JP2007112420A - エアバッグドア部付き車両用内装品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアバッグドア部がエアバッグ展開時の衝撃で飛散せず、剛性を向上させたインストルメントパネル等の車両用内装品を廉価に提供することである。
【解決手段】 エアバッグドア部9を形成する第1脆弱部7と、湾曲変形可能なヒンジ部15を形成する第2脆弱部13とをパネル構成部材本体3に形成する。第2脆弱部形成領域A2の非ヒンジ部26のパネル構成部材本体3裏面にエアバッグ21の膨出圧力に抗して非ヒンジ部26の膨出方向への動きを規制するボス部27を設ける。第2脆弱部形成領域A2を挟んでエアバッグドア部と対向側のパネル構成部材本体3裏面に、第2脆弱部形成領域A2略全域に沿ってエアバッグドア部と反対方向に広がる領域に剛性部41を設ける。第1脆弱部7及び第2脆弱部13をエアバッグ装置の作動により破断しエアバッグドア部9の開動作に伴ってヒンジ部15を湾曲変形させながら起き上がるように構成する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、例えば車両衝突時にエアバッグ装置の作動で脆弱部が破断して開くエアバッグドア部を有するインストルメントパネル等のエアバッグドア部付き車両用内装品に関し、特に、脆弱部が外部から見えないシームレスタイプのエアバッグドア部を対象とするものである。
特許文献1には、インストルメントパネル本体を硬質樹脂材で成形して剛性を確保するとともに、エアバッグドア部を熱可塑性エラストマー材で成形してその靱性によりヒンジ部を撓み易くしてエアバッグドア部の開動作をスムーズに行わせるようにした技術が開示されている。
一方、特許文献2には、エアバッグドア部裏面に該エアバッグドア部の外周を取り囲むようにエアバッグガイド用枠部を一体に溶着するとともに、該枠部内部にフラップ部を車幅方向に延びる断面略U字状の可撓性ヒンジ部を介して一体に連結して配置し、かつエアバッグドア部裏面に上記フラップ部を一体に溶着することにより、エアバッグドア部をフラップ部で補強するとともに、ヒンジ部はエアバッグドア部の開動作に伴って伸びるが千切れないようにしてエアバッグドア部が飛散しないようにした技術が開示されている。
特開平9−2188号公報(段落0038欄、図1) 特開2004−148909号公報(段落0016欄、図8)
しかし、特許文献1では、汎用樹脂材に比べて高価な熱可塑性エラストマー材を使用しており、また、特許文献2では、フラップ部が余分に必要であるとともに該フラップ部をエアバッグドア部裏面に溶着する手間が掛かり、いずれにしてもコストアップを招来する。
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エアバッグドア部がエアバッグ展開時の衝撃で飛散せず、しかも、適正に開くようにしたインストルメントパネル等の車両用内装品を廉価に提供することである。
上記の目的を達成するため、この発明は、エアバッグドア部を内装品本体の一部で構成するとともに、エアバッグドア部の回動支点となるヒンジ部近傍の構造を工夫したことを特徴とし、具体的には、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、エアバッグドア部を形成する第1脆弱部と、少なくとも上記エアバッグドア部の端縁から外側に延び湾曲変形可能な複数の板状ヒンジ部をエアバッグドア部の端縁に沿って間隔をあけて形成する第2脆弱部とが内装品本体にその表面から識別できないようにそれぞれ形成され、第2脆弱部形成領域の上記ヒンジ部を除く非ヒンジ部の内装品本体裏面には、エアバッグ装置の作動時にエアバッグドア部及びヒンジ部に作用するエアバッグの膨出圧力に抗して非ヒンジ部の膨出方向への動きを規制する規制部が設けられ、第2脆弱部形成領域を挟んでエアバッグドア部と対向する側の内装品本体裏面には、第2脆弱部形成領域略全域に沿って延びエアバッグドア部と反対方向に広がる領域にわたって剛性部が設けられ、上記第1脆弱部及び第2脆弱部は上記エアバッグ装置の作動により破断し、上記エアバッグドア部はヒンジ部の一端に一体に接続された状態で内装品本体と切り離されて開くとともに、上記ヒンジ部は他端が内装品本体に一体に接続された状態で非ヒンジ部と切り離されて湾曲変形しながら内装品本体から起き上がるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、エアバッグドア部を形成する第1脆弱部と、少なくとも上記エアバッグドア部の端縁から外側に延び湾曲変形可能な板状ヒンジ部を1つエアバッグドア部の端縁に沿って該エアバッグドア部より狭い幅で形成する第2脆弱部とが内装品本体にその表面から識別できないようにそれぞれ形成され、第2脆弱部形成領域の内装品本体裏面の上記ヒンジ部を挟む両側には、エアバッグ装置の作動時にエアバッグドア部及びヒンジ部に作用するエアバッグの膨出圧力に抗して非ヒンジ部の膨出方向への動きを規制する規制部が設けられ、第2脆弱部形成領域を挟んでエアバッグドア部と対向する側の内装品本体裏面には、第2脆弱部形成領域略全域に沿って延びエアバッグドア部と反対方向に広がる領域にわたって剛性部が設けられ、上記第1脆弱部及び第2脆弱部は上記エアバッグ装置の作動により破断し、上記エアバッグドア部はヒンジ部の一端に一体に接続された状態で内装品本体と切り離されて開くとともに、上記ヒンジ部は他端が内装品本体に一体に接続された状態で取付部側の内装品本体と切り離されて湾曲変形しながら内装品本体から起き上がるように構成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、上記剛性部は、複数の縦リブ及び横リブを格子状に一体に組み合わせてなる組み合わせ体で構成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、上記規制部と上記剛性部とが連結リブで一体に連結されていることを特徴とする。
請求項1,2に係る発明によれば、車両が衝突してエアバッグ装置が作動すると、エアバッグが展開してその展開圧力がエアバッグドア部に作用し、第1脆弱部及び第2脆弱部が破断する。これにより、エアバッグドア部がヒンジ部の一端に一体に接続された状態で内装品本体と切り離されて開くとともに、上記ヒンジ部の他端が内装品本体に一体に接続された状態でヒンジ部が請求項1では非ヒンジ部と、請求項2では取付部側の内装品本体と切り離されて湾曲変形しながら内装品本体から起き上がる。
この際、非ヒンジ部又は取付部側の内装品本体は内装品本体裏面の規制部により膨出方向への動きが規制されているので、エアバッグドア部が開いたりヒンジ部が起き上がってもその動作に影響されずに動かず、第2脆弱部が速やかに破断し、しかも、ヒンジ部は連続せずにエアバッグドア部の端縁に沿って間隔をあけて複数形成されていて回動抵抗が少なく、よって、エアバッグドア部を確実に開くことができる。
また、上記ヒンジ部は湾曲変形可能な板状に形成されているため、エアバッグドア部開時に起き上がりながら弧状に湾曲変形してエアバッグの展開圧力を効果的に吸収し、よってエアバッグドア部に対するエアバッグの過剰な展開圧力の作用をなくすとともに、ヒンジ部を千切れないようにすることができ、エアバッグドア部の飛散を防止することができる。
さらに、エアバッグドア部を内装品本体の一部で構成しているので、特許文献1のような高価な熱可塑性エラストマー材でエアバッグドア部を成形する場合や、特許文献2のようなフラップ部をエアバッグドア部の裏面に溶着する場合に比べて廉価な内装品とすることができる。
また、第2脆弱部形成領域を挟んでエアバッグドア部と対向する側の内装品本体はその裏面に設けられた剛性部で補強されているので、当該箇所は、エアバッグの展開圧力による第2脆弱部の破断力が作用しても、変形したり破損したりすることなく安定してヒンジ部の根本を支持し、エアバッグの展開性能にばらつきを生じさせることがない。また、第2脆弱部の破断する勢いが剛性部で止まるため、亀裂が必要以上に生じない。
特に、請求項2では、ヒンジ部が1つであるため、第2脆弱部を容易に加工することができる。
請求項3では、剛性部は、複数の縦リブ及び横リブからなる格子状の組み合わせ体で一体に構成されているので、例えば、厚肉のブロック状のもの等で剛性部を構成する場合に比べて軽量に構成でき、さらに、材料が少なくてすむため安価に成形できる。また、剛性部と内装品本体裏面との接触面積が小さくなる分、成形時に熱収縮差によるヒケなどが生じ難く、内装品本体表面の見栄えを向上させることができる。
請求項4では、エアバッグの膨出圧力に抗して非ヒンジ部又は取付部側の内装品本体の膨出方向への動きを規制する規制部と剛性部とが連結リブで連結されているので、剛性部も規制部とともにエアバッグ展開時にその膨出圧力に抗することができ、第2脆弱部形成領域外周りの内装品本体の剛性を一層向上させることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1乃至図5は車両用インストルメントパネルにおけるアッパパネルの右側半分を構成するパネル構成部材1を示し、このパネル構成部材1が実施形態1に係るエアバッグドア部付き車両用内装品である。このパネル構成部材1は、左ハンドル車用のもので運転席右隣の助手席側に配置され、例えばポリプロピレン(PP)等の汎用樹脂材で射出成形された単一材からなるパネル構成部材本体3を備えているが、該パネル構成部材本体3は表皮材が基材に一体に被着された2層構造であってもよい。
上記パネル構成部材本体3裏面の助手席対応箇所には、断面略V字状の第1破断溝部5が表面に達しないように型成形により平面視略コの字状に形成され、該第1破断溝部5に対応する薄肉部で平面視略コの字状の第1脆弱部7がパネル構成部材本体3にその表面から識別できないように形成されて、該第1脆弱部7で囲まれる内側に片開きタイプのエアバッグドア部9がパネル構成部材本体3の一部で一体に形成されている。
上記エアバッグドア部9の車体前方端縁には、4本の断面略V字状の第2破断溝部11が、エアバッグドア部9の車体前方端縁から外側に延びるように、かつエアバッグドア部9の車体前方端縁に沿って間隔をあけて表面に達しないように型成形によりそれぞれ形成されている。これら第2破断溝部11のうち両端の2本の第2破断溝部11は、車幅方向内方に向かって略弓状に湾曲して一端が上記第1破断溝部5に連続し、他の2本の第2破断溝部11は略コの字状で両側部分が車幅方向外方に向かって略弓状に湾曲しており、隣り合う第2破断溝部11が車体前後方向に延びる直線を中心に互いに中央を接近させて線対称に配置されている。このように第2破断溝部11を略弓状に湾曲させているのは、エアバッグドア部9開時に破断する勢いを弱め、第2脆弱部13の亀裂が車体前方に必要以上に走らないようにするためである。そして、上記第2破断溝部11に対応する薄肉部で4つの第2脆弱部13がエアバッグドア部9の車体前方端縁に沿って間隔をあけてパネル構成部材本体3にその表面から識別できないように形成されて、隣り合う3箇所の第2脆弱部13間に湾曲変形可能な3つの板状ヒンジ部15がエアバッグドア部9の車体前方端縁に沿ってそれぞれ間隔をあけてパネル構成部材本体3の一部で一体に形成されている。これにより、上記エアバッグドア部9及びヒンジ部15は、第1脆弱部7及び第2脆弱部13がパネル構成部材本体3表面から識別できない,いわゆるシームレスタイプに構成されている。なお、上記第2脆弱部13はエアバッグドア部9の車体前方端縁から内側に延びていてもよい。
上記第1脆弱部7を形成する領域A1外側近傍のパネル構成部材本体3裏面には、第1脆弱部7を囲むように側面視略三角形状のエアバッグガイド用枠部17が一体に突設され、該枠部17の後壁部17bには係合孔17dが車幅方向に間隔をあけて5個形成されている。
上記枠部17内にはエアバッグ装置19が略上半部分を臨ませて配置されている。該エアバッグ装置19はエアバッグ21を折り畳んだ状態で収容したエアバッグケース23を備え、枠部17の後壁部17b側のエアバッグケース23側面には、5個(図5では1つだけ現れる)のフック25が車幅方向に間隔をあけて固定されている。これらフック25は、上記後壁部17bの各係合孔17dに挿入され、エアバッグ21の展開圧力でエアバッグドア部9に開方向への押出力が作用した際に各係合孔17dに係合し、パネル構成部材本体3の押出方向への動きを規制している。したがって、その後、エアバッグドア部9が開いてもパネル構成部材本体3をその動作に影響されることなく動かないようにでき、第1脆弱部7を速やかに破断してエアバッグドア部9の展開性能を向上させることができる。
さらに、上記第2脆弱部13を形成する領域A2の上記ヒンジ部15を除く4箇所の非ヒンジ部26のパネル構成部材本体3裏面には、ネジ孔(図示せず)を有するボス部27が車幅方向に間隔をあけて4個一体に突設されている。
一方、車体前方側のエアバッグケース23側面にはフランジ部23aが車幅方向に間隔をあけて一体に形成され、該フランジ部23aを上記各ボス部27にネジ29で締結することにより、エアバッグケース23をパネル構成部材本体3裏面にエアバッグドア部9に対応するように取り付けるようになっている。この際、上記フック25を枠部17の係合孔17dに係合させた状態で、エアバッグ装置19をパネル構成部材本体3裏面のボス部27に取り付けることにより、エアバッグ装置19の取付作業を容易に行っている。なお、図5では、エアバッグケース23内に収容されているインフレータ等は省略している。
上記エアバッグケース23の底面には第1ブラケット31が溶着されている。一方、車幅方向に延びてインストルメントパネルを支持するインパネレインフォースメント33には第2ブラケット35の一端が溶着され、第2ブラケット35の他端は、上記第1ブラケット31にボルト37とナット39とで締結されている。これにより、上記エアバッグ装置19がインパネレインフォースメント33に第1及び第2ブラケット31,35を介して連結支持されている。これにより、上記ボス部27は、エアバッグ装置19、第1及び第2ブラケット31,35を介してインパネレインフォースメント33に連結支持され、エアバッグ装置19の作動時にエアバッグドア部9及びヒンジ部15に作用するエアバッグ21の膨出圧力に抗して非ヒンジ部26の膨出方向への動きを規制する規制部を構成している。
第2脆弱部形成領域A2を挟んでエアバッグドア部と対向する側のパネル構成部材本体3裏面には、第2脆弱部形成領域A2略全域に沿って車幅方向に延び、エアバッグドア部9と反対方向に広がる領域にわたって車両前後方向に延びるように平面視略矩形の枠状をした剛性部41が一体に形成されている。該剛性部41は、複数の板状縦リブ41a及び横リブ41bを縦横に組み合わせて格子状の組み合わせ体で一体に構成され、第2脆弱部形成領域A2外周りのパネル構成部材本体3の剛性を高めているが、厚肉のブロック状に設けてもよく、また、金属製の補強板を組付けたものであってもよい。
上記ボス部27周りには、3個の補強用のリブが車幅方向両側に延びるリブ43及び車体前方側に延びるリブ45で構成されている。これら3個のリブのうち、車体前方側に延びるリブ45は、上記ボス部27と剛性部41との間に位置して両者を一体に連結している。以下、このリブを連結リブ45と称呼する。これにより、剛性部41が連結リブ45、ボス部27、エアバッグ装置19、第1及び第2ブラケット31,35を介してインパネレインフォースメント33に連結され、ボス部27とともにエアバッグ21展開時にその膨出圧力に抗するように構成されている。
上述の如く構成されたパネル構成部材1では、車両が衝突すると、エアバッグ装置19のエアバッグ21がインフレータの作動によって膨張して枠部17にガイドされながら展開し、その展開圧力でエアバッグドア部9が上方に押圧されて第1脆弱部7及び第2脆弱部13が破断することにより、図1に示すように、エアバッグドア部9はヒンジ部15の一端に一体に接続された状態でパネル構成部材本体3と切り離されて開くとともに、上記ヒンジ部15は他端がパネル構成部材本体3に一体に接続された状態で非ヒンジ部26と切り離されて湾曲変形しながらパネル構成部材本体3から起き上がる。これにより、エアバッグドア部9がヒンジ部15の他端を支点として回動して車体前方上向きに開き、展開したエアバッグ21で助手席の乗員を車体前後方向の衝撃から保護するようになっている。
このように、実施形態1では、非ヒンジ部26をボス部27及びエアバッグ装置19を介してインパネレインフォースメント33に支持しているので、非ヒンジ部26をエアバッグドア部9の開動作及びヒンジ部15の起き上がり動作に影響されることなく定位置に固定でき、第2脆弱部13を速やかに破断することができる。しかも、ヒンジ部15は連続せずにエアバッグドア部9の端縁に沿って間隔をあけて複数形成されていて回動抵抗が少なく、よって、エアバッグドア部9を確実に開くことができる。
さらに、第2脆弱部形成領域側A2を挟んでエアバッグドア部と対向する側のパネル構成部材本体3はその裏面に設けられた剛性部41で補強されているので、エアバッグ21の展開圧力による第2脆弱部13の破断力がパネル構成部材本体3に作用してもパネル構成部材本体3が変形したり破損したりすることなく安定してヒンジ部15の根本を支持し、エアバッグ21の展開性能にばらつきを生じさせることがない。また、第2脆弱部13の破断する勢いが剛性部41で止まり必要以上に第2脆弱部13から連続してパネル構成部材本体3に亀裂が生じたりすることがない。
また、エアバッグ21の膨出圧力に抗して非ヒンジ部26の膨出方向への動きを規制するボス部27と剛性部41とが連結リブ45で連結されているので、剛性部41もエアバッグ21展開時にその膨出圧力に抗してパネル構成部材本体3の剛性を一層向上させることができる。
加えて、剛性部41は、複数の縦リブ41a及び横リブ41bからなる格子状の組み合わせ体で一体に構成されているので、例えばブロック状のもの等で剛性部を構成する場合に比べて軽量に構成でき、さらに、形成材料が少ない分安価に成形できる。また、剛性部41とパネル構成部材本体3裏面との接地面積が小さくなる分、パネル構成部材本体3成形時にヒケなどが生じ難く、パネル構成部材本体3表面の見栄え悪化を防止することができる。
また、上記ヒンジ部15は湾曲変形可能な板状に形成されているので、エアバッグドア部9開時に起き上がりながら弧状に湾曲変形してエアバッグ21の展開圧力を効果的に吸収することができる。これにより、エアバッグドア部9に対するエアバッグ21の過剰な展開圧力の作用をなくすとともに、ヒンジ部15を千切れないようにすることができ、エアバッグドア部9の飛散を防止することができる。
さらに、エアバッグドア部9をパネル構成部材本体3の一部で構成しているので、特許文献1のような高価な熱可塑性エラストマー材でエアバッグドア部を成形する場合や、特許文献2のようなフラップ部をエアバッグドア部の裏面に溶着する場合に比べて廉価なパネル構成部材1とすることができる。
(実施形態2)
図6乃至図11は実施形態2に係るパネル構成部材1を示す。実施形態2では、実施形態1のエアバッグドア部9が片開きタイプであるのに対し、エアバッグドア部9が車体前後方向上向きに開く観音開きタイプであり、これに関連にして第1脆弱部7(第1破断溝部5)が平面視略H字形でなっているとともに、第2脆弱部13(第2破断溝部11)がエアバッグドア部9の車体前方端縁及び車体後方端縁の両側に設けられている。また、車体後側の第2脆弱部形成領域A2にも、ボス部27が非ヒンジ部26に対応してパネル構成部材本体3裏面に車幅方向に間隔をあけて4個一体に突設されている。さらに、車体後側の第2脆弱部形成領域A2側は、車体前側の第2脆弱部形成領域A2側と同様に剛性部41及び連結リブが一体に形成されている。また、車体前後方向に直線状に延びる枠部17がエアバッグドア部9の車幅方向両端外側近傍に設けられ、各々の枠部17に係合孔17dが3個ずつ形成されている。これに対応してエアバッグケース23の車幅方向両面には上記係合孔17dに挿入係合される3個のフック25がそれぞれ設けられている。そのほかは実施形態1と同一に構成されているので、同一の構成箇所には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
したがって、実施形態2では、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態3)
図12は実施形態3に係るパネル構成部材1を示す。実施形態3では、実施形態1と同様にエアバッグドア部9が片開きタイプであるが、以下に説明する実施形態3の特徴とする構成は、実施形態2のような車体前後方向上向きに開く観音開きタイプにも適用することができるものである。
実施形態3の特徴とする構成は、枠部17が略矩形環状に形成されており、その前壁部17aは第2脆弱部形成領域A2に対応する箇所に位置し、平面視で凹部と凸部とが交互に連続した凹凸形状に形成されている。上記前壁部17aは、非ヒンジ部26に対応するように車幅方向に間隔をあけて配置された4個の第1壁部47と、ヒンジ部15に対応するように車幅方向に間隔をあけて上記第1壁部47より外方位置に配置された3個の第2壁部49と、車体前後方向に延びこれら第1壁部47及び第2壁部49の端部同士を非ヒンジ部26内で連結する6個の第3壁部51とで構成されている。そして、上記第1壁部47は第2脆弱部形成領域A2外側の上記剛性部41と第3壁部51で一体に連結されており、該第3壁部51が連結リブを構成している。また、上記第1壁部47下端には係合孔17dが形成されてフック25を係合させるようになっている。
したがって、上記第1壁部47は、エアバッグ装置19の作動時に、エアバッグ装置19、第1及び第2ブラケット31,35を介してインパネレインフォースメント33に連結支持され、エアバッグドア部9及びヒンジ部15に作用するエアバッグ21の膨出圧力に抗して非ヒンジ部26の膨出方向への動きを規制している。また、上記第1壁部47と剛性部41とが第3壁部51(連結リブ)で連結されて、剛性部41も第1壁部47とともにエアバッグ21展開時にその膨出圧力に抗するように構成されている。なお、枠部17の両側壁部17cには、エアバッグケース23をネジ(図示せず)で締結するための締結部53を突設して、枠部17をエアバッグ装置19、第1及び第2ブラケット31,35を介してインパネレインフォースメント33に連結支持している。そのほかは実施形態1と同一に構成されているので、同一の構成箇所には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
したがって、実施形態3では、実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施形態4)
図13及び図14は実施形態4に係るパネル構成部材1を示す。実施形態4では、実施形態1と同様にエアバッグドア部9が片開きタイプであるが、以下に説明する実施形態4の特徴とする構成も、実施形態2のような車体前後方向上向きに開く観音開きタイプにも適用することができるものである。
実施形態4の特徴とする構成は、板状ヒンジ部15が1つであり、該ヒンジ部15をエアバッグドア部9の端縁に沿って該エアバッグドア部9より狭い幅で第2脆弱部13により形成していることである。したがって、ボス部27は第2脆弱部形成領域A2のパネル構成部材本体3裏面のヒンジ部15を挟む両側に1個ずつ形成されている。そして、ヒンジ部15は他端がパネル構成部材本体3に一体に接続された状態でボス部27側のパネル構成部材本体3と切り離されて湾曲変形しながらパネル構成部材本体3から起き上がるようになっている。
したがって、実施形態4では、実施形態1と同様の作用効果を奏することができることに加え、ヒンジ部15が1つであるため、第2脆弱部13の加工を容易に行うことができる。
なお、上記の各実施形態では、型成形により第1脆弱部7及び第2脆弱部13を構成したがレーザービームの照射により又は熱刃により構成してもよい。レーザービームの照射による場合には、第1脆弱部7及び第2脆弱部13は、パネル構成部材本体3裏面に線状に連続した多数の細孔からなる細孔群で形成された薄肉部でパネル構成部材本体3にその表面から識別できないように形成することになる。
さらに、上記の各実施形態では、エアバッグドア部9をパネル構成部材本体3と一体に形成したが、パネル構成部材本体3に開口部を形成し、この開口部に別途成形したエアバッグドア部9を有するパネル材を嵌め込んで、エアバッグドア部9をパネル構成部材本体3と別体に構成してもよく、エアバッグドア部9をインストルメントパネルに一体に形成してもよい。
また、上記の各実施形態では、内装品がインストルメントパネルのパネル構成部材1である場合を示したが、エアバッグドア部付ステアリングハンドルやエアバッグドア部付ドアトリム等であってもよい。
この発明は、車両のインストルメントパネルやステアリングハンドル等、車両衝突時に乗員を保護する必要がある内装品に適用可能である。
実施形態1に係るパネル構成部材においてエアバッグドア部が開いた状態の斜視図である。 実施形態1に係るパネル構成部材においてエアバッグドア部が閉じた状態の平面図である。 実施形態1に係るパネル構成部材においてエアバッグドア部が閉じた状態でかつ第1脆弱部及び第2脆弱部のみを示した斜視図である。 実施形態1に係るパネル構成部材において枠部、ボス部及び剛性部を実線でパネル構成部材を仮想線で示した斜視図である。 図4のV−V線に相当する断面図である。 実施形態2の図1相当図である。 実施形態2の図2相当図である。 実施形態2の図3相当図である。 実施形態2の図4相当図である。 実施形態2の図5相当図である。 図9のXI−XI線に相当する断面図である。 実施形態3の図4相当図である。 実施形態4の図1相当図である。 実施形態4の図3相当図である。
符号の説明
1 パネル構成部材(内装品)
3 パネル構成部材本体(内装品本体)
9 エアバッグドア部
7 第1脆弱部
13 第2脆弱部
15 ヒンジ部
19 エアバッグ装置
21 エアバッグ
26 非ヒンジ部
27 ボス部(規制部)
41 剛性部
41a 縦リブ
41b 横リブ
45 連結リブ
47 第1壁部(規制部)
51 第3壁部(連結リブ)
A1 第1脆弱部形成領域
A2 第2脆弱部形成領域

Claims (4)

  1. エアバッグドア部を形成する第1脆弱部と、少なくとも上記エアバッグドア部の端縁から外側に延び湾曲変形可能な複数の板状ヒンジ部をエアバッグドア部の端縁に沿って間隔をあけて形成する第2脆弱部とが内装品本体にその表面から識別できないようにそれぞれ形成され、
    第2脆弱部形成領域の上記ヒンジ部を除く非ヒンジ部の内装品本体裏面には、エアバッグ装置の作動時にエアバッグドア部及びヒンジ部に作用するエアバッグの膨出圧力に抗して非ヒンジ部の膨出方向への動きを規制する規制部が設けられ、
    第2脆弱部形成領域を挟んでエアバッグドア部と対向する側の内装品本体裏面には、第2脆弱部形成領域略全域に沿って延びエアバッグドア部と反対方向に広がる領域にわたって剛性部が設けられ、
    上記第1脆弱部及び第2脆弱部は上記エアバッグ装置の作動により破断し、上記エアバッグドア部はヒンジ部の一端に一体に接続された状態で内装品本体と切り離されて開くとともに、上記ヒンジ部は他端が内装品本体に一体に接続された状態で非ヒンジ部と切り離されて湾曲変形しながら内装品本体から起き上がるように構成されていることを特徴とするエアバッグドア部付き車両用内装品。
  2. エアバッグドア部を形成する第1脆弱部と、少なくとも上記エアバッグドア部の端縁から外側に延び湾曲変形可能な板状ヒンジ部を1つエアバッグドア部の端縁に沿って該エアバッグドア部より狭い幅で形成する第2脆弱部とが内装品本体にその表面から識別できないようにそれぞれ形成され、
    第2脆弱部形成領域の内装品本体裏面の上記ヒンジ部を挟む両側には、エアバッグ装置の作動時にエアバッグドア部及びヒンジ部に作用するエアバッグの膨出圧力に抗して非ヒンジ部の膨出方向への動きを規制する規制部が設けられ、
    第2脆弱部形成領域を挟んでエアバッグドア部と対向する側の内装品本体裏面には、第2脆弱部形成領域略全域に沿って延びエアバッグドア部と反対方向に広がる領域にわたって剛性部が設けられ、
    上記第1脆弱部及び第2脆弱部は上記エアバッグ装置の作動により破断し、上記エアバッグドア部はヒンジ部の一端に一体に接続された状態で内装品本体と切り離されて開くとともに、上記ヒンジ部は他端が内装品本体に一体に接続された状態で取付部側の内装品本体と切り離されて湾曲変形しながら内装品本体から起き上がるように構成されていることを特徴とするエアバッグドア部付き車両用内装品。
  3. 請求項1又は2に記載のエアバッグドア部付き車両用内装品において、
    上記剛性部は、複数の縦リブ及び横リブを格子状に一体に組み合わせてなる組み合わせ体で構成されていることを特徴とするエアバッグドア部付き車両用内装品。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のエアバッグドア部付き車両用内装品において、
    上記規制部と上記剛性部とが連結リブで一体に連結されていることを特徴とするエアバッグドア部付き車両用内装品。
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