JP6068217B2 - 車両の車体前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体に対しフードが上下回動可能となるようこのフードを車体に枢支する枢支具と、この枢支具をその上方から覆うヒンジカバーとを備えた車両の車体前部構造に関するものである。
上記車両の車体前部構造には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、車両の車体前部構造は、車体前部に形成され、上方に向って開く開口と、この開口をその上方から開閉可能に閉じるフードと、このフードの前部側が上下回動可能となるようこのフードの後側部を車体前部に枢支する枢支具とを有している。上記開口は、車体前部に形成されたエンジンルームを上方に向かって開放させるためのものである。
また、車両の車体前部構造は、車体の幅方向に延びて上記開口の後部開口縁部を形成し、その前端縁部が上記フードの後端縁部の下方近傍に位置するカウルルーバと、上記車体前部の側面を形成すると共に、上記開口の側部開口縁部を形成するフェンダと、上記枢支具をその上方から覆って上記カウルルーバの長手方向の端部とフェンダとに架設されるヒンジカバーと、上記カウルルーバの端部およびフェンダにそれぞれ形成される内、外側係止孔と、車体の幅方向における上記ヒンジカバーの内、外側部の下面からそれぞれ下方に向かって一体的に突設され、上記内、外側係止孔に係止される内、外側係止突起とを備えている。そして、上記各係止孔への各係止突起の係止により、車体側に対し上記ヒンジカバーが建付けられ、このヒンジカバーが上記枢支具を覆うことにより、空力特性や車体の見栄えの向上が図られている。
特開2010−149547号公報
ところで、車両の走行時、この車両がその前方の何らかの物体に衝突(前突)し、この前突により跳ね上げられた何らかの物体が、上記フードの上面に大きい衝撃力で衝突したとする。この場合、上記フードは上記衝撃力により下方に向かって変位しようとする。
ここで、前記したように、フードの後端縁部の下方近傍にはカウルルーバの前端縁部が位置している。このため、上記衝突時の衝撃力により、上記フードは上記カウルルーバを下方に向け押動して、このカウルルーバと共に下方に変位しようとする。そして、この場合、上記フードがカウルルーバと共に下方に変位すれば、この変位により上記衝撃力に基づくエネルギーが吸収されることとなって、この衝撃力が緩和される。よって、上記物体が人である場合には、この人の傷害値を低減できることとなる。
しかし、上記従来の技術では、カウルルーバの端部は、上記内、外側係止孔への内、外側係止突起の係止により上記ヒンジカバーを介しフェンダに連結されている。このため、上記衝突時の衝撃力により、フードとカウルルーバとが共に下方に変位しようとするときには、これらの下方への変位は、このカウルルーバの端部を上記フェンダに連結している上記ヒンジカバーにより阻害されがちとなる。よって、上記衝突時の衝撃力による上記フードとカウルルーバとの下方への変位が不十分となって、上記衝撃力の緩和が不十分になるおそれを生じる。
そこで、例えば、上記内、外側係止突起に切り欠きなどの脆弱部を形成し、上記衝突時の衝撃力により上記脆弱部に応力集中を生じさせて破断させるようにすることが考えられる。そして、これによれば、上記衝突時の衝撃力により、上記カウルルーバのヒンジカバーを介してのフェンダへの連結が解除されて、上記フードとカウルルーバとは共に下方に向かって十分に変位し、もって、上記衝撃力の緩和が十分にできると考えられる。
しかし、上記のようにした場合には、上記内、外側係止突起に形成された脆弱部の存在により、上記カウルルーバの端部およびフェンダに対するヒンジカバーの建付け剛性が低下しがちとなる。そして、この場合には、車両走行時の振動により、ヒンジカバーにがたつきが生じ、これにより異音が発生するおそれがあって好ましくない。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車両の前突により何らかの物体がフードの上面に衝突したとき、その衝撃力によりフードが下方に向かい十分に変位して上記衝撃力が十分に緩和されるようにし、かつ、このようにした場合でも、車両走行時に異音が発生しないようにすることである。
請求項1の発明は、車体2前部に形成され、上方に向って開く開口10と、この開口10をその上方から開閉可能に閉じるフード11と、このフード11の前部側が上下回動A可能となるようこのフード11の後側部を車体2前部に枢支する枢支具12と、車体2の幅方向に延びて上記開口10の後部開口縁部を形成し、その前端縁部が上記フード11の後端縁部の下方近傍に位置するカウルルーバ17と、上記車体2前部の側面を形成すると共に、上記開口10の側部開口縁部を形成するフェンダ18と、上記枢支具12をその上方から覆って上記カウルルーバ17の長手方向の端部とフェンダ18とに架設されるヒンジカバー26と、上記カウルルーバ17の端部およびフェンダ18にそれぞれ形成される内、外側係止孔27,28と、車体2の幅方向における上記ヒンジカバー26の内、外側部の下面からそれぞれ下方に向かって一体的に突設され、上記内、外側係止孔27,28に係止される内、外側係止突起29,30とを備えた車両の車体前部構造において、
車体2の平面視(図1)で、上記内側係止突起29を、その基部の断面が全体的に長方形状になるよう形成すると共に、その長辺が車体2の幅方向に延びるよう形成する一方、上記外側係止突起30を、その基部の断面が長方形状になるよう形成すると共に、その長辺が車体2の前後方向に延びるよう形成したことを特徴とする車両の車体前部構造である。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、車体前部に形成され、上方に向って開く開口と、この開口をその上方から開閉可能に閉じるフードと、このフードの前部側が上下回動可能となるようこのフードの後側部を車体前部に枢支する枢支具と、車体の幅方向に延びて上記開口の後部開口縁部を形成し、その前端縁部が上記フードの後端縁部の下方近傍に位置するカウルルーバと、上記車体前部の側面を形成すると共に、上記開口の側部開口縁部を形成するフェンダと、上記枢支具をその上方から覆って上記カウルルーバの長手方向の端部とフェンダとに架設されるヒンジカバーと、上記カウルルーバの端部およびフェンダにそれぞれ形成される内、外側係止孔と、車体の幅方向における上記ヒンジカバーの内、外側部の下面からそれぞれ下方に向かって一体的に突設され、上記内、外側係止孔に係止される内、外側係止突起とを備えた車両の車体前部構造において、
車体の平面視で、上記内側係止突起を、その基部の断面が全体的に長方形状になるよう形成すると共に、その長辺が車体の幅方向に延びるよう形成する一方、上記外側係止突起を、その基部の断面が長方形状になるよう形成すると共に、その長辺が車体の前後方向に延びるよう形成しており、次の作用効果が生じる。
即ち、上記構成の車両の前突時に、何らかの物体が、上記フードの上面に大きい衝撃力で衝突したとする。この場合、上記フードは上記衝撃力により下方に向かって変位しようとする。
ここで、前記したように、フードの後端縁部の下方近傍にはカウルルーバの前端縁部が位置している。このため、上記衝突時の衝撃力により、上記フードは上記カウルルーバを下方に向け押動して、このカウルルーバと共に下方に変位しようとする。
そして、この場合には、上記フードの後側部は前下方に向かって変位しようとし、これに押動されて上記カウルルーバの端部も前下方に向かって変位しようとする。すると、この際、上記ヒンジカバーの内側部に突設され、上記カウルルーバの端部に形成された内側係止孔に係止された内側係止突起の基部には、上記前下方に向かう外力が与えられるが、この外力は、上記内側係止突起の基部断面の短辺に沿った方向に向かうものとされる。
このため、上記内側係止突起の基部には、上記外力に因り大きい応力が生じがちとなって、より容易に屈曲もしくは破断させられ、上記係止は弛緩もしくは解除される。よって、上記カウルルーバの端部は内側係止孔への内側係止突起の係止によりヒンジカバーを介しフェンダに連結されてはいるが、上記衝突時の衝撃力による上記係止の弛緩もしくは解除により、上記フードとカウルルーバとは共に下方に向かい十分に変位させられて、上記衝撃力は十分に緩和される。
また、仮に、上記衝突時に、上記内側係止孔への内側係止突起の係止の弛緩もしくは解除が不十分な場合には、上記フードとカウルルーバとが共に下方に変位することに連動して上記ヒンジカバーも下方に変位しようとする。
そして、この場合、上記衝撃力に基づき、上記フードにより押動される上記カウルルーバは、その長手方向の中途部が下方に向かって変位するよう屈曲しがちとなる。このため、このカウルルーバの長手方向の端部は、上記ヒンジカバーと共に車体の内側下方に向かって、より大きく変位しようとする。すると、この際、上記ヒンジカバーの外側部に突設され、上記フェンダの上部に形成された外側係止孔に係止された外側係止突起の基部には、上記内側下方に向かう他の外力が与えられるが、この他の外力は、上記外側係止突起の基部断面の端面の短辺に沿った方向に向かうものとされる。
このため、上記外側係止突起の基部には、上記他の外力に因り大きい応力が生じがちとなって、より容易に屈曲もしくは破断させられ、上記係止は弛緩もしくは解除される。よって、上記カウルルーバの端部は外側係止孔への外側係止突起の係止によりヒンジカバーを介しフェンダに連結されてはいるが、上記衝突時の衝撃力による上記係止の弛緩もしくは解除により、上記フードとカウルルーバとは共に下方に向かい十分に変位させられて、上記衝撃力は、より確実に十分に緩和される。
また、上記したように、車体の平面視で、上記内側係止突起を、その基部断面の長辺が車体の幅方向に延びるよう形成する一方、上記外側係止突起を、その基部断面の長辺が車体の前後方向に延びるよう形成したため、上記外側係止孔と外側係止突起とに外力を与えたとき、これらの各剛性同士が互いに補完し合って上記外力に対抗することとなる。よって、上記カウルルーバの端部とフェンダとに対するヒンジカバーの建付け剛性が良好に維持されることから、車両の走行時、上記ヒンジカバーにがたつきが生じることが防止されて、異音の発生が防止される。
更に、上記した衝突時の十分な衝撃力の緩和や車両の走行時の異音の発生の防止という諸効果は、上記内、外側係止突起の形状を単に工夫することにより達成できるのであって、別途の部材や特殊な構成を用いないで足りる。よって、上記諸効果は、簡単な構成で達成できることから、車体前部の生産性を良好に維持して、その生産性を安価にすることができる。
図2の部分拡大詳細図である。 車体前部の部分平面図である。 図2のIII−III線矢視拡大断面図である。 図1のIV−IV線矢視断面図である。 図1のV−V線矢視部分断面図である。
本発明の車両の車体前部構造に関し、車両の前突により何らかの物体がフードの上面に衝突したとき、その衝撃力によりフードが下方に向かい十分に変位して上記衝撃力が十分に緩和されるようにし、かつ、このようにした場合でも、車両走行時に異音が発生しないようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
即ち、車両の車体前部構造は、車体前部に形成され、上方に向って開く開口と、この開口をその上方から開閉可能に閉じるフードと、このフードの前部側が上下回動可能となるようこのフードの後側部を車体前部に枢支する枢支具と、車体の幅方向に延びて上記開口の後部開口縁部を形成し、その前端縁部が上記フードの後端縁部の下方近傍に位置するカウルルーバと、上記車体前部の側面を形成すると共に、上記開口の側部開口縁部を形成するフェンダと、上記枢支具をその上方から覆って上記カウルルーバの長手方向の端部とフェンダとに架設されるヒンジカバーと、上記カウルルーバの端部およびフェンダにそれぞれ形成される内、外側係止孔と、車体の幅方向における上記ヒンジカバーの内、外側部の下面からそれぞれ下方に向かって一体的に突設され、上記内、外側係止孔に係止される内、外側係止突起とを備える。
車体の平面視で、上記内側係止突起は、その基部の断面が全体的に長方形状になるよう形成されると共に、その長辺が車体の幅方向に延びるよう形成される。一方、上記外側係止突起は、その基部の断面が長方形状になるよう形成されると共に、その長辺が車体の前後方向に延びるよう形成される。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図において、符号1は、自動車で例示される車両であり、矢印Frは、この車両1の進行方向の前方を示している。また、下記する左右とは、上記前方に向かっての車両1の車体2の幅方向をいうものとする。
上記車体2前部は、その左右各側部を構成して上下方向に延びるフロントピラー3と、車体2の幅方向に延び、上記各フロントピラー3の上下方向の中途部同士を結合させるフロントカウル4と、上記各フロントピラー3の上下方向の中途部からそれぞれ前方に突設されるエプロンメンバ5と、車体2の幅方向に延び、上記各エプロンメンバ5の各突出端側同士を結合させるラジエータサポート6とを備えている、上記車体2前部の各構成部品3〜6は、それぞれ板金製で、十分の剛性を有して車体2前部の骨格部材とされる。
車体2の幅方向に延びて上記各フロントピラー3の下部同士に架設され、かつ、上記フロントカウル4から下方に延びるダッシュパネル7が設けられる。このダッシュパネル7により、車体2内部の車室8の下部前面が形成される。
上記フロントカウル4、左右エプロンメンバ5、およびラジエータサポート6で囲まれた空間がエンジンルーム9とされ、このエンジンルーム9は、その上端部を構成し、上方に向かって開く開口10を通し外部に開放される。この開口10をその上方から開閉可能に閉じる板金製のフード11が設けられる。このフード11の前部側が上下回動A可能となるようこのフード11の左右各後側部を上記各エプロンメンバ5に枢支する枢支具12が設けられる。一方、上記フード11の前端部を上記ラジエータサポート6の上端部に解除可能にロックするフードロック装置13が設けられる。
車体2の幅方向に延びて上記開口10の後部開口縁部を形成し、上記フロントカウル4上に支持される樹脂製のカウルルーバ17が設けられる。このカウルルーバ17の前端縁部は上記フード11の後端縁部の下方近傍に位置し、このフード11の後端縁部は上記カウルルーバ17の前端縁部に対しゴム製の弾性シール材17aを介し圧接している。車体2前部の左右各側面を形成すると共に、上記開口10の側部開口縁部を形成する樹脂製のフロントフェンダ18が設けられる。また、車体2前部の前面を形成するフロントバンパ19が設けられ。このバンパ19の上端縁部は上記ラジエータサポート6の上端縁部と共に、上記開口10の前部開口縁部を形成する。なお、上記フェンダ18は板金製であってもよい。
上記各フロントピラー3の上部同士の間がフロントウィンド開口21とされ、このウィンド開口21を閉じるウィンドガラス22が設けられる。このウィンドガラス22の前下端縁部は上記フロントカウル4の後上面部とカウルルーバ17の後端縁部との間に介設されて互いに接合される。そして、上記ウィンドガラス22は上記車室8の上部前面を形成する。
車体2前部の左右各側部において、上記枢支具12をその上方から覆って上記カウルルーバ17の長手方向の端部、フェンダ18の上部、およびウィンドガラス22の側部の前端縁部に架設される樹脂製のヒンジカバー26が設けられる。このヒンジカバー26は、車体2の幅方向に延び、かつ、小さい傾斜角で前下方に延びている。
上記カウルルーバ17の端部に、車体2の前後方向で複数(2つ)の内側係止孔27,27が形成され、上記フェンダ18の上部に、車体2の前後方向で複数(2つ)の外側係止孔28,28が形成される。これら各係止孔27,28の孔軸は上下方向に延びている。一方、車体2の幅方向における上記ヒンジカバー26の内、外側部の下面からそれぞれ下方に向かって一体的に突設され、上記内、外側係止孔27,28に解除可能に係止される内、外側係止突起29,30が設けられる。
上記内、外側係止孔27,28は車体2の前後方向で千鳥状に配置され、これに伴い、上記内、外側係止突起29,30も千鳥状に配置される。そして、上記内、外側係止孔27,28への上記内、外側係止突起29,30の係止により、車体2側に対し上記ヒンジカバー26が建付けられる。
上記内、外側係止孔27,28は、車体2の平面視(図1)で、それぞれ全体的に長方形状になるよう形成され、互いにほぼ同じ大きさとされる。また、上記内、外側係止突起29,30は、車体2の平面視(図1)で、それぞれその基部の断面が全体的に長辺と短辺とを有する長方形状とされ、互いにほぼ同形同大とされる。
具体的には、上記内、外側係止突起29,30は、それぞれその長手方向の各部断面がコの字形状とされ、突出端部が矢先形状とされる係止突起本体部33と、この係止突起本体部33の長手方向に沿って形成される一対のスリット34,34と、これら両スリット34,34の間に形成され、その厚さ方向に弾性的に撓み易くされた長尺部35と、この長尺部35の長手方向の中途部に一体的に形成され上記係止突起本体部33の外側方に向かって突出する係止凸部36とを有している。
車体2の平面視(図1)で、上記各内側係止孔27と各内側係止突起29とは、その長方形状の長辺が車体2の幅方向に延びるよう形成される。一方、上記各外側係止孔28と各外側係止突起30とは、その長方形状の長辺が車体2の前後方向に延びるよう形成される。
上記各係止孔27,28に対し上記各係止突起29,30を係止させようとする場合には、まず、上記各係止孔27,28に上記各係止突起29,30の係止突起本体部33を嵌入させ、上記係止凸部36を上記各係止孔27,28の孔縁部に圧接させる。
次に、上記各係止孔27,28に対し、更に上記係止突起本体部33を嵌入させると、図1中一点鎖線で示すように、上記長尺部35が上記係止突起本体部33の内側に向けて弾性的に撓む。そして、この状態で、上記係止突起本体部33を更に嵌入させると、上記係止凸部36が上記各係止孔27,28の孔縁部を乗り越えて、この後縁部に上記各係止突起29,30が係止される。
上記構成の車両1の走行時、この車両1がその前方の何らかの物体に衝突(前突)し、この前突により跳ね上げられた何らかの物体が、上記フード11の上面に大きい衝撃力Fで衝突したとする。この場合、上記フード11は上記衝撃力Fにより下方に向かって変位しようとする。
ここで、前記したように、フード11の後端縁部の下方近傍にはカウルルーバ17の前端縁部が位置している。このため、上記衝突時の衝撃力Fにより、上記フード11は上記カウルルーバ17を下方に向け押動して、このカウルルーバ17と共に下方に変位しようとする。
そして、この場合には、上記フード11の後側部は前下方Bに向かって変位しようとし、これに押動されて上記カウルルーバ17の端部も前下方Bに向かって変位しようとする。すると、この際、上記ヒンジカバー26の内側部に突設され、上記カウルルーバ17の端部に形成された各内側係止孔27に係止された各内側係止突起29の基部には、上記前下方Bに向かう外力P1が与えられるが、この外力P1は、上記各内側係止突起29の基部断面の短辺に沿った方向に向かうものとされる。
このため、上記各内側係止突起29の基部には、上記外力P1に因り大きい応力が生じがちとなって、より容易に屈曲もしくは破断させられ、上記係止は弛緩もしくは解除される。よって、上記カウルルーバ17の端部は各内側係止孔27への各内側係止突起29の係止によりヒンジカバー26を介しフェンダ18に連結されてはいるが、上記衝突時の衝撃力Fによる上記係止の弛緩もしくは解除により、上記フード11とカウルルーバ17とは共に下方に向かい十分に変位させられて、上記衝撃力Fは十分に緩和される。
また、仮に、上記衝突時に、上記各内側係止孔27への各内側係止突起29の係止の弛緩もしくは解除が不十分な場合には、上記フード11とカウルルーバ17とが共に下方に変位することに連動して上記ヒンジカバー26も下方に変位しようとする。
そして、この場合、上記衝撃力Fに基づき、上記フード11により押動される上記カウルルーバ17は、その長手方向の中途部が、上記フロントカウル4の前端縁部を下方に押圧して変形させながら、下方に向かって変位するよう屈曲しがちとなる。このため、このカウルルーバ17の長手方向の端部は、上記ヒンジカバー26と共に車体2の内側下方Cに向かって、より大きく変位しようとする。すると、この際、上記ヒンジカバー26の外側部に突設され、上記フェンダ18の上部に形成された各外側係止孔28に係止された各外側係止突起30の基部には、上記内側下方Cに向かう他の外力P2が与えられるが、この他の外力P2は、上記各外側係止突起30の基部断面の短辺に沿った方向に向かうものとされる。
このため、上記各外側係止突起30の基部には、上記他の外力P2に因り大きい応力が生じがちとなって、より容易に屈曲もしくは破断させられ、上記係止は弛緩もしくは解除される。よって、上記カウルルーバ17の端部は各外側係止孔28への各外側係止突起30の係止によりヒンジカバー26を介しフェンダ18に連結されてはいるが、上記衝突時の衝撃力Fによる上記係止の弛緩もしくは解除により、上記フード11とカウルルーバ17とは共に下方に向かい十分に変位させられて、上記衝撃力Fは、より確実に十分に緩和される。
また、上記したように、車体2の平面視(図1)で、上記内側係止突起29を、その基部断面の長辺が車体2の幅方向に延びるよう形成する一方、上記外側係止突起30を、その基部断面の長辺が車体2の前後方向に延びるよう形成したため、上記外側係止孔28と外側係止突起30とに外力を与えたとき、これらの各剛性同士が互いに補完し合って上記外力に対抗することとなる。よって、上記カウルルーバ17の端部とフェンダ18とに対するヒンジカバー26の建付け剛性が良好に維持されることから、車両1の走行時、上記ヒンジカバー26にがたつきが生じることが防止されて、異音の発生が防止される。
更に、上記した衝突時の十分な衝撃力Fの緩和や車両1の走行時の異音の発生の防止という諸効果は、上記内、外側係止突起29,30の形状を単に工夫することにより達成できるのであって、別途の部材や特殊な構成を用いないで足りる。よって、上記諸効果は、簡単な構成で達成できることから、車体前部の生産性を良好に維持して、その生産性を安価にすることができる。
なお、以上は図示の例によるが、内側係止孔27と内側係止突起29との組や外側係止孔28と外側係止突起30との組は単一であってもよく、三つ以上であってもよい。
1 車両
2 車体
3 フロントピラー
4 フロントカウル
5 エプロンメンバ
6 ラジエータサポート
9 エンジンルーム
10 開口
11 フード
12 枢支具
13 フードロック装置
17 カウルルーバ
17a シール材
18 フェンダ
26 ヒンジカバー
27 内側係止孔
28 外側係止孔
29 内側係止突起
30 外側係止突起
A 上下回動
B 前下方
C 内側下方
F 衝撃力
P1 外力
P2 他の外力

Claims (1)

  1. 車体前部に形成され、上方に向って開く開口と、この開口をその上方から開閉可能に閉じるフードと、このフードの前部側が上下回動可能となるようこのフードの後側部を車体前部に枢支する枢支具と、車体の幅方向に延びて上記開口の後部開口縁部を形成し、その前端縁部が上記フードの後端縁部の下方近傍に位置するカウルルーバと、上記車体前部の側面を形成すると共に、上記開口の側部開口縁部を形成するフェンダと、上記枢支具をその上方から覆って上記カウルルーバの長手方向の端部とフェンダとに架設されるヒンジカバーと、上記カウルルーバの端部およびフェンダにそれぞれ形成される内、外側係止孔と、車体の幅方向における上記ヒンジカバーの内、外側部の下面からそれぞれ下方に向かって一体的に突設され、上記内、外側係止孔に係止される内、外側係止突起とを備えた車両の車体前部構造において、
    車体の平面視で、上記内側係止突起を、その基部の断面が全体的に長方形状になるよう形成すると共に、その長辺が車体の幅方向に延びるよう形成する一方、上記外側係止突起を、その基部の断面が長方形状になるよう形成すると共に、その長辺が車体の前後方向に延びるよう形成したことを特徴とする車両の車体前部構造。
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