JP2007091768A - 油圧作動油組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘度指数が高いため、季節を通じてドアの開閉速度の変化がなく、また耐摩耗性、せん断安定性に優れ、シール材との適合性が良好であるため長期に安定して使用できると共に、ドアの開閉時に異音を発生させることがなく、しかも適切な速度でドアが円滑に閉まるなど実用性に優れた、ドアクローザーに好適な油圧作動油組成物を提供すること。
【解決手段】 150℃以上の引火点を有し、かつ40℃における動粘度が5〜50mm2/sである炭化水素系基油に、粘度指数向上剤及び潤滑性向上剤が配合されてなり、40℃における動粘度が20〜120mm2/sである油圧作動油組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、油圧作動油組成物に関し、さらに詳しくは、ドアクローザーやフロアヒンジなどに用いて好適な油圧作動油組成物に関する。
ドアの開閉を静かに、かつ円滑に行うために、ドアクローザー(ドアチェック)などの油圧型緩衝器が用いられている。通常、ドアクローザーは、ドアの開閉速度を制御する機構を有するドアクローザー本体と該本体とドアと連接するアーム類とから構成されている。ドアクローザー本体は、シリンダーとピストンと油圧作動油とからなり、シリンダーとピストンとの動作を、シリンダー部に設けられたオリフィスを介して油圧作動油を一定速度で通過させることにより、ドアを円滑に開閉させる機能を有する機器である。
このドアクローザーにおいては、ドアの開閉速度は、油圧作動油がオリフィスを通過する速度に依存し、その通過速度は油圧作動油の粘度によって変化する。したがって、この開閉速度を温度の変化の如何にかかわらず一定に保持させるために、油圧作動油には、高い粘度指数を有することが要求される。また同時に外気温の変化に備えて、低温における流動性が良好であることも必要である。また、油圧作動油にはドアクローザーが備える摺動部における摩耗を防止し長期に使用可能とするために高い耐摩耗性が要求される。さらにドアクローザー内のシール材との適合性を有することも不可欠である。
このような性能の要求に対応する油圧作動油としては、通常、低粘度基油に粘度指数向上剤及び耐摩耗剤を配合した作動油が用いられている。
しかし、この種の油圧作動油においては、前記要求、特に高い粘度指数を達成するために、通常、分子量が極めて大きい粘度指数向上剤を多量に配合しなければならず、そのため油圧作動油組成物の動粘度が極めて高くなることを考慮して、基油としては極低粘度の基油を使用しなければならなかった。
ところが、このような極低粘度基油を用いる油圧作動油においては、特定の条件下において作動油中に気泡が発生し易くなり、その気泡に起因して、ドアの開閉時にしばしば異音が発生するという現象が発生した。この現象は、ドアの開閉を静かに、円滑に行うことを目的とするドアクローザー用油圧作動油組成物にとって重大な現象である。
一方、ドアクローザーなどの油圧作動油として、低粘性油ポリアルキレングリコールと高粘性ポリアルキレングリコールとからなる、40℃での動粘度が170〜1000mm2/sの油圧作動油(例えば、特許文献1参照)、低粘性油ポリオレフィンと高粘性ポリオレフィンとからなる、40℃での動粘度が170〜1000mm2/sの油圧作動油(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
しかしながら、これら油圧作動油は、いずれも40℃での動粘度が170mm2/s以上で極めて高いため、油圧作動油をドアクローザーに充填するときの作業性に難点があると共に、これを充填したドアクローザーはドアが閉まるのに長時間を要してしまい、実用性が乏しい欠点がある。また、前者のポリアルキレングリコールを用いる油圧作動油は、ドアクローザーのシール材として用いられるニトリルゴムなどを膨潤させるため、シール材との適合性が充分ではなく、油漏れの原因となるという問題もある。
特開平5−65491号公報 特開平5−70788号公報
本発明は、このような従来の問題を解消し、粘度指数が高いため、季節を通じてドアの開閉速度の変化がなく、また耐摩耗性、せん断安定性に優れ、シール材との適合性が良好であるため長期に安定して使用できると共に、ドアの開閉時に異音を発生させることがなく、しかも適切な速度でドアが円滑に閉まるなど実用性に優れた、ドアクローザーに好適な油圧作動油組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために、油圧作動油組成物を構成する基油に着目して、検討を重ねた結果、特定の引火点と特定の動粘度を有する炭化水素系基油を用いることによって、前記課題を解決することができるということを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、
1.150℃以上の引火点を有し、かつ40℃における動粘度が5〜50mm2/sである炭化水素系基油に、粘度指数向上剤及び潤滑性向上剤が配合されてなり、40℃における動粘度が20〜120mm2/sである油圧作動油組成物、
2.炭化水素系基油の引火点が、155〜300℃である前記1に記載の油圧作動油組成物、
3.炭化水素系基油が、鉱油及び/又は炭化水素系合成油である前記1又は2に記載の油圧作動油組成物、
4.粘度指数向上剤が、ポリメタクリレートである前記1〜3のいずれかに記載の油圧作動油組成物、
5.潤滑性向上剤が、過塩基性カルシウムスルホネートである前記1〜4のいずれかに記載の油圧作動油組成物、
6.ドアクローザー用である前記1〜5のいずれかに記載の油圧作動油組成物、
を提供するものである。
本発明の油圧作動油組成物は、粘度指数が高いため、季節を通じてドアの開閉速度の変化がなく、また耐摩耗性、せん断安定性に優れ、シール材との適合性が良好であるため長期に安定して使用できると共に、ドアの開閉時に異音を発生させることがなく、しかも適切な速度でドアが円滑に閉まるなど実用性に優れた、ドアクローザーに好適な油圧作動油組成物である。
本発明の油圧作動油組成物に用いる炭化水素系基油は、150℃以上の引火点を有することが必要である。炭化水素系基油の引火点が150℃以上であることにより、ドアクローザーなどの油圧型緩衝器の作動中に発生する異音を防止することができる。
油圧作動油組成物の基油として複数の炭化水素系基油(基材)を用いる場合は、いずれの基材の引火点も150℃以上であることが望ましい。複数の炭化水素系基材からなる基油の引火点は、配合割合にもよるが、引火点が最も低い基材に影響されるからである。
引火点が150℃に満たない基油から成る組成物が異音を発生する機構については、以下のように推測することができる。
すなわち、油圧型緩衝器においては、油圧作動油は、油圧型緩衝器の作動(例えば、ドアクローザーによるドアの開閉)により圧力変動を受け、加圧又は減圧下に曝される。このような圧力変動下においては、油圧作動油中の低引火点を有する軽質成分が気化することによって、油圧作動油中に気泡が発生しやすくなる。そしてこの発生した気泡がオリフィスを通過する際に、急激な圧縮又は膨張を受けることによって異音を発生するのである。
このような異音の発生機構からすると、気泡の発生を防ぐために、炭化水素系基油の引火点はより高いことが好ましく、したがって、155℃以上であることがより好ましい。
本発明の油圧作動油組成物に用いる炭化水素系基油の引火点の上限に制限はなく、通常は300℃以下である。
本発明の油圧作動油組成物に用いる基油は、40℃における動粘度が5〜50mm2/sであることが必要である。好ましくは6〜15mm2/s、より好ましくは7〜14mm2/sである。40℃における動粘度が5mm2/s以上であれば、所期の引火点を有する基油を容易に得ることができ、また、40℃における動粘度が50mm2/s以下であれば、組成物の粘度(動粘度)が過大になることを防止し、それにより、ドアが閉まるのに時間がかかり過ぎることもない。
本発明の油圧作動油組成物に用いる基油は、粘度指数が70以上であることが好ましく、75以上であることがより好ましい。粘度指数が70以上であれば、組成物の粘度指数を高めることが容易であり、同時に組成物のアニリン点を高くすることが可能である。
本発明の油圧作動油組成物を構成する基油は、炭化水素系基油である。この炭化水素系基油としては、その引火点及び40℃における動粘度が上記の要件を満たす限り、特に制限はなく、鉱油及び炭化水素系合成油を広く用いることができる。
鉱油は、例えば、原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減圧蒸留し、得られる潤滑油留分を溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製などの処理を1つ以上行って精製した精製鉱油又はワックスを異性化して得られる精製鉱油などを挙げることができる。
これら鉱油の中でも、水素化分解して得られる精製鉱油又はワックスを異性化して得られる精製鉱油が好ましい。
炭化水素系合成油としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリブテンなどの低分子量ポリオレフィン、エチレン‐炭素数3〜12のオレフィンとの共重合体、及び炭素数8〜14のα−オレフィンオリゴマー並びにこれらの水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンなどのアルキル芳香族化合物などを挙げることができる。これら炭化水素系合成油の中でも、炭素数8〜14のα−オレフィンオリゴマー及びその水素化物が好ましい。
低分子量ポリオレフィン及び炭素数8〜14のα−オレフィンオリゴマーは、オレフィンを常用の重合方法、例えば、塩化アルミニウム、フッ化硼素などのフリーデルクラフト型触媒、チーグラー触媒又は酸化クロムなどの酸化物触媒などを用いて、制御された条件の下に重合することによって製造することができる。
本発明の油圧作動油組成物に用いる基油は、鉱油又は炭化水素系合成油をそれぞれ単独で用いてもよく、二種以上の鉱油又は炭化水素系合成油の混合物であってもよい。また、鉱油と炭化水素系合成油との混合物であってもよい。
本発明において用いる基油は、炭化水素系基油であることから、ドアクローザーのシール材として用いられるニトリルゴムなどを膨潤させることがなく、このため、油漏れを招くことのない油圧作動油組成物となる。
本発明の油圧作動油組成物は、前記炭化水素系基油に、粘度指数向上剤が配合されていることを要する。
本発明において用いることができる粘度指数向上剤としては、特に制限はなく、例えば、重量平均分子量が2〜100万のポリメタクリレート、重量平均分子量が2〜30万のエチレン‐プロピレン共重合体、重量平均分子量が1〜30万のポリイソブチレン、重量平均分子量が1〜30万のポリアルキルスチレン、重量平均分子量が2〜10万のスチレン−ジエン水素化共重合体、重量平均分子量が2〜10万のスチレン−無水マレイン酸エステル共重合体などを挙げることができる。中でも、粘度指数向上性能の観点から、ポリメタクリレートが好ましい。
本発明において、好ましく用いられるポリメタクリレートとしては、非分散型ポリメタクリレート、分散型ポリメタクリレートのいずれであってもよい。またその重量平均分子量は、5〜70万、さらには10〜50万、特に15〜40万であることが好ましい。重量平均分子量が5万〜70万であれば、粘度指数向上効果が高いと共に、せん断安定性も良好である。
これらの粘度指数向上剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組合せて用いても良い。また、同種の粘度指数向上剤、例えば平均分子量の異なる二種以上のポリメタクリレートを組合せて用いても良い。
粘度指数向上剤の配合量は、油圧作動油組成物全量を基準に、通常は1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%である。粘度指数向上剤の配合量が、1〜30質量%であれば、初期の粘度指数を達成でき、せん断安定性も良好に保つことができる。
本発明の油圧作動油組成物は、前記炭化水素系基油に、潤滑性向上剤が配合されていることを要する。
本発明において用いることができる潤滑性向上剤としては、例えば、過塩基性カルシウムスルホネート、硫化オレフィン、ジアルキルポリスルフィド、ジアリールポリスルフィド、ジアリールアルキルポリスルフィドなどの硫黄化合物、リン酸エステル、チオリン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩、亜リン酸エステルアミン塩などのリン化合物、塩素化油脂、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸、塩素化脂肪酸エステルなどの塩素化合物、ナフテン酸塩、ジチオリン酸亜鉛、ジチオカルバミン酸亜鉛、硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエート、硫化オキシモリブデンジチオカルバメートなどを挙げることができる。
中でも、潤滑性向上性能の観点から、過塩基性カルシウムスルホネートが好ましい。
過塩基性カルシウムスルホネートとしては、塩基価が300mgKOH/g以上のものが好ましく、より好ましくは400mgKOH/g、特に好ましくは500mgKOH/gのものである。塩基価が300mgKOH/g以上のカルシウムスルホネートであれば、高い耐摩耗性を得ることができる。過塩基性カルシウムスルホネートの塩基価の上限については特に制限はないが、通常700mgKOH/g程度である。
潤滑性向上剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組合せて用いても良い。潤滑性向上剤の配合量は、油圧作動油組成物全量を基準として、通常は0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。潤滑性向上剤の配合量が、0.1〜10質量%であれば、充分な耐摩耗性を発現し、またシール材に悪影響を及ぼすことがない。
本発明の油圧作動油組成物には、さらに酸化防止剤を配合されていることが好ましい。
本発明において用いることができる酸化防止剤としては、特に制限はないが、例えば、2,6−ジ−t−ブチルフェノ−ル、2,6−ジ−t−ブチル-p-クレゾ−ル、4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノ−ル)などのフェノ−ル系酸化防止剤、ジオクチルジフェニルアミン等のアルキル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミンなどのアミン系酸化防止剤を挙げることができる。
これら酸化防止剤は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。酸化防止剤の配合量は、油圧作動油組成物全量を基準に、通常は0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%である。
本発明の油圧作動油組成物には、さらに油性剤を配合されていることが好ましい。本発明において用いることができる油性剤としては、特に制限はないが、例えば、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、油脂などを挙げることができる。
脂肪酸としては、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸で代表される炭素数8〜30、好ましくは12〜20の脂肪酸を挙げることができる。これらの脂肪酸は、飽和又は不飽和脂肪酸、直鎖又は分岐脂肪酸のいずれであってもよい。
また、脂肪族アルコールとしては、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールで代表される炭素数8〜30、好ましくは12〜20の脂肪族アルコールを挙げることができる。これらの脂肪酸アルコールは、飽和又は不飽和アルコール、直鎖又は分岐アルコールのいずれであってもよい。
さらに、脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜30、好ましくは12〜20の脂肪酸と炭素数1〜30、好ましくは1〜20の脂肪族アルコールとから形成される脂肪酸エステルを挙げることができる。脂肪酸エステルの具体例としては、例えば、ラウリン酸メチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸メチルなどが挙げられる。
また、油脂としては、牛脂、豚脂(ラード)等の動物油脂、大豆油、なたね油等の植物油脂などが挙げられる。
これら油性剤は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
油性剤の配合量は、油圧作動油組成物全量に基づき、通常は0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%である。
本発明の油圧作動油組成物には、必要に応じて、さらに流動点降下剤、腐食防止剤、金属不活性剤、清浄分散剤、抗乳化剤等を適宜配合することができる。
本発明の油圧作動油組成物は、上記の構成を有するが、40℃における動粘度が20〜120mm2/sであることが必要である。好ましくは20〜80mm2/sである。油圧作動油組成物の40℃における動粘度が20mm2/s未満であれば、耐摩耗性が不充分になることがあり、また、油圧作動油組成物の40℃における動粘度が120mm2/sを越えると、ドアが閉まるのに時間がかかり過ぎるなど、円滑で実用的機能を得ることが困難である。
また、本発明の油圧作動油組成物は、粘度指数が250以上であることが好ましく、270以上であることがより好ましい。油圧作動油組成物の粘度指数が250以上であれば、季節を通じてドアクローザーのドアの開閉速度の変化を抑えることができる。
また、本発明の油圧作動油組成物は、アニリン点が75以上であることが好ましく、80以上であることがより好ましい。アニリン点が75以上であれば、シール材との適合性が良好である。
また、本発明の油圧作動油組成物は、流動点が−40℃以下であることが好ましく、−45℃以下であることがより好ましい。流動点が−40℃以下であれば、寒冷時や寒冷地においても油圧装置を安全に作動させることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これら実施例によって、本発明はなんら限定されることはない。
なお、油圧作動油組成物等の評価方法は、以下の方法で行った。
(1)性状の測定
・動粘度 :JIS K 2283に準拠して測定した。
・粘度指数 :JIS K 2283に準拠して測定した。
・せん断安定度:JPI‐5S‐29‐88「超音波、A法、30分、30ml」に準拠し,せん断後の40℃及び100℃の動粘度の低下率(%)を測定した。
・全酸価 :JIS K 2501(指示薬法)に準拠して測定した。
・塩基価 :JIS K 2501(塩酸法)に準拠して測定した。
・密度 :JIS K 2249に従って測定した。
・アニリン点 :JIS K 2256に準拠して測定した。
・引火点 :JIS K 2265に準拠して測定した。
・流動点 : JIS K 2269に準拠して測定した。
・泡立ち :JIS K 2518に準拠して測定した。
・錆止め(A法):JIS K 2510に準拠して測定した。
(2)油圧作動油組成物の性能評価
(i)ドアクローザー開閉実験(異音の有無)
油圧作動油組成物をドアクロ−ザー(リョービ社製)に充填した後、速度調整弁によってドアの閉まる速度を調整して、以下の2つの条件における異音の発生の有無と程度を確認した。
条件1:ドアを通常の速度で閉めた場合(所要時間5秒)
条件2:ドアを速い速度で閉めた場合(所要時間2〜3秒)
(ii)ドアクローザー耐久実験
油圧作動油組成物を充填したドアクロ−ザーを50万回開閉した。その後以下の評価をした。
1)油圧作動油組成物の40℃の動粘度低下率を測定した。
2)ドアクロ−ザーのオリフィス流量を0にして、90度開いたドアが閉まるのに要する時間(全閉所要時間)を測定した。
1)の動粘度低下率は小さい方が、また、2)のドアが閉まるのに要する時間は長い方がせん断安定性が良好であり、耐久性に優れていることを示す。
(iii)シール材との適合性実験
シール材(NBR:三菱電線製シール材P14)を100℃に保った油圧作動油組成物に72時間浸漬し、その後のシール材の体積変化率及び質量変化率を測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜3
第1表に示す炭化水素系基油(基材)及び添加剤を、第1表に示す配合割合で混合して、実施例1〜4及び比較例1〜3の油圧作動油組成物を調製した。それらの組成物の性状を第1表に、性能を第3表に示した。なお、第1表で用いた基油の性状等を第2表に示した。
Figure 2007091768
第1表における添加剤は、以下のとおりである。
粘度指数向上剤A:ポリメタクリレート(重量平均分子量27万)55質量%含有鉱油
粘度指数向上剤B:ポリメタクリレート(重量平均分子量55万)35質量%含有鉱油
潤滑性向上剤A:過塩基性カルシウムスルホネート(塩基価537mgKOH/g)
酸化防止剤A:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
油性剤A:ラードオイル(85質量%)及びオレイン酸(15質量%)
消泡剤A:シリコーン系消泡剤
Figure 2007091768
Figure 2007091768
本発明の油圧作動油組成物は、粘度指数が高いため、季節を通じてドアの開閉速度の変化がなく、また耐摩耗性、せん断安定性に優れ、シール材との適合性が良好であるため長期に安定して使用できると共に、ドアの開閉時に異音を発生させることのなく、しかも適切な速度でドアが円滑に閉まるなど実用性に優れている。そのため、ドアクローザー、フロアヒンジ、トルクコンバーター、及びジョックアブソーバー用の油圧作動油組成物として有用であり、特にドアクローザー用の油圧作動油組成物として好適である。

Claims (6)

  1. 150℃以上の引火点を有し、かつ40℃における動粘度が5〜50mm2/sである炭化水素系基油に、粘度指数向上剤及び潤滑性向上剤が配合されてなり、40℃における動粘度が20〜120mm2/sである油圧作動油組成物。
  2. 炭化水素系基油の引火点が、155〜300℃である請求項1に記載の油圧作動油組成物。
  3. 炭化水素系基油が、鉱油及び/又は炭化水素系合成油である請求項1又は2に記載の油圧作動油組成物。
  4. 粘度指数向上剤が、ポリメタクリレートである請求項1〜3のいずれかに記載の油圧作動油組成物。
  5. 潤滑性向上剤が、過塩基性カルシウムスルホネートである請求項1〜4のいずれかに記載の油圧作動油組成物。
  6. ドアクローザー用である請求項1〜5のいずれかに記載の油圧作動油組成物。

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