JP2007092179A - 変更された低温表面硬化方法 - Google Patents

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    • C23C8/22Carburising of ferrous surfaces

Abstract

【課題】低温ガス浸炭方法は優れた耐食性を有し硬化されたステンレス鋼製品を達成できるが、かかる過程をより迅速、より経済的な運転を達成できるように、この方法を改良すること、および従来可能であったよりも迅速に浸炭ができ、これによりこの手順の総費用を減らし得るステンレス鋼及びその他の鉄ベース材料の表面硬化のための改良された低温ガス浸炭方法を提供すること。
【解決手段】変更された低温表面硬化方法であって、より具体的には、加工物が、炭素を加工物内に拡散させるにために高い浸炭温度で浸炭用ガスと接触され、これにより析出炭化物の形成なしに所定厚さの硬化されたケースを形成するガス浸炭による加工物を表面硬化させる方法であって、浸炭の早期の段階中に迅速な浸炭を助長し同時に浸炭の後期段階における析出炭化物の形成を避けるように、浸炭の瞬間的速度が、浸炭中により減らされる方法など。
【選択図】なし

Description

本発明は、鉄ベース製品を実質的に炭化物の形成なしに表面硬化することに関
する。
表面硬化は、金属製品の表面高度を強化するために広く使われる工業的な方法
である。典型的な商業的方法においては、加工物を高温の浸炭用ガスと接触させ
、これにより炭素原子を製品表面内に拡散させる。硬化は、一般には単純に「炭
化物」と呼ばれる炭化物微粒子の形成により生ずる。ガス浸炭は、通常、950
℃(1700 ゜F)又はこれ以上で達成される。これは、大部分の鋼は、その相
構造を炭素の拡散に必要なオーステナイトに変換するために、この温度に加熱す
ることが必要であるためである。一般に、非特許文献1を参照されたい。
炭化物粒子は、表面の硬度を大きくするだけでなく腐食を促進する。このため
、ステンレス鋼は、鋼の錆びない特性が損なわれるので、通常のガス浸炭により
硬化することは稀である。
我々の先の1998年8月12日付け出願SN9/133040号において、
我々は、加工物を538℃(1000 ゜F)以下でガス浸炭するステンレス鋼の
表面硬化技術を説明した。この温度において、あまりに長く浸炭を続けないこと
により、加工物は、僅かな炭化物粒子しか形成せず、又は形成することなしに浸
炭されるであろう。結果として、加工物表面が硬化されただけでなくステンレス
鋼の本来の耐食性も維持された。
特許文献1、特許文献2、及び日本特願平9−14019号(特許文献3)参照。
米国特許第5,792,282号明細書 欧州特許第0787817号明細書 特開平9−268364号公報 Stickles.,「Gas Carburizing」,pp 312
低温ガス浸炭方法は優れた耐食性を有し硬化されたステンレス鋼製品を達成で
きるが、かかる過程をより迅速、より経済的な運転を達成できるように、この方
法を改良することが常に望まれる。
従って、従来可能であったよりも迅速に浸炭ができ、これによりこの手順の総
費用を減らし得るステンレス鋼及びその他の鉄ベース材料の表面硬化のための改
良された低温ガス浸炭方法を提供することが本発明の目的である。
本発明によって以下が提供される:
(1) 加工物が、炭素を加工物内に拡散させるにために高い浸炭温度で浸炭用ガスと接触され、これにより析出炭化物の形成なしに所定厚さの硬化されたケースを形成するガス浸炭による加工物を表面硬化させる方法であって、浸炭の早期の段階中に迅速な浸炭を助長し同時に浸炭の後期段階における析出炭化物の形成を避けるように、浸炭の瞬間的速度が、浸炭中により減らされる方法。
(2) 品物の表面内への炭素の拡散を支援するに十分であるが品物表面における析出炭化物の実質的な形成を支援するには不十分な高い浸炭温度における浸炭用ガスと加工物との接触を含む鉄、ニッケル又は両者を含んだ加工物の低温ガス浸炭のための方法であって、最終浸炭温度のみで行われる浸炭について可能であるよりも迅速な浸炭を達成するために、浸炭温度が初期浸炭温度から最終浸炭温度に下げられる方法。
(3) 浸炭温度がその初期値とその最終値との間で少なくも2回、段階的に下げられる項目2の方法。
(4) 浸炭温度がその初期値とその最終値との間で少なくも5回、段階的に下げられる項目3の方法。
(5) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる時間の少なくも80%について、瞬間的浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成の始まるであろう温度の111deg(200 ゜F)内に維持される項目2の方法。
(6) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる時間の少なくも80%について、瞬間的浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成の始まるであろう温度の55.6deg(100 ゜F)内に維持される項目5の方法。
(7) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる時間の少なくも95%について、瞬間的浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成の始まるであろう温度の111deg(200 ゜F)内に維持される項目2の方法。
(8) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる時間の少なくも95%について、瞬間的浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成の始まるであろう温度の55.6deg(100 ゜F)内に維持される項目5の方法。
(9) 加工物がステンレス鋼で作られ、更に硬化される加工物の表面が、この表面を炭素原子が浸透し易くさせるために浸炭より前に活性化させる項目2の方法。
(10) 加工物表面により取り上げられた炭素の量で測定して、浸炭が少なくも5%完了した後でかつ浸炭が80%完了するより前に、浸炭が中断されそして加工物が加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するように処理される項目2の方法。
(11) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる間で、浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成が始まるであろう温度の下方55.6deg(100 ゜F)以上落ちたときだけが、加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するための加工物の処理中である項目10の方法。
(12) 品物の表面内への炭素の拡散を支援するに十分であるが品物表面における析出炭化物の実質的な形成を支援するには不十分な高い浸炭温度における浸炭用ガスと加工物との接触を含む鉄、ニッケル又は両者を含んだ加工物の低温ガス浸炭のための方法であって、 最終濃度のみで行われた浸炭について可能であるよりも硬いケースを達成しかつ初期濃度のみで行われた浸炭について可能であるよりも煤の発生が少ないように、浸炭用ガス内の浸炭の種の濃度が、浸炭中に初期濃度から最終濃度に落とされる方法。
(13) 浸炭の種の濃度が、初期濃度と最終濃度との間で少なくも2回、段階的に下げられる項目12の方法。
(14) 浸炭の種の濃度が、初期濃度と最終濃度との間で少なくも5回、段階的に下げられる項目13の方法。
(15) 浸炭の種の最終濃度が、浸炭の種の初期濃度の50%より小さい項目12の方法。
(16) 浸炭の種の最終濃度が、浸炭の種の初期濃度の25%より小さい項目15の方法。
(17) 浸炭の種の最終濃度が、浸炭の種の初期濃度の10%より小さい項目16の方法。
(18) 加工物がステンレス鋼で作られ、更に硬化される加工物の表面が、この表面を炭素原子を浸透するようにさせるために、浸炭の前に活性化される項目12の方法。
(19) 加工物表面により取り上げられた炭素の量で測定して、浸炭が少なくも10%完了した後でかつ浸炭が80%完了するより前に、浸炭が中断されそして加工物が加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するように処理される項目12の方法。
(20) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる間で、浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成が始まるであろう温度の下方55.6deg(100 ゜F)以上落ちたときだけが、加工物表面内への炭素原子の拡散を増すための加工物の処理中である項目19の方法。
(21) 加工物が、炭素を加工物内に拡散させるために高い浸炭温度で浸炭用ガスと接触させられ、これにより析出炭化物の形成なしに所定厚さの硬化されたケースを形成するガス浸炭により加工物をケース硬化させる方法であって、浸炭が始められた後であるが浸炭が完了するより前に浸炭が中断され、かつ加工物が加工物表面内への炭素の拡散を強化するように処理される方法。
(22) 加工物の表面を炭素原子が浸透するようにするために、浸炭される加工物の表面を活性化し、次いで品物の表面内への炭素の拡散を支援するに十分であるが品物表面における析出炭化物の実質的な形成を支援するには不十分な高い浸炭温度で浸炭用ガスと加工物とを接触させることを含むステンレス鋼加工物の低温ガス浸炭のための方法であって、加工物表面により取り上げられた炭素の量で測定して、浸炭が少なくも10%完了した後でかつ浸炭が80%完了するより前に、浸炭が中断されそして加工物が加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するように再活性化される方法。
(23) 浸炭が少なくも35%完了した後でかつ浸炭が65%完了するより前に、浸炭が中断されそして加工物が加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するように再活性化される項目22の方法。
(24) 浸炭の開始後1時間で始まり浸炭の実質的完了時に終わる間で、浸炭温度が、析出炭化物の実質的な形成が始まるであろう温度の下方55.6deg(100 ゜F)以上落ちたときだけが、加工物の再活性化中である項目22の方法。
(25) 鉄で電気メッキされた加工物が、加工部表面内に炭素を拡散させるために高い浸炭温度で浸炭用ガスと接触させられこれにより所定の厚さの硬化されたケースを形成するガス浸炭により加工物をケース硬化する方法であって、浸炭の開始後であるが浸炭の完了前に、浸炭が中断されそして浸炭の終わりに形成されたケースがパージ用ガスとの接触なしに形成されたケースよりも硬いように、加工物が、本質的に不活性ガスよりなるパージ用ガスと316℃(600゜F)より低いパージ温度で接触させられる方法。
(26) 加工物が鉄、ニッケル又は両者を含み、更に最終浸炭温度のみで行われた浸炭について可能であるよりもより早く浸炭を達成するために、浸炭温度が初期浸炭温度から最終浸炭温度に下げられる項目1の方法。
(27) 加工物が鉄、ニッケル又は両者を含み、更に最終濃度のみで行われた浸炭について可能であるよりもより硬いケースを達成しかつ初期濃度のみで行われた浸炭について可能であるよりも煤の発生が少ないように、浸炭用ガス中の浸炭の種の濃度が、浸炭中に初期濃度から最終濃度に下げられる項目1の方法。
(28) 浸炭される加工物がステンレス鋼より作られ、 浸炭される加工物の表面が、これら表面を端子原子が透過するようにするために活性化され、更に 加工物表面により取り上げられた炭素の量で測定して浸炭が少なくも10%完了した後であるが浸炭が80%完了するより前に浸炭が中断され、そして加工物が加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するために再活性化される項目21の方法。
(29) 浸炭される加工物がステンレス鋼より作られ、浸炭される加工物の表面が、これら表面を端子原子を透過させるように鉄との接触により活性化され、更に浸炭が始まった後であるが浸炭が完了するより前に浸炭が中断され、そして浸炭の終わりに形成されたケースがパージ用ガスとの接触なしに形成されたケースよりもより硬いように、加工物が316℃(600゜F)以下のパージ温度で本質的に不活性ガスよりなるパージ用ガスと接触せられる項目21の方法。
[発明の概要]
これら及びその他の目的は、低温浸炭方法における加工物の浸炭速度が、析出
炭化物の形成を助長させ得る所定の限界に接近するがこれを越えないように、浸
炭温度及び/又は浸炭用ガス内の浸炭の種(specie)の濃度を調整するこ
とにより大きくさせ得ることの発見に基づく本発明により達成される。
従って、本発明は、品物の表面内への炭素の拡散を支援するに十分であるが品
物表面における析出炭化物の実質的な形成を支援するには不十分な高い浸炭温度
での浸炭用ガスと加工物との接触を含む鉄、ニッケル又は両者を含んだ加工物の
低温ガス浸炭のための方法であって、最終浸炭温度のみで行われる浸炭について
可能であるよりも迅速な浸炭を達成するために、浸炭温度が初期浸炭温度から最
終浸炭温度に下げられる新しい方法を提供する。
更に本発明は、品物の表面内への炭素の拡散を支援するに十分であるが品物表
面における析出炭化物の実質的な形成を支援するには不十分な高い浸炭温度にお
ける浸炭用ガスと加工物との接触を含む、鉄、ニッケル又は両者を含んだ加工物
の低温ガス浸炭のための方法であって、最終濃度のみで行われた浸炭について可
能であるよりも硬いケースを達成しかつ初期濃度のみで行われた浸炭について可
能であるよりも煤の発生が少ないように、浸炭用ガス内の浸炭の種の濃度が、浸
炭中に、初期濃度から最終濃度に落とされる新しい方法を提供する。
更に、本発明は、加工物の表面を炭素原子が浸透するようにするために加工物
の表面を活性化し、次いで品物の表面内への炭素の拡散を支援するに十分である
が品物表面における析出炭化物の実質的な形成を支援するには不十分な高い浸炭
温度で浸炭用ガスと加工物とを接触させることを含むステンレス鋼加工物の低温
ガス浸炭のための方法であって、加工物表面により取り上げられた炭素の量で測
定して、浸炭が少なくも10%完了した後でかつ浸炭が80%完了するより前に
、浸炭が中断されそして加工物が加工物表面内への炭素原子の拡散を強化するよ
うに再活性化される新しい方法が提供される。
本発明は、なお別の態様により、鉄で電気メッキされた加工物が、加工物表面
内に炭素を拡散させるために高い浸炭温度で浸炭用ガスと接触されこれにより所
定の厚さの硬化されたケースを形成するガス浸炭により加工物を表面硬化する方
法であって、浸炭の開始後であるが浸炭の完了前に、浸炭が中断されそして浸炭
の終わりに形成されたケースが、パージ用ガスとの接触なしに形成されたケース
よりも硬いように316℃(600 ゜F)より低いパージ温度で本質的に不活性
ガスを構成するパージガスと接触される方法も提供される。
[詳細な記述]
本発明により、鉄を含んだ加工物が低温浸炭により表面硬化され、この間に、
浸炭速度の総合値を大きくして、これにより過去において可能であったよりも迅
速に浸炭過程を完了させるために、浸炭温度の調整、浸炭ガス中の浸炭の種の濃
度の調整、浸炭すべき表面の再活性化、及び浸炭すべき表面の清浄化を含んだ1
以上の過程が実行される。
加工物
本発明は、析出物の形成なしに材料の表面内に炭素原子を拡散させることによ
り表面硬化、又は「ケース」を形成し得る、鉄又はニッケルを含んだ材料の表面
硬化に応用できる。かかる材料は公知であり、例えば上述の1998年8月12
日付け出願SN9/133,040号、米国特許5,792,282号、EPO
0787817号、及び日本特願平9−14019号(特開平9−268364
号)に説明され、これらの開示は参考文献としてここに組み入れられる。
本発明は、鋼、特にNiを5から50、好ましくは10から40重量%含んだ
鋼の表面硬化について特に応用可能であることが見いだされた。好ましい合金は
、Niを10から40重量%及びCrを10から35重量%含む。より好ましく
は、ステンレス鋼、特にAISI 300及び400シリーズの鋼である。特に
興味あるものは、幾つかの例をあげれば、AISI 316、316L、317
、317L、及び304ステンレス鋼、合金600、合金C−276、及び合金
20Cbである。
本発明は、いかなる形状の製品にも適用できる。例えば、ポンプ構成部品、歯
車、弁、スプレーノズル、ミキサー、外科用器具、医用インプラント、腕時計の
ケース、軸受、連結具、固定具、電子機器用フィルター、電子装置の軸、スプラ
イン、幅木金などが含まれる。
更に、本発明は、加工物の全表面又は希望のようにこれらの表面のうちの幾つ
かを表面硬化させるために使うことができる。
活性化
ステンレス鋼、特にオーステナイト系ステンレス鋼は、大気に暴露されると本
質的に瞬間的に酸化クロム(Cr23)のコヒーレントな保護層を形成する。こ
の酸化クロム層は、炭素原子の拡散に対して不浸透性である。このため、本発明
により浸炭すべき加工物が、通過する炭素原子の拡散に対して不浸透性の表面層
を持っているステンレス鋼又はその他の材料である場合は、表面硬化すべき加工
物の表面は、これを浸炭するより前に活性化し、又は「脱不動態化」しなければ
ならない。
炭素原子の拡散を助長するためにステンレス鋼又はその他の金属製品を活性化
させる多くの方法が知られている。例えば、高温(例えば260から516℃(
500から600 ゜F))における加工物とHCl又はHFのようなハロゲン化
水素ガスとの接触、強塩基との接触、鉄の電気メッキ、液体ナトリウムとの接触
、及びシアン化ナトリウムを含んだ熔融塩浴が含まれる。これらの技術は、例え
ば上述の1998年8月12日付け出願SN9/133,040号、米国特許5
,792,282号、EPO0787817号、及び日本特願平9−14019
号(特開平9−268364号)に説明される。更に、Stickles他,"Heat Treat
ing",pp 312,314,Vol.4,ASM Handbook,copyright 1991,ASM International並びに
米国特許4,975,147号、米国特許5.372.655号、及びWO
号(弁理士事務所番号22188/05640号)を参照されたい。これ
らの開示は参考文献としてここに取り入れられる。
浸炭すべき加工物が炭素元素の拡散を妨げる保護不活性層を形成するか否かに
かかわらず、浸炭の前に(及び活性化が必要な場合にはその前に)石鹸水或いは
アセトン又はミネラルスピリッツのようなのような有機溶剤との接触により浸炭
すべき表面を清浄化することが有益である。
低温浸炭
加工物は、浸炭について準備されると、炭素原子が加工物の表面内に拡散する
に十分な時間、高温で浸炭用ガスと接触させられる。
低温浸炭においては、浸炭用ガスは、製品の表面内への炭素原子の拡散は許す
が炭化物粒子は、これをいかなる程度でも形成するほど高くない高い浸炭温度に
維持される。
これは、図1を参照してより容易に理解することができる。この図は、ある特
定の浸炭用ガスを使用して鋼を浸炭するときに、析出炭化物を形成する時間及び
温度の条件を示しているAISI 316ステンレス鋼の状態図である。特に図
1は、例えば、加工物が曲線Aで定められた範囲内で加熱された場合に、化学式
236の金属炭化物が形成されるであろうことを示す。そこで、加工物が曲線
Aの下半分上のどこかにくる時間及び温度の条件下で加熱されると、加工物表面
に析出炭化物が形成されるであろうことが認められるであろう。従って、低温浸
炭は、析出炭化物が形成されないように曲線Aの下方で行われる。
図1から、与えられた浸炭ガスに対して、析出炭化物の形成を助長する浸炭温
度は、浸炭時間の関数として変化することも見ることができる。例えば、図1は
、浸炭温度732℃(1350 ゜F)においては、僅か0.1時間(6分間)後
には析出炭化物の形成が始まることを示す。これに反して、約524℃(975
゜F)の浸炭温度においては、析出炭化物は、浸炭がおよそ100時間続くまで
形成が開始されない。この現象のため、低温浸炭は、浸炭の終わりの析出炭化物
形成温度より低い一定の浸炭温度に維持されることが普通である。例えば、図1
の合金及び浸炭ガスを使って100時間続くことが予想される低温浸炭方法につ
いては、浸炭は、通常、496℃(925 ゜F)又はこれ以下の一定温度で行わ
れるであろう。これは、加工物を、浸炭の終わりにおいて析出炭化物形成温度(
即ち524℃(975 ゜F))以下に安全に維持するためである。或いは、図1
に示されるように、浸炭は線Mに沿って行われるであろう。これは加工物を安全
に点Q以下に保ち、従って析出炭化物は形成されないであろう。
典型的な低温浸炭過程は、希望の浸炭量を達成するために50から100更に
1000時間又はそれ以上を取ることができる。従って、浸炭が点Q以下の安全
な一定温度で行われる場合は、浸炭の初期のある任意の瞬間tにおける浸炭温度
は、曲線Aよりかなり下であろうことが認められるであろう。これも図1に示さ
れ、この場合、線分Sは曲線Aの温度と浸炭終期における浸炭温度496℃(9
25 ゜F)との差を表し、一方、線分Tは、浸炭開始1時間後におけるこの差を
表す。線分SとTとの比較から分かるように、浸炭温度が浸炭終期における点Q
より少なくも27.8deg(50 ゜F)低いように一定温度496℃(925 ゜
F)に維持された場合は、実際の浸炭温度と曲線Aとの間には、浸炭開始1時間
後において83.3deg(150 ゜F)(635℃ー524℃(1175゜F
−925 ゜F))の差があるであろう。浸炭速度は温度に依存するので、浸炭初
期における524℃(925 ゜F)の比較的低い浸炭温度は、この方法で行われ
る浸炭の全過程を遅くさせることが分かる。
浸炭温度の調節
本発明の一態様により、従来典型的に使用された温度より高い浸炭温度で浸炭
過程を開始し、そしてこの温度を、浸炭の進行とともに浸炭過程の終点における
通常の浸炭温度に達するように下げることにより、前記の拘束は大きく無くされ
る。
この方法は、図2に曲線Xで示される。これは、浸炭温度を、浸炭曲線上で曲
線Xが初期の高い値から低い最終値に下げることを示している点を除いて図1の
曲線Mと同様である。特に、曲線Xは、初期浸炭温度607℃(1125゜F)
で浸炭を開始し、この温度は析出炭化物が0.5時間で浸炭過程中に形成し始め
る温度(図2の点W)より約27.8deg(50 ゜F)低く、次いで浸炭の終点
における最終浸炭温度496℃(925 ゜F)に達するように浸炭が進行するよ
うに浸炭温度を低下させることを示す。終点温度は、図1に示された通常の過程
において使用される終点温度と同じである。
この特定の実施例においては、浸炭過程中の任意の瞬間tにおける浸炭温度は
、そのとき炭化物が形成し始める温度から所定の範囲内(例えば27.8deg(
50 ゜F)、41.7deg(75 ゜F)、55.6deg(100 ゜F)、83.
3deg(150 ゜F)、或いは111deg(200゜F))に保たれる。換言すれ
ば、浸炭速度は、浸炭の全過程を通して曲線Aより所定値だけ下に維持される。
この手段により、浸炭温度は通常の実際温度よりかなり高いがしかし析出炭化物
の形成が始まる温度以下に保たれる。この方法の正味の効果は、総合浸炭速度を
高くすることである。これは、浸炭過程の大部分を通して浸炭温度が他の方法で
得られるより高いためである。浸炭中の任意の時間tにおける浸炭の瞬間速度は
温度に依存し、本発明は、この方法において、瞬間的な浸炭温度を上げることに
よりこの瞬間速度を上げる。正味の効果は、より高い総合浸炭速度であり、これ
は浸炭過程を完了させるための総時間の短縮をもたらす。
言うまでもなく、上述のように高い浸炭温度で運転する場合には、浸炭中に、
高物粒子をいささかも形成しないことを保証することが必要である。従って、浸
炭温度は、これを上述のように任意の時間tにおける所定最低値以下に落とさな
いように設定するだけでなく、曲線Aに非常に近い最小値を越すことがないよう
に設定される。換言すれば、浸炭温度は、任意の時間tにおいて析出炭化物が形
成されないように、曲線Aの下方で十分な大きさ(例えば13.9deg(25 ゜
F)又は27.8deg(50゜F))に維持されねばならない。実際には、これ
は、浸炭温度が曲線Aの下方のある範囲内に設定され、そしてその最大は曲線A
の下方の十分な距離(例えば13.9deg(25 ゜F)又は27.8deg(50 ゜
F))であり、その最小は上述の所定の大きさ(即ち、例えば27.8deg(5
0 ゜F)、41.7deg(75 ゜F)、55.6deg(100 ゜F)、83.3
deg(150 ゜F)、或いは111deg(200゜F))だけ曲線Aから更に下方
である。従って、浸炭温度は、典型的には、曲線Aの下方のある適切な範囲内(
例えば13.9deg(25゜F)から111deg(200 ゜F)或いは27.8de
g(50 ゜F)から55.6deg(100゜F))にあるように設定されるであろ
う。
本発明のこの態様の別の実施例が図3において曲線Yにより示される。この実
施例は、浸炭温度が連続的ではなくて段階的に下げられることを除いて上述と同
じ方法で実行される。逓減分は、特に設備の点から、多くの場合、より単純にす
ることができる。浸炭過程は幾らか多くの時間を取ることができるため、逓減の
回数は3から5更に10、15、25、25或いはそれ以上に変えることができ
る。
本発明の利点は、たとえ、浸炭のごく初期の段階において初期浸炭温度が曲線
Aの近くに維持できない場合でも実現できることも理解すべきである。図1から
3は、浸炭のごく初期の段階、例えば最初の1時間は、析出炭化物が急速に析出
物を形成し始める温度であり、曲線Aの傾斜が比較的急であることを示す。従っ
て、浸炭の全過程を通して曲線Aに近い瞬間的浸炭温度を保つことにより最も迅
速な浸炭を達成することができるが、設備の限定を含んだ実際的考察により、曲
線Aの初めの部分は、浸炭の初期段階中の、初期浸炭温度の設定とは無関係であ
ることを述べることができる。これは図2及び3にも示され、曲線X及びYの初
期浸炭温度は、0.5時間の位置において曲線Aの少なくも27.8deg(50
゜F)下において出発するように設定され、曲線Aの下の最初の0.5時間の運
転と無関係であったことを意味している。同じ方法で、初期作動の最初の1、2
、3、5、或いは10、15又は20時間を、本発明のこの態様による初期浸炭
温度の設定に無関係とすることができる。いずれの場合も、本発明により、より
高い瞬間的浸炭速度を達成しかつ浸炭過程を通しての炭化物の析出を防ぎ続ける
ために、浸炭の全工程にわたって浸炭温度を下げるように、従来使用されていた
より高い浸炭温度で出発することによりより迅速な総合浸炭速度を達成し得たこ
とが認められるであろう。
本発明のこの態様に関する更に別の特徴により、本発明の精神及び範囲から離
れることなく、浸炭中のある期間、瞬間的浸炭温度を上述の温度範囲の下方に落
とすことができる。例えば、浸炭の生ずる期間の5、10、又は20%の間、瞬
間的浸炭温度がこの範囲以下に落ちたとしても、本発明の利点は現実化されるで
あろう。言うまでもなく、浸炭がこれら低温度で行われたならば、総合浸炭速度
は低下するであろう。それにも拘わらず、浸炭が生じている時間のかなりの部分
の間、より早い総合浸炭速度の利点はなお達成されるであろう。浸炭温度は、上
述の方法における終点の浸炭温度より高く維持される。
浸炭用ガス
通常のガス浸炭において浸炭される加工物に炭素を供給するために、種々の多
くの炭素化合物を使うことができる。例は、メタン、エタン及びプロパンのよう
な炭化水素ガス、一酸化炭素、二酸化炭素のような酸素含有化合物、並びに合成
ガスのようなこれらガスの混合物である。
上述のStickleの文献を参照。
通常のガス浸炭において、浸炭用ガス混合物内に希釈ガスを含むこともよく知
られる。希釈ガスは、浸炭用ガス内の炭素含有種の濃度を下げるように働き、こ
れにより加工物表面における基本的な炭素の過剰な体積を防いでいる。かかる希
釈ガスの例は、窒素、水素、及びアルゴンのような不活性ガスである。
本発明により、通常のガス浸炭における浸炭用ガスの調合に使用されるこれら
化合物及び希釈剤は、いずれも本発明において使用される浸炭用ガスの製造にも
使うことができ。本発明における特別な用途を有するガス混合物は二酸化炭素含
量が0.5から60%、より典型的には1から50%、或いは更に10から40
%の間で変動する窒素と一酸化炭素の混合物より構成される。本発明により特に
有用な別のガス混合物は、0.5−60体積%の一酸化炭素、10−15体積%
の水素、残部窒素より構成される。これら気体は、典型的に約1気圧で使用され
る。ただし、希望すれば、より高い圧力又はより低い圧力を使うことができる。
浸炭用ガスの調整
本発明の別の態様により、低温浸炭過程の総合浸炭速度は、浸炭用ガス内の炭
素を含む種の濃度の調整によっても強化することができる。温度と同様に、通常
の低温ガス浸炭における炭素濃度は、浸炭の後段における炭素及び煤の過剰な生
産を確実に避けるために、一定に維持されることが普通である。このため、本発
明のこの態様により、浸炭用ガス内の炭素含有化合物又は種の濃度は、浸炭中、
初期の高い値から低い最終値に調整される。
低温ガス浸炭方法における浸炭の瞬間的速度は、飽和限度まで、浸炭用ガスの
炭素の種の濃度に依存する。従って、本発明のこの態様は、浸炭初期において、
より高い炭素濃度を使用し、続いて浸炭過程中に炭素濃度を下げる。炭素のより
大きい要求に答えるに十分な炭素の種を有する浸炭の初期段階において、この手
段によて、より迅速な浸炭が達成される。次いで、過程の後段においては、浸炭
は、低濃度の炭素の種により達成され、このため、過剰な炭素及び煤の形成が避
けられる。総合結果は、浸炭過程を通して炭素濃度をその初期値に維持した場合
よりも生産中における煤の形成が少なく、更に、炭素濃度を、浸炭過程を通して
その最終値に維持した場合よりもより硬くかつより均一な表面硬化が得られるこ
とである。
従って、本発明は低温浸炭方法も意図し、これにおいては、浸炭用ガス内の浸
炭用の種の濃度は、最終濃度のみにより行われた浸炭について可能であるよりも
より早い浸炭を達成するために、浸炭中に、初期濃度から最終濃度に下げられる
本発明のこの態様の実施の際に低下させられる浸炭用ガス内の浸炭用の種の濃
度の値は広範囲に変えることができ、更に、基本的に、無意味な値より大きいい
かなる減少も本発明の利点を達成するであろう。典型的に、浸炭用の種の濃度は
、その初期値の約75%から減られるであろう。最終濃度は、初期値の約50%
より小さい値、普通には25%以下又は10%以下が実際的である。
浸炭用ガス内の炭素を含んだ種の濃度を減らす方法も、かなり変えることがで
きる。温度低下の場合におけると同様に、濃度の減少は、浸炭の真の開始時に出
発し、又は処理の初期期間の経過後(例えば、0.5、1、5、又は10時間後
)に出発して、炭素浸炭の過程を通して連続して行うことができる。より典型的
には、炭素濃度の減少は、浸炭用の種の濃度が、初期濃度から最終濃度に、少な
くも2、5、又は10回で段階的に下げられるような方法で行われるであろう。
この場合も、炭素濃度の減少は、浸炭の開始後、間もなく、又は適切な遅延時間
、例えば0.5、5、5又は10時間の後に始めることができる。
温度の低下の場合と同様に、炭素濃度の減少により行われる低温浸炭は、炭素
濃度の大きい初期作業と炭素濃度の低い浸炭の後段との間の中間段階において中
断し得ることも認めるべきである。特に、全浸炭過程中、浸炭用ガス内の炭素濃
度をあるレベル以上に保持することは、本発明の長所の達成には本質的なことで
なく、浸炭の初めから終わりまでの時間の大部分にわたり、炭素の濃度が上述の
方法で減少することで十分である。しかし、温度低下の場合と同様に、炭素濃度
が浸炭過程中の大きな時間の間、十分に低下させられるならば、総合浸炭速度は
低下するであろう。
温度低下の場合と同様に、浸炭用ガスの炭素濃度が、浸炭の初期の高い値から
終期の低い値に低下すると、総合浸炭過程を強化する。浸炭温度を下げた場合は
、この強化は、より迅速な浸炭時間として反映される。浸炭用ガス内の炭素濃度
が下がった場合は、強化は、より硬いケース及び/又は最終製品内の少ない煤と
して反映される。いずれの場合も、浸炭条件の適切な制御により改良された結果
が達成される。
上述の本発明の両態様−温度低下及び炭素濃度減少は、同じ方法で同じ時間で
実行できることも認めるべきである。本発明の同じ目的を達成する両技術は、総
合浸炭速度を大きくし、同時に浸炭初期段階における高い浸炭速度の助長による
析出炭化物形成の危険を最小にすると共に浸炭の後半段階における析出物の形成
を促進する状態を避ける。従って、両者は、通常の低温浸炭を速める特に効果的
な手段を提供するために一緒に使用することができる。
再活性化
本発明のなお別の態様により、浸炭の完了前に加工物に追加の活性化段階を適
用することにより、ステンレス鋼製品の低温浸炭速度を更に増加し得ることが見
いだされた。上に示されるように、ステンレス鋼及び酸化クロムのコヒーレント
な被覆を形成するその他の合金は、酸化物被覆がこれを通して炭素原子が拡散す
るために浸透するようにするために、浸炭前に活性化することが必要である。通
常の低温ガス浸炭方法を含んだ通常のガス浸炭方法においては、活性化は、加工
物が浸炭炉内に置かれた後に1回行われるだけであり、加工物は、活性化後、こ
れが炉から取り出されるとコヒーレントな酸化物被覆が再形成されるので、炉内
に残されたままである。
しかし、本発明のこの態様により、低温浸炭方法の総合浸炭速度は、加工物が
初期運転後、浸炭完了より前で大気と接触しないときに、別の活性化手順を受け
ることにより更にこれを強化し得ることが見いだされた。この再活性化は、初期
活性化よりもなお完全であるべきと思われる。これは、ある量の炭素が既に加工
物の表面内に拡散しているという事実のためである。いかなる場合も、再活性化
は、再活性化なしに得られるよりもより均一でかつより硬い硬化された表面又は
ケースの形成を生ずる。
本発明のこの態様による加工物の再活性化は、上述の適宜の活性化技術の使用
により行うことができる。ハロゲン化水素ガス、特にHClを使った活性化が、
特に効果的であることが見いだされた。また、活性化用のガス混合物には、HC
l又はその他の活性化用ガスの濃度が約5から50、より特別には10から35
、そして特別には15から30%であるように、窒素、アルゴン、水素、アルゴ
ン、又はその他の不活性ガスのような希釈ガスを含むことが望ましい。また、再
活性化は、加工物の温度を、浸炭が大きくは生じない温度、例えば93.3℃(
200 ゜F)から371℃(700 ゜F)、より典型的には149℃(300゜
F)から343℃(650 ゜F)、そして特に260℃(500゜F)から31
6℃(600 ゜F)に下げることにより最も容易に行われる。更に、浸炭中に加
工物への炭素を含んだ種の流れを、廃棄防止のために一時停止することも望まし
い。希望するならば、その他の活性化条件を使うことができる。
中間パージ
本発明の更に別の態様により、鉄の電気メッキにより活性化された加工物をガ
ス浸炭することにより作られた表面硬化の品質は、浸炭過程の中間段階において
、316℃(600 ゜F)で不活性ガスと加工物とを接触させることにより改良
することができる。
この方法には、部分的に形成された硬化ケースを含む加工物に不活性な適宜の
ガスを使うことができる。例は、窒素、アルゴン、水素、アルゴン又はその他の
不活性ガスである。
上述され本発明の方法を含む多くのガス浸炭方法は、大気が炉に入ることを防
ぐために浸炭用ガスを浸炭炉に連続的に供給することにより、本質的に大気圧に
おいて容易に行うことができる。ここで考えられる中間パージは、浸炭用ガス内
の希釈ガスの流れを継続し同時に浸炭用の種の流れを止めることにより最も容易
に実行される。或いは、炉を不活性ガスで満たした後ですべてのガスの流れを止
めることができる。いずれの場合も、本発明のこの態様により強化された表面硬
化を得るために、加工物の温度は、浸炭過程の中間段階中、316℃(600゜
F)に下げ、そして加工物と接触している大気を不活性ガスに変えるべきである
。即ちこれにより、浸炭用に使用される炭素の種を含み加工物表面と反応し得る
成分が無くされる。この方法を進めることにより、浸炭方法により作られた硬化
された表面又はケースは、より硬くかつより均一になるであろう。
このパージ手順は、前述の再活性化手順と同様に、浸炭過程中のいつでも行う
ことができる。ただし、通常は、加工物表面により取り上げられた炭素の量で計
って浸炭が少なくも10%完了した後でかつ浸炭が80%完了するより前に行わ
れるであろう。浸炭が35ないし65%完了したときのパージが最も典型的であ
る。パージは、通常、149℃(300 ゜F)から316℃(600゜F)、よ
り典型的には204℃(400 ゜F)から316℃(500゜F)において、1
0分間から1時間、より典型的には20から40分間、行われるであろう。

本発明をより全体として説明するために、以下の作業例が提供される。
例1
AISI 316ステンレス鋼が、有機残留物を除去するために洗浄された後
、薄い鉄の層で電気メッキにより活性化された。
活性化された加工物は乾燥され、次いで、527℃(980゜F)から471
℃(880 ゜F)の間の温度で、CO及びN2の混合連続流よりなる浸炭用ガス
との接触により浸炭された。浸炭過程は約168時間継続した。この期間中に、
浸炭温度は527℃(980 ゜F)及び471℃(880゜F)から下げられ、
一方、COの濃度は次に表1のスケジュールに従って50%から1.0%に減ら
された。
Figure 2007092179
このように浸炭された加工物は、次いで室温まで冷却され、洗浄され、厚さ約
0.0762mm(0.003インチ)の硬化された表面(ケース)を有する製
品が作られ、このケースには、本質的に析出炭化物がない。
例2
析出炭化物なしでかつ厚さが約0.0762mm(0.003インチ)の硬化
ケースが作られるまで、浸炭温度が一定温度471℃(880゜F)に維持され
ことを除いて例1が繰り返された。更に、浸炭用ガス内のCO濃度は、168か
ら240時間の間、1.0%に維持された。これらの条件下で、この厚さのケー
スを得るには240時間の運転を要した。
例3
AISI 316ステンレス鋼の加工物が、有機残留物除去のための洗浄後、
288℃(550 ゜F)において、N2内の20%HClと60分間の接触によ
り活性化された。
活性化された加工物は乾燥され、次いでCO、H2、及びN2の混合物よりなる
浸炭用ガスの連続流との接触により471℃( 880゜F)に加熱された。浸炭
は、ほぼ24時間継続し、この間にわたるH2の濃度は一定で、浸炭用ガス内の
COの濃度は、次の表1のスケジュールに従って50%から1.0%に減らされ
た。
Figure 2007092179
このように浸炭された加工物は、次いで室温まで冷却され、洗浄され、深さ約
0.0241mm(0.00095インチ)の硬化された表面(即ち、ケース)
を有する製品が作られ、このケースは、本質的に析出炭化物がなく、かつ煤の生
産は最小である。
例4
浸炭の2時間後、COの流れを止め、N2の継続流により加工物を149℃(
300 ゜F)に冷却することを除いて、例3が繰り返された。次いで、加工物表
面を再活性化するために、20%HClが流れているガスに加えられ、そして加
工物温度が288℃(550 ゜F)に上げられた。この状態で60分後に、浸炭
が再開された。同じ時間内にほぼ0.0267mm(0.00105インチ)厚
のケースが形成されたこと、及び形成されたケースが例3で形成されたケースよ
りも一様な深さであることが見いだされた。
以上、本発明の僅かな実施例しか説明されなかったが、本発明の精神及び範囲
から離れることなく多くの変更をなし得ることを認めるべきである。かかる変更
のすべては、特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲内に含まれる
ことが意図される。
AISI 316ステンレス鋼が析出炭化物を形成する時間及び温度の条件を示している状態図であり、この図は通常の低温浸炭がいかに行われるも示している。 本発明の一態様により、低温浸炭がいかに行われるかを示している図1と同様な状態図である。 本発明による低温浸炭を行うための別の技術を示している図2と同様な図である。

Claims (1)

  1. 変更された低温表面硬化方法。
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