JP2006263933A - 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 Download PDF

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JP2006263933A
JP2006263933A JP2005081180A JP2005081180A JP2006263933A JP 2006263933 A JP2006263933 A JP 2006263933A JP 2005081180 A JP2005081180 A JP 2005081180A JP 2005081180 A JP2005081180 A JP 2005081180A JP 2006263933 A JP2006263933 A JP 2006263933A
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Tomonori Matsushita
友紀 松下
Yasushi Matsuno
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Abstract

【課題】 駆動性能及び耐久性の高い液滴吐出ヘッド及び対向電極にダメージを与えず駆
動性能の高い液滴吐出ヘッドを製造できる製造方法等を提供する。
【解決手段】 振動板14が形成されるキャビティ基板11と、振動板14とギャップを
隔てて対向し、振動板14を静電気力によって駆動する対向電極18と、キャビティ基板
11の対向電極18と対向する側の面に形成された絶縁膜31とを備え、絶縁膜31には
開口部31a、31bを設け、キャビティ基板11には、ギャップを封止するための封止
用貫通孔27が設けられ、絶縁膜31が、金属酸化物又は金属窒化物からなるものである

【選択図】 図1

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置に関し、特に駆動性能
及び耐久性が高い液滴吐出ヘッド及びこの液滴吐出ヘッドを製造するのに適した製造方法
並びにこの液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置に関する。
従来のインクジェットヘッド及びその製造方法では、シリコンからなる振動板基板(キ
ャビティ基板)と電極ガラス基板(電極基板)を接合した後に振動板基板を機械研削等に
より薄板化して、その後振動板基板にキャビティ等となる凹部をエッチングにより形成す
るようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
また従来のインクジェットヘッドの製造方法では、振動板等の形成される第一基板と個
別電極等の形成された第二基板を陽極接合し、第一基板をエッチングして振動板及びコン
タクト部の部分を薄くした後に、コンタクト部をドライエッチングすることによりコンタ
クト部を開口して、各個別電極用電圧印加端子部を露出させるようにしていた(例えば、
特許文献2参照)。
特開平11−993号公報(図1、図3、図4) 特開2001−63072号公報(図1、図7)
従来のインクジェットヘッドの製造方法では(例えば、特許文献2参照)、薄板化され
たコンタクト部がシリコンのみから形成されているため、コンタクト部をドライエッチン
グで開口するときにCF系ガス(Cxy)を用いることが可能である。しかし、振動板に
比誘電率の高い金属酸化物又は金属窒化物からなる絶縁膜が形成されている場合には、C
F系ガスによるドライエッチングで絶縁膜の除去ができないという問題点があった。
例えば振動板に酸化アルミニウム(Al23)からなる絶縁膜が形成されている場合に
は、塩素系ガスでドライエッチングすることにより絶縁膜の除去が可能であるが、コンタ
クト部が開口したときにITO(Indium Tin Oxide)等からなる個別電
極(対向電極)が塩素系ガスに暴露されて、個別電極がダメージを受けてしまうという問
題点があった。
またアルゴン等を用いた逆スパッタによって酸化アルミニウムからなる絶縁膜を除去す
ることも可能であるが、塩素系ガスでドライエッチングする場合と同様に、コンタクト部
が開口したときにITO等からなる個別電極がアルゴン等に暴露されてダメージを受けて
しまうという問題点があった。
本発明は、駆動性能及び耐久性の高い液滴吐出ヘッド及び上記のように対向電極にダメ
ージを与えず駆動性能の高い液滴吐出ヘッドを製造できる製造方法並びに本発明に係る液
滴吐出ヘッドを搭載した印字性能等の高い液滴吐出ヘッドを提供することを目的とする。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、振動板が形成されるキャビティ基板と、振動板とギャ
ップを隔てて対向し、振動板を静電気力によって駆動する対向電極と、キャビティ基板の
対向電極と対向する側の面に形成された絶縁膜とを備え、キャビティ基板には、ギャップ
を封止するための封止用貫通孔が設けられ、絶縁膜が、金属酸化物又は金属窒化物からな
るものである。
キャビティ基板に設けられた封止用貫通孔から封止材等を堆積して封止部を形成するこ
とにより、振動板と絶縁膜の間のギャップを封止することができる。これにより、ギャッ
プ内に水分等が入り込むのを防止することができ、駆動性能及び耐久性の高い液滴吐出ヘ
ッドを得ることができる。また例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor
Deposition)によってTEOS(TetraEthylOrthoSili
cate)からなる封止部を形成すれば、封止部を形成するTEOSがギャップの奥まで
入り込むことがないため、封止代を小さくすることができ、液滴吐出ヘッドを平面的に小
型化することが可能となる。
さらに、絶縁膜が比誘電率の高い金属酸化物又は金属窒化物から構成されているため、
振動板にかかる静電力を高くすることができ、液滴吐出ヘッドの駆動性能を向上させるこ
とが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、封止用貫通孔に封止部が形成され、該封止部によ
ってギャップが封止されているものである。
キャビティ基板に設けられた封止用貫通孔に封止部を形成することにより、ギャップ内
に水分等が入り込むのを確実に防止することが可能となる。また上記のように、封止部を
TEOS等で形成すれば、封止代を小さくすることができ、液滴吐出ヘッドを平面的に小
型化することが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、振動板及び対向電極の組が複数組並列して配置さ
れ、封止用貫通孔が対向電極の長手方向に直交する方向に延びるように単一に形成されて
おり、振動板及び対向電極の間のギャップが、封止部によって一括して封止されているも
のである。
封止用貫通孔を対向電極の長手方向に直交する方向に延びるように単一に形成し、振動
板及び対向電極の間のギャップを封止部によって一括して封止するようにすれば、封止用
貫通孔をキャビティ基板に容易に形成することができ、また上記のようなTEOS等から
なる封止部を容易に形成することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記の絶縁膜が、酸化アルミニウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化ハフニウム、窒化アルミニウム又は五酸化タンタルからなるものである。
絶縁膜を比誘電率の高い酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、窒化
アルミニウム又は五酸化タンタルから構成することにより、振動板にかかる静電力を高く
することができ、液滴吐出ヘッドの駆動性能を向上させることが可能となる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、上記の絶縁膜が、封止用貫通孔がギャップに連通
する部分に開口部を有し、該開口部は、封止用貫通孔がギャップに連通する部分よりも狭
く形成されているものである。
絶縁膜の開口部を、封止用貫通孔がギャップに連通する部分よりも狭く形成することに
より、キャビティ基板と対向電極が接触してショートするのを確実に防止することができ
る。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴が吐出されるノズルが形成され、キャビティ
基板に接合されるノズル基板を備え、キャビティ基板が、ノズル基板と接合されていない
露出部を有し、封止用貫通孔が、露出部に形成されているものである。
キャビティ基板がノズル基板と接合されていない露出部をするため、露出部に封止用貫
通孔を容易に設けることができる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板の表面に絶縁膜を形成する工
程と、該絶縁膜に開口部を形成する工程と、シリコン基板と対向電極が形成された電極基
板を、絶縁膜と対向電極がギャップを隔てて対向するように接合する工程と、該電極基板
が接合されたシリコン基板をエッチングして、封止用貫通孔となる凹部を形成する工程と
、絶縁膜の開口部において封止用貫通孔がギャップと連通するように、封止用貫通孔とな
る凹部を加工して封止用貫通孔を貫通させる工程とを有するものである。
絶縁膜に開口部を形成し、この開口部の部分で封止用貫通孔がギャップと連通するよう
にすれば、例えば絶縁膜が金属酸化物や金属窒化物から構成されていても、CF系ガスに
よるドライエッチングで封止用貫通孔を貫通させることができ、ITO等からなる対向電
極がダメージを受けるのを防止することができる。
またシリコン基板と電極基板を接合した後にシリコン基板をエッチングするため、シリ
コン基板が割れたり欠けたりするのを低減することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、電極基板が接合されたシリコン基板を
エッチングして、電極取出し部となる凹部を形成する工程と、絶縁膜の開口部において電
極取出し部が形成されるように、電極取出し部となる凹部を加工して電極取出し部の部分
のシリコン基板を除去する工程とを有するものである。
絶縁膜の開口部の部分に電極取出し部を形成するため、電極取出し部の部分のシリコン
基板を除去する際に、CF系ガスによるドライエッチングを用いることができ、ITO等
からなる対向電極がダメージを受けるのを防止することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、電極基板が接合されたシリコン基板を
エッチングして、封止用貫通孔となる凹部を形成する工程と、電極基板が接合されたシリ
コン基板をエッチングして、電極取出し部となる凹部を形成する工程を同時に行うもので
ある。
封止用貫通孔となる凹部及び電極取出し部となる凹部を同時に形成するようにすれば、
製造工程を簡略化することができ、加工時間を短縮することができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、電極基板が接合されたシリコン基板を
エッチングして、封止用貫通孔となる凹部を形成する工程と、電極基板が接合されたシリ
コン基板をエッチングして、電極取出し部となる凹部を形成する工程を、ウェットエッチ
ングで行うものである。
例えば水酸化カリウム水溶液によるウェットエッチングによって封止用貫通孔となる凹
部及び電極取出し部となる凹部を形成するようにすれば、これらの凹部を容易に形成する
ことができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、封止用貫通孔となる凹部を加工して封
止用貫通孔を貫通させる工程と、電極取出し部となる凹部を加工して電極取出し部の部分
のシリコン基板を除去する工程を、RIEによるドライエッチングで行うものである。
封止用貫通孔を貫通させる工程及び電極取出し部の部分のシリコン基板を除去する工程
をRIE(Reactive Ion Etching)によるドライエッチングで行う
ことにより、薄膜化されたシリコンをきれいに除去することができる。またCF系のエッ
チングガスを用いることにより、対向電極にダメージを与えることを防止することができ
る。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、シリコン基板と電極基板を接合する工
程の後に、シリコン基板を薄板化する工程を有するものである。
シリコン基板と電極基板を接合した後にシリコン基板を薄板化するため、薄いシリコン
基板を単体で扱う工程がなくなり、シリコン基板が割れたり欠けたりするのを防止するこ
とができる。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、上記の開口部を、封止用貫通孔がギャ
ップに連通する部分よりも狭く形成するものである。
絶縁膜の開口部を、封止用貫通孔がギャップに連通する部分よりも狭く形成することに
より、キャビティ基板と対向電極が接触してショートするのを確実に防止することができ
る。
また本発明に係る液滴吐出ヘッドの製造方法は、絶縁膜を、酸化アルミニウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化ハフニウム、窒化アルミニウム又は五酸化タンタルから形成するもので
ある。
絶縁膜を比誘電率の高い酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、窒化
アルミニウム又は五酸化タンタルから構成することにより、振動板にかかる静電力を高く
することができ、液滴吐出ヘッドの駆動性能を向上させることが可能となる。
本発明に係る液滴吐出装置は、上記のいずれかの液滴吐出ヘッドを搭載しているもので
ある。
上記の駆動性能及び耐久性の高い液滴吐出ヘッドを搭載しているため、印字性能及び耐
久性の高い液滴吐出装置を得ることができる。
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図であり、一部を断面図
で示している。また図2は、図1に示す液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図
である。なお図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドは、ノズル基板の表面側に設けられたノ
ズル孔から液滴を吐出するフェイスイジェクトタイプのものであり、また静電気力により
駆動される静電駆動方式のものである。
図1に示すように本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド10は、主にキャビティ基板11
、電極基板12及びノズル基板13から構成されている。キャビティ基板11の一方の面
には電極基板12が接合されており、キャビティ基板11の他方の面にはノズル基板13
が接合されている(図2参照)。
キャビティ基板11は、例えばシリコンからなり、底壁を振動板14とする吐出室15
となる凹部15aと、各々の吐出室15に液滴を供給するためのリザーバ17となる凹部
17aが形成されている。なお本実施形態1では、キャビティ基板11は単結晶シリコン
からなるものとする。
本実施形態1では、キャビティ基板11の対向電極18(後に説明する)に対向する側
の面に、比誘電率の高い酸化アルミニウム(Al23)からなる絶縁膜31を例えば厚さ
0.1μmで形成している(図2参照)。これは、振動板14の駆動時における絶縁破壊
及びショートを防止するためのものであり、CVD(Chemichal Vapor
Deposition)やECR(Electron Cyclotron Reson
ance)スパッタ等によって形成することができる。なお酸化アルミニウムの他に、比
誘電率の高い金属酸化物の酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ハフニウム(HfO2)、
五酸化タンタル(Ta25)若しくは比誘電率の高い金属窒化物の窒化アルミニウム(A
lN)等で絶縁膜31を形成するようにしてもよい。これにより、振動板14にかかる静
電力を高くすることができ、液滴吐出ヘッド10の駆動性能を向上させることが可能とな
る。
またキャビティ基板11の、吐出室15となる凹部15a及びリザーバ17となる凹部
17aが形成されている面には、TEOS等からなる液滴保護膜(図示せず)を例えば厚
さ0.1μmで形成している。これは、インク等の液滴によるキャビティ基板11のエッ
チングを防止するためのものである。
キャビティ基板11に接合される電極基板12は、例えばホウ珪酸ガラスや単結晶シリ
コンを使用する。電極基板12がホウ珪酸ガラスからなる場合には、キャビティ基板11
と電極基板12の接合は陽極接合により行う。また電極基板12が単結晶シリコンからな
る場合には、キャビティ基板11と電極基板12の接合は直接接合により行うことができ
る。
電極基板12には、対向電極18を装着するための凹部19を例えば0.3μmエッチ
ングすることにより、振動板14と対向電極18を対向配置させるためのギャップG(図
2参照)を形成している。この凹部19は、その内部に対向電極18の駆動部18a、リ
ード部18b及び端子部18cを装着できるように、これらの形状に類似したやや大きめ
の形状にパターン形成されている。対向電極18は、凹部19の内部に例えばITO(I
ndium Tin Oxide)を0.1μmの厚さでスパッタし、電極パターンを形
成することで作製される。上記の例では、キャビティ基板11と電極基板12を接合した
後のギャップGの長さは0.2μmとなる。
またキャビティ基板11に接合されるノズル基板13は、例えば厚さ100μmのシリ
コン基板を用い、ノズル基板13の表面に個々の吐出室15と連通するノズル孔22を設
け、さらに吐出室15とリザーバ17を連通するオリフィス16となる細溝16aを設け
る。なお、このオリフィス16となる細溝16aは、キャビティ基板11に設けるように
してもよい。なお本実施形態1では、ノズル孔22が単純な円筒状となっているが、イン
ク等の液滴の直進性を向上させるために2段形状にするようにしてもよい。
ここで図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドの動作について説明する。対向電極18に発
信回路(図示せず)によって、0Vから24V程度のパルス電圧を印加し対向電極18が
プラスに帯電すると、対応する振動板14はマイナスに帯電し、振動板14は静電気力に
よって対向電極18側に吸引されて撓む。次にパルス電圧をオフにすると、振動板14に
かけられた静電気力がなくなり振動板14は復元する。このとき、吐出室15の内部の圧
力が急激に上昇し、ノズル孔22からインク等の液滴が吐出されることとなる。そして再
びパルス電圧が印加され、振動板14が対向電極18側に撓むことにより、液滴がリザー
バ17よりオリフィス16を通じて吐出室15内に補給される。
なおキャビティ基板11と発信回路との接続は、ドライエッチングによりキャビティ基
板11の一部に開けられた共通電極(図示せず)で行われる。また液滴吐出ヘッド10の
リザーバ17への液滴の供給は、電極基板12及びキャビティ基板11に形成された液滴
供給口23から行われる。
本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド10では、絶縁膜31と対向電極18の間はギャッ
プGとなっている(図2参照)。なおギャップGは絶縁膜31と対向電極18との間の空
隙であり、電極取出し部24側まで伸びている。なお電極取出し部24は、対向電極18
と駆動回路を接続する部分である。
また本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド10では、キャビティ基板11のノズル基板1
3が接合されている側の面にノズル基板13と接合されていない露出部25を有し、この
露出部25にはギャップGを封止する封止部26を形成するための封止用貫通穴27が設
けられている。この封止用貫通穴27は、キャビティ基板2を上面側から下面側に貫通す
るように形成されている。
封止部26は、上記のようにギャップGに水分等が入り込んで振動板14の底面や対向
電極18の表面に水分が付着することにより、静電吸引力及び静電反発力が低下するのを
防止するためのものである。なお封止部26は、例えばTEOS−CVDで封止用貫通孔
27からTEOSを封止用貫通孔17の内部に堆積させることにより形成することができ
る。
本実施形態1では図1に示すように、振動板14及び対向電極18の組が複数組並列し
て配置され、封止用貫通孔27が対向電極18の長手方向に直交する方向に延びるように
単一に形成されており、振動板14(絶縁膜31)及び対向電極18の間のギャップGが
封止部26によって一括して封止されている。このような構成の封止用貫通孔27は、キ
ャビティ基板11に容易に形成することができ、また上記のようなTEOS等からなる封
止部26を容易に形成することが可能となる。
図3は、封止用貫通孔27の周辺部を示す縦断面図である。なお図3では、封止部26
を省略して示している。
図3に示すように絶縁膜31には開口部31aが形成されており、この開口部31aの
部分で封止用貫通孔27がギャップGに連通するようになっている。本実施形態1では図
3に示すように、絶縁膜31の開口部31aが封止用貫通孔27のギャップGに連通する
部分よりも狭く形成されている。これにより、キャビティ基板11と対向電極18が接触
してショートするのを確実に防止することができる。
本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド10の振動板14は、高濃度のボロンドープ層34
から形成され、このボロンドープ層34は振動板14の厚さ(絶縁膜31を除く)と同じ
厚さを有している。水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液による単結晶シリコンのエッ
チングにおけるエッチングレートは、ドーパントがボロンの場合、約5×1019atom
s/cm3以上の高濃度の領域において、非常に小さくなる。本実施形態1では、振動板
14の部分を高濃度のボロンドープ層34とし、アルカリ溶液による異方性エッチングに
よって吐出室15となる凹部15a等を形成する際に、ボロンドープ層34が露出してエ
ッチングレートが極端に小さくなる、いわゆるエッチングストップ技術を用いることによ
り、振動板14を所望の厚さに形成している。
図4から図6は、図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドの製造工程を示した縦断面図であ
る。なお図4から図6は、吐出室15の長手方向の断面を示している。
まず、ホウ珪酸ガラス等からなる電極基板12を、例えば金・クロムのエッチングマス
クを使用してフッ酸によってエッチングすることにより、凹部19を形成する。
そして凹部19の内部に、例えばスパッタによってITOからなる対向電極18を形成
する。
その後、ドリル等によって液滴供給口23となる穴部23aを形成する(図4(a))
。なおこの時点では、穴部23aは電極基板12を貫通しないように形成する。これは穴
部23aを貫通させてしまうと、後の製造工程においてギャップG(図2参照)の内部に
エッチング液が入り込み、振動板14の駆動不良等が起こるからである。
次に、例えば面方位が(110)で酸素濃度の低いシリコン基板11aの両面を鏡面研
磨し、厚さが525μmのシリコン基板11aを作製する(図4(b)参照)。
それから、シリコン基板11aの表面に付着している微小粒子及び金属を除去するため
に、アンモニア水と過酸化水素水の混合液による洗浄(SC−1洗浄)と塩酸と過酸化水
素水の混合液による洗浄(SC−2洗浄)のコンビネーション洗浄を行う。
そして、吐出室15等が形成される面の反対面にボロンドープ層34を形成する(図4
(b))。具体的には、シリコン基板11aをB23を主成分とする固体の拡散源に対向
させて石英ボートにセットし、この石英ボートを例えば縦型炉に入れる。そして縦型炉の
内部を、温度が1050℃の窒素雰囲気にして7時間保持し、シリコン基板11aにボロ
ンを拡散させて、ボロンドープ層34を形成する。このとき、シリコン基板11aの投入
温度を800℃とし、温度を1050℃まで上げた後に、シリコン基板11aの取出し時
の温度も800℃とする。これにより、シリコン基板11aの酸素欠陥の成長速度が早い
600℃から800℃の領域を素早く通過させることができ、酸素欠陥の成長を抑制する
ことができる。
なお上記のボロン拡散の工程において、ボロンドープ層34の表面にSiB2膜(図示
せず)が形成されるが、温度が600℃の酸素及び水蒸気雰囲気中で1時間30分程度酸
化することで、フッ酸水溶液でエッチング可能なB23とSiO2に化学変化させること
ができる。このようにSiB2膜をB23とSiO2に化学変化させた後に、緩衝フッ酸溶
液によってB23とSiO2をエッチングして除去する。
その後、ボロンドープ層34の表面をクリーニングするため、ボロンドープ層34の表
面に1分間O2プラズマ処理を施す。このO2プラズマ処理の処理条件は、例えば、温度3
60℃、圧力66.7Pa(0.5Torr)、O2流量1000cm3/分(1000s
ccm)、高周波出力250Wである。このO2プラズマ処理により、後に形成する絶縁
膜31の絶縁耐性の均一性が向上する。
そして、シリコン基板11aのボロンドープ層34が形成された面の全体に、CVD又
はECRスパッタによって酸化アルミニウムからなる絶縁膜31を形成する(図4(d)
)。なお上記のように絶縁膜31は、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、窒化アルミニ
ウム、五酸化タンタル等で形成するようにしてもよい。
それから、絶縁膜31の表面にレジスト(図示せず)を塗布してパターニングを行った
後に、例えばバッファードフッ酸水溶液を用いて開口部31a及び開口部31bの部分の
絶縁膜31を除去する(図4(d))。なお開口部31aは、後の工程において封止用貫
通孔27がギャップGに連通する部分に対応し、開口部31bは、後の工程において電極
取出し部24が形成される部分に対応する。
次に、図4(d)に示すシリコン基板11aと、図4(a)に示す電極基板12を36
0℃に加熱し、シリコン基板11aに陽極、電極基板12に負極を接続して800Vの電
圧を印加し陽極接合を行う(図5(e))。
シリコン基板11aと電極基板12を陽極接合した後に、2つの濃度の異なる水酸化カ
リウム水溶液で、図5(e)の工程で得られた接合基板をエッチングすることにより、シ
リコン基板11aの全体を例えば厚さ140μmになるまで薄板化する(図5(f))。
具体的には、38重量%の水酸化カリウム水溶液で164分エッチングした後に、32重
量%の水酸化カリウム水溶液で10分エッチングを行うようにすればよい。このように、
2種類の異なる濃度の水酸化カリウム水溶液を用いてエッチングを行うことにより、エッ
チングされる表面の表面荒れを抑制し、またエッチングされる表面の微小突起の発生も抑
えることができる。
なお図5(e)におけるシリコン基板11aの薄板化の工程は、例えば機械研削で行う
ようにしてもよい。この場合、機械研削の後にシリコン基板11aの表面にできた加工変
質層をウェットエッチング等で除去するのが望ましい。
それから、シリコン基板11aのボロンドープ層34と反対面の全面にプラズマCVD
によって例えば厚さ1.5μmのTEOS膜を形成する。このプラズマCVDによるTE
OS膜の成膜条件は、例えば、温度360℃、高周波出力700W、圧力33.3Pa(
0.25Torr)、TEOS流量100cm3/分(100sccm)、酸素流量10
00cm3/分(1000sccm)である。このTEOS膜は、後の水酸化カリウム水
溶液によるエッチングの際のエッチングマスクとなる。
そしてこのTEOS膜に、吐出室15となる凹部15a、リザーバ17となる凹部17
a、封止用貫通孔27となる凹部27a及び電極取出し部24となる凹部24a(図5(
g)参照)を形成するためのレジストをパターニングし、例えば緩衝フッ酸溶液によって
吐出室15となる凹部15aの部分、リザーバ17となる凹部17aの部分、封止用貫通
孔27となる凹部27aの部分及び電極取出し部24となる凹部24aの部分のTEOS
膜をエッチング除去する。
その後、シリコン基板11aを35重量%の水酸化カリウム水溶液で、吐出室15とな
る凹部15aの部分、リザーバ17となる凹部17aの部分、封止用貫通孔27となる凹
部27aの部分及び電極取出し部24となる凹部24aの部分の厚さが10μmになるま
でウェットエッチングして薄板化する。なおこのときリザーバ17となる凹部17aの部
分は、TEOS膜をハーフエッチングすることによりエッチングを遅らせている。
さらに、シリコン基板11aを3重量%の水酸化カリウム水溶液でウェットエッチング
を行い、吐出室15となる凹部15aの部分、封止用貫通孔27となる凹部27aの部分
及び電極取出し部24となる凹部24aにおいて、ボロンドープ層34によるエッチング
ストップが十分効くまでエッチングを続ける(図5(g))。ここでエッチングストップ
とは、エッチングされるシリコン基板11aの表面から気泡が発生しなくなった状態をい
うものとし、実際には気泡が発生しなくなるまでエッチングを行う。これにより、封止用
貫通孔27となる凹部27aの部分及び電極取出し部24となる凹部24aの部分のシリ
コン基板11aの厚さは、絶縁膜31を除いた振動板14の厚さ(ボロンドープ層34の
厚さ)となる。
上記のように、2種類の濃度の異なる水酸化カリウム水溶液を使用してエッチングを行
うことにより、吐出室15の底壁である振動板14の面荒れを0.05μm以下に抑える
ことができ、液滴吐出ヘッド10の吐出性能を安定化することができる。
シリコン基板11aのエッチングが終了した後に、接合基板をフッ酸水溶液でエッチン
グしてシリコン基板11aに形成されたTEOS膜を除去する。
また電極基板12の液滴供給口23となる穴部23aにレーザー加工を施し、液滴供給
口23が電極基板12を貫通するようにする(図6(h))。
次にシリコン基板11aの吐出室15となる凹部15a等の形成された面に、例えばC
VDによってTEOSからなる液滴保護膜(図示せず)を、厚さ0.1μmで形成する。
このときの液滴保護膜の成膜条件は、例えば、温度360℃、高周波出力250W、圧力
66.7Pa(0.5Torr)、TEOS流量100cm3/分(100sccm)、
酸素流量1000cm3/分(1000sccm)である。
その後、RIE(Reactive Ion Etching)によってシリコン基板
11aの封止用貫通孔27となる凹部27aの部分を加工して封止用貫通孔27を貫通さ
せ、同時に電極取出し部24となる凹部24aの部分のシリコン基板11a除去して電極
取出し部24を形成する。このRIEはドライエッチングの一種であり、例えば出力20
0W、圧力40Pa(0.3Torr)、CF4流量30cm3/分(30sccm)の条
件で、シリコンマスクを用いて60分行う。この条件では、封止用貫通孔27となる凹部
27aの部分及び電極取出し部24となる凹部24aの部分のシリコン基板11aをきれ
いに除去することができ、ITOからなる対向電極18にダメージを与えることなくエッ
チングすることができる。なおエッチングガスとして、CF4以外のCF系ガスを用いる
こともできる。このRIEのよるドライエッチングの工程では、絶縁膜31の開口部31
aが封止用貫通孔27のギャップGに連通する部分よりも狭くなるように封止用貫通孔2
7を貫通させる(図3参照)。
本実施形態1では、対向電極18としてITOを用いているが、Cr等の金属を用いる
こともできる。この場合、RIEによるドライエッチングの際に金属とエッチングガスが
反応して、反応生成物が対向電極18の表面に再付着する。このため、O2アッシングを
行って反応生成物を除去し、端子部18cに接続するFPC(Flexible Pri
nted Circuit)の接続不良や抵抗の増大を防止するようにする。
それからシリコン基板11aに機械加工又はレーザー加工を行って、インク供給口23
をリザーバ17となる凹部17aまで貫通させる(図6(i))。
次に、ギャップGの空間に水等の液体が浸入しないように、例えば封止用貫通孔27か
らプラズマCVDを行ってTEOSからなる封止部26を形成してギャップGの空間を封
止する。なおこの封止部26を、例えばTEOSと酸化アルミニウムの積層構造にしても
よい。これにより、酸化アルミニウムが水分透過防止層となり、水分の浸入を効果的に防
止することができる。
そして例えばシリコンからなる厚さ100μmのノズル基板13を、エポキシ系接着剤
で接合基板に接合する(図6(j))。なおノズル基板13には、接合基板に接合する前
にオリフィス16となる細溝16aやノズル孔22を形成する。
最後にガラス基板12aの電極取出し部24の部分をダイシングし、個々の液滴吐出ヘ
ッド10を切り出して液滴吐出ヘッド10が完成する。なお液滴吐出ヘッド10が完成し
た状態では、シリコン基板11aはキャビティ基板11となる。
本実施形態1では、キャビティ基板11に設けられた封止用貫通孔27からTEOS等
を堆積して封止部26を形成することにより、振動板14と絶縁膜31の間のギャップG
を封止している。これにより、ギャップG内に水分等が入り込むのを防止することができ
、駆動性能及び耐久性の高い液滴吐出ヘッド10を得ることができる。また、プラズマC
VDによってTEOSからなる封止部26を形成しているため、封止部26を形成するT
EOSがギャップの奥まで入り込むことがなく、封止代を小さくすることができ、液滴吐
出ヘッド10を平面的に小型化することができる。
さらに、絶縁膜31が比誘電率の高い酸化シリコン等の金属酸化物又は金属窒化物から
構成されているため、振動板14にかかる静電力を高くすることができ、液滴吐出ヘッド
10の駆動性能を向上させることが可能となる。
また本実施形態1に係る液滴吐出ヘッド10の製造方法では、絶縁膜31に開口部31
a、31bを形成して、開口部31aの部分で封止用貫通孔27がギャップGと連通する
ようにし、開口部31bの部分に電極取出し部24が形成されるようにしているため、絶
縁膜31が金属酸化物や金属窒化物から構成されていても、CF系ガスによるドライエッ
チングで封止用貫通孔27を貫通させることができ、ITO等からなる対向電極18がダ
メージを受けるのを防止することができる。
またシリコン基板11aと電極基板12を接合した後にシリコン基板11aを薄板化し
てエッチングするため、シリコン基板11aが割れたり欠けたりするのを防止することが
できる。
実施形態2.
図7は、実施形態1に示す液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置の1例を示した斜視
図である。図7に示す液滴吐出装置100は、一般的なインクジェットプリンタである。
実施形態1の図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド10は、上記のようにギャップGに水
分等が入り込まず、また振動板14の駆動性能が高いため、液滴吐出装置100は印字性
能及び耐久性が高いものである。
なお実施形態1の図1及び図2に示す液滴吐出ヘッド10は、図7に示すインジェット
プリンタの他に、液滴を種々変更することで、液晶ディスプレイのカラーフィルタの製造
、有機EL表示装置の発光部分の形成、生体液体の吐出等にも適用することができる。
なお、本発明の液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド並びに液滴吐出装置は、
本発明の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において変形するこ
とができる。例えば封止用貫通孔27は、振動板14及び対向電極18の組ごとに複数形
成するようにしてもよい。
本発明の実施形態1に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図。 図1に示す液滴吐出ヘッドが組み立てられた状態の縦断面図。 封止用貫通孔の周辺部を示す縦断面図。 図1及び図2に示す液滴吐出ヘッドの製造工程を示した縦断面図。 図4の製造工程の続きの工程を示した縦断面図。 図5の製造工程の続きの工程を示した縦断面図。 実施形態1に示す液滴吐出ヘッドを搭載した液滴吐出装置の1例を示した斜視図。
符号の説明
10 液滴吐出ヘッド、11 キャビティ基板、12 電極基板、13 ノズル基板、
14 振動板、15 吐出室、15a 凹部、16 オリフィス、16a 細溝、17
リザーバ、17a 凹部、18 対向電極、18a 駆動部、18b リード部、18c
端子部、19 凹部、22 ノズル孔、23 液滴供給口、24 電極取出し部、25
露出部、26 封止部、27 封止用貫通孔、31 絶縁膜、34 ボロンドープ層、
100 液滴吐出装置。

Claims (15)

  1. 振動板が形成されるキャビティ基板と、前記振動板とギャップを隔てて対向し、前記振
    動板を静電気力によって駆動する対向電極と、前記キャビティ基板の前記対向電極と対向
    する側の面に形成された絶縁膜とを備え、
    前記キャビティ基板には、前記ギャップを封止するための封止用貫通孔が設けられ、前
    記絶縁膜は、金属酸化物又は金属窒化物からなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記封止用貫通孔に封止部が形成され、該封止部によって前記ギャップが封止されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記振動板及び前記対向電極の組が複数組並列して配置され、前記封止用貫通孔は前記
    対向電極の長手方向に直交する方向に延びるように単一に形成されており、前記振動板及
    び前記対向電極の間のギャップは、前記封止部によって一括して封止されていることを特
    徴とする請求項2記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記絶縁膜は、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、窒化アルミニ
    ウム又は五酸化タンタルからなることを特徴とする請求項1又は2記載の液滴吐出ヘッド
  5. 前記絶縁膜は、前記封止用貫通孔が前記ギャップに連通する部分に開口部を有し、該開
    口部は、前記封止用貫通孔が前記ギャップに連通する部分よりも狭く形成されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 液滴が吐出されるノズルが形成され、前記キャビティ基板に接合されるノズル基板を備
    え、前記キャビティ基板は、前記ノズル基板と接合されていない露出部を有し、前記封止
    用貫通孔は、前記露出部に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の液滴吐出ヘッド。
  7. シリコン基板の表面に絶縁膜を形成する工程と、
    該絶縁膜に開口部を形成する工程と、
    前記シリコン基板と対向電極が形成された電極基板を、前記絶縁膜と前記対向電極がギ
    ャップを隔てて対向するように接合する工程と、
    該電極基板が接合されたシリコン基板をエッチングして、封止用貫通孔となる凹部を形
    成する工程と、
    前記絶縁膜の開口部において前記封止用貫通孔が前記ギャップと連通するように、前記
    封止用貫通孔となる凹部を加工して前記封止用貫通孔を貫通させる工程と
    を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記電極基板が接合されたシリコン基板をエッチングして、電極取出し部となる凹部を
    形成する工程と、
    前記絶縁膜の開口部において前記電極取出し部が形成されるように、前記電極取出し部
    となる凹部を加工して前記電極取出し部の部分のシリコン基板を除去する工程と
    を有することを特徴とする請求項7記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 前記電極基板が接合されたシリコン基板をエッチングして、封止用貫通孔となる凹部を
    形成する工程と、前記電極基板が接合されたシリコン基板をエッチングして、電極取出し
    部となる凹部を形成する工程を同時に行うことを特徴とする請求項8記載の液滴吐出ヘッ
    ドの製造方法。
  10. 前記電極基板が接合されたシリコン基板をエッチングして、封止用貫通孔となる凹部を
    形成する工程と、前記電極基板が接合されたシリコン基板をエッチングして、電極取出し
    部となる凹部を形成する工程を、ウェットエッチングで行うことを特徴とする請求項8又
    は9記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記封止用貫通孔となる凹部を加工して前記封止用貫通孔を貫通させる工程と、前記電
    極取出し部となる凹部を加工して前記電極取出し部の部分のシリコン基板を除去する工程
    を、RIEによるドライエッチングで行うことを特徴とする請求項8〜10のいずれかに
    記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記シリコン基板と前記電極基板を接合する工程の後に、前記シリコン基板を薄板化す
    る工程を有することを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製
    造方法。
  13. 前記開口部を、前記封止用貫通孔が前記ギャップに連通する部分よりも狭く形成するこ
    とを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記絶縁膜を、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、窒化アルミニ
    ウム又は五酸化タンタルから形成することを特徴とする請求項7〜13のいずれかに記載
    の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  15. 請求項1〜6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドを搭載していることを特徴とする液滴
    吐出装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010131900A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Seiko Instruments Inc サーマルヘッドの製造方法
JP2011040666A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Seiko Epson Corp 圧電アクチュエーターおよびその製造方法、液体噴射ヘッド、液体噴射装置
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