JPH09266995A - ミシンに取り付けて利用されるひだ取り器 - Google Patents

ミシンに取り付けて利用されるひだ取り器

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JPH09266995A
JPH09266995A JP8081580A JP8158096A JPH09266995A JP H09266995 A JPH09266995 A JP H09266995A JP 8081580 A JP8081580 A JP 8081580A JP 8158096 A JP8158096 A JP 8158096A JP H09266995 A JPH09266995 A JP H09266995A
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lever
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cloth
stroke
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JP8081580A
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Mikio Mori
美喜雄 森
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Individual
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B35/00Work-feeding or -handling elements not otherwise provided for
    • D05B35/08Work-feeding or -handling elements not otherwise provided for for ruching, gathering, casing, or filling lace, ribbons, or bindings; Pleating devices; Cuttlers; Gathering feet; Crimpers; Curlers; Rufflers
    • D05B35/085Work-feeding or -handling elements not otherwise provided for for ruching, gathering, casing, or filling lace, ribbons, or bindings; Pleating devices; Cuttlers; Gathering feet; Crimpers; Curlers; Rufflers for making folds transversely to the sewing direction

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用性が有り、布送り込みレバーの送り込み
ストロークを正確に設定でき、しかも布送り込みレバー
の作動タイミングを正確に制御できることができる、ミ
シンに取り付けて利用されるひだ取り器の提供。 【解決手段】 ひだ取り器(1)はミシンの針棒と連動
する揺動レバー(8)の揺動をリンク部材(25,3
3,36)からなる変換機構(11)により、布送り機
構(9)の前後動に変換してひだを形成する。布送り手
段(9)の移動タイミング調節機構(12)は揺動レバ
ー(8)により間欠的に回動される複数のカム円板(2
7A〜27F)と、これらと選択的に協働するために使
用者により操作可能なタイミング調節レバー(4)と、
タイミング調節レバー(4)の揺動位置に応じて揺動レ
バー(8)の揺動を布送り機構(9)に伝達及び遮断す
る切替機構(40)とを有する。ストローク調節機構
(13)はリンク部材(25)の揺動ストロークを変化
させるために使用者により操作可能なストローク調節レ
バー(6)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はミシンに取り付け
て利用されるひだ取り器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のひだ取り器としてはミシ
ンの布押さえ棒に取り付けられる基板と、基板に対し支
軸まわりに揺動可能に取り付けられ、針棒に連係され
て、針棒の上下動に伴って上下揺動される揺動レバー
と、該揺動レバーの揺動に伴って前後揺動される布送り
込みレバーとを備えたものが知られている。この布送り
込みレバーには基板に設けられた押さえ部と協働する布
折り込み板が設けられており、この布折り込み板の所定
の前後動により布にひだが形成されるようになってい
る。
【0003】上記揺動レバーを布送り込みレバーの所定
の揺動に変換する変換機構としては上記支軸に取り付け
られたラチエットホイールと、揺動レバーに設けられて
ラチエットホイールと噛み合う爪とを利用したものが知
られている。ここで、上記ラチエットホイールの歯溝の
2つは他の歯溝よりも深く形成されており、針棒の上下
動にともなって揺動レバーの爪によりラチエットホイー
ルが間欠的に回転し、爪が深い歯溝に係合すると、揺動
レバーの上方への揺動に伴って、同様に支軸に対し揺動
可能に取り付けられた布折り込みレバーに爪が当接し、
これによって布送り込み板が前方に揺動されるようにな
っている。また、布送り込みレバーには揺動レバーと対
面する部位にネジが設けられており、揺動レバーが下方
に揺動すると揺動レバーがネジの端部に当接し、これに
より布送り込みレバーが後方に移動して元の位置に戻る
ようになっている。なお、布送り込みレバーは基板に対
する回動位置を摩擦力により保持されており、従って、
揺動レバーによりネジを介して後方に移動したストロー
ク限で摩擦力により停止し、この位置が送り込みストロ
ークを決定することとなっている。
【0004】また、上記爪は揺動レバーに対し左右方向
(支軸方向)に位置調節可能となっており、また、ラチ
エットホイールの側部には上記2つの深い歯溝の一方の
みを他の浅い歯溝と同様な高さまで覆うプレートが固定
されている。このため、爪をプレート上方に位置させた
状態でラチエットホイールと係合させると、プレートで
覆われた深い歯溝位置では爪がプレート上に乗り上げる
こととなり、布送り込みレバーは作動しない。このた
め、ラチエットホイールにより2種類の布送り込みレバ
ー作動タイミングが与えられている。また、さらに爪を
布送り込みレバーに直接対面する位置に動かすことで、
揺動レバーの揺動毎に布送り込みレバーを作動させるこ
とができるようになっており、合計3種類の作動タイミ
ングが得られるようになっている。ここで、布送り込み
レバーの送り込みストロークは上記ネジを調節すること
で可変となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のひだ取り器
には下記の欠点が有る。 (1)布送り込みレバーの作動タイミングが3種類しか
ないため、汎用性に欠ける。 (2)布送り込みレバーは後方のストローク限で摩擦力
により保持されるものであり、これが布送り込みレバー
の送り込みストロークを決定するものであるため、運転
中の振動等により位置ずれを生じ易く、正確なストロー
ク設定を行うことができない。 (3)布送り込みレバーの移動は前方の移動は爪と布送
り込みレバーとの当接により、また後方の移動は揺動レ
バーとネジとの当接により行われるものであるため、当
接に伴う騒音が避けられず、また、いずれの移動に際し
ても、実際の揺動レバーの動きと布送り込みレバーの動
きとの間には時間的な差が生じてしまうので、布送り込
みレバーの作動タイミング及び送り込みストロークの正
確な制御を行うことができない。
【0006】
【課題を解決するための機構】上記課題を解決するた
め、本願の請求項1の発明はミシンに取り付けて利用さ
れるひだ取り器であって、 a)ミシンの押さえ棒に対し取り付けられる基板; b)前記基板に取り付けられてミシンの針棒に連係さ
れ、針棒の上下動に伴って揺動される揺動レバー; c)前記基板に対しミシンによる糸縫い方向で前後方向
に移動可能に取り付けられた布送り機構; d)前記揺動レバーの揺動を前記布送り機構の前後動に
変換して、前記布送り機構の前記基板に取り付けられた
布押さえと協働するひだ取り作用を行わせるための変換
機構; e)前記変換機構による布送り機構の作動タイミングを
調節するためのタイミング調節機構; f)前記変換機構による布送り機構の前後方向の移動ス
トロークを調節するためのストローク調節機構;とから
なり、前記変換機構は複数のリンク部材を連結してなる
リンク機構であり、前記タイミング調節機構は、 g)前記揺動レバーにより間欠的に回動され、各々周部
に所定数の溝を設けてなる複数のカム円板; h)前記カム円板のいずれかと選択的に協働するために
使用者によりシフト操作可能であり、先端部に設けられ
た爪が選択された前記カム板の前記周部に当接すべく通
常付勢されており、前記爪が前記溝以外の周部に当接す
る非作動位置と、前記溝に係合する作動位置との間で揺
動可能なタイミング調節レバー; i)前記タイミング調節レバーと前記リンク機構との間
に連係されて前記タイミング調節レバーが前記非作動位
置では前記リンク機構による前記揺動レバーの揺動の前
記布送り機構への伝達を遮断し、前記タイミング調節レ
バーが作動位置では前記リンク機構による前記揺動レバ
ーの揺動の前記布送り機構への伝達を許容する切替機
構;を有しており、前記ストローク調節機構は前記リン
ク機構のリンクのうちのいずれかのリンクの揺動ストロ
ークを変化させるために使用者により操作可能なストロ
ーク調節レバーを有する、構成を備えている。上記構成
により、布送り機構の作動タイミングはカム円板の溝の
位置、数の設定により容易に設定でき、しかもカム円板
を多数設けることで所望の種類の数の作動タイミングを
得ることができる。このため、ひだ取り器の汎用性が向
上する。また、揺動レバーの揺動を布送り機構の前後動
に変換する変換機構は複数のリンク部材を連結してなる
リンク機構であり、リンク機構は切替機構により揺動伝
達状態と遮断状態に切替えられ、また布送り機構の前後
動のストロークはリンクのうちのいずれかのリンクの揺
動ストロークを変化させることで調節される。このた
め、布送り機構の前後動のストロークを運転中の振動等
による影響を受けることなく確実かつ正確に設定でき、
しかも布送り込み機構の作動タイミングを正確に制御で
きる。
【0007】請求項2の発明は請求項1におけるリンク
機構及び切替機構の好ましい態様に関するもので、前記
リンク機構は前記揺動レバーに連結された第1リンク部
材と、前記布送り機構に連結された第2リンク部材と、
前記第1リンク部材と前記第2リンク部材とを連結する
中間リンク部材とを有し、前記第1リンク部材と前記中
間リンク部材は前記第1リンク部材に設けられた長穴と
前記中間リンク部材に設けられたピンを介して連結され
ており、前記切替機構は前記タイミング調節レバーに連
結された切替プレートを有し、該切替プレートは前記第
1リンク部材に対し該第1リンク部材とともに回動かつ
前記長穴と交差する連結位置と該長穴から退避した退避
位置との間で可動に取り付けられており、前記切替プレ
ートは前記タイミング調節レバーが前記作動位置では前
記連結位置に位置して前記ピンの前記長穴に対する移動
を阻止し、前記第1リンク部材の揺動の前記中間リンク
への伝達を可能とし、前記タイミング調節レバーが前記
非作動位置では前記退避位置に位置して前記ピンの前記
長穴に対する移動を許容し、前記第1リンク部材の揺動
の前記中間リンクへの伝達を不能とするものである。こ
のような構成によればリンク機構及び切替機構を容易か
つ簡単に製造できるものである。
【0008】請求項3の発明は請求項2の構成に関連し
たストローク調整機構の好ましい構成に関するもので、
前記中間リンク部材は前記第2リンク部材に対し前記中
間リンク部材に設けられたピンと、前記第2リンク部材
に設けられた長穴を介して連結されており、前記ストロ
ーク調節レバーは前記中間リンク部材のピンに連結され
て該ピンの前記長穴に対する位置を変えることで、前記
第2リンク部材の回動支点と前記ピンとの間の距離を変
え、これにより前記第2リンク部材の揺動ストロークを
変えるようになっている。このような構成によれば、上
記リンク機構及び切替機構の作動に影響を及ぼすことな
くストロークを調節できる。
【0009】さらに、請求項4の発明は請求項1のタイ
ミング調節機構の好ましい構成に関するものであり、前
記カム円板は共通の軸上に一連で取り付けられて互いに
一体で回転可能であり、前記タイミング調節機構はさら
に前記カム円板とともに一体で回転可能なラチエットホ
イールと、該ラチエットホイールと協働して該ラチエッ
トホイールの一方向の回動を許容する戻り止め爪と、前
記揺動レバーに連結されて該揺動レバーに追従して揺動
可能な連結アームと、該連結アームの一端に設けられて
前記ラチエットホイールと係合する送り爪を有し、前記
カム円板は前記連結アームの送り爪による前記ラチエッ
トホイールの間欠回転に伴って該ラチエットホイールと
ともに回転する。このような構成によれば、カム円板を
どのような数でも複数で容易に設けることができる。
【0010】
【実施例】次に本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。図1に全体を斜視図で示したひだ取り器1は後述
する各種の機構を設けた基板2とこれらの機構を外部か
ら覆うカバー3とを有している。カバー3の後方には後
述する布送りタイミングを調節するためのタイミング調
節レバー4の端部が突出する第1の開口部5と、布送り
ストロークを調節するためのストローク調節レバー6の
端部が突出する第2の開口部7とが設けられており、使
用者がカバー3の外部からタイミング調節レバー4及び
ストローク調節レバー6を操作できるようになってい
る。また、カバー3は図示しないネジ等の適宜機構によ
り基板2に取り付けられている。
【0011】なお、本実施例の説明において前方、後方
と言う場合は特にことわらない限り、ミシンMによる布
送り方向手前側を前方し、布送り方向を後方とする。な
お、ひだ取り器1のミシンMへの取り付け状態が図2
に、カバー3を取り外した状態の側面図及び平面図が図
3及び図4に示してある。これらの図に示すように、基
板2には大略して、ひだ取り器1全体を図2に示すよう
にミシンMの押さえ棒PにネジSを介して着脱自在に取
り付けるための取付金具7と、ミシンMのの針棒Nに連
係され、針棒Nの上下動に伴って上下揺動される揺動レ
バー8と、基板2に対し前後方向に移動可能に取り付け
られた布送り機構9と、揺動レバー8の揺動を布送り機
構9の前後動に変換して、基板2に取り付けられた布押
さえ10と協働するひだ取り作用を行わせるための変換
機構11と、変換機構11による布送り機構9の作動タ
イミングを調節するための上記タイミング調節レバー4
を備えたタイミング調節機構12と、変換機構11によ
る布送り機構9の前後方向の移動ストロークを調節する
ための上記ストローク調節レバー6を備えたストローク
調節機構13とからなっている。
【0012】取付金具7は基板2の左縁に立設された基
板2と一体の支持板14に固定されており、先端部は押
さえ棒Pの形状に対応した略コの字形に形成されてい
る。揺動レバー8は取付金具7の上方において一端を上
記支持板14にピン15を介して連結されて基板2に対
し上下揺動可能であり、他端には針棒Nに縫針Dを固定
するために備えられた既設の止めねじ(図示省略)の軸
部に遊嵌される二股状部分16が設けられている。この
ため、針棒Nが上下動すると、これに同期して揺動レバ
ー8が上下揺動するようになっている。
【0013】また、基板2には揺動レバー8の下方にお
いて上記布押さえ10が配置されている。布押さえ10
は上記支持板14に固定されて前方に延びる主布押さえ
10Aと、支持板14の側部において基板2に取り付け
られた補助布押さえ10Bとからなっており、この補助
布押さえ10Bは基板2から斜め左方に延びてその先端
部10B1が主布押さえ10Aの前方に位置しており、
先端部10B1と主布押さえ10Aとの間に所定の隙間
が形成されている。また、布押さえ10は該布押さえ1
0とミシンMのベッドBとの間に挿入された布をミシン
の送り歯により円滑に送ることができる、最適な高さを
確保することが重要である。このため、本実施例では取
付金具7をネジ7a,7aにより支持板14に対し取り
外し可能とし、かつミシンの種類等に応じた複数の取付
高さのものを用意して、使用者が取付金具7を選択する
ことで最適な布押さえ10高さが得られるようになって
いる。
【0014】ここで、主布押さえ10Aの前端部はC字
形の溝10A1により二股状をなしており、またその上
面には先端部が溝10A1に僅かに突出するバネ板17
が取り付けられている。一方補助布押さえ10Bの先端
部10B1には溝10A1と対面するU字形の針落溝1
0B2を形成した二股状となっており、縫針Dがこの針
落溝10B2を通過して糸縫いが行えるようになってい
る。なお、この針落溝10B2は、種々のミシンMに対
応できるようにするためなるべく幅広であるのが好まし
い。
【0015】また、基板2はその前部(支持板14前
方)左側が切欠18となっており、図4に示すように、
上記補助布押さえ10Bは切欠18を斜めに横切って延
びている。ここで、補助布押さえ10Bは基板2に対し
前後2箇所でネジ19,20により取り付けられてお
り、前方のネジ20の頭部と補助布押さえ10Bとの間
には図5に示すようにスプリング21が介在されてい
る。この構成により、補助布押さえ10Bは先端部10
B1の下面が主布押さえ10Aの前端部下面とほぼ同一
面をなす位置に通常保持され、ひだ取り作用時に、後述
するように先端部10B1が若干持ち上げ可能となって
いる。
【0016】また、基板2の後部には布案内プレート2
2が固定されている。この布案内プレート22は図3に
示すように逆L字形に折曲形成された前部22aを有し
ており、この後部22aが基板2の前端上に乗り上げた
状態で固定されている。この布案内プレート22の左側
前部(上記基板2の切欠18位置)にはミシンテーブル
Bに先端部が弾性的に当接するバネ板23が取り付けら
れている。ここで、バネ板23の先端は補助布押さえ1
0Bの下側で、縫針Dと干渉しない位置まで延びてい
る。
【0017】上記布送り機構9は上記切欠18に近接す
る部位において基板2の上面に対し前後摺動可能に取り
付けられた略L字形の布送りレバー24を有しており、
該布送りレバー24は前端を後述する変換機構11の第
2リンク部材25に連結されたスライドバー部24a
と、該スライドバー部24aの後端から左方にほぼ直角
に延びる布送り片取付部24bとからなっている。布送
り片取付部24bの端部には先端部が上記補助布押さえ
10Bの先端部10B1のU字形の溝10B2による二
股形状とほぼ対応する二股状をなし、かつ先端に鋸刃状
のキザミを備えたバネ板からなる布送り片26(図9参
照)が取り付けられており、この布送り片26は布送り
レバー24が前方に移動すると図3及び図4に示すよう
に上記補助布押さえ10Bとバネ板23との間に入り込
んで後述するようにひだを形成する作用を行うものであ
る。
【0018】また、図6に示すように基板2の上面には
スライドバー部24aの右側において後述するタイミン
グ調節機構12のカム円板27A〜27Fの支持プレー
ト28が固定されており、またスライドバー部24aの
左側すなわち底板2の切欠18を形成する縁部には前後
2箇所において切り起こし部29,30が形成されてお
り、図7に示すようにスライドバー部24aは支持プレ
ート28と切り起こし部29,30とにより左右方向位
置を規制されている。また、基板2には支持プレート2
8の後部において後述するストローク調節機構13のス
トローク調節レバー係止片31を一体で備えた係止片支
持プレート32が取り付けられている。この係止片支持
プレート32は前部が上記支持プレート28上に、後部
が図8に示すように布案内プレート22の前部22aに
乗り上げた状態で取り付けられており、底板2との間に
上記スライドバー部24aの移動を許容する隙間を形成
している。またこれに関連して係止片支持プレート32
にはスライドバー部24aの上面を覆うように前方に突
出する突片32aが設けられている。つまり、スライド
バー部24aは左右位置を支持プレート28と切り起こ
し部29,30とにより、また上下位置を係止片支持プ
レート32により規制された状態で前後摺動を行うこと
となっている。
【0019】次に上記揺動レバー8の上下揺動を布送り
レバー24の前後動に変換する変換機構11に関し説明
する。図4に戻り、変換機構11は、基板2に対しピン
34を介して基板2と平行な面内で回動可能に取り付け
られた第1リンク部材33と、同様に、基板2に対しピ
ン35を介して基板2と平行な面内で回動可能な上記第
2リンク部材25と、これらの間に連結された中間リン
ク部材36とを主体とするリンク機構により構成されて
おり、これらの第1リンク部材33と、第2リンク部材
25及び中間リンク部材36はいずれもプレート状をな
している。第1リンク部材33の一端側はリンク部材3
7を介して揺動レバー8に連結されており、揺動レバー
8の揺動に伴って第1リンク部材33が基板2と平行な
面内で揺動する。また第1リンク部材33の他端側には
ほぼピン34を中心とする円弧状の長穴38が形成され
ており、この長穴38には中間リンク部材36の一端に
固定取付されたピン39が突出している。第1リンク部
材33と中間リンク部材36とはこのように長穴38と
ピン39とにより連結されているため、第1リンク部材
33が揺動レバー8の揺動に伴って揺動しても、長穴3
8をピン39が摺動するだけで中間リンク部材36には
揺動が伝達されない。しかしながらタイミング調節機構
12の一部を構成する切替機構40が作動すると、ピン
39の長穴38に対する移動が阻止されて、第1リンク
部材33の揺動が中間リンク部材36に伝達されるよう
になっている。この切替え機構40の構成については以
降で説明する。
【0020】また中間リンク部材36のピン34を設け
た側と反対側の端部には第2リンク部材25に設けられ
た略L字形の溝41内に突入するピン42が取り付けら
れている。第2リンク部材25はピン35と反対側の端
部に二股状部分25aを有しており、この二股状部分2
5a上記布送りレバー24のスライドバー部24aの前
端に取り付けられたネジ43の軸部が挿通されて、中間
リンク部材36の揺動が布送りレバー24の前後動に変
換されるようになっている(図9参照)。なお、第2リ
ンク部材25の略L字形の溝41は第2リンク部材25
のほぼ長手方向(ピン35すなわち回動中心を中心とす
るほぼ半径方向)に延びる主溝部41aと、該主溝部4
1aの回動中心から遠い側の端部からほぼ直角方向に延
びる補助溝部41bとを有しており、主溝部41aに沿
う中間リンク部材36のピン42の位置を変化させるこ
とで、第2リンク部材25の揺動ストロークひいては布
送りレバー24の前後動のストロークが変化する。この
ような作用については以降で詳述する。
【0021】次に上記切替え機構40の構成について説
明すると、上記第1リンク部材33前方において基板2
の前端部には直立状のブラケット44が固定されてお
り、このブラケット44の上端に先に述べたタイミング
調節レバー4が取り付けられている。タイミング調節レ
バー4は図10に示すように略三角形プレート状をなし
ており、ブラケット44に対し前部上端をピン68を介
して回動可能に連結されている。タイミング調節レバー
4の後端は上記第1リンク部材33、中間リンク部材3
6及び第2リンク部材25の上方を越えて上記カム円板
27A〜27F上方に延びており、その先端部には下方
に突出する爪46が形成されている。ここで、タイミン
グ調節レバー4の前後方向ほぼ中央部と基板2との間に
はコイルスプリング47が取り付けられており、タイミ
ング調節レバー4は爪46が常に下方(カム円板27A
〜27Fに向かう方向)に付勢されている。またタイミ
ング調節レバー4を回動可能に連結するピン68の頭部
とこれに対面するタイミング調節レバー4部分との間に
は隙間が設けられており、圧縮コイルスプリング69が
この隙間においてピン68の軸部に挿通されている。こ
れにより、タイミング調節レバー4のブラケット44に
対する左右方向の回動が許容されており、爪46がカム
円板27A〜27Fのいずれかと対面する位置にシフト
可能となっている。
【0022】また、基板2には上記ブラケット44の左
側に近接する部位においてカムレバー48が基板2と平
行な面内で揺動可能に取り付けられている。図11に示
すようにこのカムレバー48の一端には上記タイミング
調節レバー4の前部下端に設けられた突部49(図10
参照)が突入する円形の穴48bが形成されている。突
部49は板状をなしていることから穴48bに対し回動
及び若干の傾動が可能であり、従って、タイミング調節
レバー4の後端部が上下動するに伴って突部49が傾動
しつつ前後に移動すると、カムレバー48が揺動される
こととなっている。カムレバー48の穴48bを設けた
側と反対側の部分には円弧状のカム溝48cが設けられ
ており、この部分は上方に段状に折り曲げられて第1リ
ンク部材33上方に延びている。
【0023】また第1リンク部材33の上面には図12
及び図13に示すように上記カムレバー48のカム溝4
8cに突入するピン50を備えた切替プレート52が取
り付けられている。この切替プレート52には上記ピン
34の頭部が挿通する幅広の案内溝52aと、第1リン
ク部材33の上面に固定されたピン54の軸部が挿通す
る幅狭の案内溝52bがほぼピン34を中心とする半径
方向で連続形成されており、従って切替プレート52は
第1リンク部材33に対しピン34を中心とする半径方
向に摺動可能となっている。
【0024】このような構成により、タイミング調節レ
バー4の後端部が上下動してカムレバー48が揺動する
と、切替プレート52が第1リンク部材33に対し移動
することとなっており、タイミング調節レバー4の後端
部が後述する非作動位置(爪46がカム円板27A〜2
7Fと干渉しない位置)では切替プレート52は図12
に示すように第1リンク部材33の端部の円弧状の長穴
38から離れて位置し、後述する作動位置(爪46がカ
ム円板27A〜27Fに係合した位置)に下降すると切
替プレート52は図13に示すように円弧状の長穴38
を横切って突出し、中間リンク部材36のピン39を円
弧状の長穴38の図中時計方向の端縁部との間で挟み込
む。これにより、第1リンク部材33の揺動が中間リン
ク部材36に伝達され、さらに上記したように布送りレ
バー24が前後揺動することとなる。ここで、切替プレ
ート52は第1リンク部材33とともに揺動し、従って
カムレバー48に対し揺動することとなるが、このよう
な動きはカム溝48cに対するピン50の動きとして吸
収されて互いに干渉しないようになっている。
【0025】次に上記切替機構40と協働するカム円板
27A〜27Fについて説明する。カム円板27A〜2
7Fは図14に示すように互いの間にこれらよりも大径
のワッシャ55〜55を介在させた状態でラチエットホ
イール56とともに支持プレート28の左右両側におい
て上方に折曲形成された一対の支持片28A,28B
(図6参照)に対し共通の支軸57を介して回転可能に
取り付けられている。ここで、カム円板27A〜27
F、ラチエットホイール56及びワッシャ55〜55の
各々は支軸57が挿通される軸穴58と、該軸穴58を
挟んで直径方向に対向する箇所に設けられた一対のピン
穴59,59とを有しており、これらのピン穴59,5
9にピン60,60をそれぞれ挿通して両端をかしめつ
けることでカム円板27A〜27F、ラチエットホイー
ル56及びワッシャ55〜55が一体化されている。カ
ム円板27A〜27Fは同一の外周径を有しており、図
15に示すように、カム円板27A〜27Fのうちカム
円板27Aはカム溝を有しない平滑な外周面を備えた単
なる円板状に形成されているが、カム円板27B〜27
Fは互いに異なる数及び位置で複数のカム溝61〜61
が形成されている。つまり、カム溝61〜61はカム円
板27Bにおいては互いにほぼ直径方向に対向する2箇
所に、カム円板27Cにおいては互いに円周方向に近接
する3箇所に、カム円板27Dにおいては互いに円周方
向に近接する2箇所に、カム円板27Eにおいては直径
方向に対向する2箇所に、カム円板27Fにおいては円
周方向等間隔で6箇所に形成されている。なお、カム円
板27Bのカム溝61,61の一方は他方よりも倍の円
周方向長さを有しており、この点でカム円板27Eと形
状的に異なっている。
【0026】また、ラチエットホイール56はカム円板
27A〜27Fの右端側に配置されており、ラチエット
ホイール56と、これに対面する支持プレート28の支
持片28Aとの間には支軸57に対し回動可能に取り付
けられた揺動片62が設けられている。この揺動片62
は上記第1リンク部材33に連結アーム63を介して連
結されており、第1リンク部材33の揺動に伴って支軸
57まわりに揺動可能となっている。この揺動片62に
は図17に示すようにラチエットホイール56の前側に
おいて歯56a〜56aのいずれかと噛み合ってラチエ
ットホイール56の送り作用を行うための送り爪62A
が回動可能に取り付けられており、この送り爪62Aは
バネワイヤ64により歯56a〜56aとの噛合方向に
常に付勢されている。一方、ラチエットホイール56の
後側にはラチエットホイール56の送り方向と反対方向
の回動を阻止するための戻り止め爪65が配置されてい
る。この戻り止め爪65は支持プレート28の後方に近
接して配置された支持ブラケット66に回動可能に取り
付けられ、バネワイヤ67によりラチエットホイール5
6と噛み合う方向に常に付勢されている。従って、ラチ
エットホイール56は第1リンク部材33の一回の揺
動、すなわち針棒Nの一回の上下動により歯56a〜5
6aの1ピッチ分だけ回転され、このため、カム円板2
7A〜27Fが針棒Nの上下動に伴って間欠的に回転さ
れることとなっている。
【0027】ここで、カム円板27A〜27Fの相互間
にはこれらよりも大径のワッシャ55〜55が介在され
ているため、タイミング調節レバー4の後端部を、任意
のカム円板27A〜27Fに対面する位置にシフトする
と、後端部がワッシャ55,55により両側から挟まれ
た状態となる(カム円板27Aについてはラチエットホ
イール56が、カム円板27Fについては支持プレート
28の支持片28Bがワッシャ55と同様な役割を果た
す)。このため、タイミング調節レバー4の後端部を任
意のシフト位置に保持できるようになっている。
【0028】このような構成により、例えばタイミング
調節レバー4の後端部をカム円板27Aに対面する位置
に位置させると、タイミング調節レバー4の爪46がカ
ム円板27Aの外周に当接した状態となる。この場合、
カム円板27Aは外周にカム溝61を有しないため、タ
イミング調節レバー4はカム円板27Aの外周に当接し
た非作動位置(切替プレート52が第1リンク部材33
の端部の円弧状の長穴38から離れて位置する位置)に
保持され、第1リンク部材33の揺動は中間リンク部材
36に伝達されず、布送りレバー24は停止状態に維持
される。このため、ひだ取りを伴わない通常の布縫い運
転を行うことができる。
【0029】次にタイミング調節レバー4の後端部を他
のカム円板、例えばカム円板27Fに対向する位置にシ
フトすると、図18に示したように爪46がカム円板2
7Fの外周に当接した状態となる。カム円板27Fには
円周方向等間隔でカム溝61〜61が形成されているの
で、カム円板27Fがその一つのカム溝61が爪46に
対面する位置まで回転すると、爪46がカム溝61を設
けた部位以外の外周部に当接した状態、すなわち非作動
位置から、図19に示すように爪46がカム溝61に係
合してタイミング調節レバー4の後端部が下降した作動
位置にシフトし、これにより切替プレート52は図12
及び図13に関連して説明したように円弧状の長穴38
を横切って突出する。ここで、カム溝61の位置は、針
棒Nが上死点に達した時、すなわち揺動レバー8が最上
昇位置で、第1リンク部材33が図4中最も反時計方向
に回動した位置(この位置で中間リンクレバー36のピ
ン39が円弧状の長穴38の端部に位置する)にあると
きに切替プレート52が円弧状の長穴38に突出するよ
うに設定されている。従って、爪46がカム溝61に係
合すると針棒Nが上死点位置から下方に向けて移動する
に伴って、第2リンク部材25が第1リンク部材33に
より中間リンク部材36を介して図中反時計方向に回動
され、布送りレバー24が布押さえ10から遠ざかる方
向すなわち後方に一旦移動し、図4に想像線で示した位
置に達する。針棒Nが下死点位置から上方に移動するに
伴って布送りレバー24が布押さえ10に向けて移動
し、針棒Nが下死点位置に達して布送りレバー24が布
押さえ10の下方にもぐり込んだ最前方位置に達すると
カム円板27Fの回転により爪46がカム溝61から外
れて外周部に乗り上げ、タイミング調節レバー4が非作
動位置にシフトされて第1リンク部材33と中間リンク
部材36との間の揺動伝達が解除され、布送りレバー2
4も最前方位置で停止する。カム円板27Fがさらに回
転すると爪46が次のカム溝61に係合して上記と同様
な作用が行われ、布送りレバー24が最前方位置から一
旦後退した後に前方に動いて最前方位置に戻る。
【0030】このような作用は他のカム円板27B〜2
7Eについても同様であり、カム溝61がカム円板27
B〜27Fについて異なる数、間隔で設けられているこ
とにより、カム円板27B〜27Fが一回転する間に、
異なるタイミングでかつ異なるストローク数で布送りレ
バー24の移動を行わせることができる。なお、カム円
板27Bにあっては、先の述べたように一方のカム溝6
1が他の倍の円周方向長さとなっており、このため布送
りレバー24は連続して2往復することとなっている。
【0031】次に、このような布送りレバー24の移動
ストロークを調節するためのストローク調節機構13に
関し説明する。ストローク調節レバー6は上記カム円板
27A〜27Fの支持プレート28の右側において基板
2にピン70を介して底板2と平行な面内で回動可能に
取り付けられている。図20に示すようにストローク調
節レバー6の一端側は連結リンク71に一端に回動可能
に連結され、さらにこの連結リンク71は中間リンク部
材36のピン42に回動可能に連結されている。このピ
ン42は先に説明したように第2リンク部材25の略L
字形の溝41に突入しており、ストローク調節レバー6
を回動させると主溝部41aに沿う中間リンク部材36
のピン42の位置が変化し、これによって、第2リンク
部材25の揺動ストロークが変化し、ひいては布送りレ
バー24の移動ストロークが変化することとなってい
る。これは、ピン42の位置が第2リンク部材25の回
動中心すなわちピン35から遠ざかるほど第2リンク部
材25の揺動ストロークが小さくなることによる。ま
た、このようなストローク調節レバー6のシフト位置を
保持するため、図21に示すように上記カム円板27A
〜27Fの支持プレート28にはカム円板27A〜27
Fの後方において、上端に複数の係止溝72〜72を形
成した直立プレート73が一体で形成されており、これ
らの係止溝72〜72にストローク調節レバー6の操作
側すなわち連結リンク70と反対側の端部を選択的に係
合させることで任意のシフト位置に位置決め可能となっ
ている。ここで、ストローク調節レバー6の操作側すな
わち連結リンク70と反対側のアーム部は板状をなして
おり、ピン70まわりに若干の弾性変形が可能となって
いる。このため、ストローク調節レバー6の端部を持ち
上げることで選択した係止溝72から容易に離脱させ、
別の係止溝72に係合させることができるようになって
いる。本実施例では係止溝72は5つ設けられており、
5種類のストロークを得ることができるものである。ま
た、ストローク調節レバー6を図21に実線で示したよ
うに最も右端に位置させた場合(最小ストロークに設定
した場合)、図20に示したようにピン42は第2リン
ク部材25の溝41の主溝部41aにおいてその補助溝
部41bに臨む端部に位置する。このため、この位置で
は補助溝部41bの長さ分だけ(正確には補助溝部41
bの両端部位置におけるピン42間の距離分だけ)第2
リンク部材25の揺動ストロークがさらに短くなり、布
送りレバー24のストロークがさらに小さくなるように
なっている。
【0032】また、図22に示すように、第1リンク部
材33の側部に近接して緩衝レバー74が配置されてい
る。この緩衝レバー74は中央部をピン75を介して基
板2に回動可能に取り付けられており、一端に取り付け
られたスプリング76により図中時計方向に付勢されて
いる。またこの一端に近接して基板2にはストッパー7
7が固定されており、緩衝レバー74は通常は一端側が
ストッパー77に当接した状態に保持されている。この
緩衝レバー74はタイミング調節レバー4が作動位置で
切替プレート52が第1リンク部材33と中間リンク部
材36とが連結状態にある時に、第1リンク部材33が
図中反時計方向の揺動端位置に達す直前に図23に示す
ように中間リンク部材36の端部に当接することで、慣
性力によるピン39の長穴38に対する動きを阻止する
ようになっている。なお、先に述べたように、ピン39
は切替プレート52によって長穴38に対する移動を阻
止されているのであるが、実際には僅かな遊びが有り、
慣性力によりピン39が切替プレート52に突き当たっ
てしまう場合が有るので、このような動きを緩衝レバー
74により阻止するものである。
【0033】次に上記実施例の作用に関し説明する。ま
ず、ストローク調節レバー6を適宜に位置させた状態で
タイミング調節レバー4をカム円板27A〜27Fのう
ちのカム円板27Aに対面する位置にシフトし、図24
に示すように縫製すべき布Cを通常どおり(布押さえ1
0とベッドBの間に挟みこまれ、これより前後方向に延
びる状態)に設置する。なお、図24及び後述する図2
5及び26では図解のためベッドBと布押さえ10及び
布Cの相互に隙間が有るように示したが、実際にはこれ
らは隙間なく重なるものである。この状態でミシンMを
駆動すると、先に説明したようにカム円板27Aにタイ
ミング調節レバー4を位置させた状態では、タイミング
調節レバー4は非作動位置に常に保持されて、揺動レバ
ー8の揺動は第2リンク部材25には伝達されず、布送
りレバー24は停止状態に保たれる。このため、布Cの
ひだ取りは行われず、図27(a)に示すように通常の
直線縫いが行われる。
【0034】次にタイミング調節レバー4をカム円板2
7Bに対面する位置にシフトし、上記と同様にミシンM
を駆動すると、先に説明したように、タイミング調節レ
バー4の爪46がカム溝61に係合した後離脱する毎に
布送りレバー24が最前方位置から一旦後退して最前方
位置に戻り、この動きは針棒Nが上死点から下死点位置
に達して再び上死点に戻る動きに同期している。このた
め、針棒Nが上死点から下死点に達すると、板バネから
なる布送り片26とその下部のバネ板23との間に挟み
こまれた布Cの部分C1が前方に位置する布部分の下側
に潜り込んで補助布押さえ10Bの先端部10B1とバ
ネ板23との間に入り込み、これにより図25に示すよ
うにひだCGが形成される。その際、補助布押さえ10
Bの先端部10B1とバネ板23の間には布Cの部分C
1上に布送り片26が、さらにその上にひだCGが重な
った状態で位置することとなり、このため、補助布押さ
え10Bの先端部10B1がスプリング21に抗して若
干持ち上げられた状態となる(図26参照)。針棒Nが
下死点から上死点に戻るに伴って布送り片26がひだC
Gから抜け、以降はミシンの送り歯の作用による布Cの
前方への送りを伴って縫針Dによる糸縫いが行われ、ひ
だCGが縫われていく。
【0035】ここで、カム円板27Bのカム溝61は互
いにほぼ直径方向に対向する2箇所に設けられており、
一方のカム溝61は他方の倍の円周方向長さを有するの
で、先に述べたように布送りレバー24が最前方位置か
ら一旦後退して最前方位置に戻り、その後直ぐに同様な
動きを行うこととなり、このため、ひだCGが二重に重
なった状態が得られる。従って、カム円板27Bの場合
には図27(b) に示すように二重のひだCGと単一
のひだCGがほぼ等間隔で形成することができる。同様
な理由で、図27(c)〜(f)に示すように、カム円
板27Cの場合には三重のひだCGが等間隔で形成さ
れ、カム円板27Dの場合には二重のひだCGが等間隔
で形成され、カム円板27Eの場合には単一のひだCG
が等間隔で形成され、カム円板27Fの場合にはひだC
Gが連続的に重なった状態が得られることとなってい
る。
【0036】なお、主布押さえ10Aの前端部には先に
述べたようにC字形の溝10A1に僅かに突出するバネ
板17が取り付けられており、このバネ板17はその先
端部により糸縫い直後の縫糸を押さえて糸縫いが確実に
行われるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるミシンに取り付けて利
用されるひだ取り器の斜視図である。
【図2】図1のひだ取り器をミシンに取り付けた状態の
側面図である。
【図3】図1のひだ取り器のカバーを取り外した状態の
側面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】補助布押さえの基板への取り付け状態を示す断
面図である。
【図6】基板への布送りレバーの取り付け状態を、ひだ
取り器の一部を省略して示した平面図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】図6のVIII −VIII 線に沿う断面図である。
【図9】第2リンクレバーと布送りレバーとの関係を示
す平面図である。
【図10】タイミング調節レバーの側面図である。
【図11】タイミング調節レバー前端に連結されたカム
レバーの平面図である。
【図12】第1リンク部材と中間リンク部材との連結状
態を示す平面図である。
【図13】切替プレートによる揺動伝達状態を示す図1
2と同様な図である。
【図14】カム円板の連結状態を示す分解斜視図であ
る。
【図15】図14のカム円板の正面図である。
【図16】ラチエットホイールと噛み合う送り爪を備え
た揺動片の支持プレートへの取り付け状態を示す側面図
である。
【図17】ラチエットホイールの支持プレートへの取り
付け状態を示す側面図である。
【図18】タイミング調節レバーとカム円板との関係を
示す側面図である。
【図19】タイミング調節レバーがカム円板のカム溝に
係合した作動位置に動いた状態を示す図18と同様な側
面図である。
【図20】ストローク調節レバーの揺動による、中間リ
ンクレバーと第2リンクレバーとの連結ピンの移動を示
す平面図である。
【図21】ストローク調節レバーの直立プレートの係止
溝との係合状態を示す正面図である。
【図22】第1リンク部材及び中間リンク部材と緩衝レ
バーとの関係を示す平面図である。
【図23】中間リンク部材が緩衝レバーに当接した状態
を示す図22と同様な平面図である。
【図24】ひだ取りすべき布をひだ取り器に装着した状
態を示す側面図である。
【図25】布送りレバーによりひだを形成した状態を示
す図24と同様な側面図である。
【図26】図25の要部の拡大図である。
【図27】種々のカム円板を利用した場合の布のひだ取
り状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ひだ取り器 2 基板 4 タイミング調節レバー 6 ストローク調節レバー 8 揺動レバー 9 布送り機構 11 変換機構 12 タイミング調節機構 13 ストローク調節機構 24 布送りレバー 25 第2リンク部材 27A〜27F カム円板 33 第1リンク部材 36 中間リンク部材 38 長穴 39 ピン 40 切替機構 41 溝 42 ピン 52 切替プレート 56 ラチエットホイール 62A 送り爪 65 戻り止め爪 M ミシン N 針棒 P 押さえ棒 C 布 CG ひだ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンに取り付けて利用されるひだ取り
    器であって、 a)ミシンの押さえ棒に対し取り付けられる基板; b)前記基板に取り付けられてミシンの針棒に連係さ
    れ、針棒の上下動に伴って揺動される揺動レバー; c)前記基板に対しミシンによる糸縫い方向で前後方向
    に移動可能に取り付けられた布送り機構; d)前記揺動レバーの揺動を前記布送り機構の前後動に
    変換して、前記布送り機構の前記基板に取り付けられた
    布押さえと協働するひだ取り作用を行わせるための変換
    機構; e)前記変換機構による布送り機構の作動タイミングを
    調節するためのタイミング調節機構; f)前記変換機構による布送り機構の前後方向の移動ス
    トロークを調節するためのストローク調節機構;とから
    なり、 前記変換機構は複数のリンク部材を連結してなるリンク
    機構であり、 前記タイミング調節機構は、 g)前記揺動レバーにより間欠的に回動され、各々周部
    に所定数の溝を設けてなる複数のカム円板; h)前記カム円板のいずれかと選択的に協働するために
    使用者によりシフト操作可能であり、先端部に設けられ
    た爪が選択された前記カム板の前記周部に当接すべく通
    常付勢されており、前記爪が前記溝以外の周部に当接す
    る非作動位置と、前記溝に係合する作動位置との間で揺
    動可能なタイミング調節レバー; i)前記タイミング調節レバーと前記リンク機構との間
    に連係されて前記タイミング調節レバーが前記非作動位
    置では前記リンク機構による前記揺動レバーの揺動の前
    記布送り機構への伝達を遮断し、前記タイミング調節レ
    バーが作動位置では前記リンク機構による前記揺動レバ
    ーの揺動の前記布送り機構への伝達を許容する切替機
    構;を有しており、 前記ストローク調節機構は前記リンク機構のリンクのう
    ちのいずれかのリンクの揺動ストロークを変化させるた
    めに使用者により操作可能なストローク調節レバーを有
    する、 ミシンに取り付けて利用されるひだ取り器。
  2. 【請求項2】 前記リンク機構は前記揺動レバーに連結
    された第1リンク部材と、前記布送り機構に連結された
    第2リンク部材と、前記第1リンク部材と前記第2リン
    ク部材とを連結する中間リンク部材とを有し、 前記第1リンク部材と前記中間リンク部材は前記第1リ
    ンク部材に設けられた長穴と前記中間リンク部材に設け
    られたピンを介して連結されており、 前記切替機構は前記タイミング調節レバーに連結された
    切替プレートを有し、該切替プレートは前記第1リンク
    部材に対し該第1リンク部材とともに回動かつ前記長穴
    と交差する連結位置と該長穴から退避した退避位置との
    間で可動に取り付けられており、前記切替プレートは前
    記タイミング調節レバーが前記作動位置では前記連結位
    置に位置して前記ピンの前記長穴に対する移動を阻止
    し、前記第1リンク部材の揺動の前記中間リンクへの伝
    達を可能とし、前記タイミング調節レバーが前記非作動
    位置では前記退避位置に位置して前記ピンの前記長穴に
    対する移動を許容し、前記第1リンク部材の揺動の前記
    中間リンクへの伝達を不能とする、 請求項1のミシンに取り付けて利用されるひだ取り器。
  3. 【請求項3】 前記中間リンク部材は前記第2リンク部
    材に対し前記中間リンク部材に設けられたピンと、前記
    第2リンク部材に設けられた長穴を介して連結されてお
    り、前記ストローク調節レバーは前記中間リンク部材の
    ピンに連結されて該ピンの前記長穴に対する位置を変え
    ることで、前記第2リンク部材の回動支点と前記ピンと
    の間の距離を変え、これにより前記第2リンク部材の揺
    動ストロークを変える請求項2のミシンに取り付けて利
    用されるひだ取り器。
  4. 【請求項4】 前記タイミング調節機構の前記カム円板
    は共通の軸上に一連で取り付けられて互いに一体で回転
    可能であり、前記タイミング調節機構はさらに前記カム
    円板とともに一体で回転可能なラチエットホイールと、
    該ラチエットホイールと協働して該ラチエットホイール
    の一方向の回動を許容する戻り止め爪と、前記揺動レバ
    ーに連結されて該揺動レバーに追従して揺動可能な連結
    アームと、該連結アームの一端に設けられて前記ラチエ
    ットホイールと係合する送り爪を有し、前記カム円板は
    前記連結アームの送り爪による前記ラチエットホイール
    の間欠回転に伴って該ラチエットホイールとともに回転
    する請求項1のミシンに取り付けて利用されるひだ取り
    器。
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