance
- sewing machine
- drive
- needle bar
- driven
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複数基のミシンヘッドの内で一部のヘッドだ
けを稼働させ、残りのヘッドは稼働を休止させる場合
に、休止中のヘッドが備える天秤の動作を容易に休止さ
せ得る手段を提供する。 【構成】 針棒駆動機構8および天秤駆動機構10を備
えたミシンアーム5を複数基に亘り列設すると共に、前
記夫々のミシンアームに複数の針棒21および天秤22
を支持した支持体6をスライド可能に装着し、夫々のミ
シンアームに貫設した共通のミシン主軸7により針棒駆
動機構および天秤駆動機構を駆動して、支持体のスライ
ドにより選択された針棒および天秤を個別に駆動するよ
う構成した多頭ミシンにおいて、常には天秤駆動機構の
駆動部20に接続して、天秤を駆動する被駆動部25を
設けると共に、天秤の被駆動部を必要に応じ移動させ
て、天秤駆動機構の駆動部との接続を解除させる天秤位
置制御機構を設けたもの。
けを稼働させ、残りのヘッドは稼働を休止させる場合
に、休止中のヘッドが備える天秤の動作を容易に休止さ
せ得る手段を提供する。 【構成】 針棒駆動機構8および天秤駆動機構10を備
えたミシンアーム5を複数基に亘り列設すると共に、前
記夫々のミシンアームに複数の針棒21および天秤22
を支持した支持体6をスライド可能に装着し、夫々のミ
シンアームに貫設した共通のミシン主軸7により針棒駆
動機構および天秤駆動機構を駆動して、支持体のスライ
ドにより選択された針棒および天秤を個別に駆動するよ
う構成した多頭ミシンにおいて、常には天秤駆動機構の
駆動部20に接続して、天秤を駆動する被駆動部25を
設けると共に、天秤の被駆動部を必要に応じ移動させ
て、天秤駆動機構の駆動部との接続を解除させる天秤位
置制御機構を設けたもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2頭以上のミシンヘ
ッドを備えた多頭ミシンに関し、更に詳細には、多頭ミ
シンにおける複数基のミシンヘッドの内で、一部のヘッ
ドのみを稼働させて残りのヘッドは稼働を休止させるよ
うにした場合に、休止中のヘッドが備える天秤の動作も
容易に休止させ得るようにした新たな提案に係るもので
ある。
ッドを備えた多頭ミシンに関し、更に詳細には、多頭ミ
シンにおける複数基のミシンヘッドの内で、一部のヘッ
ドのみを稼働させて残りのヘッドは稼働を休止させるよ
うにした場合に、休止中のヘッドが備える天秤の動作も
容易に休止させ得るようにした新たな提案に係るもので
ある。
【0002】
【従来技術】2頭以上のミシンヘッドを備える多頭ミシ
ンでは、夫々のミシンヘッドが天秤を個別に内蔵してい
る。そして夫々の天秤は、各対応のミシンヘッドに貫設
した共通のミシン主軸にカムやリンク等の駆動力変換機
構を介して連係され、該ミシン主軸の回転によって全て
のミシンヘッドにおける天秤が同期的に駆動されるよう
になっている。これらの多頭ミシンでは、並設された複
数のミシンヘッドの一部だけを稼働させ、残りのミシン
ヘッドの稼働は休止させておく使い方をする場合があ
る。このような場合は、稼働休止中のミシンヘッドにお
ける天秤の動作も休止させるのが好ましく、休止中のミ
シンヘッドに関して天秤の駆動を止めさせる構成とした
装置が本願出願人により提案され、特開平2−2398
8号に係る発明として出願されている。
ンでは、夫々のミシンヘッドが天秤を個別に内蔵してい
る。そして夫々の天秤は、各対応のミシンヘッドに貫設
した共通のミシン主軸にカムやリンク等の駆動力変換機
構を介して連係され、該ミシン主軸の回転によって全て
のミシンヘッドにおける天秤が同期的に駆動されるよう
になっている。これらの多頭ミシンでは、並設された複
数のミシンヘッドの一部だけを稼働させ、残りのミシン
ヘッドの稼働は休止させておく使い方をする場合があ
る。このような場合は、稼働休止中のミシンヘッドにお
ける天秤の動作も休止させるのが好ましく、休止中のミ
シンヘッドに関して天秤の駆動を止めさせる構成とした
装置が本願出願人により提案され、特開平2−2398
8号に係る発明として出願されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示された
休止中に係るミシンヘッドの天秤駆動休止装置では、ミ
シン主軸に嵌着した駆動カムにより駆動される天秤駆動
アームをスライドさせ、該駆動カムのカム溝からカムフ
ォロアを離脱させることによって、天秤への駆動力伝達
を遮断する構成となっている。しかし一般にカムフォロ
アは、カム溝に対し適切な遊びと円滑な動きとを確保し
た状態で嵌合させる必要がある。このためカムフォロワ
とカム溝との隙間は極めて小さくなるよう設定しなけれ
ばならないが、これにより一旦離脱させたカムフォロワ
をカム溝に再び嵌合させる際に、両者間に嵌合ミスを生
じ得る点が時として指摘される。
休止中に係るミシンヘッドの天秤駆動休止装置では、ミ
シン主軸に嵌着した駆動カムにより駆動される天秤駆動
アームをスライドさせ、該駆動カムのカム溝からカムフ
ォロアを離脱させることによって、天秤への駆動力伝達
を遮断する構成となっている。しかし一般にカムフォロ
アは、カム溝に対し適切な遊びと円滑な動きとを確保し
た状態で嵌合させる必要がある。このためカムフォロワ
とカム溝との隙間は極めて小さくなるよう設定しなけれ
ばならないが、これにより一旦離脱させたカムフォロワ
をカム溝に再び嵌合させる際に、両者間に嵌合ミスを生
じ得る点が時として指摘される。
【0004】
【発明の目的】この発明は、従来技術に係る多頭ミシン
に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決する
べく提案されたものであって、複数基のミシンヘッドの
内で一部のヘッドだけを稼働させ、残りのヘッドは稼働
を休止させるようにした場合に、休止中のヘッドが備え
る天秤の動作を容易に休止させ得る手段を提供すること
を目的とする。
に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決する
べく提案されたものであって、複数基のミシンヘッドの
内で一部のヘッドだけを稼働させ、残りのヘッドは稼働
を休止させるようにした場合に、休止中のヘッドが備え
る天秤の動作を容易に休止させ得る手段を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明は、針棒駆動機構および天
秤駆動機構を備えたミシンアームを複数基に亘り列設す
ると共に、前記夫々のミシンアームに複数の針棒および
天秤を支持した支持体をスライド可能に装着し、前記夫
々のミシンアームに貫設した共通のミシン主軸により前
記針棒駆動機構および天秤駆動機構を駆動して、前記支
持体のスライドにより選択された前記針棒および天秤を
個別に駆動するよう構成した多頭ミシンにおいて、常に
は前記天秤駆動機構の駆動部に接続して、前記天秤を駆
動する被駆動部を設けると共に、この天秤の被駆動部を
必要に応じ移動させて、前記天秤駆動機構の駆動部との
接続を解除させる天秤位置制御機構を設けたことを特徴
とする。
の目的を達成するため本発明は、針棒駆動機構および天
秤駆動機構を備えたミシンアームを複数基に亘り列設す
ると共に、前記夫々のミシンアームに複数の針棒および
天秤を支持した支持体をスライド可能に装着し、前記夫
々のミシンアームに貫設した共通のミシン主軸により前
記針棒駆動機構および天秤駆動機構を駆動して、前記支
持体のスライドにより選択された前記針棒および天秤を
個別に駆動するよう構成した多頭ミシンにおいて、常に
は前記天秤駆動機構の駆動部に接続して、前記天秤を駆
動する被駆動部を設けると共に、この天秤の被駆動部を
必要に応じ移動させて、前記天秤駆動機構の駆動部との
接続を解除させる天秤位置制御機構を設けたことを特徴
とする。
【0006】
【作用】天秤位置制御機構を作動させて、天秤の被駆動
部を天秤駆動機構の駆動部から外すことによって、天秤
駆動機構から天秤への駆動力伝達が遮断されるので、稼
働休止中に係るミシンアームの天秤の稼働も休止状態と
される。
部を天秤駆動機構の駆動部から外すことによって、天秤
駆動機構から天秤への駆動力伝達が遮断されるので、稼
働休止中に係るミシンアームの天秤の稼働も休止状態と
される。
【0007】
【実施例】次に、本発明に係る多頭ミシンにつき、好適
な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明す
る。図1〜図6は、本発明の好適な第1実施例に係る4
頭立ての刺繍ミシンを示すものであって、水平方向に延
在する長尺なミシンテーブル1の上方に上フレーム2が
配置され、この上フレーム2の前面に4基のミシンヘッ
ド3が横方向に等間隔で配設されている。夫々のミシン
ヘッド3は、上フレーム2の前面に固定したミシンアー
ム5と、該ミシンアーム5の前面に横方向へのスライド
可能に支持した針棒ケース6とを備えている。ミシンア
ーム5の内部には、図2に示すように、全てのミシンア
ーム5に共通的に貫通したミシン主軸7により駆動され
る針棒駆動機構8および天秤駆動機構10が組付けられ
ている。この針棒駆動機構8は、ミシン主軸7に嵌着し
た針棒駆動カム12と、基部を該針棒駆動カム12に嵌
合したロッド13と、一端部をミシンアーム5に軸支さ
れると共に中間部を該ロッド13に連結した駆動アーム
14と、該駆動アーム14の先端部に連結されると共に
基針棒15に上下動自在に支持した針棒駆動体16とか
ら構成され、前記ミシン主軸7の回転により針棒駆動体
16は基針棒15に沿って上下に往復駆動される。
な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明す
る。図1〜図6は、本発明の好適な第1実施例に係る4
頭立ての刺繍ミシンを示すものであって、水平方向に延
在する長尺なミシンテーブル1の上方に上フレーム2が
配置され、この上フレーム2の前面に4基のミシンヘッ
ド3が横方向に等間隔で配設されている。夫々のミシン
ヘッド3は、上フレーム2の前面に固定したミシンアー
ム5と、該ミシンアーム5の前面に横方向へのスライド
可能に支持した針棒ケース6とを備えている。ミシンア
ーム5の内部には、図2に示すように、全てのミシンア
ーム5に共通的に貫通したミシン主軸7により駆動され
る針棒駆動機構8および天秤駆動機構10が組付けられ
ている。この針棒駆動機構8は、ミシン主軸7に嵌着し
た針棒駆動カム12と、基部を該針棒駆動カム12に嵌
合したロッド13と、一端部をミシンアーム5に軸支さ
れると共に中間部を該ロッド13に連結した駆動アーム
14と、該駆動アーム14の先端部に連結されると共に
基針棒15に上下動自在に支持した針棒駆動体16とか
ら構成され、前記ミシン主軸7の回転により針棒駆動体
16は基針棒15に沿って上下に往復駆動される。
【0008】前記天秤駆動機構10は、ミシン主軸7に
嵌着した天秤駆動カム17と、中間部でミシンアーム5
に軸支されると共に該天秤駆動カム17により往復揺動
される天秤駆動アーム18と、該天秤駆動アーム18の
揺動側端部に固着した駆動ギヤ20とから構成され、前
記ミシン主軸7の回転により駆動ギヤ20が上下に往復
駆動されるようになっている。前記針棒ケース6には、
図5,図6に示す如く、合計6本の針棒21が上下動自
在に支持されると共に、各針棒21に対応して合計6本
の天秤22が揺動自在に支持されている。夫々の針棒2
1における上下の中央部には、図2に示すように、後方
を指向する係合ピン23が突設されている。そして、後
述する針棒ケース6のスライドに伴なう針棒選択動作で
選択された針棒21の係合ピン23が、ミシンアーム5
における針棒駆動体16の前面に形成された係合溝16
aに嵌合し、従って前記ミシン主軸7の回転により針棒
21は針棒駆動体16を介して上下に往復駆動される。
嵌着した天秤駆動カム17と、中間部でミシンアーム5
に軸支されると共に該天秤駆動カム17により往復揺動
される天秤駆動アーム18と、該天秤駆動アーム18の
揺動側端部に固着した駆動ギヤ20とから構成され、前
記ミシン主軸7の回転により駆動ギヤ20が上下に往復
駆動されるようになっている。前記針棒ケース6には、
図5,図6に示す如く、合計6本の針棒21が上下動自
在に支持されると共に、各針棒21に対応して合計6本
の天秤22が揺動自在に支持されている。夫々の針棒2
1における上下の中央部には、図2に示すように、後方
を指向する係合ピン23が突設されている。そして、後
述する針棒ケース6のスライドに伴なう針棒選択動作で
選択された針棒21の係合ピン23が、ミシンアーム5
における針棒駆動体16の前面に形成された係合溝16
aに嵌合し、従って前記ミシン主軸7の回転により針棒
21は針棒駆動体16を介して上下に往復駆動される。
【0009】夫々の天秤22は、その基部に固着したボ
ス22aが、針棒ケース6に該ケースのスライド方向に
沿って支持した天秤軸24に回転自在に嵌合されてい
る。前記ボス22aの外周には、天秤駆動アーム18の
揺動端に設けた駆動ギヤ20と噛合可能な従動ギヤ25
が形成されている。更に各ボス22aには、天秤22が
所定の姿勢(略上死点にある姿勢)にあるときに下向きと
なる嵌合溝26(図2)が形成され、この嵌合溝26は、
ミシンアーム5の先端部上面に固定されて針棒ケース6
のスライド方向に延在する天秤レール27にスライド自
在に嵌合している。すなわち嵌合溝26が天秤レール2
7に嵌合することによって、夫々の天秤22は略上死点
姿勢に保持されている。この天秤レール27は、天秤駆
動アーム18の駆動ギヤ20の前方と対応する部分は欠
如しているので、該駆動ギヤ20の前方に対応して従動
ギヤ25を噛合させた天秤22は、その嵌合溝26が天
秤レール27から外れた状態となり、従って天秤駆動ア
ーム18の往復動により、駆動ギヤ20と従動ギヤ25
の噛合作用下に天秤22が往復駆動されるものである。
ス22aが、針棒ケース6に該ケースのスライド方向に
沿って支持した天秤軸24に回転自在に嵌合されてい
る。前記ボス22aの外周には、天秤駆動アーム18の
揺動端に設けた駆動ギヤ20と噛合可能な従動ギヤ25
が形成されている。更に各ボス22aには、天秤22が
所定の姿勢(略上死点にある姿勢)にあるときに下向きと
なる嵌合溝26(図2)が形成され、この嵌合溝26は、
ミシンアーム5の先端部上面に固定されて針棒ケース6
のスライド方向に延在する天秤レール27にスライド自
在に嵌合している。すなわち嵌合溝26が天秤レール2
7に嵌合することによって、夫々の天秤22は略上死点
姿勢に保持されている。この天秤レール27は、天秤駆
動アーム18の駆動ギヤ20の前方と対応する部分は欠
如しているので、該駆動ギヤ20の前方に対応して従動
ギヤ25を噛合させた天秤22は、その嵌合溝26が天
秤レール27から外れた状態となり、従って天秤駆動ア
ーム18の往復動により、駆動ギヤ20と従動ギヤ25
の噛合作用下に天秤22が往復駆動されるものである。
【0010】図1において右から1頭目、2頭目および
3頭目の各針棒ケース6に駆動ロッド28aが水平に通
されると共に、右から2頭目、3頭目、4頭目の各針棒
ケース6に駆動ロッド28bが水平に通されている。そ
して1頭目と3頭目の各針棒ケース6が駆動ロッド28
aに連結され、また2頭目と4頭目の各針棒ケース6が
駆動ロッド28bに連結されている。すなわち該構成に
よって、1頭目の針棒ケース6と3頭目の針棒ケース6
とが駆動ロッド28aにより一体に結合され、また2頭
目の針棒ケース6と4頭目の針棒ケース6とが駆動ロッ
ド28bにより一体に結合されることになる。前記駆動
ロッド28aの右端部および駆動ロッド28bの左端部
は、上フレーム2の前面に取付けた駆動ボックス30
a,30bに夫々連結されている。これらの駆動ボック
ス30a,30bは、各対応の駆動ロッド28a,28b
を軸方向へ個別に移動制御するものである。
3頭目の各針棒ケース6に駆動ロッド28aが水平に通
されると共に、右から2頭目、3頭目、4頭目の各針棒
ケース6に駆動ロッド28bが水平に通されている。そ
して1頭目と3頭目の各針棒ケース6が駆動ロッド28
aに連結され、また2頭目と4頭目の各針棒ケース6が
駆動ロッド28bに連結されている。すなわち該構成に
よって、1頭目の針棒ケース6と3頭目の針棒ケース6
とが駆動ロッド28aにより一体に結合され、また2頭
目の針棒ケース6と4頭目の針棒ケース6とが駆動ロッ
ド28bにより一体に結合されることになる。前記駆動
ロッド28aの右端部および駆動ロッド28bの左端部
は、上フレーム2の前面に取付けた駆動ボックス30
a,30bに夫々連結されている。これらの駆動ボック
ス30a,30bは、各対応の駆動ロッド28a,28b
を軸方向へ個別に移動制御するものである。
【0011】次に、第1実施例の作用について説明す
る。この第1実施例に係るミシンにおいては、全てのミ
シンヘッド3を稼働するモード(以下「全ヘッドモード」
という)と、右から1頭目と3頭目のミシンヘッド3だ
けを稼働するモード(以下「奇数ヘッドモード」という)
と、2頭目と4頭目のミシンヘッド3だけを稼働するモ
ード(以下「偶数ヘッドモード」という)とを任意に選択す
ることができるようになっている。全ヘッドモードの場
合には、両駆動ボックス30a,30bの駆動により両
駆動ロッド28a,28bを夫々スライドさせること
で、各針棒ケース6の同一位置にある針棒21およびそ
の針棒21に対応する天秤22を選択位置に対応させ
る。これにより針棒21の係合ピン23が針棒駆動体1
6の係合溝16aに嵌合すると共に、天秤22の従動ギ
ヤ25が、図3および図5に示す如く、天秤駆動ギヤ1
8の駆動ギヤ20に噛合して、夫々ミシン主軸7の回転
により駆動される状態となる。
る。この第1実施例に係るミシンにおいては、全てのミ
シンヘッド3を稼働するモード(以下「全ヘッドモード」
という)と、右から1頭目と3頭目のミシンヘッド3だ
けを稼働するモード(以下「奇数ヘッドモード」という)
と、2頭目と4頭目のミシンヘッド3だけを稼働するモ
ード(以下「偶数ヘッドモード」という)とを任意に選択す
ることができるようになっている。全ヘッドモードの場
合には、両駆動ボックス30a,30bの駆動により両
駆動ロッド28a,28bを夫々スライドさせること
で、各針棒ケース6の同一位置にある針棒21およびそ
の針棒21に対応する天秤22を選択位置に対応させ
る。これにより針棒21の係合ピン23が針棒駆動体1
6の係合溝16aに嵌合すると共に、天秤22の従動ギ
ヤ25が、図3および図5に示す如く、天秤駆動ギヤ1
8の駆動ギヤ20に噛合して、夫々ミシン主軸7の回転
により駆動される状態となる。
【0012】また奇数ヘッドモードの場合には、右側の
駆動ボックス30aを駆動することにより、奇数位置に
ある針棒ケース6における所望の針棒21と、これに対
応する天秤22とを任意の選択位置に対応させる。次に
左側の駆動ボックス30bを駆動して、偶数位置にある
針棒ケース6を針棒21の選択動作時の半分のピッチだ
けスライドさせることで、どの針棒21の係合ピン23
も針棒駆動体16の嵌合溝16aから外れた状態にする
と共に、図4および図6に示す如く、どの天秤22の従
動ギヤ25も駆動ギヤ20から外れた状態にすることが
できる。従ってミシン主軸の回転により、奇数位置にあ
るミシンヘッド3においては、その針棒21および天秤
22が駆動されるが、偶数位置にあるミシンヘッド3に
おいては、針棒21および天秤22の何れも駆動されな
い。
駆動ボックス30aを駆動することにより、奇数位置に
ある針棒ケース6における所望の針棒21と、これに対
応する天秤22とを任意の選択位置に対応させる。次に
左側の駆動ボックス30bを駆動して、偶数位置にある
針棒ケース6を針棒21の選択動作時の半分のピッチだ
けスライドさせることで、どの針棒21の係合ピン23
も針棒駆動体16の嵌合溝16aから外れた状態にする
と共に、図4および図6に示す如く、どの天秤22の従
動ギヤ25も駆動ギヤ20から外れた状態にすることが
できる。従ってミシン主軸の回転により、奇数位置にあ
るミシンヘッド3においては、その針棒21および天秤
22が駆動されるが、偶数位置にあるミシンヘッド3に
おいては、針棒21および天秤22の何れも駆動されな
い。
【0013】更に偶数ヘッドモードの場合には、左側の
駆動ボックス30bを駆動することにより、偶数位置に
ある針棒ケース6における所望の針棒21と、これに対
応する天秤22とを任意の選択位置に対応させる。次に
右側の駆動ボックス30aを駆動して、奇数位置にある
針棒ケース6を針棒21の選択動作時の半分のピッチだ
けスライドさせることで、どの針棒21の係合ピン23
も針棒駆動体16の嵌合溝16aから外れた状態にする
と共に、図4および図6に示すように、どの天秤22の
従動ギヤ25も駆動ギヤ20から外れた状態にすること
ができる。従ってミシン主軸の回転により、偶数位置に
あるミシンヘッド3においては、その針棒21および天
秤22が駆動されるが、奇数位置にあるミシンヘッド3
においては、針棒21および天秤22の何れも駆動され
ない。なお、奇数モードや偶数モードの状態から全ヘッ
ドモードの状態へ戻す場合は、半ピッチだけスライドさ
せておいた針棒ケース6を、駆動ボックス30a(30
b)の駆動により元に戻せばよい。
駆動ボックス30bを駆動することにより、偶数位置に
ある針棒ケース6における所望の針棒21と、これに対
応する天秤22とを任意の選択位置に対応させる。次に
右側の駆動ボックス30aを駆動して、奇数位置にある
針棒ケース6を針棒21の選択動作時の半分のピッチだ
けスライドさせることで、どの針棒21の係合ピン23
も針棒駆動体16の嵌合溝16aから外れた状態にする
と共に、図4および図6に示すように、どの天秤22の
従動ギヤ25も駆動ギヤ20から外れた状態にすること
ができる。従ってミシン主軸の回転により、偶数位置に
あるミシンヘッド3においては、その針棒21および天
秤22が駆動されるが、奇数位置にあるミシンヘッド3
においては、針棒21および天秤22の何れも駆動され
ない。なお、奇数モードや偶数モードの状態から全ヘッ
ドモードの状態へ戻す場合は、半ピッチだけスライドさ
せておいた針棒ケース6を、駆動ボックス30a(30
b)の駆動により元に戻せばよい。
【0014】(第2実施例について)図7〜図11は、前
記第1実施例と同様に4頭立ての刺繍ミシンに適用した
第2実施例を示すものである。上フレーム2の前面に
は、第1実施例の場合と同様に、4つのミシンヘッド3
が等間隔で水平方向に配設され、夫々の針棒ケース6は
上フレーム2の右端部前面に位置する駆動ボックス40
に連結した1本の駆動ロッド41に結合されている。そ
して該駆動ボックス40の駆動により、駆動ロッド41
を介して全ての針棒ケース6が一斉にスライド駆動さ
れ、針棒21の選択が行なわれる。
記第1実施例と同様に4頭立ての刺繍ミシンに適用した
第2実施例を示すものである。上フレーム2の前面に
は、第1実施例の場合と同様に、4つのミシンヘッド3
が等間隔で水平方向に配設され、夫々の針棒ケース6は
上フレーム2の右端部前面に位置する駆動ボックス40
に連結した1本の駆動ロッド41に結合されている。そ
して該駆動ボックス40の駆動により、駆動ロッド41
を介して全ての針棒ケース6が一斉にスライド駆動さ
れ、針棒21の選択が行なわれる。
【0015】各天秤22を支持した天秤軸43は、針棒
ケース6に対してスライド自在に支持され、一方の端部
が針棒ケース6の側面に固定したソレノイド44のプラ
ンジャ45に連結されている。このプランジャ45を引
込んだ状態では、図8および図10に示すように、選択
された針棒21に対応する天秤22の従動ギヤ25が、
天秤駆動アーム18の駆動ギヤ20に噛合されている。
しかるにプランジャ45を突出させた状態では、図9お
よび図11に示すように、天秤軸43がスライドされ
て、どの天秤22の従動ギヤ25も駆動ギヤ20に噛合
することなく、かつ全ての天秤22が天秤レール27に
より略上死点姿勢に保持されるようになっている。この
第2実施例では、ミシンヘッド3毎に稼働/不稼働の設
定ができるようになっている。すなわち不稼働状態に設
定されたミシンヘッド3においては、ジャンプ制御によ
り針棒21が上死点位置に保持されて休止状態となると
共に、天秤22については、前述した如く、ソレノイド
44のプランジャ45を突出させることで天秤駆動アー
ム18からの駆動が断たれて休止状態となる。
ケース6に対してスライド自在に支持され、一方の端部
が針棒ケース6の側面に固定したソレノイド44のプラ
ンジャ45に連結されている。このプランジャ45を引
込んだ状態では、図8および図10に示すように、選択
された針棒21に対応する天秤22の従動ギヤ25が、
天秤駆動アーム18の駆動ギヤ20に噛合されている。
しかるにプランジャ45を突出させた状態では、図9お
よび図11に示すように、天秤軸43がスライドされ
て、どの天秤22の従動ギヤ25も駆動ギヤ20に噛合
することなく、かつ全ての天秤22が天秤レール27に
より略上死点姿勢に保持されるようになっている。この
第2実施例では、ミシンヘッド3毎に稼働/不稼働の設
定ができるようになっている。すなわち不稼働状態に設
定されたミシンヘッド3においては、ジャンプ制御によ
り針棒21が上死点位置に保持されて休止状態となると
共に、天秤22については、前述した如く、ソレノイド
44のプランジャ45を突出させることで天秤駆動アー
ム18からの駆動が断たれて休止状態となる。
【0016】(第3実施例)図12〜図14は、通常のミ
シンヘッドと飾り縫い用ミシンヘッドとの組合せを2基
備えた刺繍ミシンに適用される第3実施例を示す。なお
第1および第2実施例と同一または均等の構成物につい
ては、同一の符号を付して説明は省略する。上フレーム
2の前面には、前記第1実施例と同様のミシンヘッド3
と、飾り縫い用のミシンヘッド50とが、水平方向に適
宜の間隔を空けて交互に配設されている。このミシンヘ
ッド50は、1本の針棒51と天秤52を備えると共
に、飾り縫いのための機構(図示せず)が組付けられてい
るが、この機構は本発明と直接の関係はないので説明を
省略する。
シンヘッドと飾り縫い用ミシンヘッドとの組合せを2基
備えた刺繍ミシンに適用される第3実施例を示す。なお
第1および第2実施例と同一または均等の構成物につい
ては、同一の符号を付して説明は省略する。上フレーム
2の前面には、前記第1実施例と同様のミシンヘッド3
と、飾り縫い用のミシンヘッド50とが、水平方向に適
宜の間隔を空けて交互に配設されている。このミシンヘ
ッド50は、1本の針棒51と天秤52を備えると共
に、飾り縫いのための機構(図示せず)が組付けられてい
るが、この機構は本発明と直接の関係はないので説明を
省略する。
【0017】上フレーム2の右端部前面に位置する駆動
ボックス60に連結した駆動ロッド61が、各ミシンヘ
ッド3,50に通されており、各ミシンヘッド3におい
てのみ駆動ロッド61に結合されている。ミシンヘッド
50における天秤52のボス53は、ミシンヘッド50
に固定した天秤軸54にスライド自在に支持されてい
る。天秤軸54には、更にストッパを兼ねた係合体55
の基部が摺動自在に嵌装され、天秤軸54に嵌装したコ
イルバネ56の弾力によって天秤52のボス53が係合
体55に当接し、その従動ギヤ57が天秤駆動アーム1
8の駆動ギヤ20から外れている。なお天秤52は、図
示しない天秤レールにより略上死点姿勢に保持されてい
る。また係合体55の自由端は、フォーク状の係合部5
5aとなっていて駆動ロッド61に係合されている。
ボックス60に連結した駆動ロッド61が、各ミシンヘ
ッド3,50に通されており、各ミシンヘッド3におい
てのみ駆動ロッド61に結合されている。ミシンヘッド
50における天秤52のボス53は、ミシンヘッド50
に固定した天秤軸54にスライド自在に支持されてい
る。天秤軸54には、更にストッパを兼ねた係合体55
の基部が摺動自在に嵌装され、天秤軸54に嵌装したコ
イルバネ56の弾力によって天秤52のボス53が係合
体55に当接し、その従動ギヤ57が天秤駆動アーム1
8の駆動ギヤ20から外れている。なお天秤52は、図
示しない天秤レールにより略上死点姿勢に保持されてい
る。また係合体55の自由端は、フォーク状の係合部5
5aとなっていて駆動ロッド61に係合されている。
【0018】この第3実施例に係るミシンは、ミシンヘ
ッド3,50の何れか一方を択一的に稼働させるもので
あり、一方を稼働させている間は他方は必ず休止状態と
なるようになっている。すなわち駆動ボックス60を駆
動し、駆動ロッド61を介して針棒ケース6を最も左位
置に移動させたときは、図14に示すように、天秤駆動
アーム18の駆動ギヤ20には、どの天秤22の従動ギ
ヤ25も噛合しない状態となる。その一方で、係合体5
5の係合部55aが駆動ロッド61に嵌着された係合リ
ング62に押され、該係合体55が天秤52と共に左方
に移動することによって天秤52の従動ギヤ57が駆動
ギヤ20に噛合した状態となる。この状態下では、ミシ
ン主軸7を駆動した場合に一方のミシンヘッド50の天
秤52は駆動されるが、他方でミシンヘッド3の天秤2
2は何れも駆動されないことになる。
ッド3,50の何れか一方を択一的に稼働させるもので
あり、一方を稼働させている間は他方は必ず休止状態と
なるようになっている。すなわち駆動ボックス60を駆
動し、駆動ロッド61を介して針棒ケース6を最も左位
置に移動させたときは、図14に示すように、天秤駆動
アーム18の駆動ギヤ20には、どの天秤22の従動ギ
ヤ25も噛合しない状態となる。その一方で、係合体5
5の係合部55aが駆動ロッド61に嵌着された係合リ
ング62に押され、該係合体55が天秤52と共に左方
に移動することによって天秤52の従動ギヤ57が駆動
ギヤ20に噛合した状態となる。この状態下では、ミシ
ン主軸7を駆動した場合に一方のミシンヘッド50の天
秤52は駆動されるが、他方でミシンヘッド3の天秤2
2は何れも駆動されないことになる。
【0019】そして図14の状態から、駆動ボックス6
0の駆動により駆動ロッド61を右方へスライドさせ、
針棒ケース6における最右端の天秤22の従動ギヤ25
を駆動ギヤ20に噛合させた状態では、ミシンヘッド5
0の天秤52が右方へスライド(バネ56の弾力により)
され、その従動ギヤ57が駆動ギヤ20から外れること
により休止状態となる(図13を参照)。また駆動ロッド
61を更に右方へスライドさせることによって、針棒ケ
ース6の各天秤22の選択が行なわれる範囲では、ミシ
ンヘッド50の天秤52は必ず休止の状態となる。
0の駆動により駆動ロッド61を右方へスライドさせ、
針棒ケース6における最右端の天秤22の従動ギヤ25
を駆動ギヤ20に噛合させた状態では、ミシンヘッド5
0の天秤52が右方へスライド(バネ56の弾力により)
され、その従動ギヤ57が駆動ギヤ20から外れること
により休止状態となる(図13を参照)。また駆動ロッド
61を更に右方へスライドさせることによって、針棒ケ
ース6の各天秤22の選択が行なわれる範囲では、ミシ
ンヘッド50の天秤52は必ず休止の状態となる。
【0020】以上の各実施例においては、天秤22(5
2)の従動ギヤ(57)を駆動ギヤ20から外すことによ
って休止状態とするようになっている。この場合に、天
秤22(52)の駆動アーム18は天秤駆動カム17に係
合させたままであるから、天秤休止の解除動作が極めて
確実に行なわれる。
2)の従動ギヤ(57)を駆動ギヤ20から外すことによ
って休止状態とするようになっている。この場合に、天
秤22(52)の駆動アーム18は天秤駆動カム17に係
合させたままであるから、天秤休止の解除動作が極めて
確実に行なわれる。
【0021】(第4実施例)前述した各実施例では、天秤
22(52)への駆動力の伝達をギヤ同士の噛合い(従動
ギヤ25,駆動ギヤ20)により行なうようにしたもので
あったが、次の第4実施例に示す構成としても好適に実
施可能である。例えば図15に示す如く、天秤22(5
2)の基部に形成したボス22aの周面で、かつ前記天
秤駆動アーム18の揺動軌跡と指向する側に嵌合凹部6
5を凹設し、これを各天秤22(52)の被駆動部として
構成する。また駆動カム17により往復揺動される天秤
駆動アーム18の先端部には、各対応の天秤22のスラ
イドにより前記嵌合凹部65と嵌合可能な回転体(係合
ローラ)66を設け、これを天秤駆動機構10の駆動部
として構成する。この実施例によれば、天秤22(52)
の被駆動部として機能する嵌合凹部65を、前記天秤駆
動機構10の駆動部として機能する回転体66に嵌合さ
せることによって、該天秤22(52)の好適な駆動がな
される。また天秤軸24に沿って天秤22(52)のボス
22aをスライドさせることにより、その嵌合凹部65
は天秤駆動機構10の回転体66から離脱し、該天秤駆
動機構10からの駆動伝達が解除される。
22(52)への駆動力の伝達をギヤ同士の噛合い(従動
ギヤ25,駆動ギヤ20)により行なうようにしたもので
あったが、次の第4実施例に示す構成としても好適に実
施可能である。例えば図15に示す如く、天秤22(5
2)の基部に形成したボス22aの周面で、かつ前記天
秤駆動アーム18の揺動軌跡と指向する側に嵌合凹部6
5を凹設し、これを各天秤22(52)の被駆動部として
構成する。また駆動カム17により往復揺動される天秤
駆動アーム18の先端部には、各対応の天秤22のスラ
イドにより前記嵌合凹部65と嵌合可能な回転体(係合
ローラ)66を設け、これを天秤駆動機構10の駆動部
として構成する。この実施例によれば、天秤22(52)
の被駆動部として機能する嵌合凹部65を、前記天秤駆
動機構10の駆動部として機能する回転体66に嵌合さ
せることによって、該天秤22(52)の好適な駆動がな
される。また天秤軸24に沿って天秤22(52)のボス
22aをスライドさせることにより、その嵌合凹部65
は天秤駆動機構10の回転体66から離脱し、該天秤駆
動機構10からの駆動伝達が解除される。
【0022】(第5実施例)図16に示す第5実施例は、
第4実施例における駆動部と被駆動部との関係を逆に設
定したものである。すなわち天秤22(52)のボス22
aに回転体(係合ローラ)66を支持させることにより、
これを該天秤22(52)の被駆動部として構成する。ま
た天秤駆動アーム18の揺動端には、前記回転体66と
係脱自在に嵌合し得る嵌合凹部67を凹設して、これを
天秤駆動機構10の駆動部として構成する。この場合
も、天秤22(52)の被駆動部として機能する回転体6
6を、前記天秤駆動機構10の駆動部として機能する嵌
合凹部65に嵌合させることによって、該天秤22(5
2)の好適な駆動がなされる。また天秤軸24に沿って
天秤22(52)のボス22aをスライドさせることによ
り、その回転体66は天秤駆動機構10の嵌合凹部65
から離脱し、該天秤駆動機構10からの駆動伝達が解除
される。
第4実施例における駆動部と被駆動部との関係を逆に設
定したものである。すなわち天秤22(52)のボス22
aに回転体(係合ローラ)66を支持させることにより、
これを該天秤22(52)の被駆動部として構成する。ま
た天秤駆動アーム18の揺動端には、前記回転体66と
係脱自在に嵌合し得る嵌合凹部67を凹設して、これを
天秤駆動機構10の駆動部として構成する。この場合
も、天秤22(52)の被駆動部として機能する回転体6
6を、前記天秤駆動機構10の駆動部として機能する嵌
合凹部65に嵌合させることによって、該天秤22(5
2)の好適な駆動がなされる。また天秤軸24に沿って
天秤22(52)のボス22aをスライドさせることによ
り、その回転体66は天秤駆動機構10の嵌合凹部65
から離脱し、該天秤駆動機構10からの駆動伝達が解除
される。
【0023】(変更例)図17は、不稼働時における天秤
22を略上死点姿勢に保持するための手段の別例を示し
たものである。前述した各実施例では、天秤22のボス
22aに形成した嵌合溝26を、天秤レール27に嵌合
させる構成としたのに対し、別変更例では、各天秤22
のボス22aの前方位置に対応的に配設したストッパ部
材70により保持するようになっている。すなわち、針
棒ケース6にスライド方向に沿って支軸71を配設し、
各天秤22のボス22aに対応する位置に、ストッパ部
材70が揺動可能に支持されている。各ストッパ部材7
0は、その後端部に突起72が形成されると共に、下端
部にカム面73が形成されている。そして該ストッパ部
材70は、トーションバネ74によって常には時計方向
へ弾力的に付勢されている。また天秤22のボス22a
には、ストッパ部材70の突起72が嵌合可能な係合溝
69が形成されている。
22を略上死点姿勢に保持するための手段の別例を示し
たものである。前述した各実施例では、天秤22のボス
22aに形成した嵌合溝26を、天秤レール27に嵌合
させる構成としたのに対し、別変更例では、各天秤22
のボス22aの前方位置に対応的に配設したストッパ部
材70により保持するようになっている。すなわち、針
棒ケース6にスライド方向に沿って支軸71を配設し、
各天秤22のボス22aに対応する位置に、ストッパ部
材70が揺動可能に支持されている。各ストッパ部材7
0は、その後端部に突起72が形成されると共に、下端
部にカム面73が形成されている。そして該ストッパ部
材70は、トーションバネ74によって常には時計方向
へ弾力的に付勢されている。また天秤22のボス22a
には、ストッパ部材70の突起72が嵌合可能な係合溝
69が形成されている。
【0024】更に夫々のストッパ部材70の下端部には
カム面73が形成され、選択された天秤22に対応する
ストッパ部材70だけが、フレームに固定した係合部材
75と該カム面73との係合作用下に実線で示す姿勢と
なる。このためストッパ部材70の突起72が、前記ボ
ス22aの係合溝69から外れることにより駆動可能な
状態となる。また選択されなかった天秤22において
は、図に2点鎖線で示すように、ストッパ部材70の突
起72が前記トーションバネ74の付勢力によって各ボ
ス22aの係合溝69に嵌合し、これにより夫々の天秤
22は略上死点姿勢に保持されるものである。
カム面73が形成され、選択された天秤22に対応する
ストッパ部材70だけが、フレームに固定した係合部材
75と該カム面73との係合作用下に実線で示す姿勢と
なる。このためストッパ部材70の突起72が、前記ボ
ス22aの係合溝69から外れることにより駆動可能な
状態となる。また選択されなかった天秤22において
は、図に2点鎖線で示すように、ストッパ部材70の突
起72が前記トーションバネ74の付勢力によって各ボ
ス22aの係合溝69に嵌合し、これにより夫々の天秤
22は略上死点姿勢に保持されるものである。
【0025】
【発明の効果】以上に説明した如く、本願発明に係る多
頭ミシンによれば、多頭ミシンにおける複数基のミシン
ヘッドの内で、一部のヘッドのみを稼働させて残りのヘ
ッドは稼働を休止させるようにした場合に、休止中のミ
シンヘッドが備える天秤の動作を、天秤駆動機構におけ
る駆動力伝達部の離脱を行なうことなく休止状態とする
ことができる。しかも従来技術とは異なり、カム溝とカ
ムフォロアとの係脱動作を必要とするものではないか
ら、一旦離脱させたカムフォロワをカム溝に再び嵌合さ
せる際に嵌合ミスを生じ得ることがなく、天秤の稼働状
態への復帰を確実に行なわせ得るものである。
頭ミシンによれば、多頭ミシンにおける複数基のミシン
ヘッドの内で、一部のヘッドのみを稼働させて残りのヘ
ッドは稼働を休止させるようにした場合に、休止中のミ
シンヘッドが備える天秤の動作を、天秤駆動機構におけ
る駆動力伝達部の離脱を行なうことなく休止状態とする
ことができる。しかも従来技術とは異なり、カム溝とカ
ムフォロアとの係脱動作を必要とするものではないか
ら、一旦離脱させたカムフォロワをカム溝に再び嵌合さ
せる際に嵌合ミスを生じ得ることがなく、天秤の稼働状
態への復帰を確実に行なわせ得るものである。
【図1】第1実施例に係る多頭ミシンの正面図である。
【図2】図1に示すミシンヘッドの縦断面図である。
【図3】第1実施例に係る多頭ミシンにおいて、天秤の
稼働状態の説明図である。
稼働状態の説明図である。
【図4】第1実施例に係る多頭ミシンにおいて、天秤の
休止状態の説明図である。
休止状態の説明図である。
【図5】図3に示す多頭ミシンの背面図である。
【図6】図4に示す多頭ミシンの背面図である。
【図7】第2実施例に係る多頭ミシンの正面図である。
【図8】第2実施例に係る多頭ミシンにおいて、天秤の
稼働状態の説明図である。
稼働状態の説明図である。
【図9】第2実施例に係る多頭ミシンにおいて、天秤の
休止状態の説明図である。
休止状態の説明図である。
【図10】図8に示す多頭ミシンの背面図である。
【図11】図9に示す多頭ミシンの背面図である。
【図12】第3実施例に係る多頭ミシンの正面図であ
る。
る。
【図13】第3実施例に係る多頭ミシンにおいて、天秤
の稼働状態の説明図である。
の稼働状態の説明図である。
【図14】第3実施例に係る多頭ミシンにおいて、天秤
の休止状態の説明図である。
の休止状態の説明図である。
【図15】天秤駆動アームと天秤との連繋関係の別実施
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図16】天秤駆動アームと天秤との連繋関係の更に別
の実施例を示す説明図である。
の実施例を示す説明図である。
【図17】不稼働時における天秤の保持手段の別実施例
を示す説明図である。
を示す説明図である。
5 ミシンアーム 6 支持体(針棒ケース) 7 ミシン主軸 8 針棒駆動機構 10 天秤駆動機構 18 天秤駆動アーム 20 駆動部(駆動ギヤ) 21 針棒 22(52) 天秤 25 被駆動部(従動ギヤ) 30a,30b,60 駆動ボックス 43 天秤軸 44 ソレノイド 65,67 嵌合凹部 66 回転体(係合ローラ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小宅 等 愛知県春日井市牛山町1800番地 東海工業 ミシン株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 針棒駆動機構(8)および天秤駆動機構(1
0)を備えたミシンアーム(5)を複数基に亘り列設すると
共に、前記夫々のミシンアーム(5)に複数の針棒(21)お
よび天秤(22)を支持した支持体(6)をスライド可能に装
着し、前記夫々のミシンアーム(5)に貫設した共通のミ
シン主軸(7)により前記針棒駆動機構(8)および天秤駆動
機構(10)を駆動して、前記支持体(6)のスライドにより
選択された前記針棒(21)および天秤(22)を個別に駆動す
るよう構成した多頭ミシンにおいて、 常には前記天秤駆動機構(10)の駆動部(20)に接続して、
前記天秤(22)を駆動する被駆動部(25)を設けると共に、 この天秤(22)の被駆動部(25)を必要に応じ移動させて、
前記天秤駆動機構(10)の駆動部(20)との接続を解除させ
る天秤位置制御機構(30,43,44,60)を設けたことを特徴
とする多頭ミシン。 - 【請求項2】 前記支持体(6)をスライドさせる機構
は、前記天秤位置制御機構(30,43,44,60)を一体に兼ね
備えている請求項1記載の多頭ミシン。 - 【請求項3】 前記天秤位置制御機構(30,43,44,60)
は、前記天秤(22)を前記支持体(6)に支持する天秤軸(4
3)をスライド制御するようになっている請求項1記載の
多頭ミシン。 - 【請求項4】 前記夫々の天秤(22)の基部に、天秤駆動
アーム(18)の揺動端に設けた駆動ギヤ(20)と噛合可能な
従動ギヤ(25)が形成されるボス(22a)が設けられ、この
ボス(22a)の外周には、該天秤(22)が略上死点の姿勢に
ある際に下向きとなる嵌合溝(26)が形成されて、ミシン
アーム(5)の先端部上面に固定した天秤レール(27)に該
嵌合溝(26)を嵌合させることにより、夫々の天秤(22)を
略上死点姿勢に保持するようになっている請求項1記載
の多頭ミシン。 - 【請求項5】 複数基の各針棒ケース(6)における奇数
番の針棒ケース(6)に水平な第1の駆動ロッド(28a)を連
結し、また偶数番の針棒ケース(6)に水平な第2の駆動
ロッド(28b)を連結し、第1の駆動ロッド(28a)の一端部
に接続した駆動ボックス(30a)と第2の駆動ロッド(28b)
の一端部に接続した駆動ボックス(30b)とを選択的に駆
動することにより、各各対応の駆動ロッド(28a),(28b)
を軸方向へ個別に移動制御し得るようになっている請求
項1記載の多頭ミシン。 - 【請求項6】 前記夫々の天秤(22)における被駆動部
は、該天秤(22)の基部に設けたボス(22a)に凹設した嵌
合凹部(65)であり、前記天秤駆動機構(10)における駆動
部は、天秤駆動アーム(18)の揺動端に支持されて前記嵌
合凹部(65)に嵌合し得る回転体(66)である請求項1〜3
および5の何れかに記載の多頭ミシン。 - 【請求項7】 前記夫々の天秤(22)における被駆動部
は、該天秤(22)の基部に設けたボス(22a)に支持した回
転体(66)であり、前記天秤駆動機構(10)における駆動部
は、天秤駆動アーム(18)の揺動端に凹設されて前記回転
体(66)に嵌合し得る嵌合凹部(67)である請求項1〜3お
よび5の何れかに記載の多頭ミシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18463195A JPH09765A (ja) | 1995-04-19 | 1995-06-27 | 多頭ミシン |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-119312 | 1995-04-19 | ||
JP11931295 | 1995-04-19 | ||
JP18463195A JPH09765A (ja) | 1995-04-19 | 1995-06-27 | 多頭ミシン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09765A true JPH09765A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=26457076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18463195A Withdrawn JPH09765A (ja) | 1995-04-19 | 1995-06-27 | 多頭ミシン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09765A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007289630A (ja) * | 2005-10-25 | 2007-11-08 | Barudan Co Ltd | 複合刺繍機 |
US7322304B2 (en) | 2005-11-10 | 2008-01-29 | Kabushikikaisha Barudan | Multi-needle sewing machine |
-
1995
- 1995-06-27 JP JP18463195A patent/JPH09765A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007289630A (ja) * | 2005-10-25 | 2007-11-08 | Barudan Co Ltd | 複合刺繍機 |
US7322304B2 (en) | 2005-11-10 | 2008-01-29 | Kabushikikaisha Barudan | Multi-needle sewing machine |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020903 |