JP2007118535A - 静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法並びに静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 - Google Patents

静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法並びに静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シリコン基板とガラス基板とを陽極接合する場合において、絶縁膜の厚さと電極の厚さとを別個独立に設定しながら、シリコン基板に形成する絶縁膜とガラス基板に形成する電極との間の等電位を有効に確保することが可能な静電アクチュエータの製造方法を提供する。
【解決手段】個別電極12の厚さよりも薄くした絶縁膜11をキャビティプレート1に形成し、キャビティプレート1に個別電極12を接触させて等電位接点24とするための開口部を絶縁膜11に形成し、等電位接点24に個別電極12を接触させるための凸部を、ガラス基板2とキャビティプレート1との接合面よりも低くなるようにガラス基板2に形成し、絶縁膜11及び開口部が形成されたキャビティプレート1と凸部及び個別電極12が形成されたガラス基板2とを等電位接点24で接続して陽極接合する工程とを備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法並びに静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置に関し、特にガラス基板とシリコン基板とを陽極接合する際の等電位を有効に確保する静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法並びに静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置に関する。
近年、静電駆動方式の液滴吐出ヘッドでは高印字性能を追求するために、液滴を吐出するためのノズル及び吐出室の高密度化が求められている。そこで、歩留まりの向上、シリコン基板の大口径化を実現するために、シリコン基板をガラス基板に陽極接合した後に、シリコン基板を加工して液滴吐出ヘッドを製造することが一般的になってきている。すなわち、陽極接合は、底壁が振動板である吐出室等が形成されたシリコン基板と、この振動板を駆動させるための電極(個別電極)が形成されたガラス基板とを用意し、振動板の電位と電極の電位とを等電位にした上で行われる。それは、振動板と電極との間を等電位にしないで陽極接合を行うと、放電が起こり液滴吐出ヘッドを破壊してしまうことになるからである。
この陽極接合とは、たとえばシリコン基板とガラス基板とを摂氏360℃に加熱した後、ガラス基板を負極側と接続し、シリコン基板を正極側と接続して、800Vの電圧を印加することで行う接合である。各電極と接続され、電極ガラス上に設けた共通取り出し電極とシリコン基板とをリード線等により電気的に接続し、振動板の電位と電極の電位とを等電位にする。この陽極接合によって、シリコン基板とガラス基板とが原子レベルで接合される。
振動板と電極との間の等電位を確保するものとして、たとえば、「ウエハ等の基板に複数の液滴吐出ヘッドを一体形成する液滴吐出ヘッド製造方法において、シリコンを材料とし、液体を吐出させるための部材が形成されるキャビティプレートとなるシリコン基板と、部材を加圧して吐出液体を吐出させる1又は複数の電極をはじめとする電極部が形成されたガラス基板とを陽極接合する前に、ガラス基板に形成された電極部とキャビティプレートとなるシリコン基板とを直接接触させるための等電位接点を、シリコン基板とガラス基板との間に設ける工程を少なくとも有する」ようにした液滴吐出ヘッドの製造方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この液滴吐出ヘッドの製造方法は、外部からの溝を設けて電気的に接続しなくても振動板と電極とを等電位にできるようになり、放電を生じず、陽極接合後でもウエットエッチングを行うことを可能としている。そのために、陽極接合後に部材加工を行うことができ、歩留まりを高くすることができ、また、クロストークを起こさない液滴吐出ヘッドを得ることができる。さらに、大口径の基板(ウエハ)を用いることができるので、一度に製造できる液滴吐出ヘッドの数を増やすことができる。
特開2004−306443号公報(第8、9頁及び第2図)
特許文献1に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法では、製造される液滴吐出ヘッドにおけるキャビティプレートとなるシリコン基板に形成する絶縁膜と、電極となるITO(Indium Tin Oxide)配線とが同程度の膜厚で形成されるようになっている。但し、実際には、ITO配線を絶縁膜よりも数nm(ナノメートル)ほど薄くして隙間があっても、電気的な接続が確保され、等電位にすることができるようになっている。
静電アクチュエータの性能を向上させるためには、絶縁膜をできる限り薄く形成した方が望ましい。それは、絶縁膜をより薄く形成した方が、絶縁膜を厚く形成したものに比べて、振動板を撓ませる力(駆動力)を大きくすることができるからである。しかしながら、絶縁膜を(絶縁破壊しない範囲で)薄くするには、ITO配線も同時に薄くしなければならないという問題があった。
一方、静電アクチュエータの性能を向上させるためには、ITO配線をできる限り厚く形成した方が望ましい。それは、ITO配線の膜厚を薄くすると、配線の電気抵抗が上がってしまい電気的な応答性が低下してしまうからである。また、ITO配線を薄くし過ぎてしまうと、ITO配線の断線につながってしまうという危険性も生じてしまうからである。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合する場合において、絶縁膜の厚さとITO配線(電極)の厚さとを別個独立に設定しながら、シリコン基板に形成する絶縁膜とガラス基板に形成する電極との間の等電位を有効に確保することが可能な静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法並びに静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、シリコン基板と、ガラス基板に形成される電極とを等電位にして、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合する工程を備えた静電アクチュエータの製造方法であって、シリコン基板に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜に、シリコン基板の一部を露出させる開口部を形成する工程と、ガラス基板に電極を形成するための凹部及び開口部に対応する凸部を形成する工程と、ガラス基板の凹部及び凸部に絶縁膜よりも厚く電極を形成する工程と、凸部に形成された電極と開口部から露出しているシリコン基板とを電気的に接続させ、シリコン基板とガラス基板との間に等電位接点を形成する工程と、等電位接点を形成した後に、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合する工程とを備えたことを特徴とする。
したがって、電極の厚さを絶縁膜の厚さよりも厚くすることが可能であるので、静電力が高く、かつ、電気応答性の高い静電アクチュエータを提供することができる。また、この静電アクチュエータを応用した液滴吐出ヘッドでは、絶縁性が高く、電極に流れる電気の電気抵抗を小さくすることができるので、吐出性能の向上及び安定化が図ることができるとともに、信頼性の向上も同時に図ることができる。
本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、凸部に形成される電極の高さに応じて、開口部から露出しているシリコン基板に凹部を形成することを特徴とする。すなわち、ガラス基板に形成する電極の厚さに応じて、シリコン基板に凹部を形成するので、容易に電極の厚さと絶縁膜の厚さとを別個に調整することができる。したがって、静電力が高く、かつ、電気応答性の高い静電アクチュエータを提供することができる。
本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合した後に、シリコン基板を薄板化することを特徴とする。このように、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合した後にシリコン基板を薄板化するため、比較的厚みのあるシリコン基板を用いることができ、クロストーク等を防止することができる。また、シリコン基板が割れたり、欠けたりするのを防ぐことができ、歩留まりを高くすることができる。また、大口径のウエハを使用できるため、一度に製造できる液滴吐出ヘッドの数を増やすことができ、生産性を向上させることができる。
本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、ガラス基板の凹部及び凸部に形成する電極は、同じITOを材料としていることを特徴とする。したがって、たとえば陽極接合後において、放電したかどうかの確認を容易に行うことが可能となっている。また、スパッタ法を使用して凸部及び凹部に形成する電極を一体化して形成することもでき、複雑な製造工程を要しなくて済む。
本発明に係る静電アクチュエータの製造方法は、ガラス基板の凹部及び凸部に形成する電極を同じ厚さにすることを特徴とする。したがって、たとえばスパッタ法を使用して凸部及び凹部に形成する電極を同じ厚さで一体化して形成することができ、電極を形成するための製造工程の回数を増やさなくて済み、静電アクチュエータの製造工程に係る手間及び費用を低減することができる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、上述の静電アクチュエータの製造方法を適用して、シリコン基板に液滴吐出用の吐出室を形成することを特徴とする。したがって、上記と同様に、電極の厚さを絶縁膜の厚さよりも厚くすることが可能であるので、静電力が高く、かつ、電気応答性の高い液滴吐出ヘッドを提供することができる。つまり、この液滴吐出ヘッドでは、絶縁性が高く、電極に流れる電気の電気抵抗を小さくすることができるので、吐出性能の向上及び安定化が図ることができるとともに、信頼性の向上も同時に図ることができる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合して接合基板を形成し、接合基板をダイシングすることにより複数の液滴吐出ヘッドを製造することを特徴とする。したがって、シリコン基板とガラス基板とを陽極接合して接合基板を形成し、その接合基板をダイシングすることにより複数の液滴吐出ヘッドを製造することが可能なため、接合基板から多くの液滴吐出ヘッドを切り出すことができ、製造効率が向上する。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、ダイシングの際に、シリコン基板とガラス基板の電極との電気的接続を断つことを特徴とする。すなわち、シリコン基板とガラス基板との陽極接合の際には、シリコン基板とガラス基板の電極は電気的に接続されているが、ダイシングの際には、これらの電気的接続を断つことにより、液滴吐出ヘッドとしての駆動が可能となる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、等電位接点を、個々の液滴吐出ヘッドごとに形成することを特徴とする。したがって、等電位接点を、個々の液滴吐出ヘッドに対応する部分ごとに設けることにより、エッチング溶液が振動板と電極との間のギャップに浸入するのを防止することができる。また、等電位接点と電極とを接続するための配線を減少させることもできる。
本発明に係る液滴吐出装置の製造方法は、上述の液滴吐出ヘッドの製造方法によって製造されることを特徴とする。したがって、上述した静電アクチュエータの製造方法による効果及び液滴吐出ヘッドの製造方法による効果を有している。また、本発明に係る静電アクチュエータは、上述の静電アクチュエータの製造方法によって製造されることを特徴とする。したがって、静電アクチュエータは、上述の静電アクチュエータの製造方法で製造されるために、上述の効果を有している。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上述の静電アクチュエータを備えたことを特徴とする。したがって、液滴吐出ヘッドは、上述の静電アクチュエータが有している効果と同じ効果を有している。また、本発明に係る液滴吐出装置は、上述の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。したがって、上述の静電アクチュエータの効果及び液滴吐出ヘッドの効果をすべて有している。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る液滴吐出ヘッド100を分解した状態を示す分解斜視図である。なお、この液滴吐出ヘッド100は、静電気力により駆動される静電駆動方式の静電アクチュエータの代表として、ノズルプレートの表面側に設けられたノズル孔から液滴を吐出するフェイスイジェクトタイプの液滴吐出ヘッドを表している。図1に基づいて、液滴吐出ヘッド100の構成及び動作について説明する。
図1に示すように、この液滴吐出ヘッド100は、シリコン製のキャビティプレート1、ガラス基板2、及びシリコン製のノズルプレート3が順に積層されるように接合された3層構造として構成されている。つまり、キャビティプレート1をガラス基板2とノズルプレート3とが上下から挟む構造となっている。なお、ここでは、液滴吐出ヘッド100が3層構造である場合を例に説明するが、これに限定するものではない。
[キャビティプレート1]
キャビティプレート1は、たとえば厚さ約50μm(マイクロメートル)の(110)面方位のシリコン単結晶基板(以下、単にシリコン基板と称する)で構成されている。このシリコン基板1aにドライエッチングまたはウエットエッチングのいずれかあるいは双方を行い、キャビティプレート1の各部材である、底壁が振動板4を形成する吐出室5となる凹部6、各ノズル共通に吐出する液滴を貯めておくためのリザーバ9となる凹部10等が形成される。なお、吐出室5は、図1の紙面手前側から紙面奥側にかけて平行に並んで形成されているものとする。
また、シリコン基板1aには、ギャップ封止剤を流入させるための封止溝23を形成する。さらに、キャビティプレート1の下面(ガラス基板2と対向する面)には、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によってTEOS(TetraEthylOrthosilicate)からなる厚さ0.1μmの絶縁膜11(シリコン酸化膜)を成膜する。なお、ここでは、絶縁膜11がTEOSからなる場合を例に示しているが、これに限定するものではない。
この絶縁膜11は、液滴吐出ヘッド100の駆動させたときにおける絶縁破壊やショートを防止し、また吐出室5やリザーバ9の内部の液滴によりキャビティプレート1がエッチングされるのを防止するためのものである。また、図4において、キャビティプレート1に形成される吐出室5となる凹部6、リザーバ9となる凹部10を長方形で簡略して記載しているが、実際には、(110)面方位の異方性ウエットエッチングを行って形成するため、鋸歯形状をしている。なお、後に詳述するが(図4(c)参照)、等電位接点に対応する部分に凹部を設けてもよい。
[ガラス基板2]
ガラス基板2は、厚さ約1mmであり、キャビティプレート1の振動板4側に接合されるようになっている。このガラス基板2となるガラスには、たとえばホウ珪酸系の耐熱硬質ガラスを用いるとよい。ガラス基板2には、キャビティプレート1に形成される各吐出室5に合わせ、エッチングにより深さ約0.3μmの凹部13が設けられる。なお、後に詳述するが(図4(b)(c)参照)、等電位接点に対応する部分に凸部を設けてある。
この凹部13のパターン形状は、その内部に個別電極12(電極)、リード部14及び端子部15(以下、これらを合わせて電極部という)を設けるので、電極部の形状よりも少し大きめに作製するとよい。また、凹部の深さが約0.3μmである場合を例に示しているが、凹部13内に作製する電極部の厚さに応じて、変更可能になっている。つまり、電極部を所望の厚さにすることを可能にしているので、それに併せて凹部13に深さを調整するとよいのである。
実施の形態1では、凹部13内部に設ける電極部の材料として、酸化錫を不純物としてドープした透明のITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)を用い、凹部13内にたとえば0.1μmの厚さにECR(Electorn Cyclotron Resonance)スパッタ法を用いて成膜する。したがって、振動板4と個別電極12との間で形成されるギャップ(空隙)は、この凹部13の深さ、個別電極12及び振動板4(絶縁膜11)の厚さにより決まることになる。このギャップは、液滴吐出ヘッド100の吐出特性に大きく影響する。
このギャップは、各振動板4に対向する位置に細長い一定の深さを有するように形成されている。なお、このギャップは、ガラス基板2に凹部を形成する他に、キャビティプレート1となるシリコン基板1aに凹部を形成したり、スペーサを挟むことによって設けたりすることも可能である。また、個別電極12は、一定の間隔の隙間をもって振動板4に対向しており、ギャップの底面に沿ってガラス基板2の末端(端子部15)まで伸びている。そして、この端子部15で発振回路と接続されるようになっている(図2参照)。
実施の形態1では、電極部をITOで作製した場合を例に示したが、これに限定するものではなく、クロム等の金属等で作製してもよい。この実施の形態1では、後述するように等電位接点24も同時に成膜でき、透明なので放電したかどうかの確認が行いやすいという理由等からITOで電極部を作製することにしている。また、ガラス基板2には、リザーバ9となる凹部10と連通するインク供給口17及びギャップ部分を封止するための封止ギャップ剤を供給する封止剤供給口22を形成する。
[ノズルプレート3]
ノズルプレート3は、たとえば厚さ約100μmのシリコン基板で構成されている。そして、ガラス基板2とは反対の面でキャビティプレート1と接合している。ノズルプレート3の上面には、吐出室5となる凹部6と連通するノズル孔16が複数形成される。下面にはオリフィス7となる細溝8を設け、吐出室5となる凹部6とリザーバ9となる凹部10とを連通させる。ここでは、ノズル孔16を有するノズルプレート3を上面とし、ガラス基板2を下面として説明するが、実際に用いられる場合には、ノズルプレート3の方がガラス基板2よりも下面となることが多い。なお、実施の形態1では、ノズルプレート3にオリフィス7が形成されている場合を例に示しているが、キャビティプレート1にオリフィス7を形成するようにしてもよい。
図2は、液滴吐出ヘッド100の要部の断面構成を示す縦断面図である。図2において、吐出室5は、ノズル孔16から吐出させる吐出液体を溜めておくものである。この吐出室5の底壁である振動板4を撓ませることにより、吐出室5内の圧力を高め、ノズル孔16から液滴を吐出させる。実施の形態1では、振動板4は、高濃度のボロンドープ層で構成されている。所望の厚さの振動板4を形成するために、同じだけの厚さのボロンドープ層を形成する。
これは、アルカリ性水溶液でシリコンの異方性ウエットエッチングを行った場合、ボロンをドーパントとしたときには高濃度(5×1019atoms/cm3 以上)の領域で極端にエッチングレートが小さくなるからである。したがって、実施の形態1では、吐出室5、リザーバ9を異方性ウエットエッチングで形成する場合に、ボロンドープ層が露出するとエッチングレートが極端に小さくなることを利用した、いわゆるエッチングストップ技術を用いて、振動板4の厚さ、吐出室5の容積を高精度で形成することができるのである。
エッチングストップとは、エッチング面から発生する気泡が停止した状態と定義し、実際のウエットエッチングにおいては、気泡の発生の停止をもってエッチングがストップしたものと判断することである。リザーバ9は、図示省略のインクタンクからインク供給口17を介して供給されるインクを貯めておくものである。細溝8は、いわばオリフィス7の役目を果たすものである。
発振回路18は、ワイヤ21を介して端子部15と接続され、個別電極12に電荷の供給及び停止を制御する役目を果たすものである。発振回路18は、たとえば24kHzで発振し、個別電極12に0Vと30Vのパルス電位を印加して電荷供給を行うようになっている。なお、この発振回路18は、ドライバIC等の集積回路で構成するのが好ましい。また、この発振回路18が、液滴吐出ヘッド100の内部に備えられていてもよく、外部に備えられていてもよい。
つまり、この発振回路18が駆動し、個別電極12に電荷を供給して正に帯電させると、振動板4は負に帯電し、静電気力により個別電極12に引き寄せられて撓む。これにより吐出室5の容積は広がる。そして、個別電極12への電荷供給を止めると振動板4は元に戻るが、そのときの吐出室5の容積も元に戻るから、その圧力により差分のインク滴19が吐出し、たとえば記録対象となる記録紙20に着弾することによって記録(印字)が行われる。
なお、このような方法は、引き打ちと呼ばれるものであるが、バネ等を用いてインク液滴を吐出する押し打ちと呼ばれる方法もある。また、キャビティプレート1と発振回路18とについてもワイヤ21で接続されるが、ドライエッチングにより基板の一部に開けた酸化膜の窓(図示せず)にワイヤを差し込んで接続するようになっている。さらに、端子部15とワイヤ21とは電極取り出し口を介して接続されるようになっている。
次に、液滴吐出ヘッド100の動作について簡単に説明する。液滴吐出ヘッド100のキャビティプレート1と各個別電極12とには、上述したように、発振回路18が接続されている。そして、この発振回路18によりキャビティプレート1と個別電極12との間にパルス電圧が印加される。そうすると、キャビティプレート1と個別電極12との間に電位差が生じ、静電気力が発生する。そのために、振動板4が個別電極12側に撓み、リザーバ9の内部に溜まっていたインク等の液滴が吐出室5に流れ込む。その後、キャビティプレート1と個別電極12との間に印加されていたパルス電圧がなくなると、振動板4が元の状態位置に復元して吐出室5の内部の圧力が高くなり、ノズル孔16からインク液滴が吐出される。
図3は、電極部と振動板4との間における等電位の確保を示す説明図である。図3(a)は、ウエハと等電位接点24との関係を表す説明図である。また、図3(b)は、従来におけるウエハと等電位との関係を参考に示した説明図である。従来は、等電位配線用溝を介して、総てのヘッドチップ(液滴吐出ヘッド)が共通電極と接続されており、この共通電極とキャビティプレート1となるシリコン基板1aとを接続し、等電位を確保するようになっていた。
図4は、等電位接点24部分を拡大した状態を示す拡大断面図である。図4に基づいて、実施の形態1に係る液滴吐出ヘッド100の特徴部分である等電位接点24についての詳細を説明する。図4(a)は、従来の等電位接点24を参考に示した説明図である。図4(b)及び図4(c)は、液滴吐出ヘッド100の等電位接点24部分を示した説明図である。図4(a)に示すように、従来は、キャビティプレート1となるシリコン基板1aに成膜する絶縁膜11の厚さと個別電極12の厚さとが同等の厚さ(約0.1μm)であった。
これは、従来の液滴吐出ヘッドの製造方法では、液滴吐出ヘッドの製造効率を高めるために、絶縁膜11がプラズマCVDによって成膜されるようになっており、個別電極12がスパッタ装置により形成されるようになっていたために、必然的に、絶縁膜11と個別電極12(電極部)とを同等の厚さにしなければならなかった。したがって、吐出能力を高めるために絶縁膜11を薄く形成することと、電気抵抗を低減するために個別電極12を厚くすることとを同時に実現することができなかったのである。
実際には、個別電極12を絶縁膜11よりも数nmほど薄くして、その数nmほどの隙間が個別電極12とキャビティプレート1との間にあっても、等電位接点として電気の導通をとることはできる。しかしながら、それでも絶縁膜11と個別電極12との厚さを別個独立に設定することができるということではなく、静電アクチュエータの製造工程における誤差の範囲内であれば特に問題が生じないというだけのことである。
そこで、実施の形態1に係る静電アクチュエータは、図4(b)に示すように、ガラス基板2の等電位接点24に対応する部分に凸部(ポスト)を作製して、等電位接点24に対応する部分と凹部13との間に段差を設けるようにした。この凸部は、ガラス基板2をエッチングする際に、エッチングされないように残しておくことで形成することができるようになっている(図6(a)参照)。なお、凸部の形状については、電極部とシリコン基板1a(キャビティプレート1)とを接触させて等電位にすることができる形状であればよく、特に限定するものではない。
すなわち、キャビティプレート1となるシリコン基板1aに成膜された絶縁膜11を開口させて等電位接点24に対応する部分とするが、その際、ガラス基板2の等電位接点24に対応する部分は所望の厚さの凸部が形成されているので、ガラス基板2に形成されるITO配線(電極部)をシリコン基板1aに成膜される絶縁膜11よりも厚く形成することができるのである。こうすることで、絶縁膜11と個別電極12とを個別に調整することが可能となり、吐出能力を高めるために絶縁膜11を薄く形成しつつ、電気抵抗を低減するために個別電極12を厚くすることができる。
一方、この実施の形態に係る液滴吐出ヘッド100は、図4(c)に示すように、ガラス基板2の等電位接点24に対応する部分に凸部を作製し、キャビティプレート1となるシリコン基板1aの等電位接点24に対応する部分に凹部を作製して、絶縁膜11と個別電極12との厚さを個別に変更可能にした。この凸部は、図4(b)と同様に、ガラス基板2をエッチングする際に、エッチングされないように残しておくことで形成することができるようになっている(図6(a)参照)。なお、凸部の形状についても、図4(b)と同様に、電極部とシリコン基板1a(キャビティプレート1)とを接触させて等電位にすることができる形状であればよく、特に限定するものではない。
また、キャビティプレート1となるシリコン基板1aに成膜された絶縁膜11を開口させて等電位接点24とするが、その部分をエッチングで掘り下げて凹部としている(図6(b)参照)。すなわち、成膜するITOの厚さに応じてガラス基板2の凸部とシリコン基板1aの凹部の厚さを調整し、ガラス基板2に形成されるITO配線(電極部)をシリコン基板1aに成膜される絶縁膜11よりも厚く形成することができるのである。こうすることで、絶縁膜11と個別電極12とを個別に調整することが可能となる。
図5は、ガラス基板2を上面から見た図である。図5(a)は、実施の形態1に係る液滴吐出ヘッド100のガラス基板2を表している。図5(b)は、参考として従来のガラス基板を示している。上述したように、等電位接点24は、各ヘッドチップに独立して設けられており(図3(a)参照)、陽極接合時におけるキャビティプレート1と電極部との間を等電位にする。
等電位接点24となる部分については、図4で示したように、ガラス基板2の凹部13を形成する際にエッチングせずに凸部として残しておく。そして、その上に、電極部の形成とともに導電性であるITOを所望の厚さで成膜する。キャビティプレート1においては、この部分の絶縁膜11を取り除いて開口させ、キャビティプレート1の主たる材料であるシリコンとITOとを接触させることで電極部との等電位を確保するようになっている。
ダイシングライン25は、ウエハに一体形成された複数の液滴吐出ヘッドを切り離す際のラインである。したがって、図5においてダイシングライン25よりも右側にある部分は、完成された液滴吐出ヘッドには残らないようになっている。なお、図5の液滴吐出ヘッドでは、電極部等の部材を5つしか記載していないが、実際には1つの液滴吐出ヘッドには多くのノズル孔16が存在し、その数に応じた電極部が形成されている。また、インクジェットヘッドチップとしての最終形態においては、等電位接点部はアクチュエータと分離されている。
図6は、ガラス基板2の製造工程を示す縦断面図である。図6に基づいて液滴吐出ヘッド100を構成するガラス基板2の製造工程について説明する。なお、実際には、シリコンウエハから複数個分の液滴吐出ヘッドの部材を同時形成するのが一般的であるが、図6ではその一部分だけを簡略化して示している。まず、約1mmのガラス基板2に対し、電極部の形状パターンに合わせて0.3μmの深さの凹部13を形成する。
すなわち、ガラス基板2となる硼珪酸ガラス製の厚さ1mmのガラス基板2aの上面にCr/Au膜(クロム・金合金膜)をECRスパッタ装置により形成する(a)。次に、フォトリソグラフィー(ステッパーやマスクアライナー等)により凹部13に対応する形状にCr/Au膜をパターニングし、エッチングによりCr/Au膜の凹部13に対応する部分を除去する(b)。
なお、このとき、等電位接点24に対応する部分がエッチングにより除去されないようにパターニングにするようになっている。そして、Cr/Au膜をエッチングマスクとして、フッ酸水溶液でガラス基板2aをエッチングして凹部13を形成する(c)。その後、Cr/Au膜をエッチングによりすべて除去する(d)。Cr/Au膜を除去したら、ガラス基板2aの上面全体にITO膜12aをECRスパッタ装置により成膜する(e)。なお、ここでは、エッチングがウエットエッチングである場合を例に示しているが、ドライエッチングでもよい。
次に、フォトリソグラフィー(ステッパーやマスクアライナー等)によりITO膜12aに電極部(個別電極12、リード部14及び端子部15)に対応する形状をパターニングし、電極部となる部分以外のITO膜12aをエッチングにより除去して電極部を形成する(f)。一般的に、ITO膜12aを0.1μmの厚さとして電極部を形成するが、実施の形態1では、それよりも厚く形成することを可能としている。
そして、インク供給口17及び封止剤供給口22となる穴をダイヤモンドドリルで穿孔して作製する(g)。ここで、この工程で封止剤供給口22となる孔及びインク供給口17を貫通させてしまうと、ウエットエッチング時にエッチャントとなる溶液がギャップに流入してしまうので、この工程においては貫通させず、後の工程において外部から容易に貫通させることができる程度の孔に留めておく。
ここで、等電位接点24部分に形成されたITO膜12aと絶縁膜11とがそれぞれ厳密に所定の厚さに形成されていなくても、通常、スパッタ法による成膜で起こる程度の厚みの誤差範囲であれば、陽極接合により強電界が発生するため、接触していなくても電極部とシリコン基板1aとの間では電気的な接続が確保され、等電位にすることができるので特に問題は生じない。なお、工程が増えることになるが、等電位接点24の部分に金属片等を付けてもよい。
図7は、キャビティプレート1の製造工程を示す縦断面図である。まず、キャビティプレート1となるシリコン基板1a(この時点では、通常ウエハ状である)の両面を研磨し、たとえば厚さを525μmにする。そして、シリコン基板1aに付着した微小パーティクル(粒子等、大気中の浮遊物、人体からの発塵等)を洗浄するためのSC−1洗浄(アンモニア水と過酸化水素水の混合液による洗浄)及びシリコン基板1aに付着した金属を洗浄するためのSC−2洗浄(塩酸と過酸化水素水の混合液による洗浄)のコンビネーション洗浄を行う。
これは、酸化膜成膜の障害にならないように、また、成膜時の熱処理によりシリコン基板1aが表面に付着した金属を取り込まないように、異物をあらかじめ除去しておくようにするためである。なお、シリコン基板1aに付着した微小パーティクルやシリコン基板1aに付着した金属を除去できるの洗浄方法であればよく、SC−1洗浄やSC−2洗浄に限定するものではない。また、順序も特に限定するものではない。
洗浄後、キャビティプレート1の一方の面をB23層を主成分とする固体の拡散源に対向させ、石英ボードにセットする。そして、縦型炉にその石英ボートをセットし、炉内を窒素雰囲気にして温度を摂氏1050℃に上昇させて6時間保持し、ボロン(硼素)をシリコン基板1a中に拡散させ、ボロンドープ層41を形成する(a)。ここで、ボロンドープ層41の成層処理を施す際、シリコン基板1aを炉内に投入し、取り出しするタイミングは、炉内の温度が摂氏800℃(又はそれ以上)の時に行う。そうすると、シリコン基板1a表面にボロンの熱拡散によりSiB6 層が生ずる。
これにより、シリコン基板1a内部で酸素欠陥発生速度が速くなる温度領域(約600℃〜800℃)を通過する時間を短縮し、酸素欠陥発生を抑えることができる。ボロンドープ層41のシリコン基板1a表面にはボロン化合物が形成される。これを酸素及び水蒸気雰囲気中、たとえば摂氏600℃の条件で1時間30分酸化させ、B23+SiO2 に化学変化させる(b)。これは、SiB6 層のままではウエットエッチングにより取り除くことができないからである。
その後、たとえばバッファードフッ酸(BHF)等のフッ酸水溶液でのエッチングを行って除去する(c)。そして、プラズマCVD法により、ボロンドープ層41の表面にTEOS膜からなる絶縁膜11を1μmで成膜する(d)。この絶縁膜11に封止溝23(図示省略)となる溝を形成するためのレジストパターニングを施した後、フッ酸水溶液でウエットエッチングを行い、TEOSエッチングマスクをパターニングする。パターニングには、たとえばSiO2 のような熱酸化膜も考えられるが、摂氏1000℃以上の高温で処理を行うため、ボロンドープ層41中のボロンをますますより内部に拡散させてしまう可能性がある。
また、ガラス基板2aと接合後のパターニングに熱酸化膜を成膜しようとすると、ガラス基板2を溶かしてしまう場合がある。そこで、実施の形態1では低温での成膜が可能なTEOS膜をエッチングマスクとして用いる。TEOS膜によるパターニング後、シリコン基板1aを3重量パーセントの濃度の水酸化カリウム水溶液にたとえば50分間浸してウエットエッチングし、深さ100μmの封止溝23を形成する。その後、TEOSエッチングマスクを剥離する。
次に、再度プラズマCVD法により、成膜時の処理温度が摂氏360℃、高周波出力が250W、圧力が66.7Pa(0.5Torr)、ガス流量がTEOS流量100cm3/min(100sccm)、酸素流量1000cm3/min(1000sccm)の条件で、ボロンドープ層41表面に絶縁膜11を0.1μmで成膜する。ここで、実施の形態1では絶縁膜11の成膜処理前に、処理温度が摂氏360℃、高周波出力が250W、圧力が66.7Pa(0.5Torr)、ガス流量がTEOS流量100cm3 /min(100sccm)、酸素流量1000cm3 /min(1000sccm)の条件で、O2 プラズマ処理を1分間行い、シリコン基板1a(ボロンドープ層41)表面をクリーニングする。
こうすることで、絶縁膜11の絶縁耐圧の均一性が向上する。場合によっては、絶縁膜11上にアニール処理を施し、膜の緻密性を向上させ、絶縁耐圧をさらに向上させる。そして、実施の形態1では、さらに、キャビティプレート1となるシリコン基板1aと電極部とを直接接触させるため、絶縁膜11における等電位接点24に対応する部分を取り除き、シリコン基板1aを露出させた開口部を形成する。
なお、図7では、等電位接点24に対応する部分を除去してシリコン基板1aを露出させた開口部を形成した場合を例に示しているが、図4(c)で説明したように、その開口部からシリコン基板1aをエッチング(ウエットエッチングまたはドライエッチング)で掘り下げて、ガラス基板2に成膜されるITO膜12aの厚さに対応するようにしてもよい。この場合には、キャビティプレート1となるシリコン基板1aの製造工程にエッチングの工程が加わることになる。
図8及び図9は、シリコン基板1aとガラス基板2aとを製造接合する工程及びそれ以降の製造工程を示す断面工程図である。図6で示したガラス基板2aと、図7で示したシリコン基板1aとを準備する(図8(a))。そして、シリコン基板1aとガラス基板2aとの間に電圧をかけて陽極接合し、接合基板61を作成する(図8(b))。すなわち、シリコン基板1aとガラス基板2aとを摂氏360℃に加熱した後、ガラス基板2aを負極側と接続し、シリコン基板1aを正極側と接続した上で、800Vの電圧を印加して陽極接合を行うのである。
ガラス基板2aとシリコン基板1aとを陽極接合することによって、ガラス基板2aとシリコン基板1aとが原子レベルで接合される。なお、ウエハの各ヘッドチップに等電位接点24が独立して設けられているので、万が一、あるヘッドチップの等電位接点24に接点不良があり、ヘッドチップが壊れたとしても、他のヘッドチップに影響を与えず、製造不良を最小限に留めることができる。
この時点では、ガラス基板2a上の加工を施した部分(電極部を形成した部分)は、キャビティプレート1となるシリコン基板1aが蓋となって被さっており、しかも個別電極12に通じる孔も貫通していないので、ウエットエッチングを行ってもギャップにエッチャントが流入しない。また、電極部と等電位接点24とをつなげているITOにより、陽極接合を行ってもこの部分は接合されない。そのため、電極取り出し口の開口処理を容易に行うことができる。
陽極接合後、接合基板61を38重量パーセントの濃度の水酸化カリウム(KOH)水溶液に164分浸し、さらに32重量パーセントの濃度の水酸化カリウム水溶液に10分浸してシリコン基板1aをエッチングして、たとえば厚さ140μmになるまで薄板化する(図8(c))。初めに、濃度の高い水酸化カリウムに浸すことで、ある程度の厚さまではエッチング速度を優先する。その後、濃度の低い水酸化カリウムに浸すことにより、シリコン基板1aの表面荒れを抑え、かつ、エッチング面上にできる極小突起の発生率も抑えるように仕上げることができる。
また、シリコン基板1aの上面(表側表面)をグラインダーで研削して厚さを約150μmにしてもよい。このとき、基板の表面には中心から放物線を描く研削跡が残り、その表面荒れは0.1μm程度である。続いて、32重量パーセント、80℃の水酸化カリウム水溶液でシリコン基板1aの上面全体をエッチングし、機械加工(グラインダーで研削)で発生した加工変質層を除去し、厚さを140μmとすることも可能である。
続いて、プラズマCVD法により、成膜時の処理温度が摂氏360℃、高周波出力が700W、圧力が33.3Pa(0.25Torr)、ガス流量がTEOS流量100cm3/min(100sccm)、酸素流量1000cm3/min(1000sccm)の条件でシリコン基板1aの表面にTEOS膜を厚さ1.5μmで成膜する(図8(d))。そして、吐出室5、リザーバ9等のキャビティプレート1の部材を形成するためのレジストパターニングをTEOS膜に施し、フッ酸水溶液でエッチングしてTEOSエッチングマスクをパターニングする。このパターニングは、ステッパーやマスクアライナー等のフォトリソグラフィーで行うとよい。
ここで、電極取り出し口となる部分のパターニングについては、この部分のボロンドープ層41を壊さないようにするため、剛性を保てるだけのシリコンを残し、かつギャップ封止剤で封止後の工程で残したシリコンを取り除きやすくするために、電極取り出し口の周縁部分だけをエッチングで取り除くようなマスクパターンを形成するとよい。パターニング形成後、基板全体を35重量パーセントの濃度の水酸化カリウム水溶液に浸し、パターニングしていない部分のシリコン基板1aの厚さが約10μmになるまでウエットエッチングを行う(図8(e))。なお、リザーバ9となる部分は、完全に除去しないようにハーフエッチングする。
その後、さらにシリコン基板1aを3重量パーセントの濃度の水酸化カリウム水溶液に浸し、前述したエッチングストップとみなすことができるまでウエットエッチングを行う(図8(f))。これにより、ボロンドープ層41が振動板4となり、またリザーバ9の底壁面となる。このように2種類の濃度の異なる水酸化カリウム水溶液を用いたエッチングを行うことによって、振動板4の面荒れを抑制することができる。本実施の形態では、このようなエッチングを施すことにより、厚み精度を0.8±0.05μm以下にすることができ、液滴吐出ヘッドの吐出性能の安定化を図っている。
それから、接合基板61をフッ酸水溶液に浸し、シリコン基板1aの表面に残るTEOSエッチングマスクをすべて除去する(図8(g))。その後、以前の工程で途中まで開けておいたインク供給口17となる孔及び封止剤供給口22となる孔にレーザ加工を施し、貫通させる。そして、ギャップ封止剤28として、たとえばエポキシ樹脂を封止剤供給口22から流入させ、封止溝23を伝わせて、ノズル毎に設けられているギャップを封止する(図9(h))。
このように、電極取り出し口を開口前に封止することにより、ギャップに異物、ガス等の流入を防ぎ、歩留まりの低下を防ぐことができる。それから、電極取り出し口を開口する。ここでは、RIE(Reactive Ion Etching)等のドライエッチング法を利用している。たとえば、RFパワーが200W、圧力が40Pa(0.3Torr)、CF4流量が30cm3/min(30sccm)の条件で、シリコンマスクを用いて60分間RIEを行う。
ここまでの工程では、キャビティプレート1とガラス基板2との間に形成されたギャップは完全に密閉されているため、途中工程の処理液がギャップ内(すなわち、アクチュエータ内部)に入り込むということはない。そして、電極取り出し口に残るボロンドープ層41と絶縁膜11である薄膜とを除去するために、電極取り出し口に対応した部分を開口させたメタルマスクをキャビティプレート1に重ねて、そのボロンドープ層41と絶縁膜11とをドライエッチングで除去する(図9(i))。
ここで、インク供給口17をキャビティプレート1に形成したリザーバ9と連通させなければならない。そこで、機械加工、レーザ加工等により、リザーバ9の一部を開口し、インク供給口17と連通させる。一方、ノズルプレート3は、たとえば100μmのシリコン基板にノズル孔16を開けて作製する。また、ウエットエッチング等を用いて細溝8を形成する。さらに、電極取り出し口に合わせた図示省略の貫通穴を形成する。そして、たとえばエポキシ樹脂等の接着剤を用いてキャビティプレート1上に接着する(図9(j))。
最後に、ダイシングライン25に沿ってダイシングを行い、ウエハに一体形成されている複数の液滴吐出ヘッドを個々に切り離して完成する(図6(i))。ここでは、等電位接点24をヘッドチップ内部に形成したので、ダイシングを行った後も等電位接点24が残ったままである。ただし、ダイシングにより電極部とは切り離されているので、駆動時には何らの影響も及ぼさないようになっている。
以上のように、ガラス基板2及びキャビティプレート1となるシリコン基板1aに、それぞれ等電位接点24を設け、個別電極12をはじめとする電極部とシリコン基板1aとを直接接触させた上で陽極接合を行うようにしたので、シリコン基板1aと共通電極とを外部のリード線等で接続しなくて済む。また、共通電極と各電極部とを接続するための溝を形成しなくてもよいので、接合後にウエットエッチングを行う場合でも、共通電極の部分から溝を介して電極部にエッチャントが入り込んでしまうことがない。
したがって、キャビティプレート1となるシリコン基板1aを、厚みのある、安定したガラス基板2に接合してから各部材を形成でき、キャビティプレート1を薄く構成することができるので、クロストーク等を防ぐことができる。そのため、シリコン基板1aの割れを防ぎ、歩留まりを高くすることができる。しかも、大口径のウエハを用いることができるので、一度に製造できる液滴吐出ヘッドの数を増やすことができ、生産性を向上させることができる。
また、電極部を構成するITO膜12aと絶縁膜11との厚さを別個に設定することが可能であるので、静電力が高く、かつ、電気応答性の高い液滴吐出ヘッド100を提供することができる。なお、図8及び図9では、電極取り出し口を開口する前の工程において、封止剤28によってギャップを封止する場合を例に説明したが、これに限定するものではない。たとえば、ギャップ内に異物、ガスや処理液等が流入しないようにすれば電極取り出し口を開口してから、ギャップを封止するようにしてもよい。
図10は、陽極接合方法を示す説明図である。図10(a)は、上述した実施の形態1における陽極接合方法を示す説明図である。また、図10(b)は、参考として従来の陽極接合方法を示す説明図である。実施の形態1で説明したように、陽極接合は、キャビティプレート1となるシリコン基板1aとガラス基板2とをアライメントした後、シリコン基板1aに接する金属プレート及びガラス基板2に接する金属プレートにより2つの基板を挟んで押さえつけて行われる。
そして、シリコン基板1aに接する金属プレートには正極をつなぎ、ガラス基板2に接する金属プレートには負極をつないで800Vの電圧を印加する。図10(b)に示すように、従来は電極部とシリコン基板1aを等電位にするため、シリコン基板1aの金属プレートから出ているリード線を共通電極と接続することで等電位を確保していた。しかしながら、実施の形態1では、図10(a)に示すように、金属プレートを直接シリコン基板1aに接触させ、等電位接点24で、各ヘッドチップの電極部とシリコン基板1aを接触させることで、シリコン基板1aと電極部との等電位を確保している。
実施形態2.
図11は、実施の形態1の製造方法で得られた液滴吐出ヘッド100を搭載した液滴吐出装置150の一例を示した斜視図である。図11に示す液滴吐出装置150は、一般的なインクジェットプリンタである。なお、この液滴吐出装置150は、周知の製造方法によって製造することができる。実施の形態1で得られた液滴吐出ヘッド100は、ガラス基板2とキャビティプレート1となるシリコン基板1aとの陽極接合において特徴を有するものである。
なお、実施の形態1の製造方法で得られた液滴吐出ヘッド100は、図11に示す液滴吐出装置150の他に、液滴を種々変更することで、液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造、有機EL表示装置の発光部分の形成、生体液体の吐出等にも適用することができる。また、実施の形態1の製造方法で得られた液滴吐出ヘッド100は、圧電駆動方式の液滴吐出装置や、バブルジェット(登録商標)方式の液滴吐出装置にも使用できる。
なお、本発明の実施の形態に係る静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置並びに静電アクチュエータの製造方法、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出装置の製造方法は、上述の実施の形態で説明した内容に限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において変更することができる。また、実施の形態1及び実施の形態2に係る液滴吐出ヘッド100がガラス基板2、キャビティプレート1及びノズルプレート3からなる3層構造である場合を例に説明したが、液滴吐出ヘッド100がガラス基板、キャビティプレート、リザーバ基板及びノズルプレートからなる4層構造であってもよい。
実施の形態1に係る液滴吐出ヘッドの断面構成を分解した状態を示す分解斜視図である。 液滴吐出ヘッドの要部の断面構成を示す縦断面図である。 電極部と振動板との間における等電位の確保を示す説明図である。 等電位接点部分を拡大した状態を示す拡大断面図である。 ガラス基板を上面から見た図である。 ガラス基板の製造工程を示す縦断面図である。 キャビティプレートの製造工程を示す縦断面図である。 シリコン基板とガラス基板とを製造接合する工程及びそれ以降の製造工程を示す断面工程図である。 シリコン基板とガラス基板とを製造接合する工程及びそれ以降の製造工程を示す断面工程図である。 陽極接合方法を示す説明図である。 実施の形態1の製造方法で得られた液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置の一例を示した斜視図である。
符号の説明
1 キャビティプレート、1a シリコン基板、2 ガラス基板、2a ガラス基板、3 ノズルプレート、4 振動板、5 吐出室、6 吐出室となる凹部、7 オリフィス、8 細溝、9 リザーバ、10 リザーバとなる凹部、11 絶縁膜、12 個別電極、12a ITO膜、13 凹部、14 リード部、15 端子部、16 ノズル孔、17 インク供給口、18 発振回路、19 インク滴、20 記録紙、21 ワイヤ、22 封止剤供給口、23 封止溝、24 等電位接点、25 ダイシングライン、28 封止剤、41 ボロンドープ層、61 接合基板、100 液滴吐出ヘッド、150 液滴吐出ヘッド装置。

Claims (13)

  1. シリコン基板と、ガラス基板に形成される電極とを等電位にして、前記シリコン基板と前記ガラス基板とを陽極接合する工程を備えた静電アクチュエータの製造方法であって、
    前記シリコン基板に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜に、前記シリコン基板の一部を露出させる開口部を形成する工程と、
    前記ガラス基板に前記電極を形成するための凹部及び前記開口部に対応する凸部を形成する工程と、
    前記ガラス基板の前記凹部及び前記凸部に前記絶縁膜よりも厚く前記電極を形成する工程と、
    前記凸部に形成された前記電極と前記開口部から露出している前記シリコン基板とを電気的に接続させ、前記シリコン基板と前記ガラス基板との間に前記等電位接点を形成する工程と、
    前記等電位接点を形成した後に、前記シリコン基板と前記ガラス基板とを陽極接合する工程とを備えた
    ことを特徴とする静電アクチュエータの製造方法。
  2. 前記凸部に形成される前記電極の高さに応じて、
    前記開口部から露出している前記シリコン基板に凹部を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータの製造方法。
  3. 前記シリコン基板と前記ガラス基板とを陽極接合した後に、前記シリコン基板を薄板化する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の静電アクチュエータの製造方法。
  4. 前記ガラス基板の前記凹部及び前記凸部に形成する前記電極は、同じITOを材料としている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電アクチュエータの製造方法。
  5. 前記ガラス基板の前記凹部及び前記凸部に形成する前記電極を同じ厚さにする
    ことを特徴とする請求項4に記載の静電アクチュエータの製造方法。
  6. 前記請求項1〜5のいずれかに記載の静電アクチュエータの製造方法を適用して、
    前記シリコン基板に液滴吐出用の吐出室を形成する
    ことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  7. 前記シリコン基板と前記ガラス基板とを陽極接合して接合基板を形成し、
    前記接合基板をダイシングすることにより複数の液滴吐出ヘッドを製造する
    ことを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記ダイシングの際に、前記シリコン基板と前記ガラス基板の前記電極との電気的接続を断つ
    ことを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記等電位接点を、個々の液滴吐出ヘッドごとに形成する
    ことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記請求項6〜9のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法を含む
    ことを特徴とする液滴吐出装置の製造方法。
  11. 前記請求項1〜5のいずれかに記載の静電アクチュエータの製造方法によって製造される
    ことを特徴とする静電アクチュエータ。
  12. 前記請求項11に記載の静電アクチュエータを備えた
    ことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  13. 前記請求項12に記載の液滴吐出ヘッドを備えた
    ことを特徴とする液滴吐出装置。
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